JP2017120715A - X線発生装置及びx線撮影システム - Google Patents

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Koji Yamazaki
康二 山▲崎▼
川瀬 順也
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順也 川瀬
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Abstract

【課題】導電性容器13と、電子銃15を有するX線発生管10と、電子銃15と電気的に接続された駆動回路25と、一次コイル23が導電性容器13の外に電気的に接続され、二次コイル24が駆動回路25に電気的に接続された絶縁トランス22と、導電性容器13内に収容された絶縁性流体12とを有するX線発生装置について、小型化と耐電圧性とを同時に実現し、信頼性の高いX線発生装置とする。
【解決手段】絶縁トランス22として、一次コイル23に接触する絶縁性流体が充填されている第一の空間26を二次コイル24に接触する絶縁性流体が充填されている第二の空間27から遮断するための絶縁性の仕切部材を有するものを用い、導電性容器13と絶縁トランス22の間に、一次コイル23を導電性容器14の外へ電気的に接続することを可能とするための開口部26を備えた絶縁性遮蔽体14を設け、前記絶縁トランス22を、開口部26の全周を塞いだ状態で絶縁性遮蔽体14に固定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、X線発生装置及びこのX線発生装置を備えるX線撮影システムに関する。
一般に、X線発生装置は、電子銃から放出された電子線束をターゲットに照射することによりX線を発生させるX線発生管と、X線発生管の陽極と陰極との間に管電圧を印加するための管電圧発生装置と、電子銃の駆動装置と、を備えている。X線発生装置の中でもモノタンク式のX線発生装置は、上記各部材を同一容器内に配置したX線発生装置であるが、小型化が可能であるという特徴があり、ポータブルX線発生装置としての用途がある。一方、X線発生装置が有する電子銃の駆動装置は、X線発生装置の外部にある電源からの駆動電圧を必要な陰極電圧に変圧させるための絶縁トランスを有する。ここで絶縁トランスの一次コイル側の電位は接地電位に近い一方で、二次コイル側の電位は陰極電位とほぼ同じになる。このため、絶縁トランス及びその周辺領域については、高い電圧に対して耐久性を有すること(以下、耐電圧性という。)が要求される。X線発生装置を小型化する上で、絶縁トランス及びその周辺構造の小型化も要求される。特許文献1には、X線発生装置用の管電圧発生装置として、トランス周辺に絶縁板を配置し、一次コイル側と二次コイル側の電気的絶縁を確保する構造が開示されている。また、特許文献1には、トランスを含めた整流回路に実装される内部回路を絶縁部材で被覆し、二次コイル側と導電性容器との電気的絶縁を確保する構造が開示されている。
特開2008−098072号公報
X線発生装置の内部には、当該内部における耐電圧性の確保やX線発生管の冷却のために、絶縁性流体が充填されるのが一般的である。このようなX線発生装置に対して、特許文献1に示されるトランス、絶縁板及び絶縁体の配置構成と同様に、絶縁トランスを配置して、X線発生装置の小型化を図ることが考えられる。しかし、特許文献1にて開示されている絶縁板は、絶縁トランスの一次コイルと接触する絶縁性流体と、二次コイルと接触する絶縁性流体とを空間的に遮断するものではない。このため、上記絶縁板は、絶縁トランスの周辺における絶縁性流体の流動性を制限するための仕切としては不完全である。よって、絶縁トランスの一次コイル側と二次コイル側との間における絶縁性流体の流動経路を介した放電を抑制するには不十分となる可能性があった。また、絶縁トランス及び絶縁トランスからの配線において、これら部材の耐電圧性を考慮して放電を回避するための構成として、特許文献1で示される構成、即ち、適当な絶縁距離を確保し、適当な絶縁板の厚みを選定する等の構成がある。しかし、これらの構成はX線発生装置の小型化の妨げとなる場合がある。
本発明は上述した課題を解決するためのものであり、その目的は、小型化と耐電圧性とを同時に実現し、信頼性の高いX線発生装置を提供することにある。
本発明のX線発生装置は、導電性容器と、電子銃を有するX線発生管と、前記電子銃と電気的に接続された駆動回路と、一次コイルが前記導電性容器の外に電気的に接続され、二次コイルが前記駆動回路に電気的に接続された絶縁トランスと、前記導電性容器の中に収容された絶縁性流体とを有するX線発生装置であって、
前記絶縁トランスが、一次コイルに接触する絶縁性流体が充填されている第一の空間を前記二次コイルに接触する絶縁性流体が充填されている第二の空間から遮断するための絶縁性の仕切部材を有し、
前記導電性容器と前記絶縁トランスの間に、前記一次コイルを前記導電性容器の外へ電気的に接続することを可能とするための開口部を備えた絶縁性遮蔽体を有し、
前記絶縁トランスが、前記開口部の全周を塞いだ状態で前記絶縁性遮蔽体に固定されていることを特徴とする。
本発明のX線発生装置は、導電性容器と前記絶縁トランスの間に絶縁性遮蔽体を備えている。この絶縁性遮蔽体は、一次コイルを導電性容器の外へ電気的に接続することを可能とするための開口部を備えているが、絶縁トランスは、開口部の全周を塞いだ状態で絶縁性遮蔽体に固定されている。つまり、絶縁性遮蔽体を有し、その開口部が全周に亘って塞がれているので、二次コイル側又は二次コイルと同電位となる部材と、一次コイルの引出線及び絶縁性遮蔽体の外側に位置する導電性容器との間の電気的絶縁性を高めることができる。このため、絶縁トランス周辺のスペースを小さくしても、絶縁トランスに要求される耐電圧性を良好に確保することができる。すなわち、本発明によれば、小型化と耐電圧性とを同時に実現し、信頼性の高いX線発生装置を提供することができる。
本発明のX線発生装置の電気回路を模式的に示すブロック図である。 図1に示す電気回路を有するX線発生装置の主要構成を示す断面模式図である。 絶縁トランスの構成例を示す模式図である。 絶縁トランスの設置例を示す断面模式図である。 一次コイルの引出線への電気的な接続態様を示す模式図である。 絶縁性遮蔽体に関する好ましい条件を示す断面模式図である。 絶縁トランスの絶縁性遮蔽体への固定手段の例を示す断面模式図である。 本発明のX線撮影システムにおける実施形態の例を示すブロック図である。 実施例2で作製したX線発生装置の主要構成を示す断面模式図である。
以下、図面を適宜参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。尚、図面において特に図示されなかったり、以下の説明において特に記載がなかったりする部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用することができる。また、以下に参照する図面において、同じ符号は同様の構成要素を示す。
〔X線発生装置〕
図1に示されるように、X線発生装置1は、X線発生管10と、駆動装置2と、管電圧回路35と、を有している。駆動装置2は、駆動制御部21と、絶縁トランス22と、駆動回路25とを有している。X線発生装置1の構成部材のうち、X線発生管10、絶縁トランス22、駆動回路25及び管電圧回路35は、収納容器11内に収納されている。また、収納容器11の中の空間のうち、X線発生装置1の各構成部材が占有する空間以外の空間(余空間)には絶縁性流体12が充填されている。つまり、収納容器11内に収納されるX線発生管10、絶縁トランス22、駆動回路25及び管電圧回路35は、収納容器11内に収納される絶縁性流体12に浸された状態となっている。また、図2においては、図1の管電回路35と、図1の駆動装置2における駆動制御部21は省略されている。以下、図1に基づいてさらに説明する。
X線発生管10は、その内部が真空に保たれており、当該内部の陰極側に電子銃15(図2参照)が設けられ、当該内部の陽極側にターゲット(図示されていない)が設けられている。X線発生管10が有する電子銃15からは電子が放出され、この電子は、両極間に印加されている数十k乃至百kV程度の電圧により加速され、上記ターゲットに衝突する。衝突の際に、上記ターゲットからX線が発生し、外部へ放射される。
駆動装置2は、X線発生管10が有する電子銃15(図2参照)の駆動に必要な、フィラメント、グリッド電極、レンズ電極(いずれも不図示)等の部材の電位を規定するために用いられる。まず、駆動装置2を構成する駆動制御部21から約10Vの交流信号もしくはパルス列信号が出力される。駆動制御部21から出力された信号(交流信号、パルス列信号)は、絶縁トランス22により、その電圧が増幅される。尚、絶縁トランス22による当該信号の増幅の程度については、後述する管電圧回路35で発生させたX線発生管10の陰極電位に応じて適宜調整する。絶縁トランス22により電圧が増幅された信号は、駆動回路25へ入力された後、駆動回路25にて電位規定信号に変換される。この電位規定信号は駆動回路25からX線発生管10へ向けて出力される。駆動装置2を構成する絶縁トランス22において、一次コイル23は、駆動制御部21内の交流電源に電気的に接続され、二次コイル24は、陰極電位を基準とした駆動回路25に電気的に接続されている。絶縁トランス22は、駆動制御部21からの信号(交流電圧)を適当な巻線比で最大で数100Vに変圧し、駆動回路25に向けて出力する。本発明において、絶縁トランス22が有する一次コイル23に対する二次コイル24の巻線比は、0.1以上10以下であることが好ましく、0.2以上1以下であることがより好ましい。ところで、一次コイル23の電位は、通常接地電位又は接地電位に近い電位である一方、二次コイル24の電位は、管電圧回路35の低電位側である陰極電位又は陰極電位に近い電位である。このため、絶縁トランス22には、一次コイル23と二次コイル24との間を絶縁させるだけでなく、両コイル間の電位差に対する耐久性も要求される。このため、絶縁トランス22は、その内部の空間に絶縁性流体12を充填している。これにより、一次コイル23と二次コイル24との間を絶縁させることができる。ただし、一次コイル23と二次コイル24との間の電位差によって生じる放電が発生することがあるため、絶縁トランス22は、この放電を避けるための構成を備える必要がある。尚、本発明において、上述した放電の発生を抑制するために絶縁トランス22が備えるべき構成については、後述する。また本発明において、絶縁トランス22は複数個用いてもよく、X線を発生させる際に必要な出力に応じて使い分けることができる。
駆動回路25は、全波整流回路、半派整流回路、コッククロフトウォルトン回路等を含んだ回路であり、各電位規定部の電位に合わせて適宜に使用できる。例えば、陰極電位に乗じて、レンズ電極にはDC約1kV、グリッド電極にはパルス状で約100V、フィラメントにはDC約10Vが印加される。
管電圧回路35は、供給される交流電圧から、2倍乃至12倍程度の直流電圧を発生させる、コッククロフトウォルトン回路に代表されるような倍電圧整流回路である。一般的には、X線発生管10の陽極を接地し、陰極に負の管電圧を印加するか、管電圧を正負に振り分けてそれぞれ陽極と陰極に印加する。これにより、X線発生管10を駆動する際に、その陰極の電位は負の電位となる。
絶縁性流体12は、収納容器11内の絶縁性及び耐電圧性を確保するために用いられる。絶縁性流体12として、ガスや絶縁性液体を用いることができる。絶縁性液体として、好ましくは、鉱油、シリコーン油、フッ素系油等の電気絶縁油である。100kV程度の管電圧を発生させるX線発生装置としては、取扱いが易しい鉱油が好ましく適用される。
図2には、X線発生装置1の構成部材として、X線発生管10、駆動回路25、絶縁トランス22、絶縁性流体12及び収納容器11がそれぞれ示されている。図2に示されるX線発生装置1において、収納容器11は、導電性容器13と、導電性容器13内に設けられた絶縁性遮蔽体14と、から構成される。収納容器11を構成する導電性容器13は、好ましくは、鉄、ステンレス、鉛、真鍮、銅等の金属材料からなる金属製容器である。X線発生装置1の取扱いの安全性のために、導電性容器13は接地電位に電位規定されるのが好ましい。
絶縁性遮蔽体14は、導電性容器13と絶縁トランス22の間に設けられている。また、絶縁性遮蔽体14は、一次コイル23を導電性容器の外へ電気的に接続することを可能とするための開口部26を備えている。絶縁性遮蔽体14は、例えば、X線発生管10を収容した筐体状とすることができるが、本発明において、絶縁性遮蔽体14の形状は、筐体状に限定されるものではない。絶縁性遮蔽体14は、セラミックスや樹脂で作製することができる。特に、重さ、加工のし易さ、コストの観点で樹脂が好ましく、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等を用いることが可能である。
図2において、X線発生管10は電子銃15を有し、この電子銃15は、絶縁トランス22の二次コイル24側と電気的に接続された駆動回路25と接続され、導電性容器13よりも負電位に規定される。
図2に示されるように、絶縁トランス22は、一次コイル23に接触する絶縁性流体が充填されている第一の空間26と、二次コイル24に接触する絶縁性流体が充填されている第二の空間27とを有する。第一の空間26は、絶縁性の仕切部材28(図3参照)によって第二の空間27から遮断されている。尚、上記仕切部材28の詳細については、後述する。絶縁トランス22は、絶縁性遮蔽体14に設けられた開口部14aの全周を塞ぎつつ絶縁性遮蔽体14に固定されている。尚、一次コイル23は、一対の一次コイル引出線23aと接続されている。一方、二次コイル24は、一対の二次コイル引出線24aと接続されている。本発明において、コイルの引出線はコイルとは別部材であるが、両者間には明確な境界があるわけではない。またコイルの引出線は、要求される耐電圧性の条件はコイルと同等である。図2のX線発生装置1において、一次コイルの引出線23aは、開口部14aを経由して、絶縁性遮蔽体14と導電性容器13との間の空間を通って導電性容器13の外へ取り出されて、図1で説明した駆動制御部21に電気的に接続されている。
〔絶縁トランス〕
次に、絶縁トランス22について図面を参照しながら説明する。図3は、絶縁トランス22の構成例を示す模式図である。尚、図3(a)は、絶縁トランス22の上面と平行な面で切断した際の断面図である。また図3(b)は、図3(a)のA−A’間において、絶縁トランス22の平面と平行な面で切断した際の断面図である。また、図3(c)は、絶縁トランス22の右側面図である。尚、図3に示される絶縁トランス22の構成はあくまでも一例であって、本発明のX線発生装置に使用できる絶縁トランス22の構成を限定するものではない。
図3の絶縁トランス22は、環状のコア20と、一次コイル23と、二次コイル24と、仕切部材28と、を有する。コア20の材質としては、高周波使用に適しているフェライトが好ましい。一次コイル23及び二次コイル24にはエナメル線が一般的に用いられる。
仕切部材28は、絶縁性材料で形成された容器28aと、この容器28aに接続された、絶縁性材料で形成されたダクト28bと、から構成されている。図3の絶縁トランス22を構成する一次コイル23は、コア20と共に、仕切部材28の内部に収容されている。また、仕切部材28は、絶縁トランス22を構成する絶縁性の外容器29に収容されている。仕切部材28は、ダクト28bが、外容器29に形成された第一の開口29aと密着する態様で収容されている。容器28a、ダクト28b及び外容器29の構成材料となる絶縁性材料として、絶縁性遮蔽体14の構成材料となるセラミックスや樹脂が挙げられる。
コア20には一次コイル23が巻かれている。コア20と、引出線23aの領域を除いた一次コイル23は、絶縁性の容器28aに収納される。一方、この絶縁性の容器28aの外周には二次コイル24が巻かれている。コア20と、引出線23aの領域を除いた一次コイル23と、絶縁性の容器28aと、二次コイル24は、外容器29に収納されている。このように、図3の絶縁トランス22は、コア20及び一次コイル23と、二次コイル24との間には、絶縁性の容器28aとダクト28bで構成された仕切部材28が両者を隔てるようにして設けられる。つまり、外容器29内は、一次コイル24が収納された空間と、二次コイルが収納された空間に、仕切部材28によって区画されて両者は遮断されている。また、図3の絶縁トランス22において、コア20は、より近くで巻かれた一次コイル23の電位に近くなる。このため、この絶縁性の容器28aは、一次コイル23と二次コイル24との間に生じる電位差だけでなく、コア20と二次コイル24との間に生じる電位差に耐えることができる程度の絶縁性を有するのが好ましい。
図3の絶縁トランス22において、仕切部材28と、仕切部材28を構成する容器28aの周囲に巻かれている二次コイル24は、外容器29に収納されている。ただし、二次コイル24の引出線24aの一部は、開口29bを通過して外容器29の外部へ引き出されていてもよい。また、二次コイル24を収納する外容器29は、一次コイル23と二次コイル24との間に生じる電位差に耐えることができる程度の絶縁性を有するのが好ましい。外容器29には、図3(c)に示されるように、右側面側(第一の空間26側)にネジ孔29cを設けておいてもよい。このネジ孔29cを設けることで、ネジを用いて、絶縁トランス22の第一の空間26側の面を絶縁性遮蔽体14に密着させた状態で、絶縁トランス22を絶縁性遮蔽体14に固定させることができる。
尚、本発明において、仕切部材28及び外容器29の構成は、図3に示される構成に限定されるものではない。例えば、樹脂モールドや絶縁テープ等による絶縁でも良いし、主容器及び蓋の様に組み合わせて容器とするような構造でもよい。また、図3には図示されていない他の容器(不図示)を組み合わせてもよい。ただし、仕切部材28を構成する容器28aとダクト28bとの間に隙間が生じないように接着材(不図示)等で両者を接着させるのが望ましい。
仕切部材28とコア20との間の空間及び仕切部材28と外容器29との間の空間には、それぞれ絶縁性流体が充填されている。仕切部材28とコア20との間の空間に充填される絶縁性流体は、一次コイル23と接触するので、この絶縁性流体が充填される空間は図2で示される第一の空間26である。一方、仕切部材28と外容器29との間の空間に充填される絶縁性流体は、二次コイル24と接触するので、この絶縁性流体が充填される空間は図2で示される第二の空間27である。
第一の空間26は、図3に示されるように、仕切部材28によって第二の空間27から遮断されると共に、図2に示されるように、絶縁性遮蔽体14に設けられた開口部14aと連通している。第一の空間26は、開口部14aを介して絶縁性遮蔽体14と導電性容器13との間の空間と連通している。このため、一次コイル23から延びた一次コイルの引出線23aは、第一の空間26から開口部14aを通し、絶縁性遮蔽体14と導電性容器13との間の空間を経由して、導電性容器13の外へ引き出して電気的接続に使用することができる。また、絶縁トランス22は、開口部14aの全周を塞いだ状態で絶縁性遮蔽体14に固定されている。これにより、一次コイルの引出線23aと絶縁性遮蔽体14の内部空間との絶縁性及び耐電圧性が確保される。よって、絶縁性及び耐電圧性を確保するために別の絶縁板を挿入することや、絶縁性流体12の経路を延長する等が必要無いため、X線発生装置1自体の小型化が実現できる。
図4は、絶縁トランス22の設置例を示す断面模式図である。一次コイル23を導電性容器13の外へ電気的に接続することを可能とすると共に、絶縁性遮蔽体14が有する開口部14aの全周を塞ぎつつ絶縁トランス22を絶縁性遮蔽体14に固定する態様として、例えば、下記(i)乃至(iii)の態様がある。(i)は第一の空間26と開口部14aとが連通するように固定する態様[図4(a)]、(ii)は開口部14aに絶縁トランスの外容器29を嵌め込んで塞ぐ態様[図4(b)]である。また、(iii)は第二の空間27と開口部14aとが連通するように固定する態様[図4(c)]である。いずれの場合でも、絶縁トランス22が有する仕切部材28、及び絶縁性遮蔽体14により、第一の空間26は、第二の空間27から遮断されている。このため、第一の空間26と第二の空間27との間における絶縁性及び耐電圧性を確保することができ、必要に応じて固定方法を採用することができる。中でも、図4(a)に示される態様は、絶縁性遮蔽体14と導電性容器13との間の間隔を最も小さくでき、X線発生装置を小型化する観点では特に好ましい。
一次コイル23への導電性容器13の外での電気的接続は、図5(a)に示されるように、引出線23aを、開口部14aを介して導電性容器13の外に引き出すことで行うこともできる。しかし、開口部14aに電気接続部材を配置して、一次コイル23への導電性容器13の外での電気的接続を行うこともできる。図5(b)では、少なくとも二つ設けられている開口部14aにそれぞれ一次コイルの引出線23aを挿入させておいてから、この開口部14aに、電気接続部材として、ハンダ41をそれぞれ充填した態様が示されている。尚、少なくとも二箇所ある、ハンダ41の充填部分には、外部接続のための電気配線42がそれぞれ接続されている。図5(c)では、少なくとも二つ設けられている開口部14aに、それぞれソケット43が設けられ、一対の一次コイルの引出線23aの先端にそれぞれ設けられているピン44を各ソケット43にそれぞれ差し込む態様が示されている。尚、各ソケット43には、外部接続のための配線42がそれぞれ接続されている。本発明において用いる電気接続部材は、図5に示されるものに限定されるものではない。図5に示される態様以外の電気接続部材としては、コネクタを用いた構造等が挙げられる。ところで、図5(b)や(c)のように、開口部14aに電気接続部材を設ける際に、この開口部14aが結果的に当該電気接続部材で塞がってしまっても問題ない。ただ、第一の空間26と、絶縁性遮蔽体14と導電性容器13との間の空間とを連通させることを目的として、開口部14a以外の他の開口部をさらに設けてもよい。
本発明において、絶縁性遮蔽体14には、開口部14a以外の開口を設けないことが、第一の空間26と第二の空間27との間の絶縁性及び耐電圧性を確保する観点では望ましい。しかし、実際には、絶縁性遮蔽体14には、X線発生管10等のX線発生装置を構成する部材や配線を設置するために開口部14a以外の開口を設けることがある。ここで、本発明において、開口部14a以外の開口を設ける際の好ましい条件について説明する。図6は、絶縁性遮蔽体に関する好ましい条件、即ち、開口部14a以外の開口部を設ける際の好ましい条件を示す断面模式図である。尚、図6(a)は、絶縁トランス22に対する開口部14a以外の開口部である符号14cの開口部の好ましい相対的位置関係を示す図である。一方、図6(b)は、二次コイル24側の電位と同電位となる部材の一つである駆動回路25に対する符号14cの開口部の好ましい相対的位置関係を示す図である。
本発明においては、元々絶縁トランス22が有する耐電圧性能を、配線の引き回しによって劣化させないことを目的としている。この目的を考慮すると、図6(a)に示される絶縁性流体中における二次コイル24から開口部14cを経由し一次コイル23に至るまでの最短経路である経路52は、図6(a)中のSBDPを結ぶ経路51よりも長いことが好ましい。尚、この経路51は、絶縁トランス22の周辺にある絶縁性流体中における二次コイル24から一次コイル23に至るまでの最短経路である。同様に、絶縁性流体中における二次コイル24から開口部14cを経由し導電性容器13に至るまでの最短経路である経路53は、経路51よりも長いことが好ましい。尚、経路51乃至53を定義する際に、絶縁トランス22の構造によっては、一次コイル23を一次コイルの引出線23aと、二次コイル24を二次コイルの引出線24aと、それぞれ読み替えてもよい。本発明において、経路52の長さは、経路51の長さの1.5倍よりも長いことがより好ましく、3倍より長いことがさらに好ましく、4倍よりも長いことが特に好ましい。
また本発明においては図6(b)に示されるように、絶縁性流体中における駆動回路25から開口部14cを経由して一次コイル23に至るまでの最短経路である経路54は、経路51よりも長いことが好ましい。同様に、絶縁性流体中における駆動回路25から開口部14cを経由して導電性容器13に至るまでの最短経路である経路55は、経路51よりも長いことが好ましい。尚、経路54乃至55を定義する際に基準となる部材は、駆動回路25以外の二次コイル24側の電位と同電位となる部材であればよく、駆動回路25に限定されるものではない。本発明において、経路54の長さは、経路51の長さの1.5倍以上であることが好ましく、3.0倍以上であることがより好ましく、4.0倍以上であることが特に好ましい。
絶縁トランス22を絶縁性遮蔽体14に固定する際に、絶縁トランス22と絶縁性遮蔽体14との間に隙間が生じると、この隙間を介して放電が生じることがあるので、これを抑制するために、絶縁トランス22を絶縁性遮蔽体14に密着させるのが好ましい。図7は、絶縁トランス22の絶縁性遮蔽体14への固定手段の例を示す断面模式図である。尚、図7(a)乃至(f)に示されている態様は、絶縁トランス22を絶縁性遮蔽体14に密着させるための手段の一例でもある。絶縁トランス22の絶縁性遮蔽体14への固定手段として、例えば、図7(a)乃至(c)に示される嵌合構造61、図7(d)に示されるOリング、並びに図7(e)及び(f)に示される接着部材63がある。図7(a)乃至(c)に示されるように、絶縁性遮蔽体14が開口部14aの周辺に嵌合構造61を有することで、絶縁トランス22と絶縁性遮蔽体14との間で生じ得る隙間を嵌合構造61で塞ぐことができる。図7(d)に示されるように、Oリング62を介入させると、絶縁トランス22と絶縁性遮蔽体14との間で生じ得る隙間をOリング62で塞ぐことができる。尚、図7(d)に示されるように、Oリング62を介入して絶縁トランス22を絶縁性遮蔽体14に固定する場合、絶縁トランス22は絶縁性遮蔽体14から着脱可能な状態で絶縁性遮蔽体14に固定させることができる。さらに図7(e)及び(f)に示される絶縁トランス22と絶縁性遮蔽体14との間に接着部材63を設けることで、この接着部材63による接着固定により、絶縁トランス22と絶縁性遮蔽体14との間に生じ得る隙間を塞ぐことができる。これら固定手段により、絶縁トランス22と絶縁性遮蔽体14との間に生じ得る隙間を介した放電を抑制することが可能となる。
〔X線撮影システム〕
図8は、本発明のX線撮影システムにおける実施形態の例を示すブロック図である。図8のX線撮影システム7は、本発明のX線発生装置1と、制御装置71と、X線検出装置72と、表示装置73と、を備えている。図8のX線撮影システム7において、制御装置71は、本発明のX線発生装置1と、X線検出装置72とをそれぞれ制御する制御装置である。X線発生装置1に含まれる管電圧回路(図8において不図示)は、制御装置71による制御の下に、X線発生管10に各種の制御信号を出力する。この制御信号により、X線発生装置1から放出されるX線74の放出状態が制御される。図8のX線撮影システム7において、X線発生装置1から放出されたX線74は、被検体(不図示)を透過した後X線検出装置72で検出される。X線検出装置72は、検出したX線を画像信号に変換して制御装置71に出力する。制御装置71は、受け取った画像信号に基づいて、表示装置73にて画像を表示させるための表示信号を、表示装置73に出力する。表示装置73は、受け取った表示信号に基づく画像を、被検体の撮影画像としてスクリーン(不図示)に表示する。本発明のX線撮影システム7は、小型でかつ耐電圧性が良好な本発明のX線発生装置1が用いられているため、システム自体がより小型でかつ耐電圧性が良好である。
[実施例1]
本実施例は、図2のX線発生装置1を作製した。
(1)収納容器
X線発生管10、駆動回路25、絶縁トランス22等のX線発生装置1の構成部材を収容する収納容器11は、導電性容器13と、絶縁性遮蔽体14とで構成されている。絶縁性遮蔽体14は、板厚4mmのガラスエポキシ板を複数枚用いて組み立てた直方体状の筐体である。この絶縁性遮蔽体14には、絶縁トランス22に含まれる一次コイル23の引出線23aを引き出すための開口部14a及びX線発生管10を通すための開口部14bが設けられている。導電性容器13は、収納部(不図示)と蓋部(不図示)とからなる真鍮製の直方体である。
(2)X線発生管
X線発生管10として、透過型のX線発生管を用いた。この透過型のX線発生管は、陰極と陽極とで絶縁管を挟み込む形で、内部に陰極電位を基準とした電子銃15を有し、陽極にターゲットを有している。尚、X線発生管10を設置する際は、陽極を導電性容器13に取り付け、陰極を絶縁性遮蔽体14の内側へ配置した上で、絶縁性遮蔽体14に設けたX線発生管10を通すための開口部からX線発生管10を貫通させた状態で設置した。
(3)絶縁トランス
絶縁トランス22として、図3に示される構成の絶縁トランス22を用いた。絶縁トランス22を構成するコア20として、フェライト製のトロイダルコアを用いた。また絶縁トランス22を構成する一次コイル23及び二次コイル24として、ポリウレタン被覆のエナメル銅線を用いた。仕切部材28は、PEEK樹脂を切削加工することで得られた部品を組み合わせることにより作製した。具体的には、絶縁性の容器28aと、ダクト部28bと、からなる部材をそれぞれ作製し、これらを組み立てることにより作製した。尚、この仕切部材28の内部空間を、一次コイル23に接触する絶縁性流体12を収容する第一の空間26とし、この仕切部材28によって第一の空間26が二次コイル24に接する絶縁性流体12を収容する第二の空間27から遮断される構成とした。また、この仕切部材28において、ダクト部28bは、一次コイル引出線23aを取り出すための開口も兼ねており、この開口の寸法は、20mm×15mmである。
この仕切部材28は、外形が略直方体である外容器29内に収納した。この外容器29には、ダクト部28bと接触する第一の開口29aと、第一の開口29aが設けられている面に対抗する面に設けられ二次コイル引出線24aを取出すための第二の開口29bと、を有している。本実施例において、絶縁トランス22の外容器29の寸法は、第一の開口29aを有する面及び第二の開口29bを有する面については40mm×30mmとし、これらの面間距離を40mmとした。また第二の開口29bの寸法は20mm×15mmで面の中心に位置する。一方、第一の開口29aは、ダクト部28bを設けることによって形成される開口の大きさ及びダクト部29bの厚さを考慮し、第一の開口29a自体が面の中心に位置するように寸法を設定した。
尚、絶縁トランス22が有する一次コイルの引出線23a及び二次コイルの引出線24aの配置位置は、それぞれ開口内で自由に設定できる。よって、絶縁トランスの周辺にある絶縁性流体中における二次コイル24から一次コイル23に至るまでの最短経路は、実質的に第一の空間26と第二の空間27との経路長と等しく、長さは60mmである。
絶縁トランス22は、第一の空間26と絶縁性遮蔽体14が有する開口部14aとが連通するように設置し、絶縁性遮蔽体14にネジ留めすることにより密着固定した。これにより開口部14aが絶縁トランス22によりその全周が塞がれた状態で、絶縁トランス22は絶縁性遮蔽体14に固定された。また引き出された配線は電気的中継基板(不図示)に接続した。
(4)回路接続
筐体状の絶縁性遮蔽体14の内部には、上記X線発生管10及び絶縁トランス22の他に、駆動回路25及び管電圧回路(不図示)を配置した。またこの絶縁性遮蔽体14の内部において、管電圧回路に含まれる出力端子は駆動回路25と、駆動回路25は電子銃15と、また駆動回路25は絶縁トランス22が有する二次コイル引出線24aと、それぞれ電気的に接続した。
(5)絶縁性流体の充填等
この状態において、絶縁性遮蔽体14の外側に模擬の接地電位電極を配置し、電気的中継基板と接続し、絶縁性流体12で満たされた油槽に浸して耐電圧性の評価を行った。本実施例では、絶縁性流体12として、X線発生装置1に用いるものと同じ高圧絶縁油A(JX日鉱日石エネルギー製)を用いた。管電圧回路の出力端子に、市販の外部高圧電源を接続し、10kVずつ昇圧して、この昇圧した電圧で30分保持した状態で放電が生じるか否かを評価した。その結果、外部高圧電源の出力限界である150kVまで放電することは無かった。
その後、絶縁性遮蔽体14を導電性容器13の収納部に納め、導電性容器13の収納部と蓋部の間にシール用パッキン(不図示)を挟み、ねじ留めにより密閉した。また収納容器11に設けた注入口(不図示)より、絶縁性流体12である高圧絶縁油A(JX日鉱日石エネルギー製)を充填した。以上により、X線発生装置1を得た。
(6)X線発生装置の評価
得られたX線発生装置1に、内部の高電発発生回路を用いて電圧を掛けたところ、110kVまで放電することは無かった。また、100kVにおいて安定してX線を出力することができた。一方、従来のように第一の空間26が絶縁性遮蔽体14の内部空間に露出している場合は、一次コイルからの取出し線対との間で放電することがあった。また、電を繰り返すことにより、取出し線対は徐々に劣化し、耐電圧性を低下させていた。よって、100kVにて安定してX線を出力することができなかった。この比較により、本発明の効果が確認された。
[実施例2]
本実施例では、図9に示されるX線発生装置を作製した。図9のX線発生装置1’は、図2のX線発生装置1と比較して、筐体状の絶縁性遮蔽体14が、2種類の開口部(14a、14b)以外の開口部(例えば、符号14cに示される開口部)を複数有している。
図9のX線発生装置1’において、駆動回路25から開口部14cを経由して導電性容器13に至るまでの経路55は、最も電位差のある最短経路であり、その長さは70mmである。一方、絶縁トランス22の周辺にある二次コイル24から一次コイル23に至るまでの最短経路、即ち、図9中のSBDPで結ばれる経路51の長さは60mmである。このため符号55の経路の方が符号51の経路よりも長いことがわかる。尚、駆動回路25から開口部14c以外の開口部を経由して導電性容器13に至るまでの最短経路の長さは、符号55で示される経路と同じ又はそれよりも長かった。
実施例1と同様の方法で耐電圧性の評価を行ったところ、150kVまで放電することがないことがわかった。また作製したX線発生装置1’について電圧を印加したところ、110kVまで放電することがないことがわかり、また100kVの電圧を印加した段階で安定してX線を出力することができた。
以上より、絶縁性遮蔽体14が、符号14a及び14bの開口部以外の開口部があったとしても、その開口部の位置が適切であれば、X線発生装置1’の耐電圧性の劣化は起こらないことが確認できた。
[実施例3]
実施例1において、一次コイル引出線23aを、図5(b)に示されるように開口部14aにてはんだ41で固定したこと以外は、実施例1と同様の方法によりX線発生装置1を作製した。尚、図5(b)中のはんだ41は、電気接合部として機能する。
本実施例において、絶縁性遮蔽体14の絶縁トランス22を固定する面は、X線発生装置1と装置外部とを電気的に接続するための電気的中継基板を兼ねている。本実施例において、絶縁トランス22が固定されている部分から周囲10mm以内の領域には、第一の空間26と連通する開口部23以外の開口部は設けないようにした。このため、X線発生装置1内において、第一の空間26から第二の空間27に至るまでの最短経路は短くなっていない。
実施例1と同様の方法で耐電圧性の評価を行ったところ、150kVまで放電することないことがわかった。また作製したX線発生装置1について電圧を印加したところ、110kVまで放電することないことがわかり、また100kVの電圧を印加した段階で安定してX線を出力することができた。
以上より、本実施例のX線発生装置は、絶縁性遮蔽体14について、仮に符号14a及び14bの開口部以外の開口部があったとしても、X線発生装置1の耐電圧性の劣化は起こらないことが確認できた。
1:X線発生装置、2:駆動装置、3:管電圧発生装置、10:X線発生管、11:収納容器、12:絶縁性流体、13:導電性容器、14:絶縁性遮蔽体、14a(14b、14c):開口部、15:電子銃、20:コア、21:駆動制御部、22:絶縁トランス、23:一次コイル、23a:一次コイル引出線、24:二次コイル、24a:二次コイル引出線、25:駆動回路、26:第一の空間、27:第二の空間、28:仕切部材、28a:容器、28b:ダクト、29:外容器、35:管電圧回路

Claims (15)

  1. 導電性容器と、電子銃を有するX線発生管と、前記電子銃と電気的に接続された駆動回路と、一次コイルが前記導電性容器の外に電気的に接続され、二次コイルが前記駆動回路に電気的に接続された絶縁トランスと、前記導電性容器の中に収容された絶縁性流体とを有するX線発生装置であって、
    前記絶縁トランスが、一次コイルに接触する絶縁性流体が充填されている第一の空間を前記二次コイルに接触する絶縁性流体が充填されている第二の空間から遮断するための絶縁性の仕切部材を有し、
    前記導電性容器と前記絶縁トランスの間に、前記一次コイルを前記導電性容器の外へ電気的に接続することを可能とするための開口部を備えた絶縁性遮蔽体を有し、
    前記絶縁トランスが、前記開口部の全周を塞いだ状態で前記絶縁性遮蔽体に固定されていることを特徴とするX線発生装置。
  2. 前記第一の空間が前記開口部と連通していることを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 前記開口部に、前記一次コイルとの電気接続部材が配置されていることを特徴とする請求項2に記載のX線発生装置。
  4. 前記電気接続部材に、前記導電性容器の外へ引き出された電気配線が接続されていることを特徴とする請求項3に記載のX線発生装置。
  5. 前記絶縁性遮蔽体が、前記開口部以外の他の開口部を有し、
    前記絶縁性流体中における前記二次コイルから前記他の開口部を経由し前記一次コイルに至るまでの最短経路が、前記絶縁トランスの周辺にある前記絶縁性流体中における前記二次コイルから前記一次コイルに至るまでの最短経路よりも長いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  6. 前記絶縁性流体中における前記二次コイル側の電位と同電位となる部材から前記他の開口部を経由し前記一次コイルに至るまでの最短経路の長さが、前記絶縁トランスの周辺の前記絶縁性流体中における前記二次コイルから前記一次コイルに至るまでの最短経路の長さ1.5倍以上であることを特徴とする請求項5に記載のX線発生装置。
  7. 前記絶縁性遮蔽体が、前記開口部以外の他の開口部を有し、
    前記絶縁性流体中における前記二次コイルから前記他の開口部を経由し前記導電性容器に至るまでの最短経路の長さが、前記絶縁トランスの周辺の前記絶縁性流体中における前記一次コイルから前記二次コイルに至るまでの最短経路の長さの1.5倍以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  8. 前記絶縁性流体中における前記二次コイル側の電位と同電位となる部材から前記他の開口部を経由し前記導電性容器に至るまでの最短経路の長さが、前記絶縁トランスの周辺の前記絶縁性流体中における前記二次コイルから前記一次コイルに至るまでの最短経路の長さ1.5倍以上であることを特徴とする請求項7に記載のX線発生装置。
  9. 前記他の開口部を経由し前記一次コイルに至るまでの最短経路の長さが、前記絶縁トランスの周辺の前記絶縁性流体中における前記二次コイルから前記一次コイルに至るまでの最短経路の長さの3.0倍以上であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  10. 前記絶縁性遮蔽体が、前記開口部の周辺に嵌合構造を有し、
    前記絶縁トランスが、前記嵌合構造により前記絶縁性遮蔽体に固定されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  11. 前記絶縁トランスが、Oリングを介して前記絶縁性遮蔽体に固定されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  12. 前記絶縁性遮蔽体と前記絶縁トランスとの間に接着部材が設けられ、
    前記絶縁トランスが、前記接着部材により前記絶縁性遮蔽体に固定されていることを特徴とする請求項1乃至9いずれか一項に記載のX線発生装置。
  13. 前記絶縁性遮蔽体が、前記X線発生管を収納した筐体であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  14. 前記一次コイルに対する前記二次コイルの巻線比が0.1以上10以下であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項に記載のX線発生装置と、
    前記X線発生装置が有するX線発生管から放出され被検体を透過したX線を検出するX線検出装置と、
    前記X線発生装置と前記X線検出装置とをそれぞれ制御する制御装置と、を有することを特徴とするX線撮影システム。
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