JP2017121814A - 運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】警告レベルに応じた表現方法で提示情報を運転者に提示し、提示情報の見落としをより少なくして、提示情報の認知率、認識速度の向上、あるいは表示情報の取得のしやすさ向上を実現する運転支援装置を提供する。【解決手段】ブレーキ状態情報を取得するブレーキ状態取得部と、周辺環境の状況情報と現在の運転状況情報とを取得する運転状況把握部と、ブレーキ状態情報と、周辺環境の状況情報と、現在の運転状況情報のうち少なくともいずれか1つに基づき、運転者が行うべき動作と動作までの余裕時間とを判定する判定部と、動作までの余裕時間に基づき判断した警告レベルに応じて、運転者へ提供する情報の表現方法を選択する表現方法選択部とを備えた。【選択図】図1

Description

この発明は、運転者に必要な情報を提示する運転支援装置に関するものである。
従来の運転支援装置においては、例えば、特許文献1に開示されているように、ブレーキ曲線と、自列車位置速度の位置関係を表示し、更に勾配やトンネルといった線路条件も合成して表示することで、運転者に対しブレーキ開始点前で緩やかに減速させるといった運転を可能にさせるようにしている。更に、定時運転を実現する運転曲線や、定時運転に必要な最高速度、現在速度で到達する到達時刻を示すことで、早着や遅れの予測が容易となり、加速や減速によって走行を調整させることで、運転者の定時性確保を容易にしている。
特開2005−231447号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているような従来技術では、運転者が必要とするタイミングで表示情報を提供することはできても、運転者の表示情報に対する認知のしやすさは考慮されておらず、提示された情報の見落としについては考慮されていないという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、警告レベルに応じた表現方法で提示情報を運転者に提示し、提示情報の見落としをより少なくして、提示情報の認知率、認識速度の向上、あるいは提示情報の取得のしやすさ向上を実現する運転支援装置を提供することを目的とする。
この発明に係る運転支援装置は、ブレーキ状態情報を取得するブレーキ状態取得部と、周辺環境の状況情報と現在の運転状況情報とを取得する運転状況把握部と、ブレーキ状態情報と、周辺環境の状況情報と、現在の運転状況情報のうち少なくともいずれか1つに基づき、運転者が行うべき動作と動作までの余裕時間とを判定する判定部と、動作までの余裕時間に基づき判断した警告レベルに応じて、運転者へ提供する情報の表現方法を選択する表現方法選択部とを備えたものである。
この発明によれば、警告レベルに応じた表現方法で提示情報を運転者に提示し、提示情報の見落としをより少なくして、提示情報の認知率、認識速度の向上、あるいは提示情報の取得のしやすさ向上を実現する運転支援装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1に係る運転支援装置の構成図である。 この発明の実施の形態1に係る運転支援装置の動作のフローチャートである。 判定部において、運転者が行うべきアクションを判定する際のインプットとアウトプットの定義の一例を説明する図である。 運転者の反応速度能力が高い刺激の分類と、運転者が行うべきアクションの余裕時間に基づく警告レベルとに応じて、運転者が行うべきアクションを提示する表現方法を選択する基準の一例を説明する図である。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る運転支援装置1の構成図である。
図1に示すように、運転支援装置1は、ブレーキ状態取得部10と、運転状況把握部11と、判定部12と、表現方法選択部13と、表示部14と、音声提示部15と、振動部16とを備える。
ブレーキ状態取得部10は、複数あるギアレベルの設定位置とブレーキ性能の劣化度合いと(ここではブレーキの状態という)を計測した情報(ここではブレーキ状態情報という)を取得する。なお、ブレーキの状態は、外部装置が常に計測しているものとする。ブレーキ状態取得部10は、ブレーキの状態をデータ(ブレーキ状態情報)として常に取得している。取得したデータは、ブレーキ状態情報として判定部12に出力される。
運転状況把握部11は、外部の地上装置から、現在時刻と、運行計画と、走行路線の標識情報と、路線の点検・保守作業スケジュールと、天候の情報と(ここでは周辺環境の状況情報という)を取得する。また、運転状況把握部11は、外部の車上装置から、現在の自車位置と、現在の運行速度データの情報とを(ここでは現在の運転状況情報とする)取得する。なお、ここでは、外部の地上装置および車上装置から上述した情報を取得することとしているが、これに限らず、運転状況把握部11は、別の手段によって上述した情報を取得するようにしてもよい。運転状況把握部11が取得した周辺環境の状況情報と現在の運転状況情報とは、判定部12に出力される。
判定部12は、ブレーキ状態取得部10が出力したブレーキ状態情報(複数あるギアレベルの設定位置とブレーキの劣化度合い)と、運転状況把握部11が取得した周辺環境の状況情報と現在の運転状況情報(現在時刻、運行計画、走行経路の標識情報、路線の点検・保守作業スケジュール、天候、現在の自車位置、現在の運行速度データ)のうち少なくともいずれか1つに基づき、運転者が行うべき最適なアクションを判定する。具体的には、運転者が行うべき複数あるギアレベルの設定位置、設定するまでの余裕時間、理由を含む運転者への次に行うべき動作の指示内容を判定する。
表現方法選択部13は、運転者が行うべき動作までの余裕時間に基づき判断した警告レベルに応じて、運転者へ提供する情報の表現方法を選択する。そして、表現方法選択部13は、選択した表現方法に従い、運転者が行うべき動作を表示部14に表示させるための表示指示情報、運転者が行うべき動作を音声提示部15に音声出力させるための音声出力指示情報、振動部16に振動を起こさせるための振動指示情報を出力する。
表示部14は、表現方法選択部13から出力された表示指示情報に基づき、視覚情報を表示する。なお、この実施の形態1においては、表示部14は、運転支援装置1が備えるものとしているが、これに限らず、運転支援装置1の外部に備えるものとしてもよい。
また、表示部14は、操作を伴う情報システムのことを示す。例えば、カーナビゲーションシステム、HUD(Head−Up Display)、インパネなどの車載情報機器、監視制御システムのディスプレイ、電車の運転席のディスプレイ、飛行機のコックピットのディスプレイ、船の運転席に設置されているモニターなども含む。
音声提示部15は、表現方法選択部13から出力された音声出力指示情報に基づき、音声情報を出力する。なお、この実施の形態1においては、音声提示部15は、運転支援装置1が備えるものとしているが、これに限らず、運転支援装置1の外部に備えるものとしてもよい。
振動部16は、表現方法選択部13から出力された振動指示情報に基づき、ハンドルなどを振動させる。なお、この実施の形態1においては、振動部16は、運転支援装置1が備えるものとしているが、これに限らず、運転支援装置1の外部に備えるものとしてもよい。
次に、動作について説明する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る運転支援装置1の動作のフローチャートである。
なお、ここでは、図2に沿って、列車運行における運転者への情報提示の場合であって、悪天候時(例えば、猛吹雪で前方視界が悪い時)の運転操作に関する情報表示の動作を例に、以下説明する。
ブレーキ状態取得部10は、ブレーキ状態情報(複数あるギアレベルの設定位置とブレーキ性能の劣化度合い)を取得する(ステップST001)。ここでは、ブレーキ状態取得部10は、現在のギアレベル=6、ブレーキの劣化度合い=20%劣化という情報を計測したものとする。なお、ブレーキ状態取得部10は、このステップST001の動作を常に行っており、ブレーキ状態取得部10が取得したブレーキ状態情報は判定部12に出力される。
運転状況把握部11は、外部の地上装置から周辺環境の状況情報(現在時刻、運行計画、走行路線の標識情報、路線の点検・保守作業スケジュール、天候の情報)と、外部の車上装置から現在の運転状況情報(現在の自車位置、現在の運行速度データの情報)とを取得する(ステップST002)。ここでは、運転状況把握部11は、現在時刻=14:58:00、運行計画=15:00:00(次駅到着時刻)、走行路線の標識情報=次駅手前1.0km R=400(急カーブ有り)、天候=吹雪、路線の点検・保守作業スケジュール=無し、自車位置=次駅まで1.5km、運行速度=90km/hという情報を取得したものとする。
運転状況把握部11が取得した周辺環境の状況情報と現在の運転状況情報とは、判定部12に出力される。
判定部12は、ステップST001にてブレーキ状態取得部10が出力したブレーキ状態情報と、ステップST002にて運転状況把握部11が取得した周辺環境の状況情報および現在の運転状況情報とに基づき、運転手が次に行うべきアクションを判定する(ステップST003)。すなわち、運転手が次に行うべき複数あるギアレベルの設定位置、設定するまでの余裕時間、理由を含む運転者への次に行うべき動作の指示内容を判定する。
ここで、ステップST003の具体的な動作について説明する。
図3は、判定部12において、運転者が行うべきアクションを判定する際のインプットとアウトプットの定義の一例を説明する図である。
なお、図3に示すような定義は、予め設定されているものとする。
ここでは、判定部12は、ブレーキ状態取得部10から、現在のギアレベル=6、ブレーキの劣化度合い=20%劣化というブレーキ状態情報を取得し、運転状況把握部11から、現在時刻=14:58:00、運行計画=15:00:00(次駅到着時刻)、走行路線の標識情報=次駅手前1.0km R=400(急カーブ有り)、天候=吹雪、路線の点検・保守作業スケジュール=無し、自車位置=次駅まで1.5km、運行速度=90km/hという情報(周辺環境の状況情報および現在の運転状況情報)を取得したものとしているので、図3に示す定義に従い(図3において、該当のケースを色付けして示している)、判定部12は、判定結果として、ギアレベル=4、余裕時間=10秒、指示=「500m先、急カーブ有り。悪天候かつブレーキがやや劣化しているため、10秒後までにノッチを2段階落として下さい。」という情報をアウトプットする。
なお、図3に示すような定義は一例にすぎず、インプット、アウトプットの情報は増減させてもよいし、判定結果の基準を変更してもよく、適宜設定可能である。
また、ここでは、図3に示すように、ブレーキ状態取得部10が取得するブレーキ状態情報と、運転状況把握部11が取得する周辺環境の状況情報と、現在の運転状況情報の全ての情報に基づき、アウトプットを定義するものとしたが、これに限らず、ブレーキ状態情報と、周辺環境の状況情報と、現在の運転状況情報のうちの少なくとも1つに基づき、アウトプットを定義するものであればよい。
なお、図3に示すアウトプットのギアレベルについては、いつも運転している路線から別路線の運行をするような場合に、具体的なギアのレベルを補助情報として、運転士に通知する場合などに使用される。
図2のフローチャートに戻る。
表現方法選択部13は、外部装置から「運転者の認識しやすい刺激」の情報を取得し、取得した情報に基づき、運転者が視覚系に対する情報の反応速度が、平均以上かどうかを判定する(ステップST004)。なお、「運転者の認識しやすい刺激」の判定は、例えば運転者が視覚系の刺激に対して、平均以上であるかどうかを示す情報を予め設定して外部装置に記憶しておき、表現方法選択部13が、当該情報を外部装置から取得することで行う。また、例えば、運転者が聴覚系の刺激に対して、平均以上であるかどうかを示す情報を予め設定して外部装置に記憶しておき、表現方法選択部13が、当該情報を外部装置から取得することで行う。
ステップST004において、運転者が視覚系に対する情報の反応速度が平均以上であった場合(ステップST004の“YES”の場合)、表現方法選択部13は、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「視覚系」であると判断し(ステップST005)、運転者が行うべきアクションを提示する表現方法を決定する(ステップST009)。具体的には、表現方法選択部13は、ステップST003において判定部12が判定した判定結果の「操作までの余裕時間」の情報に基づいて警告レベルを判定し、判定した警告レベルと、「視覚系」という「運転者の認識しやすい刺激」とに応じた表現方法を選択する。
ここで、図4は、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類と、運転者が行うべきアクションの余裕時間に基づく警告レベルとに応じて、運転者が行うべきアクションを提示する表現方法を選択する基準の一例を説明する図である。
図4において、警告レベルの数字が大きいほど警告レベルが高いことを示す。
今、ステップST005において、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「視覚系」であると判断されたとすると、ステップST003において、運転者が行うべきアクションの余裕時間は10秒であると判断されているので、警告レベルは1となり、表現方法選択部13は、図4に従い、「テキスト(通知)+アイコン(小さい×透明度40%)」で表現する表現方法を選択する。
そして、表現方法選択部13は、このステップST009において、選択した表現方法に従い、運転者が行うべき動作を表示部14に表示させるための表示指示情報を表示部14に出力する。
ここで、テキストとアイコンについて、具体的に説明する。今、表現方法選択部13は、図4に従い、テキスト(通知)で表現する表現方法を選択した。この場合、例えば、「500m先、急カーブあり」という、状況を伝える(通知)テキストと、図4に示すような、注意を促す小さいアイコンを透明度40%の濃さで表示する。
なお、注意を促すアイコンの種類、および、大きさの定義については適宜設定すればよい。
また、ここでは、警告レベルが1であって、「テキスト(通知)+アイコン(小さい×透明度40%)」で表現することとしているが、レベルが高いほど提示刺激量を増やし、表示情報の見落としの可能性を軽減するようにする。例えば、警告レベル2へと高くなると、アイコンの透明度が80%→0%となる。
また、テキストの内容について、ここでは、状況を伝える「通知」のテキストを出力するものであったが、「指示」のテキストであった場合は、例えば、「悪天候かつブレーキがやや劣化しているため、10秒後までにノッチを2段階落としてください。」といった、理由を含む具体的な動作を伝えるテキストを出力する。また、「警告」のテキストであった場合は、例えば、「危険、10秒後までにノッチを2段階落とさなければ速度オーバーで脱線する恐れがあります」といった、指示を守らないと発生する影響を伝えるテキストを出力する。指示を守らないと発生する影響については、速度、ブレーキの度合いなどから予め定義しておくようにすればよい。
なお、ここで述べたテキストの内容は一例であり、例えば、「指示」のテキストについて、理由を含まないものとして(なお、理由とは、例えば、図3に示す指示において太字かつ下線で表現したような内容をいう)、テキストを短くし、より運転者が指示内容を瞬時に把握しやすいようにしてもよいし、「警告」のテキストについて、指示内容に「危険」とだけ付けて、「危険」の文字から運転者に緊急であることをより認識させるようなテキストとしてもよく、適宜設定可能である。
また、表現方法選択部13は、テキストやアイコンの表示位置についても、画面右側、画面左側、画面の右側から左側に移動させる、など、適宜設定して表示指示情報を作成し出力するようにすることができる。
また、表現方法選択部13は、現在表示されている情報、あるいはこれから表示する情報に付加されている位置情報、大きさ、色、画像、文字、タイミング、アニメーション、表示位置を考慮し、表示させるテキストやアイコンの輝度・彩度・明度を適宜変更して表示指示情報を作成し出力するようにしてもよいし、形を変形させて表示指示情報を作成し出力するようにしてもよい。このようにすることで、情報過多による煩わしさを軽減することができ、表示情報の取得のしやすさを向上させることができる。
表示部14は、表現方法選択部13から、ステップST009において表現方法選択部13が選択した表現方法で表示する旨の指示(表示指示情報)を受け、ステップST003において判定部12が判断した指示内容を、表現方法選択部13に指示された表現方法で表示する(ステップST010)。
なお、表現方法選択部13において、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「視覚系」であると判断された場合、表現方法選択部13は、音声提示部15、および、振動部16へは、それぞれ「音声無し」、「振動無し」という指示(音声出力指示情報、振動指示情報)を出力し、音声提示部15、振動部16では情報提示を行わない。
一方、ステップST004において、運転者が視覚系に対する情報の反応速度が平均以上ではなかった場合(ステップST004の“NO”の場合)、表現方法選択部13は、外部装置から取得した「運転者の認識しやすい刺激」の情報に基づき、運転者が聴覚系に対する情報の反応速度が、平均以上かどうかを判定する(ステップST006)。
ステップST006において、運転者が聴覚系に対する情報の反応速度が平均以上であった場合(ステップST006の“YES”の場合)、表現方法選択部13は、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「聴覚系」であると判断し(ステップST007)、運転者が行うべきアクションを提示する表現方法を決定する(ステップST0011)。具体的な動作は、「視覚系」と判断した場合(ステップST009)と同様であり、表現方法選択部13は、ステップST003において判定部12が判定した判定結果の「操作までの余裕時間」の情報に基づいて警告レベルを判定し、判定した警告レベルと、「聴覚系」という「運転者の認識しやすい刺激」とに応じた表現方法を選択する。
すなわち、ステップST007において、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「聴覚系」であると判断されたとすると、ステップST003において、運転者が行うべきアクションの余裕時間は10秒であると判断されているので、警告レベルは1となり、表現方法選択部13は、図4に従い、「テキスト(通知)+音声(通常)」で表現する表現方法を選択する。
そして、表現方法選択部13は、このステップST011において、選択した表現方法に従い、運転者が行うべき動作を表示部14に表示させるための表示指示情報を表示部14に出力し、音声提示部15に音声出力させるための音声出力指示情報を音声提示部15に出力する。
なお、ここでは、警告レベルが1であって、「テキスト(通知)+音声(通常)」で表現することとしているが、レベルが高いほど提示刺激量を増やし、表示情報の見落としの可能性を軽減するようにする。例えば、警告レベル3へと高くなると、音声の音量が大きく、スピードも速くなる。
なお、音声の速さ、音量の大きさのレベルの定義については、予め設定しておくようにすればよい。
また、このときも、表現方法選択部13は、テキストの表示位置について、画面右側、画面左側、画面の右側から左側に移動させる、など、適宜設定して表示指示情報を作成し出力するようにすることができる。
また、表現方法選択部13は、現在表示されている情報、あるいはこれから表示する情報に付加されている位置情報、大きさ、色、画像、文字、タイミング、アニメーション、表示位置を考慮し、表示させるテキストの輝度・彩度・明度を適宜変更して表示指示情報を作成し出力するようにしてもよいし、形を変形させて表示指示情報を作成し出力するようにしてもよい。
また、音声出力指示情報は、表示するテキストを音声で出力する内容とすればよい。この時、表現方法選択部13は、音声の声色を女性の声、男性の声など、適宜設定するようにしてもよい。
表示部14は、表現方法選択部13から、ステップST011において表現方法選択部13が選択した表現方法で表示する旨の指示(表示指示情報)を受け、ステップST003において判定部12が判断した指示内容を、表現方法選択部13に指示された表現方法で表示する(ステップST012)。
また、音声提示部15は、表現方法選択部13から、ステップST011において表現方法選択部13が選択した表現方法で音声出力する旨の指示(音声出力指示情報)を受け、ステップST003において判定部12が判断した指示内容を、表現方法選択部13に指示された表現方法で音声出力する(ステップST013)。
なお、表現方法選択部13において、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「聴覚系」であると判断された場合、表現方法選択部13は、振動部16へは、「振動無し」という指示(振動指示情報)を出力し、振動部16では情報提示を行わない。
ステップST006において、運転者が聴覚系に対する情報の反応速度が平均以上ではなかった場合(ステップST006の“NO”の場合)、表現方法選択部13は、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「触覚系」であると判断し(ステップST008)、運転者が行うべきアクションを提示する表現方法を決定する(ステップST0014)。具体的な動作は、「視覚系」と判断した場合(ステップST009)、および、「聴覚系」と判断した場合(ステップST007)と同様であり、表現方法選択部13は、ステップST003において判定部12が判定した判定結果の「操作までの余裕時間」の情報に基づいて警告レベルを判定し、判定した警告レベルと、「触覚系」という「運転者の認識しやすい刺激」とに応じた表現方法を選択する。
すなわち、ステップST008において、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「聴覚系」であると判断されたとすると、ステップST003において、運転者が行うべきアクションの余裕時間は10秒であると判断されているので、警告レベルは1となり、表現方法選択部13は、図4に従い、「テキスト(通知)+振動小」で表現する表現方法を選択する。
そして、表現方法選択部13は、このステップST011において、選択した表現方法に従い、運転者が行うべき動作を表示部14に表示させるための表示指示情報を表示部14に出力し、ハンドルを振動させるための振動指示情報を振動部16に出力する。
なお、ここでは、警告レベルが1であって、「テキスト(通知)+振動小」で表現することとしているが、レベルが高いほど提示刺激量を増やし、表示情報の見落としの可能性を軽減するようにする。例えば、警告レベルが高くなるほど、振動も大きくなる。
また、ここでは、ハンドルを振動させるものとするが、これに限らず、振動させるものは適宜設定可能である。また、振動の大きさのレベルの定義については、予め設定しておくようにすればよい。
また、このときも、表現方法選択部13は、テキストの表示位置について、画面右側、画面左側、画面の右側から左側に移動させる、など、適宜設定して表示指示情報を作成し出力するようにすることができる。
また、表現方法選択部13は、現在表示されている情報、あるいはこれから表示する情報に付加されている位置情報、大きさ、色、画像、文字、タイミング、アニメーション、表示位置を考慮し、表示させるテキストの輝度・彩度・明度を適宜変更して表示指示情報を作成し出力するようにしてもよいし、形を変形させて表示指示情報を作成し出力するようにしてもよい。
表示部14は、表現方法選択部13から、ステップST014において表現方法選択部13が選択した表現方法で表示する旨の指示(表示指示情報)を受け、ステップST003において判定部12が判断した指示内容を、表現方法選択部13に指示された表現方法で表示する(ステップST015)。
また、振動部16は、表現方法選択部13から、ステップST014において表現方法選択部13が選択した振動のレベルで振動させる旨の指示(振動指示情報)を受け、表現方法選択部13に指示された振動レベルで振動させる(ステップST016)。例えば、ハンドルを振動させるなどとすればよい。
なお、表現方法選択部13において、運転者の反応速度能力が高い刺激の分類は「触覚系」であると判断された場合、表現方法選択部13は、音声提示部15へは、「音声無し」という指示(音声出力指示情報)を出力し、音声提示部15では情報提示を行わない。
なお、この実施の形態1では、表現方法選択部13は、警告レベルを、運転者が行うべきアクションの余裕時間で判定していたが、これに限らず、判定部12は、例えば、危険度や操作の難易度を判定するようにし、表現方法選択部13は、危険度や操作の難易度の指標によって警告レベルを判定するようにしてもよいし、その他の指標としてもよい。
また、この実施の形態1では、表現方法選択部13による運転者の認識しやすい刺激の判定は、「視覚系」、「聴覚系」、「触覚系」の3種類で判定するようにしたが、これに限らず、1つの種類だけで判定するようにしてもよいし、各種類の判定の順序を変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態1では、上記のように、表現方法選択部13は、判定部12が判定した判定結果の「操作までの余裕時間」の情報に基づいて警告レベルを判定し、判定した警告レベルと、「運転者の認識しやすい刺激」とに応じた表現方法を選択するものとしたが、これに限らず、表現方法選択部13は、判定部12が判定した警告レベルのみを用い、警告レベルに応じて表現方法を選択するものとしてもよい。すなわち、「運転者の認識しやすい刺激」に関わらず、警告レベルに応じて選択された表現方法で、任意に決定された「表示」、「音声出力」、「振動」のいずれか1つ以上により、情報提示を行うようにすることもできる。
また、この実施の形態1では、判定部12は、図3に示すようなインプットとアウトプットの定義に従って運転手が次に行うべきアクションを判定するようにしたが、これに限らず、判定部12へインプットする情報を増減させたり、判定部12がアウトプットする情報を増減させるようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態1によれば、運転者が行うべき動作、すなわち、操作の内容とその理由、操作までの余裕時間を判定し、これらの結果に基づき、警告レベルを判定し、警告レベルと運転者の認識しやすい刺激とを考慮した表現方法で情報を提示するので、警告レベルに応じた表現方法で提示情報を運転者に提示し、提示情報の見落としや、提示情報の認識遅れを軽減し、提示情報の認知率、認識速度の向上、あるいは提示情報の取得のしやすさを向上することができる。
なお、この実施の形態1において、運転支援装置1は、図1に示すような構成としたが、これに限らず、運転支援装置1は、ブレーキ状態取得部10と、運転状況把握部11と、判定部12と、表現方法選択部13とを備えるものであればよい。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
また、実施の形態1における運転支援装置1の制御に用いられる各部は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
1 運転支援装置、10 ブレーキ状態取得部、11 運転状況把握部、12 判定部、13 表現方法選択部、14 表示部、15 音声提示部、16 振動部。

Claims (4)

  1. ブレーキ状態情報を取得するブレーキ状態取得部と、
    周辺環境の状況情報と現在の運転状況情報とを取得する運転状況把握部と、
    前記ブレーキ状態情報と、前記周辺環境の状況情報と、前記現在の運転状況情報のうち少なくともいずれか1つに基づき、運転者が行うべき動作と前記動作までの余裕時間とを判定する判定部と、
    前記動作までの余裕時間に基づき判断した警告レベルに応じて、前記運転者へ提供する情報の表現方法を選択する表現方法選択部
    とを備えた運転支援装置。
  2. 前記表現方法選択部は、
    前記運転者の情報に対する反応速度の情報に基づき判断した前記運転者の認識しやすい刺激と、前記警告レベルとに応じて、前記運転者へ提供する情報の表現方法を選択する
    ことを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。
  3. 前記表現方法選択部は、
    前記選択した表現方法に従い、前記運転者が行うべき動作を表示させるための表示指示情報、前記運転者が行うべき動作を音声出力させるための音声出力指示情報、または、振動を起こさせるための振動指示情報のうちの少なくとも1つ以上を出力する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の運転支援装置。
  4. 前記表現方法選択部は、
    前記表示指示情報を、カーナビゲーションシステム、車載情報機器、または、監視制御システムのディスプレイ、電車の運転席のディスプレイ、飛行機のコックピットのディスプレイ、船の運転席に設置されているモニターのいずれかを含む表示部に出力する
    ことを特徴とする請求項3記載の運転支援装置。
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