JP2017116519A - 方向推定方法、位置推定方法および方向推定装置 - Google Patents

方向推定方法、位置推定方法および方向推定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる方向推定方法等を提供する。【解決手段】それぞれ可変負荷により終端された1以上の無給電アンテナと、1つ以上の受信アンテナより第1信号を受信する受信機とを備える方向推定装置の方向推定方法であって、変化された可変負荷の値のときに受信機が受信する第1信号の第1信号強度を蓄積する強度情報記録ステップ(S1)と、試行用複素伝搬チャネルから第2信号強度を算出し、第1信号強度と第2信号強度との差分が最小となる試行用複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する試行用複素伝搬チャネルを、受信機が第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルとして推定する複素伝搬チャネル推定ステップ(S2)と、推定された複素伝搬チャネルから第1信号の到来方向を推定する方向推定ステップ(S3)とを含む。【選択図】図4

Description

本発明は、方向推定方法、位置推定方法および方向推定装置に関する。
人物の位置や状態を知る方法として、無線信号を利用する方法が検討されている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、フーリエ変換を用いてドップラーシフトを含む成分を解析することで検出対象となる人物の位置や状態を知ることができる推定方法等が開示されている。
特開2015−117972号公報 特開2015−072173号公報 特開2015−119770号公報 特表2013−558810号公報 特開2014−215200号公報 特開2015−117961号公報 特開2006−329658号公報 特開2015−175700号公報
F. Adib, Z. Kabelac, D. Katabi, and R. Miller, "3D tracking via body radio reflections", 11th USENIX Symp. Net. Systems Design \& Impl. (USENIX NSDI‘14), Apr. 2014. Dai Sasakawa, Keita Konno, Naoki Honma, Kentaro Nishimori, Nobuyasu Takemura, Tsutomu Mitsui, "Fast Estimation Algorithm for Living Body Radar", 2014 International Symposium on Antennas and Propagation (ISAP 2014),FR3D,pp.583-584,Dec.2014 プラプース・シリル,程俊,タユフェール・エディ,平田明史,大平孝,"エスパアンテナによるリアクタンスドメインMUSIC法",電子情報通信学会技術報告,RCS2002−147,pp.1−8,2002年8月.
しかしながら、特許文献1などに開示される従来技術では、到来波の遅延時間や位相情報を観測可能な複数のアンテナが必要になるなど、人物の位置や方向を推定するために送信機側の位相情報を取得する必要がある。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたもので、送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる方向推定方法、位置推定方法および方向推定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る方向推定方法は、1つ以上の受信アンテナと、それぞれ可変負荷により終端された1以上の無給電アンテナと、前記受信アンテナより第1信号を受信する受信機とを備え、動体が存在する方向を推定する方向推定装置の方向推定方法であって、変化させた前記可変負荷の値、および、当該可変負荷の値のときに前記受信機が受信する前記第1信号の第1信号強度を蓄積する強度情報記録ステップと、所定の値に設定された試行用複素伝搬チャネルから第2信号の第2信号強度を算出し、前記可変負荷の値を用いて前記第1信号強度と前記第2信号強度との差分が最小となる前記試行用複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する前記試行用複素伝搬チャネルを前記受信機が前記第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルとして推定する複素伝搬チャネル推定ステップと、前記複素伝搬チャネル推定ステップにおいて推定された前記複素伝搬チャネルから前記第1信号の到来方向を推定する方向推定ステップと、を含む。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明によれば、送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる。
図1は、実施の形態1における推定装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、図1に示す推定装置の検出対象の一例を示す図である。 図3は、図1に示す複素伝搬チャネル推定部の詳細構成の一例を示す図である。 図4は、実施の形態1における推定装置の方向推定処理の概要を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1における推定装置の方向推定処理の詳細を示すフローチャートである。 図6Aは、図5に示すステップS12の詳細を示すフローチャートである。 図6Bは、図5に示すステップS13の詳細を示すフローチャートである。 図7Aは、実施の形態1におけるアンテナモデルを示す図である。 図7Bは、図7Aに示すアンテナモデルの回路モデルを示す図である。 図8は、実施の形態2における方向推定部の構成の一例を示す図である。 図9は、実施の形態2における方向推定部の方向推定処理を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態2における方向推定部の方向推定処理の流れを示す図である。 図11は、実施の形態3における方向推定部の構成の一例を示す図である。 図12は、実施の形態3における方向推定部の方向推定処理を示すフローチャートである。 図13は、実施の形態3における方向推定部の方向推定処理の流れを示す図である。 図14は、実施の形態4における強度情報記録部と複素伝搬チャネル推定部の構成の一例を示す図である。 図15は、実施の形態4における方向推定部の構成の一例を示す図である。 図16は、実施の形態4における強度情報記録部の推定処理を示すフローチャートである。 図17は、実施の形態4における複素伝搬チャネル推定部の推定処理を示すフローチャートである。 図18は、実施の形態4における方向推定部46の推定処理を示すフローチャートである。 図19は、実施の形態4における方向推定方法を用いた実験の概念を示す図である。 図20は、実施の形態4における推定方法を用いた実験結果を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
人物の位置や状態を知る方法として、無線信号を利用する方法が検討されている。
例えば特許文献1には、フーリエ変換を用いてドップラーシフトを含む成分を解析することで検出対象となる人物の位置や状態を知る方法が開示されている。より具体的には、特許文献1では、まず、複数のアンテナ素子からなるアレーアンテナを送受信双方に用い、アレーアンテナ間の複素伝搬チャネルを観測する。ここで、複素伝搬チャネルは、アレーアンテナの無線通信チャネルにおいて、送信信号が受けた減衰と位相回転を示すチャネル情報を推定するため、受信アンテナにて取得した情報であり、送信アンテナ数×受信アンテナ数の要素を持つ行列によって表される。複素伝搬チャネルにおいて、各要素(複素伝搬チャネル要素)の絶対値は振幅、複素伝搬チャネル要素の偏角は位相を表す。次に、複素伝搬チャネル要素の時間応答をフーリエ変換し周波数応答行列としたのち、交流成分だけを抽出する。この演算はドップラーシフト成分を取り出していることと等価である。なお、抽出した交流成分も行列によって表される。そして、周波数応答行列の交流成分から相関行列を求め、到来方向推定を行うことで検出対象の方向や位置を検出する。
また、例えば特許文献2〜5には、特許文献1と同様に、観測された信号をフーリエ変換することによって、検出対象となる人物(生体)に由来するドップラー成分を取り出し、これを解析することによって生体の位置や生体の心拍や呼吸などの状態を感知する方法が開示されている。特許文献6には、可変インピーダンスアレイを調整することで高速なビーム走査を行い、その反射波により対象からの信号到来方向を推定する方法が開示されている。特許文献7には、複数の周波数を用いた指向性を持つセンサーを異なる方向に設置し、その反射波により対象までの距離および角度を推定することで、対象物体の位置を推定する方法が開示されている。また、例えば特許文献8には、到来波の遅延時間や位相情報が観測可能な複数のアンテナを備え、対象物体の位置を推定する方法が開示されている。
また、例えば非特許文献1には、フーリエ変換を行わずに人体方向や位置を検出する方法が開示されている。非特許文献1では、フーリエ変換を行わずに変動成分を取り出す方法として、事前に無人状態の伝搬応答を測定しておき、無人状態と有人状態との差分は人物によって生じたものと考えて差分成分を解析することで人物位置を推定する。より具体的には、1GHz以上の広い帯域の周波数応答を観測し、抽出された人物由来の反射波の伝搬時間を計算することで、異なる場所に置かれた複数アンテナからの距離を推定し、推定した距離を用いて人物位置を推定する。非特許文献1では、有人時の複素伝搬チャネルの時間応答を観測し、異なる時間の複素伝搬チャネルどうしを減算することで、壁や什器等の固定物からの反射成分が除去された人物由来の反射波だけを抽出する。
また、例えば非特許文献2には、有人時の複素伝達関数から不要な成分を除去し、生体の方向を推定する方法が開示されている。より具体的には、壁や什器等の固定物からの反射波や送受信アンテナ間の直接波を複素伝達関数から除去するために、予め無人時の複素伝達関数を測定する。そして、有人時の複素伝搬チャネルの時間応答を観測する。有人時の複素伝達関数は固定物からの反射波や送受信アンテナ間の直接波を含むことから、有人時の複素伝達関数から無人時の複素伝達関数を減算することで、固定物からの反射成分(不要な成分)を除去し人物由来の反射波だけを抽出する。
また、例えば、非特許文献3には、無給電アンテナを用いた電波の到来方向の推定方法が開示されている。非特許文献3では、1素子の給電アンテナとそれを取り囲む複数無給電のアンテナを具備する装置、すなわち位相を観測可能な単一の受信機が1素子の受信アンテナ(給電アンテナ)に接続されており、可変負荷が接続された複数の無給電アンテナが受信アンテナの周囲に円形に配置される装置が開示されている。受信機の受信信号は、無給電アンテナの可変負荷の値に応じて変化するため、無給電アンテナの可変負荷の値を変化させた応答(その時に受信される複素信号)から電波の到来方向を推定することができる。
しかしながら、例えば特許文献4〜5に開示される単素子アンテナは、人物の呼吸や心拍に起因するドップラーシフトを検出するだけなら十分であるものの、人物の位置や方向を推定するためには到来波の遅延時間や位相情報を観測可能な複数のアンテナが必要になる。つまり、特許文献4〜5のような単素子アンテナでは、人物の方向や位置の推定は不可能である。
また、特許文献1〜3、6に開示される方法、さらに非特許文献1〜2に開示される方法では、複数アンテナを用いており、人物の方向や位置を推定することが可能である。しかしながら、人物の方向や位置を推定するためには信号の遅延時間や位相を計測可能な精密な受信機が複数必要になる。これは装置の高コスト化を招くという問題がある。
また、非特許文献3に開示される方法では、上述したように、無給電アンテナの可変負荷の値を変化させた応答から、到来波の方向を推定する。しかしながら、非特許文献3に開示される方法では、可変負荷の値を切り替えるたびに同一の受信信号が到来する必要があり、さらに受信信号の正確な位相値を知る必要があるという問題がある。これは、送信機と受信機の基準発振器が位相レベルで完全に同期するか、共通の基準発振器を用いる必要があることを意味する。つまり、例えば送信機と受信機とを離して配置する場合は互いに接続することが困難であるため、位相レベルで同期が可能な高価な基準発振器が必要になるという問題がある。生体によって生ずる複素伝搬チャネルの変動は1秒オーダの周期となるため、少なくともその間に位相レベルの同期が取れた状態を保持する必要があるからである。また、複素伝搬チャネルの変動が、生体によるものか送受信機間の基準発振器の周波数差によるものなのかの区別するためである。
なお、特許文献6に開示される方法では、狭い指向性を持つビームを用いて狭い範囲の方向推定を行うことができるが、広い範囲の方向推定には広い指向性を持つビームが必要となる。つまり、特許文献6に開示される方法では、送信機自体が不要であるので送信機側の位相情報は不要であるものの、方向推定の分解能が低いという課題がある。同様に、特許文献7に開示される方法では、広範囲の方向推定に際し、アンテナ数を減らすと、アンテナ間の重複範囲が狭くなり、方向推定の分解能が低くなるという課題がある。
また、近年では、生体が呼吸や心拍等の何らかの生体活動によって電波にドップラーシフトを生じさせるという特徴を利用し、多重波が存在する電波伝搬環境において、生体の存在方向等を推定するアレーアンテナを用いたレーダが検討されている。つまり、生体に電波を照射し、受信信号のフーリエ変換によって生体を経由しない信号成分を除去し、生体から反射する電波の到来方向を推定することで生体方向を推定するレーダが検討されている。
しかしながら、このようなアレーアンテナを構成するためには素子アンテナ毎に受信機が必要となり、ハードウェア規模が増大するという問題がある。また、受信信号について素子アンテナ間の位相差を正確に知る必要があり、これもハードウェア規模を増大させる原因となる。
発明者らは、これらのことを鑑み、送信機側の位相情報を取得しない簡易なハードウェア構成(少ない受信機数)からなる受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる方向推定方法等を想到した。
本発明の一態様に係る方向推定方法は、1つ以上の受信アンテナと、それぞれ可変負荷により終端された1以上の無給電アンテナと、前記受信アンテナより第1信号を受信する受信機とを備え、動体が存在する方向を推定する方向推定装置の方向推定方法であって、変化させた前記可変負荷の値、および、当該可変負荷の値のときに前記受信機が受信する前記第1信号の第1信号強度を蓄積する強度情報記録ステップと、所定の値に設定された試行用複素伝搬チャネルから第2信号の第2信号強度を算出し、前記可変負荷の値を用いて前記第1信号強度と前記第2信号強度との差分が最小となる前記試行用複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する前記試行用複素伝搬チャネルを前記受信機が前記第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルとして推定する複素伝搬チャネル推定ステップと、前記複素伝搬チャネル推定ステップにおいて推定された前記複素伝搬チャネルから前記第1信号の到来方向を推定する方向推定ステップと、を含む。
これにより、送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向の推定を行うことができる。
したがって、位相の測定が不要となり送受信機間で位相レベルの同期が不要であるため、比較的安価な送信機および受信機の利用が可能になる。また、無給電アンテナを利用することにより位相の測定が不要となり、受信機の数を減らすことが可能になる。
ここで、例えば、前記複素伝搬チャネル推定ステップでは、前記受信機が受信した前記第1信号の第1信号強度の時間変動が所定の値以下のとき、前記複素伝搬チャネルとして、第1複素伝搬チャネルを推定し、前記受信機が受信した前記第1信号の第1信号強度の時間変動が所定の値より大きいとき、前記複素伝搬チャネルとして、第2複素伝搬チャネルを推定し、前記方向推定ステップは、前記複素伝搬チャネル推定ステップで推定された前記第1複素伝搬チャネルより第1相関行列を算出して算出した前記第1相関行列を記憶部に記憶し、前記複素伝搬チャネル推定ステップで推定された前記第2複素伝搬チャネルより第2相関行列を算出して、算出した前記第2相関行列から前記記憶部に記憶された前記第1相関行列を減算することで得られる差分行列を第3相関行列として算出する相関行列算出ステップと、算出した前記第3相関行列から前記第1信号の到来角を推定することにより前記第1信号の到来方向を推定する到来角推定ステップとを含むとしてもよい。
また、例えば、前記第1信号強度の時間変動が所定の値以下の前記第1信号には、送信アンテナから送信され、動体によって反射された反射信号を含まず、前記第1信号強度の時間変動が所定の値より大きい前記第1信号には、送信アンテナから送信され、動体によって反射された反射信号を含むとしてもよい。
また、例えば、前記複素伝搬チャネル推定ステップでは、所定時刻に、前記複素伝搬チャネルとして、第1複素伝搬チャネルを推定して記憶部に記憶し、前記所定時刻の後の時刻に、前記複素伝搬チャネルとして、第2複素伝搬チャネルを推定し、前記方向推定ステップは、前記記憶部に記憶された前記第1複素伝搬チャネルと、前記複素伝搬チャネル推定ステップにおいて推定された前記第2複素伝搬チャネルとの位相差を比較し、当該位相差の平均が最小となる位相回転を探索し、探索した位相回転が与えられた前記第2複素伝搬チャネルから第1複素伝搬チャネルを減算することで得られる差分である第3複素伝搬チャネルを算出する位相角算出ステップと、前記位相角算出ステップにおいて算出された前記第3複素伝搬チャネルから相関行列を算出する相関行列算出ステップと、前記相関行列算出ステップで算出された相関行列から前記第1信号の到来角を推定することにより前記第1信号の到来方向を推定する到来角推定ステップと、を含むとしてもよい。
また、例えば、前記1以上の無給電アンテナの前記可変負荷のインピーダンス値の組み合わせは、K通り(Kは2以上の整数)であり、前記強度情報記録ステップでは、前記可変負荷のインピーダンス値の前記K通りの前記組み合わせそれぞれにおける前記受信機が受信する前記第1信号の第1信号強度をL回(Lは2以上の整数)蓄積し、前記K通りの前記組み合わせそれぞれにおける前記L回の前記第1信号強度の平均値である第1平均信号強度を算出し、前記K通りの前記組み合わせそれぞれにおける前記L回の前記第1信号強度であって蓄積した前記第1信号強度から前記第1平均信号強度を減算したK×L個の第1差分信号強度を算出して蓄積し、前記複素伝搬チャネル推定ステップは、それぞれ所定の値を有する前記L個の試行用差分複素伝搬チャネルを設定し、設定した前記L個の試行用差分複素伝搬チャネルそれぞれにおいて、前記K通りの第2差分信号強度を算出し、前記強度情報記録ステップにおいて蓄積された前記K通りの前記第1差分信号強度と算出した前記第2差分信号強度との差が最小になる前記試行用差分複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する前記L個の前記試行用差分複素伝搬チャネルを前記受信機が前記第1信号を受信したときの前記L個の複素差分伝搬チャネルとして推定し、前記方向推定ステップは、前記複素伝搬チャネル推定ステップにおいて推定された、前記L個の前記複素差分伝搬チャネルから相関行列を算出し、前記相関行列から前記第1信号の到来角を推定することにより前記第1信号の到来方向を推定するとしてもよい。
また、本発明の一態様に係る位置推定方法は、上記態様のいずれかの方向推定装置を異なる場所に2つ以上具備する位置推定装置の位置推定方法であって、前記第1信号には、送信アンテナから送信され、動体によって反射された反射信号を含まれ、前記2つ以上の前記方向推定装置それぞれから推定される前記第1信号の到来方向に基づいて、前記動体の位置を推定する。
また、本発明の一態様に係る方向推定装置は、対象が存在する方向を推定する方向推定装置であって、1つ以上の受信アンテナと、それぞれ可変負荷により終端された1以上の無給電アンテナと、前記受信アンテナより第1信号を受信する受信機と、前記可変負荷の値と当該前記可変負荷の値のときに前記受信機が受信する前記第1信号の第1信号強度とを蓄積する強度情報記録部と、所定の値に設定された試行用複素伝搬チャネルから第2信号の第2信号強度を算出し、前記可変負荷の値を用いて前記第1信号強度と前記第2信号強度との差分が最小となる前記試行用複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する前記試行用複素伝搬チャネルを前記受信機の複素伝搬チャネルとして推定する複素伝搬チャネル推定部と、前記複素伝搬チャネル推定部により推定された前記複素伝搬チャネルから前記第1信号の到来方向を推定する方向推定部と、を備える。
なお、本発明は、装置として実現するだけでなく、このような装置が備える処理手段を備える集積回路として実現したり、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを示す情報、データまたは信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データおよび信号は、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の通信媒体を介して配信してもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(実施の形態1)
以下では、図面を参照しながら、実施の形態1における推定装置10が、検出対象である動体(生体)の方向を推定することについて説明する。
[推定装置10の構成]
図1は、実施の形態1における推定装置10の構成の一例を示すブロック図である。図2は、図1に示す推定装置10の検出対象の一例を示す図である。
図1に示す推定装置10は、それぞれ可変負荷11により終端された1以上の無給電アンテナ111と、1つ以上の受信アンテナ121と、受信機12と、可変負荷制御部13と、強度情報記録部14と、複素伝搬チャネル推定部15と、方向推定部16とを備え、検出対象である動体(生体)の存在する方向を推定する。
[受信機12]
受信機12は、1つ以上の受信アンテナ121と接続され、受信アンテナ121より第1信号を受信する。受信機12は、信号強度のみを観測可能なものである。それぞれ可変負荷11により終端された1以上の無給電アンテナ111は、エスパーアンテナとの称される。
より具体的には、図2に示すように、送信機20に接続される1つの送信アンテナ201により、送信機20が生成した信号(送信波)が送信される。すると、無給電アンテナ111に到達した信号(反射波)は可変負荷11によって散乱され再度無給電アンテナ111に到達したのち相互結合によって受信アンテナ121に到達する。すなわち、受信機12では、受信アンテナ121に直接到達する信号(反射波等)に加えて無給電アンテナ111経由の信号が合成された状態の信号(第2信号)の強度情報(第1信号強度)で観測される。
[可変負荷制御部13]
可変負荷制御部13は、可変負荷11を制御する。より具体的には、可変負荷制御部13は、可変負荷11の値(インピーダンス値)を制御する。
[強度情報記録部14]
強度情報記録部14は、変化させた可変負荷の値、および、当該可変負荷の値のときに受信機12が受信する第1信号の第1信号強度を蓄積する。より具体的には、強度情報記録部14は、可変負荷制御部13と同期しながら受信機12が受信する第1信号の強度情報(第1信号強度)を記録する。つまり、強度情報記録部14では、可変負荷11の変化に応じた第1信号強度(強度情報)が時系列的に記録される。なお、本実施の形態において、記録される第1信号情報(強度情報)は振幅情報のみである。つまり位相は観測できない。
[複素伝搬チャネル推定部15]
図3は、図1に示す複素伝搬チャネル推定部15の詳細構成の一例を示す図である。
複素伝搬チャネル推定部15は、図3に示すように、信号算出部151と比較演算部152とを備える。信号算出部151は、所定の値に設定された試行用複素伝搬チャネルから第2信号の第2信号強度を算出する。比較演算部152は、可変負荷11の値を用いて第1信号強度と第2信号強度との差分が最小となる試行用複素伝搬チャネルの値を探索する。比較演算部152は、探索した値を有する試行用複素伝搬チャネルを受信機12が第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルとして推定する。このようにして、複素伝搬チャネル推定部15は、強度情報記録部14から出力される強度情報から受信機12が第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルを推定する。
[方向推定部16]
方向推定部16は、複素伝搬チャネル推定部15において推定された複素伝搬チャネルから第1信号の到来方向を推定する。本実施の形態では、図2に示すように第1信号は生体50の反射波である。したがって、方向推定部16は、複素伝搬チャネル推定部15において推定された複素伝搬チャネルから生体50が存在する方向を推定することができる。
[推定装置10の動作]
以上のよう構成された推定装置10の推定処理の動作について説明する。図4は、実施の形態1における推定装置10の方向推定処理の概要を示すフローチャートである。
まず、推定装置10は、変化させた可変負荷11の値、および、当該可変負荷11の値のときに受信機12が受信する第1信号の第1信号強度を蓄積する(S1)。
次に、推定装置10は、所定の値に設定された試行用複素伝搬チャネルから第2信号の第2信号強度を算出し、当該可変負荷の値を用いて第1信号強度と第2信号強度との差分が最小となる試行用複素伝搬チャネルの値を探索する。そして、探索した値を有する試行用複素伝搬チャネルを受信機12が第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルとして推定する(S2)。
次に、推定装置10は、ステップS2において推定した複素伝搬チャネルから第1信号の到来方向を推定する(S3)。
以下、図5、図6Aおよび図6Bを用いて、図4で説明した推定装置10の方向推定処理の詳細について説明する。
図5は、実施の形態1における推定装置10の方向推定処理の詳細を示すフローチャートである。図6Aは、図5に示すステップS12の詳細を示すフローチャートである。図6Bは、図5に示すステップS13の詳細を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、送信機20により信号が送信開始される(S10)。本実施の形態では、図2に示す送信機20が送信アンテナ201から信号(送信波)を送信する。
次に、推定装置10は、強度情報y(l) measを測定して蓄積する(S12)。ここで、強度情報y(l) measは、受信機12が受信する第1信号の第1信号強度である。lはインデックス番号であり、強度情報から複素伝搬チャネルを推定する回数を示す。
より具体的には、図6Aに示すように、まず、可変負荷制御部13は、M個の可変負荷11の値を設定する(S111)。ここで、推定装置10は、それぞれ可変負荷11により終端されたM個の無給電アンテナを備えるとして説明する。この場合、M個の可変負荷11の値(可変インピーダンスの値)は、試行回数kを用いて、Zk=[zk1,…、zkM]と表すことができる。続いて、受信機12は、強度信号|yk|を測定する(S112)。なお、推定装置10は、M個の可変負荷11の値を変化させて、S111およびS112の処理を繰り返す。推定装置10は、M個の可変負荷をK通りに変化させて信号強度|yk|を測定する。K通りのM個の可変負荷11の値Zkは互いに異なる(Z1≠Z2…≠Zk)。そして、強度情報記録部14は、M個の可変負荷11の値をK通りに変化させたときに受信機12で測定した強度情報y(l) measを蓄積する(S113)。このようにして得られたK個の強度情報y(l) measは、以下に示すようにベクトルで表すことができる。
Figure 2017116519
ここで、lは上述したインデックス番号である。[・]Tは転置を表す。
次に、推定装置10は、強度情報y(l) measから受信機12が第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルh(l)を推定する(S12)。
より具体的には、図6Bに示すように、まず、複素伝搬チャネル推定部15は、試行用複素伝搬チャネルh(l) testを設定する(S121)。ここで、試行用複素伝搬チャネルh(l) testは任意の値(実部、虚部)すなわち以下に示す所定の値で設定される。
Figure 2017116519
続いて、複素伝搬チャネル推定部15は、試行用複素伝搬チャネルh(l) testから試行用強度情報y(l) testを算出する(S122)。ここで、試行用強度情報y(l) testはステップS11において既知の可変負荷のときに受信機12が受信したと推定される強度情報であり、上記の第2信号の第2信号強度に該当する。試行用強度情報y(l) testは以下に示すように算出される。
Figure 2017116519
続いて、複素伝搬チャネル推定部15は、第1信号の第1信号強度である強度情報y(l) measと第2信号の第2信号強度である試行用強度情報y(l) testとの差分(誤差e)を算出する(S123)。ここで、差分(誤差e)は、以下に示す(式1)で算出される。
Figure 2017116519
続いて、複素伝搬チャネル推定部15は、差分eが小さくなる試行用複素伝搬チャネルh(l) testを探索し、差分eが最小になる試行用複素伝搬チャネルh(l) testを複素伝搬チャネルh(l)として出力する(S124)。
以下、図5に戻って説明する。
推定装置10は、ステップS11で説明した測定処理をさらにL回実施し、都度、ステップS12で説明した推定処理を行う。
次に、推定装置10は、ステップS12で推定された複素伝搬チャネルh(1),…,h(l)から生体50の方向を推定する(S14)。
[推定処理の原理]
次に、複素伝搬チャネル推定部15が試行用複素伝搬チャネルh(l) testから試行用強度情報y(l) test(第2信号強度)を推定する原理について説明する。
図7Aは、実施の形態1におけるアンテナモデルを示す図である。図7Bは、図7Aに示すアンテナモデルの回路モデルを示す図である。なお、図7Aにおいて、無給電アンテナは、それぞれ可変負荷が接続されたM個の無給電アンテナ素子#1〜#Mで構成され、推定装置10における可変負荷11が接続された1以上の無給電アンテナ111に対応する。受信アンテナは、受信機とこれに接続されている受信アンテナ素子とで構成され、推定装置10における受信機12と接続されている受信アンテナ121とに対応する。また、送信アンテナは、送信機が接続された送信アンテナ素子で構成され、図2に示す送信機20が接続された送信アンテナ201に対応する。
図7Aに示すように、送信アンテナ素子から放射された電波の一部は生体50を経由し受信アンテナ素子に到達する。受信アンテナ素子には受信機が接続されており、ここで受信信号強度を観測する。M個の無給電アンテナ素子はそれぞれ可変負荷が接続されている。無給電アンテナと受信アンテナとを含めて受信アレーアンテナと称する。
送信アンテナと受信アレーアンテナは一つの回路系として見ることが可能であり、送信アンテナと受信アレーアンテナと伝搬チャネルを含むシステム散乱行列SSを定義することが可能である。図7Bは、これを等価回路として示した図である。送信アンテナポートに参照面T、受信アンテナポートに参照面R、無給電のアンテナに参照面Pを定義すると、この回路系の散乱行列は、下記の(式2)で定義できる。これをシステム散乱行列と呼ぶものとする。
Figure 2017116519
ここで、システム散乱行列SSの成分SXYのXとYにはT、R、Pの何れかが入る。成分SXYは、スカラ・ベクトル・行列の何れかでありアンテナ数によって決まる。また、システム散乱行列SSは対称行列であるため、SXY=SYX T(Tは転置を意味する)である。従って、システム散乱行列SSの成分のうち下三角成分についてのみ説明する。
STTは送信アンテナの反射係数、SRRは受信側の給電アンテナの反射係数、SPPは無給電アンテナの散乱行列である。SPRは、受信側の給電アンテナ素子と無給電アンテナ素子の相互結合を意味するベクトルである。ここで、既知である成分は、SRR、SPP、SPRであり、これらはアンテナのSパラメータを事前に測定しておくことによって得られる。一方、未知の成分は、SRT、SPTであり、これは上述した無給電アンテナを含む受信アレーアンテナの任意の複素伝搬チャネル行列に対応し、下記の(式3)のように表せる。
Figure 2017116519
次に、(式2)のシステム散乱行列について、無給電アンテナ素子のポートを終端した場合の応答を考える。M個の無給電アンテナ素子における終端条件をZ=[z1,z2,…,zMp]と定義すると、終端条件を表す散乱行列は(式4)のように定義できる。
Figure 2017116519
ここで、
Figure 2017116519
はk番目の組のm番目の可変負荷の反射係数に対応しており、(式5)のように表すことができる。
Figure 2017116519
ここで、Zは基準インピーダンスであり、以降では送信機および受信機の内部インピーダンスは基準インピーダンスZと等しいものとして説明する。
無給電アンテナのポートが(式4)で定義される終端条件をみたす場合(無給電アンテナのポートが終端された場合)、図7Bに示すシステム散乱行列S’は次の(式6)のように表される。
Figure 2017116519
ここで、
Figure 2017116519
である。
Figure 2017116519
は、実際に観測され得る送信アンテナ(送信アレーアンテナ)と、受信アレーアンテナの給電アンテナ(受信アンテナ素子)との間の複素伝搬チャネルである。
送信機からの送信信号をSとすると受信機で観測される第2信号強度(試行用強度情報)は、(式7)によって予測(推定)できる。
Figure 2017116519
なお、SRTとSPTは(式3)で述べた通り、設定された任意の複素伝搬チャネルであり、図6Bで説明した推定処理によって探索することができる。
以上のようにして、設定された試行用複素伝搬チャネルから試行用強度情報すなわち第2信号の第2信号強度を算出することができる。
[効果等]
本実施の形態の推定装置10および推定方法によれば、送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる。
また、本実施の形態の推定装置10および推定方法によれば、位相の測定が不要であり送受信機間で位相レベルの同期が不要であるため、比較的安価な送信機および受信機の利用が可能になる。また、無給電アンテナを利用することにより位相の測定が不要となることから、受信機の数を減らすことが可能になる。
より具体的には、本実施の形態の推定装置10では、それぞれ可変負荷に接続された1以上の無給電アンテナすなわち1以上のエスパーアンテナを備え、単独の受信機で受信信号を観測する。エスパーアンテナ周辺の特性はわかっていることから、エスパーアンテナの負荷条件を振って受信機で受信強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を取得することで、送信機側の位相情報を取得せずに複素伝搬チャネルを推定することができる。換言すると、エスパーアンテナの可変負荷(インピーダンス値)を変化させることにより、反射率が変わり、疑似的に受信アンテナの指向性が変わる。そのため、複数回(複素伝搬チャネルの未知数以上の回数)、疑似的に受信アンテナの指向性を変え、その際に受信機が受信する受信信号の受信強度から、連立方程式を作成できる。そして、最急降下法によりその連立方程式を解くことで、複素伝搬チャネルを推定することができる。
このようにして、推定装置10の外部の送信アンテナから、受信機に接続される受信アンテナと無給電アンテナとに到達する複素伝搬チャネルを、受信機を複数用意することもなく受信強度のみから推定することができる。また、受信強度のみから方向推定を行うことができ位相情報の観測が不要であることから、本実施の形態の推定装置10では、送信機側の位相情報を取得しない簡易なハードウェア構成すなわち安価な既存の送信機および受信機を用いることが可能になる。
(実施の形態2)
実施の形態1における推定装置10が受信する信号には、送信機20から送信された信号(送信波)が生体50で反射された反射波に加えて、直接波や固定物由来の反射波など、生体50を経由しない反射波も含まれている。実施の形態2では、生体50を経由しない反射波も含まれることを考慮した生体50の方向の推定方法について説明する。以下では、実施の形態1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
[推定装置の構成]
本実施の形態に係る推定装置(不図示)は、実施の形態1における推定装置10に対して、方向推定部26の構成が異なる。
[方向推定部26]
図8は、実施の形態2における方向推定部26の構成の一例を示す図である。
方向推定部26は、複素伝搬チャネル推定部15において推定された複素伝搬チャネルから第1信号の到来方向を推定する。本実施の形態では、方向推定部26は、図8に示すように、瞬時相関行列算出部261と、記憶部262と、第3相関行列算出部263と、到来角推定部264とを備える。
瞬時相関行列算出部261は、複素伝搬チャネル推定部15で推定された第1複素伝搬チャネルより第1相関行列を算出して、記憶部262に記憶させる。また、瞬時相関行列算出部261は、複素伝搬チャネル推定部15で推定された第2複素伝搬チャネルより第2相関行列を算出する。
本実施の形態では、複素伝搬チャネル推定部15は、受信機12が受信した第1信号の第1信号強度の時間変動が所定の値以下のとき、複素伝搬チャネルとして、第1複素伝搬チャネルを推定する。また、複素伝搬チャネル推定部15は、受信機12が受信した第1信号の第1信号強度の時間変動が所定の値より大きいとき、複素伝搬チャネルとして、第2複素伝搬チャネルを推定する。ここで、第1信号強度の時間変動が所定の値以下の第1信号には、送信アンテナ201から送信され、生体50によって反射された反射信号を含まない。第1信号強度の時間変動が所定の値以下の場合、無人状態(生体50が存在しない状態)で第1信号を受信機12が受信することに該当するからである。一方、第1信号強度の時間変動が所定の値より大きい第1信号には、送信アンテナ201から送信され、生体50によって反射された反射信号を含む。第1信号強度の時間変動が所定の値より大きい場合、有人状態(生体50が存在する状態)で第1信号を受信機12が受信することに該当するからである。
記憶部262は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、不揮発性のメモリなどの記憶装置により実現され、瞬時相関行列算出部261により算出された第1相関行列を記憶する。
第3相関行列算出部263は、瞬時相関行列算出部161により算出された第2相関行列から記憶部162に記憶されている第1相関行列を減算することで得られる差分行列を第3相関行列として算出する。
到来角推定部264は、第3相関行列算出部263が算出した第3相関行列から第1信号の到来角を推定する。
[推定装置の動作]
以上のよう構成された実施の形態2における推定装置10の方向推定処理の動作について説明する。図9は、実施の形態2における方向推定部26の方向推定処理を示すフローチャートである。図10は、実施の形態2における方向推定部26の方向推定処理の流れを示す図である。
まず、複素伝搬チャネル推定部15は、生体50の方向推定を行う前に、複素伝搬チャネル推定部15で無人であることが分かっている状態(無人状態)の第1複素伝搬チャネルを推定する。方向推定部26は、複素伝搬チャネル推定部15で推定された第1複素伝搬チャネルより第1相関行列を算出し、記憶部262に記憶する(S321)。
より具体的には、瞬時相関行列算出部261は、複素伝搬チャネル推定部15により推定された無人状態での第1複素伝搬チャネルhから、瞬時相関行列R01を下記の(式8)のように算出する。(式8)において、{・}Hは複素共役転置を表す。
Figure 2017116519
そして、瞬時相関行列算出部261は、(式9)に示すように、(式8)に表される瞬時相関行列をL回求めて平均した行列を算出する。これを第1相関行列R1と定義する。
Figure 2017116519
次に、複素伝搬チャネル推定部15は、有人であることが分かっている状態(有人状態)の第2複素伝搬チャネルを推定する。方向推定部26は、複素伝搬チャネル推定部15で推定された第2複素伝搬チャネルより第2相関行列を算出する(S322)。
より具体的には、瞬時相関行列算出部261は、複素伝搬チャネル推定部15により推定された有人状態での第2複素伝搬チャネルhから、同様に瞬時相関行列R02を下記の(式10)のように算出する。
Figure 2017116519
そして、瞬時相関行列算出部261は、(式10)に示すように、(式11)に表される瞬時相関行列をL回求め平均した行列を算出する。これを第2相関行列R2と定義する。
Figure 2017116519
次に、方向推定部26は、ステップS322で算出された第2相関行列から記憶部262に記憶されている第1相関行列を減算した差分行列を第3相関行列として算出する(S323)。
より具体的には、第3相関行列算出部263は、(式9)に示される第1相関行列R1から(式11)に示される第2相関行列R2を減算し、第3相関行列R3(R3= R2−R1)を得る。
次に、方向推定部26は、算出した第3相関行列から第1信号の到来角を推定するにより第1信号の到来方向を推定する(S324)。
ここで、上述したように、第1相関行列R1は無人時に推定された第1複素伝搬チャネルから算出されたものであり、例えば直接波や壁からの反射波など生体50以外の複素伝搬チャネル成分に対応する。一方、第2相関行列R2は有人時に観測された複素伝搬チャネルから算出されたものであり、生体50を経由する成分と、生体50を経由しない固定成分が合算されている。
したがって、第2相関行列R2から第1相関行列R1を減算することで、理想的には生体50を経由した成分だけが残る。つまり、到来角推定部264は、第3相関行列R3を用いることで、屋内などの多重波環境においても第1信号の到来角すなわち生体50の方向を推定することができる。
[効果等]
本実施の形態の推定装置および推定方法によれば、屋内などの多重波環境においても、送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる。
(実施の形態3)
実施の形態2では、例えば直接波や壁からの反射波など生体50以外の複素伝搬チャネル成分を除去して生体50の方向を推定する方法について説明したが、これに限らない。実施の形態3では、実施の形態2と異なる方法で、生体50以外の複素伝搬チャネル成分を除去して生体50の方向を推定する方法について説明する。以下では、実施の形態1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
[推定装置の構成]
本実施の形態に係る推定装置(不図示)は、実施の形態1における推定装置10に対して、方向推定部36の構成が異なる。
[方向推定部36]
図11は、実施の形態3における方向推定部36の構成の一例を示す図である。
方向推定部36は、複素伝搬チャネル推定部15において推定された複素伝搬チャネルから第1信号の到来方向を推定する。本実施の形態では、方向推定部36は、図11に示すように、記憶部365と、位相角算出部366と、相関行列算出部367と、到来角推定部368とを備える。
記憶部365は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、不揮発性のメモリなどの記憶装置により実現され、複素伝搬チャネル推定部15で推定された第1複素伝搬チャネルを記憶する。本実施の形態では、記憶部365は、複素伝搬チャネル推定部15により、所定時刻に、複素伝搬チャネルとして推定された第1複素伝搬チャネルが記憶される。
位相角算出部366は、記憶部365に記憶された第1複素伝搬チャネルと、複素伝搬チャネル推定部15において推定された第2複素伝搬チャネルとの位相差を比較する。ここで、第2複素伝搬チャネルは、複素伝搬チャネル推定部15により、所定時刻の後の時刻に、複素伝搬チャネルとして推定されたものである。
そして、位相角算出部366は、当該位相差の平均が最小となる位相回転(位相角)を探索し、探索した位相回転(位相角)が与えられた第2複素伝搬チャネルから第1複素伝搬チャネルを減算することで得られる差分である第3複素伝搬チャネルを算出する。
相関行列算出部367は、位相角算出部366が算出した第3複素伝搬チャネルから相関行列を算出する。
到来角推定部368は、相関行列算出部367で算出された相関行列から第1信号の到来角を推定する。
[推定装置の動作]
以上のよう構成された実施の形態3における推定装置10の方向推定処理の動作について説明する。図12は、実施の形態3における方向推定部36の方向推定処理を示すフローチャートである。図13は、実施の形態3における方向推定部36の方向推定処理の流れを示す図である。
まず、複素伝搬チャネル推定部15は、ある時点(所定時刻)において推定された複素伝搬チャネルを第1複素伝搬チャネルh(1)として記憶部365に記憶する。ここで、以降(所定時刻の後の時刻)に推定される複素伝搬チャネルを第2複素伝搬チャネルh(l)とする。ここで、lは観測時間(推定時刻)に対応する測定番号である。
次に、方向推定部26は、記憶部365に記憶された第1複素伝搬チャネルと、所定時刻の後の時刻に推定された第2複素伝搬チャネルとの位相差を比較し(S331)、当該位相差の平均が最小となる位相回転(位相角)を探索する(S332)。
より具体的には、一般的な多重波環境では、直接波や壁経由の反射波は生体を経由する信号よりも遥かに信号強度が高いものと考えられる。よって、全ての複素伝搬チャネル要素の位相は大きく変動しないものと考えることができる。一方、実施の形態3における推定装置10により推定された第1複素伝搬チャネルおよび第2複素伝搬チャネルにはランダムな位相が乗じられていると考えられる。これは、推定装置10が強度情報のみから第1複素伝搬チャネルおよび第2複素伝搬チャネルを推定するからである。絶対的なチャネルの位相は推定できない。
そこで、位相角算出部366は、第1複素伝搬チャネルh(1)と第2複素伝搬チャネルh(l)との主成分である固定成分に変化が無いものと仮定すると、下記の(式12)に示される△p(l)が最小になる補正位相θlを探索して決定すればよい。
Figure 2017116519
次に、方向推定部26は、ステップS332で探索した位相回転(位相角)が与えられた第2複素伝搬チャネルにから第1複素伝搬チャネルを減算して得た第3複素伝搬チャネルを算出する(S333)。
より具体的には、位相角算出部366は、(式12)を用いて探索した補正位相θlを用いて、差分チャネルを下記の(式13)のように算出する。この差分チャネルを第3複素伝搬チャネル△h(l)と呼称する。
Figure 2017116519
次に、方向推定部26は、ステップS333で算出した第3複素伝搬チャネルから相関行列を算出する(S334)。
より具体的には、相関行列算出部367は、(式13)に示される第3複素伝搬チャネル△h(l)から相関行列Rを、下記の(式14)のように算出する。
Figure 2017116519
ここで、上述したように、(式13)を用いた減算処理の過程で差分チャネル(第3複素伝搬チャネル)としているため、(式14)に示される相関行列Rは、常に固定の成分が消去され、生体50由来の成分だけが残る。
したがって、(式14)に示される相関行列Rが判明すれば様々な方向推定処理を適用可能である。このような方向推定方法によれば、別途無人時に第1複素伝搬チャネルの推定を行う必要が無く、什器が移動しているなど伝搬環境が変化した場合でも生体50の方向を推定できる。
[効果等]
本実施の形態の推定装置および推定方法によれば、屋内などの多重波環境において伝搬環境が変化した場合でも、送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる。
(実施の形態4)
実施の形態1〜3では、受信機12が受信した第1信号の第1信号強度から複素伝搬チャネルを推定し、生体50の方向推定を行うことについて説明したが、それに限らない。受信機12が受信した第1信号の第1信号強度を最適化した信号強度から複素伝搬チャネルを推定し、生体50の方向推定を行ってもよい。以下、実施の形態4として、実施の形態1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
[推定装置の構成]
本実施の形態に係る推定装置(不図示)は、実施の形態1等における推定装置10に対して、強度情報記録部44と、複素伝搬チャネル推定部45と、方向推定部46の構成が異なる。なお、推定装置10における可変負荷制御部13は、上述したように、可変負荷11のインピーダンス値を制御する。以下では、可変負荷制御部13は、1以上の無給電アンテナ111の可変負荷11のインピーダンス値の組み合わせを、K通り(Kは2以上の整数)に制御するとして説明する。
[強度情報記録部44]
図14は、実施の形態4における強度情報記録部44と複素伝搬チャネル推定部45の構成の一例を示す図である。
強度情報記録部44は、可変負荷11のインピーダンス値のK通りの組み合わせそれぞれにおける受信機12が受信する第1信号の第1信号強度をL回(Lは2以上の整数)蓄積し、K通りの組み合わせそれぞれにおけるL回の第1信号強度の平均値である第1平均信号強度を算出する。強度情報記録部44は、K通りの組み合わせそれぞれにおけるL回の第1信号強度であって蓄積した第1信号強度から第1平均信号強度を減算したK×L個の第1差分信号強度を算出して蓄積する。
本実施の形態では、強度情報記録部44は、図14に示すように、K通りの可変負荷11のインピーダンス値(図で負荷)の組み合わせそれぞれにおける第1信号の強度情報(第1信号強度)を記録し、さらにこれをL回観測する。つまり、K×L個の第1信号の強度情報(第1信号強度)を記録する。
ここで、1番目の負荷の組み合わせに注目して説明すると、本実施の形態に係る推定装置はL回の観測を行うため、強度情報記録部44は、第1信号#1−1〜第1信号#1−Lの合計L個の強度情報(第1信号強度#1−1〜第1信号強度#1−L)を蓄積する。そして、強度情報記録部44は、L個の強度情報(第1信号強度)の平均値である平均信号強度#1を算出し、蓄積した第1信号強度#1−1〜第1信号強度#1−Lから平均信号強度#1を減算する。これにより、第1差分信号強度#1−1〜第1差分信号強度#1−Lを得る。
同様の処理をK通りの負荷の組み合わせすべてについて実施する。
このように、強度情報記録部44は、受信機12が受信するK×L個の第1信号の第1信号強度を蓄積するのに加えて、第1信号強度を最適化した、K×L個の第1差分信号強度を蓄積する。
[複素伝搬チャネル推定部45]
複素伝搬チャネル推定部45は、図14に示すように、差分信号算出部451と比較演算部452とを備える。
差分信号算出部451は、それぞれ所定の値を有するL個の試行用差分複素伝搬チャネルを設定し、設定したL個の試行用差分複素伝搬チャネルそれぞれにおいて、K通りの第2差分信号強度を算出する。
比較演算部452は、差分信号算出部451と連携して、強度情報記録部44において蓄積されたK通りの第1差分信号強度と算出した第2差分信号強度との差が最小になる試行用差分複素伝搬チャネルの値を探索する。そして、比較演算部452は、探索した値を有するL個の試行用差分複素伝搬チャネルを受信機12が第1信号を受信したときのL個の複素差分伝搬チャネルとして推定する。
本実施の形態では、差分信号算出部451は、まず1回目の観測に対応する試行用差分複素伝搬チャネル(#1)を任意の値に設定する。この試行用差分複素伝搬チャネル(#1)が正しいものとして、(式7)により負荷の組み合わせに対応する試行用差分信号強度#1−1〜試行用差分信号強度#K−1(合計K個)を算出する。ここで、試行用差分信号強度は、対応する負荷の組み合わせのときに受信機12が受信したと推定される強度情報であり、上記の第2差分信号強度に該当する。
続いて、比較演算部452は、強度情報記録部44で算出したK個の第1差分信号強度を、差分信号算出部451で算出したK個の試行用差分信号強度(第2差分信号強度)でそれぞれ減算して比較する。ここで、減算は、負荷の組み合わせが同じである差分信号強度どうしで行う。これにより、K個の差分値が得られる。比較演算部452は、得られたK個の差分値の絶対値を合算する等の評価関数を用いて評価し、評価結果を差分信号算出部451にフィードバックする。
すると、差分信号算出部451は、フィードバック結果をもとに試行用差分複素伝搬チャネル(#1)を再設定し、これからK個の試行用差分信号強度(第2差分信号強度)を算出する。そして、比較演算部452は、再度、上述した比較演算を行う。
複素伝搬チャネル推定部45は、このような手順を比較演算結果が最小になるよう何度も繰り返すことで、複素差分伝搬チャネルを推定する。また、複素差分伝搬チャネルの推定には、例えば最急降下法を用いることができる。複素伝搬チャネル推定部45はこのような処理をさらにL回繰り返すことで、L個の時系列な複素差分伝搬チャネルを推定する。
[方向推定部46]
図15は、実施の形態4における方向推定部46の構成の一例を示す図である。
方向推定部46は、相関行列算出部461と到来角推定部462とを備え、複素伝搬チャネル推定部45において推定された複素差分伝搬チャネルから第1信号の到来方向を推定する。相関行列算出部461は、複素伝搬チャネル推定部45において推定された、L個の複素差分伝搬チャネルから相関行列を算出する。到来角推定部462は、相関行列算出部461で算出した相関行列から第1信号の到来角を推定することにより第1信号の到来方向を推定する。
本実施の形態では、相関行列算出部461は、複素伝搬チャネル推定部45において推定された複素差分伝搬チャネルそれぞれを瞬時相関行列に変換する。相関行列算出部461は、変換した合計L個の瞬時相関行列を要素ごとに平均化することで、相関行列を算出する。到来角推定部462は、相関行列算出部461により算出された相関行列から第1信号の到来角を推定する。第1信号の到来角は、上述したように検出対象である生体50の方向に該当する。
[推定装置の動作]
以上のよう構成された強度情報記録部44、複素伝搬チャネル推定部45および方向推定部46それぞれの動作について説明する。
図16は、実施の形態4における強度情報記録部44の推定処理を示すフローチャートである。
まず、強度情報記録部44は、可変負荷11のインピーダンス値のK通りの組み合わせそれぞれにおける受信機12が受信する第1信号の第1信号強度をL回(Lは2以上の整数)蓄積する(S401)。
次に、強度情報記録部44は、K通りの組み合わせそれぞれにおけるL回の第1信号強度の平均値である第1平均信号強度を算出する(S402)。
次に、強度情報記録部44は、K通りの組み合わせそれぞれにおけるL回の第1信号強度であって蓄積した第1信号強度から第1平均信号強度を減算したK×L個の第1差分信号強度を算出して蓄積する(S403)。
図17は、実施の形態4における複素伝搬チャネル推定部45の推定処理を示すフローチャートである。
まず、複素伝搬チャネル推定部45は、それぞれ所定の値を有するL個の試行用差分複素伝搬チャネルを設定する(S411)。
次に、複素伝搬チャネル推定部45は、設定したL個の試行用差分複素伝搬チャネルそれぞれにおいて、K通りの第2差分信号強度を算出する(S412)。
次に、複素伝搬チャネル推定部45は、強度情報記録部44に蓄積されたK通りの第1差分信号強度と算出した第2差分信号強度との差が最小になる試行用差分複素伝搬チャネルの値を探索する(S413)。
そして、複素伝搬チャネル推定部45は、探索した値を有するL個の試行用差分複素伝搬チャネルを受信機12が第1信号を受信したときのL個の複素差分伝搬チャネルとして推定する(S414)。
図18は、実施の形態4における方向推定部46の推定処理を示すフローチャートである。
まず、方向推定部46は、複素伝搬チャネル推定部45において推定された、L個の複素差分伝搬チャネルから相関行列を算出する(S421)。
次に、方向推定部46は、ステップS421で算出した相関行列から第1信号の到来度を推定することにより第1信号の到来方向を推定する(S422)。
[効果等]
以上、本実施の形態の推定装置および推定方法によれば、屋内などの多重波環境においても、送信機側の位相情報を取得せずに受信側で受信した無線信号から、動体が存在する方向等の推定を行うことができる。
より具体的には、本実施の形態の推定装置では、それぞれ可変負荷に接続された1以上の無給電アンテナすなわち1以上のエスパーアンテナを備え、単独の受信機で受信信号を観測する。エスパーアンテナ周辺の特性はわかっていることから、エスパーアンテナの負荷条件をK通りに振って受信機で受信強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を取得することで、送信機側の位相情報を取得せずに、最急降下法などにより複素差分伝搬チャネルを推定することができる。つまり、エスパーアンテナの可変負荷(インピーダンス値)を変化させることにより、反射率が変わり、疑似的に受信アンテナの指向性が変わる。そのため、複数回(複素伝搬チャネルの未知数以上の回数)、疑似的に受信アンテナの指向性を変え、その際に受信機が受信する受信信号の受信強度から、連立方程式を作成できる。そして、最急降下法によりその連立方程式を解くことで、複素差分伝搬チャネルを推定することができる。
なお、実施の形態4に係る効果を確かめるために実験による評価を行ったので、以下説明する。
図19は、実施の形態4における方向推定方法を用いた実験の概念を示す図である。
図19に示す実験系におけるアンテナ構成は、送信アンテナに2.47GHz帯の1素子方形パッチアンテナを、受信アンテナに1素子方形パッチアンテナと2素子無給電アンテナによる3素子パッチアレーアンテナを用いた。送信アンテナおよび受信アンテナの高さは、被験者(生体)の腹部の高さに合わせた1.05mに設定した。送信アンテナおよび受信アンテナの間の距離は3.5mに、受信アンテナおよび被験者の間の距離は1.5mに設定した。また、被験者は、アンテナ正面を基準として−20°の位置に直立かつ静止した状態とした。観測時間は12.8秒、可変負荷の値の組み合わせ数はK=16、観測回数はL=128とした。
図20は、実施の形態4における推定方法を用いた実験結果を示す図である。図20では、方向推定処理に、MUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法を用いている。図20において横軸はアンテナ正面を基準とした角度、縦軸はMUSICスペクトラムの強度である。また、MUSICスペクトラムの最大値が到来方向に対応する。実線Aは実施の形態4に係る推定方法を用いた実験結果を示している。また、比較例として、点線Bに従来の推定方法を用いた実験結果を示している。ここで、従来法とは、送信機側の位相情報を取得して行う方法である。点線Bに示される実験結果は、3素子の方形パッチアレーアンテナを用いて全複素伝搬チャネルの観測を行い、12.8秒の観測データから固定である反射成分を除外した後で方向推定を行ったものである。
図20に示される結果より、実施の形態4に係る推定方法により、高い精度で生体方向が推定できていることが分かる。角度誤差は0.7°であった。
このようにして、従来法と比較してもそん色ない精度で生体方向を推定できることが確認された。
以上、本発明の一態様に係る方向推定方法および方向推定装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施形態に施したもの、あるいは異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、実施の形態1〜4では、生体50の方向推定を行う場合の例を挙げて説明したが、生体50に限らない。高周波の信号が照射された場合に、その活動によって反射波にドップラー効果を与える種々の動体(機械等)にも適用可能である。
また、例えば、実施の形態1〜4における推定装置を異なる場所に2つ以上具備する位置推定装置を用いて、2つ以上の推定装置がそれぞれ推定する第1信号の到来方向に基づいて、動体の位置を推定するとしてもよい。より具体的には、実施の形態1〜4における推定装置を異なる場所に2つ以上具備する位置推定装置の位置推定方法であって、第1信号には、送信アンテナから送信され、動体によって反射された反射信号を含まれ、2つ以上の推定装置それぞれから推定される第1信号の到来方向に基づいて、動体の位置を推定してもよい。2つ以上の推定装置それぞれから推定される第1信号の到来方向が交差する位置が動体の位置と推定できるからである。
また、本発明は、このような特徴的な構成要素を備える、推定装置として実現することができるだけでなく、推定装置に含まれる特徴的な構成要素をステップとする推定方法などとして実現することもできる。また、そのような方法に含まれる特徴的な各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなコンピュータプログラムを、CD−ROM等のコンピュータで読取可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
本発明は、無線信号を利用した動体の方向や位置を推定する方向推定方法、位置推定方法および方向推定装置に利用でき、特に、生体と機械を含む動体の方向や位置を測定する測定器、動体の方向や位置に応じた制御を行う家電機器、動体の侵入を検知する監視装置などに搭載される方向推定方法、位置推定方法および方向推定装置に利用できる。
10 推定装置
11 可変負荷
12 受信機
13 可変負荷制御部
14、44 強度情報記録部
15、45 複素伝搬チャネル推定部
16、26、36、46 方向推定部
20 送信機
50 生体
111 無給電アンテナ
121 受信アンテナ
151 信号算出部
152 比較演算部
161 瞬時相関行列算出部
162、262、365 記憶部
201 送信アンテナ
261 瞬時相関行列算出部
263 相関行列算出部
264、368、462 到来角推定部
366 位相角算出部
367 相関行列算出部
451 差分信号算出部
452 比較演算部
461 相関行列算出部

Claims (7)

  1. 1つ以上の受信アンテナと、それぞれ可変負荷により終端された1以上の無給電アンテナと、前記受信アンテナより第1信号を受信する受信機とを備え、動体が存在する方向を推定する方向推定装置の方向推定方法であって、
    変化させた前記可変負荷の値、および、当該可変負荷の値のときに前記受信機が受信する前記第1信号の第1信号強度を蓄積する強度情報記録ステップと、
    所定の値に設定された試行用複素伝搬チャネルから第2信号の第2信号強度を算出し、前記可変負荷の値を用いて前記第1信号強度と前記第2信号強度との差分が最小となる前記試行用複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する前記試行用複素伝搬チャネルを前記受信機が前記第1信号を受信したときの複素伝搬チャネルとして推定する複素伝搬チャネル推定ステップと、
    前記複素伝搬チャネル推定ステップにおいて推定された前記複素伝搬チャネルから前記第1信号の到来方向を推定する方向推定ステップと、を含む、
    方向推定方法。
  2. 前記複素伝搬チャネル推定ステップでは、
    前記受信機が受信した前記第1信号の第1信号強度の時間変動が所定の値以下のとき、前記複素伝搬チャネルとして、第1複素伝搬チャネルを推定し、
    前記受信機が受信した前記第1信号の第1信号強度の時間変動が所定の値より大きいとき、前記複素伝搬チャネルとして、第2複素伝搬チャネルを推定し、
    前記方向推定ステップは、
    前記複素伝搬チャネル推定ステップで推定された前記第1複素伝搬チャネルより第1相関行列を算出して算出した前記第1相関行列を記憶部に記憶し、前記複素伝搬チャネル推定ステップで推定された前記第2複素伝搬チャネルより第2相関行列を算出して、算出した前記第2相関行列から前記記憶部に記憶された前記第1相関行列を減算することで得られる差分行列を第3相関行列として算出する相関行列算出ステップと、
    算出した前記第3相関行列から前記第1信号の到来角を推定することにより前記第1信号の到来方向を推定する到来角推定ステップとを含む、
    請求項1に記載の方向推定方法。
  3. 前記第1信号強度の時間変動が所定の値以下の前記第1信号には、送信アンテナから送信され、動体によって反射された反射信号を含まず、
    前記第1信号強度の時間変動が所定の値より大きい前記第1信号には、送信アンテナから送信され、動体によって反射された反射信号を含む、
    請求項2に記載の方向推定方法。
  4. 前記複素伝搬チャネル推定ステップでは、
    所定時刻に、前記複素伝搬チャネルとして、第1複素伝搬チャネルを推定して記憶部に記憶し、
    前記所定時刻の後の時刻に、前記複素伝搬チャネルとして、第2複素伝搬チャネルを推定し、
    前記方向推定ステップは、
    前記記憶部に記憶された前記第1複素伝搬チャネルと、前記複素伝搬チャネル推定ステップにおいて推定された前記第2複素伝搬チャネルとの位相差を比較し、当該位相差の平均が最小となる位相回転を探索し、探索した位相回転が与えられた前記第2複素伝搬チャネルから第1複素伝搬チャネルを減算することで得られる差分である第3複素伝搬チャネルを算出する位相角算出ステップと、
    前記位相角算出ステップにおいて算出された前記第3複素伝搬チャネルから相関行列を算出する相関行列算出ステップと、
    前記相関行列算出ステップで算出された相関行列から前記第1信号の到来角を推定することにより前記第1信号の到来方向を推定する到来角推定ステップと、を含む、
    請求項1に記載の方向推定方法。
  5. 前記1以上の無給電アンテナの前記可変負荷のインピーダンス値の組み合わせは、K通り(Kは2以上の整数)であり、
    前記強度情報記録ステップでは、
    前記可変負荷のインピーダンス値の前記K通りの前記組み合わせそれぞれにおける前記受信機が受信する前記第1信号の第1信号強度をL回(Lは2以上の整数)蓄積し、
    前記K通りの前記組み合わせそれぞれにおける前記L回の前記第1信号強度の平均値である第1平均信号強度を算出し、
    前記K通りの前記組み合わせそれぞれにおける前記L回の前記第1信号強度であって蓄積した前記第1信号強度から前記第1平均信号強度を減算したK×L個の第1差分信号強度を算出して蓄積し、
    前記複素伝搬チャネル推定ステップは、
    それぞれ所定の値を有する前記L個の試行用差分複素伝搬チャネルを設定し、
    設定した前記L個の試行用差分複素伝搬チャネルそれぞれにおいて、
    前記K通りの第2差分信号強度を算出し、前記強度情報記録ステップにおいて蓄積された前記K通りの前記第1差分信号強度と算出した前記第2差分信号強度との差が最小になる前記試行用差分複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する前記L個の前記試行用差分複素伝搬チャネルを前記受信機が前記第1信号を受信したときの前記L個の複素差分伝搬チャネルとして推定し、
    前記方向推定ステップは、
    前記複素伝搬チャネル推定ステップにおいて推定された、前記L個の前記複素差分伝搬チャネルから相関行列を算出し、前記相関行列から前記第1信号の到来角を推定することにより前記第1信号の到来方向を推定する、
    請求項1に記載の方向推定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方向推定方法の方向推定装置を異なる場所に2つ以上具備する位置推定装置の位置推定方法であって、
    前記第1信号には、送信アンテナから送信され、動体によって反射された反射信号を含まれ、
    前記2つ以上の前記方向推定装置それぞれから推定される前記第1信号の到来方向に基づいて、前記動体の位置を推定する、
    位置推定方法。
  7. 対象が存在する方向を推定する方向推定装置であって、
    1つ以上の受信アンテナと、
    それぞれ可変負荷により終端された1以上の無給電アンテナと、
    前記受信アンテナより第1信号を受信する受信機と、
    前記可変負荷の値と当該前記可変負荷の値のときに前記受信機が受信する前記第1信号の第1信号強度とを蓄積する強度情報記録部と、
    所定の値に設定された試行用複素伝搬チャネルから第2信号の第2信号強度を算出し、前記可変負荷の値を用いて前記第1信号強度と前記第2信号強度との差分が最小となる前記試行用複素伝搬チャネルの値を探索し、探索した値を有する前記試行用複素伝搬チャネルを前記受信機の複素伝搬チャネルとして推定する複素伝搬チャネル推定部と、
    前記複素伝搬チャネル推定部により推定された前記複素伝搬チャネルから前記第1信号の到来方向を推定する方向推定部と、を備える、
    方向推定装置。
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