JP2017112125A - ケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置 - Google Patents

ケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、従来の液体を用いた洗浄による異物除去処理では除去しきれない異物に対しても効果的にケース内を洗浄でき、ケース内に収容されるフォトマスク、マスクブランクス、ガラス基板、ウェハ等の精密部品に異物が付着してしまうことを抑制することが可能な、ケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 天板部と、該天板部の周縁から下方に延びるように設けられた周壁部を有し、該天板部と該周壁部から構成される空間に収容物が納められる蓋部と、前記収容物を保持する底部と、を有するケースに対し、大気中において、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させることにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置に関し、特に、フォトマスク、マスクブランクス、インプリント用テンプレート、ガラス基板、ウェハ等の精密部品を収容するケースの洗浄方法および洗浄装置に関するものである。
半導体デバイスや、半導体デバイスを製造する際に用いられるフォトマスク、マスクブランクス、インプリント用テンプレート、ガラス基板、ウェハ等の精密部品は、異物の付着を防ぐために、一般的に、クリーンルーム内で扱われる。そして、クリーンルーム内の装置に搬送する際や保管する際には、これらの精密部品を、専用のケース内に収容することも行われている(例えば、特許文献1)。
特開2001−53136号公報
上記のような専用のケースは、通常、使用前に、純水、温水、または薬液等により、洗浄される。
しかしながら、従来手法による異物除去処理では不十分であり、ケース内に残留する異物が、収容物である精密部品に付着してしまうという問題があった。
また、上記のような、液体を用いた洗浄では、洗浄後に乾燥工程が不可欠であり、この乾燥工程において新たな異物がケース内に付着し、この異物がケースから離脱して、収容物である精密部品に付着してしまうという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、従来の液体を用いた洗浄による異物除去処理では除去しきれない異物に対しても効果的にケース内を洗浄でき、ケース内に収容されるフォトマスク、マスクブランクス、インプリント用テンプレート、ガラス基板、ウェハ等の精密部品に異物が付着してしまうことを抑制することが可能な、ケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、ケースの洗浄方法であって、前記ケースは、天板部と、該天板部の周縁から下方に延びるように設けられた周壁部を有し、該天板部と該周壁部から構成される空間に収容物が納められる蓋部と、前記収容物を保持する底部と、を有しており、前記洗浄方法は、大気中において、気体が天側から地側に向かって流れる環境、または、気体が作業者に対し奥側から手前側に向かって流れる環境の下で、前記蓋部の前記天板部を天側に配し、前記天板部と前記周壁部から構成される空間の開口部を地面側に配し、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程を有することを特徴とする、ケースの洗浄方法である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程において、排気を行うことを特徴とする、請求項1に記載のケースの洗浄方法である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程の前に、前記蓋部を液体により洗浄する工程を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のケースの洗浄方法である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程において、または、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程の前後において、イオン化させたクリーンエアーを、前記蓋部の内部に吹き付けることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程において、前記蓋部を、9.8m/s2以上49m/s2以下の加速度で振動させることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、前記収容物が、フォトマスク、マスクブランクス、インプリント用テンプレート、ガラス基板、ウェハのいずれかであることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法である。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記ケースの蓋部及び底部には、標準機械的インターフェースSMIF(Standard Mechanical Interface)機構が組み込まれていることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法である。
また、本発明の請求項8に係る発明は、ケースの洗浄装置であって、前記ケースは、天板部と、該天板部の周縁から下方に延びるように設けられた周壁部を有し、該天板部と該周壁部から構成される空間に収容物を納める蓋部と、前記収容物を保持する底部と、を有しており、前記洗浄装置は、前記蓋部を保持する蓋部保持機構と、前記蓋部保持機構が装着された振動機構を、備えており、大気中において、前記蓋部保持機構により、前記底部と分離した開放状態の前記蓋部を保持し、前記振動機構による振動を前記蓋部に与えることを特徴とする、ケースの洗浄装置である。
また、本発明の請求項9に係る発明は、排気機構を、さらに備えることを特徴とする、請求項8に記載のケースの洗浄装置である。
また、本発明の請求項10に係る発明は、イオン化エアーガンを、さらに備えることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載のケースの洗浄装置である。
本発明によれば、従来の液体を用いた洗浄による異物除去処理では除去しきれない異物に対しても効果的にケース内を洗浄できる。それゆえ、ケース内に収容されるフォトマスク、マスクブランクス、インプリント用テンプレート、ガラス基板、ウェハ等の精密部品に異物が付着してしまうことを、より効果的に抑制することができる。
本発明の洗浄方法の対象となるケースの一例について示す図 本発明に係るケースの洗浄装置の一例について示す図 本発明に係るケースの洗浄装置の他の例について示す図 加速度計測結果について示す図 本発明に係るケースの洗浄方法の評価結果について示す図
<ケース>
まず、本発明の洗浄方法の対象となるケースについて説明する。
図1は、本発明の洗浄方法の対象となるケースの一例について示す図である。ここで、図1(a)は、収容物40を収容し、蓋部20と底部30を係合させた状態のケース10を示し、図1(b)は、蓋部20と底部30を分離した状態を示す。なお、図1(b)においては、収容物40は省略している。
図1(a)、(b)に示すように、ケース10は、主たる構成要素として、蓋部20と底部30を有している。
蓋部20は、天板部21と、天板部21の周縁から下方(図中のZ方向と逆の方向)に延びるように設けられた周壁部22を有しており、天板部21と周壁部22から構成される空間に収容物40が納められる。
底部30は、底部本体31と、底部本体31の上に設けられた収容物保持部32を有し、収容物保持部32によって、収容物40の周縁の一部が下側及び側面側から保持される。
収容物40としては、異物の付着を嫌う製品及び部品を挙げることができ、特に、フォトマスク、マスクブランクス、インプリント用テンプレート、ガラス基板、ウェハ等の精密部品を、好適に挙げることができる。
天板部21の平面形態は、収容物40の形態にもよるが、例えば、収容物40がフォトマスクやマスクブランクス、またはその製造中間品である場合は、通常、略四角形である。この場合、開口部23の平面形態も、略四角形になる。
同様に、底部30の平面形態も、収容物40の形態にもよるが、例えば、収容物40がフォトマスクやマスクブランクス、またはその製造中間品である場合は、通常、略四角形である。
ケース10は、蓋部20と底部30を係合させた状態で密閉状態になるものであるが、蓋部20と底部30のいずれか、若しくはその両方には、ケース10内に気体を供給するための給気孔や、ケース10内から気体を排出するための排気孔が設けられていても良い。
例えば、不活性ガスをケース10内に充填することで、収容物40の化学的な経時変化を抑制できるからである。
また、蓋部20は、収容物40を上方から押圧するピンを有していても良い。このようなピンを有することで、収容物40を収容し、蓋部20と底部30を係合させた際に、収容物40が、ケース10内で移動したり、収容物保持部32から浮き上がったりすることを、より効果的に防止できるからである。
また、ケース10の蓋部20及び底部30には、標準機械的インターフェースSMIF(Standard Mechanical Interface)機構が組み込まれていることが好ましい。ケース10の蓋部20を底部30と分離した開放状態にして、底部30に保持されている収容物40を各種装置に移動させることを自動化でき、この収容物40の装置への移動過程において異物が混入することを、抑制できるからである。
なお、上記の「標準機械的インターフェースSMIF機構が組み込まれていること」とは、標準機械的インターフェースSMIFシステムに適合した、蓋部と底部のロック機構及び取外し機構を備えていることを意味する。
<ケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置>
次に、本発明に係るケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置について説明する。
図2は、本発明に係るケースの洗浄装置の一例について示す図である。
本発明に係るケースの洗浄方法は、上記のケース10のように、天板部21と天板部21の周縁から下方に延びるように設けられた周壁部22を有し、天板部21と周壁部22から構成される空間に収容物40が納められる蓋部20と、収容物40を保持する底部30と、を有するケースを洗浄する方法であって、大気中において、気体が天側から地側に向かって流れる環境、または、気体が作業者に対し奥側から手前側に向かって流れる環境の下で、蓋部20の天板部21を天側(図中のZ方向)に配し、天板部21と周壁部22から構成される空間の開口部を地面側(図中のZ方向とは反対方向)に配し、蓋部20を、底部30と分離した開放状態で、振動させる工程を有するものである。
そして、本発明に係るケースの洗浄装置は、上記の本発明に係るケースの洗浄方法に用いられる装置である。
例えば、図2に示すように、洗浄装置100は、蓋部20を保持する蓋部保持機構110と、蓋部保持機構110が装着された振動機構120を備えており、大気中において、蓋部保持機構110により、底部30(図示せず)と分離した開放状態の蓋部20を保持し、振動機構120による振動を蓋部20に与えて、蓋部20の内部に付着した異物、および、蓋部20の天板部21と周壁部22から構成される空間に存在する異物を除去するものである。
より詳しくは、図2に示す洗浄装置100において、蓋部保持機構110は、蓋部20を保持する蓋部保持部111と、蓋部保持部111が設けられた支柱部112を有しており、蓋部保持部111が支柱部112の上方(図中のZ方向)に設けられていることにより、蓋部20を中空に保持することができる。
支柱部112は、その下面(底面)側が振動機構120のステージ121に装着されており、ステージ121は、振動部122に連結されており、振動発生部123による振動部122の振動が、ステージ121、支柱部112、蓋部保持部111を介して蓋部20に与えられる。
ここで、蓋部20を洗浄装置100に保持させる際には、蓋部20の天板部21を天側(図中のZ方向)に配し、天板部21と周壁部22から構成される空間の開口部23を地面側に配することが好ましい。重力の影響によって、異物を、蓋部20の内部から、より排出しやすくなるからである。
さらに、気体が天側から地側に向かって流れる環境、または、気体が作業者に対し奥側から手前側に向かって流れる環境の下で、蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させることにより、蓋部20の内部から排出された異物が、再び蓋部20の内部に付着する不具合を防ぐことができる。
なお、「気体が天側から地側に向かって流れる環境」とは、いわゆる「ダウンフロー」の環境を意味し、例えば、半導体製造工場のクリーンルームのように、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルターを通過した気体が天井から吹き出され、地面側に向かって流れる環境を挙げることができる。また、クリーンブースやクリーンベンチを用いて、局所的に「気体が天側から地側に向かって流れる環境」を作り出しても良い。
また、「気体が作業者に対し奥側から手前側に向かって流れる環境」は、例えば図2に示す洗浄装置100を、クリーンブースやクリーンベンチ内に配置し、洗浄装置100の背面側に設けられたHEPAフィルターを通過した気体が、洗浄装置100の背面側から前面側、換言すれば、作業者に対して奥側から手前側に向かって流れるようにすることで、このような環境とすることができる。
また、洗浄装置100はイオン化エアーガン130を、備えていても良い。
ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程において、または、ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程の前後において、イオン化させたクリーンエアー131を、蓋部20の内部に吹き付けることにより、異物を蓋部20の内部から、より排出しやすくなるからである。
また、図示はしないが、洗浄装置100は排気機構を、さらに備えていても良い。
ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程において、排気を行うことにより、蓋部20の内部から排出された異物が、蓋部20の内部に戻ってしまうことを、より効果的に抑制できるからである。
図3は、本発明に係るケースの洗浄装置の他の例について示す図である。本発明においては、図3に示すように、振動機構220は蓋部20の上方(図中のZ方向)に配置される物であっても良い。
例えば、図3に示す洗浄装置200において、蓋部保持機構210は、蓋部20を保持する蓋部保持部211と、蓋部保持部211が設けられた支柱部212を有しており、蓋部保持部211が支柱部212の下方に設けられていることにより、蓋部20を中空に保持している。
支柱部212は、その上面側が振動機構220のステージ221の下面に装着されており、ステージ221は、その上方で振動部222に連結されており、振動発生部223による振動部222の振動が、ステージ221、支柱部212、蓋部保持部211を介して蓋部20に与えられる。
ここで、蓋部20を洗浄装置200に保持させる際には、上記の洗浄装置100と同様に、蓋部20の天板部21を天側(図中のZ方向)に配し、天板部21と周壁部22から構成される空間の開口部23を地面側に配することが好ましい。重力の影響によって、異物を、蓋部20の内部から、より排出しやすくなるからである。
さらに、気体が天側から地側に向かって流れる環境、または、気体が作業者に対し奥側から手前側に向かって流れる環境の下で、蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させることにより、蓋部20の内部から排出された異物が、再び蓋部20の内部に付着する不具合を防ぐことができる。
また、洗浄装置200も、イオン化エアーガン230を備えていても良い。
ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程において、または、ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程の前後において、イオン化させたクリーンエアー231を、蓋部20の内部に吹き付けることにより、異物を蓋部20の内部から、より排出しやすくなるからである。
特に、洗浄装置200においては、振動機構220のステージ221が蓋部20の上方にあるため、蓋部20の下方には、イオン化エアーガン130の配備を阻害するものが無い点、好ましい。
また、図示はしないが、洗浄装置200も、排気機構を、さらに備えていても良い。
ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程において、排気を行うことにより、蓋部20の内部から排出された異物が、蓋部20の内部に戻ってしまうことを、より効果的に抑制できるからである。
特に、洗浄装置200においては、振動機構220のステージ221が蓋部20の上方にあるため、蓋部20の直下に排気機構を設けることができる点、好ましい。
本発明において、振動発生部123、223は、1G以上5G以下(すなわち、9.8m/s2以上49m/s2以下)の加速度で蓋部20を振動させることができるものであることが好ましい。加速度計測試験の結果、ケース10を搬送、保管する際に、ケース10に与えられる加速度の範囲は、通常、1G以上5G以下(9.8m/s2以上49m/s2以下)であったからである。
図4は、ケース10を搬送、保管する際に、ケース10に与えられる加速度を計測した結果について示す図である。ここで、図4(a)はケース10をゆっくり置いた場合に受ける加速度、図4(b)はケース10を普通に置いた場合に受ける加速度、図4(c)はケース10を持って歩行した場合に受ける加速度、図4(d)はケース10を落とした場合(高さ5cm)に受ける加速度を、それぞれ示す。いずれも、X軸は時間(秒)を、Y軸は加速度(G)を示す。
図4(a)〜(c)に示すように、ケース10を搬送、保管する際の通常の作業において、ケース10に与えられる加速度の範囲は5G(49m/s2)以下であること、および、歩行時には0.5G〜1G(4.9m/s2〜9.8m/s2)の加速度が継続的に与えられることが判明した。
なお、図4(d)においては、16G(157m/s2)を超える加速度になるが、ケース10を落とすようなことは、ケース10を搬送、保管する際の通常の作業ではなく、この数値は、あくまで参考値である。
それゆえ、本発明の洗浄方法において、蓋部20に与える加速度は、1G以上5G以下(9.8m/s2以上49m/s2以下)の範囲であることが好ましい。
例えば、本発明の洗浄方法で蓋部20に与える振動が、通常の作業においてケース10に与えられる加速度よりも小さい加速度の場合(例えば、9.8m/s2未満の場合)、蓋部20内部に付着した異物を除去することが不十分になり、本発明の洗浄後、収容物40を収容して蓋部20と底部30を係合して密閉したケース10を搬送する際に、この搬送作業の振動により蓋部20内部に付着していた異物が離脱して、収容物40に付着してしまうおそれがあるからである。
また、49m/s2よりも大きな加速度は、通常の作業においてケース10に与えらないため、本発明の洗浄においても、この通常の作業においてケース10に与えられる加速度の最大値以下の範囲として良い。
本発明において、この加速度の範囲で洗浄された蓋部20であれば、本発明の洗浄後、収容物40を収容して蓋部20と底部30を係合して密閉したケース10を搬送した際に、通常の搬送作業の振動により、蓋部20内部に付着していた異物が離脱して、収容物40に付着してしまう事態は、原則、生じないと言えるからである。
一方、通常の作業においてケース10に与えられる加速度よりも過度に大きい加速度を、本発明の洗浄に用いる場合は、この洗浄工程においてケース10の蓋部20を破損してしまうおそれがあるため、好ましくない。
本発明の洗浄方法は、ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程の前に、蓋部20を液体により洗浄する工程を有することが好ましい。
言い換えれば、本発明の洗浄方法における、ケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で振動させる工程は、液体を用いた洗浄によって、蓋部20を洗浄した後に行うことが好ましい。
液体による洗浄では除去しきれなかった異物の除去を、振動させことで除去することができ、ケースをより清浄な状態とすることができるからである。
ここで、洗浄用の液体としては、純水、温純水など、従来の手法で用いられるものであれば用いることができる。薬液を含んでいても良い。また、洗浄液には超音波をかけても良い。
蓋部20の液体による洗浄の方法としては、蓋部20を洗浄液に浸漬させる方法、または、洗浄液を高圧で吹き付ける方法、などが挙げられる。なお、底部30も同様に洗浄液にて洗浄しておいても良い。
その後、蓋部20を乾燥させる。乾燥後、洗浄液による洗浄でも除去しきれなかった異物や、乾燥時に新たに付着した異物を、ケース10の蓋部20を底部30と分離した開放状態で振動させる工程で除去する。
以上、本発明に係るケースの洗浄方法、および、ケースの洗浄装置について、それぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示す構成を備えたケース10を準備し、従来と同様の手法により、温水洗浄を施し、乾燥させたケース10の蓋部20を、底部30と分離した開放状態で、図2に示す構成を備えた洗浄装置100の蓋部保持機構110に保持し、大気中において、気体が天側から地側に向かって流れる環境の下で、1.5G〜2G(14.7m/s2〜19.6m/s2)で1分間振動させた。
その後、蓋部20を洗浄装置100から外し、底部30と係合させて密閉状態とし、ケース10内の異物の計測を行った。
なお、底部30の洗浄は、従来と同様の温水洗浄及び乾燥を施したものとした。
異物の計測は、小型の計測器をケース10内に配置し、計測対象を0.5μm以上の異物とし、10分間測定した。結果を図5に示す。
(比較例1)
実施例1における蓋部20の振動による洗浄を行わないこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の洗浄を行い、異物の計測を行った。
より詳しくは、図1に示す構成を備えたケース10を準備し、従来と同様の手法により、温水洗浄を施し、乾燥させた蓋部20と底部30を、係合させて密閉状態とし、ケース10内の異物の計測を行った。
異物の計測は、小型の計測器をケース10内に配置し、計測対象を0.5μm以上の異物とし、10分間測定した。結果を図5に示す。
(評価)
実施例1及び比較例1の異物計測の測定結果を図5に示す。ここで、図5においては、比較例1における異物の計測数を100%として、比較例1における異物の計測数に対する実施例1における異物の計測数を、百分率で示している。
図5に示すように、従来の洗浄方法のみを施した比較例1に比べ、従来の洗浄方法に加えて、本発明の洗浄方法を施した実施例1においては、67%も異物を減らすことができた。
10 ケース
20 蓋部
30 底部
40 収容物
21 天板部
22 周壁部
23 開口部
31 底部本体
32 収容物保持部
100、200 洗浄装置
110、210 蓋部保持機構
111、211 蓋部保持部
112、212 支柱部
120、220 振動機構
121、221 ステージ
122、222 振動部
123、223 振動発生部
130、230 イオン化エアーガン
131、231 クリーンエアー

Claims (10)

  1. ケースの洗浄方法であって、
    前記ケースは、
    天板部と、該天板部の周縁から下方に延びるように設けられた周壁部を有し、該天板部と該周壁部から構成される空間に収容物が納められる蓋部と、
    前記収容物を保持する底部と、
    を有しており、
    前記洗浄方法は、
    大気中において、気体が天側から地側に向かって流れる環境、または、気体が作業者に対し奥側から手前側に向かって流れる環境の下で、
    前記蓋部の前記天板部を天側に配し、前記天板部と前記周壁部から構成される空間の開口部を地面側に配し、
    前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程を有することを特徴とする、ケースの洗浄方法。
  2. 前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程において、排気を行うことを特徴とする、請求項1に記載のケースの洗浄方法。
  3. 前記ケースの前記蓋部を前記底部と分離した開放状態で振動させる工程の前に、前記蓋部を液体により洗浄する工程を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のケースの洗浄方法。
  4. 前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程において、
    または、前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程の前後において、
    イオン化させたクリーンエアーを、前記蓋部の内部に吹き付けることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法。
  5. 前記ケースの前記蓋部を、前記底部と分離した開放状態で振動させる工程において、前記蓋部を、9.8m/s2以上49m/s2以下の加速度で振動させることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法。
  6. 前記収容物が、フォトマスク、マスクブランクス、インプリント用テンプレート、ガラス基板、ウェハのいずれかであることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法。
  7. 前記ケースの蓋部及び底部には、標準機械的インターフェースSMIF(Standard Mechanical Interface)機構が組み込まれていることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のケースの洗浄方法。
  8. ケースの洗浄装置であって、
    前記ケースは、
    天板部と、該天板部の周縁から下方に延びるように設けられた周壁部を有し、該天板部と該周壁部から構成される空間に収容物を納める蓋部と、
    前記収容物を保持する底部と、
    を有しており、
    前記洗浄装置は、
    前記蓋部を保持する蓋部保持機構と、
    前記蓋部保持機構が装着された振動機構を、
    備えており、
    大気中において、
    前記蓋部保持機構により、前記底部と分離した開放状態の前記蓋部を保持し、前記振動機構による振動を前記蓋部に与えることを特徴とする、ケースの洗浄装置。
  9. 排気機構を、さらに備えることを特徴とする、請求項8に記載のケースの洗浄装置。
  10. イオン化エアーガンを、さらに備えることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載のケースの洗浄装置。
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