JP2017120330A - 輝度調整装置および輝度調整プログラム - Google Patents

輝度調整装置および輝度調整プログラム Download PDF

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善敬 池田
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【課題】高ダイナミックレンジ(HDR)映像の制作においてディスプレイ性能の最大輝度を超える輝度に対応する映像信号レベルに対する管理を容易にする。【解決手段】映像表示部は、所定の輝度範囲の下限を与える第1の信号レベルに基づく第1の映像、および輝度範囲の上限を与える第2の信号レベルに基づく第2の映像を表示する。測定部は、第1の映像の輝度および第2の映像の輝度を測定する。パラメータ表示部は、測定部が測定した第1の映像の輝度、第2の映像の輝度、映像表示部が表示する映像の最大輝度、および最大輝度を与える信号レベルの最小値を表示する。輝度制御部は、映像表示部に表示される映像の輝度の調整パラメータが入力されるとき、調整パラメータに基づく補正関数を用いて映像表示部に表示される映像の輝度を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、輝度調整装置および輝度調整プログラムに関する。
本発明は、輝度調整装置および輝度調整プログラムに関する。当該輝度調整装置および輝度調整プログラムは、高ダイナミックレンジ(HDR:high dynamic range)対応ディスプレイの輝度の調整に関する。
カメラが撮影した映像を示す映像信号を取得し、取得した映像信号に基づく映像をディスプレイに表示する過程は、光信号から電気信号への変換と、電気信号から光信号への変換を伴う。光信号から電気信号への変換特性、電気信号から光信号への変換特性は、それぞれ光電変換関数(OETF:optical−electro transfer function)、電光変換関数(EOTF:electro−optical transfer function)と呼ばれる。例えば、現行の高精細度テレビジョン放送(HDTV:high−definition television)では、ITU−R(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector)勧告BT.709−5に規定されているOETFが映像コンテンツの撮像に採用されている。他方、番組制作に用いられるマスターディスプレイにおいて、ITU−R勧告BT.1886に規定されているEOTFが採用されている。EOTFは、式(1)に示すようにコントラストαおよびブライトネスβの関数である。
Figure 2017120330
コントラストαとブライトネスβは、観視環境の明るさに応じてディスプレイの輝度を適切に調整するためのパラメータである。コントラストαは、入力された映像信号の映像信号レベルに対して与えられるゲインである。つまり、コントラストαは、ユーザーの操作に応じたゲイン調整の対象となるパラメータである。ブライトネスβは、映像信号の基準黒輝度の調整の対象となるパラメータである。基準黒輝度とは、映像の輝度の基準値のうち最低の映像信号レベルである基準黒レベルに基づいて得られる輝度である。つまり、ブライトネスβは、ユーザーの操作に応じた基準輝度レベルの調整の対象となるパラメータである。また、L、V、γは、それぞれディスプレイの輝度、映像信号レベル、ディスプレイ特性を示す冪指数(exponent of power function)を示す。映像信号レベルVは、例えば、0から1.09までの値をとるように正規化された実数である。指数γは、例えば、CRT(cathod ray tube)ディスプレイについて2.4である。
同勧告に従うことで、CRTディスプレイとは異なる種類のディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(electro−luminescence)ディスプレイが映像制作に用いられる場合であっても、映像制作と管理において映像の輝度を統一することができる。そのため、映像制作と管理における一貫性が保証される。従来の高精細度テレビジョン放送における映像制作では、基準黒輝度、基準白輝度の映像信号レベルをそれぞれ0[IRE(Institute of Radio Engineers)]、100[IRE]として輝度の階調Lが表現される(図3参照)。基準白輝度は、通例100[cd/m]である。この基準黒輝度から基準白輝度までの従来の輝度範囲は、標準ダイナミックレンジ(SDR:standard dynamic range)と呼ばれることがある。
昨今では、次世代テレビジョン放送方式へのHDR映像の応用が検討されている。次世代の放送方式では、HDR映像の輝度範囲内にSDR映像の輝度範囲が確実に含まれるようにするため、基準白輝度の映像信号レベルである基準白レベルを100[IRE]未満の値として運用することが検討されている。このような運用により、基準白レベルよりも高い輝度を与えるHDR映像の高輝度要素が、より豊かな階調や色彩で表現される。HDR映像の制作においても基準白輝度は、従来の高精細度テレビジョン放送における映像制作用の標準ディスプレイの基準白輝度と同程度となる見込みである。図3に示す例では、0−100[cd/m]の範囲のHDR映像の輝度が、0−50[IRE]の範囲内の映像信号レベルで表現される。
現行のARIB STD−B67では、HDR映像のOETFは規定されているが、EOTFは規定されていない。今後の標準化動向としてARIB STD B−67に規定のOETFに対応するEOTFとして、そのOETFの逆関数が提案される見込みである。さらに、調整後の最終的な出力輝度を観視環境に応じた輝度に変換するための補正関数としてOOTF(optical optical transfer function)が検討されている。OOTFの調整パラメータには、コントラストαとブライトネスβの他、システムガンマγが含まれる。システムガンマγは、上述の指数γを可変にしたパラメータに相当する。
ITU,Reference electro−optical transfer function for flat panel displays used in HDTV studio production,Recommendation ITU−R,BT.1886,(03/2011) 電波産業会,ESSENTIAL PARAMETER VALUES FOR THE EXTENDED IMAGE DYNAMIC RANGE TELEVISION (EIDRTV) SYSTEM FOR PROGRAMME PRODUCTION,ARIB STD−B67 Version 1.0, July 3,2015
現行の高精細度テレビジョン放送の映像制作におけるディスプレイの輝度調整では、主にコントラストαとブライトネスβの2つのパラメータが用いられる。調整対象の輝度として、SDR映像の基準輝度である基準黒輝度0[IRE]と基準白輝度100[IRE]が用いられる。基準黒輝度と基準白輝度は、通例、ディスプレイが表現可能な実効的な輝度の範囲内に収まり、映像信号レベルは、基準黒レベルと基準白レベルの範囲内に割り当てられる。そのため、ディスプレイに表される映像の階調つぶれは、ほとんど起こらなかった。階調つぶれとは、映像信号レベルに対応する輝度が、ディスプレイの性能として表現可能な輝度の範囲を超えるために、ディスプレイに表される映像がディスプレイの性能として表現可能な輝度の限界に制限される現象である。
他方、HDR映像の制作におけるディスプレイの輝度調整では、調整パラメータとして、コントラストαとブライトネスβに、新たにシステムガンマγが追加される。また、調整対象の輝度は、基準黒レベルと基準白レベルにそれぞれ対応する基準黒輝度0[IRE]と基準白輝度50[IRE]である。調整パラメータにより算出されるEOTFに基づいて、映像信号レベルのピーク値に対して与えられる理想的なピーク白輝度(100[IRE]または109[IRE])は、ディスプレイが表現可能な輝度の最大値を超えることがある。そのため、高い映像信号レベルを含む映像信号について映像の階調つぶれが容易に発生することが想定される。よって、HDR映像の制作においてディスプレイ性能の最大輝度を超える輝度に対応した映像信号レベルの管理が困難になるという課題が生じる。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、[1]本発明の一態様は、所定の輝度範囲の下限を与える第1の信号レベルに基づく第1の映像、および前記輝度範囲の上限を与える第2の信号レベルに基づく第2の映像を表示する映像表示部と、前記第1の映像の輝度および前記第2の映像の輝度を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記第1の映像の輝度、前記第2の映像の輝度、前記映像表示部が表示する映像の最大輝度、および前記最大輝度を与える信号レベルの最小値を表示するパラメータ表示部と、前記映像表示部に表示される映像の輝度の調整パラメータが入力されるとき、前記調整パラメータに基づく補正関数を用いて前記映像表示部に表示される映像の輝度を制御する輝度制御部と、を備える輝度調整装置である。
[1]の構成によれば、ユーザーは、映像表示部に表示される第1の映像の輝度、第2の映像の輝度が、それぞれ所定の輝度範囲の下限、所定の輝度範囲の上限となることを確認しながら、調整パラメータを指示することができる。そして、調整パラメータによって与えられる最大輝度を与える信号レベルの最小値を確認することができる。これによって、ユーザーは、所定の輝度範囲を超える輝度範囲を有する映像の制作において、映像表示部が表現可能な最大輝度とその最大輝度を与える信号レベルを把握することができる。そのため、ユーザーは、映像表示部が表現可能な最大輝度を超える映像信号レベルの管理をより容易に行うことができる。
[2]本発明の一態様は、上述の輝度調整装置であって、前記調整パラメータは、映像信号レベルに対する指数であるシステムガンマを含み、前記パラメータ表示部は、前記システムガンマを表示することを特徴とする。
[2]の構成によれば、ユーザーは、入力されたシステムガンマを把握することができるので、その値の変化によって敏感に変化する輝度の変化を確認しながら、正確にシステムガンマの値を調整することができる。
[3]本発明の一態様は、上述の輝度調整装置であって、前記輝度制御部は、前記第1の映像の輝度と前記第2の映像の輝度を電光変換関数に基づいて外挿して、前記所定の輝度範囲よりも広い第2の輝度範囲の上限である第3の映像の輝度を算出し、前記パラメータ表示部は、前記第3の映像の輝度をさらに表示する。
[3]の構成によれば、ユーザーは、第2の輝度範囲の上限の輝度と映像表示部が表現可能な最大輝度とを比較し、かつ、その最大輝度を与える信号レベルを参照することができる。そのため、ユーザーは、映像表示部が表現可能な輝度の上限を容易に把握することができる。
[4]本発明の一態様は、上述の輝度調整装置であって、前記映像表示部は、少なくとも前記最大輝度よりも高い輝度を与える信号レベルに基づく第4の映像をさらに表示し、前記測定部は、前記第4の映像の輝度をさらに測定し、前記輝度制御部は、前記第4の映像の輝度を前記最大輝度として定めることを特徴とする。
[4]の構成によれば、映像表示部の輝度特性の経年変化や、映像表示部の交換による輝度特性の変化に応じた表現可能な最大輝度が測定される。そのため、測定された最大輝度に基づく映像表示部の輝度の調整が可能となる。
[5]本発明の一態様は、所定の輝度範囲の下限を与える第1の信号レベルに基づく第1の映像、および前記輝度範囲の上限を与える第2の信号レベルに基づく第2の映像を表示する映像表示部と、前記第1の映像の輝度および前記第2の映像の輝度を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記第1の映像の輝度、前記第2の映像の輝度、前記映像表示部が表示する映像の最大輝度、および前記最大輝度を与える信号レベルの最小値を表示するパラメータ表示部と、前記映像表示部に表示される映像の輝度の調整パラメータが入力されるとき、前記調整パラメータに基づく補正関数を用いて前記映像表示部に表示される映像の輝度を制御する輝度制御部と、を備える輝度調整装置として機能させる輝度調整プログラムである。
[5]の構成によれば、ユーザーは、映像表示部に表示される第1の映像の輝度、第2の映像の輝度が、それぞれ所定の輝度範囲の下限、所定の輝度範囲の上限となることを確認しながら、調整パラメータを指示することができる。そして、調整パラメータによって与えられる最大輝度を与える信号レベルの最小値を確認することができる。これによって、ユーザーは、所定の輝度範囲を超える輝度範囲を有する映像の制作において、映像表示部が表現可能な最大輝度とその最大輝度を与える信号レベルを把握することができる。そのため、ユーザーは、映像表示部が表現可能な最大輝度を超える映像信号レベルの管理をより容易に行うことができる。
本発明によれば、HDR映像の制作においてディスプレイ性能の最大輝度を超える輝度に対応する映像信号レベルに対する管理が容易になる。
本実施形態に係る輝度調整装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る表示パラメータの例を示す一覧表である。 映像信号レベルと輝度の関係の例を示す図である。 本実施形態に係る輝度調整装置の外観構成を示す図である。 本実施形態に係る輝度調整処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る輝度調整装置1の機能構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態に係る輝度調整装置1は、映像入力部10と、輝度制御部20と、ユーザー制御入力部30と、自動測定部40と、パラメータ表示部50と、映像表示部60とを含んで構成される。
映像入力部10は、映像信号が入力されるデータ入出力インタフェースを含んで構成される。映像信号は、フレーム毎の映像を所定の時間間隔で表す。フレーム毎の映像は、複数の画素から構成され、画素毎の映像信号レベルを示す映像信号に基づいて表わされる。映像入力部10は、入力された映像信号を輝度制御部20に出力する。
輝度制御部20は、映像信号レベルと輝度の補正量との対応関係を示す補正関数をユーザー制御入力部30から入力された調整パラメータに基づいて算出する。調整パラメータには、コントラストα、ブライトネスβ、およびシステムガンマγが含まれる。輝度制御部20は、映像信号レベルに対応した補正関数を用いて映像入力部10から入力された映像信号が示す映像信号レベルを調整する。輝度制御部20は、調整した映像信号レベルを示す映像信号を映像表示部60に出力する。輝度制御部20は、補正関数として、例えば、式(2)に示すOOTF Lを用いる。
Figure 2017120330
式(2)において、Hは、EOTFを示す。即ち、OOTF Lは、EOTF Hをγ乗して得られる値Hγを、コントラストαをゲインとして乗算して得られた値αHγに、さらにブライトネスβをオフセット値として加算して算出される。(2)の右辺に示すOOTF Lは、EOTF Hが式(3)に示す関係にある場合を例にする。
Figure 2017120330
式(3)に示すEOTF Hは、ARIB STD−B67に規定されたOETFの逆関数である。EOTF Hは、映像信号レベルVにOOTFに基づいて補正する前の輝度のリニア出力値を与える関数である。式(2)、(3)において、a、b、cは、それぞれ所定の定数0.17883277、0.28466892、0.55991073である。輝度制御部20には、定数a、b、cを予め設定しておく。rは、基準白レベルを示す。本実施形態では、例えば、r=0.5(50[IRE]に相当)である。
輝度制御部20は、所定の輝度の基準値を有する基準映像を映像表示部60に表示させ、自動測定部40から入力された基準映像の輝度に基づいて表示パラメータを定める。輝度の基準値には、基準黒輝度L、基準白輝度L、100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IREが含まれる。輝度制御部20が定めた表示パラメータをパラメータ表示部50に出力する。表示パラメータには、測定された輝度の基準値、実ピーク輝度LDisp、最大IRE値Max_IREおよびシステムガンマγが含まれる。輝度の基準値、表示パラメータおよび輝度制御部20が行う輝度調整処理については、後述する。
ユーザー制御入力部30は、ユーザーの操作に応じて調整パラメータを定め、定めた調整パラメータを輝度制御部20に出力する。ユーザー制御入力部30は、例えば、操作に応じてパラメータを定めるための部材としてダイヤル、つまみ、ボタン、などを含んで構成される。これらの部材は、物理的な部材で構成されてもよいし、所定の制御プログラムで指示される動作を実行する制御デバイスを含んで構成されたユーザインタフェースであってもよい。制御デバイスは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。制御デバイスは、制御プログラムで指示される処理としてマウス、ジョイスティックなどのポインティングデバイスで指定された座標に対応するパラメータ値を取得し、取得したパラメータ値をパラメータ表示部50に表示させてもよい。
自動測定部40は、輝度制御部20が映像表示部60に表示させた基準映像の輝度を測定し、測定した基準映像の輝度を輝度制御部20に出力する。自動測定部40は、例えば、フォトダイオードを有する輝度センサを含んで構成される。フォトダイオードは、照射された光の強度に応じた電圧を有する電気信号を生じる素子である。
パラメータ表示部50は、輝度制御部20から入力された表示パラメータを表示する。パラメータ表示部50は、例えば、表示パラメータの数値を表示する表示パネルを含んで構成される。表示パネルは、液晶パネル、有機ELパネルなど、いずれの種類であってもよい。
映像表示部60は、輝度制御部20から入力された映像信号に基づく映像を表示する。映像表示部60は、ディスプレイを含んで構成される。ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど、いずれの種類であってもよい。
(表示パラメータ)
次に、本実施形態に係る表示パラメータについて説明する。図2は、本実施形態に係る表示パラメータの例を示す一覧表である。
基準黒輝度Lは、映像信号レベルが0[IRE]であるときに与えられるディスプレイ輝度である。IREは、映像信号レベルの単位の一つである。従来のSDR映像では、IREは、ディスプレイに表示される映像の最小輝度(黒)、最大輝度(白)に対応する映像信号レベルをそれぞれ0、100として正規化された値を示す。IREに代えて、%が用いられることがある。基準白輝度Lは、HDR映像では映像信号レベルが50[IRE]であるときに与えられるディスプレイ輝度である。従来のSDR映像では、この輝度が、100[IRE]の映像信号レベルに対応付けられていた。100%ピーク白輝度L100IREは、HDR映像では映像信号レベルが100[IRE]であるときに与えられるディスプレイ輝度であり、通例、基準白輝度Lよりも格段に高い。109%ピーク白輝度L109IREは、映像信号レベルが109[IRE]であるときに与えられるディスプレイ輝度であり、100%ピーク白輝度L100IREよりも高い。映像信号レベルとして、100%ピーク白輝度L100IREを超える輝度またはその輝度の範囲は、スーパーホワイトと呼ばれることがある。最大輝度の基準値として、100%ピーク白輝度L100IREの他に109%ピーク白輝度L109IREが設けられているのは、HDR映像においてスーパーホワイトが許容されうるためである。実ピーク輝度LDispは、ディスプレイの性能として表現可能な最大輝度である。最大IRE値Max_IREは、表現可能な最大輝度に対応するIRE値である。システムガンマγは、輝度制御部20が式(2)に示すOOTFを算出する際に用いられる。
(映像信号レベルと輝度の関係)
次に、映像信号が示す映像信号レベルと映像表示部60が表示する映像の輝度の例について説明する。
図3は、映像信号レベルと輝度の関係の例を示す図である。
図3において、縦軸、横軸は、それぞれ映像信号レベル、輝度を示す。曲線Lは、HDR映像の輝度を例示する。図3に示す輝度は、式(2)に示すEOTFと、式(3)に示すOOTFとを乗じて算出される。この例では、コントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγは、それぞれ100、0、1.2である。この条件のもとで、基準黒輝度L、基準白輝度L、100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IREは、それぞれ0、100、2000、3570[cd/m]となる。輝度制御部20は、式(3)に示すEOTFと、調整パラメータα、β、γによって算出されるOOTFに基づいて実ピーク輝度LDispを与える映像信号レベルを算出し、算出した映像信号レベルに100を乗じて最大IRE値Max IREを算出する。図3に示す例では、実ピーク輝度LDispは750[cd/m]である。このとき、最大IRE値Max IREは、84.9となる。最大IRE値Max IREは、ディスプレイが表現可能な最大輝度を与えるIRE値のうち、最小のIRE値である。言い換えれば、最大IRE値Max IREよりもIRE値が大きい場合でも、映像表示部60は、実ピーク輝度LDispを超える輝度の映像を表示することができない。
他方、曲線Lは、SDR映像の輝度を例示する。この例では、基準黒輝度L、基準白輝度Lは、それぞれ0、100[cd/m]となり、それぞれ0[IRE]、100[IRE]の映像信号レベルに対応付けられている。そのため、従来のSDR映像の制作においては、0[IRE]、100[IRE]の映像信号レベルにそれぞれ対応する輝度が、基準黒輝度L、基準白輝度Lとなるように調整すれば事足りる。これに対し、HDR映像では、SDR映像の輝度範囲と同様の輝度範囲が、映像信号レベルのとりうる値の範囲の一部である0[IRE]−50[IRE]に対応付けられる。HDR映像の制作においてユーザーは、少なくとも映像信号レベル0[IRE]、50[IRE]について表示される映像の輝度が、それぞれ所定の基準黒輝度L、基準白輝度Lとなるように調整パラメータを調整することが要求される。そして、ユーザーは、映像表示部60により表現可能な輝度の上限である実ピーク輝度LDispと、実ピーク輝度LDispに対応する最大IRE値Max_IREを確認することが要求される。この最大IRE値Max_IREは、映像表示部60が表現可能な映像信号レベルの上限に相当する。また、ユーザーには、システムガンマγを都度確認することが望まれる。システムガンマγは、映像信号レベルの変化に対する輝度の傾きを調整するために用いられるが、EOTFを冪乗する指数であるため、その変化に対して補正される輝度が敏感に変化するためである。
なお、以下の説明では、輝度の基準値として、基準黒輝度L、基準白輝度L、100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IREに対応する映像信号レベルを、それぞれ基準黒レベル、基準白レベル、100%ピーク白レベル、109%ピーク白レベルと呼ぶ。基準黒レベル、基準白レベル、100%ピーク白レベル、109%ピーク白レベルを与える12ビットの信号値は、例えば、それぞれ256、2008、3760、4075である。また、基準黒レベル、基準白レベル、100%ピーク白レベル、109%ピーク白レベルを有する映像信号に基づいて表示される映像を、それぞれ基準黒映像、基準白映像、100%ピーク白映像、109%ピーク白映像と呼ぶ。また、これら基準映像を示す映像信号を基準映像信号と総称する。
(外観構成)
次に、本実施形態に係る輝度調整装置1の外観構成について説明する。図4は、本実施形態に係る輝度調整装置1の外観構成を示す図である。
図4は、ユーザー制御入力部30、自動測定部40、パラメータ表示部50および映像表示部60を示す。図4では、映像入力部10と輝度制御部20の図示が省略されている。
図4に示す例では、ユーザー制御入力部30とパラメータ表示部50は、一体化されたモジュールとして形成されている。ユーザー制御入力部30は、ダイヤル30α、30β、30γを含んで構成される。ダイヤル30α、30β、30γは、モジュールの表面において左方から右方に向けて順に配置されている。ダイヤル30α、30β、30γは、コントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγを指示するための部材である。ダイヤル30α、30β、30γは、ユーザーの回転操作により方位が可変であり、それぞれの方位角に応じたコントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγが指示される。
パラメータ表示部50は、モジュール表面においてユーザー制御入力部30よりも上部に配置され、表示パネルを含んで構成される。表示パネルは、個々の表示パラメータの種別と、それぞれの種別の直下にその表示パラメータの値を表示する。図4に示す例では、表示パネルの最上段において、基準黒輝度L、基準白輝度L、100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IRE、実ピーク輝度LDisp、最大IRE値Max_IRE、システムガンマγが、左方から右方に向けて順に配置されている。それぞれのパラメータの値として、0.1[cd/m]、102.5[cd/m]、2000[cd/m]、3570[cd/m]、750[cd/m]、84.9[IRE]、1.2が表示されている。これにより、ユーザーは、基準黒輝度L、基準白輝度Lがそれぞれ所定の輝度であることを確認しながら、調整パラメータであるコントラストα、ブライトネスβおよびシステムガンマγを調整することができる。このとき、ユーザーは、HDR映像の制作において実ピーク輝度LDispの値と最大IRE値Max_IREの値を視認することで、映像表示部60が表現可能な輝度の上限と、映像信号レベルの上限を確認することができる。
なお、この例では、100%ピーク白輝度L100IREと109%ピーク白輝度L109IREは、それぞれ100%ピーク白映像、109%ピーク白映像に基づく実測値ではなく、基準黒輝度Lと基準白輝度Lに基づく計算値である。これらの値は、輝度制御部20において、実測値である基準黒輝度Lと基準白輝度Lを、EOTFを用いて外挿することによって算出することができる。
また、ユーザーは、その値の変化に応じて輝度が敏感に変換するシステムガンマγの値を視認することで、精密にシステムガンマγの値を調整することができる。さらに、ユーザーは、HDR映像の輝度の上限を与える100%ピーク白映像、109%ピーク白映像を視認することにより、映像表示部60により表現可能な輝度の範囲を確認することができる。なお、図4に示す例では、100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IREの値は、与えられたコントラストα、ブライトネスβおよびシステムガンマγに応じて式(2)を用いて輝度制御部20が算出した100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IREの計算値である。
図4に示す例では、自動測定部40は、映像表示部60のディスプレイに設置されている。自動測定部40の一端は、ディスプレイの周縁部に固定され、他端には輝度センサが備えられている。輝度センサは、ディスプレイの映像表示領域に表示される映像の輝度を計測する。これにより、上述した基準映像が表示されるとき、その輝度が計測される。輝度センサは、ディスプレイの表面に近接され、その周囲からの外部光が遮断される。ディスプレイ表面から輝度センサまでの距離は、例えば1[mm]以下である。自動測定部40の他端は、ディスプレイの周縁部(べゼル)に移動する機構を有していてもよい。映像の輝度を測定しないときディスプレイの周縁部に収納されることで、輝度センサの表面が保護される。
映像表示部60は、ディスプレイを含んで構成される。ディスプレイの映像表示領域には、輝度制御部20から入力される映像信号に基づく映像が表示される。表示される映像は、例えば、制作対象の映像である。後述する輝度調整処理が行われるときには、基準映像が表示される。本実施形態では、2段階の映像信号レベルを有する基準映像信号に基づく基準映像が所定の時間間隔(例えば、1秒)で順次表示される。2段階の映像信号レベルは、上述の基準黒レベル、および基準白レベルである。
(輝度調整処理)
次に、本実施形態に係る輝度調整処理について説明する。
図5は、本実施形態に係る輝度調整処理を示すフローチャートである。輝度調整装置1は、自装置への電源投入直後、またはユーザーの操作により指示された時点において、以下に説明する輝度調整処理を開始する。
(ステップS101)輝度制御部20は、輝度調整装置1が備える記憶媒体(図示せず)から予め記憶された調整パラメータであるコントラストα、ブライトネスβおよびシステムガンマγの初期値を読み出し、読み出した初期値を設定する。コントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγの初期値は、例えば、それぞれ100、0、1.2である。輝度制御部20は、これらの初期値に基づくOOTFを算出する。なお、OOTFは、調整パラメータの初期値に基づいて予め算出されていてもよい。その後、ステップS102の処理に進む。
(ステップS102)輝度制御部20は、記憶媒体から予め記憶された基準映像信号を読み出し、設定したOOTFを用いて読み出した映像信号レベルを調整した基準映像信号を映像表示部60に出力する。これにより、輝度制御部20は、基準映像として基準黒輝度映像、基準白輝度映像を映像表示部60に所定時間毎に順次表示させる。自動測定部40は、映像表示部60に表示された基準黒輝度映像、基準白輝度映像それぞれの輝度を測定する。輝度制御部20には、自動測定部40から基準黒輝度映像、基準白輝度映像それぞれの輝度である、基準黒輝度L、基準白輝度Lそれぞれの実測値が入力される。そして、輝度制御部20は、基準黒輝度Lと基準白輝度Lを、式(3)に示すEOTFを用いて外挿して100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IREそれぞれの計算値を算出する。その後、ステップS103の処理に進む。
(ステップS103)輝度制御部20は、式(3)に示すEOTFを用いて、基準黒輝度L、基準白輝度Lそれぞれの実測値を外挿し、輝度が実ピーク輝度LDispとなる映像信号レベルVを算出する。輝度制御部20は、算出した映像信号レベルを正規化して最大IRE値を算出する。その後、ステップS104の処理に進む。
(ステップS104)輝度制御部20は、表示パラメータとして基準黒輝度Lの実測値、基準白輝度Lの実測値、100%ピーク白輝度L100IREの計算値、109%ピーク白輝度L109IREの計算値、実ピーク輝度LDisp、最大IRE値Max_IREおよびシステムガンマγをパラメータ表示部50に出力する。パラメータ表示部50は、輝度制御部20から入力された表示パラメータを表示する。その後、ステップS105の処理に進む。
(ステップS105)輝度制御部20は、ユーザー制御入力部30から調整パラメータの入力を待ち受ける。ユーザー制御入力部30は、ユーザーの操作に応じて調整パラメータとしてコントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγのいずれか、またはそれらの任意の組が指示される。ユーザー制御入力部30は、指示された調整パラメータを輝度制御部20に出力する。輝度制御部20に調整パラメータとして少なくともコントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγのいずれかがユーザー制御入力部30から入力されるとき、ステップS106の処理に進む。
(ステップS106)輝度制御部20は、OOTFの算出に用いる調整パラメータを、ユーザー制御入力部30から入力された調整パラメータに更新する。コントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγのうちユーザー制御入力部30から入力されない調整パラメータは更新されずに維持される。そして、輝度制御部20は、コントラストα、ブライトネスβ、システムガンマγを用いて輝度の補正関数であるOOTFを算出する。その後、ステップS102に戻る。
(実ピーク輝度の設定)
上述した例では、実ピーク輝度LDispとして、ディスプレイの機種固有の表現可能な輝度の最大値を予め輝度制御部20に設定しておくことを前提としていたが、これには限られない。輝度制御部20は、上限またはそれに近い映像信号レベルを有する実ピーク輝度測定用映像信号を映像表示部60に出力する。例えば、映像信号レベルに対応する12ビットの信号値の上限は、4095(=212−1)である。自動測定部40は、映像表示部60に表示された映像の輝度を測定し、測定した輝度を輝度制御部20に出力する。輝度制御部20は、自動測定部40が測定した輝度を実ピーク輝度LDispとして定める。輝度制御部20が、実ピーク輝度LDispを測定するタイミングは、輝度調整装置1への電源投入直後、ユーザーの操作により指示された時点、使用開始から所定時間(例えば、1箇月間隔)、のいずれでもよい。これにより、映像表示部60として用いられるディスプレイの輝度特性の経年変化に追従した輝度調整が可能になる。
また、実ピーク輝度LDispを測定するタイミングは、映像表示部60が輝度制御部20に接続された時点でもよい。これにより、映像表示部60として用いられるディスプレイの輝度特性の個体差、製造者や機種による差異に追従した輝度調整が可能になる。
なお、実ピーク輝度測定用映像信号の映像信号レベルは、いかなるディスプレイが表現可能な輝度の最大値である基準白輝度に対応する基準白輝度レベルよりも十分に大きければ、その上限に限られない。例えば、109%ピーク白輝度レベルまたは100%ピーク白輝度レベルであってもよい。
以上に説明したように、本実施形態に係る輝度調整装置1は、少なくとも基準黒輝度を与える基準黒レベルに基づく基準黒映像、および基準白輝度を与える基準白信号レベルに基づく基準白映像を順次表示する映像表示部60を備える。輝度調整装置1は、少なくとも基準黒映像の輝度および基準白映像の輝度を測定する自動測定部40を備える。輝度調整装置1は、少なくとも自動測定部40が測定した基準黒映像の輝度、基準白映像の輝度、映像表示部60が表示する映像の最大輝度である実ピーク輝度および実ピーク輝度を与える最大IRE値を表示するパラメータ表示部50を備える。また、輝度調整装置1は、パラメータ表示部50に表示される映像の輝度の調整パラメータが入力されるとき、入力される調整パラメータに基づく補正関数を用いて映像表示部60に表示される映像の輝度を制御する輝度制御部20と、を備える。
この構成によれば、ユーザーは、映像表示部60に表示される基準黒映像の輝度、基準白映像の輝度が、それぞれ所定の基準黒輝度、基準白輝度となることを確認しながら、調整パラメータを指示することができる。そして、調整パラメータによって与えられる実ピーク輝度と最大IRE値を確認することができる。これによって、ユーザーは、HDR映像の制作において、映像表示部60が表現可能な輝度の最大値である実ピーク輝度を与える最大IRE値を把握することができる。そのため、ユーザーは、最大IRE値を超える映像信号レベルの管理をより容易に行うことができる。
また、本実施形態に係る輝度調整装置1において、調整パラメータは、映像信号レベルに対する指数であるシステムガンマを含み、パラメータ表示部50は、システムガンマを表示することを特徴とする。
この構成により、ユーザーは、入力されたシステムガンマを把握することができるので、その値の変化によって敏感に変化する輝度の変化を確認しながら、正確にシステムガンマの値を調整することができる。
また、本実施形態に係る輝度調整装置1において、輝度制御部20は、基準黒輝度と基準白輝度をEOTFに基づいて外挿して、SDR映像の輝度範囲よりも広いHDR映像の輝度範囲の上限である100%ピーク白輝度、109%ピーク白輝度、またはその両者を算出する。そして、パラメータ表示部50は、算出された100%ピーク白映像、109%ピーク白映像、またはその両者の輝度をさらに表示する。
この構成により、ユーザーは、HDR映像の輝度範囲の上限の輝度と実ピーク輝度とを比較し、かつ最大IRE値を参照することができる。そのため、ユーザーは、映像表示部60が表現可能な輝度の上限を容易に把握することができる。
また、本実施形態に係る輝度調整装置1において、映像表示部60は、少なくとも基準白輝度よりも高い輝度を与える映像信号に基づく実ピーク輝度測定用映像をさらに表示する。そして、自動測定部40は、実ピーク輝度測定用映像の輝度をさらに測定し、輝度制御部20は、測定した実ピーク最大測定用映像の輝度を実ピーク輝度として定める。
この構成により、映像表示部60の輝度特性の経年変化、映像表示部60の交換による輝度特性の変化に応じた実ピーク輝度が測定される。そのため、測定された実ピーク輝度に基づく輝度の調整が可能となる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、ユーザー制御入力部30、自動測定部40、パラメータ表示部50および映像表示部60のいずれか、またはこれらの任意の組み合わせは、輝度調整装置1の本体の一部として構成されてもよいし、別体であってもよい。上述した例では、ユーザー制御入力部30とパラメータ表示部50が一体であるが、これらは別体であってもよい。また、上述した例では、自動測定部40は映像表示部60に固定されている場合を例にしたが、映像表示部60から着脱可能であってもよい。また、上述した例では、映像表示部60とパラメータ表示部50が別体であったが、一体化されてもよい。また、輝度制御部20は、表示パラメータと調整パラメータとを映像表示部60に表示させることによって、これらのパラメータを表示するパラメータ表示部50としての機能を実現してもよい。
また、パラメータ表示部50は、100%ピーク白輝度L100IRE、109%ピーク白輝度L109IREの計算値、システムガンマγの値のいずれかまたはそれら任意の組の表示を省略してもよい。計算値の表示が省略される場合には、ステップS102において輝度制御部20は、それらの計算値を算出する処理を省略してもよい。
また、パラメータ表示部50は、省略した輝度の計算値に代えて、またはその計算値とともに自動測定部40が測定した輝度の実測値を表示してもよい。その場合、ステップS102において輝度制御部20は、基準映像として、さらに100%ピーク白輝度映像と109%ピーク白輝度映像を映像表示部60に順次表示させる。輝度制御部20は、自動測定部40が測定した100%ピーク白輝度L100IREと109%ピーク白輝度映像L109IREそれぞれの実測値を取得し、パラメータ表示部50に出力する。よって、ユーザーは、実測値と計算値、実測値と実ピーク輝度LDispの値をそれぞれ比較して、ディスプレイが映像信号レベルで指示される100%ピーク白輝度映像、109%ピーク白輝度映像またはその両者が表現されるか否かを確認することができる。
さらに、上述した基準黒レベル、基準白レベル、ピーク白レベルの値が、それぞれ0[IRE]、50[IRE]、100[IRE]もしくは109[IRE]である場合を例にしたが、これらの値は上述したものに限られない。例えば、基準白レベルの値は、70[IRE]であってもよい。
また、輝度調整装置1は、コンピュータとして実現されてもよい。その場合、輝度調整装置1は、CPUなどの制御デバイスを含んで構成される。制御デバイスは、インストールした制御プログラムで指示される処理を実行することによって映像入力部10、輝度制御部20、ユーザー制御入力部30、自動測定部40、および映像表示部60のいずれか、またはそれらの任意の組み合わせとして機能する。
1…輝度調整装置、10…映像入力部、20…輝度制御部、30…ユーザー制御入力部、40…自動測定部、50…パラメータ表示部、60…映像表示部

Claims (5)

  1. 所定の輝度範囲の下限を与える第1の信号レベルに基づく第1の映像、および前記輝度範囲の上限を与える第2の信号レベルに基づく第2の映像を表示する映像表示部と、
    前記第1の映像の輝度および前記第2の映像の輝度を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した前記第1の映像の輝度、前記第2の映像の輝度、前記映像表示部が表示する映像の最大輝度、および前記最大輝度を与える信号レベルの最小値を表示するパラメータ表示部と、
    前記映像表示部に表示される映像の輝度の調整パラメータが入力されるとき、前記調整パラメータに基づく補正関数を用いて前記映像表示部に表示される映像の輝度を制御する輝度制御部と、
    を備える輝度調整装置。
  2. 前記調整パラメータは、映像信号レベルに対する指数であるシステムガンマを含み、
    前記パラメータ表示部は、前記システムガンマを表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の輝度調整装置。
  3. 前記輝度制御部は、前記第1の映像の輝度と前記第2の映像の輝度を電光変換関数に基づいて外挿して、前記所定の輝度範囲よりも広い第2の輝度範囲の上限である第3の映像の輝度を算出し、
    前記パラメータ表示部は、前記第3の映像の輝度をさらに表示する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の輝度調整装置。
  4. 前記映像表示部は、少なくとも前記最大輝度よりも高い輝度を与える信号レベルに基づく第4の映像をさらに表示し、
    前記測定部は、前記第4の映像の輝度をさらに測定し、
    前記輝度制御部は、前記第4の映像の輝度を前記最大輝度として定める
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の輝度調整装置。
  5. 所定の輝度範囲の下限を与える第1の信号レベルに基づく第1の映像、および前記輝度範囲の上限を与える第2の信号レベルに基づく第2の映像を表示する映像表示部と、
    前記第1の映像の輝度および前記第2の映像の輝度を測定する測定部と、
    前記測定部が測定した前記第1の映像の輝度、前記第2の映像の輝度、前記映像表示部が表示する映像の最大輝度、および前記最大輝度を与える信号レベルの最小値を表示するパラメータ表示部と、
    前記映像表示部に表示される映像の輝度の調整パラメータが入力されるとき、前記調整パラメータに基づく補正関数を用いて前記映像表示部に表示される映像の輝度を制御する輝度制御部と、
    を備える輝度調整装置として機能させる輝度調整プログラム。
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