JP2017118666A - 直流電源装置 - Google Patents

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Seiki Honda
成樹 本田
昭博 松井
Akihiro Matsui
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Abstract

【課題】交流電源を整流した直流電流を複数のスイッチング素子を用いてスイッチングする直流電源装置において、瞬時電流がゼロクロス点から徐々に大きくなる付近で発生するスイッチング損失を低減させる。
【解決手段】直流電圧が予め定めた目標電圧となるように入力電流の目標電流を決定し、目標電流を分割した分割目標電流をPWM制御部毎に設定する目標電流設定部30と、入力電流を分割目標電流に対応して分割した複数の分割電流を出力する電流分割部20とを備え、それぞれのPWM制御部A〜Cは、分割電流が分割目標電流になるようにスイッチング信号をPWM制御して出力する。また、目標電流設定部30は、目標電流の瞬時値の大きさの範囲に対応して分割目標電流を生成して出力し、電流分割部20は、入力電流の瞬時値の大きさの範囲に対応して分割電流を生成して出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のスイッチング素子を備えた直流電源装置に係わり、より詳細には、このスイッチング素子の損失を低減させる構成に関する。
従来、複数のスイッチング素子を備えた直流電源装置において電力損失を低減するものとして、例えば特許文献1に記載されている技術が開示されている。
図5は特許文献1の複写機に搭載されている直流電源装置200である。
直流電源装置200は、接続端子201,202,203,204、ダイオードブリッジD1、ダイオードD2,D3,D4,D5、コンデンサC1,C2、トランスT1、FETQ1,Q2,Q3(スイッチング素子)、抵抗R1,R2,R3,R5,R6、フォトカプラPC1、及びスイッチング制御部205を備えている。
接続端子203,204は、商用交流電源ACに接続される接続端子である。そして、接続端子203,204に印加された交流電圧が、ダイオードブリッジD1で整流された後、コンデンサC1で平滑される。そして、コンデンサC1の両端電圧が、トランスT1の一次巻線とFETQ1,Q2,Q3の並列回路との直列回路に印加される。
FETQ1のゲートは、抵抗R1とダイオードD3の並列回路を介してスイッチング制御部205に接続されている。FETQ2のゲートは、抵抗R2とダイオードD4の並列回路を介してスイッチング制御部205に接続されている。FETQ3のゲートは、抵抗R3とダイオードD5の並列回路を介してスイッチング制御部205に接続されている。そして、ダイオードD3,D4,D5のカソード側が、スイッチング制御部205に接続されている。
これにより、スイッチング制御部205からの制御信号に応じてFETQ1,Q2,Q3がオンオフすると、トランスT1の一次巻線に高周波電流が流れて、電磁結合によりトランスT1の二次巻線に高周波電圧が誘起される。トランスT1の二次巻線に誘起された高周波電圧は、ダイオードD2で整流された後、コンデンサC2で平滑されて、直流電圧が生成される。
また、FETQ1,Q2,Q3のターンオフ時には、ダイオードD3,D4,D5によってゲート電荷が放電されて、ターンオフ時間が短縮される結果、FETQ1,Q2,Q3のスイッチング損失が低減されるようになっている。
この直流電圧が電源電圧Vopとして、接続端子201を介して複写機の各部へ供給されるようになっている。
また、電源電圧Vopは、抵抗R5,R6の直列回路で分圧される。そして、その分圧電圧が、フォトカプラPC1を介してスイッチング制御部205へ出力される。これにより、電源電圧Vopがスイッチング制御部205にフィードバックされるので、スイッチング制御部205は、フィードバックされた電圧が予め設定された目標値に近づくように、FETQ1,Q2,Q3をオンオフさせるデューティ比を変化させることで、電源電圧Vopを予め設定された一定の電圧にするようになっている。
また、スイッチング制御部205は、接続端子202を介して受け付けられた信号Spwに応じて、FETQ1,Q2,Q3のうち直流電圧のスイッチングに用いるFETの数を決定する。信号Spwは複写機の負荷の大きさを示すものであり、スイッチング制御部205は、入力された信号Spwが示す複写機の負荷が大きくなるに従って、例えば消費電力が少ない待機状態から、消費電力が中程度となる原稿読取動作を開始した状態、さらに、これに加えて印刷動作を開始した高消費電力の状態に移行するに従って、FETQ1,Q2,Q3のうち直流電圧のスイッチングに用いるFETの数を増やして並列動作させるようになっている。これにより、消費電力が少ない場合にスイッチングに用いるFETの数を減らすことで、無駄なスイッチング損失を低減することができる。
しかしながら、特許文献1の方法は複写機の運転状態による負荷の変動に対応、つまり、数秒から数分間の比較的長い期間で変化する負荷に対応してスイッチングに用いるFETの数を可変するようになっているが、これを例えば数十kHz(キロヘルツ)のキャリア周波数で動作するPFCコンバータに応用した場合、比較的長い期間で変化する負荷の変動に対応するだけでは低減できないスイッチング損失がある。
具体的にはこのPFCコンバータの負荷が大きくて複数のスイッチング用FETを並列に動作させている場合であっても、瞬時電流は電源周波数の半周期毎に増減を繰り返している。この瞬時電流がゼロクロス点から徐々に大きくなる付近は、全てのFETを同時に動作させる必要がない大きさの瞬時電流であるにもかかわらず、この近辺でも複数のFETを同時に動作させることでスイッチング損失が大きくなる問題が有った。
特開2009−278836号公報(第7−9頁、図3)
本発明は以上述べた問題点を解決し、交流電源を整流した直流電流を複数のスイッチング素子を用いてスイッチングする直流電源装置において、瞬時電流がゼロクロス点から徐々に大きくなる付近で発生するスイッチング損失を低減させることを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、交流電源を入力して整流する整流器と、平滑コンデンサと、入力端と出力端と共通端とスイッチング素子を備えた複数のスイッチング部と、前記交流電源からの入力電流を検出して出力する電流検出部と、前記平滑コンデンサ両端の直流電圧を検出する直流電圧検出部と、PWM変調したスイッチング信号で前記スイッチング部を駆動する制御部とを備え、
前記整流器の正極に前記スイッチング部のそれぞれの入力端が、前記整流器の負極に前記スイッチング部のそれぞれの共通端と前記平滑コンデンサの負極端とが、前記スイッチング部のそれぞれの出力端に前記平滑コンデンサの正極端がそれぞれ接続された直流電源装置であって、
前記直流電源装置は、
前記制御部を構成し、前記複数のスイッチング部に対応する前記スイッチング信号を出力する複数のPWM制御部と、
前記直流電圧が予め定めた目標電圧となるように前記入力電流の目標電流指令を決定し、予め定めた瞬時電流の大きさの範囲である制御対象電流範囲に従って前記目標電流指令を分割した分割目標電流を前記複数のPWM制御部のそれぞれに出力する目標電流設定手段と、
前記制御対象電流範囲に対応して前記入力電流を分割した複数の分割電流を出力する電流分割手段とを備え、
前記複数のPWM制御部は、対応する前記分割目標電流と前記分割電流がそれぞれ入力され、前記分割電流が前記分割目標電流になるように前記スイッチング信号をPWM変調して出力し、
前記入力電流の瞬時電流が大きくなるに従って複数の前記スイッチング部が順次スイッチングを開始する。
以上の手段を用いることにより、本発明による直流電源装置によれば、交流電源を整流した直流電流を複数のスイッチング素子を用いてスイッチングする直流電源装置において、瞬時電流がゼロクロス点から徐々に大きくなる付近で発生するスイッチング損失を低減させることができる。
本発明による直流電源装置の実施例を示すブロック図である。 目標電流設定部の内部を示すブロック図である。 目標電流設定部の動作を説明する説明図である。 目標電流テーブルの内容を示す一例である。 従来の直流電源装置を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
図1は本発明による直流電源装置であるPFCコンバータ1(電流連続モードで動作)の実施例を示すブロック図である。このPFCコンバータ1は、図示しない交流電源が接続される入力端15aと入力端15bと、直流電圧が出力される出力端11aと出力端11bと、入力端15aと入力端15bに接続された交流電源を整流する整流器2と、出力端11aと出力端11bの間に接続された平滑コンデンサ7と、入力端3eと信号入力端3hと出力端3fと共通端3gを備えた第1スイッチング部3と、入力端4eと信号入力端4hと出力端4fと共通端4gとを備えた第2スイッチング部4と、入力端5eと信号入力端5hと出力端5fと共通端5gとを備えた第3スイッチング部5を備えている。
そして、整流器2の正極に第1スイッチング部3の入力端3eと第2スイッチング部4の入力端4eと第3スイッチング部5の入力端5eが、整流器2の負極に第1スイッチング部3の共通端3gと第2スイッチング部4の共通端4gと第3スイッチング部5の共通端5gと平滑コンデンサ7の負極端がそれぞれ接続されている。また、第1スイッチング部3の出力端3fと第2スイッチング部4の出力端4fと第3スイッチング部5の出力端5fに平滑コンデンサ7の正極端が接続されている。
このように、第1スイッチング部3と第2スイッチング部4と第3スイッチング部5は並列に接続されている。
一方、第1スイッチング部3は、入力端3eに一端が接続されたインダクタ3aと、同インダクタ3aの他端がアノード端子に接続されカソード端子が出力端3fに接続されたダイオード3bと、インダクタ3aの他端と共通端3gとの間に接続され、入力されたスイッチング信号aによりオン/オフするスイッチング素子であるMOS−FET3cを備えている。このMOS−FET3cのドレイン端子はインダクタ3aの他端に接続され、また、ソース端子は共通端3gに接続され、ゲート端子は信号入力端3hに接続されている。
同様に、第2スイッチング部4は、入力端4eに一端が接続されたインダクタ4aと、同インダクタ4aの他端がアノード端子に接続されカソード端子が出力端4fに接続されたダイオード4bと、インダクタ4aの他端と共通端4gとの間に接続され、入力されたスイッチング信号bによりオン/オフするスイッチング素子であるMOS−FET4cを備えている。このMOS−FET4cのドレイン端子はインダクタ4aの他端に接続され、また、ソース端子は共通端4gに接続され、ゲート端子は信号入力端4hに接続されている。
同様に、第3スイッチング部5は、入力端5eに一端が接続されたインダクタ5aと、同インダクタ5aの他端がアノード端子に接続されカソード端子が出力端5fに接続されたダイオード5bと、インダクタ5aの他端と共通端5gとの間に接続され、入力されたスイッチング信号cによりオン/オフするスイッチング素子であるMOS−FET5cを備えている。このMOS−FET5cのドレイン端子はインダクタ5aの他端に接続され、また、ソース端子は共通端5gに接続され、ゲート端子は信号入力端5hに接続されている。
また、PFCコンバータ1は、入力端15aと入力端15bに印加される交流電圧のゼロクロス点を検出してゼロクロス点信号を出力するゼロクロス点検出部12と、平滑コンデンサ7の両端電圧を検出して直流電圧信号として出力する直流電圧検出部6と、入力端15bと整流器2との間に直列に接続されて入力電流を検出して瞬時電流信号として出力する電流検出部10を備えている。なお、電流検出部10から出力される瞬時電流信号は整流された脈流電圧に変換されており、0〜30アンペアの瞬時電流に対応して0〜3ボルトの電圧が出力される。
さらに、PFCコンバータ1は、ローテーション割当部13と、電流分割部20(電流分割手段)と、目標電流設定部30(目標電流設定手段)と、第1スイッチング部3と第2スイッチング部4と第3スイッチング部5と、PWM制御部A16とPWM制御部B17とPWM制御部C18を備えている。なお、各スイッチング部と各PWM制御部は、それぞれのいずれか1つずつが割り当てられて一組となり、各PWM制御部は各スイッチング部を制御する。
目標電流設定部30は直流電圧信号とゼロクロス点信号と瞬時電流信号が入力され、入力電源の周期の半周期毎、ここでは電源周波数が50ヘルツであるため10mS(ミリセカンド)毎に、直流電圧が予め定めた目標電圧になるように次の半周期の入力電流(正弦波の目標電流指令)を決定する。そして、目標電流設定部30は、この決定された振幅30A(アンペア)の正弦波の目標電流指令を10A毎に3つの目標電流指令に分割した分割目標電流Aと分割目標電流Bと分割目標電流Cを生成する。そして、目標電流設定部30は、分割目標電流AをPWM制御部A16へ、分割目標電流BをPWM制御部B17へ、分割目標電流CをPWM制御部C18へそれぞれ出力する。なお、目標電流設定部30の構成と動作については後で詳細に説明する。
電流分割部20は振幅30Aの瞬時電流と対応する0〜3ボルトの瞬時電流信号が入力されている。電流分割部20は振幅3V(ボルト)の瞬時電流信号を1V毎に3つの瞬時電流信号に分割し、分割電流信号Aと分割電流信号Bと分割電流信号Cを生成する。そして、電流分割部20は分割電流信号AをPWM制御部A16へ、分割電流信号BをPWM制御部B17へ、分割電流信号CをPWM制御部C18へそれぞれ出力する。
なお、電流分割部20の構成と動作については後で詳細に説明する。なお、本実施例では入力電流と目標電流指令の瞬時電流に関して、0〜10A以下の範囲を制御対象電流範囲A、10Aを超えて、かつ、20A以下の範囲を制御対象電流範囲B、20Aを超え、かつ、30A以下を制御対象電流範囲Cと呼称する。また、これらの制御対象電流範囲はスイッチング部の個数と同じ数の範囲に予め分割されている。
そして、各分割目標電流と各分割電流信号が入力された各PWM制御部は、現在入力されている分割電流信号が分割目標電流になるようにPWM変調されたスイッチング信号A〜Cをローテーション割当部13へ出力する。ローテーション割当部13は、スイッチング信号aを第1スイッチング部3の信号入力端3hに、スイッチング信号bを第2スイッチング部4の信号入力端4hに、スイッチング信号cを第3スイッチング部5の信号入力端5hにそれぞれ出力している。
ローテーション割当部13は入力されたスイッチング信号A〜Cをスイッチング信号a〜cに対応させて割り当て、電源周期の半周期毎にこの割り当てを順次ローテーションする。
例えばローテーション割当部13は現在の電源周期の半周期の間、スイッチング信号Aをスイッチング信号aに、スイッチング信号Bをスイッチング信号bに、スイッチング信号Cをスイッチング信号cにそれぞれ割り当てている場合、次の電源周期の半周期の間、スイッチング信号Aをスイッチング信号bに、スイッチング信号Bをスイッチング信号cに、スイッチング信号Cをスイッチング信号aに、それぞれ割り当てる。このようにスイッチング信号と、これで駆動されるスイッチング部の割り当てを順次ローテーションすることにより、特定のスイッチング部内部のMOS−FETのみが発熱することなく、すべてのMOS−FETの発熱を均等化することができる。
電流分割部20は、電圧クリップ部A21と電圧オフセット部B22と電圧クリップ部B23と電圧オフセット部C24を備えている。電圧クリップ部A21と電圧オフセット部B22と電圧オフセット部C24には0〜30Aの入力電流の瞬時電流と対応して0〜3ボルトの瞬時電流信号が入力されており、電圧オフセット部B22の出力は電圧クリップ部B23の入力に接続されている。
電圧クリップ部A21は、0〜3Vの瞬時電流信号の電圧のうち1ボルトを超える部分をクリップする。この結果、電圧クリップ部A21は瞬時電流の制御対象電流範囲Aと対応する0〜1ボルトの電圧を示す分割電流信号AをPWM制御部A16へ出力する。
電圧オフセット部B22は、0〜3ボルトの瞬時電流信号を−1ボルトオフセットして0ボルト以上の電圧になった時だけ電圧クリップ部B23へ出力する。また、電圧クリップ部B23は、1ボルトを超える部分をクリップする。この結果、電圧クリップ部B23は瞬時電流の制御対象電流範囲Bと対応する0〜1ボルトの分割電流信号BをPWM制御部B17へ出力する。
電圧オフセット部C24は、0〜3ボルトの瞬時電流信号を−2ボルトオフセットして0ボルト以上の電圧になった時だけ信号を出力する。この結果、電圧オフセット部C24は、瞬時電流の制御対象電流範囲Cと対応する0〜1ボルトの電圧を示す分割電流信号CをPWM制御部C18へ出力する。
一方、目標電流設定部30は、直流電圧信号と瞬時電流信号とゼロクロス点信号が入力され、電源周期の半周期毎に瞬時電流のピーク値を検出するピーク電流検出部34(ピーク電流検出手段)と、目標ピーク電流算出部35(目標ピーク電流算出手段)と、0.1mS(ミリセカンド)毎に時刻を出力するタイマー部36(計時手段)と、目標電流算出部A31(目標電流算出手段)と、目標電流算出部B32(目標電流算出手段)と、目標電流算出部C33(目標電流算出手段)と、目標電流テーブル管理部37(目標電流テーブル管理手段)を備えている。
ピーク電流検出部34は、瞬時電流信号が入力され、入力されたゼロクロス点信号がハイレベル/ローレベルのいずれかに変化した時、つまり、電源周期の半周期の開始から入力された瞬時電流信号のピークを監視し、半周期でのピーク電流を検出するとピーク電流値を目標ピーク電流算出部35へ出力する。
目標ピーク電流算出部35はピーク電流値と直流電圧信号が入力されており、直流電圧と予め目標ピーク電流算出部35内部に記憶している目標電圧値との電圧差がなくなるように次の半周期における入力電流である目標電流指令を算出するために必要な目標ピーク電流を算出する。なお、目標電圧値はPFCコンバータ1の定格出力電圧を示しており、PFCコンバータ1は入力電圧や接続される負荷の変動が有った場合でも、この出力電圧を維持するように動作する。
目標ピーク電流算出部35は直流電圧と目標電圧値との電圧差が小さくなるように、電源周期の次の半周期に流す入力電流値を算出するための瞬時電流の目標ピーク電流値を次の式1を用いて算出する。なお、Pnext:電源周期の次の半周期に流す瞬時電流の目標ピーク電流値( 単位: アンペア) 、P:現在の半周期で検出したピーク電流値( 単位: アンペア) 、k:係数(直流電圧と目標電圧の関係が瞬時電流の大きさに与える係数)、V:現在の直流電圧値( 単位: ボルト) 、Vref:目標電圧値( 単位: ボルト)

Pnext=P・k・(Vref/V)・・・・式1

例えば、現在の半周期で検出したピーク電流値:Pが23A、係数:kが1.03、現在の直流電圧値:Vが360V、目標電圧値:Vrefが380Vの場合、目標ピーク電流算出部35は式1を用いて、
Pnext=23A×1.03×(380V/360V)=25A
と算出する。そして目標ピーク電流算出部35はこの値を各目標電流算出部へ出力する。なお、式1と係数と目標電圧値は目標ピーク電流算出部35に予め記憶されている。
次に各目標電流算出部が使用する次の半周期に流す瞬時電流値の算出方法について説明する。なお、Inext: 次の半周期に流す瞬時電流値( 単位: アンペア) 、Pnext:電源周期の次の半周期に流す瞬時電流の目標ピーク電流値、f:電源周波数(単位: ヘルツ、この実施例では50Hz)、t:時刻( 単位: 秒) である。

Inext=Pnext・Sin(2πft)・・・・式2

各目標電流算出部は、入力した目標ピーク電流値を式2に代入し、t=0.000〜t=0.010Sの次の半周期における目標電流指令を算出する。なお、式2と電源周波数の値は各目標電流算出部に予め記憶されている。
各目標電流算出部は目標ピーク電流算出部35が算出した目標ピーク電流値:Pnextと式2を用いて次の周期の目標電流指令を各目標電流算出部の担当する電流の大きさの範囲、つまり、前述した制御対象電流範囲に従って算出する。
各目標電流算出部は算出する目標電流指令の0〜30Aのうち、瞬時電流の大きさで分割された制御対象電流範囲Aと制御対象電流範囲Bと制御対象電流範囲Cの目標電流指令である分割目標電流を算出する。具体的には目標電流算出部A31は、図3(2)に示す制御対象電流範囲Aに関して図3(7)に示す分割目標電流値Aを0.0001S単位で求める。図3(7)において目標電流算出部A31は、T0〜T6に関して式2を用いて算出するが、算出結果が10Aを超える部分、つまり、T1〜T5はInext=10Aとする。目標電流算出部A31は求めた分割目標電流値Aを、0.0001S毎のデータとして目標電流テーブル管理部37へ出力する。
目標電流算出部B32は、図3(2)に示す目標電流指令の制御対象電流範囲Bに関して図3(6)に示す0〜10Aの分割目標電流値Bを0.0001S単位で求める。図3(6)において目標電流算出部B32は、T0〜T6に関して式2を用いて電流を算出するが、算出結果が20Aを超える部分、つまり、T2〜T4はInext=20Aとする。そして、目標電流算出部B32は、求めた結果から目標電流算出部A31の受け持ちである10A分を減じた値を分割目標電流値Bとする。なお、目標電流算出部B32は分割目標電流値Bを出力する場合、マイナスの値はすべて0Aの値にして出力する。
目標電流算出部C33は、図3(2)に示す制御対象電流範囲Cに関して図3(5)に示す0〜10Aの分割目標電流値Cを0.0001S単位で求める。図3(5)において目標電流算出部C33は、T0〜T6に関して式2を用いて算出し、算出した結果から目標電流算出部A31と目標電流算出部B32の受け持ち合計である20A分を減じた値を分割目標電流値Cとする。また、目標電流算出部C33は分割目標電流値Cを出力する場合、マイナスの値はすべて0Aの値にして出力する。目標電流算出部C33はこの分割目標電流値Cを、0.0001S毎のデータとして目標電流テーブル管理部37へ出力する。
目標電流テーブル管理部37は目標電流テーブル37aと目標電流テーブル37bの2つのテーブルを備えており、入力された各分割目標電流値を一方のテーブルに書き込んでいる間、他方のテ−ブルから格納されている各分割目標電流値を読み出して出力する。この2つのテーブルは入力されたゼロクロス点信号が変化するたび、つまり、電源周期の半周期毎にテーブルへの書き込みと読み出し対象となるテーブルを目標電流テーブル管理部37が交互に切り替える。このようにして現在の半周期で書き込まれた各分割目標電流値が次の半周期で読み出されている最中であっても、さらに次の半周期で使用する各分割目標電流値を並行して書き込むことができる。
図4はこのようにして一方のテーブルに書き込まれた各分割目標電流値を示す半周期分の目標電流テーブルである。横方向には時刻(単位:S)、分割目標電流A(単位:A)、分割目標電流B(単位:A)、分割目標電流C(単位:A)の項目があり、縦方向は時刻が0.0001S(0.1mS)毎に区分されている。同じ時刻の各分割目標電流値を合計すると式2で算出したInext、つまり、次の半周期に流す瞬時電流値(目標電流指令)となる。また、T1とT5、T2とT4はInextがそれぞれ10A、20Aとなる時刻を、また、T3はInextがピークとなる時刻である。なお、T0は半周期の開始をT6は半周終了を示す時刻である。
タイマー部36は入力されたゼロクロス点信号が変化するたび、つまり、電源周期の半周期毎に0.0000〜0.0099S(0〜9.9mS)の時刻を目標電流テーブル管理部37へ出力する。目標電流テーブル管理部37はこの入力された時刻に対応して格納されている分割目標電流A〜分割目標電流Cの3つの分割目標電流をぞれぞれの電流と対応するPWM制御部A〜PWM制御部Cに出力する。
そして各PWM制御部は出力するスイッチング信号のオンデューティを、分割目標電流<分割電流の場合、現在出力しているオンデューティよりも小さくし、分割目標電流>分割電流の場合、現在出力しているオンデューティよりも大きくし、分割目標電流=分割電流の場合、現在出力しているオンデューティと同じ値にして出力する。この結果、各スイッチング部の動作により流れる電流の合計である入力電流は目標電流指令とほぼ同じに制御される。
図3は目標電流設定部30の動作を説明する説明図である。
図3の横軸は時間を、縦軸の図3(1)は交流電圧を、図3(2)は瞬時電流信号を、図3(3)はセロクロス点信号を、図3(4)は直流電圧を、図3(5)は分割目標電流Cを、図3(6)は分割目標電流Bを、図3(7)は分割目標電流Aを、図3(8)目標電流テーブル管理部37動作を、図3(9)はピーク電流検出部34の動作を、図3(10)は目標電流設定部30の動作をそれぞれ示している。なお、t0〜t16とT0〜T6はそれぞれ時刻を示している。また、瞬時電流信号は電圧信号であるが、説明の都合上、対応する瞬時電流(単位:A)を併記している。実際の瞬時電流信号は0〜30Aの瞬時電流に対応して0〜3Vの信号となる。
図3(1)に示すようにPFCコンバータ1に入力される交流電源の周波数が50Hzであるため、t0〜t10とt10〜t16の半周期がそれぞれ10mSとなっている。そして電流検出部10で検出されて整流された図3(2)に示す瞬時電流信号は目標電流指令と同じくほぼ正弦波となっている。
また、図3(3)に示すゼロクロス点信号は交流電圧のセロクロス点でローレベルからハイレベル、又は、ハイレベルからローレベルに変化している。
一方、図3(4)に示す直流電圧は負荷の変動や入力電圧の変動などにより、t1の時点で点線で示す目標電圧(380V)に対して360Vであり20V低下した電圧となっている。なお、このt1でのピーク電流値はP=23Aである。ピーク電流検出部34はt1でピーク電流値Pを検出すると、これを目標ピーク電流算出部35へ出力し、目標ピーク電流算出部35はこのピーク電流値P=23Aと、これが入力された時の直流電圧=360Vから前述したように式1を用いて目標ピーク電流値:Pnext=25Aを算出し、目標電流算出部A〜Cへ出力する。
一方、これらの値が入力されると各目標電流算出部はT0〜T6の分割目標電流を算出する。この結果、目標電流算出部C33は図3(5)に示す分割目標電流Cを、目標電流算出部B32は図3(6)に示す分割目標電流Bを、目標電流算出部A31は図3(7)に示す分割目標電流Aをそれぞれ算出し、目標電流テーブル管理部37の目標電流テーブル37bへ書き込む。
目標電流テーブル管理部37はゼロクロス点信号がハイレベルからローレベルに変化したt10でデータを読み出すテーブルを目標電流テーブル37aから目標電流テーブル37bに切り換える。そして、目標電流テーブル管理部37はタイマー部36から出力される時刻、t=0.0000、0.0001、0.0002、・・・・と対応して、図4に示す目標電流テーブルの分割目標電流Aを0.00、0.78、1.54、2.35・・・と出力し、同時に分割目標電流B及び分割目標電流Cを0.00、0.00、0.00、0.00・・・・と出力する。
そして、これらの分割目標電流となるように各PWM制御部がスイッチング信号のデューティーを制御するため、各スイッチング部がこのスイッチング信号で動作した結果、流れる入力電流の合成電流が目標ピーク電流算出部35で算出した目標ピーク電流:Pnextを頂点とする正弦波である目標電流指令になる。このため、前回の半周期でピーク電流P=23Aであったが、次の半周期でPnext=25Aとなり、図3(4)に示すようにt13で直流電圧がほぼ目標電圧となる。また、目標電流指令は正弦波であり、交流電圧の位相とほぼ同じであるため力率もほぼ1となる。
このように目標電流設定部30は、目標電流指令の瞬時値の大きさの範囲に対応して分割目標電流を生成している。つまり、瞬時電流が制御対象電流範囲Aの範囲となるt10〜t11とt15〜t16の期間は第1スイッチング部3のMOS−FET3cのみがスイッチングしており、また、瞬時電流が制御対象電流範囲Bの範囲となるt11〜t12とt14〜t15の期間は、MOS−FET3cに加えて第2スイッチング部4のMOS−FET4cが同時にスイッチングしており、さらに、これらに加えて瞬時電流が制御対象電流範囲Cの範囲となるt12〜t14の期間は第3スイッチング部5のMOS−FET5cが同時にスイッチングする構成になっている。
このため、半周期の最初にスイッチングを開始したMOS−FET3cの定格電流内で対応できない目標電流指令の瞬時電流値である10Aを超える場合のみ2つ目のMOS−FET4cが、さらに、これら2つのMOS−FETで対処できない目標電流指令の瞬時電流値である20Aを超える場合にのみ3つ目のMOS−FETを順次並列動作させることで不必要な並列動作を防止することができる。
つまり、特許文献1をPFCコンバータに適用した場合のように、数秒から数十秒の長い期間で負荷の大きさにより複数のスイッチング用FETを同時駆動させる数を可変する構成において、瞬時電流がゼロクロス点から徐々に大きくなる付近で複数のFETを同時に動作させることで発生するスイッチング損失を防止できる。
また、ローテーション割当部13がスイッチング信号A〜Cをスイッチング信号a〜cに順次ローテーションして割り当てるため特定のMOS−FETのみが発熱することなく、すべてのMOS−FETの発熱を均等化することができる。
なお、本実施例では、目標電流指令の瞬時値の大きさの範囲に対応して分割目標電流を生成する際、3つの台形状に分割しているが、これに限るものでなく、合成された時に正弦波となる3つの目標電流指令(正弦波)に分割し、目標電流指令の瞬時値の大きさに対応してそれぞれのスイッチング部が動作を開始する時刻が重ならないようにしてもよい。その他、正弦波である目標電流指令を分割して、さらにそれぞれのスイッチング部が動作を開始する時刻が重ならないのであれば、分割目標電流指令がどのような波形になってもよい。
なお、本実施例では各手段をハードウェアとして記載しているが、これに限るものでなく、ソフトウェアで実現してもよい。
1 PFCコンバータ(直流電源装置)
2 整流器
3 スイッチング部
3a インダクタ
3b ダイオード
3c MOS−FET
3e 入力端
3f 出力端
3g 共通端
3h 信号入力端
4 スイッチング部
4a インダクタ
4b ダイオード
4c MOS−FET
4e 入力端
4f 出力端
4g 共通端
4h 信号入力端
4h 入力端
5 スイッチング部
5a インダクタ
5b ダイオード
5c MOS−FET
5e 入力端
5f 出力端
5g 共通端
5h 信号入力端
6 直流電圧検出部
7 平滑コンデンサ
10 電流検出部
11a 出力端
11b 出力端
12 ゼロクロス点検出部
13 ローテーション割当部
15a 入力端
15b 入力端
16 PWM制御部A
17 PWM制御部B
18 PWM制御部C
20 電流分割部
21 電圧クリップ部A
22 電圧オフセット部B
23 電圧クリップ部B
24 電圧オフセット部C
30 目標電流設定部(目標電流設定手段)
31 目標電流算出部A(目標電流算出手段)
32 目標電流算出部B(目標電流算出手段)
33 目標電流算出部C(目標電流算出手段)
34 ピーク電流検出部(ピーク電流検出手段)
35 目標ピーク電流算出部(目標ピーク電流算出手段)
36 タイマー部(計時手段)
37 目標電流テーブル管理部(目標電流テーブル管理手段)
37a 目標電流テーブル
37b 目標電流テーブル

Claims (1)

  1. 交流電源を入力して整流する整流器と、平滑コンデンサと、入力端と出力端と共通端とスイッチング素子を備えた複数のスイッチング部と、前記交流電源からの入力電流を検出して出力する電流検出部と、前記平滑コンデンサ両端の直流電圧を検出する直流電圧検出部と、PWM変調したスイッチング信号で前記スイッチング部を駆動する制御部とを備え、
    前記整流器の正極に前記スイッチング部のそれぞれの入力端が、前記整流器の負極に前記スイッチング部のそれぞれの共通端と前記平滑コンデンサの負極端とが、前記スイッチング部のそれぞれの出力端に前記平滑コンデンサの正極端がそれぞれ接続された直流電源装置であって、
    前記直流電源装置は、
    前記制御部を構成し、前記複数のスイッチング部に対応する前記スイッチング信号を出力する複数のPWM制御部と、
    前記直流電圧が予め定めた目標電圧となるように前記入力電流の目標電流指令を決定し、予め定めた瞬時電流の大きさの範囲である制御対象電流範囲に従って前記目標電流指令を分割した分割目標電流を前記複数のPWM制御部のそれぞれに出力する目標電流設定手段と、
    前記制御対象電流範囲に対応して前記入力電流を分割した複数の分割電流を出力する電流分割手段とを備え、
    前記複数のPWM制御部は、対応する前記分割目標電流と前記分割電流がそれぞれ入力され、前記分割電流が前記分割目標電流になるように前記スイッチング信号をPWM変調して出力し、
    前記入力電流の瞬時電流が大きくなるに従って複数の前記スイッチング部が順次スイッチングを開始することを特徴とする直流電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019140760A (ja) * 2018-02-08 2019-08-22 トヨタ自動車株式会社 昇圧コンバータ装置

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