JP2017112007A - 電力取出ケーブル、プラグ受容器具、及び、電気機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力取出ケーブル100は、磁力により端子に吸着する吸着部10と、導体部(例えば導体構成部材20)と、導体部と電気的に接続されている電気ケーブル30と、を備えている。導体部は、吸着部10を貫通するとともに、当該導体部の一端部(例えば導体構成部材20の一端部21)が吸着部10から露出する状態に設けられ、吸着部10が端子50に吸着した吸着状態において一端部(例えば一端部21)が端子50に接触するとともに電気的に接続される。
【選択図】図3
Description
先ず、図1から図5を用いて第1の実施形態を説明する。
図1は第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100の先端部110を示す図であり、このうち図1(a)は断面図、図1(b)は平面図、図1(c)は先端面を示す図である。なお、図1(a)は図1(c)のA−A線に沿った断面図(縦断面図)であり、図1(c)は図1(b)の矢印C方向から先端部110の先端面を視た状態を示す図である。
図2は第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100の全体斜視図である。
導体部は、吸着部10を貫通するとともに、当該導体部の一端部(例えば導体構成部材20の一端部21)が吸着部10から露出する状態に設けられ、吸着部10が端子50に吸着した吸着状態において導体部の一端部(例えば導体構成部材20の一端部21)が端子50に接触するとともに電気的に接続されるようになっている。
以下、詳細に説明する。
吸着部10には、当該吸着部10を貫通する貫通孔10aが形成されている。吸着部10における貫通孔10aの配置は特に限定されないが、一例として、吸着部10の中心線(例えば吸着部10が円柱状である場合における軸心)に沿って貫通孔10aが延在している。貫通孔10aの断面形状は特に限定されないが、例えば、円形状とすることができる。
吸着部10を構成する永久磁石は、導電性の有無を問わないため、特に種類は限定されない。このため、吸着部10は、例えば、安価なフェライト磁石により構成することができる。ただし、吸着部10は、吸着力に優れたネオジム磁石などにより構成しても良い。
導体構成部材20は、吸着部10の貫通孔10aに挿入された状態で、吸着部10に対して固定されている。吸着部10に対する導体構成部材20の固定方法は特に限定されないが、例えば、接着固定又は圧入固定などを採用することができる。
導体構成部材20の形状は特に限定されないが、貫通孔10aに対して嵌入する形状であることが好ましい。すなわち、貫通孔10aが断面円形の直線状の孔である場合、導体構成部材20は円柱状に形成されているとともに、導体構成部材20の外径は貫通孔10aの内径と同等であるか又は貫通孔10aの内径よりも若干小さい程度に設定されていることが好ましい。
導体構成部材20が吸着部10に固定された状態で、導体構成部材20の一端部21は吸着部10の一端部11から露出している。より具体的には、例えば、導体構成部材20の一端部21は吸着部10の凹部11aの中央部において吸着部10から露出している。なお、導体構成部材20の一端部21は、凹部11aとともに上記の凹曲面形状(例えば半球形状)を形成していても良いし、或いは、平面形状(例えば、導体構成部材20の軸心に対して直交する平面形状)に形成されていても良い。
また、導体構成部材20の他端部22は、例えば、吸着部10の他端部12において露出している。より具体的には、例えば、導体構成部材20の他端部22は吸着部10の他端部12の端面の中央部において、吸着部10から露出している。
導線31の一端部は、導体構成部材20に対して電気的に接続されている。より具体的には、導線31の一端部は、例えば、導体構成部材20の他端部22に対して接触しているとともに電気的に接続されている。導線31の一端部は、他端部22に対して半田付けなどにより固定されていることが好ましい。
ケース40は、該ケース40内に吸着部10が嵌入する形状に形成されていることが好ましい。すなわち、吸着部10が円柱状の場合、例えば、ケース40は(周壁部41は)円筒状に形成されているとともに、ケース40の(周壁部41の)内径は吸着部10の外径と同等であるか又は吸着部10の外径よりも若干大きい程度に設定されていることが好ましい。
吸着部10は、ケース40の開口40a側に凹部11aが位置する向きで、ケース40に(周壁部41に)収容されている。
なお、図1(a)に示すように、吸着部10の他端部12が基端側閉塞部42の内面に突き当たっていることが好ましい一例である。ただし、基端側閉塞部42と他端部12との間に他の構造物が介在していても良い。
また、図1(a)に示すように、吸着部10の軸方向において、吸着部10における一端部11側の先端位置とケース40における開口40a側の先端位置とが揃っていることが好ましい。
吸着部10は、ケース40に対して固定されている。ケース40に対する吸着部10の固定方法は特に限定されないが、例えば、接着固定又は圧入固定などを採用することができる。
導線31の一端部は、挿通孔42aを通して、導体構成部材20の他端部22に対して接触している。これにより、導線31の一端部が導体構成部材20の他端部22に対して電気的に接続されている。
被覆部32の先端が基端側閉塞部42の外面に突き当たっていることなどにより、導線31が外部に露出していないことが好ましい。なお、挿通孔42aからケース40の外部に導出されている導線31の周囲が、基端側閉塞部42の外面と被覆部32の先端との境界部において、図示しない絶縁性のカバー部材によって覆われていることも好ましい。
図3(a)は電力取出ケーブル100の先端部110を端子50に接続する前の状態を示し、図3(b)は先端部110を端子50に接続した状態を示す図である。
環状端子51の中央の孔を端子固定部55のネジ孔に対して位置合わせして、端子固定部55の一方の面上に環状端子51を配置するとともに、固定ネジ52を環状端子51の孔を介して端子固定部55のネジ孔に螺合させることによって、環状端子51と固定ネジ52とにより構成される端子50が端子固定部55に対して固定されている。
なお、固定ネジ52は、磁石によって吸着される導電性の磁性体により構成されている。固定ネジ52を構成する材料は、例えば、400系ステンレス鋼や鉄鋼材などの、磁性体金属とすることができる。
環状端子51については、固定ネジ52と同様に導電性の磁性体により構成されていても良いし、磁石によって吸着されない(非磁性体の)導電性の材料により構成されていても良い。
なお、頭部52bの頂部が平面状である場合は、吸着部10の一端部11側の端面は、凹部11aではなく、頭部52bの頂部に対して面接触可能な平面形状などの形状に形成されていることが好ましい。
この電力配線は、例えば、配電盤のブレーカーの二次側に接続されている電力配線である。つまり、端子50は、このブレーカーの二次側の端子である。
このため、停電となっておらず、且つ、当該電力配線が接続されているブレーカー(配線用遮断器)がオンの状態では、当該電力配線に電力が供給され、したがって、当該電力配線が接続されている端子50にも電力が供給される。
これにより、導体構成部材20が固定ネジ52に対して電気的に接続される。よって、固定ネジ52に供給される電力を、導体構成部材20及び導線31を介して取り出すことができる。すなわち、端子50に供給される電力を、電力取出ケーブル100を用いて取り出すことができる。
本実施形態に係るプラグ受容器具200は、本実施形態に係る電力取出ケーブル100と、電気ケーブル30を介して導体部(例えば導体構成部材20)と電気的に接続され、プラグを受容するプラグ受容部60と、を備える。
一対の電力取出ケーブル100の電気ケーブル30は、例えば、プラグ受容部60側においては、被覆部32どうしが互いに一体化されて束ねられた拘束部35となっていることが好ましい。
そして、図示しない電気機器の電力プラグの一対の端子を、差込穴61、62にそれぞれ差し込む(プラグ受容部60に電力プラグを受容させる)ことによって、導体構成部材20、導線31及びプラグ受容部60を介して当該電気機器に対して電力を供給することができる。すなわち、プラグ受容器具200を用いて配電盤などから取り出した電力を、電力プラグを有する電気機器において利用することができる。
本実施形態に係る電気機器300は、本実施形態に係る電力取出ケーブル100と、電気ケーブル30を介して導体部(例えば導体構成部材20)と電気的に接続され、端子50から導体部及び電気ケーブル30を介して供給される電力により動作する動作部71と、を備えている。
電気機器300は、一対の電力取出ケーブル100の他端側にプラグ受容部60の代わりに動作部71が接続されている点でプラグ受容器具200と相違しているとともに、停電報知部72を有する点でもプラグ受容器具200と相違しているが、その他の点ではプラグ受容器具200と同様に構成されている。
動作部71は、電力を消費して動作する機器であれば、特に限定されない。例えば、玄関灯(内玄関灯)、防災機器、防犯機器、アロマスタンドなどを動作部71として例示することができる。
なお、プラグ受容器具200を利用する場合と同様に一対の電力取出ケーブル100a、100bをそれぞれ端子50に接続した状態において、動作部71が動作するか否かを確認することによって、端子50を有するブレーカーに対する電力供給の有無の確認(通電テスト)が可能である。
停電報知部72は、電力取出ケーブル100aの導線31と電力取出ケーブル100bの導線31との少なくともいずれか一方に対する電力供給がオフになったことを報知する。すなわち、停電報知部72は、停電となったり、或いは、先端部110の導体構成部材20と端子50とが導通不良となったりしたことを検出し、報知するものである。
停電報知部72の具体的な構成は特に限定されないが、停電報知部72は、例えば、電力取出ケーブル100aの導線31と電力取出ケーブル100bの導線31との双方に対して非停電時において供給される電力を利用して直流電流を生成する整流回路と、整流回路により生成された直流電流を利用して蓄電を行う蓄電部と、蓄電部から供給される電力により報知動作(例えば発光動作)を行う報知部と、電力取出ケーブル100aの導線31と電力取出ケーブル100bの導線31との少なくともいずれか一方に対する電力供給がオフになった場合に蓄電部から報知部への電力供給を開始させる停電検出回路と、を備えている。
よって、電力取出ケーブル100aの導線31と電力取出ケーブル100bの導線31との少なくともいずれか一方に対する電力供給がオフになった場合には、報知部は、蓄電部から供給される電力によって報知動作(例えば発光動作)を行う。
なお、停電報知部72の報知部は、発光動作を行う場合、乾電池が不要な非常灯としても機能する。
このため、磁石を用いて端子50と電気ケーブル30とを相互に導通させる必要が無いので、端子50と電気ケーブル30との導通性が、吸着部10を構成する磁石の電気抵抗に影響を受けないようにできる。
よって、端子50と電気ケーブル30との良好な導通性を容易に実現することができる。また、吸着部10を構成する磁石は、安価なファライト磁石で十分となるので、吸着部10、ひいては電力取出ケーブル100を安価に作製することが可能となる。
図6(a)は変形例1に係る電力取出ケーブル100の先端部を示す断面図である。
変形例1に係る電力取出ケーブル100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100と相違し、その他の点では、第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100と同様に構成されている。
そして、導線31の一端部31aの先端部は、吸着部10の内部において、導体構成部材20の他端部22に対して接触しているとともに電気的に接続されている。
すなわち、本変形例の場合、導体部は、一端部21を含む第1部分(例えば導体構成部材20)と、第1部分と電気ケーブル30との間に介在している第2部分(例えば、電気ケーブル30から露出した導線31の一端部31a)と、を含んで構成されている。そして、第1部分(導体構成部材20)が第2部分(一端部31a)よりも大径に形成されている。
これにより、一端部21の面積を十分に確保できるため、導体構成部材20と端子50との接触面積を十分に確保でき、導体構成部材20と端子50との良好な導通性を実現することができる。
図6(b)は変形例2に係る電力取出ケーブル100の先端部を示す断面図である。
変形例2に係る電力取出ケーブル100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100と相違し、その他の点では、第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100と同様に構成されている。
大径部23は、導体構成部材20の一端部21に対して接触しているとともに、該一端部21に対して電気的に接続されている。大径部23は、一端部21に対して半田付けなどにより固定されていることが好ましい。
大径部23の形状は特に限定されないが、例えば、半球状などのドーム型に形成されていて、凹部11a及び導体構成部材20の一端部21に沿って(面接触する状態で)配置されている。
大径部23は、導電性が良好な材料により構成されている。大径部23を構成する材料としては、例えば、銅、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属材料が好ましく用いられる。また、大径部23は、磁石によって吸着される導電性の磁性体(例えば、400系ステンレス鋼や鉄鋼材などの、磁性体金属)により構成されていることが好ましい。
大径部23は、吸着部10の凹部11a及び導体構成部材20の一端部21に対して固定されている。これらに対する大径部23の固定方法は特に限定されないが、例えば、接着固定などを採用することができる。
そして、本変形例の場合、吸着部10が端子50(例えば固定ネジ52)に対して吸着することにより、大径部23が端子50(例えば固定ネジ52の頭部52b)に対して接触するとともに電気的に接続される。つまり、本変形例の場合、導電部の一端部は、大径部23により構成されている。
これにより、一端部(大径部23)の面積を十分に確保できるため、導体部と端子50との接触面積を十分に確保でき、導体部と端子50との良好な導通性を実現することができる。
図7は第2の実施形態に係る電力取出ケーブル100を示す図であり、このうち図7(a)は導体部(例えば導体構成部材20)が吸着部10に取り付けられる前の状態を、図7(b)は導体部が吸着部10に取り付けられた状態を、図7(c)は突起(一端部21)が吸着部10に隠れるように吸着部10に対する導体部の螺合深さを調節した状態を、それぞれ示す。また、図8は導体部の斜視図である。
本実施形態に係る電力取出ケーブル100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る電力取出ケーブル100と同様に構成されている。
ただし、吸着部10には雌ネジ構成部材80が設けられておらず、吸着部10に直接雌ネジが切られていて、当該雌ネジが吸着部10を貫通していても良い。
すなわち、本実施形態の場合、導体部(導体構成部材20)の一端部21は、端子50を構成するネジ(固定ネジ52)の頭部52bの切り込みに嵌入する突起を含む。
一端部21は、雄ネジ部25の先端面25aから、雄ネジ部25と同軸に突出している。
なお、雄ネジ部25の先端面25aは、雄ネジ部25の軸心に対して直交する平面状に形成されており、先端面25aから突起(一端部21)が突出していることが好ましい一例である。
より具体的には、一端部21は、互いに同一平面上に配置されていて一枚の集合壁部を構成している一対の壁状部211、212と、壁状部211、212に対して直交しているとともに互いに同一平面上に配置されていて一枚の集合壁部を構成している一対の壁状部213、214と、を含んで構成されている。壁状部211、212により構成される集合壁部と、壁状部213、214により構成される集合壁部とは、互いに十字型に交差(直交)している。これら2つの集合壁部の交差線は、雄ネジ部25の軸心の延長上に配置されていることが好ましい。
また、一端部21の先端面21bは、先細のテーパー形状に形成されていることが好ましい。すなわち、各壁状部211、212、213、214の先端は、例えば、2つの集合壁部の交差線に近づくにつれて先端側に位置する(2つの集合壁部の交差線から遠ざかるにつれて基端側に位置する)ように傾斜している。
頭部52bの十字型の切り込みを構成する一対の溝(互いに直交する溝)のうち、一方の溝に対して壁状部211及び212の少なくとも先端部が嵌入し、他方の溝に対して壁状部213及び214の少なくとも先端部が嵌入するようになっている。
ツマミ構成部材90の形状は特に限定されないが、一例として、ツマミ構成部材90は、大径部91と、大径部91よりも小径の小径部92と、を有しており、大径部91と小径部92との境界には段差部94が形成されている。電力取出ケーブル100の使用者は、ツマミ構成部材90の大径部91を摘まむことにより、ツマミ構成部材90及び導体構成部材20を一体的に回転させて、雄ネジ部25を吸着部10に対して螺合させることができる。
大径部91及び小径部92の形状は特に限定されない。一例として、大径部91及び小径部92は、それぞれ円柱形状に形成され、且つ、大径部91と小径部92とが相互に同軸に配置されている。ただし、大径部91は角柱形状などであっても良い。また、小径部92は、雄ネジ部25が吸着部10に対して螺合する際に、雄ネジ部25とともに回転しながら挿通孔42aを介してケース40内に入り込むことが可能であれば、特に形状は限定されない。
ツマミ構成部材90は、例えば樹脂などの絶縁性材料により構成されている。
本実施形態の場合、雄ネジ部25、一端部21及び差込部26を含む導体構成部材20の全体が、例えば、銅、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属材料により一体的に形成されている。
また、本実施形態の場合、例えば、差込部26の基端部が導体構成部材20の他端部22である。
更に、ツマミ構成部材90には、導線31の一端部が挿通される挿通孔90bが形成されている。挿通孔90bは、例えば、大径部91における小径部92側とは反対側の端部から、差込穴90aに亘って形成されている。すなわち、差込穴90aと挿通孔90bとは相互に連通しているとともに、差込穴90a及び挿通孔90bがツマミ構成部材90を貫通している。
導体構成部材20の差込部26は、差込穴90aに対して差し込み固定されている。例えば、差込部26は、ツマミ構成部材90における差込穴90aの内周面に対して接着固定されている。
また、電気ケーブル30の導線31の一端部は、挿通孔90bに差し込まれているとともに、差込部26の基端部(雄ネジ部25側とは反対側の端部)に対して接触していることにより、該差込部26に対して電気的に接続されている。これにより、導線31は、差込部26及び雄ネジ部25を介して導体構成部材20の一端部21と導通している。導線31の一端部は、差込部26の基端部に対して半田付けなどにより固定されていることが好ましい。
なお、電気ケーブル30の被覆部32の先端が大径部91における基端側の外面に突き当たっていることなどにより、導線31が外部に露出していないことが好ましい。なお、挿通孔42aからケース40の外部に導出されている導線31の周囲が、大径部91の外面と被覆部32の先端との境界部において、図示しない絶縁性のカバー部材によって覆われていることも好ましい。
このように導体構成部材20がネジ構造によって吸着部10に対して取り付けられるため、電力取出ケーブル100の組み立てを容易に行うことができ、且つ、電力取出ケーブル100を安価に作製することができる。
図7(b)に示すように、雄ネジ部25を雌ネジ構成部材80に対して螺合させることにより、一端部21が吸着部10の凹部11aから突出した状態となるとともに、例えば、大径部91と小径部92との境界の段差部94が、ケース40の基端側閉塞部42の外面に突き当たった状態となる。したがって、小径部92は、ケース40内に入り込んで、外部から視認されない状態となる。
この状態では、吸着部10が固定ネジ52の頭部52bに対して吸着した状態においても、導体構成部材20の一端部21が頭部52bに対して非接触状態となり、導体構成部材20と端子50とが非導通状態となる。
よって、電力取出ケーブル100を用いて端子50から電力を取り出す必要が無いときには、図7(c)に示すように、導体構成部材20と端子50とを非導通状態にすることができる。
より具体的には、例えば、導体部(導体構成部材20)は、吸着部10に対して相対的に進退可能となるように、吸着部10に対して直接又は間接に螺合している(図示例では、導体構成部材20が吸着部10に対して雌ネジ構成部材80を介して間接に螺合している)。
なお、導体構成部材20が第2位置にあるときにおいて導体構成部材20と端子50とをより確実に絶縁するために、凹部11aには、絶縁材料により構成された絶縁膜(絶縁層)が形成されていても良い。この場合、吸着部10は、絶縁膜を介して端子50に対して吸着するため、吸着部10が端子50に対して直接接触しないようにできる。
したがって、識別標示部93が外部から視認されないときには、導体構成部材20と端子50とが導通状態である(つまり導体構成部材20が第1位置にある)ことを示し、識別標示部93が外部から視認されるときには、導体構成部材20と端子50とが非導通状態である(つまり導体構成部材20が第2位置にある)ことを示すこととなる。
すなわち、本実施形態に係る電力取出ケーブル100は、導体部(導体構成部材20)と一体に設けられて導体部が第1位置と第2位置とのいずれの位置にあるかを識別させる識別標示部93を更に備えている。
よって、導体構成部材20と端子50とが導通した状態(オン状態)と、導体構成部材20と端子50とが非導通の状態(オフ状態)と、を識別標示部93により容易に識別することが可能である。
すなわち、導体構成部材20は、吸着部10が端子50に吸着した吸着状態において一端部21が端子50に接触する第1位置と、吸着状態において一端部21が端子50に非接触となる第2位置と、に吸着部10に対して相対的に進退可能に設けられている。これにより、導体構成部材20を吸着部10に対して進退させることによって、導体構成部材20と端子50とが導通した状態(オン状態)と、導体構成部材20と端子50とが非導通の状態(オフ状態)と、を容易に切り替えることができる。
例えば、第2の実施形態においては、導体構成部材20の一端部21が突起形状である例を説明したが、第2の実施形態においても、一端部21の形状は第1の実施形態と同様に平面形状又は凹曲面形状であっても良い。
また、第2の実施形態においては、電力取出ケーブル100が識別標示部93を有する例を説明したが、電力取出ケーブル100は必ずしも識別標示部93を有していなくても良い。
また、第1の実施形態において、一端部21の形状が第2の実施形態と同様の突起形状であっても良い。
(1)磁力により端子に吸着する吸着部と、前記吸着部を貫通するとともに一端部が前記吸着部から露出する状態に設けられ、前記吸着部が前記端子に吸着した吸着状態において、前記一端部が前記端子に接触するとともに電気的に接続される導体部と、前記導体部と電気的に接続されている電気ケーブルと、を備える電力取出ケーブル。
(2)前記導体部は、前記吸着状態において前記一端部が前記端子に接触する第1位置と、前記吸着状態において前記一端部が前記端子に非接触となる第2位置と、に前記吸着部に対して相対的に進退可能に設けられている(1)に記載の電力取出ケーブル。
(3)前記導体部は、前記吸着部に対して相対的に進退可能となるように、前記吸着部に対して直接又は間接に螺合している(2)に記載の電力取出ケーブル。
(4)前記導体部と一体に設けられ、前記導体部が前記第1位置と前記第2位置とのいずれの位置にあるかを識別させる識別標示部を更に備える(2)又は(3)に記載の電力取出ケーブル。
(5)前記導体部は、前記一端部を含む第1部分と、前記第1部分と前記電気ケーブルとの間に介在している第2部分と、を含んで構成され、前記第1部分が前記第2部分よりも大径に形成されている(1)から(4)のいずれか一項に記載の電力取出ケーブル。
(6)前記導体部の前記一端部は、前記端子を構成するネジの頭部の切り込みに嵌入する突起を含む(1)から(5)のいずれか一項に記載の電力取出ケーブル。
(7)(1)から(6)のいずれか一項に記載の電力取出ケーブルと、前記電気ケーブルを介して前記導体部と電気的に接続され、プラグを受容するプラグ受容部と、を備えるプラグ受容器具。
(8)(1)から(6)のいずれか一項に記載の電力取出ケーブルと、前記電気ケーブルを介して前記導体部と電気的に接続され、前記端子から前記導体部及び前記電気ケーブルを介して供給される電力により動作する動作部と、を備える電気機器。
11a 凹部
20 導体構成部材(導体部)
21 一端部(導体部の一端部)
22 他端部(導体部の他端部)
23 大径部(導体部)
25 雄ネジ部
30 電気ケーブル
31 導線
31a 一端部(導体部)
32 被覆部
40 ケース
50 端子
52 固定ネジ(ネジ)
52b 頭部
60 プラグ受容部
71 動作部
80 雌ネジ構成部材
90 ツマミ構成部材
93 識別標示部
100、100a、100b 電力取出ケーブル
200 プラグ受容器具
300 電気機器
Claims (8)
- 磁力により端子に吸着する吸着部と、
前記吸着部を貫通するとともに一端部が前記吸着部から露出する状態に設けられ、前記吸着部が前記端子に吸着した吸着状態において、前記一端部が前記端子に接触するとともに電気的に接続される導体部と、
前記導体部と電気的に接続されている電気ケーブルと、
を備える電力取出ケーブル。 - 前記導体部は、前記吸着状態において前記一端部が前記端子に接触する第1位置と、前記吸着状態において前記一端部が前記端子に非接触となる第2位置と、に前記吸着部に対して相対的に進退可能に設けられている請求項1に記載の電力取出ケーブル。
- 前記導体部は、前記吸着部に対して相対的に進退可能となるように、前記吸着部に対して直接又は間接に螺合している請求項2に記載の電力取出ケーブル。
- 前記導体部と一体に設けられ、前記導体部が前記第1位置と前記第2位置とのいずれの位置にあるかを識別させる識別標示部を更に備える請求項2又は3に記載の電力取出ケーブル。
- 前記導体部は、前記一端部を含む第1部分と、前記第1部分と前記電気ケーブルとの間に介在している第2部分と、を含んで構成され、
前記第1部分が前記第2部分よりも大径に形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の電力取出ケーブル。 - 前記導体部の前記一端部は、前記端子を構成するネジの頭部の切り込みに嵌入する突起を含む請求項1から5のいずれか一項に記載の電力取出ケーブル。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載の電力取出ケーブルと、
前記電気ケーブルを介して前記導体部と電気的に接続され、プラグを受容するプラグ受容部と、
を備えるプラグ受容器具。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の電力取出ケーブルと、
前記電気ケーブルを介して前記導体部と電気的に接続され、前記端子から前記導体部及び前記電気ケーブルを介して供給される電力により動作する動作部と、
を備える電気機器。
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