JP2017110595A - 失火判定装置 - Google Patents

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Hiroaki Ueno
浩明 上野
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Abstract

【課題】失火判定装置に関し、失火の誤判定を抑制する。【解決手段】車両10の発電要求に基づき、発電機12に連結されたエンジン11を目標回転速度NgTGTで駆動する制御部4を設ける。また、エンジン11の排気触媒装置17が昇温中である場合に、昇温中でない場合よりも発電機12の回転速度の減少勾配が小さくなるように、目標回転速度NgTGTを設定する設定部3を設ける。さらに、エンジン11の回転速度偏差に基づき、エンジン11の失火を判定する失火判定部5を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、発電機に連結されたエンジンの失火を判定する失火判定装置に関する。
従来、エンジンのクランク角速度の変動に基づいて、失火の有無を判定する技術が知られている。すなわち、エンジンの運転中にクランク角速度が急低下した場合に、失火が生じたと判断するものである。一般に、クランク角速度の検出周期は、エンジンの点火周期に対応するように設定される。例えば、六気筒の四ストロークエンジンでは、四行程分のクランク角(720°CA)をシリンダ数で除した120°CA毎にクランク角速度が検出され、この期間内でのクランク角速度の変化量が算出される。また、クランク角速度の変化量と閾値との比較により、失火の有無が判定される(特許文献1参照)。
特開2009-174397号公報
ところで、エンジンとモータとジェネレータとを搭載したハイブリッド車両において、モータでの走行中にエンジンでジェネレータを発電駆動しつつ、その発電電力でモータを駆動するシリーズ方式の車両が知られている。このような車両では、ジェネレータに要求される発電量や発電トルクに応じてエンジンの作動状態が制御される。そのため、発電量や発電トルクが急変したときのクランク角速度の挙動が、失火によるものと誤判定される場合がある。
特に、エンジンの排気通路上に介装された排気触媒装置の昇温中には、排気温度を上昇させるために点火リタードが実施され、エンジン回転数やエンジン出力がやや抑えられた状態に制御される。このような状態で、ジェネレータの発電量,出力トルクを急激に減少させると、エンジンのクランク角速度の減少勾配が極端に大きくなりやすく、失火の誤判定が発生しやすい。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、失火の誤判定を抑制できるようにした失火判定装置を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する失火判定装置は、車両の発電要求に基づき、発電機に連結されたエンジンを目標回転速度で駆動する制御部を備える。また、前記エンジンの排気触媒装置が昇温中である場合に、昇温中でない場合よりも前記発電機の回転速度の減少勾配が小さくなるように、前記目標回転速度を設定する設定部を備える。さらに、前記エンジンの回転速度偏差に基づき、前記エンジンの失火を判定する失火判定部を備える。
なお、前記エンジンと前記発電機とが直結である場合には、前記エンジンの回転速度と前記発電機の回転速度とが同一速度となる。
(2)前記排気触媒装置が昇温中である場合に、昇温中でない場合よりも前記失火判定部での失火の判定を制限する制限部を備えることが好ましい。
前記制限部は、前記排気触媒装置が昇温中である場合に、失火判定条件を緩和することで前記エンジンが失火したと判定されにくくすることが好ましい。
(3)前記制限部が、前記排気触媒装置が昇温中である場合に、前記失火判定部で判定される失火判定条件の閾値を低下させることが好ましい。
(4)前記制限部が、前記排気触媒装置が昇温中である場合に、前記失火判定部での判定を禁止することが好ましい。
(5)前記制限部が、前記発電機での発電量が制限されている場合に、前記失火判定部での判定が制限される期間を延長することが好ましい。
(6)前記制限部が、前記発電機で発電された電力が蓄えられるバッテリの充電率が所定充電率以上である場合(例えば、前記バッテリが満充電に近い場合)に、前記失火判定部での判定が制限される期間を延長することが好ましい。
(7)前記制限部が、前記発電機で発電された電力が蓄えられるバッテリの温度が所定温度以下である場合(例えば、低温環境の場合)に、前記失火判定部での判定が制限される期間を延長することが好ましい。
(8)前記失火判定部は、前記エンジンの燃焼前後の回転速度偏差が所定値以下である場合に、前記エンジンが失火したと判定することが好ましい。
排気触媒装置が昇温中である場合には、発電機の目標回転数の低下が緩勾配となるように発電機の目標回転数が設定されるため、エンジン回転数が触媒暖機回転数に向かって急激に低下することを防止でき、失火の誤判定を抑制することができる。
失火判定装置が適用された車両の模式図である。 失火判定手法を説明するためのグラフである。 失火判定の手順を示すフローチャートである。 失火判定時の車両走行状態を説明するためのグラフであり、(A)はアクセル開度、(B)はエンジン回転速度、(C)は目標回転速度、(D)はエンジン回転速度偏差を示す。
図面を参照して、実施形態としての失火判定装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.装置構成]
本実施形態の失火判定装置は、図1に示す車両10に適用される。この車両10は、エンジン11と走行用のモータジェネレータ13(単にモータ13と呼ぶ)と発電用のモータジェネレータ12(単にジェネレータ12と呼ぶ)とを搭載したハイブリッド自動車である。ジェネレータ12はエンジン11に直結(又は連結)され、モータ13の作動状態から独立して力行動作や回生発電動作を実行可能とされる。また、車両10にはEVモード,シリーズモード,パラレルモードの三種類の走行モードが用意される。これらの走行モードは、走行状態に応じて択一的に選択され、その種類に応じてエンジン11,ジェネレータ12,モータ13が使い分けられる。
EVモードは、エンジン11及びジェネレータ12を停止させたままモータ13のみで車両10を駆動する走行モードである。EVモードは、走行負荷,走行速度が低い場合やバッテリ15の充電レベルが高い場合に選択される。シリーズモードは、エンジン11でジェネレータ12を駆動して発電しつつ、その電力を利用してモータ13で車両10を駆動する走行モードである。シリーズモードは、走行負荷,走行速度が中程度の場合やバッテリ15の充電レベルが低い場合に選択される。パラレルモードは、エンジン11とモータ13とを併用して車両10を駆動する走行モードであり、走行負荷,走行速度が高い場合に選択される。なお、シリーズモード中に排気触媒装置17の昇温制御が開始された場合には、触媒制御が完了するまでの間はエンジン11の作動状態が維持され、EVモードへの移行が保留される。
エンジン11は、ガソリンや軽油を燃焼とする内燃機関(ガソリンエンジン,ディーゼルエンジン)であり、例えば四ストローク四気筒エンジンである。エンジン11と駆動輪16とを接続する動力伝達経路上には、駆動力の断接状態や駆動輪16に伝達されるトルクの大きさを制御するクラッチ14が介装される。この動力伝達経路のうち、クラッチ14よりもエンジン11側にジェネレータ12が接続され、クラッチ14よりも駆動輪16側にモータ13が接続される。図1中では、動力伝達経路上の変速機構についての記載を省略している。また、エンジン11の排気通路上には、排気ガスを浄化するための排気触媒装置17が介装される。排気触媒装置17には、例えば酸化触媒や三元触媒,トラップ触媒,フィルタ触媒などが含まれる。
ジェネレータ12,モータ13のそれぞれは、バッテリ15に接続される。モータ13は、おもにバッテリ15に蓄えられた電力で作動し、駆動輪16に駆動力を供給する。また、ジェネレータ12は、おもにエンジン11で発生した駆動力を受けて発電し、電力をバッテリ15に充電する。一方、エンジン11の始動時には、ジェネレータ12がバッテリ15の電力で作動し、エンジン11に駆動力を伝達する。エンジン11,ジェネレータ12,モータ13のそれぞれの作動状態は、電子制御装置1が制御する。
電子制御装置1(失火判定装置)は、内部バスを介して互いに接続されたプロセッサ,メモリ,インタフェイス装置を内蔵する電子デバイス(ECU,Electronic Control Unit)であり、車両10の車載ネットワーク網に接続される。プロセッサは、例えば制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ)などを内蔵する処理装置(プロセッサ)である。また、メモリは、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置であり、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),不揮発メモリなどを含む。電子制御装置1で実施される制御の内容は、ファームウェアやアプリケーションプログラムとしてメモリに記録,保存されており、プログラムの実行時にはプログラムの内容がメモリ空間内に展開され、プロセッサによって実行される。
電子制御装置1に接続されるセンサ類を図1に例示する。エンジン回転数センサ21は、エンジン回転速度Neに相当するクランク角速度を検出し、アクセル開度センサ22はアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出する。車速センサ23は車速を検出し、触媒温度センサ24は排気触媒装置17の触媒温度を検出する。電子制御装置1は、これらのセンサ類21〜24で検出された各種情報に基づき、エンジン11の失火を判定する機能を持つ。なお、エンジン11の失火が判定されるのは、走行モードがシリーズモード又はパラレルモードである場合に限られる。
[2.制御構成]
電子制御装置1(失火判定装置)には、エンジン11の失火判定を実施するための要素として、触媒判定部2,設定部3,制御部4,失火判定部5,制限部6が設けられる。これらの要素は、電子制御装置1で実行されるプログラムの一部の機能を示すものであり、ソフトウェアで実現されるものとする。ただし、各機能の一部又は全部をハードウェア(電子回路)で実現してもよく、あるいはソフトウェアとハードウェアとを併用して実現してもよい。
触媒判定部2は、排気触媒装置17を昇温させる条件の成否を判定するものである。ここでは、シリーズモードの実施条件下において、触媒温度が活性温度に達しているか否かが判定される。例えば、車両10の走行モードがEVモードからシリーズモードに切り換えられたときに触媒温度が活性温度まで達していなければ、排気触媒装置17を昇温させる昇温制御が必要であると判断される。昇温制御では、エンジン回転速度Neが暖機回転速度NeWUとなるように制御される。
設定部3は、シリーズモードの実施条件下において、車両10の発電要求に基づき、エンジン11及びジェネレータ12の目標回転速度NgTGTを設定するものである。エンジン11及びジェネレータ12は直結されているため、これらの回転速度は同一である。発電要求には、アクセル開度に応じて設定されるドライバ(運転者)の加速要求と、バッテリ15の充電率を所定値以上に維持するための充電率要求とが含まれる。ここで設定される目標回転速度NgTGTは、例えばアクセル開度が高いほど、あるいはバッテリ15の充電率が低いほど大きな値とされる。これにより、発電要求の値がジェネレータ12の目標回転速度NgTGTに反映される。ただし、排気触媒装置17の昇温中には、昇温中でない場合よりも目標回転速度NgTGTの減少勾配が小さく緩やかになるように、目標回転速度NgTGTの値が設定される。
例えば、昇温制御中にアクセル開度が全開から全閉になると、発電要求が急激に減少するため、本来ならば目標回転速度NgTGTはエンジン11の暖機回転速度NeWU相当の値まで直ちに低下することになる。しかし、目標回転速度NgTGTを急低下させることでエンジン回転速度Neも急低下してしまい、失火の誤判定が発生しやすくなる。そこで、目標回転速度NgTGTを直ちに低下させるのではなく、緩やかな速度で目標回転速度NgTGTを徐々に低下させることとする。これにより、エンジン回転速度Neの急激な減少が抑制され、失火の誤判定が抑制される。
制御部4は、シリーズモードの実施条件下において、車両10の発電要求に基づき、エンジン11を駆動するとともにエンジン11の駆動力でジェネレータ12に発電させるものである。ここでは、ジェネレータ12の目標回転速度NgTGTに対応するエンジン回転速度Neが得られるように、エンジン11の作動状態が制御される。ただし、触媒判定部2で昇温制御が必要であると判断されている場合には、アクセル開度が所定開度未満であることを条件として、エンジン11の点火リタードが実施されるとともに、エンジン回転速度Neが暖機回転速度NeWUとなるように制御される。これにより、排気触媒装置17の温度上昇が促進される。また、アクセル開度が所定開度以上になると目標回転速度NgTGTに基づいてエンジン11の作動状態が制御されるため、加速用の発電電力が確保される。
失火判定部5は、エンジン11の回転速度偏差Xに基づいて失火を判定するものである。ここでは二種類の回転速度偏差Xが算出される。第一の回転速度偏差Xは、エンジン11の燃焼サイクル毎のクランク角速度の変化量であり、第二の回転速度偏差Xは、燃焼(点火や着火)の前後におけるクランク角速度の変化量である。図2に示すように、前者は、クランクシャフトが二回転するたびに所定のクランク角でクランク角速度を算出し、その今回値から前回値を減ずることで算出可能である(図2中のA)。後者は、圧縮TDCの前後(例えば数十[°CA])でクランク角速度を算出し、燃焼後の値から燃焼前の値を減ずることで算出可能である(図2中のB)。失火判定部5はこれらの回転速度偏差Xを算出し、それぞれが所定値以下である場合にエンジン11が失火したものと判定する。ここでいう所定値は負の値とする。
制限部6は、排気触媒装置17が昇温中である場合に、昇温中でない場合よりも失火判定部5での失火判定に制限を加えるものである。ここでいう制限とは、エンジン11が失火したとの判定をなされにくくすることを意味する。本実施形態の制限部6は、失火判定条件としての所定値を低下させることで、失火判定に制限を加えるものとする。なお、所定値を極端に低下させれば失火判定条件が成立しなくなるため、失火判定自体を禁止してもよい。失火判定が制限される期間は、触媒昇温制御中にジェネレータ12の目標回転速度NgTGTが減少し始めた時刻を始点として、少なくとも所定時間が経過するまでの期間とされ、ジェネレータ12での発電量が制限されている場合にはさらに期間が延長される。ここでいう発電量が制限されている場合には、バッテリ15が満充電に近い場合(バッテリ15の充電率が所定充電率以上の場合)やバッテリ温度が低温(所定温度以下)の場合などが含まれる。
[3.フローチャート]
図3は、シリーズモードの実施条件下において、電子制御装置1で実施される制御内容を説明するためのフローチャート例である。まず、センサ類21〜24で検出された各種情報が電子制御装置1に入力され(ステップA1)、触媒判定部2で昇温制御中であるか否かが判定される(ステップA2)。
ここで、昇温制御中でない場合には、設定部3で失火判定用の閾値が第一閾値X1に設定されるとともに、目標回転速度NgTGTの最小勾配が通常の第一勾配Y1に設定される。なお、後述する時間Zの計測がなされていた場合にはその計測を終了し、ステップA8に進む(ステップA5〜A7)。一方、昇温制御中の場合には、設定部3で失火判定用の閾値が第一閾値X1よりも小さい第二閾値X2に設定されるとともに、目標回転速度NgTGTの最小勾配が第一勾配Y1よりも緩勾配の第二勾配Y2に設定される(ステップA3,A4)。これにより、失火判定条件が緩和されるとともに、エンジン回転速度Neの急低下が抑制される。
制御部4では、目標回転速度NgTGTが減少中であるか否かが判定される(ステップA8)。ここで、目標回転速度NgTGTが減少中でなければ時間Zの計測を終了し(ステップA15)、その後ステップA16に進む。一方、目標回転速度NgTGTが減少中である場合には、時間Zの計測が開始される。このとき、すでに時間Zの計測が開始されている場合には、時間Zの計測が継続される(ステップA9)。また、制限部6ではジェネレータ12の発電量が制限されているか否かが判定され、制限の有無に応じて時間Zの閾値Z1,Z2のいずれかが設定される(ステップA10〜A12)。閾値Z1,Z2は、失火判定が制限される期間に対応するものである。ジェネレータ12の発電量が制限されているときには、制限されていないときと比較して、制限期間が長めに設定される。その後、時間Zが閾値Z1,Z2以上であれば失火判定用の閾値が第一閾値X1に設定される(ステップA13,A14)。
ステップA16では、目標回転速度NgTGTに対応するエンジン回転速度Neが得られるように、エンジン11の作動状態が制御される。このとき、目標回転速度NgTGTの減少勾配は、ステップA4,A6で設定された最小勾配以上の範囲(急な減少勾配にならない範囲)に制限される。これにより、昇温制御中の目標回転速度NgTGTの減少勾配は、通常時よりも緩慢となり、エンジン回転速度Neの急低下が抑制される。また、失火判定部5では、二種類の回転速度偏差Xが算出され、ステップA3,A5,A14で設定された閾値とそれぞれの回転速度偏差Xとが比較されて、失火の有無が判定される(ステップA17,A18)。
このとき、昇温制御中の回転速度偏差Xは第一閾値X1よりも小さい第二閾値X2と比較されるため、失火の誤判定が抑制される。また、少なくとも時間Zの閾値Z1に対応する所定時間が経過するまでは、第二閾値X2が回転速度偏差Xの比較対象となるため、誤判定の抑制効果がしばらく継続することになる。さらに、ジェネレータ12での発電量が制限されている状態では、第二閾値X2が使用される期間が延長されるため、失火の誤判定がより長時間抑制されることになり、判定精度が向上する。
[4.作用,効果]
車両10の走行モードがEVモードからシリーズモードへと切り換えられた直後におけるアクセル開度,エンジン回転速度の変化を図4(A),(B)に例示し、目標回転速度NgTGT及びエンジン11の回転速度偏差Xの変化を図4(C),(D)に例示する。時刻t1にアクセル開度が所定開度を越えると、車両10の走行モードがEVモードからシリーズモードへと切り換えられ、停止していたエンジン11が始動される。このとき、排気触媒装置17の触媒温度が活性温度まで達していなければ、昇温制御が必要であると判断され、エンジン11及びジェネレータ12が暖機回転速度NeWUとなるように制御される。一方、昇温制御中の時刻t2にアクセル開度が所定開度以上(例えば全開)に操作されると、それに応じて上昇した発電要求に基づいて目標回転速度NgTGTが設定され、エンジン11及びジェネレータ12が目標回転速度NgTGTとなるように制御される。
時刻t3にアクセル開度が所定開度未満まで低下するように操作されたとき、触媒温度がまだ活性温度に達していなければ、昇温制御を継続すべくシリーズモードが維持される。これにより、エンジン11及びジェネレータ12が再び暖機回転速度NeWUとなるように制御される。このとき、仮にジェネレータ12の目標回転速度NgTGTの減少勾配が何も制限されなければ、図4(B)中に破線で示すように、エンジン回転速度Neが急低下し、失火の誤判定が生じうる。
しかしながら、上記の電子制御装置1では、図4(C)中に示すように、目標回転速度NgTGTの減少勾配が緩く(小さく)なるように目標回転速度NgTGTが設定される。これにより、図4(B)中に実線で示すように、エンジン回転速度Neが緩慢な速度で低下するようになり、失火の誤判定が抑制される。このとき、エンジン11の回転速度偏差Xの絶対値は、図4(D)中に実線で示すように、目標回転速度NgTGTの減少勾配が制限されない場合と比較して小さくなり、失火判定用の閾値を下回りにくくなる。また、時刻t3から所定時間が経過した時刻t5までの間は、失火判定用の閾値がX1からX2へと低下するため、失火の誤判定がさらに抑制される。また、ジェネレータ12での発電量が制限されている状態では、失火判定の制限期間が延長されるため、誤判定の抑制効果がさらに向上する。
(1)このように、排気触媒装置17が昇温中である場合には、目標回転速度NgTGTの減少勾配が緩勾配となるように目標回転速度NgTGTが設定されるため、エンジン回転速度Neが暖機回転速度NeWUに向かって急低下しにくくなり、失火の誤判定を抑制することができる。なお、排気触媒装置17が昇温中でなければ、車両10の走行モードがEVモードとなり、エンジン11が停止するため、失火の誤判定が発生することもない。
(2)また、上記の電子制御装置1では、昇温制御中の失火判定に制限が加えられるため、誤判定をより確実に防止することができる。
(3)例えば、図4(D)に示すように、失火判定ライン(失火判定用の閾値)を引き下げることで、失火の誤判定を抑制することができる。
(4)あるいは、失火判定ラインを大幅に引き下げ、失火判定自体を実質的に禁止することで、失火の誤判定を抑制することができる。
(5)また、上記の電子制御装置1では、ジェネレータ12での発電量が制限されている場合には、失火判定の制限期間が延長される。これにより、例えばエンジン11及びジェネレータ12の回転速度が暖機回転速度NeWUの近傍で安定するまでの間は失火判定条件を緩和することができ、失火の誤判定を抑制することができる。
(6)例えば、バッテリ15の充電率が所定充電率以上であって満充電に近いときには、ジェネレータ12に作用する負荷が軽減されることから、エンジン11及びジェネレータ12の回転速度が暖機回転速度NeWUに収束するまでの時間が比較的長くなることがある。このような状況で失火判定の制限期間を延長することで、失火の誤判定を抑制することができる。
(7)あるいは、低温環境で走行する際にバッテリ15の温度が所定温度以下であるときには、バッテリ15への充電電流,充電電圧が制限されることから、エンジン11及びジェネレータ12の回転速度が暖機回転速度NeWUに収束するまでの時間が比較的長くなることがある。このような状況で失火判定の制限期間を延長することで、失火の誤判定を抑制することができる。
(8)失火判定部5で算出される二種類の回転速度偏差Xのうち、燃焼の前後におけるクランク角速度の変化量は、燃料サイクル毎のクランク角速度の変化量に比して、エンジン11の大局的な変化の影響を受けやすい特性を持つ。そのため、図4(B)に示すようにエンジン回転速度Neが急低下したような状況での誤判定が生じやすく、判定精度を向上させにくいという課題がある。しかし、上記の電子制御装置1によれば、エンジン11の平均回転速度の変動自体が抑制されるため、二種類の回転速度偏差Xのいずれを用いた場合であっても失火の誤判定を抑制することができ、判定精度を向上させることができる。
[5.変形例]
上述の実施形態では、EVモード,シリーズモード,パラレルモードの三種類の走行モードが用意されたハイブリッド式の車両10を例示したが、上記の失火判定に関する制御はハイブリッド車両だけでなくエンジン車両にも適用することができ、走行モードの種類も不問である。少なくとも、ジェネレータ12に連結されたエンジン11を搭載した車両であれば、上述の実施形態と同様の失火判定を実施することができ、上述の実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
上述の実施形態では、エンジン11とジェネレータ12とが直結された車両を示したが、エンジン11とジェネレータ12とが変速機構やクラッチ装置を介して連結された車両においても、上述の実施形態と同様の制御を実施することで、上述の実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
上記の電子制御装置1の故障判定対象であるエンジン11の種類は任意であり、ガソリンエンジンにもディーゼルエンジンにも適用することができる。また、エンジン11のシリンダ数やストローク数,可変動弁機構の有無についても不問であり、あらゆるレシプロエンジンに適用することができる。
1 電子制御装置(失火判定装置)
2 触媒判定部
3 設定部
4 制御部
5 失火判定部
6 制限部
10 車両
11 エンジン
12 ジェネレータ
17 排気触媒装置
Ne エンジン回転速度
NgTGT 目標回転速度
X 回転速度偏差

Claims (8)

  1. 車両の発電要求に基づき、発電機に連結されたエンジンを目標回転速度で駆動する制御部と、
    前記エンジンの排気触媒装置が昇温中である場合に、昇温中でない場合よりも前記発電機の回転速度の減少勾配が小さくなるように、前記目標回転速度を設定する設定部と、
    前記エンジンの回転速度偏差に基づき、前記エンジンの失火を判定する失火判定部と、
    を備えたことを特徴とする、失火判定装置。
  2. 前記排気触媒装置が昇温中である場合に、昇温中でない場合よりも前記失火判定部での失火の判定を制限する制限部を備える
    ことを特徴とする、請求項1記載の失火判定装置。
  3. 前記制限部が、前記排気触媒装置が昇温中である場合に、前記失火判定部で判定される失火判定条件の閾値を低下させる
    ことを特徴とする、請求項2記載の失火判定装置。
  4. 前記制限部が、前記排気触媒装置が昇温中である場合に、前記失火判定部での判定を禁止する
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載の失火判定装置。
  5. 前記制限部が、前記発電機での発電量が制限されている場合に、前記失火判定部での判定が制限される期間を延長する
    ことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の失火判定装置。
  6. 前記制限部が、前記発電機で発電された電力が蓄えられるバッテリの充電率が所定充電率以上である場合に、前記失火判定部での判定が制限される期間を延長する
    ことを特徴とする、請求項5記載の失火判定装置。
  7. 前記制限部が、前記発電機で発電された電力が蓄えられるバッテリの温度が所定温度以下である場合に、前記失火判定部での判定が制限される期間を延長する
    ことを特徴とする、請求項5又は6記載の失火判定装置。
  8. 前記失火判定部は、前記エンジンの燃焼前後の回転速度偏差が所定値以下である場合に、前記エンジンが失火したと判定する
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の失火判定装置。
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