JP2017108882A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2017108882A
JP2017108882A JP2015244964A JP2015244964A JP2017108882A JP 2017108882 A JP2017108882 A JP 2017108882A JP 2015244964 A JP2015244964 A JP 2015244964A JP 2015244964 A JP2015244964 A JP 2015244964A JP 2017108882 A JP2017108882 A JP 2017108882A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
special
determination
image
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015244964A
Other languages
English (en)
Inventor
雅爾 鈴木
Masachika Suzuki
雅爾 鈴木
天野 貴之
Takayuki Amano
貴之 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoraku Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Kyoraku Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoraku Sangyo Co Ltd filed Critical Kyoraku Sangyo Co Ltd
Priority to JP2015244964A priority Critical patent/JP2017108882A/ja
Publication of JP2017108882A publication Critical patent/JP2017108882A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】ゾーン演出などが、どの保留に向けられたものであるのかを分かりやすくする。【解決手段】遊技機は、取得条件の成立により判定情報を取得する手段と、判定情報が大当たりに対応するものであるかの特別遊技判定を行う手段と、特別遊技判定が行われる前に判定情報が大当たりに対応するものであるかを事前判定する手段と、特別遊技判定が行われると図柄を変動表示させてから該判定を示す態様で図柄を停止表示させる手段と、を備える。演出実行手段は、特定の判定情報(J3、H3に対応)に対する事前判定の結果に基づき、特定の判定情報に対する図柄の変動開始前から(TA3から)ゾーン演出を実行可能であり、ゾーン演出を実行するとき、ゾーン演出が行われる期間を示唆(画像1210の表示により示唆)することができる。【選択図】図23

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
遊技機(パチンコ遊技機)の一種では、取得条件の成立により判定情報を取得して判定情報が大当たりに対応するものであるかを判定し、判定情報が大当たりに対応するものである場合、特別遊技の一種として、大入賞口の開放を伴う大当たり遊技を行う。大入賞口に遊技球を入賞させることで多数の賞球を得ることができる。
この種の遊技機では、上記判定の結果に基づき上記判定の結果を示唆する様々な演出が行われ、所定期間に亘って行われる演出(例えば、図柄の複数回分の変動期間に亘って実行されるゾーン演出)も存在する(例えば下記非特許文献1参照)。
"[CR地獄少女弐]背景変化予告 - CR地獄少女弐完全攻略"、[online]、[平成27年11月14日検索]、インターネット<http://jigokushoujo2.seesaa.net/article/419262677.html>
このような、所定期間に亘って行われる演出に関連して、新たな演出及び方法を導入できれば、遊技の興趣向上が図られる。遊技機において、遊技への飽きを抑制して楽しんで遊技を行ってもらうために、新たな演出及び方法の導入が重要であることは言うまでもない。
そこで本発明は、所定期間に亘って行われる演出に関連して遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、取得条件の成立により判定情報を取得する判定情報取得手段と、前記判定情報が遊技者にとって有利な特別遊技を行うとする特別判定情報か否かの判定を行う判定手段と、所定の演出を行う演出実行手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記判定の結果に基づき所定の特殊演出を実行することが可能であって、前記特殊演出を実行する際、前記特殊演出が行われる期間を示唆することが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、所定期間に亘って行われる演出に関連して遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施形態に係る遊技機の、制御に関わる部分のブロック図である。 遊技機の主制御部にて実行される処理の一部を列記した図である。 遊技機の主制御部における特図当たり判定テーブルの説明図である。 遊技機の演出制御部にて実行される処理の一部を列記した図である。 本発明の実施形態に係る大当たりの種類を示す図である。 リーチ演出の説明図である。 保留画像及び当該権利画像の表示位置の説明図である。 保留画像及び当該権利画像が表示される様子を示す図である。 保留画像又は当該権利画像の表示態様の種類を示す図である。 ゾーン演出の非実行時及び実行時における表示内容例を示す図である。 第1、第2ゾーン演出を示す図である。 チャンス目演出を示す図である。 青、緑及び赤チャンス目演出を示す図である。 青、緑及び赤図柄を示す図である。 本発明の第1実施例にて想定される状況(α)下での、ゾーン演出の流れを示す図である。 本発明の第1実施例にて想定される状況(α’)下での、ゾーン演出の流れを示す図である。 本発明の第2実施例に係るゾーン期間示唆演出の説明図である。 本発明の第2実施例にて想定される状況(α)下での、ゾーン演出及びゾーン期間示唆演出の流れを示す図である。 本発明の第2実施例にて想定される状況(α’)下での、ゾーン演出及びゾーン期間示唆演出の流れを示す図である。 本発明の第2実施例に係り、ゾーン期間示唆演出の開始時期の変形例を示す図である。 本発明の第2実施例に係り、ゾーン期間示唆演出の変形例を示す図である。 本発明の第2実施例にて想定される状況(α’)下での、ゾーン演出及びゾーン期間示唆演出の流れを示す図である(色保留制限あり)。 本発明の第2実施例にて想定される状況(α’)下での、ゾーン演出及びゾーン期間示唆演出の流れを示す図である(期間延長処理あり)。 本発明の第3実施例にて想定される状況(β)下での、チャンス目演出及びチャンス目期間示唆演出の流れを示す図である。 本発明の第3実施例に係るチャンス目期間示唆演出の説明図である。 本発明の第3実施例に係り、チャンス目期間示唆演出の開始時期の変形例を示す図である。 本発明の第3実施例に係り、チャンス目期間示唆演出の変形例を示す図である。 本発明の第3実施例にて想定される状況(β’)下での、チャンス目演出及びチャンス目期間示唆演出の流れを示す図である(色保留制限あり)。 本発明の第3実施例にて想定される状況(β’)下での、チャンス目演出及びチャンス目期間示唆演出の流れを示す図である(期間延長処理あり)。 本発明の第4実施例に係る特図変動パターンテーブルの説明図である。 本発明の第4実施例に係るコマンド受信処理のフローチャートである。 本発明の第4実施例に係る保留増加処理のフローチャートである。 本発明の第4実施例に係る演出開始処理のフローチャートである。 本発明の第4実施例に係る演出終了処理のフローチャートである。 本発明の第5実施例に係る画像表示部の表示内容例を示す図である。 本発明の第5実施例に係るゾーン期間示唆演出を示す図である。 本発明の第6実施例に係り、ゾーン期間示唆演出が行われている時の保留表示方法の説明図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
本発明に係る遊技機に好適な実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、本実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成を説明する。遊技機100は、遊技盤101を含む他、図1に示された各構成部材を備える。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指す。上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。また特に記述無き限り、前方とは、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して近い方を指し、後方は、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して遠い方を指す。
遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技施設に配置された島構造体に取り付けられる外枠10と、外枠10に対して開閉自在に取り付けられる内枠11と、内枠11に対して開閉自在に取り付けられる扉枠12と、を備える。扉枠12には、後述する遊技領域103のほぼ全域を前方(遊技者側)から視認することができるように、透明性を有するガラス板が嵌め込まれて成る窓部12aが形成されている。遊技盤101は内枠11に対して着脱可能に取り付けられる。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。
発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に移動方向を変化させながら落下する。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車(不図示)や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口111及び普通入賞口112が設置される。遊技盤101の略中央部分には、装飾図柄を含む各種の演出画像を表示可能な、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。
始動口105及び106は、画像表示部104の下方に設置され、夫々に遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって特図判定(大当たり遊技を行うか否か等の判定)を受けるための権利が取得される。第1、第2始動条件は、夫々、始動口105、106に遊技球が入賞することによって成立する。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。始動口105、106、大入賞口111又は普通入賞口112に対する遊技球の入賞に起因して払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。尚、入賞を入球と読み替えても良い。
第2始動口106の近傍に、電動チューリップ107が設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。電動チューリップ107は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普図判定の結果に基づいて開放される。
第1始動口105及び第2始動口106の右側には大入賞口111が設けられる。大入賞口111も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっており、遊技球を大入賞口111へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口111へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。実質的には、大入賞口111が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口111への入賞は不可能であり、大入賞口111が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口111への入賞が可能となる。大入賞口111が開状態となることを、大入賞口111の開放とも言う。大入賞口111は、通常、閉鎖されており、大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンド遊技を所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口111に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば14個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口112が設置される。遊技機100は、普通入賞口112への入賞を検出した場合には所定個数(例えば5個)の賞球を払い出す。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111及び普通入賞口112の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口113が設けられている。遊技盤101の右下部分には情報表示部114が設けられている。尚、遊技盤101上の各構成部品の設置位置を任意に変更可能である。
扉枠12において、その外周部分には、任意の演出に用いられるスピーカ115(スピーカ115a、115b及び115cを含む)、演出ライト部116及び枠可動役物117が組み込まれている。演出に用いられる可動役物は、遊技盤101上にも設けられている。本実施形態において遊技盤101上には盤可動役物130が設けられる。また、扉枠12において、右下位置には操作ハンドル119が配置されている。操作ハンドル119は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材120が設けられている。発射指示部材120は、操作ハンドル119により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材120を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材120を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。扉枠12において遊技領域103の下方には、演出ボタン121及び十字キー122の他、遊技球の収容及び送出に利用される上皿(打球供給皿)123、上皿レバー124、下皿(余剰球受皿)125及び下皿レバー126などが設けられている。演出ボタン121及び十字キー122は、遊技者からの操作の入力を受ける操作入力部(操作受付部又は操作部と呼んでも良い)を構成している。
特図判定の結果は特別図柄によって示され、普図判定の結果は普通図柄によって示される。特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。第1始動条件の成立に基づく特図判定の権利は所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U1と呼ぶ。第2始動条件の成立に基づく特図判定の権利は所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U2と呼ぶ。遊技球がゲート108を通過したことによる普図判定の権利は、所定数(ここでは4とする)を上限として保留され、その保留された権利の個数を保留情報数U3と呼ぶ。
情報表示部114は、第1及び第2特別図柄を表示する特別図柄表示部、普通図柄を表示する普通図柄表示部、保留情報数U1〜U3を表示する保留表示部、ラウンド数表示部及び右打ち表示部を備えており、各表示部をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件の成立により特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づいて特図判定を行う。特図判定用情報の取得は、特図判定の権利の取得に相当する。特図判定は、大当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、或いはハズレであるか)の判定を含む。尚、大当たりの当選を大当たりの発生と表現することがある(後述の小当たりについても同様)。また、或る特図判定用情報が大当たりに当選していることを、当該特図判定用情報が大当たりであるなどと表現することもある(後述の小当たりについても同様)。第1、第2始動条件の成立により取得された特図判定用情報に基づく特図判定を行うと、遊技機100は、夫々、第1、第2特別図柄を所定時間だけ変動表示させた後、特図判定の結果を示す態様で第1、第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1〜第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。例えば、大当たりが発生して大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させた場合には、大当たりを示す態様で(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。この際、発生した大当たりの種類に応じ、停止表示される第1〜第3装飾図柄の組み合わせが異なっていて良い。特図判定の結果がハズレの場合(即ち、大当たりに当選していない場合)、第1〜第3装飾図柄を、例えば、ハズレを示す所謂バラケ目で停止させる。バラケ目とは、第1〜第3装飾図柄の内の2つ又は3つが、互いに非共通の図柄とされている状態を指す。
大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、大入賞口111を開放させるラウンド遊技を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド分(例えば16ラウンド分)実行する大当たり遊技が行われる。大入賞口111の開放中に遊技球が大入賞口111へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技状態は、大当たり遊技が終了することによって終了する。大入賞口111の開放を伴う遊技(大当たり遊技を含み、後述の小当たり遊技を含みうる)は、大入賞口111への遊技球の入賞によって賞球を得られる機会が与えられるため、大入賞口111の開放を伴わない遊技(例えば通常遊技状態における遊技)よりも遊技者にとって有利である、と言える。ここにおける有利とは、大入賞口111の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
大当たり遊技中において特図判定は行われない。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。左打ちでは、第1始動口105に対して遊技球を入賞させることができるが、第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができないように遊技盤101が形成されている。右打ちでは、第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができるが、第1始動口105に対して遊技球を入賞させることができないように遊技盤101が形成されている。また、ゲート108は、遊技領域103における右側領域であって、且つ、大入賞口111の上方に配置されている。故に、左打ちでは、ゲート108に対して遊技球を通過させることができず、右打ちによる遊技球のみがゲート108を通過しうる。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は特図判定を行う状態へ復帰する。この際、遊技機100の遊技状態が変更されうる。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口111の開放を伴う遊技状態(大当たり遊技状態を含む)を除いて、低確率非電サポ遊技状態(通常遊技状態)、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態、及び、高確率電サポ遊技状態の内の何れかの遊技状態をとり得て良い。遊技機100の初期状態における遊技状態は、低確率非電サポ遊技状態である。遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアスイッチを用いて遊技機100の遊技情報を初期化することで、遊技機100は初期状態となる。
低確率非電サポ遊技状態及び低確率電サポ遊技状態は低確率遊技状態に属する。高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は高確率遊技状態に属する。特図判定にて大当たりに当選したと判定される確率は、低確率遊技状態においてよりも高確率遊技状態においての方が高い。故に、大当たりの当選し易さ(大当たり遊技の行われ易さ)に関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。
低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普図判定における普図当たりの当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られ、結果、電サポ遊技状態では、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、特図判定の契機は主として第2始動口106への入賞となる。
低確率非電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、特図判定の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の内部構成>>
図2を参照して、遊技機100の内部構成を説明する。図2は、遊技機100内の、制御に関わる部分のブロック図である。図2に示す如く、遊技機100に設けられた制御部400は、遊技の進行を制御する主制御部401と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403とを備えている。制御部400の他、図2に示される各構成要素が遊技機100に設けられる。
[1.主制御部]
主制御部401は、メインCPU(Central Processing Unit)411と、メインROM(Read Only Memory)412と、メインRAM(Random Access Memory)413を備える。メインROM412には、テーブルTAt、TZt、THt及びDKtを含むテーブル群などが格納され、メインRAM413には、記憶領域413a及び413bを含む記憶領域群などが設けられている。
また、主制御部401には、遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略すことがある)が接続されている。具体的には図2に示すように、主制御部401には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW414a、第2始動口SW414b、大入賞口SW416、普通入賞口SW417と、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW415とが接続されており、各SWの検出結果を示す検出信号が主制御部401へ送られる。
また、主制御部401には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。具体的には図2に示すように、主制御部401には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド420と、大入賞口111を開閉動作させる大入賞口ソレノイド421が接続されている。主制御部401は、普図判定の結果に基づき電動チューリップソレノイド420を用いて電動チューリップ107の開閉動作を実現し、特図判定の結果に基づき大入賞口ソレノイド421を用いて大入賞口111の開閉動作を実現する。また、主制御部401には、情報表示部114が接続される。主制御部401は、特図判定の結果、普図判定の結果並びに保留情報数U1、U2及びU3に基づき情報表示部114の表示制御を行う。
[1−1.メイン処理]
図3に、主制御部401が行う主だった処理を列記する。遊技機100へ電力が供給されると、メインCPU411によりメイン処理が実行される。メイン処理では、主制御部401内の各種デバイスの初期設定処理及びバックアップ情報の生成処理などを行い、それらの処理結果をメインRAM413に記憶させる。
[1−2.タイマ割込処理]
メインCPU411は、メイン処理にて設定された周期(例えば数ミリ秒又はそれ以下の周期)で、メイン処理に対しタイマ割込処理を割り込み実行する(図3参照)。タイマ割込処理において、メインCPU411は、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理を順次実行する。
[1−2−1.乱数更新処理]
主制御部401には、特図当たり乱数をカウントする特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数をカウントする特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数をカウントする特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数をカウントする普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数をカウントする普図図柄乱数カウンタC5が設けられており、乱数更新処理においては、各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。乱数カウンタC1〜C5の夫々において、カウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。尚、本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
[1−2−2.スイッチ処理]
スイッチ処理を説明する(図3参照)。スイッチ処理において、メインCPU411は、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理及び普通入賞口スイッチ処理を順次実行する。
始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、始動口SW414a及びSW414bを用い、始動口105又は106への遊技球の入賞が検出されたタイミング(即ち、第1又は第2始動条件の成立タイミング)でカウンタC1〜C3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域413aに記憶させる。記憶領域413aは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413aは、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413a内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413aに記憶された各特図判定用情報に対し、特図判定を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする。始動口スイッチ処理の中で実行される事前判定処理については後述する。
ゲートスイッチ処理において、メインCPU411は、ゲート108への遊技球の通過が検出されたタイミングでカウンタC4及びC5のカウント値を取得し、取得したカウンタC4及びC5のカウント値を普図当たり乱数及び普図図柄乱数として含んだ普図判定用情報を普図判定用情報記憶領域413bに記憶させる。記憶領域413bは、普図判定用情報を所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413b内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域413bに記憶された各普図判定用情報に対し普図判定を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
大入賞口スイッチ処理において、メインCPU411は、大入賞口111に入賞した遊技球を大入賞口SW416により検出する。普通入賞口スイッチ処理において、メインCPU411は、普通入賞口112に入賞した遊技球を普通入賞口SW417により検出する。
[1−2−3.特別図柄処理]
特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413aに記憶されている特図判定用情報の内、優先順位が最も高く設定された特図判定用情報を判定対象TTとして取得し、判定対象TTに対して特図判定を実行する。この際、判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413aから消去される。特図判定は特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定から成る。そして、特別図柄処理では、特図変動パターン判定により選択された特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動表示を行った後、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す態様で特別図柄を停止させる。特図判定の結果をメインRAM413に記憶させることができる。尚、特別図柄処理において、記憶領域413aに特図判定用情報が記憶されていない場合には、特図判定が行われることなく特別図柄処理を終える。また、特別図柄の変動表示が行われているとき及び大入賞口111の開放を伴う遊技が行われているときにも、特図判定は行われない。
メインCPU411は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図判定の結果を含む変動開始コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行開始を指示し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行終了を指示する。RAM413に設定されたこれらのコマンドは、後述の出力処理(図3参照)において演出制御部403に出力される。
図4を参照し、低確率特図当たり判定テーブルTAt1及び高確率特図当たり判定テーブルTAt2を含む特図当たり判定テーブルTAtを用いて、特図当たり判定が行われる。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。メインCPU411は、特図当たり判定時に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。ここでは、大当たりの当選確率(即ち大当たり遊技を行うと判定される確率)が、低確率遊技状態、高確率遊技状態において、夫々、1/300、1/30となるように、特図当たり判定テーブルTAtが形成されているものとする。
また、小当たりが発生し得るように遊技機100が形成されていても良く、この場合、メインCPU411は特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる態様の特別図柄で表される特定のハズレである。メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。例えば、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率を1/399とすることができる。
特図図柄判定において、メインCPU411は、特図図柄判定テーブルTZtと判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて、特別図柄をどのような図柄で停止させるかを判定する。大当たりには複数の種類が存在し、大当たりの当選時においては、当該比較結果に基づいて大当たりの種類が判定されることになる。
特図変動パターン判定において、特図変動パターンテーブルTHtと判定対象TTの特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数とに基づき、判定対象TTに対する特図変動パターンを判定する。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。特図変動パターンテーブルTHtには複数の特図変動パターンが含まれており、特図変動パターン判定において判定対象TTに対する1つの特図変動パターンが選択される。各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さ)を定義している。
[始動口スイッチ処理の中の事前判定処理]
また、始動口スイッチ処理の中でメインCPU411は事前判定処理を実行する(図3参照)。事前判定処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413aに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定(これらの判定を総称して事前判定とも称する)の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定の結果はメインRAM413に記憶される。事前判定の結果は保留増加コマンド(事前判定コマンドとも称される)に含められ、保留増加コマンドがメインRAM413に設定されて、後述の出力処理にて演出制御部403に送信される。保留増加コマンドには、事前判定の結果の他、保留情報数U1及びU2のどちらが増加したのかを示す情報が含まれる。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、それが記憶領域413aに記憶される前に始動口スイッチ処理の中で実行される。故に、任意の特図判定用情報に対する事前判定は、その特図判定用情報に対して特図判定が実行される前に実行される。
[1−2−4.普通図柄処理]
普通図柄処理(図3参照)を説明する。普通図柄処理において、メインCPU411は、普図判定用情報記憶領域413b内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得して、メインROM412内の普図判定用テーブルと普図判定対象FFなどに基づき、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定から成る普図判定を実行し、普図判定の結果に基づいて普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413bから消去される。尚、普通図柄処理において、記憶領域413bに普図判定用情報が記憶されていない場合には、普図判定が行われることなく普通図柄処理を終える。また、普通図柄の変動表示が行われているとき及び電動チューリップ107を開放させる遊技(補助遊技)が行われているときにも、普図判定は行われない。普図当たり判定では、普図当たりに当選したか否かが判定される。普図当たりに当選した場合、普図図柄判定により普図当たりの種類が判定される。普図当たりには、長開放当たりと短開放当たりとがある。電動チューリップ107が開状態とされる時間は、長開放当たりの方が短開放当たりよりも長い。メインCPU411は、普図変動パターン判定の結果に基づく変動時間だけ普通図柄の変動表示を行った後、普図当たり判定及び普図図柄判定の結果を示す態様で普通図柄を停止表示させる。
[1−2−5.電動役物制御処理]
電動役物制御処理(図3参照)では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。大入賞口処理では、特図判定の結果が大当たりの当選を示しているときに、大当たりの種類に応じた大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。大入賞開放パターンテーブルDKtには、大入賞口111の開放態様を定義した大入賞口開放パターンが大当たりの種類ごとに格納されている。小当たりが発生し得るように遊技機100が形成されている場合、小当たり用の大入賞口開放パターンも大入賞開放パターンテーブルDKtに格納され、特図判定の結果が小当たりの当選を示しているときには小当たり用の大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。メインCPU411は、テーブルDKtを参照して大入賞口処理を実現する。
大入賞口111の開放を伴う大当たり遊技は、大当たりを示す態様で特別図柄が停止表示された後に開始される。大当たり遊技では、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(所定時間;例えば30秒)に達するまで又は大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値(例えば10個)に達するまで大入賞口111を開放させるラウンド遊技が、所定のインターバル期間(換言すればインターバル時間)を隔ててRmax回実行される。従って、大当たり遊技はRmax分のラウンド遊技を含んで構成されると考えることができる。Rmaxは、大当たりの種類に応じたラウンド数を表す。そして、最後のラウンド遊技が終了してから所定のエンディング期間(換言すればエンディング時間;例えば5秒)が経過すると、特図判定が実行可能な遊技状態に復帰する。
また、大当たり遊技の実行中又は大当たり遊技の後、大入賞口処理の中で遊技状態設定処理(図3参照)が実行される。遊技状態設定処理において、メインCPU411は、メインRAM413に記憶された、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグを含む各種遊技フラグの状態を設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、大当たり発生時の遊技状態や発生した大当たりの種類などに応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがメインRAM413に設定される。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。
尚、小当たりに当選した場合も、大入賞口111の開放を伴う遊技(これを小当たり遊技という)が実行されるが、主制御部401は、小当たりの当選を契機として遊技機100の遊技状態(大当たりの当選確率及び電サポ付与の有無)を変化させない。つまり、小当たりの当選の前後間で遊技機100の遊技状態(大当たりの当選確率及び電サポ付与の有無)は変化しない。小当たり遊技では、例えば、大入賞口111のショート開放時間(例えば0.2秒)による開放が複数回繰り返される。
電チュー処理において、メインCPU411は、普図判定の結果に基づき電動チューリップ107を開閉動作させる。普図当たりに当選した場合に、所定時間、電動チューリップ107が開状態とされる。
[1−2−6.賞球処理]
賞球処理において、メインCPU411は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を賞球コマンドとしてメインRAM413に設定する。
[1−2−7.出力処理]
出力処理において、メインCPU411は、メインRAM413に記憶又は設定された情報(上述の各コマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(賞球制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。出力処理において、メインCPU411は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できて良い。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によってメインCPU411が実行する処理はメイン処理に戻る(図3参照)。
また、図2に示すように、主制御部401には盤用外部情報端子基板491が接続されており、主制御部401は、メインRAM413内の記憶内容を示す情報を、基板491を通じて外部(例えば遊技施設のホールコンピュータ)に出力することができる。
[2.賞球制御部]
賞球制御部402(図2参照)は、CPU、ROM及びRAMを備えて構成され、主制御部401からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、払出部429を用いて賞球の払い出しを行う。賞球制御部402には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。具体的には図2に示すように、賞球制御部402には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW424と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW425と、上皿123内に遊技球があるかを検出する球有り検出SW426と、上皿123及び下皿125が遊技球で満たされていることを夫々に検出する満タン検出SW427が接続されており、各SWの検出結果を示す検出信号が賞球制御部402へ送られる。賞球制御部402は、主制御部401から出力された払い出し指示や、SW424〜427から入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部402はSW424〜427からの検出信号を主制御部401へ出力しても良い。
また、賞球制御部402には、発射部428が接続される。賞球制御部402は、発射部428に対する遊技球の発射の操作(遊技者による操作)を検出して遊技球の発射を制御する。発射部428は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部402は、発射部428のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。また、賞球制御部402には枠用外部情報端子基板492が接続されており、賞球制御部402が取り扱う各種情報を、基板492を通じて外部に出力することができる。
[3.演出制御部]
演出制御部403は、サブCPU431、サブROM432及びサブRAM433を備えて構成される(図2参照)。演出制御部403は、画像表示部104の表示制御やスピーカ115の音声出力制御を行う画像/音声制御部(不図示)と、演出ライト部116及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びに枠可動役物117及び盤可動役物130の駆動制御を行うランプ制御部(不図示)などを備える。また、演出制御部403には、遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン121及び十字キー122が接続されている。演出制御部403は、演出ボタン121及び十字キー122に対する遊技者からの入力操作内容に応じた演出を行うことができる。
演出制御部403は、変動演出を含む任意の演出を、演出実現要素(演出手段)を用いて実現する。即ち、演出制御部403は、演出実現要素を制御することで演出実現要素に所望の演出を行わせる(この表現における演出の主体は演出実現要素であるが、本実施形態の説明では、主として、演出制御部403が演出の主体であると捉える)。演出実現要素は、画像表示部104、スピーカ115、演出ライト部116、枠可動役物117、演出ボタン121、盤ランプ135及び盤可動役物130の全部又は一部を含む。変動演出は、特別図柄の変動表示中、変動開始時及び変動終了時において演出制御部403により実行される演出を指し、特図判定の判定結果を示唆する演出を含む。尚、演出による示唆、報知、告知又は通知等は、特に記述無き限り、遊技者に対するものと考えて良い。また、特に記述無き限り、演出制御部403の制御による任意の画像及び図柄(装飾図柄等)の表示は、画像表示部104におけるそれらの表示を指し、音、音声の出力とはスピーカ115からの音、音声の出力を指す。
図5に、演出制御部403が行う主だった処理を列記する。演出制御部403へ電力が供給されると、サブCPU431により演出メイン処理が実行される。演出メイン処理では、演出制御部403内の各種デバイスの初期設定などを行って設定結果をサブRAM433に記憶させる。サブCPU431は、演出メイン処理にて設定された周期で、演出メイン処理に対し演出タイマ割込処理を割り込み実行する。演出タイマ割込処理において、サブCPU431は、演出用乱数更新処理、コマンド受信処理及び操作受付処理を順次実行する。
演出制御部403には、演出用乱数をカウントする演出用乱数カウンタが設けられており、演出用乱数更新処理においては、演出用乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで演出用乱数カウンタのカウント値を更新する。演出用乱数カウンタにおいて、カウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。演出用乱数カウンタのカウント値を、各種演出で利用される演出用乱数の値として参照することができる。
コマンド受信処理において、サブCPU431は、特図演出処理、普図演出処理及び当たり演出処理を実行する。
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。サブCPU431は、主制御部401からの変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、主制御部401からの変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には変動演出内容決定処理が内包される。変動演出内容決定処理において、サブCPU431は、演出用乱数や主制御部401より受信したコマンド等に基づき変動演出の内容を決定する。具体的には例えば、各々に変動演出の内容を定義した複数の変動演出パターン(特図変動演出パターン)を含む変動演出パターンテーブル(特図変動演出パターンテーブル)が予めサブROM432に格納されており、変動演出内容決定処理において、変動開始コマンド等に基づき、当該変動演出パターンテーブルから1つの変動演出パターンを選択及び判定することで変動演出の内容を決定する。
また、サブCPU431は、主制御部401から保留増加コマンドを受信したとき、コマンド受信処理において、保留増加コマンドに基づく情報をサブRAM433に記憶すると共に保留増加処理を行う。保留増加処理では、事前判定対象に対応する保留画像を画像表示部104に追加表示する。事前判定対象に対応する保留画像は、後に、その事前判定対象が判定対象TTとなって変動開始コマンドが受信された際に、画像表示部104から消去される又は特定の表示位置にシフトされる。サブCPU431は、保留増加コマンドに基づき、事前判定対象についての先読み予告演出を行うこともできる。
普図演出処理(図5参照)は、主制御部401から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、サブCPU431により実行される。普通図柄の変動開始時及び終了時において主制御部401から普通図柄に関するコマンドが演出制御部403に送信される。普図演出処理では、普通図柄の変動時における普図演出が実行される。
当たり演出処理(図5参照)は、主制御部401から当たり演出に関するコマンドが受信された場合にサブCPU431により実行される。即ち例えば、判定対象TTが大当たり又は小当たりに当選していて大当たり又は小当たりを示す態様で特別図柄及び装飾図柄の停止表示が行われると、当たり演出に関するコマンドが主制御部401から演出制御部403に送信され、サブCPU431は該コマンドの受信結果に基づき大当たり遊技中又は小当たり遊技中に行われるべき当たり演出を実行する。
操作受付処理(図5参照)において、サブCPU431は、演出ボタン121又は十字キー122からの信号に基づき、遊技者による演出ボタン121又は十字キー122への操作状態(操作の入力有無及び操作の内容)を認識する。演出制御部403は、認識された操作状態に応じた演出を行うことができる。
<<大当たりの種類>>
図6は、本実施形態で想定される大当たりの種類を示す図である。本実施形態では、大当たりの種類として特A、特B、通A、特C、特D及び通Bがある。特A、通A、特C及び通Bのラウンド数は7であり、特B及び特Dのラウンド数は16である。ラウンド数が大きいほど、大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得ることのできる賞球数が多いため、遊技者により有利である。第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、通Aとなる割合は、夫々、75%、5%、20%である。第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特C、特D、通Bとなる割合は、夫々、30%、50%、20%である。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合で定まるように、特図図柄判定テーブルTZtが形成される。
特A〜特Dの何れかの大当たり遊技の終了後、メインCPU411は、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、その後、次回の大当たり(即ち、直前に発生した大当たりから見て次の大当たり)が発生することなく、特別図柄の変動回数(即ち特別図柄が変動表示を介して変動停止した回数)が高確率付与回数以上且つ電サポ付与回数以上になると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。
高確率付与回数とは、高確率遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がi回分だけ変動する間、遊技状態が高確率遊技状態とされ且つ特別図柄がi回分だけ変動した後は低確率遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する高確率付与回数はi回である(iは整数)。低確率遊技状態と比べて高確率遊技状態では大当たりが発生しやすくなるため、高確率付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がi回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がi回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はi回である(iは整数)。非電サポ遊技状態と比べて電サポ遊技状態では始動条件が成立し易くなるため、電サポ付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
特A〜特Dの大当たりに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数は共に10000回である(図6参照)。故に、特A〜特Dの何れかの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が10000回に達すると(換言すれば特図判定が10000回行われると)、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態から低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。但し、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は “1/30”であるため、特A〜特Dの何れかの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
通A又は通Bの大当たり遊技の終了後、メインCPU411は、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動するまで、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動した後は、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態(即ち通常遊技状態)に設定する。但し、通A又は通Bの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選した場合には、その次回に当選した大当たりの種類に応じ、次回の大当たり遊技の終了後の遊技状態が設定される。例えば、通A又は通Bの大当たり遊技の終了後、特別図柄の第1変動目で特Aの大当たりに当選したならば、特Aの大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態に設定される。通A及び通Bの大当たりに対する電サポ付与回数は20回である。また、通A又は通Bの大当たり遊技後は高確率遊技状態とならずに低確率電サポ遊技状態とされるのであるから、通A及び通Bの大当たりに対する高確率付与回数は0回である。
特A、特B、特C又は特Dの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。
通A又は通Bの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数Xに「0」が設定される一方で電サポ遊技残回数Jに「20」が設定される。
つまり、或る大当たりに伴って実行される遊技状態設定処理にて設定される高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jは、夫々、当該大当たりに対応する高確率付与回数及び電サポ付与回数(図6参照)と一致している。
図6から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値よりも大きいことを意味する。“大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値”を、大当たり遊技におけるラウンド数の期待値、又は、大当たり遊技における大入賞口111の総開放時間の最大値の期待値に読み替えても良い。
<<各種演出の内容及び流れの説明>>
次に、演出制御部403が行うことのできる幾つかの演出の流れなどについて説明する。以下では、説明の具体化及び明確化のため、特に記述無き限り、遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であって且つ判定対象TTは第1始動条件の成立に基づいて取得された特図判定用情報であると想定する。但し、遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態と異なる場合においても、また判定対象TTが第2始動条件の成立に基づいて取得された特図判定用情報である場合においても、以下に示す各種演出を実行可能である。
演出制御部403は、変動演出において、特別図柄の変動表示の開始に同期して第1〜第n装飾図柄の変動表示を開始した後、特別図柄の変動表示の停止に同期して判定対象TTの特図判定の結果に応じた態様で第1〜第n装飾図柄の変動表示を停止させる。ここでnは、通常、2以上の任意の整数であるが、“n=1”でありうる。以下では、特に記述無き限り、n=3であるとする。
第1〜第3装飾図柄は、左図柄、右図柄及び中図柄から成る。画像表示部104には、左図柄が表示される左図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域及び中図柄が表示される中図柄表示領域が設定される。左、右及び中図柄表示領域の内、画像表示部104に正対する遊技者から見て、左図柄表示領域が最も左に位置し、右図柄表示領域が最も右に位置する。
[リーチ演出]
演出制御部403は、変動演出において、第1〜第n装飾図柄の内、第1〜第(n−1)装飾図柄の変動表示を共通の図柄にて仮停止させた後、リーチ演出を行うことができる。ここでは、説明の具体化のため、第1及び第2装飾図柄が左図柄及び右図柄であると考える。そうすると、演出制御部403は、左図柄及び右図柄の変動表示を共通の図柄にて仮停止させた後、リーチ演出を行うことができる。
装飾図柄の仮停止とは、厳密には装飾図柄を停止させていないが、遊技者に対しては、装飾図柄が停止したと認識させることが可能な態様で装飾図柄を画像表示部104上で微変動させる装飾図柄の変動表示態様である。具体的には例えば、第i装飾図柄を数字“2”が記された図柄にて仮停止させるとは、第i装飾図柄が数字“2”が記された図柄であることを遊技者が認識できるように、数字“2”が記された図柄を第i装飾図柄として画像表示部104における所定表示領域内で振動させつつ所定時間以上継続表示させることを意味する(iは整数)。
リーチ演出は、判定対象TTに対する大当たり遊技の実行の期待度が所定期待度KTREFよりも高いことを示唆する演出である。大当たり遊技の実行の期待度(以下、大当たりの期待度とも言う)とは、注目した1つの特図判定用情報(ここでは判定対象TT)が大当たりに当選している確率(可能性)を表す。注目した1つの特図判定用情報に対して特定の演出が行われるのであれば、当該特図判定用情報に対する大当たりの期待度は、その特定の演出に対する大当たりの期待度(その特定の演出が割り当てられた特図判定用情報が大当たりに当選している確率)とも言える。所定期待度KTREFは、予め定められた0以上且つ1未満の期待度であれば良く、例えば、大当たりの当選確率として予め定められた確率OTKを示す、又は、その確率OTKよりも大きな所定値(例えば、確率OTKの5倍)を示す。確率OTKは、特図判定が低確率遊技状態で行われたならば“1/300”であり、特図判定が高確率遊技状態で行われたならば“10/300”である(図4参照)。変動演出において、リーチ演出の実行は、リーチ演出の非実行よりも判定対象TTの大当たりの期待度が高いことを示唆している、と考えても良い。
図7を参照し、リーチ演出を含む変動演出では、第1〜第3装飾図柄(図7のSZL、SZR、SZCに相当)の変動表示の開始後、任意の演出を経て、第1及び第2装飾図柄を共通の図柄(図7では数字「2」の図柄)にて揃えた状態で仮停止させ、その後、所定のリーチ演出を行う。リーチ演出では、例えば、遊技上の課題(主人公キャラクタが遊技上の敵キャラクタを倒す課題など)が発生し、その課題が達成されるか否かを示す演出が実行される。リーチ演出が行われる前において、第1及び第2装飾図柄を共通の図柄にて仮停止させる際、遊技者が第1及び第2装飾図柄を視認しやすいように第1及び第2装飾図柄が所定の大サイズで仮停止される。リーチ演出の実行中には、リーチ演出を見やするするために共通の図柄にて揃えられた小サイズの第1及び第2装飾図柄が、例えば画像表示部104の左上隅及び右上隅で仮停止せしめられる(小サイズは上記大サイズよりも小さい)。リーチ演出の実行中、画像表示部104内の任意の表示領域で第3装飾図柄を小サイズで変動表示(第1及び第2装飾図柄よりも高速な変動表示)させるようにしても良い。
判定対象TTが何れかの大当たりに当選している場合、遊技上の課題が達成される様子を表す演出(例えば主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利する様子を表す動画像の表示)が行われると共に大サイズの第1〜第3装飾図柄がゾロ目の態様にて画像表示部104の中央付近に仮停止表示され、変動停止コマンドを受信すると大サイズの第1〜第3装飾図柄がゾロ目の態様にて停止表示される。これに対し、判定対象TTがハズレである場合、遊技上の課題が達成されない様子を表す演出(例えば主人公キャラクタが敵キャラクタに敗北する様子を表す動画像の表示)が行われると共に大サイズの第1〜第3装飾図柄が非ゾロ目の態様にて画像表示部104の中央付近に仮停止表示され、変動停止コマンドを受信すると大サイズの第1〜第3装飾図柄が非ゾロ目の態様にて停止表示される。
ゾロ目とは、所定の有効ライン上において第1〜第3装飾図柄が共通の図柄で揃えられている状態(即ち大当たりを示す第1〜第3装飾図柄の組み合わせ)を指す。ゾロ目による第1〜第3装飾図柄の停止表示は大当たりの告知に相当する。これに対し、非ゾロ目とは、所定の有効ライン上において第1〜第3装飾図柄が共通の図柄で揃えられていない状態を指す。非ゾロ目による第1〜第3装飾図柄の停止表示はハズレの告知に相当する。
図7に示すリーチ演出はリーチ演出の一例に過ぎない。遊技機100では、互いに内容が異なる複数のリーチ演出を実行することができる。
[大当たりの期待度(信頼度)]
或る1つの特図判定用情報Qに対して実行される演出Qは、大当たりの期待度を示唆しうる。任意の1つの特図判定用情報Qに関して、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Qに対して演出Qが実行される確率を“r”で表し、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Qに対して演出Qが実行される確率を“v”で表す。そうすると、特図判定用情報Qの大当たりの期待度及び演出Qが示唆する大当たりの期待度は、期待度算出式“(100×v/(r+v))[%]”にて表される。
演出Qは、特図判定用情報Qに対する特図判定の結果に基づき、特図判定用情報Qに対応する特別図柄の変動中に行われる当該予告演出でありうるし、特図判定用情報Qに対する事前判定の結果に基づき、特図判定用情報Qに対応する特別図柄の変動開始前に行われる先読み予告演出でありうる。また、大当たりの期待度は、大当たりの信頼度又は単に信頼度と称されることもある。
[保X画像(保留画像、当該権利画像)の表示]
図8に示す如く、画像表示部104の表示領域内の下側領域に、5つの位置HP〜HPが設定されている。任意の整数iについて、位置HPi+1は位置HPの左側に隣接している。演出制御部403は、位置HP〜HPに1つずつ保留画像を表示することができ、変動演出において位置HPに当該権利画像を表示することができる。以下では、第2始動条件の成立に基づく保留情報数U2はゼロであると仮定し、第1始動条件の成立に基づく保留情報数U1が0、1、2、3又は4であると考える。但し、以下に示す方法を第2始動条件の成立に基づく保留画像及び当該権利画像に対して適用することもできる。
1つの保留画像は、或る1つの特図判定用情報が特図判定用情報記憶領域413aに記憶されていること、即ち、その特図判定用情報に対する特図判定(特別図柄処理における特図判定)の権利が保留されていることを示す画像である。保留されていた特図判定用情報に対して特図判定が行われることを“消化”と表現する。また、保留されている特図判定用情報又は保留画像を単に“保留”と称することもある。
或る注目した1つの特図判定用情報が判定対象TTとなって該注目した特図判定用情報に対して特図判定(特別図柄処理における特図判定)が行われた後においても、即ち該注目した特図判定用情報に対する特図判定の権利が消化された後においても、その権利に応じた画像を位置HPに表示することができ、その画像を当該権利画像と呼ぶ。注目した特図判定用情報に対する当該権利画像は、該注目した特図判定用情報に対する変動演出が行われているときに位置HPに表示され、変動演出の終了前に又は変動演出の終了時に位置HPから消去される(即ち非表示とされる)。以下では、当該権利画像は、変動演出の終了直前まで位置HPに表示され、変動演出の終了時に位置HPから消去されるものとする。
図9に、変動演出が行われているときに、位置HP〜HPの夫々に保留画像が表示されていると共に位置HPに当該権利画像が表示されている様子を示す。以下では、位置HP、HP、HP、HPに表示された保留画像を、夫々、保1画像、保2画像、保3画像、保4画像と呼ぶ。保1〜保4画像を第1〜第4保留画像と呼んでも良い。また、説明の便宜上、当該権利画像を保0画像とも呼び、保0画像〜保4画像の何れかを又は保0画像〜保4画像を総称して保X画像と呼ぶ。
画像表示部104において、保留画像は、より右側に表示されているものから順に消化される。より正確には、画像表示部104においてより右側に表示されている保留画像に対応する特図判定用情報から順に消化される。従って例えば、第1始動条件の4回の順次成立により第1〜第4特図判定用情報が第1、第2、第3、第4特図判定用情報の順番で取得され、これによって特図判定用情報記憶領域413aに第1〜第4特図判定用情報が記憶されたことを想定すると、第1、第2、第3、第4特図判定用情報に対応する保留画像として夫々保1画像、保2画像、保3画像、保4画像が表示されることになる。演出制御部403は、保留増加コマンドを受信したときに実行される保留増加処理において、位置HP〜HPの何れかに対して1つの保留画像を追加表示する。保留情報数U1が(i−1)からiに増加したことを示す保留増加コマンドが受信されたとき、保留増加処理において、位置HPに1つの保留画像が追加表示される(iは整数)。
図10を参照し、保X画像の態様として複数の態様があり、保X画像は複数の態様の何れかにて表示される。ここでは、その複数の態様が、互いに異なる第1〜第4態様から成ると考える。保X画像における態様の相違又は変化は、保X画像の色、形状、模様などの相違又は変化を含むが、ここでは、色の相違又は変化が態様の相違又は変化に相当すると考える。更に説明の具体化のため、第1、第2、第3、第4態様の保X画像は、夫々、白の保X画像(白を基調とした色を持つ円形画像)、青の保X画像(青を基調とした色を持つ円形画像)、緑の保X画像(緑を基調とした色を持つ円形画像)、赤の保X画像(赤を基調とした色を持つ円形画像)であるとする。尚、青、緑、赤の保留画像を総称して色保留画像とも称する。
白、青、緑及び赤の保X画像の内、保X画像に対応付けられた信頼度は、赤の保X画像において最も高く、緑の保X画像において2番目に高く、青の保X画像において3番目に高く、白の保X画像において最も低い。従って、青、緑及び赤の保X画像の表示は、保X画像に対応する特図判定用情報の大当たりの期待度が、白の保X画像の表示よりも高いことを示唆する演出と言える。この内、青、緑又は赤の保留画像の表示は先読み予告演出の一種であると言える。
例えば、或る1つの事前判定対象について、当該事前判定対象に対する事前判定の結果が大当たりを示していて且つ当該事前判定対象に対し赤、緑の保留画像が適用される確率を夫々、v、vで表し、当該事前判定対象に対する事前判定の結果がハズレを示していて且つ当該事前判定対象に対し赤、緑の保留画像が適用される確率を夫々r、rで表したとき、赤の保留画像の信頼度(即ち赤の保留画像が示唆する大当たりの期待度)は“(100×v/(r+v))[%]”で表されると共に、緑の保留画像の信頼度(即ち緑の保留画像が示唆する大当たりの期待度)は“(100×v/(r+v))[%]”で表され、前者の信頼度が後者の信頼度よりも高くなるように、事前判定の結果に基づき、演出制御部403は保留画像の態様を決定する。1つの特図判定用情報に対して或る色の保留画像を表示した後に、その保留画像の色を信頼度が高まる方向に変化させることも可能であり、そのような変化も事前判定の結果に基づいて実行される。赤及び緑の保留画像の関係について説明したが、他の色の保留画像についても同様であり、当該権利画像についても同様である。
また、保X画像の態様として5種類以上の態様を設定し、赤の保X画像よりも高い信頼度が対応づけられた保X画像の態様(例えば金)を設けても良いが、ここでは、説明の簡略化上、保X画像の態様として第1〜第4態様のみを考える。尚、保留画像と当該権利画像との間で画像の詳細(例えば大きさ、形状)は異なっていても良い。
[ゾーン演出]
次に、ゾーン演出について説明する。ゾーン演出を当該予告演出として行うこともできるが、ここでは、先読み予告演出としてのゾーン演出について説明する。
以下では、先読み予告演出によって大当たりの期待度が示唆される特定の事前判定対象を、先読み対象と称する。
図11(a)及び(b)は、夫々、ゾーン演出の非実行時、実行時における画像表示部104の表示内容例を示している。画像表示部104では、所定の背景画像が表示され、装飾図柄を示す画像及び保留画像などが背景画像上に表示されることになるが、ゾーン演出の非実行時、実行時に表示される背景画像を、夫々、通常背景画像、ゾーン用背景画像と称する。通常背景画像及びゾーン用背景画像は互いに異なる背景画像である。ゾーン用背景画像には、ゾーン演出が行われていることを遊技者に示唆する文字の画像(図11(b)において“○○ゾーン”)が含まれていて良い。尚、通常背景画像及びゾーン用背景画像は、夫々に、複数種類あっても良い。
ゾーン演出の実行時には、ゾーン演出の非実行時には出力されない所定のゾーン用効果音及びゾーン用楽曲がスピーカ115から出力される。ゾーン用背景画像並びにゾーン用効果音及びゾーン用楽曲の出力はゾーン演出の構成要素であり、それらを視聴した遊技者は現在ゾーン演出が行われていると認識できる。
先読み予告演出としてのゾーン演出は、先読み対象の事前判定の結果に基づいて実行される演出であって、先読み対象の大当たりの期待度(先読み対象が大当たり遊技を行うと判定されることになる期待度)が所定期待度KTREFよりも高いことを示唆する演出であると解して良い。ゾーン演出の実行は、ゾーン演出の非実行よりも先読み対象の大当たりの期待度が高いことを示唆している、と考えても良い。
図12(a)及び(b)を参照し、ゾーン演出として複数種類のゾーン演出があっても良い。図12(a)、(b)には、複数種類のゾーン演出に含まれる第1ゾーン演出、第2ゾーン演出の実行時における画像表示部104の表示内容例が示されている。表示されるゾーン背景画像、出力されるゾーン用効果音及びゾーン用楽曲は、複数種類のゾーン演出間で異なる。複数種類のゾーン演出間において、ゾーン演出が示唆する大当たり遊技の実行の期待度が互いに異なっていても良い。具体的には例えば、ゾーン演出が示唆する大当たり遊技の実行の期待度は、第2ゾーン演出の方が第1ゾーン演出よりも高い。
[チャンス目演出]
次に、先読み予告演出の一種であるチャンス目演出について説明する。演出制御部403は、或る先読み対象に対しチャンス目演出を行うと決定した場合、当該先読み対象に対する特図判定が行われる前の1以上の変動演出において、チャンス目の態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。即ち、チャンス目演出とは、チャンス目の態様で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる演出である。
図13に、チャンス目の態様の例を示す。チャンス目の態様とは、ハズレを示す特定の態様(特定のバラケ目の態様)であり、第1〜第3装飾図柄の特定の組み合わせを指す。チャンス目演出は、先読み対象の事前判定の結果に基づいて実行される演出であって、先読み対象の大当たりの期待度(先読み対象が大当たり遊技を行うと判定されることになる特図判定用情報である期待度)が所定期待度KTREFよりも高いことを示唆する演出であると解して良い。チャンス目演出の実行は、チャンス目演出の非実行よりも先読み対象の大当たりの期待度が高いことを示唆している、と考えても良い。
図14(a)、(b)及び(c)を参照し、チャンス目演出として複数種類のチャンス目演出があって良い。図14(a)、(b)、(c)には、複数種類のチャンス目演出に含まれる青チャンス目演出、緑チャンス目演出、赤チャンス目演出の実行時における画像表示部104の表示内容例が示されている。チャンス目の態様は複数種類のチャンス目演出間で異なる。複数種類のチャンス目演出間において、チャンス目演出が示唆する大当たり遊技の実行の期待度は互いに異なっていても良い。具体的には例えば、チャンス目演出が示唆する大当たり遊技の実行の期待度は、緑チャンス目演出の方が青チャンス目演出よりも高く、赤チャンス目演出の方が緑チャンス目演出よりも更に高い。
図15を参照し、各装飾図柄は、青図柄、緑図柄及び赤図柄の何れかにて停止表示されることになる。ここで、青図柄とは、数字“2”、“4”、“6”及び“8”の何れかが付与された図柄を指し、緑図柄とは、数字“1”、“5”及び“9”の何れかが付与された図柄を指し、赤図柄とは、数字“3”及び“7”の何れかが付与された図柄を指す。
青図柄、緑図柄、赤図柄は、互いに異なる図柄であって、夫々、青、緑、赤を基調とした図柄である。青チャンス目演出は、第1〜第3装飾図柄を非ゾロ目であるが青図柄にて揃えて停止表示させる演出であり、緑チャンス目演出は、第1〜第3装飾図柄を非ゾロ目であるが緑図柄にて揃えて停止表示させる演出であり、赤チャンス目演出は、第1〜第3装飾図柄を非ゾロ目であるが赤図柄にて揃えて停止表示させる演出である。青、緑、赤チャンス目演出におけるチャンス目を、夫々、青、緑、赤チャンス目という。
チャンス目演出において第1〜第3装飾図柄をチャンス目の態様で停止表示させる際、演出制御部403は、所定のチャンス目用効果音をスピーカ115から出力させるが、チャンス目用効果音は、青、緑及び赤チャンス目演出間で互いに異なっていても良い。
上述した遊技機100の構成及び動作等を基本とする複数の実施例を、以下に説明する。尚、矛盾無き限り、以下に述べる複数の実施例の内、任意の実施例に記載した事項を、他の任意の実施例に適用することもできる(即ち複数の実施例の内の任意の2以上の実施例を組み合わせることも可能である)。
[第1実施例]
遊技機100の第1実施例を説明する。
図16に示される状況αを考える。任意の整数iに関し、タイミングTA(i+1)はタイミングTAiよりも後のタイミングであるとする。特別図柄の変動表示中に(従って装飾図柄の変動表示中に)、特図判定用情報記憶領域413aに特図判定用情報J1が記憶された後に特図判定用情報J2が記憶され、更にその後、タイミングTA1にて特図判定用情報J3が記憶されたとする。尚、タイミングTA1での変動表示に対応する判定対象TTはハズレであるとし、情報J1〜J3もハズレであるとする。但し、情報J3は大当たりであっても良い。画像H1〜H3は、夫々、特図判定用情報J1〜J3についての保X画像を表している。また、画像H0はタイミングTA1での当該権利画像である。尚、既に述べたように、保留されている(即ち記憶領域413aに記憶されている)特図判定用情報又は保留画像を単に“保留”と称することもある。
タイミングTA1においては、画像H1〜H3は、夫々、保1画像〜保3画像(図9参照)である。また、このとき、特図判定用情報J3に対する事前判定の結果を示す情報を含んだ保留増加コマンドに基づき、演出制御部403は、情報J3に対応する保留画像を緑の保留画像H3とし、且つ、情報J3を先読み対象としてゾーン演出を行うと決定したとする。また、この際、情報J3を先読み対象としつつ、情報J1についての変動演出から情報J3についての変動演出にまでゾーン演出を継続実行すると決定したとする。尚、情報J3に対応する保留画像H3は白の保留画像であっても良い。
そうすると、タイミングTA2にて、当該権利画像H0に対応する特図判定用情報に対してハズレの態様で特別図柄が停止表示された(従って装飾図柄もハズレの態様で停止表示された)後、タイミングTA3にて情報J1に対する特別図柄の変動表示及び装飾図柄の変動表示を含む変動演出が開始される際、ゾーン演出が実行開始される。その後、タイミングTA4にて、情報J1に関してハズレの態様で特別図柄が停止表示され(従って装飾図柄もハズレの態様で停止表示され)、タイミングTA5にて、情報J2に対する特別図柄の変動表示及び装飾図柄の変動表示を含む変動演出が開始され、タイミングTA6にて、情報J2に関してハズレの態様で特別図柄が停止表示され(従って装飾図柄もハズレの態様で停止表示され)、タイミングTA7にて情報J3に対する特別図柄の変動表示及び装飾図柄の変動表示を含む変動演出が開始される。
情報J3に対する変動演出では、リーチ演出の実行を経た後、情報J3に対する特図判定の結果を示す態様で特別図柄及び装飾図柄が停止表示される。タイミングTA3にて開始されたゾーン演出はタイミングTA7まで継続実行されており、更にタイミングTA7の後、情報J3に対する変動演出の所定段階まで又は最後まで継続実行されて良い。例えば、情報J3に対する変動演出の開始後、リーチ演出が行われるまでゾーン演出が継続実行され、リーチ演出の実行開始時にゾーン演出が終了せしめられる。
図17を参照し、今、図16に示す状況αを基準として、タイミングTA3及びTA4間において特図判定用情報J4が取得及び記憶領域413aに記憶されたとする(以下、図17に示す状況を状況α’と称する)。更に、情報J4に対する事前判定の結果を示す情報を含んだ保留増加コマンドに基づき、演出制御部403は、タイミングTA3’にて情報J4に対応する保留画像として青の保留画像H4を表示したとする。この場合も、図16の同様にタイミングTA7までの演出が行われ、その後、情報J3についての変動停止コマンドの受信に応答してタイミングTA8にて第1〜第3装飾図柄が停止表示される。ゾーン演出は先読み対象としての情報J3に対するものであるので、タイミングTA8の後、情報J4についての特別図柄及び装飾図柄の変動表示が行われる際にはゾーン演出は実行されない。
図17に示すような状況α’において、遊技者は以下のような思いを抱くと予想される。白では無く、青の保留画像H4が表示されたとき、保留画像H3だけでなく保留画像H4についても大当たりの期待感を膨らませる。保留画像H3が当該権利画像となって情報J3についての変動演出が行われる際、ゾーン演出が行われているため、遊技者は、期待感を持ってリーチ演出等を視聴するが、それがハズレで終わると落胆する。このとき、落胆しつつも、情報J4に対してもゾーン演出が継続するのではないかとの期待も抱きうるが、情報J4の変動演出時にはゾーン演出が終わっているため、情報J4に対しても期待感を持つことができず、ゾーン演出も青の保留画像を表示する演出も、全部、派手なハズレ演出に過ぎないではないか、と不満を持つことになる。
また、図17に示すような状況でゾーン演出が行われたとき、画像H3についての保留(J3)に期待して良いのか画像H4についての保留(J4)に期待して良いのかが分かりづらくなる。図17に示す状況とは異なるが、ゾーン演出の実行開始前に保留画像H4が表示されたときには尚更である。
[第2実施例]
これを考慮した実施例を、遊技機100の第2実施例として説明する。第2実施例に係る演出制御部403は、或る特図判定用情報に対する保留増加コマンドに基づき、当該特図判定用情報を先読み対象としてゾーン演出を行うと決定したとき、ゾーン演出が行われる期間(範囲)を示唆するゾーン期間示唆演出を実行する。
図18及び図19に、図16の状況αに適用されたゾーン期間示唆演出を示す。図20に、図17の状況α’に適用されたゾーン期間示唆演出を示す。
演出制御部403は、情報J3を先読み対象としてゾーン演出を行うと決定した後、タイミングTA3でゾーン演出の実行を開始する際、ゾーン期間示唆演出も実行開始する。図18の例において、ゾーン期間示唆演出は、ゾーン演出が行われる期間(範囲)を示唆する主画像1210の表示と、ゾーン演出が何れの保留(何れの保留画像に対応する特図判定用情報)を先読み対象として行われるものであるのかを示唆する先読み対象示唆画像1220の表示と、を含む。主画像1210の表示によるゾーン期間示唆演出を行う際に先読み対象示唆画像1220の表示も併せて行われる、と考えるようにしても良い。尚、図19等では、図示の煩雑化防止のため、先読み対象示唆画像の符号“1220”自体の記載を省略している。
先読み対象示唆画像1220は、例えば、先読み対象の保X画像に突き刺さったようにみえる矢型画像である。但し、先読み対象示唆画像1220は、遊技者によって先読み対象の保X画像が他の保留画像(又は当該権利画像)と区別できるような形態の画像であれば任意である。尚、ゾーン期間示唆演出において、先読み対象示唆画像1220の表示は必須では無い。先読み対象示唆画像1220を表示する代わりに、先読み対象となる保X画像を点滅(明滅)表示させることで、先読み対象が何れの保X画像に対応しているのかを示唆するようにしても良い。
図18〜図20の例における主画像1210は、ゾーン期間の対象となる保X画像を内側に取り囲む枠であって、ゾーン期間の対象とならない保X画像は当該枠の外に表示される。或る保X画像が保0画像となっているときの変動演出の中でゾーン演出が実行されるとき、その保X画像はゾーン期間の対象となる保X画像であり、或る保X画像が保0画像となっているときの変動演出の中でゾーン演出が実行されないとき、その保X画像はゾーン期間の対象とならない保X画像である。
状況α、α’の例では(図19、図20参照)、主画像1210は、タイミングTA3、TA3’及びTA4の夫々において画像H1〜H3を内側に配置した枠であり、タイミングTA5及びTA6の夫々において画像H2及びH3を内側に配置した枠であり、タイミングTA7において画像H3を内側に配置した枠である。図20に示す如く、画像H4が表示されている場合には、何れのタイミングにおいても画像H4は主画像1210の枠の外側に配置される。
また、主画像1210及び先読み対象示唆画像1220の詳細を、先読み対象の保X画像H3に応じて可変させても良い。例えば、主画像1210の枠の色を、先読み対象の保X画像H3の色と同じにしても良い。
尚、先読み対象に対するゾーン演出及びゾーン期間示唆演出は、現在の特別図柄の変動に対応する特図判定用情報(即ち判定対象TT)及び先読み対象よりも先に特図判定が行われる特図判定用情報が全てハズレである場合にのみ実行されるものであり、それらに大当たりの特図判定用情報が含まれている場合には、ゾーン演出及びゾーン期間示唆演出は実行されない。つまり、状況α’の例であれば、タイミングTA1での変動に関わる特図判定用情報(即ち判定対象TT)並びに情報J1及びJ2の何れかが大当たりである場合、情報J3を先読み対象としたゾーン演出及びゾーン期間示唆演出を非実行とする。先に消化される保留等が大当たりであるならば、情報J3の消化に向けて徐々に大当たりの期待感を醸成するゾーン演出を行う必要性が低いからである。
ゾーン期間示唆演出が実行される期間は、ゾーン演出が実行される期間と同じであって良い。
但し、情報J3を先読み対象としてゾーン演出を行うと決定した後、ゾーン演出が開始される前に、ゾーン期間示唆演出を開始するようにしても良い。
図21を参照し、この場合例えば、タイミングtA1からゾーン期間示唆演出を実行するようにしても良いし、図21に示される内容と異なるが、タイミングtA2からゾーン期間示唆演出を実行するようにしても良い。或いは、ゾーン演出が開始された後、所定時間が経ってからゾーン期間示唆演出を開始するようにしても良い。
また、ゾーン演出及びゾーン期間示唆演出の開始後、ゾーン演出が終了する前に(例えばタイミングTA7にて)ゾーン期間示唆演出を終えるようにしても良いし、ゾーン演出の終了後に(例えばタイミングTA8にて)ゾーン期間示唆演出を終えるようにしても良い。また例えば、先読み対象についての当該権利画像(H4)が画像表示部104から消去されるタイミングにてゾーン期間示唆演出を終えるようにしても良い。
また、ゾーン期間の対象となる保X画像が画像H1〜H3を含む場合を考えたが、ゾーン演出は、例えば、情報J2の変動演出と情報J3の変動演出においてのみ実行されても良い。
図22を参照し、この場合、例えばタイミングTA1において主画像1210を表示するとしたならば、ゾーン期間の対象となる保X画像には画像H2及びH3のみが含まれることになるため、主画像1210は画像H2及びH3のみを内側に配する枠の画像となる。
また、ゾーン演出が行われているとき、先読み対象の変動演出よりも先の変動演出において、先読み対象に対するチャンス目演出として第1〜第3装飾図柄をチャンス目の態様で停止表示させることがあっても良い。ゾーン演出が行われているときにチャンス目演出を行った場合においては、先読み対象の変動演出の直前の変動演出までチャンス目演出を継続させると良い。
第2実施例によれば、ゾーン演出がどこまで継続するのか、どの保留に対してゾーン演出が行われるのかを遊技者が容易に認識することができ、どの保留に対して期待感を持てば良いのかが分かりやすくなる。
また例えば、第2実施例では状況α’において(図20参照)、仮に情報J3がハズレであって情報J4に対してゾーン演出が継続しなくても、情報J4に対してゾーン演出が継続しないことが予め分かっているため、情報J4に対してゾーン演出が継続しないことに対し不満を覚えにくくなる。つまり、不満を感じさせにくいバランスのとれた演出を実現でき、もって遊技の興趣向上が図られる。
また、第2実施例では状況α’において(図20参照)、画像H3についての保留(J3)に期待して良いのか画像H4についての保留(J4)に期待して良いのかが分かりづらくなるといったことが低減される。ゾーン期間示唆演出により、ゾーン演出に関しては画像H3の保留(J3)について期待すれば良いということが分かりやすくなるからである。また、保留画像H4に対応する情報J4にまでゾーン演出が継続しないことがゾーン期間示唆演出によって予め分かっているため、情報J4に対してゾーン演出が継続しないからといって、遊技者が感じる、情報J4への大当たり期待感が減退するとは言えない(第1実施例では、情報J4に対してゾーン演出が継続するか否かが明確でないため、継続しなかったときに期待感が大きく減退する)。
しかしながら、状況α’において保留画像H4を白以外の保留画像としたとき、ゾーン期間示唆演出があったとしても、青の保留画像H4に対してもゾーン演出が継続するのではないかと遊技者が感じることもありえるし、そのように感じた遊技者は、画像H4が保0画像になったときにゾーン演出が継続しなかったならば、幾分の不満を覚える可能性がある。
―――色保留制限―――
そこで、演出制御部403は、ゾーン期間示唆演出が行われているときに新たな取得された特図判定用情報(状況α’においてJ4)についての保留画像を、色保留画像(即ち、青、緑又は赤の保留画像)にすることを制限する(この制限を色保留制限と称する)。
図23を参照し、つまり例えば、状況α’においては、情報J4に対する事前判定の結果に依らず、常に、保留画像H4を白の保留画像とすると良い。これにより、遊技者は、情報J4についての保留画像H4の色に惑わされることなく、先読み対象(J3)に向けたゾーン演出及び先読み対象(J3)の変動演出に集中することができる。
―――期間延長処理(期間延長演出)―――
但し、状況α’に関し、情報J4に対する変動演出において大当たりの期待度の高い演出(リーチ演出等)が実行される場合においては、例えば、情報J4に対して選択された特図変動パターンが特定の特図変動パターンである場合、又は、情報J4が大当たりである場合においては、保留画像H4として色保留画像を表示することを許可しても良い。
そしてこの場合において、色保留画像を保留画像H4として表示する場合にあっては、期間延長処理(期間延長演出と呼んでも良い)を行う。期間延長処理において、演出制御部403は、ゾーン期間示唆演出が示唆する、ゾーン演出が行われる期間(範囲)の延長を行う。従って、状況α’において期間延長処理が行われた場合、ゾーン期間の対象となる保X画像に保留画像H4が追加され、情報J3の変動演出に続き、情報J4の変動演出においてもゾーン演出が継続実行されることになる。期間延長処理が行われる場合には色保留制限は非実行とされる。
図24に、状況α’において期間延長処理が適用されたときの演出の流れを示す。図24の例では、タイミングTA3’において赤の保留画像H4が追加表示され、この際、期間延長処理により、主画像1210が画像H1〜H3のみを内側に配する枠の画像から画像H1〜H4を内側に配する枠の画像へと変化せしめられる。この変化は、ゾーン演出が行われる期間(範囲)の延長を示唆する延長演出であり、この変化によって、当該期間が情報J4の変動演出の期間にまで延長されたことが遊技者に示唆及び認識される。
赤の保留画像H4が追加表示される前の主画像1210の色が保留画像H3の色(即ち緑)と同じとされている場合においては、期間延長処理において、主画像1210の色を保留画像H4の色(即ち赤)に変更するようにしても良い。
期間延長処理を行う際、保留画像H4に対応する特図判定用情報J4の変動演出においてもゾーン演出が行われることになるので、特図判定用情報J4が先読み対象に追加されると考えて良い。故に、保留画像H4に対しても先読み対象示唆画像(1220)を付与すると良い。或いは、先読み対象示唆画像(1220)を付与する保留画像を保留画像H3から保留画像H4に変更しても良い。この場合、ゾーン演出によって大当たりの期待度が示唆される先読み対象が、情報J3から情報J4に切り替えられると考えて良い。
また、状況α’において期間延長処理が行われる場合、保留画像H4に対応する信頼度が保留画像H3に対応する信頼度よりも高くなるように、又は、保留画像H4に対応する信頼度が保留画像H3に対応する信頼度以上となるように、保留画像H4の色を決定しても良い。
状況α’において期間延長処理が適用された図24の例では、情報J3についての変動停止コマンドの受信に応答してタイミングTA8にて第1〜第3装飾図柄が停止表示された後、情報J4についての変動開始コマンドが受信されると情報J4についての変動演出が実行されることとなるが、情報J4についての変動演出においてもゾーン演出が行われる。つまり、タイミングTA3にて開始されたゾーン演出は情報J4の変動演出の開始タイミング以降においても継続実行される。例えば、情報J4に対する変動演出の開始後、当該変動演出中のリーチ演出が行われるまでゾーン演出が継続実行され、リーチ演出の実行開始時にゾーン演出が終了せしめられる。
尚、先読み対象に対するゾーン演出及びゾーン期間示唆演出は、現在の特別図柄の変動に対応する特図判定用情報(即ち判定対象TT)及び先読み対象よりも先に特図判定が行われる特図判定用情報が全てハズレである場合にのみ実行されるものであり、期間延長処理は、それらがハズレであることに加えて、先に先読み対象として設定されていた特図判定用情報J3がハズレである場合にのみ実行されるようにしても良い(つまり、先に先読み対象として設定されていた特図判定用情報J3が大当たりの場合には、期間延長処理の実行を制限しても良い)。つまり、状況α’の例において情報J3を先読み対象としたゾーン期間示唆演出が実行開始された後、情報J4が取得されたとき、情報J3が大当たりであるならば期間延長処理を非実行としても良い(但し実行することも可能である)。先に消化される保留(J3)が大当たりであるならば、情報J4にも期待感を持たせるような期間延長処理を行う意義が薄れるとも考えられるからである。
また、情報J4が大当たりである場合に限って期間延長処理を実行可能としておいても良い。この場合、期間延長処理において行われる演出(上記延長演出など)は、情報J4が大当たりであることを示唆する確定演出として機能する。また例えば、情報J4が大当たりでない場合においても期間延長処理を実行可能としておき、情報J4の取得に応答して期間延長処理を行った場合、情報J4が大当たりである時に限り、1以下の正の所定確率(例えば20%)で情報J4に対して白の保留画像H4を表示するようにしても良い。この場合、期間延長処理における演出を伴った白の保留画像H4の表示は、情報J4が大当たりであることを示唆する確定演出として機能する。
また、情報J3についての変動演出にて実行されるリーチ演出の信頼度よりも情報J4についての変動演出にて実行されるリーチ演出の信頼度の方が高い場合に限って、図24に示す期間延長処理が行われ得るようにしても良い。
[第3実施例]
遊技機100の第3実施例を説明する。
図25に示される状況βを考える。任意の整数iに関し、タイミングTB(i+1)はタイミングTBiよりも後のタイミングであるとする。特別図柄の変動表示中に(従って装飾図柄の変動表示中に)、特図判定用情報記憶領域413aに特図判定用情報J1が記憶された後に特図判定用情報J2が記憶され、更にその後、タイミングTB1にて特図判定用情報J3が記憶されたとする。尚、タイミングTB1での変動表示に対応する判定対象TTはハズレであるとし、情報J1〜J3もハズレであるとする。但し、情報J3は大当たりであっても良い。画像H1〜H3は、夫々、特図判定用情報J1〜J3についての保X画像を表している。また、画像H0はタイミングTB1での当該権利画像である。尚、既に述べたように、保留されている(即ち記憶領域413aに記憶されている)特図判定用情報又は保留画像を単に“保留”と称することもある。
タイミングTB1においては、画像H1〜H3は、夫々、保1画像〜保3画像である。また、このとき、特図判定用情報J3に対する事前判定の結果を示す情報を含んだ保留増加コマンドに基づき、演出制御部403は、情報J3に対応する保留画像を緑の保留画像H3とし且つ情報J3を先読み対象としてチャンス目演出を行うと決定したとする。また、この際、画像H0〜H2に対応する3つの特図判定用情報の各変動演出においてチャンス目演出を行うと決定したとする。尚、情報J3に対応する保留画像H3は白の保留画像であっても良い。
そうすると、タイミングTB2にて、当該権利画像H0に対応する特図判定用情報についての変動停止コマンドを受信すると、演出制御部403は、チャンス目の態様にて第1〜第3装飾図柄を停止させるチャンス目演出(図25の例において青チャンス目演出)を行う。このとき、画像1310を用いたチャンス目期間示唆演出が開始されるが、それについては後述する。
タイミングTB3にて情報J1に対する特別図柄の変動表示及び装飾図柄の変動表示を含む変動演出が開始され、タイミングTB4にて、情報J1に対する変動停止コマンドを受信すると、演出制御部403は、チャンス目の態様にて第1〜第3装飾図柄を停止させるチャンス目演出(図25の例において青チャンス目演出)を行う。その後、タイミングTB5にて情報J2に対する特別図柄の変動表示及び装飾図柄の変動表示を含む変動演出が開始され、タイミングTB6にて、情報J2に対する変動停止コマンドを受信すると、演出制御部403は、チャンス目の態様にて第1〜第3装飾図柄を停止させるチャンス目演出(図25の例において緑チャンス目演出)を行う。
その後、タイミングTB7にて情報J3に対する特別図柄の変動表示及び装飾図柄の変動表示を含む変動演出が開始される。情報J3に対する変動演出では、リーチ演出の実行を経た後、情報J3に対する特図判定の結果を示す態様で特別図柄及び装飾図柄が停止表示される。
図26をも参照し、第3実施例に係る演出制御部403は、或る特図判定用情報に対する保留増加コマンドに基づき、当該特図判定用情報を先読み対象としてチャンス目演出を行うと決定したとき、チャンス目演出が行われる期間(範囲)を示唆するチャンス目期間示唆演出を実行する。具体的には、演出制御部403は、情報J3を先読み対象としてチャンス目演出を行うと決定した後、タイミングTB2でチャンス目演出を実行する際、チャンス目期間示唆演出の実行を開始する。
図26は、図25のタイミングTB2における画像表示部104の表示内容を示す図である。チャンス目期間示唆演出は、チャンス目演出が行われる期間(範囲)を示唆する主画像1310の表示と、チャンス目演出が何れの保留(何れの保留画像に対応する特図判定用情報)を先読み対象として行われるものであるのかを示唆する先読み対象示唆画像1320の表示と、を含む。主画像1310の表示によるチャンス目期間示唆演出を行う際に先読み対象示唆画像1320の表示も併せて行われる、と考えるようにしても良い。尚、図25及び後述の幾つかの図面では、図示の煩雑化防止のため、先読み対象示唆画像の符号“1320”自体の記載を省略している。
先読み対象示唆画像1320は、例えば、先読み対象の保X画像に突き刺さったようにみえる矢型画像である。但し、先読み対象示唆画像1320は、遊技者によって先読み対象の保X画像が他の保留画像(又は当該権利画像)と区別できるような形態の画像であれば任意である。尚、チャンス目期間示唆演出において、先読み対象示唆画像1320の表示は必須では無い。先読み対象示唆画像1320を表示する代わりに、先読み対象となる保X画像を点滅(明滅)表示させることで、先読み対象が何れの保X画像に対応しているのかを示唆するようにしても良い。
主画像1310は、チャンス目期間の対象となる保X画像を内側に取り囲む枠であって、チャンス目期間の対象とならない保X画像は当該枠の外に表示される。或る保X画像が保0画像となっているときの変動演出の中でチャンス目演出が実行されるとき、その保X画像はチャンス目期間の対象となる保X画像であり、或る保X画像が保0画像となっているときの変動演出の中でチャンス目演出が実行されないとき、その保X画像はチャンス目期間の対象とならない保X画像である。
図25の状況βの例では、主画像1310は、タイミングTB2において画像H0〜H2を内側に配置した枠であり、タイミングTB3及びTB4の夫々において画像H1及びH2を内側に配置した枠であり、タイミングTB5及びTB6の夫々において画像H2を内側に配置した枠である。尚、先読み対象の保留画像H3も、主画像1310の枠の内側に配置されるようにしても良い。
また、主画像1310及び先読み対象示唆画像1320の詳細を、先読み対象の保X画像H3に応じて可変させても良い。例えば、主画像1310の枠の色を、先読み対象の保X画像H3の色と同じにしても良い。
尚、先読み対象に対するチャンス目演出及びチャンス目期間示唆演出は、現在の特別図柄の変動に対応する特図判定用情報(即ち判定対象TT)及び先読み対象よりも先に特図判定が行われる特図判定用情報が全てハズレである場合にのみ実行されるものであり、それらに大当たりの特図判定用情報が含まれている場合には、チャンス目演出及びチャンス目期間示唆演出は実行されない。つまり、状況βの例であれば、タイミングTB1での変動に関わる特図判定用情報(即ち判定対象TT)並びに情報J1及びJ2の何れかが大当たりである場合、情報J3を先読み対象としたチャンス目演出及びチャンス目期間示唆演出を非実行とする。先に消化される保留等が大当たりであるならば、情報J3の消化に向けて徐々に大当たりの期待感を醸成するチャンス目演出を行う必要性が低いからである。
チャンス目期間示唆演出が実行される期間は、チャンス目演出が実行される期間と同じであって良い。図25の例では、先読み対象(J3)に対してチャンス目演出が3回実行されるので、チャンス目演出が実行される期間とは、1回目のチャンス目演出の実行タイミング(TB2)から3回目のチャンス目演出の実行タイミング(TB6)までの期間を指す。
但し、情報J3を先読み対象としてチャンス目演出を行うと決定した後、1回目のチャンス目演出が行われる前に、チャンス目期間示唆演出を開始するようにしても良い。
図27を参照し、この場合例えば、タイミングtB1からチャンス目期間示唆演出を実行するようにしても良い。或いは、1回目のチャンス目演出又は2回目以降の何れかのチャンス目演出が実行された後、所定時間が経ってからチャンス目期間示唆演出を開始するようにしても良い。また、チャンス目期間示唆演出の開始後、最後のチャンス目演出が終了する前に(例えばタイミングTB5にて)チャンス目期間示唆演出を終えるようにしても良い。
また、チャンス目期間の対象となる保X画像が画像H0〜H2を含む場合を考えたが、チャンス目演出は、例えば、情報J1の変動演出と情報J2の変動演出においてのみ実行されても良い。
図28を参照し、この場合、例えばタイミングTB1において主画像1310を表示するとしたならば、チャンス目期間の対象となる保X画像には画像H1及びH2のみが含まれることになるため、主画像1310は画像H1及びH2のみを内側に配する枠の画像となる。
第3実施例によれば、チャンス目演出がどこまで継続するのか、どの保留に対してチャンス目演出が行われるのかを遊技者が容易に認識することができ、どの保留に対して期待感を持てば良いのかが分かりやすくなる。
また例えば、図25の状況βにおいて、仮にチャンス目期間示唆演出を行わず、且つ、タイミングTB2及びTB4の夫々ではチャンス目演出を行うがタイミングTB6ではチャンス目演出を行わない場合、遊技者は、緑の保留画像H3を先読み対象としてチャンス目演出が行われていたと思っていたのに、緑の保留画像H3の消化前にチャンス目演出が途切れたことを見て、緑の保留画像H3に対し、とたんに期待感を持てなくなる。これは、大きな失望感を抱かせ、遊技に対する面白みの減退の一要因となりうる。
本実施例では、タイミングTB6にまでチャンス目演出を継続させないならば、保留画像H2を主画像1310の枠内に含めないチャンス目期間示唆演出が行われることになるため(その様子の図示は省略)、タイミングTB6まではチャンス目演出が継続しないことが予め遊技者にとって明らかとなる。結果、実際にタイミングTB6にてチャンス目演出が行われなかったとしても、タイミングTB2及びTB4でのチャンス目演出は情報J2を先読み対象とする演出であったと解釈されるようになり、緑の保留画像H3(情報J3)に対する期待感が過度にしぼむことも無い。つまり、どこまでチャンス目演出が継続するかについての遊技者の認識と、チャンス目演出の実際の継続期間とが符合することになり、不満を感じさせにくいバランスのとれた演出を実現できる。
―――色保留制限―――
また、第3実施例に関しても、第2実施形態で述べた色保留制限を行って良い。即ち、演出制御部403は、チャンス目期間示唆演出が行われているときに新たに特図判定用情報が取得されたとき、新たに取得された特図判定用情報についての保留画像を、色保留画像(即ち、青、緑又は赤の保留画像)にすることを制限して良い(この制限が色保留制限である)。
図29を参照し、つまり例えば、状況βを基準としてタイミングTB3及びTB4間のタイミングTB3’にて特図判定用情報J4が取得されて記憶領域413aに記憶された状況(これを状況β’と称する)においては、情報J4に対する事前判定の結果に依らず、常に、情報J4に対応する保留画像H4を白の保留画像とすると良い。これにより、遊技者は、情報J4についての保留画像H4の色に惑わされることなく、先読み対象(J3)に向けたチャンス目演出及び先読み対象(J3)の変動演出に集中することができる。
―――期間延長処理(期間延長演出)―――
但し、状況β’に関し、情報J4に対する変動演出において大当たりの期待度の高い演出(リーチ演出等)が実行される場合においては、例えば、情報J4に対して選択された特図変動パターンが特定の特図変動パターンである場合、又は、情報J4が大当たりである場合においては、保留画像H4として色保留画像を表示することを許可しても良い。
そしてこの場合において、色保留画像を保留画像H4として表示する場合にあっては、期間延長処理(期間延長演出と呼んでも良い)を行う。期間延長処理において、演出制御部403は、チャンス目期間示唆演出が示唆する、チャンス目演出が行われる期間(範囲)の延長を行う。従って、状況β’において期間延長処理が行われた場合、チャンス目期間の対象となる保X画像に保留画像H3が追加され、情報J2の変動演出に続き、情報J3の変動演出においてもチャンス目演出が継続実行されることになる(但し、情報J3がハズレであると仮定)。期間延長処理が行われる場合には色保留制限は非実行とされる。
図30に、状況β’において期間延長処理が適用されたときの演出の流れを示す。図30の例では、タイミングTB3’において赤の保留画像H4が追加表示され、この際、期間延長処理により、主画像1310が画像H1及びH2のみを内側に配する枠の画像から画像H1〜H3を内側に配する枠の画像へと変化せしめられる。この変化は、チャンス目演出が行われる期間(範囲)の延長を示唆する延長演出であり、この変化によって、当該期間が情報J3の変動演出の期間にまで延長されたことが遊技者に示唆及び認識される。
尚、図30の期間延長処理を行う際、演出制御部403は、先読み対象示唆画像(1320)を付与する保留画像を保留画像H3から保留画像H4に変更する。つまり、チャンス目演出によって大当たりの期待度が示唆される先読み対象が、情報J3から情報J4に切り替えられる。また、図30の期間延長処理を行う場合、保留画像H4に対応する信頼度が保留画像H3に対応する信頼度よりも高くなるように、又は、保留画像H4に対応する信頼度が保留画像H3に対応する信頼度以上となるように、保留画像H4の色を決定しても良い。
赤の保留画像H4が追加表示される前の主画像1310の色が保留画像H3の色(即ち緑)と同じとされている場合においては、期間延長処理において、主画像1310の色を保留画像H4の色(即ち赤)に変更するようにしても良い。
状況β’において期間延長処理が適用された図30の例では、情報J3に対する変動停止コマンドをタイミングTB8にて受信すると、演出制御部403は、チャンス目の態様にて第1〜第3装飾図柄を停止させるチャンス目演出(即ち4回目のチャンス目演出;図30の例において赤チャンス目演出)を行う。その後、情報J4に対する特別図柄の変動表示及び装飾図柄の変動表示を含む変動演出が開始されることになる。
尚、先読み対象に対するチャンス目演出及びチャンス目期間示唆演出は、現在の特別図柄の変動に対応する特図判定用情報(即ち判定対象TT)及び先読み対象よりも先に特図判定が行われる特図判定用情報が全てハズレである場合にのみ実行されるものであり、期間延長処理は、それらがハズレであることに加えて、先に先読み対象として設定されていた特図判定用情報J3がハズレである場合にのみ実行される(つまり、先に先読み対象として設定されていた特図判定用情報J3が大当たりの場合には、期間延長処理の実行が制限される)。つまり、状況β’の例において情報J3を先読み対象としたチャンス目期間示唆演出が実行開始された後、情報J4が取得されたとき、情報J3が大当たりであるならば期間延長処理が非実行とされる(但し実行することも可能ではある)。先に消化される保留(J3)が大当たりであるならば、情報J4にも期待感を持たせるような期間延長処理を行う意義が薄れるからであり、また、先に消化される保留(J3)が大当たりであるならば、その保留(J3)の変動演出においてチャンス目の態様にて第1〜第3装飾図柄を停止させることができないからである。
また、情報J4が大当たりである場合に限って期間延長処理を実行可能としておいても良い。この場合、期間延長処理において行われる演出(上記延長演出など)は、情報J4が大当たりであることを示唆する確定演出として機能する。また例えば、情報J4が大当たりでない場合においても期間延長処理を実行可能としておき、情報J4の取得に応答して期間延長処理を行った場合、情報J4が大当たりである時に限り、1以下の正の所定確率(例えば20%)で情報J4に対して白の保留画像H4を表示するようにしても良い。この場合、期間延長処理における演出を伴った白の保留画像H4は、情報J4が大当たりであることを示唆する確定演出として機能する。
また、情報J3についての変動演出にて実行されるリーチ演出の信頼度よりも情報J4についての変動演出にて実行されるリーチ演出の信頼度の方が高い場合に限って、図30に示す期間延長処理が行われ得るようにしても良い。
[第4実施例]
遊技機100の第4実施例を説明する。第4実施例では、上述の第2実施例及び第3実施例に示した技術の一形態を実現する、特図変動パターンテーブルと動作フローチャートを説明する。
図31は、特図変動パターンテーブルTHtに含められた特図変動パターンテーブルTHt_aを示している。第4実施例では、テーブルTHt_aを用いて特図変動パターン判定が行われるものとする。
特図変動パターンテーブルTHt_aは、特図変動パターンTHp_a11〜THp_a15及びTHp_a23〜THp_a25を含む。特図変動パターンTHp_a11〜THp_a15にて定義される特別図柄の変動時間は、夫々、10秒、20秒、40秒、60秒、90秒である。特図変動パターンTHp_a23〜THp_a25にて定義される特別図柄の変動時間は、夫々、40秒、60秒、90秒である。
判定対象TTに対する特図判定の結果がハズレを示す場合、特図変動パターン乱数等を用い、特図変動パターンTHp_a11〜THp_a15が、夫々、90%、8.6%、1%、0.3%、0.1%の確率で選択されるように、且つ、
判定対象TTに対する特図判定の結果が特A〜特D、通A又は通Bの大当たりを示す場合、特図変動パターン乱数等を用い、特図変動パターンTHp_a23、THp_a24、THp_a25が、夫々、20%、30%、50%の確率で選択されるように、テーブルTHt_aが形成されている。
演出制御部403は、特図判定の結果を示す情報を含んだ変動開始コマンドを受信すると、その情報に基づいて変動演出の内容を決定し、決定した内容の変動演出を実行する。具体的には例えば、各々に変動演出の内容を定義した複数の変動演出パターン(特図変動演出パターン)を含む変動演出パターンテーブル(特図変動演出パターンテーブル)が予めサブROM432に格納されており、変動開始コマンド等に基づき、当該変動演出パターンテーブルから1つの変動演出パターンを選択及び判定することで変動演出の内容を決定する。
図31には、各特図変動パターンに対応する変動演出の概要が、便宜上、示されている。尚、実際には、変動演出の内容を示すデータは、特図変動パターンテーブルTHt_aに含まれている訳ではなく、サブROM432内に格納されている。
判定対象TTに対し特図変動パターンTHp_a11又はTHp_a12が選択されているとき、演出制御部403は、当該判定対象TTに対する変動演出において、リーチ演出を含まないノーマルハズレ演出を実行する。
判定対象TTに対し特図変動パターンTHp_a13、THp_a14、THp_a15が選択されているとき、演出制御部403は、当該判定対象TTに対する変動演出において、夫々、弱リーチ演出を含む弱リーチ付ハズレ演出、中リーチ演出を含む中リーチ付ハズレ演出、強リーチ演出を含む強リーチ付ハズレ演出を実行する。弱、中、強リーチ付ハズレ演出では、対応するリーチ演出を実行した後、ハズレを示す態様(非ゾロ目の態様)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。
判定対象TTに対し特図変動パターンTHp_a23、THp_a24、THp_a25が選択されているとき、演出制御部403は、当該判定対象TTに対する変動演出において、夫々、弱リーチ演出を含む弱リーチ付当たり演出、中リーチ演出を含む中リーチ付当たり演出、強リーチ演出を含む強リーチ付当たり演出を実行する。弱、中、強リーチ付当たり演出では、対応するリーチ演出を実行した後、大当たりを示す態様(ゾロ目の態様)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。
弱、中及び強リーチ演出の夫々はリーチ演出の一種であるが、図31に示すテーブルと上記期待度算出式から導かれるように、中リーチ演出が示唆する大当たりの期待度の方が、弱リーチ演出が示唆する大当たりの期待度よりも高く、強リーチ演出が示唆する大当たりの期待度の方が、中リーチ演出が示唆する大当たりの期待度よりも更に高い。
図32を参照して、演出制御部403によるコマンド受信処理を説明する。図32は、コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。コマンド受信処理において、演出制御部403は、まず、主制御部401から保留増加コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS111)。
保留増加コマンドを受信していなければ(ステップS111のN)、ステップS114へ直接移行する。保留増加コマンドを受信していれば(ステップS111のY)、演出制御部403は、保留増加コマンドに基づき、ステップS112にて保留増加コマンドに含まれる事前判定の結果を示す事前判定情報をサブRAM433内に記憶すると共に、ステップS113にて保留増加処理を行ってからステップS114に進む。保留増加処理の詳細については後述する(図33参照)。
ステップS114において、演出制御部403は、主制御部401から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。変動開始コマンドを受信していなければ(ステップS114のN)、ステップS116へ直接移行する。変動開始コマンドを受信していれば(ステップS114のY)、演出制御部403は、変動開始コマンドに対応する変動演出を開始させるための演出開始処理を行ってから(ステップS115)、ステップS116へ移行する。演出開始処理の詳細については後述する(図34参照)。
ステップS116において、演出制御部403は、主制御部401から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する。変動停止コマンドを受信していなければ(ステップS116のN)、ステップS118へ直接移行する。変動停止コマンドを受信していれば(ステップS116のY)、演出制御部403は、実行中の変動演出を終了させる演出終了処理を行ってから(ステップS117)、ステップS118へ移行する。演出終了処理では、変動開始コマンド又は変動停止コマンドにて示される特図判定の結果を表す態様にて第1〜第3装飾図柄の変動停止が行われる他、当該権利画像が画像表示部104から消去されることになるが、詳細については後述する(図35参照)。
ステップS118において、演出制御部403は、主制御部401から普通図柄コマンドを受信したか否かを判定する。普通図柄コマンドとして、主制御部401の普通図柄処理において設定される普図変動開始コマンド及び普図変動停止コマンドがある。普通図柄コマンドを受信していなければ(ステップS118のN)、ステップS120へ直接移行する。普通図柄コマンドを受信していれば(ステップS118のY)、演出制御部403は、普図演出処理を行ってから(ステップS119)、ステップS120へ移行する。詳細は割愛するが、普図演出処理では、例えば、普図変動開始コマンドの受信に伴って普図変動開始コマンドに依存する普図演出の実行を開始した後、普図変動停止コマンドの受信に伴って普図演出を停止させる。
ステップS120において、演出制御部403は、主制御部401からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。オープニングコマンドを受信していなければ(ステップS120のN)、ステップS122へ直接移行する。オープニングコマンドを受信していれば(ステップS120のY)、演出制御部403は、当たり演出を実行するための当たり演出処理を開始し(ステップS121)、ステップS122へ移行する。
ステップS122において、演出制御部403は、主制御部401からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。エンディングコマンドを受信していなければ(ステップS122のN)、そのままコマンド受信処理を終了する。エンディングコマンドを受信している場合(ステップS122のY)、演出制御部403は、実行中の当たり演出処理を停止する一方で、所定のエンディング演出を実行するためのエンディング演出処理を行い(ステップS123)、コマンド受信処理を終了する。
尚、主制御部401は、大当たりを示す態様で特別図柄を停止させたとき、大当たり遊技を形成する1番目のラウンド遊技を開始する前にオープニングコマンドを演出制御部403に送信し、その後、大当たり遊技を形成する最後のラウンド遊技が終了するとエンディングコマンドを演出制御部403に送信する。
図33は、保留増加処理のフローチャートである。保留増加処理において、演出制御部403は、まずステップS211にて先読みフラグがONであるか否かを確認し、先読みフラグがONである場合にはステップS220に移行し、先読みフラグがOFFである場合にはステップS212に移行する。先読みフラグは、演出制御部403が管理するフラグであってON又はOFFに設定される。遊技機100の初期状態及び起動時において先読みフラグはOFFである。
今回受信した保留増加コマンドに基づき追加表示されることになる保留画像、又は、今回受信した保留増加コマンドに基づき追加表示されることになる保留画像に対応する特図判定用情報を、新規保留と称する。これに対し、新規保留が表示される前から既に表示されている保留画像、又は、新規保留が表示される前から既に表示されている保留画像に対応する特図判定用情報を、先行保留と称する。先行保留は1、2又は3つ存在する場合もあるし、1つも存在しない場合もある。新規保留の色といった場合、それは新規保留についての保留画像の色を指し、新規保留の表示とは新規保留としての保留画像の表示を指す。先行保留についても同様である。
ステップS212において、演出制御部403は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報(即ち事前判定の結果を示す情報)に基づき、図10を参照して説明した信頼度の高低関係が満たされるよう、演出用乱数を用いた抽選により新規保留の色を決定し、決定した色による新規保留を追加表示する。
その後、ステップS213において、現在、判定対象TTに対する変動演出を実行中であるか又は先行保留が有るかを確認する。現在、判定対象TTに対する変動演出を実行中でなく且つ先行保留が存在しない場合、保留増加処理を終えるが、そうでない場合にはステップS214に進む。
ステップS214において、演出制御部403は、判定対象TT及び先行保留の中に大当たりを示すものがあるか否かを確認すると共に判定対象TT及び先行保留の変動演出においてリーチ演出が行われるか否かを確認する。演出制御部403は、判定対象TTについての変動開始コマンドに含まれる特図判定の結果を示す情報及び先行保留についての保留増加コマンドに含まれる事前判定情報に基づき、これらの確認が可能である。尚、ステップS214において、現在、判定対象TTに対する変動演出が行われていない場合には先行保留のみに注目して上記確認が行われ、先行保留が存在しない場合には判定対象TTのみに注目して上記確認が行われる(後述のステップS220においても同様)。
具体的には、判定対象TT及び先行保留の中に大当たりを示すものがある場合には、後述のステップS215に進むことなく保留増加処理を終える。現在実行中の変動演出においてリーチ演出が行われる場合、又は、何れかの先行保留に対して選択されている特図変動パターンがリーチ演出に対応付けられた特図変動パターン(即ち、THp_a13〜THp_a15及びTHp_a23〜THp_a25の何れか)である場合も、後述のステップS215に進むことなく保留増加処理を終える。判定対象TT及び先行保留の中に大当たりを示すものがなく、且つ、現在実行中の変動演出においてリーチ演出が行われず、且つ、存在する全ての先行保留について選択されている特図変動パターンがリーチ演出に対応付けられた特図変動パターンでない場合に限り、ステップS215に進む。
尚、何れかの先行保留の保留画像が色保留画像である場合にも、ステップS215に進むことなく保留増加処理を終えるようにしても良い。何れかの先行保留の保留画像が色保留画像である場合に新規保留を先読み対象としてゾーン演出やチャンス目演出を行うと、期間示唆演出があったとしても、ゾーン演出やチャンス目演出が先行保留に対して向けられたものであるのか新規保留に対して向けられたものであるのかが分かりにくくなるからであり、また、期間示唆演出によりゾーン演出やチャンス目演出が新規保留に対して向けられたものであると認識されると、先行保留に対して抱いていた期待感が減退するおそれ(先行保留は色保留画像であるがハズレだろうと思われるおそれ)があるからである。
ステップS215において、演出制御部403は、新規保留についての事前判定情報に基づき、新規保留を先読み対象とした先読み予告演出を行うか否かを判定する先読み予告演出判定処理を行う。例えば、新規保留に対して選択された特図変動パターンが特図変動パターンTHp_a13〜THp_a15及びTHp_a23〜THp_a25の何れかである場合に限り、演出用乱数を用いて1以下の正の所定確率(例えば30%)で先読み予告演出を行うと判定し、新規保留に対して選択された特図変動パターンが特図変動パターンTHp_a11又はTHp_a12である場合には先読み予告演出を行わないと判定する。
先読み予告演出を行うと判定した際、実行する先読み予告演出の詳細も先読み予告演出判定処理にて決定される。先読み予告演出の詳細の決定により、例えば、先読み予告演出としてゾーン演出及びチャンス目演出の何れを実行するのかが決定され、且つ、ゾーン演出又はチャンス目演出の開始タイミングが決定され、且つ、ゾーン演出又はチャンス目演出の対象となる保X画像(期間示唆演出の主画像の枠内に収められる保X画像)が決定される。チャンス目演出を行うと決定した場合には、どの変動演出にて、青、緑及び赤チャンス目演出の内のどのチャンス目演出を行うのかも、ここで決定するようにしても良い(或いは、後述の演出開始処理又は演出終了処理の中で、それを決定するようにしても良い)。尚、1つの先読み対象に対しゾーン演出とチャンス目演出の双方を実行することも可能である。
ステップS215に続くステップS216では、先読み予告演出を行うと判定されたかが確認される。先読み予告演出を行うと判定されなかった場合には保留増加処理を終えるが、先読み予告演出を行うと判定された場合にはステップS217に移行してステップS217〜S219の処理を行ってから保留増加処理を終える。
演出制御部403は、ステップS217及びS218において、新規保留を先読み対象に設定すると共に先読みフラグをONに設定し、ステップS219において期間示唆演出を実行する。ここにおける期間示唆演出は、実行される先読み予告演出がゾーン演出であるならばゾーン期間示唆演出を指し、実行される先読み予告演出がチャンス目演出であるならばチャンス目期間示唆演出を指す。
ステップS220において、演出制御部403は、判定対象TT及び先行保留の中に大当たりを示すものがあるか否かを確認する。判定対象TT及び先行保留の中に大当たりを示すものがある場合には、ステップS221の処理を行ってから保留増加処理を終えるが、そうでない場合にはステップS222に進む。ステップS221では、新規保留の色が白に決定されて、白の新規保留が画像表示部104に追加表示される。
ステップS222において、演出制御部403は、新規保留についての事前判定情報を参照し、新規保留に対して選択された特図変動パターンが特定の特図変動パターンであるとき、ステップS223へ進む一方、そうでないときにはステップS221の処理を行ってから保留増加処理を終える。ここで、特定の特図変動パターンは、大当たりの期待度の高い演出に対応付けられた特図変動パターンであり、例えば、強リーチ演出に対応付けられた特図変動パターンTHp_a15及びTHp_a25である。
或いは、ステップS222において、演出制御部403は、新規保留についての事前判定情報を参照し、新規保留が大当たりであるときにはステップS223へ進む一方で、ハズレである場合にはステップS221の処理を行ってから保留増加処理を終えるようにしても良い。
これらを組み合わせても良い。つまり、ステップS222において、新規保留に対して選択された特図変動パターンが上記特定の特図変動パターンであるか又は新規保留が大当たりであるときにはステップS223へ進む一方で、新規保留に対して選択された特図変動パターンが上記特定の特図変動パターンでなく且つ新規保留がハズレである場合に限ってステップS221の処理を行ってから保留増加処理を終えるようにしても良い。
ステップS223において、演出制御部403は、上述の期間延長処理を行うか否かを判定する期間延長判定処理を行う。例えば、演出用乱数を用いて1以下の正の所定確率で期間延長処理を行うと判定する。尚、ステップS223にて、常に期間延長処理を行うと判定するようにしても良い。
ステップS223に続くステップS224では、期間延長処理を行うと判定されたかが確認される。期間延長処理を行うと判定されなかった場合にはステップS221の処理を行ってから保留増加処理を終えるが、期間延長処理を行うと判定された場合にはステップS225及びS226の処理を行ってから保留増加処理を終える。
ステップS225において、演出制御部403は、新規保留の事前判定情報に基づき、図10を参照して説明した信頼度の高低関係が満たされるよう、演出用乱数を用いた抽選により新規保留の色を決定し、決定した色による新規保留を追加表示する。この際、新規保留に対応する信頼度が先行保留に対応する信頼度よりも高くなるように、又は、新規保留に対応する信頼度が先行保留に対応する信頼度以上となるように、新規保留の色を決定しても良い。
ここでは、実行中の先読み予告演出がゾーン演出である場合、ステップS225における新規保留は先読み対象に追加設定されると共に新規保留についての変動演出の中でもゾーン演出を行うと決定するものとする。実行中の先読み予告演出がチャンス目演出である場合、先読み対象がステップS217にて設定されたものからステップS225における新規保留に切り替えられると共に切り替え前の先読み対象の変動演出の中でチャンス目演出を行うと決定するものとする。ステップS226において、演出制御部403は、上述の期間延長処理を行う。
図34は、演出開始処理のフローチャートである。演出開始処理では、まずステップS311において、先読みフラグがONであるか否かが確認され、先読みフラグがONである場合にはステップS313に進む一方で、先読みフラグがOFFである場合にはステップS312に進む。
演出制御部403は、ステップS312においては、変動開始コマンドに基づき変動演出の内容を決定し、ステップS313においては、変動開始コマンドと先読み予告演出判定処理の結果とに基づき変動演出の内容を決定する。ステップS312及びS313の処理において決定される変動演出の内容は、判定対象TTに対して選択された特図変動パターンに依存して定まり、基本的には、その内容はステップS312及びS313間で同じである。
但し、先読みフラグがONであって、且つ、今回の変動演出の中でゾーン演出を行うことが先読み予告演出判定処理等にて決定されている場合においては、その決定内容に従い、ゾーン演出が含まれるよう今回の変動演出の内容を決定する。また、先読みフラグがONであって、且つ、今回の変動演出の中でチャンス目演出を行うことが先読み予告演出判定処理等にて決定されている場合においては、その決定内容に従い、今回の変動演出における第1〜第3装飾図柄の停止態様を決定する。
ステップS312又はS313の後、ステップS314にて、保留画像シフト処理が行なわれる。保留画像シフト処理では、位置HPi+1に表示されている保X画像の表示位置を位置HPにシフトする(図9参照)。
その後、ステップS315において、ステップS312又はS313にて決定された内容の変動演出を実行開始し、演出開始処理を終える。
図35は、演出終了処理のフローチャートである。演出終了処理では、まずステップS411において、先読みフラグがONであるか否かが確認される。先読みフラグがOFFである場合にはステップS419に進む。
先読みフラグがONである場合、ステップS412に進み、現在が先読み対象に対する変動演出の実行前であって且つ先読み対象に対し実行すると決定されている先読み予告演出にチャンス目演出が含まれている場合(ステップS412のY)、ステップS413に移行し、そうでない場合には(ステップS412のN)、ステップS415に移行する。
ステップS413において、チャンス目の態様にて第1〜第3装飾図柄が停止表示され、その後、ステップS414に進む。ステップS414では当該権利画像が画像表示部104から消去され、演出終了処理を終える。
ステップS415では、受信した変動停止コマンドに応答して終了せしめられる今回の変動演出が、先読み対象に設定された特図判定用情報についての変動演出であるかが確認され、先読み対象に設定された特図判定用情報についての変動演出である場合には(ステップS415のY)ステップS416〜S418の処理を経てステップS414の処理を行ってから演出終了処理を終えるが、そうでない場合には(ステップS415のN)ステップS419に移行する。尚、期間延長処理により図33のステップS225での新規保留が先読み対象に追加されている場合には、ステップS415での先読み対象とは、この追加された先読み対象を指す。
ステップS416において、演出制御部403は先読みフラグにOFFを設定する。ステップSS417において、演出制御部403は、変動開始コマンド又は変動停止コマンドに含まれる特図判定の結果に基づく態様にて第1〜第3装飾図柄を停止表示する。ステップS418において、期間示唆演出が実行されている場合には、それを終了させる。尚、第2及び第3実施例で述べたように、先読み対象の変動停止コマンドが受信される前に、期間示唆演出が終了せしめられていることも多い。
ステップS419において、演出制御部403は、変動開始コマンド又は変動停止コマンドに含まれる特図判定の結果に基づく態様にて第1〜第3装飾図柄を停止表示し、その後、ステップS414の処理を行ってから演出終了処理を終える。
[第5実施例]
遊技機100の第5実施例を説明する。ゾーン期間示唆演出において、ゾーン演出が行われる期間の示唆の具体的実現方法、及び、チャンス目期間示唆演出において、チャンス目演出が行われる期間の示唆の具体的実現方法は、任意である。これらの具体的実現方法の他の例を示す。
図36を参照し、演出制御部403は、保0画像〜保4画像が表示されるべき位置に対応し且つ近接する位置に、夫々、台座画像DI〜DIを表示するようにしても良く(保0画像〜保4画像は台座画像DI〜DI上に載置されたようにみえる)、台座画像DI〜DIを用いてゾーン演出又はチャンス目演出が行われる期間の示唆を実現しても良い。
例えば、原則として台座画像DI〜DIの色を白色としておき、ゾーン期間示唆演出を行う場合においては、ゾーン期間の対象となる保X画像に対応する台座画像の色のみを白以外とする。
図37に、これの具体例を示している。図37は、図19のタイミングTA3での、ゾーン期間示唆演出の行い方の変形例を示している。タイミングTA3において、ゾーン期間の対象となる保X画像は保0画像〜保2画像としての画像H1〜H3であるため、台座画像DI〜DIの内、台座画像DI〜DIの色のみを白以外とし、台座画像DI及びDIの色を白とする。台座画像DI〜DIの色を先読み対象の保留画像(図37では保留画像H3)の色と同じにしても良い。
仮に、このときに、情報J4が取得されて情報J4に対する保留画像H4が保3画像として追加表示され且つ期間延長処理を行うのであれば、台座画像DI〜DIの色を保留画像H4の色に変化させることで、ゾーン演出が行われる期間が情報J4の変動演出の期間まで延長されたことを示唆するようにしても良い。ゾーン期間示唆演出について具体例を挙げたが、チャンス目期間示唆演出についても同様であって良い。
[第6実施例]
遊技機100の第6実施例を説明する。演出制御部403は、ゾーン期間示唆演出が行われているときに新たな取得された特図判定用情報についての保留画像を、ゾーン期間示唆演出を行っている最中においては、表示しないようにしても良い。
図38を参照し、この方法を図20の状況α’に適用したときの画像表示部104の表示内容例を説明する。既に述べたように、タイミングTA3においては、特図判定用情報J2及びJ3が特図判定用情報記憶領域413aに記憶されていて情報J2及びJ3に対応する保留画像H2及びH3が表示されており、且つ、当該権利画像H1に対応する変動演出が開始される。また、情報J3を先読み対象とするゾーン演出がタイミングTA3から開始される。この後、当該権利画像H1に対応する変動演出の実行中のタイミングTA3’において、特図判定用情報J4が取得されて記憶領域413aに記憶される。
このとき、第6実施例に係る演出制御部403は、情報J4が取得及び記憶されたことを示す保留増加コマンドを受信しても、情報J4についての保留画像を画像表示部104に表示しない。これにより、遊技者は、情報J4についての保留画像の色などに惑わされることなく、先読み対象(J3)に向けたゾーン演出及び先読み対象(J3)の変動演出に集中することができる。
ゾーン期間示唆演出を開始してからゾーン期間示唆演出が終了するまでに取得され且つ記憶領域413aに記憶された特図判定用情報(J4を含む)についての保留画像は、ゾーン期間示唆演出の終了後に表示されて良い。
演出制御部403は、保留画像とは別に、保留情報数U1(第1始動条件の成立に基づき取得されて記憶領域413aに記憶されている特図判定用情報の個数)及び保留情報数U2(第2始動条件の成立に基づき取得されて記憶領域413aに記憶されている特図判定用情報の個数)を示す保留数情報画像1410を画像表示部104に表示することができ、保留数情報画像1410については、保留情報数U1及びU2を正確に表すように、保留増加コマンドの受信結果に基づき更新表示される。
尚、情報J4についての保留増加コマンドに基づき期間延長処理を行うと決定した場合においては、図24に示す如く、情報J4についての保留画像を画像表示部104に追加表示した上で期間延長処理を行って良い。ゾーン期間示唆演出について具体例を挙げたが、チャンス目期間示唆演出についても同様であって良い。
[第7実施例]
遊技機100の第7実施例を説明する。上述のゾーン演出及びチャンス目演出の夫々は、先読み対象の事前判定の結果に基づき実行される特殊演出の例である。演出制御部403は、特殊演出を実行する際、特殊演出が行われる期間を示唆することが可能である。上述の実施例で示したゾーン期間示唆演出、チャンス目期間示唆演出は、特殊演出の例としてのゾーン演出、チャンス目演出が行われる期間を示唆する演出である。
本発明において、特殊演出は、ゾーン演出及びチャンス目演出に限定されず、先読み対象の事前判定の結果に基づいた任意の先読み予告演出であって良い。特殊演出としての先読み予告演出は、先読み対象に対する特別図柄の変動表示前から実行が開始され、特別図柄の複数回分の変動期間に跨って行われる連続演出であって良い。1つの特図判定用情報に基づき特別図柄の変動表示が開始してから変動表示が停止するまでの期間を単位変動期間と称した場合、連続演出は複数の単位変動期間に跨って行われる演出を指す。第2実施例及び第3実施例では、ゾーン演出及びチャンス目演出が連続演出として利用されている。
特殊演出としての連続演出は、どのような形態の演出であっても良く、例えば、カウントダウン演出でも良い。連続演出としてのカウントダウン演出では、先読み対象に対する特別図柄の変動表示前において、変動開始コマンド又は変動停止コマンドが受信される度にカウントダウン用数字を1ずつ減少させながら画像表示部104に表示する。先読み対象が判定対象TTとなる直前の変動停止コマンドの受信時において、“0”のカウントダウン用数字を表示する形態が採用されても良いし、先読み対象が判定対象TTとなったときの変動開始コマンドの受信時に、“0”のカウントダウン用数字を表示する形態が採用されても良い。
特殊演出は、或る特図判定用情報に対する特図判定の結果に基づき、当該特図判定用情報についての変動演出の中のみで実行される演出であっても良く、この場合においても、演出制御部403は、特殊演出を実行する際、特殊演出が行われる期間を示唆することが可能である。
例えば、判定対象TTに対する特図判定中の特図変動パターン判定により判定対象TTに対して特図変動パターンTHp_a13〜THp_a15及びTHp_a23〜THp_a25の何れかが選択されたとき、演出制御部403は、当該判定対象TTに対する変動演出の中で、特殊演出の例である特殊演出Zを行うことができる。特殊演出Zは、所定時間分だけ継続実行される演出である。例えば、特殊演出Zの実行開始時において“30秒”を示す数値を画像表示部104に表示し、カウントダウン式のタイマの如く、時間経過に伴って当該数値を0に向けて減少させてゆく。故に、特殊演出Zの実行開始から30秒が経過すると当該数値が0秒を示すようになる。このとき、特殊演出Zを構成する当該数値は、特殊演出Z(当該数値を減少表示させる演出)が行われる期間を示唆していると言え、特殊演出Zが行われる期間の残り時間を示唆しているとも言える。
[第8実施例]
遊技機100の第8実施例を説明する。遊技機100では、特図判定の権利が保留されているとき(即ち特図判定用情報が特図判定用情報記憶領域413aに記憶されているとき)、権利が保留されていることを示す保留表示を行うことができ、その権利に対して特図判定が行われた後においても当該権利に応じた当該権利表示を行うことができる。本実施形態では、保留画像の画像表示部104への表示が保留表示に相当し、当該権利画像の画像表示部104への表示が当該権利表示に相当する。但し、保留表示及び当該権利表示は、画像表示部104と異なる任意の表示手段を用いて実現されても良い。例えば、画像表示部104とは別に、白、青、緑及び赤を含む複数色にて発光可能なLED(発光ダイオード)から成るLED表示器を遊技機100に設けておき、LED表示器に保留表示及び当該権利表示を行わせても良い。
[第9実施例]
遊技機100の第9実施例を説明する。上述の遊技機100は、特A〜特Dの大当たりに当選した場合、次回の大当たりに当選するまで高確率遊技状態が完全に又は実質的に維持されるループ機に属する。但し、遊技機100を所謂ST機として形成するようにしても良い。この場合、特A〜特D並びに通A及び通Bの大当たりに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数を、全て、例えば50回にすればよい(即ち、特A〜特D並びに通A及び通Bの大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理において、高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに「50」を代入すれば良い)。更に、遊技機100は、ループ機及びST機以外のタイプの遊技機(例えばVST機又はVループ機に分類される遊技機、或いは、旧一種二種混合機に分類される遊技機)として構成されていても良い。
<<発明の考察>>
上述の実施形態にて具現化された発明について考察する。
本発明の一側面に係る遊技機Wは、取得条件の成立により判定情報を取得する判定情報取得手段と、前記判定情報が遊技者にとって有利な特別遊技を行うとする特別判定情報か否かの判定を行う判定手段と、所定の演出を行う演出実行手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記判定の結果に基づき所定の特殊演出(例:ゾーン演出)を実行することが可能であって、前記特殊演出を実行する際、前記特殊演出が行われる期間を示唆(例:ゾーン期間示唆演出にて示唆)することが可能であることを特徴とする。
これにより、遊技者にとって注目すべき判定の結果に基づく特殊演出がいつまで継続するのかを、特殊演出の実際の終了前から遊技者は認識することが可能となり、演出の全体の流れを把握しやすくなる。例えば、本方法を先読み予告演出に利用した場合、先読み予告演出としての特殊演出がどの保留(判定情報)に対して向けられたものであるのかを理解しやすくなり、その保留が特別判定情報であることへの期待感を徐々に高めながら特殊演出を楽しむことができる。
具体的には例えば、遊技機Wにおいて、前記判定手段は、取得された前記判定情報が前記特別判定情報か否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、取得された前記判定情報に対し前記特別遊技判定が行われる前に、当該判定情報が前記特別判定情報か否かの事前判定を行う事前判定手段と、を含み、前記特別遊技判定が行われると、図柄を図柄表示手段にて変動表示させ、前記特別遊技判定の結果を示す態様で停止表示させる図柄表示制御手段が当該遊技機に更に設けられ、前記演出実行手段は、取得された特定の判定情報に対する前記事前判定の結果に基づき、前記特定の判定情報に対する前記図柄の変動開始前から前記特殊演出を実行可能であると良い。
また例えば、遊技機Wにおいて、前記期間は前記図柄の複数回分の変動期間に跨っていても良い(換言すれば、前記特殊演出は前記図柄の複数回分の変動に跨って行われても良い)。
また例えば、遊技機Wは、取得された前記判定情報を記憶可能な判定情報記憶手段を更に備え、前記演出実行手段は、前記判定情報記憶手段に前記判定情報が記憶されているとき、当該記憶がなされていることを示す保留表示を所定の表示手段にて行い、前記保留表示の態様を、当該保留表示に係る判定情報に対する前記事前判定の結果に基づき、所定の基準態様(例:白の保留画像に対応)又は前記基準態様よりも当該保留表示に係る判定情報が前記特別判定情報である期待度が高いことを示唆する特殊態様(例:色保留画像に対応)にすることが可能であり、前記特殊演出が行われているときに新たに取得された判定情報についての保留表示の態様を、前記特殊態様とすることを制限すると良い。
これにより、遊技者は、特殊演出が行われているときに新たに取得された判定情報についての保留表示の態様に惑わされることなく、特定の判定情報に向けられた特殊演出等に集中することが可能となる。
また例えば、遊技機Wは、取得された前記判定情報を記憶可能な判定情報記憶手段を更に備え、前記演出実行手段は、前記判定情報記憶手段に前記判定情報が記憶されているとき、当該記憶がなされていることを示す保留表示を所定の表示手段にて行い、前記保留表示の態様を、当該保留表示に係る判定情報に対する前記事前判定の結果に基づき、所定の基準態様(例:白の保留画像に対応)又は前記基準態様よりも当該保留表示に係る判定情報が前記特別判定情報である期待度が高いことを示唆する特殊態様(例:色保留画像に対応)にすることが可能であり、前記特殊演出が行われているときに新たに取得された判定情報についての保留表示の態様を前記特殊態様とするとき、前記期間を延長することが可能である(前記期間の延長を示唆する延長演出を実行可能である)と良い。
遊技機Wにおける判定情報取得手段及び判定手段、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される。遊技機Wにおける演出実行手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される、或いは、演出制御部403及び演出実現要素(演出手段)により実現される。
図柄表示制御手段によって表示制御される図柄は、遊技機100においては特別図柄であると考えても良いし、特別図柄に対応する装飾図柄であると考えても良い。故に、遊技機Wにおける図柄表示制御手段は、遊技機100においては例えば主制御部401又は演出制御部403により実現される。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口111であって良く、従って特別遊技は大入賞口111の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
尚、上述の各実施形態の説明においては、始動口105又は106へ遊技球が入球(入賞)することが第1始動条件又は第2始動条件の成立と捉えられていることがあるが、厳密には以下のように考えても良い。即ち、始動口105又は106へ遊技球が入球すること(詳細には当該入球が始動口SW414a又は414bにより検知されること)が所定の取得条件の成立に相当し、取得条件の成立によって特図判定用情報が取得される。その後、取得された特図判定用情報が特別図柄処理にて特図判定用情報記憶領域413aから判定対象TTとして読み出される状態に至ることが始動条件の成立に相当し、始動条件が成立したとき当該特図判定用情報に対し特図判定が行われる。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
また、本発明を、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
100 遊技機
105、106 始動口
111 大入賞口
401 主制御部(判定情報取得手段、判定手段)
403 演出制御部(演出実行手段)

Claims (2)

  1. 取得条件の成立により判定情報を取得する判定情報取得手段と、
    前記判定情報が遊技者にとって有利な特別遊技を行うとする特別判定情報か否かの判定を行う判定手段と、
    所定の演出を行う演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、前記判定の結果に基づき所定の特殊演出を実行することが可能であって、前記特殊演出を実行する際、前記特殊演出が行われる期間を示唆することが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記判定手段は、取得された前記判定情報が前記特別判定情報か否かの特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、取得された前記判定情報に対し前記特別遊技判定が行われる前に、当該判定情報が前記特別判定情報か否かの事前判定を行う事前判定手段と、を含み、
    前記特別遊技判定が行われると、図柄を図柄表示手段にて変動表示させ、前記特別遊技判定の結果を示す態様で停止表示させる図柄表示制御手段が当該遊技機に更に設けられ、
    前記演出実行手段は、取得された特定の判定情報に対する前記事前判定の結果に基づき、前記特定の判定情報に対する前記図柄の変動開始前から前記特殊演出を実行可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
JP2015244964A 2015-12-16 2015-12-16 遊技機 Pending JP2017108882A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015244964A JP2017108882A (ja) 2015-12-16 2015-12-16 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015244964A JP2017108882A (ja) 2015-12-16 2015-12-16 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017108882A true JP2017108882A (ja) 2017-06-22

Family

ID=59080224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015244964A Pending JP2017108882A (ja) 2015-12-16 2015-12-16 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017108882A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021006145A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006157A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006144A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006156A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006147A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006143A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006146A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP7189618B2 (ja) 2019-12-26 2022-12-14 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012080905A (ja) * 2010-10-06 2012-04-26 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2015000114A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2015208623A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 株式会社平和 遊技機
JP2015213668A (ja) * 2014-05-12 2015-12-03 タイヨーエレック株式会社 遊技機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012080905A (ja) * 2010-10-06 2012-04-26 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2015000114A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP2015208623A (ja) * 2014-04-30 2015-11-24 株式会社平和 遊技機
JP2015213668A (ja) * 2014-05-12 2015-12-03 タイヨーエレック株式会社 遊技機

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021006145A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006157A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006144A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006156A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006147A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006143A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2021006146A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 京楽産業.株式会社 遊技機
JP7019191B2 (ja) 2019-06-28 2022-02-15 京楽産業.株式会社 遊技機
JP7019192B2 (ja) 2019-06-28 2022-02-15 京楽産業.株式会社 遊技機
JP7019194B2 (ja) 2019-06-28 2022-02-15 京楽産業.株式会社 遊技機
JP7019190B2 (ja) 2019-06-28 2022-02-15 京楽産業.株式会社 遊技機
JP7019193B2 (ja) 2019-06-28 2022-02-15 京楽産業.株式会社 遊技機
JP7189618B2 (ja) 2019-12-26 2022-12-14 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6148291B2 (ja) 遊技機
JP2017108882A (ja) 遊技機
JP5966057B1 (ja) 遊技機
JP2017189197A (ja) 遊技機
JP6097347B2 (ja) 遊技機
JP6157576B2 (ja) 遊技機
JP2017189195A (ja) 遊技機
JP6309551B2 (ja) 遊技機
JP2018161310A (ja) 遊技機
JP2018161312A (ja) 遊技機
JP6295301B2 (ja) 遊技機
JP2018079112A (ja) 遊技機
JP5879574B2 (ja) 遊技台
JP2018079113A (ja) 遊技機
JP6258979B2 (ja) 遊技機
JP2018079114A (ja) 遊技機
JP6439107B2 (ja) 遊技台
JP6165226B2 (ja) 遊技機
JP2017189196A (ja) 遊技機
JP6348524B2 (ja) 遊技機
JP6163569B2 (ja) 遊技機
JP2016112290A (ja) 遊技機
JP2018161309A (ja) 遊技機
JP2018161311A (ja) 遊技機
JP2018161308A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181018