JP2017113676A - 廃水処理装置、および廃水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒素除去率を高めることができる廃水処理装置、および廃水処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】実施形態に係る廃水処理装置は、嫌気性処理槽と、この嫌気性処理槽で処理された一次処理水を底部から導入して処理する硫黄脱窒槽と、この硫黄脱窒槽で処理された二次処理水を処理する好気性処理槽と、を有する。硫黄脱窒槽は、その底部に設けられた従属栄養脱窒菌を含む汚泥床に、一次処理水を通過させるとともに好気性処理槽で処理されて硫黄脱窒槽の底部から導入される三次処理水を通過させ、この汚泥床の上方に離間して配置された硫黄脱窒菌を保持した担体の下方に配置されたガス供給装置を介して、嫌気性処理槽で発生した硫化水素を含むバイオガスを担体に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、例えば下水や工場廃水などを処理する廃水処理装置、および廃水処理方法に関する。
廃水処理装置の一例として、硫酸塩還元反応槽、硫黄脱窒槽、および硝化槽を備えた装置が知られている。この装置では、硫酸塩還元反応槽で処理した処理水を硫黄脱窒槽へ導入し、硫黄脱窒槽に導入した処理水を硝化槽との間で循環させて処理する。この際、硫酸塩還元反応槽で発生したバイオガスを硫黄脱窒槽へ導入する。バイオガス中の硫化水素は硫黄脱窒槽内の処理水に溶解する。
硫黄脱窒槽では、硫黄脱窒菌の作用により、処理水に含まれる硝酸態窒素と、処理水に溶解した硫化水素と、が反応して、脱窒処理が行なわれる。
特開平5−115897号公報
しかし、硫酸塩還元反応槽で処理しきれなかった有機物が硫黄脱窒槽に流入するため、有機物を利用して脱窒を行なう従属栄養脱窒菌と硫黄脱窒菌が硫黄脱窒槽内で共存することが考えられる。この場合、装置に投入する処理水に含まれる硫黄と窒素のバランスが崩れて硫黄成分が少ない状態が続くと、増殖速度が速い従属栄養脱窒菌が優先して、硫黄脱窒反応が促進されなくなり、窒素除去率が低下してしまう。
よって、窒素除去率を高めることができる廃水処理装置、および廃水処理方法の開発が望まれている。
実施形態に係る廃水処理装置は、嫌気性処理槽と、この嫌気性処理槽で処理された一次処理水を底部から導入して処理する硫黄脱窒槽と、この硫黄脱窒槽で処理された二次処理水を処理する好気性処理槽と、を有する。硫黄脱窒槽は、その底部に設けられた従属栄養脱窒菌を含む汚泥床に、一次処理水を通過させるとともに好気性処理槽で処理されて硫黄脱窒槽の底部から導入される三次処理水を通過させ、この汚泥床の上方に離間して配置された硫黄脱窒菌を保持した担体の下方に配置されたガス供給装置を介して、嫌気性処理槽で発生した硫化水素を含むバイオガスを担体に供給する。
また、実施形態に係る廃水処理方法によると、被処理水を嫌気性処理槽で嫌気処理し、この嫌気性処理槽で処理された一次処理水を硫黄脱窒リアクタの底部から導入し、この硫黄脱窒槽で処理された二次処理水を好気性処理槽で好気処理し、この好気性処理槽で処理された三次処理水を硫黄脱窒リアクタの底部から導入する。硫黄脱窒リアクタの底部から導入された一次処理水および三次処理水は、硫黄脱窒リアクタ内に配置された従属栄養脱窒菌を含む汚泥床を通過する。汚泥床を通過した処理水は、汚泥床の上方に離間して硫黄脱窒リアクタ内に配置された硫黄脱窒菌を保持した担体へ供給され、担体の下方に配置されたガス供給装置を介して、嫌気性処理槽で発生した硫化水素を含むバイオガスを担体に供給する。
図1は、第1の実施形態に係る廃水処理装置を示す概略図である。 図2は、第2の実施形態に係る廃水処理装置を示す概略図である。 図3は、第3の実施形態に係る廃水処理装置を示す概略図である。 図4は、第4の実施形態に係る廃水処理装置を示す概略図である。 図5は、第5の実施形態に係る廃水処理装置を示す概略図である。 図6は、第6の実施形態に係る廃水処理装置を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る廃水処理装置100の概略図である。
この廃水処理装置100は、被処理水を嫌気性処理する嫌気性処理槽1と、嫌気性処理槽1の下流側に設置された硫黄脱窒リアクタ2(硫黄脱窒槽)と、硫黄脱窒リアクタ2の下流側に設置された好気性処理槽3と、好気性処理槽3から排出された好気性処理水(三次処理水)に含まれる好気性微生物を沈殿処理にて分離回収する沈殿槽4と、沈殿分離された好気性処理水を貯留する処理水槽5と、嫌気性処理槽1で発生したバイオガスを硫黄脱窒リアクタ2へ導くためのブロア8と、処理水槽5で貯留した好気性処理水を硫黄脱窒リアクタ2へ戻すためのポンプ10と、沈殿槽4で分離した好気性微生物を好気性処理槽3へ戻すためのポンプ11と、を有する。
硫黄脱窒リアクタ2の内部には、汚泥床6と、担体7と、散気装置9と、がそれぞれ処理水中に位置するように設置されている。汚泥床6は、硫黄脱窒リアクタ2内の底部に設けられ、従属栄養細菌である脱窒菌(従属栄養脱窒菌)を含んでいる。担体7は、汚泥床6から離間して処理水の上方に設けられ、その表面に硫黄脱窒菌を保持している。散気装置9は、汚泥床6の上方で担体7の下方に設けられ、ブロア8によって送り込まれるバイオガスに含まれる硫化水素を担体7に供給するガス供給装置として機能する。
上記構造の廃水処理装置100は、以下のように動作する。
被処理水は、嫌気性処理槽1にて嫌気性処理され、被処理水中の有機物がメタン生成菌によりメタンガスを主成分とするバイオガスに分解される。また、この際、被処理水中の窒素成分は、アンモニア態窒素に分解される。さらに、この際、被処理水中の硫黄成分は、硫酸還元菌の作用により硫化水素に還元される。
嫌気性処理槽1から越流した処理水(一次処理水)は、硫黄脱窒リアクタ2の底部からリアクタ内に導入される。この際、嫌気性処理槽1から処理水とともに越流した嫌気性菌は、硫黄脱窒リアクタ2内の底部にある汚泥床6で捕捉される。また、この際、嫌気性処理槽1で除去されなかった有機物も、処理水とともに硫黄脱窒リアクタ2内に導入される。
一方、好気性処理槽3でアンモニア態窒素が酸化されて生成した硝酸態窒素(または亜硝酸態窒素)も、処理水とともに、沈殿槽4および処理水槽5を介してポンプ10により硫黄脱窒リアクタ2の底部から導入される。
そして、汚泥床6内に生育する従属栄養脱窒菌の作用により、嫌気性処理槽1から送り込まれた有機物の酸化分解と、好気性処理槽3から送り込まれた硝酸態窒素(または、亜硝酸態窒素)の還元作用が起こり、窒素成分の一部が窒素ガスとして処理水から除去される。
有機物として、酢酸を例とした場合の脱窒菌による有機物酸化・硝酸還元反応の反応式を下式(1)に示す。
5CHCOO+8NO +8H→5CO+5HCO +4N+4HO …式(1)
ところで、散気装置9によって硫黄脱窒リアクタ2に供給されたバイオガス中の硫化水素の大部分は処理水中に溶解する。このように処理水に溶解した硫化水素は、担体7表面に生育した硫黄脱窒菌の作用によって、汚泥床6の脱窒菌の働きにて分解除去されなかった硝酸態窒素または亜硝酸態窒素を還元し、窒素成分を除去する。これに対し、処理水に溶解した硫化水素は、同反応にて酸化され、単体の硫黄あるいは硫酸となる。硫黄脱窒菌による、硫化水素酸化・硝酸還元反応の反応式を式(2)に示す。
5HS+8NO +3H→5SO 2−+4N+4HO …式(2)
なお、硫黄脱窒リアクタ2では、アンモニア態窒素の状態は変わらず、その下流側に設置された好気性処理槽3にアンモニア態窒素は処理水(二次処理水)とともに流入し、好気性処理槽3内に生育している硝化菌により硝酸態窒素または亜硝酸態窒素に酸化される。
このとき、好気性処理槽3内の硝化菌は、沈殿槽4で沈殿分離され、ポンプ11により好気性処理槽3へ返流されるため、一部上澄みに僅かに残った硝化菌以外は、嫌気的条件下に返送されることが無いため、好気性処理槽3における硝化菌の活性が低下することがなくなる。
一方、嫌気性処理水に含まれる有機物は汚泥床6内に生育する従属栄養脱窒菌により除去されるため、担体7の部分では有機物濃度が低くなる。このように、従属栄養細菌のえさとなる有機物が低いため、従属栄養脱窒菌の担体7における生育は制限される。担体7の下部にバイオガスが導かれるため、担体7の表面には独立栄養細菌である硫黄脱窒菌を優先的に育成させることが可能となる。
以上のように、本実施形態によると、硫黄脱窒リアクタ内に共存する従属栄養細菌である脱窒菌と独立栄養細菌である硫黄脱窒菌をそれぞれに適した環境に保つことが可能となるため、効率的な窒素除去が可能となり、窒素除去率を高めることができる。言い換えると、本実施形態では、従属栄養脱窒菌と硫黄脱窒菌の両方を硫黄脱窒リアクタ内で共生させることができ、効果的に窒素を除去することができる。
また、嫌気性処理槽から排出されるバイオガスは、ガス中の硫化水素が除去されている状態で、且つメタンガスを含有する状態のバイオガスであるため、ボイラーの熱源や発電機用のエネルギー源として有効利用できる。また、図1に示すように、嫌気性処理槽1の気相に硫黄脱窒リアクタ2から排出されたバイオガスを戻すと、気相における硫化水素濃度が低くなり、嫌気性処理槽1の液相から気相へ硫化水素が移動する。これにより、より多くの硫化水素を硫黄脱窒リアクタ2へ導入することができ、脱窒効率を高めることができる。
なお、本実施形態では、嫌気性処理槽1として、攪拌型の嫌気槽以外に、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket:上向流式嫌気性スラッジブランケット)法やEGSB(Expanded Granular Sludge Bed:膨張粒状汚泥床)法、嫌気性ろ床法等、メタン生成菌や硫酸還元菌などが育成する嫌気性条件の反応槽であれば、どのような方法を採用してもよい。
また、好気性処理槽3としては、通常の曝気槽であってもよいし、散水ろ床法や回転円板法、好気性ろ床法などの生物膜法や、固液分離を膜によって行う膜分離活性汚泥法など、従属栄養細菌や硝化菌が生育する好気条件の反応槽であれば、どのような方法を採用してもよい。
次に、図2を参照して、第2の実施形態に係る廃水処理装置200について説明する。なお、ここでは、上述した第1の実施形態と同様に機能する構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の廃水処理装置200は、上述した第1の実施形態の散気装置9の代りに、マイクロバブル発生器としてのインジェクター13(ガス供給装置)を備えている。すなわち、硫黄脱窒リアクタ2内の担体7を通過した処理水が、ポンプ12によって、担体7の上方から担体7の下方へ循環され、インジェクター13を介して硫黄脱窒リアクタ2内に導入されるようになっている。
このとき、嫌気性処理槽1から硫化水素を含むバイオガスがインジェクター13に供給され、処理水中にバイオガスが微細に拡散されたマイクロバブルとして硫黄脱窒リアクタ2内の担体7へ供給される。つまり、インジェクター13は、ポンプ12によって流れる処理水によって生じる負圧により、バイオガスを自吸式で吸い込み、50ミクロン前後の微細気泡(マイクロバブル)を発生させる。
このように、硫黄脱窒リアクタ2に導入されたバイオガスのマイクロバブルは、非常にゆっくりとした速度で処理水中を浮上し、処理水中に長い時間滞留する。このため、マイクロバブルに含まれる硫化水素が硫黄脱窒リアクタ2内の処理液に良く溶け、硫化水素の処理水に対する溶解効率を向上させることができ、硫化水素の利用効率を向上させることができる。また、これにより、硫黄脱窒菌による窒素除去率を向上させることが出来る。
また、本実施形態によると、バイオガスがマイクロバブルの状態で硫黄脱窒リアクタ2に投入されるため、気泡による担体7の振動を抑制でき、気泡によるせん断流の発生を抑制でき、担体7表面に付着した硫黄脱窒菌の剥離を防止できる。このことにより、硫黄脱窒菌のリアクタ外への流出を抑制できるため、窒素除去率ならびにガスの脱硫効率の向上を図ることができる。
また、処理水に溶解した硫化水素は、全てが硫酸まで酸化されるわけではなく、一部は単体の硫黄として析出する。この際、バイオガスをマイクロバブルにして硫黄脱窒リアクタ2に導くため、生成した単体硫黄を担体7の表面の析出物として保持させることが可能となる。この場合、単体硫黄を還元剤として使用して下式(3)による脱窒反応を生じさせることも可能となるため、窒素除去率のさらなる向上を図ることも可能となる。
5S+6NO +2HO→5SO 2−+4H+3HO …式(3)
以上のように、本実施形態によれば、処理水に含まれる硫黄成分を最大限に利用できるため、硫黄脱窒リアクタ2による窒素除去率の更なる向上を図ることが可能となる。
次に、図3を参照して、第3の実施形態に係る廃水処理装置300について説明する。なお、ここでは、上述した第1、第2の実施形態と同様に機能する構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の廃水処理装置300は、嫌気性処理槽1で発生したバイオガスを硫黄脱窒リアクタ2へ導入するための散気装置9およびインジェクター13を備えており、上述した第1および第2の実施形態を組み合わせた構造を有する。散気装置9およびインジェクター13は、共に、ガス供給装置として機能する。
嫌気性処理槽1の気相と硫黄脱窒リアクタ2を接続したガスパイプは途中で2つに分岐されており、一方のパイプがバルブ8aおよびブロア8を介して散気装置9に接続され、他方のパイプがバルブ8bを介してインジェクター13に接続されている。
インジェクター13を介して硫黄脱窒リアクタ2へマイクロバブルを注入し続けた場合、担体7の表面に過剰な単体硫黄が析出し、硫黄脱窒リアクタ2が閉塞する恐れがある。このため、本実施形態では、定期的にバルブ8aを開放するとともにブロア8を運転し、散気装置9から粗大な気泡をリアクタ2内に供給するようにした。これにより、担体7を定期的に洗浄することができ、硫黄脱窒リアクタ2の閉塞を防止することができる。
担体7の洗浄により剥離した単体硫黄は、沈殿して汚泥床6内に取り込まれる。これら単体硫黄は式(3)に示すように硝酸態窒素の還元剤として使用されるため、窒素除去効率の向上を図ることが可能となる。
担体7を洗浄するタイミングは、硫黄脱窒リアクタ2から好気性処理槽3へ処理水を流すパイプの途中に設けた液圧センサ15a、および処理水槽5から硫黄脱窒リアクタ2へ処理水を流すパイプの途中に設けた液圧センサ15bの出力に基づいて、担体7の上部と下部の差圧を測定し、差圧がある閾値以上となった場合に硫黄脱窒リアクタ2が閉塞したものと判断し、ブロア8を作動するようにしても良い。
次に、図4を参照して、第4の実施形態に係る廃水処理装置400について説明する。なお、ここでは、上述した第2の実施形態と同様に機能する構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の廃水処理装置400は、汚泥床6から汚泥を引き抜くためのライン14(引き抜き配管)と、汚泥床6から引き抜いた汚泥を貯留する貯留槽16と、貯留槽16で貯留した汚泥を硫黄脱窒リアクタ2へ戻すためのライン18(戻し配管)と、を有する。汚泥を引き抜くライン14の途中には、バルブ17が取り付けられており、汚泥を硫黄脱窒リアクタ2へ戻すライン18の途中には、ポンプ19が配設されている。
汚泥を引き抜くためのライン14は、インジェクター13が取り付けられた位置より低い位置で、硫黄脱窒リアクタ2から引き出されている。そして、硫黄脱窒リアクタ2による処理が進んで汚泥床6の界面が上昇してきた場合、バルブ17を開放して汚泥を貯留槽16に導く。これにより、汚泥床6の界面をライン14の取り付け位置より下にすることができる。バルブ17を開くタイミングは、例えば、硫黄脱窒リアクタ2の天井から吊るすタイプの汚泥界面計などを用いて取得できる。
このようにすることで、汚泥床6がインジェクター13から放出されるマイクロバルブによって拡散される不具合を抑制でき、下流側の好気性処理槽3へ汚泥の固形分が流出することを防止できる。このように汚泥の流出を防止することにより、好気性処理槽3の性能を安定化させることができる。
また、本実施形態によると、担体7まで汚泥床6の界面が到達する不具合を防止でき、担体7に付着した硫黄脱窒菌による窒素除去性能を維持できる。つまり、本実施形態によると、適当なタイミングで硫黄脱窒リアクタ2の底部から汚泥を引き抜くことにより、脱窒性能を安定化させる効果が期待できる。
さらに、本実施形態の装置は、貯留槽16から硫黄脱窒リアクタ2へ貯留した汚泥を戻すためのライン18を有するため、万が一、汚泥床6の汚泥が処理水中で浮上してリアクタ2外へ流出してしまった場合などには、貯留槽16から汚泥を硫黄脱窒リアクタ2に返送することができ、脱窒菌と硫黄脱窒菌を硫黄脱窒リアクタ2に補充することができる。
以上のように、本実施形態によると、硫黄脱窒リアクタ2における窒素除去率の低下を抑制することができ、硫黄脱窒リアクタ2による処理不良のリスク回避することができる。
次に、図5を参照して、第5の実施形態に係る廃水処理装置500について説明する。なお、ここでは、上述した第2の実施形態の廃水処理装置200と同様に機能する構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の廃水処理装置500は、嫌気性処理槽1の上流側に配置された最初沈殿池20と、最初沈殿池20で回収される汚泥ならびに好気性処理槽3で発生して沈殿槽4で回収される汚泥を嫌気的に分解する汚泥消化槽24と、を備えている。最初沈殿池20で回収した汚泥はライン21を介して汚泥消化槽24へ送られ、沈殿槽4で回収した汚泥はライン22を介して汚泥消化槽24へ送られる。
汚泥消化槽24における汚泥の分解処理により発生するバイオガスも、メタンや硫化水素を含有している。よって、この汚泥消化槽24からのバイオガスも、インジェクター13を介して、硫黄脱窒リアクタ2内に供給され、硫黄脱窒反応の硫黄源として、利用される。
本実施形態のように、最も上流側に最初沈殿池20を備えていることにより、廃水処理装置500に流入する処理水に含まれる固形成分量を低減でき、装置全体として、有機物や窒素の除去性能を向上させることができる。また、本実施形態のように、汚泥消化槽24によりバイオガスを回収することにより、回収エネルギー量が増大する。すなわち、本実施形態によると、反応に利用できる硫黄量が増えるため、窒素除去率をさらに向上させることが可能である。
なお、汚泥消化槽24に送り込まれた汚泥の一部は汚泥処理され、最終的には廃棄処分される。また、汚泥消化槽24内における脱離液(上澄み液)は、ポンプ23によって最初沈殿池20に返送されるようになっている。
次に、図6を参照して、第6の実施形態に係る廃水処理装置600について説明する。この廃水処理装置600は、汚泥消化槽24で処理した汚泥を硫黄脱窒リアクタ2へ戻すためのライン25、およびこのライン25の途中に配設したポンプ26を有する以外、上述した第5の実施形態の廃水処理装置500と略同様の構造を有する。よって、ここでは、第5の実施形態と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
汚泥消化槽24は嫌気条件で用いられるため、回収した汚泥の中には硫黄脱窒菌や従属栄養脱窒菌の種菌も存在する。このため、本実施形態のように、汚泥消化槽24の汚泥の一部をポンプ26で硫黄脱窒リアクタ2の汚泥床6に投入するようにしても良い。これにより、硫黄脱窒リアクタ2内における脱窒菌に不足を生じた際に、不足を補うことができ、脱窒性能低下のリスクを回避することができる。
また、例えば、硫黄脱窒リアクタ2による処理を立ち上げる時点で、硫黄脱窒菌の種菌を大量に入手することは困難であるため、比較的導入が進んでおり且つ入手が容易な汚泥消化槽から発生する消化汚泥を利用することで、比較的早い水処理立上が可能である。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の廃水処理装置によれば、硫黄脱窒リアクタ2内に従属栄養脱窒菌と硫黄脱窒菌を共存させることができる構成を有するため、窒素除去率を高めることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、上述した第5、第6の実施形態の汚泥消化槽24には、嫌気性処理槽1で発生した汚泥を送り込んでも良く、最初沈殿池20で回収した汚泥、嫌気性処理槽1で発生した汚泥、および好気性処理槽3で発生した汚泥のうち少なくとも1つを汚泥消化槽24で分解処理すれば良い。
1…嫌気性処理槽、2…硫黄脱窒リアクタ、3…好気性処理槽、4…沈殿槽、5…処理水槽、6…汚泥床、7…担体、9…散気装置、13…インジェクター、14、18…ライン、16…貯留槽、20…最初沈殿池、24…汚泥消化槽、100、200、300、400、500、600…廃水処理装置。

Claims (9)

  1. 嫌気性処理槽と、
    この嫌気性処理槽で処理された一次処理水を底部から導入して処理する硫黄脱窒槽と、
    この硫黄脱窒槽で処理された二次処理水を処理する好気性処理槽と、を有し、
    上記硫黄脱窒槽は、
    その底部から導入される上記一次処理水および上記好気性処理槽で処理されて上記底部から導入される三次処理水を通過させるように上記底部に設けられ、従属栄養脱窒菌を含む汚泥床と、
    この汚泥床の上方に離間して配置され、硫黄脱窒菌を保持した担体と、
    この担体の下方に配置され、上記嫌気性処理槽で発生した硫化水素を含むバイオガスを上記担体に供給するガス供給装置と、
    を有する廃水処理装置。
  2. 上記ガス供給装置は、上記バイオガスをマイクロバブルにして上記担体に供給するインジェクターを有する、
    請求項1の廃水処理装置。
  3. 上記ガス供給装置は、上記バイオガスを上記担体へ供給することで該担体を洗浄する散気装置を有する、
    請求項1または請求項2の廃水処理装置。
  4. 上記汚泥床を上記硫黄脱窒槽から引き抜く引き抜き配管と、
    この引き抜き配管を介して上記硫黄脱窒槽から引き抜いた汚泥を貯留する貯留槽と、
    この貯留槽で貯留した汚泥を上記硫黄脱窒槽の上記汚泥床へ戻す戻し配管と、
    をさらに有する請求項1の廃水処理装置。
  5. 上記嫌気性処理槽の上流側に配置された最初沈殿池と、
    この最初沈殿池で回収した汚泥、上記嫌気性処理槽で発生した汚泥、および/或いは上記好気性処理槽で発生した汚泥を嫌気的に分解する汚泥消化槽と、をさらに有し、
    上記汚泥消化槽で発生したバイオガスを上記ガス供給装置へ導く、
    請求項1の廃水処理装置。
  6. 上記汚泥消化槽で処理した消化汚泥を上記硫黄脱窒リアクタの上記汚泥床へ投入する、
    請求項5の廃水処理装置。
  7. 被処理水を嫌気性処理槽で嫌気処理し、
    この嫌気性処理槽で処理された一次処理水を硫黄脱窒リアクタの底部から導入し、
    この硫黄脱窒槽で処理された二次処理水を好気性処理槽で好気処理し、
    この好気性処理槽で処理された三次処理水を上記硫黄脱窒リアクタの底部から導入し、
    上記硫黄脱窒リアクタの底部から導入された一次処理水および三次処理水を、上記硫黄脱窒リアクタ内に配置された従属栄養脱窒菌を含む汚泥床に通過させ、
    この汚泥床を通過した処理水を、該汚泥床の上方に離間して上記硫黄脱窒リアクタ内に配置された硫黄脱窒菌を保持した担体へ供給し、
    上記担体の下方に配置されたガス供給装置を介して、上記嫌気性処理槽で発生した硫化水素を含むバイオガスを上記担体に供給する、
    廃水処理方法。
  8. 上記嫌気性処理槽の上流側に配置された最初沈殿池で回収した汚泥、上記嫌気性処理槽で発生した汚泥、および/或いは上記好気性処理槽で発生した汚泥を、汚泥消化槽にて嫌気的に分解し、
    上記汚泥消化槽で発生したバイオガスを上記ガス供給装置へ導く、
    請求項7の廃水処理方法。
  9. 上記汚泥消化槽で処理した消化汚泥を上記硫黄脱窒リアクタの上記汚泥床へ投入する、
    請求項8の廃水処理方法。
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