JP2017109974A - イリジウム錯体化合物及びイリジウム錯体化合物の製造方法 - Google Patents

イリジウム錯体化合物及びイリジウム錯体化合物の製造方法 Download PDF

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洋介 久松
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Abstract

【課題】可視光スペクトル全体にほぼ等しい光度を持つブロードな発光スペクトルを有する白色に発光するイリジウム錯体化合物、及びイリジウム錯体化合物の製造方法の提供。
【解決手段】式(1)で表されるイリジウム錯体化合物。

(R〜Rは夫々独立にH、ハロゲン原子、C1〜20のアルキル基等;RはC1〜20のアルキル基又はC6〜14のアリール基;l、m及びnは夫々独立に、0〜2の整数;n又はmが2の場合、2つのR又はRは互いに結合して環を形成してもよい)
【選択図】なし

Description

本発明は、イリジウム錯体化合物、及びイリジウム錯体化合物の製造方法に関する。
有機エレクトロルネッセンス(以下、「有機EL」ともいう。)素子を一般照明用光源に利用する場合、白色に発光することが求められ、例えば、可視光スペクトル全体にわたってほぼ等しい光度を持ったブロードな形状の発光スペクトルを有することが必要とされる。
一方、近年、白色の光が得られる有機EL素子は、一般照明やディスプレイなどへの適用が進んでいる。
一般に白色光を得るためには、光の三原色である、赤、緑、青を示すそれぞれの発光材料を単一発光層中に混在させ、3つの発光スペクトルの合計で白色の光を作り出す方法が知られている。
有機EL素子に用いられる発光材料としては、三重項励起状態でも発光する燐光材料である、中心に白金やイリジウムなどの重金属原子を有する金属錯体化合物が知られている。
例えば、シクロメタレート型イリジウム(III)錯体は、優れた発光特性を持ち、有機EL基材等として汎用されている。特にIr(tpy)やIr(ppy)、Ir(piq)などのイリジウム(III)錯体(tpy=2−トリルピリジン、ppy=2−フェニルピリジン、piq=1−フェニルイソキノリン)は、マイクロ秒単位の長い蛍光寿命と高い発光量子収率を有している。有機EL基材の具体例として、アミノ基やカルボキシ基を有するシクロメタレート型イリジウム(III)錯体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、高感度にpHを測定可能なpH指示薬であるシクロメタレート型イリジウム(III)錯体化合物が開示されている(例えば、非特許文献1及び2参照)。
特開2004−002827号公報
Inorganic Chemistry, 2014, 53, 409−422. Inorganic Chemistry, 2015, 54, 5342−5357.
特許文献1には、アミノ基を有するシクロメタレート型イリジウム(III)錯体が記載されているものの、その発光特性や製造方法等については開示されていない。
また、非特許文献1及び2には、イリジウム錯体化合物単体から、白色に発光するものについては開示されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、白色に発光するイリジウム錯体化合物、及びイリジウム錯体化合物の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的な手段には、以下の態様が含まれる。
<1>下記一般式(1)で表されるイリジウム錯体化合物である。
[一般式(1)中、Irはイリジウム原子を表し、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、l、m及びnはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。n又はmが2の場合、2つのR又はRは互いに結合して環を形成してもよい。]
<2> 前記一般式(1)において、R及びRは、水素原子及びハロゲン原子のいずれか一方であり、Rは水素原子であり、Rは炭素数6〜14のアリール基であり、m又はnはそれぞれ独立に1又は2であり、lは0である<1>に記載のイリジウム錯体化合物である。
<3> 下記一般式(2)で表される化合物を、ルイス酸の存在下で二量化反応させることにより、下記一般式(3)で表される二核錯体を生成する工程と、生成された前記一般式(3)で表される二核錯体と、下記一般式(4)で表される化合物と、を反応させることにより、下記一般式(5)で表される化合物を生成する工程と、ルイス酸存在下で前記一般式(5)を二量化反応させて生成した二核錯体と、下記一般式(6)で表される化合物と、を反応させて、下記一般式(1)で表される化合物を生成する工程と、イリジウム錯体化合物の製造方法である。
[一般式(2)中、Irはイリジウム原子を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、pは0〜2の整数を表す。]
[一般式(3)中、Irはイリジウム原子を表し、Xはハロゲン原子を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、pは0〜2の整数を表す。]
[一般式(4)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、qは0〜2の整数を表す。]
[一般式(5)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、p及びqはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。]
[一般式(6)中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、rは0〜2の整数を表す。]
[一般式(1)中、Irはイリジウム原子を表し、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、l、m及びnはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。n又はmが2の場合、2つのR又はRは互いに結合して環を形成してもよい。]
<4> 前記ルイス酸が、亜鉛のハロゲン化物である<3>に記載のイリジウム錯体化合物の製造方法である。
<5> <1>又は<2>に記載のイリジウム錯体化合物を含む光学材料である。
<6> <1>又は<2>に記載のイリジウム錯体化合物に光照射及び加熱の少なくとも一方を施す工程を含む光学材料の製造方法である。
本発明によれば、白色に発光するイリジウム錯体化合物、及びイリジウム錯体化合物の製造方法が提供される。
366nmの近紫外線で励起させたときの発光スペクトルを示すグラフである。 366nmの近紫外線で励起させたときの発光スペクトルを示すグラフである。 366nmの近紫外線で励起させたときの発光スペクトルを示すグラフである。 366nmの近紫外線で励起させたときの発光スペクトルを示すグラフである。 CIE色度図における化合物11、14、19及び20のxy色度座標を示す図である。
以下、本発明のイリジウム錯体化合物、及びその製造方法について詳細に説明する。本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形して実施することができる。
本発明において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
また、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示すものとする。
以下において、Meはメチル基を表し、OMeはメトキシ基を表し、Phはフェニル基を表す。
<イリジウム錯体化合物>
本発明のイリジウム錯体化合物は、下記式(1)で表される。
一般式(1)中、Irはイリジウム原子を表し、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、l、m及びnはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。n又はmが2の場合、2つのR又はRは互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(1)中、R、R及びRにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でも、R、R及びRは、フッ素原子であることが好ましい。
一般式(1)中、R、R及びRにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等が挙げられる。
中でも、R、R及びRは、炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましい。
一般式(1)中、R、R及びRにおける炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基等が挙げられる。
中でも、R、R及びRは、炭素数1〜15のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜10のアルコキシ基がより好ましい。
、R及びRは、白色に発光する観点から、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜20のアルコキシ基であることがより好ましく、水素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜10のアルコキシ基であることがさらに好ましい。
一般式(1)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等が挙げられる。
一般式(1)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、例えば、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
一般式(1)中、Rにおける炭素数6〜14のアリール基は、置換基を有する置換アリール基、無置換のアリール基のいずれであってもよい。
無置換の炭素数6〜14アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、インデニル基等を挙げることができる。
置換基を有する置換アリール基の置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、アシルアミノ基、アシル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換カルバモイル基、置換スルファモイル基、ニトロ基、置換アミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。
中でも、Rにおける炭素数6〜14のアリール基は、白色に発光する観点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましく、無置換のフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子を置換基として有するフェニル基がより好ましく、無置換のフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は臭素原子を置換基として有するフェニル基がさらに好ましく、無置換のフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシを置換基として有するフェニル基が特に好ましい。
中でも、前記一般式(1)において、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜20のアルコキシ基であり、Rは水素原子であり、Rは、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基であり、m又はnはそれぞれ独立に1又は2であり、lは0であることが好ましく、R及びRは、水素原子、又はハロゲン原子であり、Rは水素原子であり、Rは、炭素数6〜14のアリール基であり、m又はnはそれぞれ独立に1又は2であり、lは0であることがより好ましく、R及びRは、水素原子、又はフッ素原子であり、Rは水素原子であり、Rは、素数6〜14のアリール基であり、m又はnはそれぞれ独立に1又は2であり、lは0であることがさらに好ましい。
以下、一般式(1)で示されるイリジウム錯体化合物の具体例を示す。ただし、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
<イリジウム錯体の製造方法>
本発明のイリジウム錯体化合物の製造方法は、一般式(2)で表される化合物を、ルイス酸の存在下で二量化反応させることにより、一般式(3)で表される二核錯体を生成する工程(以下、「工程A」という。)と、生成された前記一般式(3)で表される二核錯体と、一般式(4)で表される化合物と、を反応させることにより、一般式(5)で表される化合物を生成する工程(以下、「工程B」という。)と、ルイス酸存在下で生成された前記一般式(5)を二量化反応させて生成した二核錯体と、一般式(6)で表される化合物と、を反応させて、一般式(1)で表される化合物を生成する工程(以下、「工程C」という。)と、を含む。
以下、各工程について説明する。
[工程A]
工程Aでは、下記一般式(2)で表される化合物を、ルイス酸の存在下で二量化反応させることにより、下記一般式(3)で表される二核錯体を生成する。
一般式(2)中、Irはイリジウム原子を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、pは0〜2の整数を表す。
一般式(2)中、Rにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でも、Rは、フッ素原子であることが好ましい。
一般式(2)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等が挙げられる。
一般式(2)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、例えば、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がさらに好ましい。
一般式(2)中、Rにおける炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基等が挙げられる。
中でも、R、R及びRは、炭素数1〜18のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜12のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜10のアルコキシ基がさらに好ましい。
以下に、一般式(2)で表される化合物の具体例を示す。ただし、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
一般式(3)中、Irはイリジウム原子を表し、Xはハロゲン原子を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、pは0〜2の整数を表す。2つのRは、同一の基であり、2つのXは、同一の基である。
一般式(3)中、Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でも、Xは、塩素原子、又は臭素原子であることが好ましい。
一般式(3)におけるR及びpは、前記一般式(2)におけるR及びpとそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
以下に、一般式(3)で表される化合物の具体例を示す。ただし、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
<ルイス酸>
本発明におけるルイス酸としては、Hisashi Yamamoto著 Lewis Acid Reagents:A Practical Approach、The Practical Approach in Chemistry Series、Oxford University Press 1999年; 野依良治ほか編集 大学院講義有機化学II.有機合成化学・生物有機化学、東京化学同人1998年等に記載のものが挙げられる。
本発明の製造方法に用いることのできるルイス酸としては、例えば、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三ヨウ化ホウ素、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三ヨウ化アルミニウム、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、塩化亜鉛(II)、臭化亜鉛(II)、塩化スズ(IV)、臭化スズ(IV)、五塩化リン、五塩化ヒ素、五塩化アンチモン、シリカ(SiO)、及びアルミナ(Al)等が挙げられる。
中でも、それぞれ異なる配位子をもつイリジウム錯体化合物が選択的に得られる観点から、塩化物および臭化物から選ばれる少なくとも1種を含む亜鉛のハロゲン化物が好ましく、塩化亜鉛(II)、及び臭化亜鉛(II)がより好ましい。
本発明の製造方法で使用するルイス酸の使用量は、一般式(2)で表される化合物に対して1倍〜100倍モルの範囲が好ましく、20倍〜80倍モルの範囲がより好ましく、30〜50倍モルがさらに好ましい。
ルイス酸は最初から全量を使用しても、例えば、2倍モルずつを2回に分割して使用してもよい。
<触媒>
本発明の製造方法では、触媒を用いて合成を行ってもよい。使用される触媒は、ルイス酸であれば特に制限はない。例えば、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、白金、イリジウム、ニッケル、銅、クロム、亜鉛、マンガン、鉄、ケイ素、カドミウム、アルミニウム、コバルト、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ジルコニウム、チタン、バナジウム、モリブデン、タングステンおよびこれらのハロゲン化物から選ばれる少なくとも1種からなる触媒を挙げることができる。
中でも、それぞれ異なる配位子をもつイリジウム錯体化合物を選択的に高収率で得ることができる観点から、臭化亜鉛(II)、及び塩化亜鉛(II)が好ましい。
<溶媒>
本発明の製造方法に用いることのできる溶媒としては、水と混和しない有機溶剤であれば、特に制限はない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;オクタノール等のアルコール類;メチルイソブチルケトン等のケトン類を挙げることができる。特に好ましい有機溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類である。
本発明の製造方法の工程Aにおける反応条件としては、反応に用いるルイス酸によって異なるが、好ましくは80℃〜180℃、さらに好ましくは、80℃〜150℃、特に好ましくは、90℃〜130℃である。反応時間は、反応に用いるルイス酸によって異なるが、1時間〜24時間の範囲で実施される。
本発明の製造方法における工程Aは、必要に応じて、後処理工程、精製工程等をさらに含んでいてもよい。
[工程B]
工程Bでは、工程Aで生成された一般式(3)で表される二核錯体と、下記一般式(4)で表される化合物と、を反応させることにより、下記一般式(5)で表される化合物を生成する。
一般式(4)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、qは0〜2の整数を表す。
一般式(4)中、R6におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。中でも、R6は、フッ素原子であることが好ましい。
一般式(4)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等が挙げられる。
中でも、一般式(4)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、例えば、炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましい。
一般式(4)中、Rにおける炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基等が挙げられる。
中でも、Rは、炭素数1〜15のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜10のアルコキシ基がより好ましい。
以下に、一般式(4)で表される化合物の具体例を示す。ただし、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
一般式(5)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、p及びqはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。
一般式(5)におけるR、R、p及びqは、前記一般式(2)及び前記一般式(4)におけるR、R、p及びqとそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
本発明の製造方法の工程Bにおいて用いる溶媒、反応温度、及び反応条件は、既述の製造方法の工程Aにおける好ましい条件と同様である。
以下に、一般式(5)で表される化合物の具体例を示す。ただし、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
[工程C]
工程Cでは、ルイス酸存在下で一般式(5)を二量化反応させて生成した二核錯体と、下記一般式(6)で表される化合物と、を反応させて、下記一般式(1)で表される化合物を生成する。
一般式(6)中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、rは0〜2の整数を表す。
一般式(6)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等が挙げられる。
中でも、一般式(6)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、例えば、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がさらに好ましい。
一般式(6)中、Rにおける炭素数6〜14のアリール基は、置換基を有する置換アリール基、無置換のアリール基のいずれであってもよい。
例えば、無置換の炭素数6〜14アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、インデニル基等を挙げることができる。
置換基を有する置換アリール基の置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、アシルアミノ基、アシル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換カルバモイル基、置換スルファモイル基、ニトロ基、置換アミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。
中でも、Rにおける炭素数6〜14のアリール基は、白色に発光する観点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましく、無置換のフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子を置換基として有するフェニル基がより好ましく、無置換のフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は臭素原子を有するフェニル基が特に好ましく、無置換のフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシを有するフェニル基が最も好ましい。
一般式(6)中、Rにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
一般式(6)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等が挙げられる。
中でも、一般式(6)中、Rにおける炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状でもよく、例えば、炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましい。
一般式(6)中、Rにおける炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基等が挙げられる。
中でも、一般式(6)中、Rにおける炭素数1〜20のアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜15のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜10のアルコキシ基がより好ましい。
上記の中でも、一般式(6)において、Rは、無置換のフェニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子を置換基として有するフェニル基であり、Rは、水素原子であり、rは0であることが好ましい。
以下に、一般式(6)で表される化合物の具体例を示す。ただし、本発明は以下の具体例によって限定されることはない。
一般式(1)中、Irはイリジウム原子を表し、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、l、m及びnはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。n又はmが2の場合、2つのR又はRは互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(1)におけるR、R、R、R、l、m及びnは、既述の一般式(1)におけるR、R、R、R、l、m及びnとそれぞれ同義であり、好ましい態様も同様である。
本発明の製造方法のC工程において、上記一般式(6)で表される化合物と反応する場合に用いられる、溶媒としては、反応を大きく阻害することがなければ特に限定されず、例えば、アルコール類、ジエチルエーテルやジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒、塩化メチレンやクロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒等、またこれらの混合溶媒などが挙げられる。
また、本発明の製造方法の工程Cにおいて、一般式(6)で表され化合物と反応させる場合、第三級アミン類の存在下で反応させることが好ましい。アミン類としては、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン等が挙げられる。
本発明の製造方法の工程Cにおいて、上記一般式(6)で表される化合物と反応させる場合の反応温度としては、反応に用いるルイス酸によって異なるが、好ましくは25℃〜120℃、さらに好ましくは、40℃〜100℃、特に好ましくは、50℃〜90℃である。反応時間は、反応に用いるルイス酸によって異なるが、1時間〜24時間の範囲で実施される
本発明の製造方法の工程Cにおいて用いるルイス酸は、既述の製造方法の工程Aにおける好ましい条件と同様である。
本発明の製造方法における工程Cは、必要に応じて、後処理工程、精製工程等をさらに含んでいてもよい。
上記A〜Cの工程を含む製造方法により、本発明のイリジウム錯体化合物を製造することができる。製造されるイリジウム錯体化合物は、それぞれ異なる構造を有する配位子が3つ配位したイリジウム錯体化合物の立体異性体であってもよい。
以下に、前記一般式(1)で表されるイリジウム錯体化合物の製造方法の一例(下記スキーム)を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Ir(ppy)(トリスフェニルピリジンイリジウム錯体)を出発原料として、ルイス酸存在下において二量化反応させることにより、ハロゲンXで架橋された二核錯体が得られる。得られた二核錯体と、配位をさせる化合物と、を反応させることによって、イリジウム錯体化合物が得られる。さらに、得られたイリジウム錯体化合物を、ルイス酸存在下で二量化反応を行って、2種類の二核錯体が得られる。この2種類の二核錯体と、配位させる化合物と、を反応させることで、一般式(1)で表されるイリジウム錯体化合物を得ることができる。
すなわち、ルイス酸存在下で反応させることによって、特定の錯体化合物(例えば、下記スキームで亜鉛のハロゲン化物を用いた場合には、Ir(tpy)(dfppy)(psaq))を選択的に分離することができる。
<光学材料>
本発明の光学材料は、イリジウム錯体化合物を含有する。本発明のイリジウム錯体化合物は、複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色させることなく、単一の錯体化合物を用いても白色に発光するため、例えば、照明装置として、あるいは、実質白色の発光を生じる有機EL素子として適用できる。
本発明の光学材料の製造方法は、イリジウム錯体化合物に光照射及び加熱の少なくとも一方を含む工程を施すものである。
光照射する場合、光の波長としては、300nm〜500nmが好ましく、300nm〜450nmがより好ましく、350nm〜370nmがさらに好ましい。
光照射としては、UVランプ、可視光線などによる光照射が可能である。光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、等から選択できる。
加熱する場合の加熱温度としては、175℃〜230℃が好ましく、180℃〜210℃がより好ましく、190℃〜200℃がさらに好ましい。
加熱方法としては、従来公知の種々の方法を用いることができ、例えば、ホットプレート加熱、電気炉加熱、赤外線加熱、マイクロ波加熱等から選択できる。
本発明のイリジウム錯体化合物に、例えば、366nm付近の光を照射することによってfacial体へ異性化し、高い発光効率を有する光学材料を得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
一般式(1)で表されるイリジウム錯体化合物13〜16を合成するスキームを以下に示す。
一般式(1)で表されるイリジウム錯体化合物18〜21を合成するスキームを以下に示す。
(実施例1)
<イリジウム錯体化合物13の合成>
塩化イリジウム(III)水和物(0.40g)を、アルゴン雰囲下で、2−エトキシエタノール(15mL)と水(5mL)との混合液中に懸濁し、その後、2−フェニルピリジン(0.70g)を添加した。得られた暗褐色の反応物を110℃、24時間撹拌して、黄色の沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、水及びエタノールで洗浄した後、さらに、アセトンで洗浄を行った。その後、真空乾燥を行い、ジ−μ−クロロ−テトラキス[κ(C2,N)−2フェニルピリジン]ジイリジウム(III)(化合物22)を0.50g(収率81%)得た。
上記得られた化合物(22)(25mg)と、化合物(30)(12mg)とを、混合溶媒(ジクロロメタン:エタノール=4:1)と、トリエチルアミンとの混合溶液中で、80℃、24時間反応させた後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、イリジウム錯体化合物13を24mg(収率71%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物13の、IR、H NMR、エレクトロスプレー質量分析(以下、「ESI−MS」ともいう。)の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=2892,1608,1582,1477,1421,1374,1315,1270,1211,1156,1062,1031,828,785,730,629,556.
H NMR(300MHz,DMSO)δ8.69−8.56(m,2H)8.35−8.24(m,1H),8.19(d,J=8.98(d,J=6.3Hz,2H),7.84(t,J=8.7Hz,4H),7.73(d,J=6.9Hz,2H),7.63(dd,J=8.4,4.9Hz,1H),7.17(d,J=9.0Hz,2H),7.01−6.74(m,4H),6.27(dd,J=14.5,6.5Hz,2H).
ESI−MS(m/z):Calcd for C3124191Ir)(M):643.1601.Found:643.1590.
(実施例2)
<イリジウム錯体化合物14の合成>
実施例1の化合物(30)を化合物(31)に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により合成し、イリジウム錯体化合物14を20mg(収率46%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物14の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1603,1582,1562,1474,1416,1380,1312,1262,1193,1139,1115,1084,945,844,735,581.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.23(d,1H),8.26(d,J=8.4Hz,1H),8.02(d,J=8.3Hz,1H),7.76(dd,J=12.6,5.5Hz,2H),7.69−7.59(m,2H),7.56(d,J=7.3Hz,2H),7.49−7.36(m,2H),7.13(dd,J=8.0,3.3Hz,592−6.66(m,5H),6.37(d,J=8.8Hz,1H),6.15(d,J=7.2Hz,1H).
ESI−MS(m/z).Calcd for C3727S(191Ir)(M+H):782.1451.Found:782.1455.C3727IrNS・0.33CHCl:C,55.21;H,3.43;N,6.90.Found:C,55.60,H,3.14;N,6.93.
(実施例3)
<イリジウム錯体化合物15の合成>
実施例1の化合物(30)を化合物(32)に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により合成し、イリジウム錯体化合物15を48mg(収率75%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物15の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1604,1571,1502,1474,1417,1386,1297,1268,1158,1136,1058,1028,946,858,733,602,568.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.29(d,J=5.7Hz,1H),8.45(d,J=8.1Hz,1H),8.05(d,J=8.3Hz,2H),7.79(d,J=8.5Hz,2H),7.70(dd,J=14.1,5.5Hz,4H),7.56(dd,J=15.6,7.7Hz,7H),7.39(s,2H),7.23−7.09(m,6H),7.00(d,J=8.5Hz,4H),6.95−6.86(m,5H),6.85−6.73(m,5H),6.69(s,2H),6.38(d,J=6.9Hz,1H),6.06(d,J=7.5Hz,1H).
ESI−MS(m/z). Calcd for C3726BrNS(191Ir)(M): 860.0560. Found:860.0570.
3726IrNS・CHCl:C,46.47;H,2.77;N,5.70. Found:C,46.69,H,2.25;N,5.63.
(実施例4)
<イリジウム錯体化合物16の合成>
実施例1の化合物(30)を化合物(33)に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により合成し、イリジウム錯体化合物16を38mg(収率64%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物16の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1603,1581,1497,1475,1257,1418,1381,1311,1253,1160,1138,1088,1029,942,823,761,679,628,573.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.26(d,J=6.0Hz,1H),8.26(d,J=8.2Hz,1H),8.02(d,J=8.3Hz,1H),7.84−7.69(m,3H),7.69−7.52(m,4H),7.47(t,J=8.1Hz,2H),7.17−7.07(m,2H),7.03(dd,J=5.5,3.4Hz,3H),6.92(t,J=7.0Hz,1H),6.87−6.61(m,5H),6.49−6.31(m,3H),6.15(d,J=7.4Hz,1H),3.74(s,J=4.7Hz,3H)
ESI−MS(m/z). Calcd for C3829S(191Ir)(M):812.1561.Found:812.1563.
3829IrNS:C,56.07;H,3.59;N,6.88.Found:C,55.69,H,3.27;N,6.74.
(実施例5)
<イリジウム錯体化合物18の合成>
実施例1と同様な合成方法により、ジ−μ−クロロ−テトラキス[κ(C2,N)−2tppy(2−トリルフェニルピリジン)]ジイリジウム(III)(化合物35)を得た。
上記で得られた化合物(35)と、化合物(31)とを、混合溶媒(ジクロロメタン:エタノール=4:1)と、トリエチルアミンとの混合溶液中で、80℃、24時間反応させて、イリジウム錯体化合物18を21mg(収率75%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物18の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1590,1548,1460,1427,1311,1275,1213,1143,1108,1085,1036,944,860,819,774,744,713,690,582.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.12(d,J=4.9Hz,1H),8.17(d,J=8.4Hz,1H),8.01(d,J=8.3Hz,1H),7.79(d,J=5.1Hz,1H),7.67−7.55(m,3H),7.55−7.45(m,3H),7.45−7.37(m,2H),7.18(d,J=8.5Hz,3H),7.12(dd,J=8.1,4.9Hz,2H),6.96(dd,J=18.3,10.4Hz,3H),6.63(s,1H),6.51(dd,J=8.6,2.6Hz,1H),6.44(dd,J=8.5,2.6Hz,1H),5.83(d,J=2.6Hz,1H),5.72(d,J=2.6Hz,1H),3.57(s,3H),3.55(s,3H).
ESI−MS(m/z):Calcd for C3931S(191Ir)(M):842.1666. Found:842.1674. Anal. Calcd. C3931IrNS・CHCl:C,48.87;H,3.35;N,5.82.Found:C,50.59,H,2.73;N,5.86.
(実施例6)
<イリジウム錯体化合物19の合成>
実施例1と同様な合成方法により、ジ−μ−クロロ−テトラキス[κ(C2,N)−2−dfppy(ジフルオロフェニルピリジン)]ジイリジウム(III)(化合物36)を合成した。
上記で得られた化合物(36)と、化合物(31)とを、混合溶媒(ジクロロメタン:エタノール=4:1)と、トリエチルアミンとの混合溶液中で、80℃、24時間反応させて、イリジウム錯体化合物19を68mg(収率97%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物19の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1601,1569,1477,1459,1401,1310,1295,1247,1161,1143,1086,987,945,842,823,754,715,689,567.
H NMR(400MHz,CDCl)δ9.20(dd,J=5.9,1.0Hz,1H),8.27(dd,J=8.2,0.8Hz,1H),8.19(d,J=8.3Hz,1H),8.08(dt,J=7.7,3.9Hz,2H),7.74(dd,J=4.9,1.5Hz,1H),7.69(dd,J=12.2,4.7Hz,1H),7.60(dd,J=12.0,4.6Hz,1H),7.49(t,J=8.1Hz,1H),7.25−7.22(m,1H),7.22−7.12(m,5H),7.06(ddd,J=7.3,5.9,1.3Hz,1H),7.00(t,J=7.8Hz,2H),6.80−6.70(m,1H),6.47(ddd,J=11.8,8.5,3.9Hz,1H),6.34(ddd,J=12.6,9.2,2.3Hz,1H),5.72(dd,J=9.0,2.3Hz,1H),5.58(dd,J=8.6,2.3Hz,1H)
ESI−MS(m/z). Calcd for C3723S(191Ir)(M):854.1078.Found:854.1066.
(実施例7)
<イリジウム錯体化合物20の合成>
実施例6の化合物(31)を化合物(33)に変更したこと以外は、実施例6と同様の方法により合成し、イリジウム錯体化合物20を37mg(収率69%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物20の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1599,1573,1497,1477,1402,1310,1291,1260,1246,1136,1101,1085,985,945,859,825,782,753,663,574.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.24(d,J=5.7Hz,1H),8.31(d,J=8.1Hz,1H),8.20(d,J=7.5Hz,1H),8.07(s,2H),7.77−7.56(m,3H),7.50(t,J=8.1Hz,1H),7.24−7.12(m,3H),7.11−6.97(m,3H),6.77(d,J=6.2Hz,1H),6.46(d,J=8.9Hz,3H),6.36(d,J=10.3Hz,1H),5.73(d,J=9.0Hz,1H),5.56(d,J=6.5Hz,1H),3.75(d,J=6.1Hz,3H)
ESI−MS(m/z). Calcd for C3825S(191Ir)(M):884.1184. Found:884.1206.
(実施例8)
<イリジウム錯体化合物21の合成>
実施例6の化合物(31)を化合物(30)に変更したこと以外は、実施例6と同様の方法により合成し、イリジウム錯体化合物21を26mg(収率49%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物21の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1601,1568,1557,1504,1476,1402,1310,1245,1291,1126,1101,985,957,843,824,748,568,548,523.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.15(d,J=4.8Hz,1H),8.34(d,J=9.8Hz,1H),8.21(d,J=8.1Hz,1H),8.13(dd,J=7.8,4.6Hz,2H),7.80−7.64(m,3H),7.56(t,J=8.1Hz,1H),7.25(s,1H),7.22(dd,J=8.3,3.4Hz,2H),7.09(t,J=6.7Hz,1H),6.80(t,J=6.7Hz,1H),6.54−6.28(m,2H),5.67(ddd,J=15.5,8.7,2.3Hz,2H),2.29(s,J=6.5Hz,3H)
ESI−MS(m/z). Calcd for C3221S(191Ir)(M):792.0917.Found:792.0910.
(比較例1)
<イリジウム錯体化合物11の合成>
イリジウム錯体化合物11は、以下のスキームに従って合成し、38mg(収率92%)を得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物11の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=1586,1501,1443,1375,1311,1287,1139,1110,1085,941,813,741,672,579.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.05(d,J=6.5Hz,1H),8.90(dd,J=18.5,8.6Hz,2H),8.10(d,J=8.0Hz,1H),8.04(dd,J=8.2,3.3Hz,2H),8.01−7.96(m,1H),7.87−7.72(m,2H),7.73−7.58(m,4H),7.56(dd,J=4.9,1.5Hz,1H),7.44(t,J=8.1Hz,1H),7.29(d,J=6.6Hz,2H),7.17−7.04(m,4H),7.01(d,J=6.5Hz,1H),6.92(t,J=7.4Hz,1H),6.82(d,J=6.7Hz,1H),6.71(dd,J=15.3,7.5Hz,3H),6.16(d,J=2.8Hz,2H),2.06(s,3H),2.01(s,3H).
ESI−MS(m/z). Calcd for C4735S(191Ir)(M):910.2081. Found:910.2097. Anal. Calcd. C4735IrNS・CHCl:C,57.82;H,3.74;N,5.62. Found:C,57.77,H,3.49;N,5.66.
(比較例2)
<イリジウム錯体12の合成>
実施例1で得られた化合物(22)と、8−アミノキノリンとを、混合溶媒(ジクロロメタン:エタノール=4:1)と、トリエチルアミンとの混合溶液中で、80℃、24時間反応させて、イリジウム錯体化合物12を19mg(収率79%)得た。
以下に、得られたイリジウム錯体化合物12の、IR、H NMR、ESI−MS、及び元素分析の結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=2892,1608,1582,1477,1421,1374,1315,1270,1211,1156,1062,1031,828,785,730,629,556.
H NMR(300MHz,DMSO)δ8.69−8.56(m,2H),8.35−8.24(m,1H),8.19(d,J=8.3Hz,1H),8.03(s,1H),7.98(d,J=6.3Hz,2H},7.84(t,J=8.7Hz,4H),7.73(d,J=6.9Hz,2H),7.63(dd,J=8.4,4.9Hz,1H),7.17(d,J=9.0Hz,2H),7.01−6.74(m,4H),6.27(dd,J=14.5,6.5Hz,2H).ESI−MS(m/z).CalcdforC3124191Ir)(M):643.1601.Found:643.1590.
得られたイリジウム錯体化合物11〜16、18〜21の構造を下記に示す。
<紫外可視吸収スペクトル及び発光スペクトルの測定>
上記で得られたイリジウム錯体化合物11〜16、18〜21の紫外可視吸収スペクトルについて、分光光度計(JASCO V−550 UV/VIS)を用いて、25℃(298K)にて測定した。また、上記で得られたイリジウム錯体化合物の発光スペクトルについて、蛍光分光光度計(JASCO FP−6200)を用いて、25℃にて、測定した。
テフロン(登録商標)セプタムスクリューキャップ付き石英キュベット内の試料溶液は、アルゴンガスで10分間バブリングして脱気した後、発光スペクトルの測定を行った。
DMSOに溶解させたイリジウム錯体化合物11〜16、18〜21の発光スペクトル(励起波長;366nm)を図1〜4に示す。
図2において、アリールスルホニルアミド基を有するイリジウム錯体化合物14〜16は、500nm付近(高いエネルギー発光バンド; HE(high energy)emission band))と、620nm付近(低いエネルギー発光バンド;LE(low energy) emission band))とにおいて、二重発光(dual emission)を示している(イリジウム化合物14(Φ=0.026)イリジウム化合物15(Φ=0.038)、イリジウム化合物16(Φ=0.026))。一方、メチルスルホニルアミド基を有するイリジウム化合物13は、図1に示すように、450nm〜600nmの広い領域で発光が見られものの、低エネルギーバンド(lower energy band (LEB))では、高エネルギーバンド(higher energy band (HEB))(Φ=0.115)と比較して発光が弱いことが分かる。
4−メチルフェニルイソキノリン(mpiq)を有するイリジウム錯体化合物11、4−メトキシフェニルピリジン(mppy)を有するイリジウム錯体化合物18、又はジフルオロフェニルピリジン(Fppy)を有するイリジウム錯体化合物19〜21は、LEBにおけるイリジウム錯体化合物19〜21の発光は、620nm付近で確認された。
図4において、イリジウム錯体化合物11、14及び19の発光スペクトル(77K、DMSO)は、ブルーシフトにより、短波長側にシフトして、二重発光を示している。これは、イリジウム錯体化合物19は、低波長側にシフトすることによって、白色に発光していると推測される。
<色度値の測定>
化合物11、14、19及び20のRGB値は、ソフトウェア「Data−E calculator of ColorMine library」を用いて、CIE色度図(Commission internationale de L’eclairage(CIE);国際照明委員会)中のxy色度座標にプロットできる値(CIE色度値)に変換し、表1に化合物11、14、19及び20について、それぞれの発光のCIE色度値を示した。また、CIE色度図における化合物11、14、19及び20の位置を図5に示した。
表1及び図5に示されるとおり、特に、−196℃(77K)における化合物14、19及び20の発光のCIE色度値は、化合物14はxy色座標(0.35,0.37)、化合物19及び20はそれぞれxy色座標(0.31,0.32)であり、いずれの座標も白色点(0.33,0.33)に近い座標であることがわかる。このxy色座標に位置する化合物14、19及び20が白色に発光していること、つまり、白色有機EL(WOLED)に近い発光色であると言える。
<蛍光量子収率及び蛍光寿命の測定>
イリジウム錯体化合物11〜16、18〜21の蛍光量子収率(Φ)は、標準試料であるIr(mpiq)(Φ=0.26)の積分強度との比較によって算出し、蛍光量子収率(Φ)は下記式(1)を用いて計算し、表2に示した。

[式(1)中、Φ及びΦは、試料と標準試料の量子収率をそれぞれ表し、η及びηは、測定に用いた溶媒の試料と標準試料の屈折率をそれぞれ表し、A及びAは、試料と標準試料の吸光度をそれぞれ表し、I及びIは、試料と標準試料の蛍光スペクトルの面積をそれぞれ表す。]
混合溶媒系における量子収率(Φs)は、主溶媒のη値を用いて計算した。
DMSO(298K、25℃)で脱気したイリジウム錯体化合物11〜16、18〜21の蛍光寿命は、時間分解分光測定装置(TSP1000-M−PL;ユニソク社製)、励起光源部(Minilite I、コンテニュアム社製)Nd;YAGレーザー(第三高調波(THG)、355nm)を用いて測定した。
測定シグナルは、光電子増倍管(R2949)でモニタリングし、データは、最小2乗法により解析し、その結果を表2に示した。
(実施例9)
<立体異性体;Ir(tpy)(dfppy)(psaq)の合成1>
Ir(tpy)(dfppy)(psaq)を、以下に示すスキームに従って合成した。
(イリジウム(III)二核錯体の合成)
トリス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)(fac−Ir(tpy))(31mg)と、塩化亜鉛(0.47g)とを、1,2−ジクロロエタン(2mL)に溶解させて、3時間還流した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、イリジウム(III)二核錯体(μ−complex、X=Cl)12mg(収率51%)を得た。
(Ir(tpy)(dfppy)の合成)
上記で得られたイリジウム(III)二核錯体(40mg)と、ジフルオロフェニルピリジン(dfppy)(37mg)、炭酸カリウム(48mg)をグリセロール中(1mL)150℃で24時間反応させた後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、Ir(tpy)(dfppy)22mg(収率43%)を得た。
以下に、得られたIr(tpy)(dfppy)のIR、H NMR、及びESI−MSの結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=2880,2915,1590,1553,1468,1393,1232,1159,978,770,523.
H NMR(300MHz,CDCl)δ8.31−8.28(m,1H),8.00(d,J=5.1Hz,2H),7.94(d,J=5.4Hz,2H),7.75(d,J=8.7Hz,2H),7.65−7.47(m,6H),6.88(t,J=6.9Hz,1H),6.79−6.68(m,4H),6.39(d,J=8.4Hz,1H),6.36−6.33(m,2H),6.18(s,1H),2.14(s,3H),2.12(s,3H).ESI−MS(m/z).Calcd for C3526191Ir)(M):717.1696.Found:717.1689.
上記で得られたIr(tpy)(dfppy)(20mg)と、臭化亜鉛(0.46g)とを、二塩化エチレン(1mL)に溶解し、4時間還流した後、下記のスルホアミド誘導体を、混合溶媒(ジクロロメタン:エタノール=4:1)とトリエチルアミンとの混合溶液中に溶解して、80℃で24時間反応させた後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製しIr(tpy)(dfppy)(psaq)0.82mg(収率3.6%)で得た。
以下に、得られたIr(tpy)(dfppy)(psaq)のIR、H NMR、及びESI−MSの結果を示す。
M.p.>300℃
IR(ATR):ν=3078,2922,1601,1566,1502,1474,1459,1426,1402,1381,1312,1290,1263,1189,1138,1103,1084,986,942,850,825,771,751,713,686,581,567,528.
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.21(d,J=5.6Hz,1H),8.22(d,J=8.4Hz,1H),8.18(d,J=5.6Hz,1H),8.07(dd,J=8.0,1.6Hz,1H),7.75(dd,J=4.8,2.0Hz,1H),7.68(t,J=8.0Hz,2H),7.58―7.52(m,1H),7.48(t,J=8.0Hz,1H),7.21−7.12(m,6H),7.04−6.96(m,3H),6.71−6.69(m,2H),6.41(ddd,J=12.4,8.8,2.0),6.05(s,1H),5.65(dd,J=8.8,2.0Hz),2.12(s,3H).ESI−MS(m/z).Calcd for C3827S(191Ir)(M):832.1426.Found:832.1423.
(比較例3〜6)
表3に示すルイス酸に変更し、条件A及び条件B下で合成したこと以外は、実施例9に示すスキームと同様にして、イリジウム錯体化合物を合成した。
ハロゲン化物以外のルイス酸の存在下で、反応させた比較例3〜6では、Ir(tpy)(dfppy)が選択的に製造されることが分かる。一方、亜鉛のハロゲン化物の存在下で反応させた実施例9では、配位子が全て異なる立体異性体;Ir(tpy)(dfppy)(psaq)が選択的に製造されることが分かる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されるイリジウム錯体化合物。

    [一般式(1)中、Irはイリジウム原子を表し、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、l、m及びnはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。n又はmが2の場合、2つのR又はRは互いに結合して環を形成してもよい。]
  2. 前記一般式(1)において、R及びRは、水素原子及びハロゲン原子のいずれか一方であり、Rは水素原子であり、Rは炭素数6〜14のアリール基であり、m又はnはそれぞれ独立に1又は2であり、lは0である請求項1に記載のイリジウム錯体化合物。
  3. 下記一般式(2)で表される化合物を、ルイス酸の存在下で二量化反応させることにより、下記一般式(3)で表される二核錯体を生成する工程と、
    生成された前記一般式(3)で表される二核錯体と、下記一般式(4)で表される化合物と、を反応させることにより、下記一般式(5)で表される化合物を生成する工程と、
    ルイス酸存在下で前記一般式(5)を二量化反応させて生成した二核錯体と、下記一般式(6)で表される化合物と、を反応させて、下記一般式(1)で表される化合物を生成する工程と、
    を含むイリジウム錯体化合物の製造方法。

    [一般式(2)中、Irはイリジウム原子を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、pは0〜2の整数を表す。]

    [一般式(3)中、Irはイリジウム原子を表し、Xはハロゲン原子を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、pは0〜2の整数を表す。]

    [一般式(4)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、qは0〜2の整数を表す。]

    [一般式(5)中、Irはイリジウム原子を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、p及びqはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。]

    [一般式(6)中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、rは0〜2の整数を表す。]

    [一般式(1)中、Irはイリジウム原子を表し、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基を表し、l、m及びnはそれぞれ独立に、0〜2の整数を表す。n又はmが2の場合、2つのR又はRは互いに結合して環を形成してもよい。]
  4. 前記ルイス酸が、亜鉛のハロゲン化物である請求項3に記載のイリジウム錯体化合物の製造方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のイリジウム錯体化合物を含む光学材料。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のイリジウム錯体化合物に光照射及び加熱の少なくとも一方を施す工程を含む光学材料の製造方法。
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