JP2017113421A - レーザシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザ管理区域内の全員に対する安全性を高めることを目的とする。
【解決手段】 レーザシステムは、レーザ光を射出するレーザ光源を備えるレーザ装置1と、レーザ光に含まれる波長の少なくとも一部を遮蔽する保護メガネを着用していない人が、レーザ光到達範囲に関する情報に基づく所定の領域内に存在するか否かを判断し、保護メガネを着用していない人がレーザ光到達範囲内に存在すると判断した場合、レーザ装置外へのレーザ光の射出を停止するレーザ装置制御手段とを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、レーザシステムに関する。
近年、光音響効果を利用して生体の内部の情報を取得する光音響撮像装置が研究・開発されている。光音響撮像装置は、短時間発光するパルスレーザを生体に照射し、パルスレーザ光のエネルギーを吸収した生体組織が、発熱による体積膨張時に発生する超音波(光音響波)から、被検体の情報を取得する。このようにして取得された被検体の情報は、一般的には画像化され、光音響装置と接続された画像表示装置に表示される。このような光音響撮像装置を扱う医師あるいは、技師、検査を受ける患者の目を保護するために、パルスレーザ光に含まれる全ての波長の光を遮る保護メガネや、パルスレーザ光に含まれる少なくとも一部の波長の光の透過率が低い保護メガネを着用する。
光音響装置にはいくつかのタイプがある。例えば、特許文献1には、複数の検出素子(超音波変換器)を球面状に配置した検出器を用い、全測定領域を高分解能領域となる様に検出器を移動しパルスレーザ光を複数回照射して撮像を行う光音響撮像装置が開示されている。他にも、平面配置した複数の検出素子(超音波変換器)の検出器を用い、検出器を移動し、パルスレーザ光を複数回照射して撮像を行うことが開示されている。さらに、光音響に限らず、パルスレーザ光を照射する様々な装置に本発明は適用可能である。
一方、レーザ光から目を保護する保護メガネについては、特許文献2に開示されている。特許文献2では、YAGレーザハンディ溶接トーチと、着用センサ付きの保護メガネが開示されており、操作者が保護メガネを着用していなければ、溶接トーチのレーザビーム出射機能がロックされ、レーザが射出されないことが開示されている。
特開2012−179348号公報 特開2001−113386号公報
特許文献2では、溶接トーチのレーザの射出の際に確認しているのは、溶接トーチの操作者のみの保護メガネの着用の有無である。よって、レーザが目に入る可能性のある範囲(レーザ管理区域内)に操作者以外の人がいる場合、その人の目が保護メガネにより保護されていない状態でレーザが射出される可能性があるという課題がある。本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、レーザ管理区域内の全員に対する安全性を高めることを目的とする。
そこで本発明の一側面としてのレーザシステムは、レーザ光を射出するレーザ光源を備えるレーザ装置と、
前記レーザ光に含まれる波長の少なくとも一部を遮蔽する保護メガネを着用していない人が、レーザ光到達範囲に関する情報に基づく所定の領域内に存在するか否かを判断し、前記保護メガネを着用していない人が前記レーザ光到達範囲内に存在すると判断した場合、レーザ装置外への前記レーザ光の射出を停止するレーザ装置制御手段とを有することを特徴とする。本発明のその他の側面に関しては発明を実施するための形態で説明をする。
本発明のその他の構成については、発明を実施するための形態で説明をする。
本発明を用いることにより、レーザ管理区域内の全員に対する安全性を高めることが可能となる。
実施形態1に係るレーザ装置のシステム構成図 実施形態1に係るレーザ測定装置の処理フローチャート図 実施例1に係る光音響装置のシステム構成図 実施例1に係る光音響装置の処理フローチャート図 実施例2に係る光音響装置のシステム構成図 実施例2に係る保護メガネの構成図 実施例2に係る光音響装置の処理フローチャート図 実施例3に係る光音響装置のシステム構成図 実施例3に係る光音響装置の処理フローチャート図 実施例4に係る光音響装置のシステム構成図 実施例4に係る光音響装置の処理フローチャート図 実施形態2に係る光音響装置の構成図
以下、図面を参照しつつ本発明をより詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。実施形態として第1の実施形態と第2の実施形態とを上げて説明するが、2つの実施形態に共通するのは、レーザシステムが、レーザ装置外へレーザを射出するレーザ装置と、レーザ装置外への射出を停止することが可能なレーザ装置制御手段とを備える点である。レーザ装置制御手段は、レーザ装置から射出されるレーザ光が到達する可能性のある範囲(以下、レーザ光到達範囲と呼ぶことがある。)に関する情報に基づく所定の領域に保護メガネを着用していない人が存在するか否かを判断し、保護メガネを着用していない人が存在する場合はレーザ装置外へのレーザ光の射出を停止する。尚、レーザ光到達範囲に関する情報に基づく所定の領域とは、レーザ光が到達する範囲に関する情報に基づいて決定された所定の領域であり、一般的に、レーザ管理区域と一致する。例えば、レーザ装置が室内に配置され、扉を閉めたときにレーザがその室内から漏れないという情報に基づくと、所定の領域は、そのレーザ室内とすることが一般的である。また、レーザ装置が配置された室内に、レーザ装置を囲むように遮光カーテンが配置され、遮光カーテンを閉めると遮光カーテンで囲まれた領域からレーザが漏れないという情報に基づくと、所定の領域は遮光カーテンで囲まれた領域とすることが一般的である。所定の領域は、レーザ―光が到達する範囲に関する情報を取得したレーザ装置制御手段が決定しても良いし、ユーザが決定し、決定した所定の領域をレーザ装置制御手段に入力しても良い。一度レーザ装置を配置すると、レーザ光到達範囲は変化しないことが多いため、所定の領域の決定は、レーザ装置搬入時の一度でも良い。また、レーザ光の射出を停止するとは、レーザ光を射出している状態から、レーザ光を射出しない状態にすることだけではなく、レーザ光を射出していない状態のときにレーザ―光射出の指示を受けても、レーザ光を射出しない状態を保つことも含む。言い換えると、レーザ光を射出していないときに、レーザ光の射出機能をロックし、レーザ光がレーザ装置外へ射出されないようにすることも、レーザ光の射出を停止することに含む。以下、各実施形態についてより詳細に説明をする。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1を参照しながら、本実施形態に係るレーザシステムの構成を説明する。本実施形態に係るレーザシステムは、レーザ装置1と、レーザ装置制御手段と、レーザ照射開始指示部5とを備える。レーザ装置制御手段は、人数情報取得部2、保護メガネ着用人数取得部3、制御部4、を有する。なお符号6はレーザ光到達範囲内にいる人であり、符号7は、レーザ装置1が射出する波長の光を遮蔽可能な保護メガネである。
人数取得部2は、レーザ光到達範囲に関する情報に基づく所定の領域内の人数の情報を取得し、保護メガネ着用人数取得部3は、所定の領域内の保護メガネを着用している人の数の情報を取得する。制御部8は、人数取得部2と保護メガネ着用人数取得部3とから、所定の領域内の人数の情報と保護メガネ着用人数の情報とを取得、比較する。そして、所定の領域内の人数よりも、所定の領域内の保護メガネを着用している人数が少ないときに、レーザ装置に対して、レーザ測定装置外(被検体)へのレーザ光の射出を停止する指示を送る。 以下、本実施形態に係るレーザシステムの各構成について説明する。
<レーザ装置>
レーザ装置1は、レーザ光源8を有し、レーザ光をレーザ装置外へ射出する装置であれば、特に問わず、レーザ測定装置、レーザ治療装置等を用いることができる。レーザ光源としては、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なものが使用できる。
照射のタイミング、波形、強度等は不図示の光源制御部によって制御される。この光源制御部は、レーザ光源8と一体化されていても良い。
レーザ装置1としてレーザ測定装置を用いる場合、パルス光の波長は、被検体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長であって、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体である場合、700nm以上1100nm以下であることが望ましい。
<人数取得部>
人数取得部2は、レーザ光到達範囲に関する情報に基づく所定の領域内に人が何人いるかの情報を取得するものである。所定の領域内に存在する人数の情報を取得できれば、人数取得部2の構成は特に問わない。レーザ装置がレーザ光を透過しない壁(天井、床を含む)で囲まれた部屋に配置されている場合、レーザ光到達範囲は、レーザ装置が配置されている室内であり、所定の領域もレーザ装置が配置されている部屋とすることが好ましい。よって、以下、所定の領域はレーザ装置が配置されている部屋(レーザ室と呼ぶことがある)として説明をする。人数取得部2は、例えば、所定の領域の画像を取得するカメラと、カメラが取得した画像を解析する情報処理部とで構成することができる。カメラは、部屋にいる人の人数をカウントできる画像が取得できればよく、静止画を取得しても、動画を取得しても良い。また、部屋全体を撮像することで人数をカウントできる画像を取得しても良いし、部屋の出入り口を撮像することで、人数をカウントできる画像を取得しても良い。また、情報処理部は、具体的には、メモリ等の記憶部とCPU等の演算部とを備えるコンピュータを用いることができる。このコンピュータは、後述する保護メガネ着用人数取得部3、判断部8等としても機能することができるように構成されていても良い。
人数取得部2は、部屋にいる人の数の情報を取得できれば良く、カメラと情報処理部以外で構成することもできる。例えば、赤外線センサーや光センサー、ICカードリーダ、ゲートバーなどを用いて、部屋に出入りした人数をカウントすれば、部屋にいる人の数の情報を取得することができる。
<保護メガネ着用人数取得部>
保護メガネ着用人数取得部3は、所定の領域内の保護メガネを着用している人の数の情報を取得する。保護メガネを着用している人の数の情報を取得する代わりに、人に着用されている保護メガネの数の情報を取得し、これを保護メガネを着用している人の数の情報としても良い。
保護メガネ着用人数取得部3は、所定の領域内に保護メガネを着用している人が何人存在するかの情報を取得できれば、特に構成は問わない。例えば、保護メガネ着用人数取得部3も、人数取得部2と同様に所定の領域の画像を取得するカメラと、カメラが取得した画像を解析する情報処理部とで構成することができる。人数取得部2も、保護メガネ着用人数取得部3もカメラと情報処理部とで構成する場合、このカメラは、所定の領域内の人数取得するためのカメラと共有してもよい。但し、部屋に出入りする際に保護メガネを着用していても、装置のセッティングの際などに保護メガネを外してしまうことも考えられる。よって、人数取得用のカメラと異なり、部屋の出入り口のみを撮像するカメラよりも、部屋全体を撮像することが可能なカメラを用い、判定手段による判定との時間的に近い時点での着用人数を取得することが好ましい。また、部屋全体を撮像することが可能なカメラを用いる代わりに、顔写真を人数分撮って、画像の解析により保護メガネをかけているか確認できるようになっていてもよい。顔写真は、固定カメラの撮像範囲に人が入ることで撮像しても良いし、カメラを移動させて撮像しても良い。
また、カメラと情報処理部とを用いる代わりに、保護メガネにセンサーが付いていて、着脱が確認できるようになっていてもよい。保護メガネの着脱が確認できる保護メガネについたセンサーとしては、例えば、圧力センサー、接触センサー、光センサーなどが使用できる。
<制御部>
本実施形態において、制御部4は、レーザ照射開始指示部からレーザ照射開始指示が入力された際に、レーザをレーザ装置外(対象物)へ射出するか否かを判断し、判断結果に応じてレーザ射出停止指示をレーザ装置へ送信する。具体的には、制御部4は、人数取得部2と保護メガネ着用人数取得部3とから、所定の領域内の人数の情報と保護メガネ着用人数の情報とを取得し、比較する。そして、所定の領域内の人数よりも、所定の領域内の保護メガネを着用している人数が少ないときに、レーザ射出否と判断し、レーザ装置に対して、レーザ測定装置外(対象物)へのレーザ光の射出を停止する指示を送る。制御部8は、所定の領域内の人数よりも、保護メガネを着用している人数が少ないか否かを判断しても良いし、所定の領域内の人数と保護メガネを着用している人数とが一致するか否かを判断しても良い。後者の場合は、所定の領域内の人数よりも保護メガネを着用している人数の方が多いときにもレーザ光の射出が停止される。制御部4は、レーザ射出否と判断しないとき、レーザ射出可と判断し、レーザ装置に対してレーザ測定装置外へのレーザ光の射出を開始する指示をレーザ装置に送っても良い。
レーザ光の射出を停止する指示は、レーザ装置のレーザ光源制御部に送られても良いし、レーザ光源とレーザ装置のレーザ射出口との間に配置されたシャッター機構に送られても良い。前者の場合、制御部からの指示に従ってレーザ光源がレーザの射出を停止し、後者の場合、レーザ光源はレーザを射出するが、レーザ装置外へはレーザが射出されず、所定の領域内は保護メガネを着用していなくても安全性が確保される。
制御部4は、レーザ照射開始指示が入力されてから、レーザを射出するか否かを判断する。または、あらかじめ、定期的にレーザが射出できる状態(全員が保護メガネを着用している状態)か否かを判断しておき、レーザ照射開始指示が入力された瞬間の直近の判断結果を用いても良い。
<レーザ照射開始指示部>
レーザ照射開始指示部は、レーザを対象物に照射して、測定、治療等を開始させる指示をための指示をレーザ装置に入力するための構成であり、例えば開始ボタンである。判断部が、保護メガネを着用していない人が所定の領域内に存在すると判断すると、この開始ボタンは、押せなくなったり、または押してもレーザ照射が開始しなかったりする場合がある。開始ボタンの具体的な構成は特に問わず、例えば、タブレット画面上のボタンで、タッチパネルを通して押せるようになっていてもよいし、PC画面情報のボタンで、マウスでクリックして押せるようになっていてもよい。また機械的なボタンでもよい。また、開始ボタンの代わりに、ボタンのように照射開始の信号をレーザ装置に送れる構成であれば何でもよい。
<処理フローチャート>
図2の処理フローチャートを使って、本実施形態に係るレーザシステムの動作フローの一例を説明する。但し、図2は、レーザ装置としてレーザ測定装置を用いる場合の測定フローを示す。
まず、ステップS1でレーザ照射開始指示部である測定開始ボタンから、開示指示が入力されたか否かを判断する。入力された場合、ステップS2で、所定の領域内の人数(n)の情報を取得する。次に、ステップS3で所定の領域内の保護メガネ着用人数(m)の情報を取得する。このステップS2とステップS3は、次のステップS4でその情報を判断に使えればよいので、どちらが先でも構わない。
ステップS4で所定の領域内の人数(n)とその範囲内の保護メガネ着用人数(m)が一致するか否かを判断する。一致する場合は、ステップS5でレーザを射出し、測定を開始する。所定の領域の人数と保護メガネ着用人数とが異なれば、ステップS6で操作者にその旨を警告し、測定を開始しない。
[第2の実施形態]
本実施形態では、レーザ装置として、光音響装置を用いた場合について説明する。レーザ装置が光音響装置であること以外は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
<レーザ装置>
図12を参照しながら、本実施形態に係るレーザ装置としての光音響装置の構成を説明する。図12は本実施形態に係る光音響装置を示す概略図である。光音響装置は、光照射部100、受信部400、信号データ収集部600、コンピュータ700、表示部800、入力部900、及び保持部1200を備える。測定対象は、被検体1000である。
光照射部100がパルス光130を被検体1000に照射し、被検体1000内で音響波が発生する。光に起因して光音響効果により発生する音響波を光音響波と呼ぶ。受信部400は、光音響波を受信することによりアナログ信号としての電気信号を出力する。信号データ収集部600は、受信部400から出力されたアナログ信号としての電気信号をデジタル信号に変換し、コンピュータ700に出力する。コンピュータ700は、信号データ収集部600から出力されたデジタル信号を、光音響波に由来する信号データとして記憶する。なお、光を照射してから、信号データとして記憶されるデジタル信号を出力するまでの過程を「光音響測定」と呼ぶ。
コンピュータ700は、記憶されたデジタル信号に対して信号処理を行うことにより、被検体1000に関する情報(被検体情報)を表す画像データを生成する。また、コンピュータ700は、得られた画像データに対して画像処理を施した後に、画像データを表示部800に出力する。表示部800は、被検体1000に関する情報の画像を表示する。ユーザーとしての医師は、表示部800に表示された被検体に関する情報の画像を確認することにより、診断を行うことができる。
本実施形態に係る光音響装置により得られる被検体情報は、光音響波の発生音圧(初期音圧)、光吸収エネルギー密度、光吸収係数、及び被検体を構成する物質の濃度に関する情報などの少なくとも1つである。物質の濃度に関する情報とは、オキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度、総ヘモグロビン濃度、または酸素飽和度等である。総ヘモグロビン濃度とは、オキシヘモグロビン濃度およびデオキシヘモグロビン濃度の和のことである。酸素飽和度とは、全ヘモグロビンに対するオキシヘモグロビンの割合のことである。本実施形態に係る光音響装置は、被検体内の各位置(2次元または3次元の空間の各位置)における上記情報の値を表す画像データを取得する。
以下、光音響装置の各構成について説明する。
(光照射部100)
光照射部100は、パルス光130を発するレーザ光源110と、レーザ光源110から射出されたパルス光130を被検体1000へ導く光学系120とを含む。
レーザ光源110が発する光のパルス幅としては、1ns以上、100ns以下のパルス幅であってもよい。また、光の波長としては400nmから1600nm程度の範囲の波長であってもよい。生体表面近傍の血管を高解像度でイメージングする場合は、血管での吸収が大きい波長(400nm以上、700nm以下)としてもよい。一方、生体の深部をイメージングする場合には、生体の背景組織(水や脂肪など)において典型的に吸収が少ない波長(700nm以上、1100nm以下)の光を用いてもよい。
複数波長の光を用いて測定する際には、波長の変換が可能なレーザ光源を用いてもよい。なお、複数波長を被検体に照射する場合、互いに異なる波長の光を発生する複数台の光源を用意し、それぞれの光源から交互に照射することも可能である。複数台の光源を用いた場合もそれらをまとめて光源として表現する。レーザとしては、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なレーザを使用することができる。例えば、Nd:YAGレーザやアレキサンドライトレーザなどのパルスレーザを光源110として用いてもよい。また、Nd:YAGレーザ光を励起光とするTi:saレーザやOPO(Optical Parametric Oscillators)レーザを光源110として用いてもよい。Ti:saレーザや、アレキサンドライトレーザは、出力が強く連続的に波長を変えられるための好ましい。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させる必要がある。被検体が生体である場合、レーザ光源から発生するパルス光のパルス幅は10ナノから50ナノ秒程度が好適である。
光学系120には、レンズ、ミラー、光ファイバ等の光学素子を用いることができる。乳房等を被検体1000とする場合、パルス光のビーム径を広げて照射することが好ましいため、光学系120の光出射部は光を拡散させる拡散板等で構成されていてもよい。一方、光音響顕微鏡においては、解像度を上げるために、光学系120の光出射部はレンズ等で構成し、ビームをフォーカスして照射してもよい。
なお、光照射部100が光学系120を備えずに、レーザ光源110から直接被検体1000にパルス光130を照射してもよい。
(受信部400)
受信部400は、音響波を受信して電気信号に変換する変換素子411−414からなる変換素子群410と、変換素子群410を支持する支持体420とを含む。
各変換素子411−414を構成する部材としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック材料や、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電膜材料などを用いることができる。また、圧電素子以外の素子を用いてもよい。例えば、静電容量型トランスデューサ(CMUT:Capacitive Micro−machined Ultrasonic Transducers)、ファブリペロー干渉計を用いたトランスデューサなどを用いることができる。なお、音響波を受信することにより電気信号を出力できる限り、いかなるトランスデューサを変換素子として採用してもよい。また、変換素子により得られる信号は時間分解信号である。つまり、変換素子により得られる信号の振幅は、各時刻で変換素子で受信される音圧に基づく値(例えば、音圧に比例した値)を表したものである。
支持体420は、機械的強度が高い金属材料などから構成されていてもよい。本実施例において支持体420は半球殻形状であり、半球殻上に変換素子群410を支持できるように構成されている。この場合、各変換素子の指向軸は半球の曲率中心付近に集まる。そして、これらの変換素子から出力された電気信号群を用いて画像化したときに曲率中心付近の画質が高くなる。なお、支持体420は変換素子群410を支持できる限り、いかなる構成であってもよい。支持体420は、1Dアレイ、1.5Dアレイ、1.75Dアレイ、2Dアレイと呼ばれるような平面又は曲面内に、複数の変換素子を並べて配置してもよい。
また、本実施例において支持体420は音響マッチング液1500を貯留する容器として機能する。
また、受信部400が、変換素子から出力される時系列のアナログ信号を増幅する増幅器を備えてもよい。また、受信部400が、変換素子から出力される時系列のアナログ信号を時系列のデジタル信号に変換するA/D変換器を備えてもよい。すなわち、受信部400が信号データ収集部600を備えてもよい。
なお、音響波を様々な角度で検出できるようにするために、理想的には被検体1000を全周囲から囲むように変換素子群410を配置することが好ましい。ただし、被検体1000が大きく全周囲を囲むように変換素子を配置できない場合は、図1に示したように半球状の支持体上に変換素子群410を配置して全周囲を囲む状態に近づけてもよい。
なお、変換素子の配置や数及び支持体の形状は被検体に応じて最適化すればよく、本発明に関してはどのような受信部400を採用してもよい。
(信号データ収集部600)
信号データ収集部600は、各変換素子411−414から出力されたアナログ信号である電気信号を増幅するアンプと、アンプから出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを含む。信号データ収集部600は、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップなどで構成されてもよい。信号データ収集部600から出力されるデジタル信号は、コンピュータ700内の記憶部710に記憶される。信号データ収集部600は、Data Acquisition System(DAS)とも呼ばれる。本明細書において電気信号は、アナログ信号もデジタル信号も含む概念である。なお、信号データ収集部600は、光照射部100の光射出部に取り付けられた光検出センサと接続されており、パルス光130が光照射部100から射出されたことをトリガーに、同期して処理を開始してもよい。
(コンピュータ700)
コンピュータ700は、記憶部710、再構成部730、及び制御部750を含む処理手段であり、信号データ収集部600を介して取得した、受信部で受信・変換された電気信号に基づいて被検体内の特性情報を取得する。記憶部710は、データ収集部600から出力されるデジタル信号を記憶する。再構成部730は、記憶部710から読み出した信号データを用いて再構成を行い、被検体の情報を取得する。制御部770は、光音響装置の各構成の動作を制御する。このコンピュータ700は、レーザ装置制御手段を兼ねた構成としても良い。その場合、コンピュータ700は、実施形態1で説明をした、人数取得部2、保護メガネ着用人数取得部3、制御部4とを有する。
記憶部710は、ROM(Read only memory)、磁気ディスクやフラッシュメモリなどの非一時記憶媒体で構成することができる。また、記憶部710は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の媒体であってもよい。なお、プログラムが格納される記憶媒体は、非一時記憶媒体である。
再構成部730または画像処理部750等の処理手段としての演算機能を担うユニットは、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ等の演算回路で構成されることができる。これらのユニットは、単一のプロセッサや演算回路から構成されるだけでなく、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。
制御部770は、CPUなどの演算素子で構成される。制御部770は、光音響装置の各構成の動作を制御する。制御部770は、入力部900からの測定開始などの各種操作による指示信号を受けて、光音響装置の各構成を制御してもよい。また、制御部770は、記憶部710に格納されたプログラムコードを読み出し、光音響装置の各構成の作動を制御する。
コンピュータ700は専用に設計されたワークステーションであってもよい。また、コンピュータ700の各構成は異なるハードウェアによって構成されてもよい。また、コンピュータ700の少なくとも一部の構成は単一のハードウェアで構成されてもよい。
(表示部800)
表示部800は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)などのディスプレイである。コンピュータ700により得られた被検体情報等に基づく画像や特定位置の数値等を表示する装置である。表示部800は、画像や装置を操作するためのGUIを表示してもよい。
(入力部900)
入力部900は、ユーザーが操作可能な、マウスやキーボードなどで構成されることができる。また、表示部800をタッチパネルで構成し、表示部800を入力部900としてもよい。
なお、光音響装置の各構成はそれぞれ別の装置として構成されてもよいし、一体となった1つの装置として構成されてもよい。また、光音響装置の少なくとも一部の構成が一体となった1つの装置として構成されてもよい。
(被検体1000)
被検体1000は光音響装置を構成するものではないが、以下に説明する。本実施例に係る光音響装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを目的としてもよい。よって、被検体1000としては生体、具体的には人体や動物の乳房や頸部、腹部などの診断の対象部位が想定される。例えば、人体が測定対象であれば、オキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビンやそれらを含む多く含む血管あるいは腫瘍の近傍に形成される新生血管などを光吸収体の対象としてもよい。
(保持部1200)
保持部1200は被検体の形状を測定中に保持するために使用される。保持部1200により被検体1000を保持することによって、被検体の動きの抑制および被検体1000の位置を保持部1200内に留めることができる。保持部1200の材料には、PET−G等を用いることができる。
保持部1200は、被検体1000を保持できる硬度を有する材料であることが好ましい。保持部1200は、測定に用いる光を透過する材料であってもよい。保持部1200は、インピーダンスが被検体1000と同程度の材料で構成されていてもよい。乳房等の曲面を有するものを被検体1000とする場合、凹型に成型した保持部1200であってもよい。この場合、保持部1200の凹部分に被検体1000を挿入することができる。
なお、被検体1000を保持する必要がない場合、光音響装置は保持部1200を備えていなくてもよい。
(音響マッチング液1500)
音響マッチング液1500は光音響装置の構成ではないが説明する。音響マッチング液1500は、保持部1200と変換素子411−414との間を音響波伝搬させるためのものである。音響マッチング液1500には、水、超音波ジェルなどを用いてもよい。音響マッチング液1500は音響波減衰が少ないものであってもよい。照射光が音響マッチング液を透過する場合、照射光に対して透明であってもよい。なお、被検体1000と保持部1200との間にも音響マッチング液1500が満たされている。
本実施形態においては、支持体420が音響マッチング液1500を貯留する容器としても機能する。なお、被検体情報取得装置は、支持体420とは別に、変換素子411−414と被検体1000との間に音響マッチング液1500を貯留することができる容器を備えていてもよい。
被検体1000と保持部1200との間にも音響マッチング液1500が配置されてもよい。本実施形態では、被検体1000と保持部1200とは音響的に整合しているとして説明する。
以上、光音響装置の一例について説明をしたが、本発明を適用できる光音響装置はこれに限定されない。例えば、変換素子は平面状に配置されていても良い。また、光音響装置は、走査機構を有していても良い。走査機構は、受信部400を2次元、又は3次元的に走査(移動)させる機構であり、例えば、XYZステージを用いることができる。被検体1000を固定したまま受信部400を移動(走査)させると、被検体3と受信部400の相対的な位置を変える。(実施例1)
本実施例1に係るレーザ装置は、実施形態2に記載の光音響装置である。光音響装置は、レーザ管理区域に指定されたレーザ室に置かれており、扉を閉めると、レーザは室外に漏れていかない。つまり、レーザの到達範囲は、レーザ室の中である。さらに、レーザ室に死角がないようにカメラが設置されており、このカメラと、このカメラと接続されたコンピュータとがレーザ装置制御手段を構成する。つまり、カメラとカメラで取得した画像を解析するコンピュータとが、人数取得部2と保護メガネ着用人数取得部3とを構成し、画像を解析するコンピュータは、制御部4としても機能する。
図3(a)を用いて、本実施例のシステム構成を説明する。図3は、本実施例に係るレーザシステムの構成図である。光音響装置11は、被験者18が俯せになって乳房を撮像するための装置であり、YAG励起のTi:saレーザを光源として、797nmと756nmの波長のパルス光を10Hzで被検体(乳房)に向けて出射する。被験者18は保護メガネ19を着用している。レーザ室監視カメラ12はレーザ室に死角のないように1台以上設置されており、画像はコンピュータ14に送られる。操作者16は保護メガネ17を着用しており、光音響装置で被検体を撮像するときに、レーザ照射開始指示部である、機械式の撮像開始ボタン15を押下する。
コンピュータ14は、撮像開始ボタン15が押下されたことを確認し、前記レーザ室監視カメラ12の画像を解析して、光音響装置11が撮像を開始するか、モニター20に警告コメントを提示するかを判断する。図3(a)の場合、人数取得部2により取得される人数(2名)と、保護メガネ着用人数取得部3により取得される人数(2名)が一致する。よって、制御部は光音響装置に対して光音響装置外へレーザ光を射出し、撮像を開始する指示を送り、指示を受けた光音響装置が撮像を開始する。
図3(b)に操作者16が保護メガネを着用していない場合について示した。この場合、人数取得部2により取得される人数(2名)と、保護メガネ着用人数取得部3により取得される人数(1名)が異なる。よって、制御部は、レーザ室内の人数よりも、保護メガネを着用している人数が少ないと判断し、光音響装置に対して光音響装置外へのレーザ光の射出を停止する指示を送る。光音響装置は、レーザ光は、制御部からのこの指示を受けて、撮像開始ボタン15が押下されていてもレーザ光を装置外へ射出しない状態を保つ。よって、測定開始ボタン15を押しても、光音響装置は、撮像を開始しない。加えて、制御部は、モニター20に警告メッセージを表示するように指示を送り、指示を受けたモニター20が保護メガネを着用するように警告メッセージを表示する。
図3(c)にレーザ室の外にレーザ室外撮像開始ボタン22とレーザ室外モニター23がある場合を示す。外にいる操作者16は、レーザ室外にあるレーザ室外撮像開始ボタン22で撮像開始指示を入力することができる。この場合、操作者16は保護メガネを着用する必要はなく、レーザ室内部の人が全員保護メガネを着用した状態でレーザ室外撮像開始ボタン22が押下されると、撮像が開始される。
図4を用いて、本実施例の処理フローについて説明する。
ステップS11では測定開始ボタンが押下され、開始指示が入力されたか否かを判断する。入力された場合、次のステップS12で、レーザ室内の人数(n)の情報をレーザ室内監視カメラ12の画像を画像解析することにより、取得する。ステップS13ではレーザ室内の保護メガネを着用している人数(m)の情報をレーザ室内監視カメラ12の画像を画像解析することにより取得する。ステップS14では、レーザ室内人数の情報とレーザ室内の保護メガネを着用している人数の情報を用い、レーザ室内人数と保護メガネを着用している人数とが一致するかをどうかを判断する。一致すると判断したら、ステップS15で光音響測定を開始する。一致していないと判断したら、ステップS16でモニター20に警告を表示する。
本実施例では、レーザ室内の外にレーザが漏れないために、レーザ室内の人数とレーザ室内の保護メガネ情報を取得したが、レーザ室のドア21が開いているとレーザ室外にレーザが漏れてしまう。そのため、レーザ室のドア21が閉まっているかどうかの情報も取得して、ステップS14で光音響測定を開始するか警告するかを判断してもよい。
(実施例2)
本実施例は、人数取得部2と保護メガネ着用人数取得部3との構成及び、
レーザ室内の人数(n)の情報とレーザ室内の保護メガネを着用している人数(m)の情報との取得方法が実施例1と異なる。光音響装置は、レーザ管理区域に指定されたレーザ室に置かれており、扉を閉めると、レーザは外に漏れていかない。レーザ室の入口には赤外線により部屋への人の出入りが記録され、人数取得部2は、この情報を用いてレーザ室内の人数(n)の情報を取得する。また、保護メガネ着用人数取得部3は、保護メガネについたセンサーの情報を無線で取得することにより、保護メガネを着用している人数(m)の情報を取得する。
図5を用いて、本実施例のシステム構成を説明する。図5は、実施例2に係るレーザシステム構成図である。光音響装置11は、被験者18が俯せになって乳房を測定するための装置であり、アレキサンドライトレーザからパルス光を20Hzで被験者乳房に向けて出射する。被験者18はセンサー付き保護メガネ19を着用している。レーザ室10はシールドルームになっており、パルス光の波長を含めた電磁波が透過できない。そのため、レーザ室の扉21が閉まっている限り、アレキサンドライトレーザから出射されたパルス光は、レーザ室から出ていくことはない。レーザ室の入口には、人数取得部として、赤外線センサー24が配置され、レーザ室を入室する人数をカウントできる。光音響装置の操作者16は、センサー付き保護メガネ17を着用しており、開始ボタン15を押すことで、コンピュータ14が赤外線センサー24の情報とセンサー付き保護メガネ17、19の情報から、光音響装置の撮像を開始するか判断する。センサー付き保護メガネ19について、図7を使って説明する。図7(a)〜(c)は保護メガネを人が着用する側から見た図である。(a)の保護メガネには、保護メガネの内側に内側光センサー32が、外側に外側光センサー31がついている。外側の光センサー31に比べて内側光センサー32が検出する光の量が十分低くなった場合、その保護メガネを人が着用しているとする。図7(b)は、保護メガネの顔に接触する面に圧力センサー33がついており、この圧力センサーが十分な圧力を感知した場合、その保護メガネを人が着用しているとする。図7(c)は、保護メガネの顔に接触する部分に静電タッチセンサー34がついており、センサーが十分な電圧を出力した場合、そのゴールを人が着用しているとする。これらは、図7(a)〜(c)に1つずつ乗せたが、同じ種類のセンサーを一つの保護メガネに複数乗せてもよいし、異なる種類のセンサーを複数種類乗せてもよい。保護メガネについたセンサーにより、人が着用しているかどうかが分かれば、どのようなセンサーでも構わない。尚、被検者が着用するセンサー付き保護メガネ17も、操作者が着用する保護メガネ19と同じものを使用することができる。
図6を用いて、本実施例の処理フローについて説明する。
ステップS21でレーザ照射開始指示部である測定開始ボタンから、開示指示が入力されたか否かを判断する。入力された場合、ステップS22ではレーザ室の人数情報をレーザ室の入口に設置された赤外線センサー24のデータより、現在レーザ室内部にいる人数を取得する。ステップ23では、レーザ室内部の保護メガネについたセンサーより保護メガネを着用している人数の情報を取得する。ステップ24では、S22で取得したレーザ室内部にいる人数(n)とS23で取得したレーザ室内部で保護メガネを着用している人の人数(m)とを比較し、保護メガネを着用している人の人数の方が少ないか否かを判断する。その結果、保護メガネを着用している人の人数の方が少なければ、ステップS26で操作者にその旨を警告し、少なくなければ(同じ又は多ければ)、ステップS25で光音響測定を開始する。
(実施例3)
本実施例は、人数取得部2と保護メガネ着用人数取得部3との構成及び、
レーザ室内の人数(n)の情報とレーザ室内の保護メガネを着用している人数(m)の情報との取得方法が実施例1、2と異なる。光音響測定装置は、レーザ管理区域に指定されたレーザ室に置かれており、扉を閉めると、レーザは外に漏れていかない。部屋への出入り口を撮影するカメラによりレーザ室への入退室が記録される。光音響測定部を制御するタブレット端末で保護メガネを着用している画像をアップすることにより、保護メガネ着脱の情報を取得する。
図8を用いて、本実施例のシステム構成を説明する。図8は、本実施例に係るレーザシステム構成図である。光音響装置11は、被験者18が俯せになって乳房を測定するための装置であり、アレキサンドライトレーザからパルス光を20Hzで被験者乳房に向けて出射する。被験者18はパルス光の波長を遮蔽する保護メガネ17を着用している。レーザ室10はシールドルームになっており、パルス光の波長を含めた電磁波が透過できない。そのため、レーザ室の扉21が閉まっている限り、アレキサンドライトレーザから出射されたパルス光は、レーザ室から出ていくことはない。レーザ室の入口には、レーザ室の入口からの人の出入りの画像を測定するためのカメラがあり、その画像を解析することによりレーザ室を入退室する人数をカウントできる。光音響測定装置の操作者16と観察者26は、保護メガネ17を着用しており、操作者16はタブレット端末41を用いて光音響測定装置を制御する。タブレット端末41の画面には開始ボタン42が表示されており、通常は測定開始ボタン42は無効になっているため、押せない。部屋の内部にいる人のそれぞれの保護メガネ着用画像をタブレット端末41についているカメラ26で撮像し、アップすると、部屋の内部にいる人全員が保護メガネを着用していることがレーザ装置制御手段の制御部に確認される。そして、測定開始ボタン42は有効になる。その結果、操作者16は、有効な測定開始ボタン43を押して、測定を開始可能となる。
図9を用いて、本実施例の処理フローについて説明する。ステップS31で保護メガネ着用人数の情報をタブレット端末41にアップされた画像より取得する。ステップS32で、レーザ室の入口に設置されたカメラ25の画像から、レーザ室内の人数情報を取得する。ステップS33でS31とS32で得た情報を使い、レーザ室内の人が保護メガネを着用しているか判断する。保護メガネを全員着用していると判断したら、S34で測定開始ボタンを有効にし、保護メガネを着用していないと判断したら、S35で警告し、測定開始ボタンを有効にはしない。
(実施例4)
本実施例4に係るレーザ測定装置は、光音響測定装置である。光音響測定装置は、レーザ管理区域に指定されたレーザ室に置かれており、扉を閉めると、レーザは外に漏れていかない。入口には入室時、退出時用のICセンサーが設置されており、保護メガネについたICをかざさなければ、入退室できないようになっている。
図10を用いて、本実施例のシステム構成を説明する。図10は実施例4に係るレーザシステム構成図である。他の実施例とは異なる部分だけを説明する。本実施例4では、レーザ管理区域の出入り口に入室用ICチップリーダー28と退室用ICチップリーダー29が設置されており、これにより、どの保護メガネを持って、何人がレーザ室に入ったかを管理できる。保護メガネ27には、保護メガネの着脱情報を取得するための、センサーがついており、このため、レーザ室内の保護メガネがすべて着用されていることを判断可能となる。
図11を用いて、本実施例の処理フローについて説明する。
ステップS41でレーザ照射開始指示部である測定開始ボタンから、開示指示が入力されたか否かを判断する。入力された場合、ステップS42では入室・退室ICチップの情報より、現在レーザ室内部にいる人数を取得する。ステップ43では、レーザ室内部の保護メガネについたセンサーより保護メガネを着用している人数の情報を取得する。ステップ24では、S22で取得したレーザ室内部にいる人数(n)とS23で取得したレーザ室内部で保護メガネを着用している人の人数(m)とを比較し、人数が一致すればステップS45で光音響測定を開始する。また、一致しなければ、ステップS46で操作者にその旨を警告する。
(変形例)
上述の実施形態及び実施例では、レーザ装置制御手段が、人数取得部2、保護メガネ着用人数取得部3、判断部4、制御部5とを備える形態について説明をしたが、本発明のレーザ装置制御手段は、これに限定されない。例えば、レーザ装置制御手段は、所定の領域内全体を撮像するカメラ(複数のカメラを用いても良い)と、カメラが撮像した画像を解析し、解析結果に応じてレーザ装置にレーザ光の射出を停止させる情報処理装置とで構成することができる。情報処理装置は、顔認識技術を用い、保護メガネを着用している人と保護メガネを着用していない人とを区別する。そして、保護メガネを着用していない人を所定の領域内に検出すると、レーザ装置にレーザ光の射出を停止させる指示を送り、レーザ光のレーザ装置外への射出を停止させる。この場合、保護メガネを着用している人を検出する必要はなく、保護メガネを着用している人の数の情報を取得する必要もない。 また、上述の実施形態及び実施例では、レーザ射出開始の指示が入力された際に、レーザを射出するか否かを判断する形態について説明をしたが、レーザが射出されている状態でレーザを射出するか否かを判断しても良い。例えば、1度のレーザ照射時間が長いとき、レーザが照射されている間であっても、人数取得部と保護メガネ着用人数取得部とが各々の人数を取得し、制御部が各々の人数を比較することを所定の周期で続ける。これにより、レーザ照射中に所定の領域内にいる人の保護メガネが外れた場合にレーザの射出を停止することができ、所定の領域内にいる人の安全性をより高めることができる。また、1度の測定に複数回のレーザ照射が必要な場合の2回目以降のレーザ照射など、レーザ射出開始の指示が操作者により入力されなくてもレーザが射出される装置の形態も考えられる。このとき、レーザ装置は、レーザ射出開始の指示を1回受けることでレーザの照射を複数回行う。この場合、開始指示の入力がないレーザの射出の前にもレーザ装置制御手段によって、レーザ光射出の可否を判断することが好ましい。そのためには、レーザ光射出の可否の判断(レーザ光到達範囲内の人数と、レーザ光到達範囲内の保護メガネを着用している人数との比較)を複数回のレーザの照射と同期して行えばよい。光音響波装置の場合、僅かではあるがレーザの照射とそのレーザ照射により発生した音響波の検出とには時間差があるため、レーザ照射を停止した後で音響波の受信を停止することが好ましい。
また、上述の実施形態及び実施例では、レーザ装置制御手段が、保護メガネを装着していない人が所定の領域内に存在すると判断した場合にレーザ装置外へのレーザ光の射出を停止する形態について説明をしたが、本発明はこの形態に限定されない。レーザ装置制御手段が、レーザ光の射出を停止する代わりに、所定の領域にいる人に対して警告を行っても良い。警告は、モニターを用いた視覚的な警告でも良いし、スピーカなどを用いた聴覚的な警告でも良い。警告を行う場合、数秒毎に保護メガネを装着していない人が所定の領域内に存在するか否かを判断し、保護メガネを装着していない人が所定の領域内に存在するという判断が所定の回数連続した場合、レーザ光の射出を停止することが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 レーザ装置
2 人数取得部
3 保護メガネ着用人数取得部
4 制御部
5 レーザ照射開始指示部
7 保護メガネ

Claims (19)

  1. レーザ光を射出するレーザ光源を備えるレーザ装置と、
    前記レーザ光に含まれる波長の少なくとも一部を遮蔽する保護メガネを着用していない人が、レーザ光到達範囲に関する情報に基づく所定の領域内に存在するか否かを判断し、前記保護メガネを着用していない人が前記所定の領域内に存在すると判断した場合、レーザ装置外への前記レーザ光の射出を停止するレーザ装置制御手段とを有するレーザシステム。
  2. レーザ光を射出するレーザ光源を備えるレーザ装置と、
    前記レーザ光の前記レーザ装置外への射出を制御するレーザ装置制御手段とを備え、
    前記レーザ装置制御手段は、
    レーザ光到達範囲に関する情報に基づく所定の領域内の人数の情報を取得する人数取得部と、
    前記所定の領域内の、前記レーザ光に含まれる波長の少なくとも一部を遮る保護メガネを着用している人数の情報を取得する保護メガネ着用人数取得部と、
    前記人数取得部が取得した人数の情報と前記保護メガネ着用人数取得部が取得した人数の情報と、を取得し、前記所定の領域内の人数と、前記所定の領域内の保護メガネを着用している人数とを比較し、前記所定の領域内の人数よりも、前記所定の領域内の保護メガネを着用している人数が少ないときに、前記レーザ装置外への前記レーザ光の射出を停止する制御部と、を有することを特徴とするレーザシステム。
  3. 前記レーザ装置制御手段は、
    前記レーザ光を前記レーザ装置外へ射出していないときに、レーザ射出開始の指示を受けても、前記レーザ光を前記レーザ装置外へ射出させないことで、前記レーザ装置外への前記レーザ光の射出を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザシステム。
  4. 前記レーザ装置制御手段は、
    前記レーザ装置が、前記レーザ光を前記レーザ装置外へ射出している状態から前記レーザ光を前記レーザ装置外へ射出していない状態とすることで、前記レーザ装置外への前記レーザ光の射出を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザシステム。
  5. 前記制御部は、
    前記人数取得部が取得した人数の情報と前記保護メガネ着用人数取得部が取得した人数の情報と、を取得し、前記所定の領域内の人数と、前記所定の領域内の保護メガネを着用している人数とが一致しないときに、前記レーザ装置外への前記レーザ光の射出を停止することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  6. 前記レーザ装置制御手段は、
    人数取得部による、前記所定の領域内の人数の情報取得と、
    前記保護メガネ着用人数取得部による前記保護メガネ着用人数の情報取得と、
    前記制御部による、前記所定の領域内の人数と、前記所定の領域内の保護メガネを着用している人数との比較を、前記レーザ装置による1度のレーザ射出の間に複数回行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  7. 前記レーザ装置は、前記レーザ射出開始の指示を1回受けることで、レーザの照射を複数回行い、
    前記レーザ装置制御手段は、
    人数取得部による、前記所定の領域内の人数の情報取得と、
    前記保護メガネ着用人数取得部による前記保護メガネ着用人数の情報取得と、
    前記制御部による、前記所定の領域内の人数と、前記所定の領域内の保護メガネを着用している人数との比較を、前記複数回のレーザの照射と同期して行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  8. 前記レーザ装置は、
    前記レーザ光を照射された被検体から発生する音響波を受信して電気信号に変換する受信部と、
    前記電気信号に基づいて前記被検体内の特性情報を取得する処理手段と、を有する光音響装置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  9. 前記レーザ装置は、
    前記レーザ光を照射された被検体から発生する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子と、
    前記電気信号に基づいて前記被検体内の特性情報を取得する処理手段と、を備える光音響装置であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  10. 前記光音響装置は、
    前記被検体に対して前記レーザ光の照射を複数回行うことで1回の測定を行い、
    前記レーザ装置制御手段は、
    人数取得部による、前記所定の領域内の人数の情報取得と、
    前記保護メガネ着用人数取得部による前記保護メガネ着用人数の情報取得と、
    前記制御部による、前記所定の領域内の人数と、前記所定の領域内の保護メガネを着用している人数との比較を、前記複数回のレーザの照射と同期して行い、
    前記制御部が、前記所定の領域内の人数よりも、前記所定の領域内の保護メガネを着用している人数が少ないと判断すると、
    前記光音響装置は、
    前記レーザ装置制御手段により前記レーザ光の射出を停止した後で
    前記変換素子による前記音響波の受信を停止することを特徴とする請求項9に記載のレーザシステム。
  11. 前記人数取得部は前記所定の領域を撮像するカメラと、前記カメラから取得した画像を解析する情報処理部とで構成されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  12. 前記人数取得部は、前記所定の領域への出入り口に設置された赤外線センサーと、前記赤外線センサが取得した情報を解析する情報処理部とで構成されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  13. 前記カメラは前記所定の領域への出入り口を、静止画又は動画で撮像するカメラであることを特徴とする請求項請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  14. 前記人数取得部は、前記所定の領域への出入り口に設置されたゲートであることを特徴とする請求項請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  15. 前記保護メガネ着用人数取得部は前記所定の領域を撮像するカメラと、前記カメラから取得した画像を解析する情報処理部とで構成されることを特徴とする請求項請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  16. 前記保護メガネ着用人数取得部は、前記保護メガネのセンサーと、前記センサーの情報から保護メガネ着用人数を取得する情報処理部とで構成されることを特徴とする請求項請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  17. 前記レーザ装置制御手段が、前記保護メガネを着用していない人が前記所定の領域内に存在すると判断した場合、前記レーザ装置の操作者に警告をする警告手段を備えることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  18. 前記レーザ装置制御手段が、前記保護メガネを着用していない人が前記所定の領域内に存在すると判断した場合、前記レーザ装置の操作者に警告をする警告手段を備えることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のレーザシステム。
  19. 前記レーザ装置は、
    レーザを被検体に照射することで被検体の情報を取得する測定装置であり、
    前記レーザ射出開始の指示は、操作者による測定開始ボタンの押下により入力されることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のレーザシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022185608A1 (ja) * 2021-03-03 2022-09-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 対話装置および対話方法

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