JP2017110931A - 分光撮像装置及びその組立方法 - Google Patents

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Masato Tanaka
正人 田中
齋藤 達彦
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Abstract

【課題】スリット及び分光素子と撮像素子との相対位置または相対角度のずれによるスペクトル情報の精度の低下を抑制できる分光撮像装置及びその組立方法を提供する。【解決手段】分光撮像装置1Aは、X2軸方向に延びるスリット、及びスリットを通過した光をX2軸方向及び光軸方向(Z2軸方向)の双方と交差するY2軸方向に分光する分光素子を有する分光器20と、分光素子により分光された光の画像を生成する撮像素子31と、分光器20と撮像素子31とのY2軸方向における相対位置を調整可能とする第1調整機構50と、撮像素子31の光軸に沿った軸線周りの分光器20と撮像素子31との相対角度を調整可能とする第2調整機構60とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、分光撮像装置及びその組立方法に関するものである。
特許文献1には、分光撮像装置(ハイパースペクトルカメラ)に関する技術が開示されている。この文献に記載された装置は、被写体からの光を分光器によって複数の波長領域に分光し、各波長領域ごとの光を撮像素子に受光させることにより、被写体の2次元画像を構成する各ピクセルごとにスペクトル情報が対応付けられたハイパースペクトルデータを取得する。
特許第5632060号公報
分光撮像装置は、スリットを通過した光を分光し、その分光後の光を撮像しながらスキャン機構で光路を走査することによって、二次元の画像の各画素にスペクトル情報が付加されたデータ(ハイパースペクトルデータ)を得る。そのような分光撮像装置においては、スリット及び分光素子と撮像素子との相対位置及び相対角度が精度良く合致していることが求められる。これらの相対位置または相対角度がずれていると、分光後の各波長成分が撮像素子の所定画素に入射せず、ハイパースペクトルデータに含まれるスペクトル情報の精度が低下してしまうからである。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、スリット及び分光素子と撮像素子との相対位置または相対角度のずれによるスペクトル情報の精度の低下を抑制できる分光撮像装置及びその組立方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る分光撮像装置は、第1方向に延びるスリットと、スリットを通過した光を第1方向及び光軸方向の双方と交差する第2方向に分光する分光素子と、分光素子により分光された光の画像を生成する撮像素子と、分光素子と撮像素子との第2方向における相対位置を調整可能とする第1調整機構と、撮像素子の光軸に沿った軸線周りの分光素子と撮像素子との相対角度を調整可能とする第2調整機構と、を備え、分光素子と撮像素子とは、第1調整機構及び第2調整機構を介して互いに固定されている。
また、本発明の一実施形態に係る分光撮像装置の組立方法は、上記の分光撮像装置の組立方法であって、スリットと分光素子とを配置するとともに、治具を用いて分光素子と撮像素子との相対位置及び相対角度の仮固定を行う工程と、スリットを介して分光素子に単一波長の拡散光を入射させる工程と、画像に生じる輝線上の複数の点の第2方向における位置が所定の幅に収まるように第2調整機構による角度調整を行う工程と、第2調整機構において分光素子と撮像素子との相対角度を固定する工程と、輝線上の複数の点の第2方向における位置が所定の範囲に収まるように第1調整機構による位置調整を行う工程と、第1調整機構において分光素子と撮像素子との相対位置を固定する工程とを含む。
本発明による分光撮像装置及びその組立方法によれば、スリット及び分光素子と撮像素子との相対位置または相対角度のずれによるスペクトル情報の精度の低下を抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る分光撮像装置の構成を概略的に示す。 図2は、分光器と撮像機構とを結合する構造を詳細に示す分解側面図である。 図3は、撮像素子側から見た第1部材の正面図である。 図4は、撮像機構側から見た第2部材の正面図である。 図5は、分光素子側から見た第3部材の正面図である。 図6は、分光撮像装置の組立方法を示すフローチャートである。 図7(a)は、角度調整前且つ位置調整前に得られる画像の一例を示す。図7(b)は、図7(a)の画像における輝線上の複数の点の輝度分布を示すグラフである。 図8(a)は、角度調整後且つ位置調整前に得られる画像の一例を示す。図8(b)は、図8(a)の画像における輝線上の複数の点の輝度分布を示すグラフである。 図9(a)は、角度調整後且つ位置調整後に得られる画像の一例を示す。図9(b)は、図9(a)の画像における輝線上の複数の点の輝度分布を示すグラフである。 図10は、一変形例として反射型の分光素子を備える分光撮像装置の構成を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係る分光撮像装置は、第1方向に延びるスリット、及び該スリットを通過した光を第1方向及び光軸方向の双方と交差する第2方向に分光する分光素子を有する分光器と、分光素子により分光された光の画像を生成する撮像素子と、分光器と撮像素子との第2方向における相対位置を調整可能とする第1調整機構と、撮像素子の光軸に沿った軸線周りの分光器と撮像素子との相対角度を調整可能とする第2調整機構とを備え、分光器と撮像素子とは、第1調整機構及び第2調整機構を介して互いに固定されている。
本発明者の知見によれば、分光器と撮像素子との相対位置のずれに関し、スリットの延在方向(第1方向)及び光軸方向のずれはスペクトル情報の精度に殆ど影響せず、これらの方向と交差する方向(第2方向すなわち分光方向)のずれがスペクトル情報の精度に大きく影響する。上記の分光撮像装置では、第1調整機構によって分光器と撮像素子との第2方向における相対位置が調整可能となっているので、分光器と撮像素子との相対位置のずれによるスペクトル情報の精度の低下を効果的に抑制することができる。また、本発明者の知見によれば、分光器と撮像素子との相対角度のずれに関し、第1方向周り及び第2方向周りの角度ずれはスペクトル情報の精度に殆ど影響せず、光軸方向周りのずれがスペクトル情報の精度に大きく影響する。上記の分光撮像装置では、第2調整機構によって撮像素子の光軸に沿った軸線周りの分光器と撮像素子との相対角度が調整可能となっているので、分光器(スリット及び分光素子)と撮像素子との相対角度のずれによるスペクトル情報の精度の低下を効果的に抑制することができる。
第1調整機構は、第1ネジによって互いに固定される分光器側の第1部材と撮像素子側の第2部材とを有し、第1部材及び第2部材の何れか一方に形成された第1ネジを挿通するための孔が第2方向に拡幅されてもよい。これにより、第1調整機構を簡易な構成によって実現できる。
第2調整機構は、軸線上に設けられた回動軸を有し、分光器と撮像素子とが回動軸を中心として相対的に回動可能であってもよい。これにより、分光器と撮像素子との回動中心を簡易な構成により精度良く保つことができる。
回動軸が撮像素子の側方に配置されてもよい。これにより、撮像素子への光の入射を妨げることなく分光器と撮像素子との相対角度を調整することができる。
第2調整機構は、回動軸によって互いに連結され、且つ第2ネジによって互いに固定される分光器側の第3部材と撮像素子側の第4部材とを有し、第3部材及び第4部材の何れか一方に形成された第2ネジを挿通するための孔が回動軸を中心とする周方向に拡幅されてもよい。これにより、第2調整機構を簡易な構成によって実現できる。
第4部材は撮像素子を搭載する配線基板であってもよい。これにより、部品点数を削減して分光撮像装置の構成をシンプルにすることができる。
上記いずれかの分光撮像装置の組立方法であって、治具を用いて分光器と撮像素子との相対位置及び相対角度の仮固定を行う工程と、分光器に単一波長の拡散光を入射させる工程と、画像に生じる輝線の第2方向における位置が所定の変動幅に収まるように第2調整機構による角度調整を行う工程と、第2調整機構において分光器と撮像素子との相対角度を固定する工程と、第2方向における輝線の位置が所定の範囲に収まるように第1調整機構による位置調整を行う工程と、第1調整機構において分光器と撮像素子との相対位置を固定する工程とを含む。この組立方法によれば、第1調整機構における相対位置の調整、及び第2調整機構における相対角度の調整を正確に行うことができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る分光撮像装置及びその組立方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る分光撮像装置1Aの構成を概略的に示す。なお、図1には、理解の容易のため2つのXYZ直交座標系が示されている。一方のXYZ直交座標系は、互いに直交するX1軸、Y1軸、及びZ1軸からなる。Z1軸は、分光撮像装置1Aに入射する撮影対象物からの散乱反射光L1の光軸と平行に規定されている。また、他方のXYZ直交座標系は、互いに直交するX2軸、Y2軸、及びZ2軸からなる。Z2軸は、撮像素子31の受光面に対して垂直に規定され、X2軸はX1軸と平行である。
図1に示されるように、本実施形態の分光撮像装置1Aは、撮像レンズ機構10、分光器20、撮像機構30、及びデータ処理機構40を備える。撮像レンズ機構10には、撮影対象物からの散乱反射光L1が入射する。撮像レンズ機構10は、レンズ系11を有しており、散乱反射光L1を分光器20に向けて集光する。
分光器20は、スリット21、レンズ系22、分光素子23、及びレンズ系24を有する。スリット21は、X1軸方向(第1方向)に延びており、例えば板状部材に形成された細長の開口によって構成される。スリット21は、撮像レンズ機構10によって集光された散乱反射光L1を受け、その一部(X1軸方向に延びる部分)を通過させる。レンズ系22は、分光素子23に対して対象物側(すなわちスリット21と分光素子23との間)に設けられ、スリット21と分光素子23とを光学的に結合するとともに、スリット21を通過した散乱反射光L1をコリメートする。分光素子23は、スリット21を通過した散乱反射光L1を回折させることにより、X1軸方向及びZ1軸方向(光軸方向)の双方と交差するY2軸方向(第2方向)に分光する。図中の破線は、波長の違いによってY2軸方向に拡がった分光後の光L2の範囲を示している。
なお、本実施形態の分光素子23は透過型であって、スリット21に光結合される光入射面23aと、光出射面23bとを有する。レンズ系24は、分光素子23に対して撮像機構側(すなわち分光素子23と撮像機構30との間)に設けられ、分光素子23の光出射面23bと撮像機構30とを光学的に結合するとともに、分光素子23を通過した分光後の光L2を撮像機構30において結像させる。
撮像機構30は、撮像素子31を有する。撮像素子31は、分光素子23により分光された光L2の画像を生成する。具体的には、撮像素子31はX2軸方向及びY2軸方向に沿って二次元状に並ぶ複数の画素を有しており、各画素に入射した光の強度を検出することによって画像を生成する。ここで、或るX2座標におけるY2軸方向の光強度分布は、対応するX1座標における散乱反射光L1の波長−光強度分布(スペクトル)に相当する。従って、撮像素子31によって生成される画像に基づいて、スリット21を通過した散乱反射光L1のX1方向における各位置毎の強度スペクトルを得ることができる。撮像素子31によって生成された画像は、撮像素子31と電気的に接続されたデータ処理機構40へ送られる。
上記のように分光撮像装置1Aでは、散乱反射光L1に含まれる各波長成分が撮像素子31のY2軸方向に展開されるので、撮影対象と分光撮像装置1Aとを相対的にY1軸方向に一定速度で移動させながら連続撮影することによって、撮影対象の像の各画素がスペクトル情報を有するデータ(ハイパースペクトルデータ)を取得することができる。データ処理機構40は、撮像素子31からの画像に基づいて、このようなハイパースペクトルデータを生成する。例えば分光分析の手法を用いてハイパースペクトルデータを解析することにより、撮影対象の成分分布を画像として表示することができる。
図2は、分光器20と撮像機構30とを結合する構造を詳細に示す分解側面図である。図2に示されるように、本実施形態の分光撮像装置1Aは、第1調整機構50及び第2調整機構60を更に備える。第1調整機構50は、分光器20と撮像素子31とのY2方向における相対位置を調整可能とする機構である。第2調整機構60は、撮像素子31の光軸(Z2軸)に沿った所定軸線周りの分光器20と撮像素子31との相対角度を調整可能とする機構である。分光器20と撮像素子31とは、第1調整機構50及び第2調整機構60を介して互いに固定されている。以下、第1調整機構50及び第2調整機構60の具体的な構造について説明する。
第1調整機構50は、分光器20側の部材51(第1部材)と、撮像素子31側の部材52(第2部材)とを有する。これらの部材51,52は、第1ネジ54によって互いに固定される。図3は、撮像素子31側から見た部材51の正面図である。部材51は、略四角形状且つ平板状の金属製部材であって、第1ネジ54が挿通される4つの円形の孔51aを有する。4つの孔51aは、部材51の四隅に形成されている。また、部材51の撮像素子31側の面には、四角形の凹部51bが形成されている。この凹部51bの中央には、分光器20の端部が挿入される円形の貫通孔51cが形成されている。分光器20は、その端部が貫通孔51cに挿入された状態で、ネジ等によって部材51に固定される。分光器20からの光L2は、この貫通孔51cを通って撮像素子31へ進む。
図4は、撮像機構30側から見た部材52の正面図である。部材52は、略四角形状且つ平板状の金属製部材であって、第1ネジ54が挿通される4つの孔52aを有する。4つの孔52aは、部材52の四隅に形成された薄肉部分に形成されており、Y2軸方向に拡幅された細長形状(長円形状)を有する。部材51及び52は、各孔51aと各孔52aとを貫通して設けられる第1ネジ54によって互いに固定される。また、孔52aがY2軸方向に拡幅された細長形状(長円形状)を有するので、第1ネジ54が緩められた状態では、部材51,52はY2軸方向に相対的に移動可能となる。なお、本実施形態では孔52aが拡幅されているが、孔51aが、Y2軸方向に拡幅された細長形状(長円形状)を有してもよい。
第2調整機構60は、分光器20側の部材52(第3部材)と、撮像素子31側の部材53(第4部材)と、上記所定軸線上に設けられた回動軸61とを有する。これらの部材52,53は、第2ネジ62によって互いに固定される。なお、本実施形態では部材52が第1調整機構50の第2部材と第2調整機構60の第3部材とを兼ねているが、これらは別個の部材であってもよい。
図4に示されるように、部材52は、回動軸61の一端を支持する軸受け部としての孔52bと、第2ネジ62が挿通される4つの円形の孔52cとを更に有する。4つの孔52cは、部材51の四隅であって孔52aよりも中央寄りの位置に形成されている。また、部材52は、略中央部に四角形の凹部52dを有しており、該凹部52dには、上記の孔52bと、撮像素子31が挿入される四角形の貫通孔52eとが並んで形成されている。貫通孔52eの一辺の長さは、撮像素子31の一辺の長さよりも長い。
図5は、分光素子23側から見た部材53の正面図である。部材53は、略四角形状且つ平板状の誘電体上にパターン配線が形成された配線基板である。部材53の分光器20側の面上の略中央部には、撮像素子31が搭載されている。また、部材53は、回動軸61の他端を支持する軸受け部としての孔53aを有する。孔53aは、撮像素子31の側方(Z2軸と交差する方向、言い換えればX22平面に沿った方向)に配置されている。また、部材53は、第2ネジ62が挿通される4つの孔53bを有する。4つの孔53bは、部材53の四隅に形成されている。部材52及び53は、回動軸61によって互いに連結され、且つ、各孔52cと各孔53bとを貫通して設けられる第2ネジ62によって互いに固定される。
また、孔53bは、孔53aを中心とする(すなわち回動軸61を中心とする)周方向に拡幅された円弧形状を有する。孔53bがこのような形状を有するので、第2ネジ62が緩められた状態では、部材52,53は該周方向に相対的に回動可能となる。言い換えれば、分光器20と撮像素子31とが回動軸61を中心として相対的に回動可能となる。なお、本実施形態では孔53bが拡幅されているが、孔52cが、回動軸61を中心とする周方向に拡幅された円弧形状を有してもよい。
以上の構成を備える本実施形態の分光撮像装置1Aの組立方法について説明する。図6は、分光撮像装置1Aの組立方法を示すフローチャートである。
まず、分光器20の内部においてスリット21と分光素子23とを所定位置に固定したのち、分光器20を部材51に固定する(工程S11)。また、部材53に撮像素子31を搭載する。そして、回動軸61の一端を孔52bに挿通させ、他端を孔53aに挿通させる(工程S12)。更に、第1ネジ54を孔51a,52aに挿通させ、第2ネジ62を孔52c,53bに挿通させた状態で、取り外し可能な治具を用いて部材51〜53の仮固定、すなわち分光器20と撮像素子31との相対位置及び相対角度の仮固定を行う(工程S13)。
次に、分光器20に単一波長の拡散光を入射させる(工程S14)。このとき、例えばスリット21の前面に狭帯域フィルタを配置し、白色の拡散光を狭帯域フィルタに照射してもよい。或いは、単一波長の光源を用意し、該光源からの拡散光をスリット21に照射してもよい。そして、分光素子23を通過した光を撮像素子31によって撮像する。このとき得られる画像には、図7(a)に示されるように、入力した光の波長に相当するY2軸方向の位置に輝線が現れる。分光器20と撮像素子31との相対角度が所定の角度からずれている場合、輝線が傾くので、輝線のY2軸方向における位置が或る変動幅を有することとなる。図7(b)はそのような状態を示すグラフであって、縦軸は規格化された輝度、横軸はY2軸方向位置を表している。そして、グラフG11〜G13は、輝線上の3つの点(X2=10、X2=160、X2=310)における輝度分布をそれぞれ示しており、各々のピーク位置が互いにずれている。
続いて、回動軸61を支点として部材52と部材53とを相対的に回動させることにより、分光器20と撮像素子31との相対角度の調整を行う(工程S15)。このとき、図8(a)及び図8(b)に示されるように、画像に生じる輝線のY2軸方向におけるピーク位置を所定の変動幅Wの範囲内に収めるとよい。そして、第2調整機構60において部材52と部材53とを第2ネジ62によって固定することにより、分光器20と撮像素子31との相対角度を固定する(工程S16)。
この状態では、輝線は図8(a)に示されるようにX2軸と略平行となるが、輝線のY2軸方向の位置は分光器20の個体差によりずれている場合がある。そこで、部材51と部材52とを相対的にY2軸方向に移動させることにより、分光器20と撮像素子31との相対位置の調整を行う(工程S17)。このとき、図9(a)及び図9(b)に示されるように、Y2軸方向における輝線のピーク位置を、目標とするY2軸方向位置(図9(a)の矢印)を中心とする所定の範囲Aに収めるとよい。そして、第1調整機構50において部材51と部材52とを第1ネジ54によって固定することにより、分光器20と撮像素子31との相対位置を固定する(工程S18)。
以上に説明した本実施形態の分光撮像装置1Aによって得られる効果について説明する。分光撮像装置において高品質のハイパースペクトルデータを取得する為には、分光器20と撮像素子31との相対角度が精度よく規定されていることが望ましい。また、撮像素子31の各画素に割り当てられる波長が一定の誤差範囲内に収まることが望ましい。なお、マイクロメータ等の微調整機構を分光撮像装置に内蔵させることも考えられるが、装置が大型化してしまうため好ましくない。
本発明者の知見によれば、分光器20と撮像素子31との相対位置のずれに関し、スリット21の延在方向(X2軸方向)及び光軸方向(Z2軸方向)のずれはスペクトル情報の精度に殆ど影響せず、これらの方向と交差する方向(Y2軸方向すなわち分光方向)のずれがスペクトル情報の精度に大きく影響する。本実施形態の分光撮像装置1Aでは、第1調整機構50によって分光器20と撮像素子31とのY2軸方向における相対位置が調整可能となっているので、分光器20と撮像素子31との相対位置のずれによるスペクトル情報の精度の低下を効果的に抑制することができる。また、本発明者の知見によれば、分光器20と撮像素子31との相対角度のずれに関し、X2軸方向周り及びY2軸方向周りの角度ずれはスペクトル情報の精度に殆ど影響せず、光軸方向(Z2軸方向)周りのずれがスペクトル情報の精度に大きく影響する。本実施形態の分光撮像装置1Aでは、第2調整機構60によって撮像素子31の光軸に沿った所定軸線周りの分光器20と撮像素子31との相対角度が調整可能となっているので、分光器20と撮像素子31との相対角度のずれによるスペクトル情報の精度の低下を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態のように、第1調整機構50は、第1ネジ54によって互いに固定される分光器20側の部材51と撮像素子31側の部材52とを有し、部材51,52の何れか一方に形成された第1ネジ54を挿通するための孔(本実施形態では孔52a)がY2軸方向に拡幅されてもよい。これにより、第1調整機構50を簡易な構成によって実現できる。
また、本実施形態のように、第2調整機構60は、所定軸線上に設けられた回動軸61を有し、分光器20と撮像素子31とが回動軸61を中心として相対的に回動可能であってもよい。これにより、分光器20と撮像素子31との回動中心を簡易な構成により精度良く保つことができる。
また、本実施形態のように、回動軸61が撮像素子31の側方に配置されてもよい。これにより、撮像素子31への光の入射を妨げることなく分光器20と撮像素子31との相対角度を調整することができる。
また、本実施形態のように、第2調整機構60は、回動軸61によって互いに連結され、且つ第2ネジ62によって互いに固定される分光器20側の部材52と撮像素子31側の部材53とを有し、部材52,53の何れか一方に形成された第2ネジ62を挿通するための孔(本実施形態では孔53b)が回動軸61を中心とする周方向に拡幅されてもよい。これにより、第2調整機構60を簡易な構成によって実現できる。
また、本実施形態のように、部材53は撮像素子31を搭載する配線基板であってもよい。これにより、部品点数を削減して分光撮像装置1Aの構成をシンプルにすることができる。更には、本実施形態のように第2調整機構60を構成する部材53を配線基板とし、第1調整機構50を構成する部材51,52を金属製とすることにより、孔51a,52aの加工精度を高くできるので、X2軸方向の位置ずれを抑制できる。
また、図6に示された本実施形態の組立方法によれば、第1調整機構50における相対位置の調整、及び第2調整機構60における相対角度の調整を正確に行うことができる。また、本実施形態では回動軸61が撮像素子31の側方に配置されることにより回動軸61が撮像素子31の光軸からオフセットされているが、第2調整機構60における相対角度の調整を先に行い、第1調整機構50における相対位置の調整を後に行うことによって、調整作業を容易にすることができる。
(変形例)
図10は、上記実施形態の一変形例として、上記実施形態の分光素子23に代えて、反射型の分光素子26を備える分光撮像装置1Bの構成を示す図である。なお、分光素子を除く他の構成は、上記実施形態と同様である。このような構成であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
本発明による分光撮像装置及びその組立方法は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では第1調整機構50として部材51,52及び第1ネジ54を有する構成を例示し、第2調整機構60として部材52,53及び第2ネジ62を有する構成を例示したが、第1調整機構及び第2調整機構の構成はこれらに限られるものではなく、分光器と撮像素子との相対位置及び相対角度を調整可能な様々な構成を適用できる。
1A,1B…分光撮像装置、10…撮像レンズ機構、11…レンズ系、20…分光器、21…スリット、22…レンズ系、23,26…分光素子、24…レンズ系、30…撮像機構、31…撮像素子、40…データ処理機構、50…第1調整機構、51…第1部材、51a…孔、52…第2部材(第3部材)、52a〜52c…孔、53…第4部材、53a,53b…孔、54…第1ネジ、60…第2調整機構、61…回動軸、62…第2ネジ、L1…散乱反射光、L2…(分光後の)光。

Claims (7)

  1. 第1方向に延びるスリット、及び前記スリットを通過した光を前記第1方向及び光軸方向の双方と交差する第2方向に分光する分光素子を有する分光器と、
    前記分光素子により分光された光の画像を生成する撮像素子と、
    前記分光器と前記撮像素子との前記第2方向における相対位置を調整可能とする第1調整機構と、
    前記撮像素子の光軸に沿った軸線周りの前記分光器と前記撮像素子との相対角度を調整可能とする第2調整機構と、
    を備え、
    前記分光器と前記撮像素子とは、前記第1調整機構及び前記第2調整機構を介して互いに固定されている、分光撮像装置。
  2. 前記第1調整機構は、第1ネジによって互いに固定される前記分光器側の第1部材と前記撮像素子側の第2部材とを有し、
    前記第1部材及び前記第2部材の何れか一方に形成された前記第1ネジを挿通するための孔が前記第2方向に拡幅されている、請求項1に記載の分光撮像装置。
  3. 前記第2調整機構は、前記軸線上に設けられた回動軸を有し、
    前記分光器と前記撮像素子とが前記回動軸を中心として相対的に回動可能となっている、請求項1または2に記載の分光撮像装置。
  4. 前記回動軸が前記撮像素子の側方に配置されている、請求項3に記載の分光撮像装置。
  5. 前記第2調整機構は、前記回動軸によって互いに連結され、且つ第2ネジによって互いに固定される前記分光器側の第3部材と前記撮像素子側の第4部材とを有し、
    前記第3部材及び前記第4部材の何れか一方に形成された前記第2ネジを挿通するための孔が前記回動軸を中心とする周方向に拡幅されている、請求項3または4に記載の分光撮像装置。
  6. 前記第4部材は前記撮像素子を搭載する配線基板である、請求項5に記載の分光撮像装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の分光撮像装置の組立方法であって、
    治具を用いて前記分光器と前記撮像素子との相対位置及び相対角度の仮固定を行う工程と、
    前記分光器に単一波長の拡散光を入射させる工程と、
    前記画像に生じる輝線の前記第2方向における位置が所定の変動幅に収まるように前記第2調整機構による角度調整を行う工程と、
    前記第2調整機構において前記分光器と前記撮像素子との相対角度を固定する工程と、
    前記第2方向における前記輝線の位置が所定の範囲に収まるように前記第1調整機構による位置調整を行う工程と、
    前記第1調整機構において前記分光器と前記撮像素子との相対位置を固定する工程と、
    を含む、分光撮像装置の組立方法。
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