JP2017122479A - 感温制御弁 - Google Patents

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弘和 梶間
Hirokazu Kajima
弘和 梶間
成人 伊東
Shigeto Ito
成人 伊東
実 秋田
Minoru Akita
実 秋田
英樹 浅野
Hideki Asano
英樹 浅野
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Abstract

【課題】外部の雰囲気温度への追従性が向上する感温制御弁を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、冷却水が流れる流路12と、流路12内に配置される弁座16と、弁座16に着座可能な弁体14と、弁体14を弁座16に近づく方向へ付勢するように配置され、温度に感応して発生荷重が変化する形状記憶合金により形成されるSMAスプリング17と、SMAスプリング17を収容する収容室13と、収容室13を外部に開放させる通気窓32と、弁体14に接続し流路12と収容室13を隔離する隔膜15と、を有する感温制御弁1において、収容室13は、SMAスプリング17が配置されるSMAスプリング収容空間35と、SMAスプリング17の付勢方向においてSMAスプリング収容空間35よりも隔膜15側の位置に形成される空気層36と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部の雰囲気温度に感応して流体の流れを制御する感温制御弁に関するものである。
例えば、車両のエンジンコンパートメントの中において、エンジンの冷間始動時から燃焼による熱で冷却水が暖められていく。そこで、冷却水(温水)をエンジンの吸気系に構成されるスロットル装置に流し、スロットル装置の凍結を防いでいる。しかし、完全暖機後や夏場等のスロットル装置が凍結しない状況においても、スロットル装置に高温の冷却水が流れているため、吸入空気がスロットル装置通過時に受熱し、昇温する。そのため、空気密度低下による充填効率の低下、またノッキングが発生し易くなる。そこで、スロットル装置の冷却水通路に制御弁が設けられている。
そこで、このような感温制御弁の一例として、非特許文献1には、形状記憶合金により形成される形状記憶スプリング(感温素子)が収容される空間と、温水が流れる流路の間を、弁体に接続するゴムや樹脂等の膜で隔離している感温制御弁が開示されている。そして、形状記憶スプリングが収容される空間は、通気穴により、感温制御弁の外部に開放されている。形状記憶スプリングは、感温制御弁の外部の雰囲気温度に応じて荷重が変化するため、弁体は弁座に接触したり、弁体は弁座から離れたりする。このようにして、非特許文献1に開示されている感温制御弁は、感温制御弁の外部の雰囲気温度に応じて、温水が流れる流路を開閉させる。
発明推進協会公開技報 公技番号2015−502246号
非特許文献1に開示される感温制御弁において、流路を流れる温水(例えば、温度が80℃〜90℃のエンジンの冷却水)の熱がゴムや樹脂等の膜を介して形状記憶スプリングが収容される空間内に伝達されると、形状記憶スプリングが収容される空間内の温度と感温制御弁の外部の雰囲気温度の差が大きくなるおそれがある。その場合、形状記憶スプリングが感温制御弁の外部の雰囲気温度に応じた荷重を発生できなくなり、感温制御弁は、当該感温制御弁の外部の雰囲気温度に応じて流路を開閉できないおそれがある。このように、非特許文献1に開示される感温制御弁は、当該感温制御弁の外部の雰囲気温度への追従性が低下するおそれがある。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、外部の雰囲気温度への追従性が向上する感温制御弁を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、被制御流体が流れる流路と、前記流路内に配置される弁座と、前記弁座に着座可能な弁体と、前記弁体を前記弁座に近づく方向へ付勢するように配置され、温度に感応して発生荷重が変化する形状記憶合金により形成される感温スプリングと、前記感温スプリングを収容する収容室と、前記収容室を外部に開放させる開口部と、前記弁体に接続し前記流路と前記収容室を隔離する隔膜と、を有する感温制御弁において、前記収容室は、前記感温スプリングが配置される第1空間と、前記感温スプリングの付勢方向において前記第1空間よりも前記隔膜側の位置に形成される第2空間と、を備えていること、を特徴とする。
この態様によれば、収容室において感温スプリングの付勢方向について第1空間よりも隔膜側の位置に第2空間が形成されているため、隔膜と第1空間に配置される感温スプリングとの距離が確保されている。また、第2空間が空気層となり、断熱効果を得られる。そのため、流路から感温スプリングまでの距離が確保されているため、流路を流れる被制御流体の熱は感温スプリングに伝達され難くなる。したがって、感温スプリングの発生荷重は、流路を流れる被制御流体の熱からの影響を受け難く、感温制御弁の外部の雰囲気温度に応じて変化する。ゆえに、感温制御弁は、当該感温制御弁の外部の雰囲気温度に応じて、弁体により流路を開閉できる。このように、感温制御弁は、当該感温制御弁の外部の雰囲気温度への追従性が向上する。
上記の態様においては、前記第2空間内に配置され、前記弁体を前記弁座から離れる方向へ付勢するバイアススプリングを有すること、が好ましい。
この態様によれば、バイアススプリングにより第2空間の容積が確保されるため、隔膜から感温スプリングまでの距離が確保される。また、第2空間が空気層を形成するため、断熱効果を得ることができる。そのため、流路を流れる被制御流体の熱が感温スプリングに伝達され難くなる。したがって、より効果的に、感温制御弁の外部の雰囲気温度への追従性が向上し、感温制御弁は、当該感温制御弁の外部の雰囲気温度に応じて流路を開閉できる。
上記の態様においては、前記感温スプリングの巻径よりも前記バイアススプリングの巻径の方が大きいこと、が好ましい。
この態様によれば、バイアススプリングを支える台座により、流路を流れる被制御流体の熱は、感温スプリングが収容される第1空間へ伝達され難い。そのため、流路を流れる被制御流体の熱は、さらに、感温スプリングに伝達され難くなる。
上記の態様においては、前記収容室を形成する外壁部から前記収容室の内側に延び、前記弁体の外周部が接触することにより前記弁体の開弁方向の動作範囲を規制するストッパを有し、前記弁体の外周部が前記ストッパに接触したときに、前記第1空間と前記第2空間は、前記弁体の外周部と前記ストッパにより仕切られること、が好ましい。
この態様によれば、流路を流れる被制御流体の熱は、隔膜を介して第2空間に伝達されたとしても、第2空間から感温スプリングが収容される第1空間へ伝達され難くなる。
上記の態様においては、前記弁体の外周部が前記ストッパに接触したときに、前記第2空間は密閉されること、が好ましい。
この態様によれば、第2空間は外部から遮断されるため、被制御流体は、流路から隔膜を介して第2空間内に漏れたとしても、第2空間から感温スプリングが収容される第1空間や感温制御弁の外部へ漏れることが抑制される。
上記の態様においては、前記収容室を形成する外壁部から前記収容室の内側に延び、前記弁体が前記弁座に接触する閉弁時に前記弁体の外周部が接触する突出部を有し、前記弁体の外周部が前記突出部に接触したときに、前記第1空間と前記第2空間は、前記弁体の外周部と前記突出部により仕切られ、かつ、前記第2空間は密閉されること、が好ましい。
この態様によれば、閉弁時において、第2空間は外部から遮断されるため、被制御流体は、流路から隔膜を介して第2空間内に漏れたとしても、第2空間から感温スプリングが収容される第1空間や感温制御弁の外部へ漏れることが抑制される。
本発明の感温制御弁によれば、外部の雰囲気温度への追従性が向上する。
第1実施形態の感温制御弁の概略構成図である。 冷却水の温度とSMAスプリング(感温スプリング)収容空間の温度と外部の雰囲気温度の時間変化を示す図である。 第1実施形態の感温制御弁について、より具体的な形状の一例を示す断面図である。 第2実施形態の第1実施例の感温制御弁の概略構成図である。 第2実施形態の第2実施例の感温制御弁の概略構成図である。 第3実施形態の第1実施例の感温制御弁の概略構成図である。 第3実施形態の第2実施例の感温制御弁の概略構成図である。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。本実施形態の感温制御弁1は、例えば、車両のエンジンコンパートメントの中において、エンジンの冷却水をスロットル装置(不図示)へ流すための冷却水通路の途中の位置に設けられている。ここで、スロットル装置は、エンジンへ供給する空気量を調整する装置である。
感温制御弁1は、当該感温制御弁1の外部の雰囲気温度が所定温度よりも低いときには、開弁状態となって流路を開放して、エンジンを冷却することで暖められた冷却水を、流路に流すことによりスロットル装置を加熱する。その一方、感温制御弁1は、当該感温制御弁1の外部の雰囲気温度が所定温度以上であるときには、閉弁状態となって流路を遮断する。
そこで、まず、感温制御弁1の構成について説明する。感温制御弁1は、図1に示すように、ボデー11と、流路12と、収容室13と、弁体14と、隔膜15(ダイアフラム)と、弁座16と、SMAスプリング17(感温スプリング)と、バイアススプリング18などを有する。
ボデー11は、その内部において、流路12や収容室13が形成されている。また、ボデー11は、収容室13を形成する側壁部31(外壁部)を備えている。そして、側壁部31に、通気窓32(開口部)が形成されている。この通気窓32は、収容室13を感温制御弁1の外部に開放する。また、ボデー11は、バイアススプリング18を支えるために、バイアススプリング18の中心軸方向の端面が接触する台座33を備えている。
流路12は、弁体14と隔膜15により、収容室13と仕切られて形成されている。本実施形態の流路12は、冷却水(被制御流体)をエンジンの吸気系に構成されるスロットル装置へ流すための冷却水通路の一部であり、エンジンとスロットル装置に接続している。この流路12において、弁体14が弁座16から離れている開弁時においては、冷却水がエンジン側からスロットル装置側へ流れる。一方、流路12において、弁体14が弁座16に接触している閉弁時においては、冷却水がエンジン側からスロットル装置側へ流れない。
収容室13は、弁体14と隔膜15により、流路12と仕切られて形成されている。収容室13は、弁体14とSMAスプリング17とバイアススプリング18などを収容している。本実施形態の収容室13は、SMAスプリング収容空間35(第1空間)と空気層36(空気が満たされている空間、第2空間)を備えている。
SMAスプリング収容空間35は、弁体14の第2台座40よりもSMAスプリング17が配置される側の位置に形成されている。また、SMAスプリング収容空間35は、弁体14の第1台座39とSMAスプリング17を収容している。また、SMAスプリング収容空間35は、通気窓32を介して感温制御弁1の外部に開放されている。
空気層36は、弁体14の第2台座40よりも隔膜15が配置される側の位置に形成されている。また、空気層36は、その内部において空気が満たされており、バイアススプリング18などを収容している。
弁体14は、流路12とSMAスプリング17との間の位置に配置されている。弁体14は、弁座16に接触することにより流路12を閉じ、弁座16から離れることにより流路12を開く。
弁体14は、弁部37と柱状部38と第1台座39と第2台座40などを備えている。弁部37は、弁体14において最も弁座16に近い位置に形成されており、例えば円盤状に形成されている。柱状部38は、例えば円柱状または円筒状に形成され、弁部37からSMAスプリング17に向かって形成されている。
第1台座39は、第2台座40よりもSMAスプリング17側の位置に形成されている。第1台座39は、柱状部38の外周面から径方向の外側に突出して形成され、柱状部38の周囲に一周に亘って形成されている。第1台座39は、SMAスプリング17を支えるために、SMAスプリング17における中心軸方向の端面が接触する部分である。
第2台座40は、第1台座39よりも弁部37側、すなわち、第1台座39よりも隔膜15側の位置に形成されている。第2台座40は、柱状部38の外周面から径方向の外側に突出して形成され、柱状部38の周囲に一周に亘って形成されている。第2台座40は、バイアススプリング18を支えるために、バイアススプリング18における中心軸方向の端面(台座33と接触する端面とは反対側の端面)が接触する部分である。本実施形態では、柱状部38の外周面から径方向の外側への突出量は、第1台座39よりも第2台座40の方が大きい。すなわち、第1台座39の外径d1よりも第2台座40の外径d2の方が大きい(d2>d1)。
隔膜15は、弁体14の弁部37とボデー11の側壁部31との間の位置に配置されている。隔膜15は、ゴムや樹脂などから形成され、湾曲形状に形成されている。隔膜15は、弁体14の弁部37とボデー11の側壁部31に接続し、弁体14を当該弁体14の中心軸方向に移動可能な状態としながら、流路12と収容室13との間を隔離している。
弁座16は、流路12内に配置されており、弁体14に対してSMAスプリング17側とは反対側の位置であって、弁体14の弁部37と対向する位置に配置されている。弁座16は、流路12におけるスロットル装置側に形成される流路壁34において、その流路壁34の弁体14側の端部に形成されている。
本実施形態では、隔膜15に対して流路12とは反対側の位置に配置される収容室13において、隔膜15側から順に、バイアススプリング18とSMAスプリング17が配置されている。
SMAスプリング17は、SMAスプリング収容空間35の内部、詳しくは、ボデー11と弁体14の第1台座39との間の位置に配置されている。このように本実施形態のSMAスプリング17は、冷却水の中ではなく、流路12からは隔離されたSMAスプリング収容空間35の内部に配置されている。SMAスプリング17は、螺旋状に形成され、温度に感応して組成変化する形状記憶合金により形成されている。ここで、形状記憶合金は、例えば、Ni−Ti(ニッケル−チタン)合金やNi−Ti−Cu(ニッケル−チタン−銅)合金である。
そして、収容室13のSMAスプリング収容空間35の温度に応じて、SMAスプリング17の発生荷重が変化することにより、弁体14は、弁座16に近づく方向(閉弁方向)又は弁座16から離れる方向(開弁方向)に移動する。本実施形態では、SMAスプリング収容空間35が通気窓32を介して感温制御弁1の外部に開放されているため、SMAスプリング17は感温制御弁1の外部の雰囲気に接している(晒されている)。
バイアススプリング18は、空気層36の内部に配置されている。すなわち、バイアススプリング18は、弁体14の第2台座40とボデー11の台座33との間の位置に配置されている。バイアススプリング18は、螺旋状に形成されている。バイアススプリング18は、弁体14を開弁方向、すなわち、弁体14を弁座16から離れる方向へ付勢している。これにより、バイアススプリング18は、流路12内が負圧になった際であっても、SMAスプリング17の付勢力と隔膜15(ダイアフラム)にかかる水圧による閉弁方向の力に対抗して、弁体14が弁座16に接触して流路12を閉じること(閉弁すること)を防ぐ。Ni−Ti合金のSMAスプリング17の場合、変態点以下の温度であっても荷重が発生するため、閉弁しないようにバイアススプリング18で開弁を保持する。
本実施形態では、SMAスプリング17の巻径D1よりもバイアススプリング18の巻径D2の方が大きい(D2>D1)。ここで、巻径とは、螺旋状に形成されるスプリングにおける外径、すなわち、スプリングの中心軸に直交する方向(径方向)のスプリングの外形寸法である。
このような構成の感温制御弁1は、感温制御弁1の外部の雰囲気温度が所定温度より低いときに冷却水を流し、感温制御弁1の外部の雰囲気温度が所定温度以上のときに冷却水の流れを遮断する。すなわち、感温制御弁1の外部の雰囲気温度が所定温度より低いときには、SMAスプリング17が弁体14を弁座16方向へ付勢する力が小さく、バイアススプリング18の付勢力と冷却水の圧力により、弁体14は弁座16から離れて、感温制御弁1は開弁状態になる。そのため、冷却水は、流路12の上流側から弁体14と弁座16の間を通って弁座16の内側から下流側へ流れる。一方、感温制御弁1の外部の雰囲気温度が所定温度以上のときには、SMAスプリング17が弁体14を弁座16方向へ付勢する力が大きくなるため、弁体14は弁座16に接触し、感温制御弁1は閉弁状態になる。そのため、冷却水は、流路12の上流側から弁体14と弁座16の間を通って弁座16の内側から下流側へ流れない。
ここで、具体例として、SMAスプリング17のばね定数の温度変化にヒステリシス特性が存在する場合を想定する。この場合、例えば、感温制御弁1が開弁状態となっているときに、感温制御弁1の外部の雰囲気温度(例えば、エンジンコンパートメントの中の温度)が第1の所定温度(例えば、60℃)よりも高くなったときには、感温制御弁1は、閉弁状態となって流路12を遮断してスロットル装置へ冷却水を流さない。これにより、スロットル装置は、エンジンを冷却することで暖められた冷却水により加熱されない。一方、感温制御弁1が閉弁状態となっているときに、感温制御弁1の外部の雰囲気温度が第2の所定温度(例えば、50℃)よりも低くなったときには、感温制御弁1は、開弁状態となって流路12を開放してスロットル装置へ冷却水を流す。これにより、スロットル装置は、エンジンを冷却することで暖められた冷却水により加熱される。
本実施形態では、収容室13は、SMAスプリング収容空間35と、空気層36を備えている。SMAスプリング収容空間35は、SMAスプリング17が配置されている空間である。空気層36は、SMAスプリング17の付勢方向(図1の上下方向、SMAスプリング17の中心軸方向)においてSMAスプリング収容空間35よりも隔膜15側の位置に形成されている空間である。
このように、収容室13においてSMAスプリング17の付勢方向についてSMAスプリング収容空間35よりも隔膜15側の位置に空気層36が形成されているため、隔膜15とSMAスプリング収容空間35に配置されるSMAスプリング17との距離が確保されている。そのため、流路12からSMAスプリング17までの距離が確保されているため、流路12を流れる冷却水の熱はSMAスプリング17に伝達され難くなる。すなわち、収容室13は、空気層36からなる断熱空間と、SMAスプリング収容空間35からなる感温スプリングが配置される空間とに分けられているため、流路12を流れる冷却水の熱についてSMAスプリング17に対する断熱性が向上する。
したがって、SMAスプリング17の発生荷重は、流路12を流れる冷却水の熱からの影響を受け難く、感温制御弁1の外部の雰囲気温度に応じて変化する。ゆえに、感温制御弁1は、当該感温制御弁1の外部の雰囲気温度に応じて、SMAスプリング17により弁体14を弁座16に近づく方向へ付勢して、弁体14により流路12を開閉できる。このように、感温制御弁1は、当該感温制御弁1の外部の雰囲気温度への追従性が向上する。
ここで、図2に示すように、本実施形態の感温制御弁1によれば、空気層36による断熱の効果により、冷却水の温度Twが感温制御弁1の外部の雰囲気温度Taよりも非常に高いときでも、収容室13のSMAスプリング収容空間35の温度Toを感温制御弁1の外部の雰囲気温度Taに近い温度Tにすることができる。
また、本実施形態では、空気層36内にバイアススプリング18が配置されている。このバイアススプリング18は、弁体14を開弁方向、すなわち、弁体14を弁座16から離れる方向へ付勢する。このようにバイアススプリング18を配置することで、隔膜15からSMAスプリング17までの距離が確保される。そのため、流路12を流れる冷却水の熱がSMAスプリング17に伝達され難くなる。したがって、SMAスプリング17の発生荷重が感温制御弁1の外部の雰囲気温度に応じて変化するため、感温制御弁1は、当該感温制御弁1の外部の雰囲気温度に応じて流路12を開閉できる。このように、感温制御弁1は、当該感温制御弁1の外部の雰囲気温度への追従性が向上する。また、流路12内が負圧になっても、弁体14が閉弁方向、すなわち、弁体14が弁座16に近づく方向へ移動することをバイアススプリング18により抑制できるため、弁体14が弁座16から離れている開弁状態を維持できる。
また、本実施形態では、図1に示すように、SMAスプリング17の巻径D1よりもバイアススプリング18の巻径D2の方が大きい。そして、このようなSMAスプリング17とバイアススプリング18を支えるために、弁体14の第1台座39の径d1よりも弁体14の第2台座40の径d2の方が大きい。そのため、弁体14の第2台座40により、SMAスプリング収容空間35と空気層36との間が仕切られている。したがって、流路12を流れる冷却水の熱は、隔膜15を介して空気層36へ伝達されたとしても、空気層36からSMAスプリング収容空間35へ伝達され難い。ゆえに、流路12を流れる冷却水の熱は、さらに、SMAスプリング17に伝達され難くなる。
また、本実施形態では、弁体14は、第1台座39を備えている。そのため、空気層36から熱がSMAスプリング収容空間35に伝達されたとしても、弁体14の第1台座39によるSMAスプリング17への断熱効果が期待できる。
さらに、弁体14の第2台座40は、その外周部において、テーパ部40aを備えている。テーパ部40aは、第2台座40の外径d2が、空気層36側からSMAスプリング収容空間35側に向かうにつれて大きくなるように配置されている。これにより、空気層36の熱は、空気層36からテーパ部40aに沿って伝達された後、通気窓32から感温制御弁1の外部へ放出され易くなる。そのため、流路12を流れる冷却水の熱は、隔膜15を介して空気層36に伝達されたとしても、SMAスプリング収容空間35へ伝達され難くなる。
なお、図3に、本実施形態の感温制御弁1について、より具体的な形状の一例を示す断面図を示す。図3に示すように、例えば、感温制御弁1は、バルブ51とダイアフラム52が一体成形されており、また、バルブ51は台座部材53に取り付けられている。図3において、図1に示す感温制御弁1の各部と対応する部分には同じ符号を付している。なお、バルブ51と台座部材53とを組み合わせたものが図1に示す弁体14に対応する。
なお、変形例として、第2台座40の外径d2よりも第1台座39の外径d1の方が大きく(d1>d2)、かつ、バイアススプリング18の巻径D2よりもSMAスプリング17の巻径D1の方が大きい(D1>D2)としてもよい。また、感温制御弁1は、バイアススプリング18を有していない場合も考えられる。この場合、感温制御弁1の外部の雰囲気温度が所定温度より低いときには、SMAスプリング17が弁体14を弁座16方向へ付勢する力が小さくなるため、冷却水の圧力により、弁体14は弁座16から離れて、感温制御弁1は開弁状態になる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。なお、図4は、第2実施形態の第1実施例の感温制御弁2について、開弁時の概略構成図である。また、図5は、第2実施形態の第2実施例の感温制御弁2について、閉弁時の概略構成図である。
(第1実施例)
まず、第2実施形態の第1実施例について説明する。本実施例の感温制御弁2において、図4に示すように、弁体14は、外周部41を備えている。外周部41は、弁部37の外周面から径方向の外側に突出して形成されている。外周部41は、弁部37の外周面の周方向に沿って一周に亘って形成されており、円環状に形成されている。なお、本実施形態では、弁体14の弁部37がSMAスプリング17を支えるための台座となっている。すなわち、SMAスプリング17は、ボデー11と弁体14の弁部37の間の位置に配置されている。
また、図4に示すように、ボデー11は、ストッパ19を備えている。ストッパ19は、弁体14の外周部41よりもSMAスプリング収容空間35側の位置において、ボデー11の側壁部31から収容室13の内側に延びるように形成されている。ストッパ19は、側壁部31の周方向に沿って一周に亘って形成されており、円環状に形成されている。そして、ストッパ19の内径は、弁体14の外周部41の外径よりも小さい。
このような構成の本実施例の感温制御弁2において、図4に示すように、弁体14が開弁方向、すなわち、弁体14が弁座16から離れる方向に移動して、弁体14の外周部41がストッパ19に接触すると、弁体14の移動が止められる。このようにして、ストッパ19は、弁体14の開弁方向の動作範囲を規制して、弁体14のストローク量を制限する。
そして、弁体14の外周部41がストッパ19に接触したときに、空気層36とSMAスプリング収容空間35とは、弁体14の外周部41とストッパ19とにより、仕切られて、隔離される。そのため、流路12を流れる冷却水の熱は、隔膜15を介して空気層36に伝達されたとしても、SMAスプリング収容空間35へ伝達され難くなる。
また、弁体14の外周部41がストッパ19に接触したときに、空気層36は、弁体14とストッパ19とボデー11と隔膜15とにより囲まれて、密閉される。これにより、空気層36は外部から遮断されるため、冷却水は、流路12から隔膜15を介して空気層36内に漏れたとしても、空気層36からSMAスプリング収容空間35や感温制御弁2の外部へ漏れることが抑制される。
(第2実施例)
次に、第2実施形態の第2実施例について説明する。本実施例の感温制御弁2において、図5に示すように、ボデー11は、ストッパ19の他に、ストッパ20(突出部)を備えている。ストッパ20は、ストッパ19よりも隔膜15側の位置において、ボデー11の側壁部31から収容室13の内側に延びるように形成されている。ストッパ20は、側壁部31の周方向に沿って一周に亘って形成されており、円環状に形成されている。そして、ストッパ20の内径は、弁体14の外周部41の外径よりも小さい。
このような構成の本実施例の感温制御弁2において、図5に示すように、弁体14が弁座16に接触する閉弁時において、弁体14の外周部41がストッパ20に接触する。そして、このとき、SMAスプリング収容空間35と空気層36は、弁体14の外周部41とストッパ20により仕切られて隔離され、また、空気層36は、弁体14とストッパ20とボデー11と隔膜15とにより囲まれて、密閉される。これにより、閉弁時において、空気層36は外部から遮断されるため、冷却水は、流路12から隔膜15を介して空気層36内に漏れたとしても、空気層36からSMAスプリング収容空間35や感温制御弁2の外部へ漏れることが抑制される。
また、弁体14の外周部41がストッパ20に接触したときに、空気層36とSMAスプリング収容空間35とは、弁体14の外周部41とストッパ20とにより、仕切られて、隔離される。そのため、流路12を流れる冷却水の熱は、隔膜15を介して空気層36に伝達されたとしても、SMAスプリング収容空間35へ伝達され難くなる。
[第3実施形態]
その他、第1実施形態と第2実施形態を組み合わせた第3実施形態の感温制御弁3も考えられる。例えば、第3実施形態の第1実施例の感温制御弁3は、図6に示すように、バイアススプリング18とストッパ19を有している。また、第3実施形態の第2実施例の感温制御弁3は、図7に示すように、バイアススプリング18とストッパ19とストッパ20を有する。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1〜3 感温制御弁
11 ボデー
12 流路
13 収容室
14 弁体
15 隔膜
16 弁座
17 SMAスプリング
18 バイアススプリング
19 ストッパ
20 ストッパ
31 側壁部
32 通気窓
33 台座
35 SMAスプリング収容空間
36 空気層
37 弁部
39 第1台座
40 第2台座
40a テーパ部
41 外周部
51 バルブ
52 ダイアフラム
53 台座部材
d1 (第1台座の)外径
d2 (第2台座の)外径
D1 (SMAスプリングの)巻径
D2 (バイアススプリングの)巻径

Claims (6)

  1. 被制御流体が流れる流路と、
    前記流路内に配置される弁座と、
    前記弁座に着座可能な弁体と、
    前記弁体を前記弁座に近づく方向へ付勢するように配置され、温度に感応して発生荷重が変化する形状記憶合金により形成される感温スプリングと、
    前記感温スプリングを収容する収容室と、
    前記収容室を外部に開放させる開口部と、
    前記弁体に接続し前記流路と前記収容室を隔離する隔膜と、を有する感温制御弁において、
    前記収容室は、前記感温スプリングが配置される第1空間と、前記感温スプリングの付勢方向において前記第1空間よりも前記隔膜側の位置に形成される第2空間と、を備えていること、
    を特徴とする感温制御弁。
  2. 請求項1の感温制御弁において、
    前記第2空間内に配置され、前記弁体を前記弁座から離れる方向へ付勢するバイアススプリングを有すること、
    を特徴とする感温制御弁。
  3. 請求項2の感温制御弁において、
    前記感温スプリングの巻径よりも前記バイアススプリングの巻径の方が大きいこと、
    を特徴とする感温制御弁。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つの感温制御弁において、
    前記収容室を形成する外壁部から前記収容室の内側に延び、前記弁体の外周部が接触することにより前記弁体の開弁方向の動作範囲を規制するストッパを有し、
    前記弁体の外周部が前記ストッパに接触したときに、前記第1空間と前記第2空間は、前記弁体の外周部と前記ストッパにより仕切られること、
    を特徴とする感温制御弁。
  5. 請求項4の感温制御弁において、
    前記弁体の外周部が前記ストッパに接触したときに、前記第2空間は密閉されること、
    を特徴とする感温制御弁。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つの感温制御弁において、
    前記収容室を形成する外壁部から前記収容室の内側に延び、前記弁体が前記弁座に接触する閉弁時に前記弁体の外周部が接触する突出部を有し、
    前記弁体の外周部が前記突出部に接触したときに、前記第1空間と前記第2空間は、前記弁体の外周部と前記突出部により仕切られ、かつ、前記第2空間は密閉されること、
    を特徴とする感温制御弁。
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