JP2017107692A - リチウム空気電池及びリチウム空気電池の再生方法 - Google Patents

リチウム空気電池及びリチウム空気電池の再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】正極上の不純物を取り除いて耐久性を向上させる。
【解決手段】空気中の酸素を正極活物質として用いる正極2とリチウム金属を負極活物質として用いる負極3とをケース5内の電解液4に浸漬してなるリチウム空気電池1において、正極2及び負極3とは別設されて電解液4に浸漬された第三極10と、第三極10と正極2との間に電圧を印加可能な電圧装置11と、電池1の放電容量Dを推定するとともに、推定した放電容量Dが所定値Dp未満の場合に、電圧装置11によって電圧Vrを印加して正極2上に堆積した不純物を分解する分解制御を実施する制御装置30と、を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム空気電池及びその再生方法に関する。
近年、車両用バッテリとして普及しているリチウムイオン二次電池に代わる次世代の二次電池の開発が進められている。次世代の二次電池の一つに、正極活物質として空気中の酸素を用い、負極活物質として金属(例えばリチウムや亜鉛等)を用いた空気電池がある(例えば特許文献1)。空気電池は、正極活物質が酸素であることから正極活物質の重量が軽く、エネルギー密度が高い電池となることが期待されている。
国際公開第2015/115480号パンフレット
ところで、負極活物質にリチウムを用いたリチウム空気電池では、正極上でリチウムイオンと酸素とが直接的に反応することから、正極上に放電生成物が堆積することが知られている。この放電生成物は、空気中の二酸化炭素や電池内の電解液と副反応を起こし、正極上に不純物が堆積していく。この不純物は、通常の充放電ではほとんど分解されずに正極上に残存し、正極の目詰まりを引き起こして電池劣化(放電容量の低下)を招く要因となる。
本件は、このような課題に鑑み案出されたもので、リチウム空気電池及びその再生方法に関し、正極上の不純物を取り除いて耐久性を向上させることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示するリチウム空気電池は、空気中の酸素を正極活物質として用いる正極とリチウム金属を負極活物質として用いる負極とをケース内の電解液に浸漬してなるリチウム空気電池において、前記正極及び前記負極とは別設されて前記電解液に浸漬された第三極と、前記正極と前記第三極との間に電圧を印加可能な電圧装置と、前記電池の放電容量を推定するとともに、推定した前記放電容量が所定値未満の場合に、前記電圧装置によって前記電圧を印加して前記正極上に堆積した不純物を分解する分解制御を実施する制御装置と、を備えたことを特徴としている。
(2)本リチウム空気電池は、前記負極と前記第三極との間の抵抗値を測定する測定装置を備えることが好ましい。この場合、前記抵抗値が規定値から変化した場合には、前記放電容量の大きさにかかわらず前記分解制御を実施することが好ましい。
(3)本リチウム空気電池は、前記ケース内の前記電解液を排出するとともに新たな前記電解液を前記ケース内に供給する入替装置を備えることが好ましい。この場合、前記制御装置は、前記分解制御を実施したときは当該分解制御後に前記入替制御を実施することが好ましい。
(4)ここで開示するリチウム空気電池の再生方法は、空気中の酸素を正極活物質として用いる正極と、リチウムを負極活物質として用いる負極と、前記正極及び前記負極とは別設された第三極とをケース内の電解液に浸漬してなるリチウム空気電池を再生する方法であって、前記電池の放電容量を所定のタイミングで推定する推定工程と、前記推定工程で推定された前記放電容量が所定値未満であるときに、前記正極と前記第三極との間に電圧を印加して前記不純物を分解する分解工程と、を備えたことを特徴としている。
(5)また、本再生方法は、前記負極と前記第三極との間の抵抗値を所定のタイミングで測定する測定工程を備えることが好ましい。この場合、前記測定工程で測定された前記抵抗値が規定値から変化した場合には、前記放電容量の大きさにかかわらず前記分解工程を実施することが好ましい。
(6)また、本再生方法は、前記分解工程後に、前記ケース内の前記電解液を排出するとともに新たな前記電解液を前記ケース内に供給する入替工程を備えることが好ましい。
電池の放電容量が所定値未満の場合に分解制御が実施され、正極上に堆積した不純物が分解される。すなわち、正極上の不純物を取り除いて正極を再生させることができるため、電池の耐久性を向上させることができる。
実施形態に係るリチウム空気電池の構成図である。 (a)リチウム空気電池の充放電回数に対する抵抗値の変化を示すグラフであり、(b)はリチウム空気電池の時間経過に対する放電容量の変化を示すグラフである。 リチウム空気電池の再生方法を説明するフローチャートである。
図面を参照して、実施形態としてのリチウム空気電池及びその再生方法について説明する。以下に示す各実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の各実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.基本構成]
図1に示すように、リチウム空気電池1(以下「電池1」という)は、空気中の酸素を正極活物質として用いる正極2と、リチウム金属を負極活物質として用いる負極3とが、ケース5内に充填された電解液4に浸漬して構成されたものである。本実施形態の電池1は、正極2が上方,負極3が下方に位置するようにケース5内に配置される。
正極2は、酸素の還元(放電)と過酸化リチウムの分解(充電)とが起こる酸化還元反応の場である。正極2は、多孔質構造を持ち導電性に優れた材料で形成された正極集電体2aと、正極集電体2aの先端に設けられてケース5の外部に配置された正極端子2bと、正極集電体2a上に設けられた反応層2cとを有する。正極端子2bは、正極集電体2aと同一材料で形成される。反応層2cは、後述する導入孔7から取り入れられた空気中の酸素によって酸化還元反応が行われる層である。反応層2cは、酸化還元反応を促進する触媒2dを含む。触媒2dは、例えば炭素(C),金(Au),白金(Pt),ルテニウム(Ru)あるいはRuO2やMnO2などの遷移金属酸化物等で形成される。
負極3は、導電性に優れた材料で形成された負極集電体3aと、負極集電体3aの先端に設けられてケース5の外部に配置された負極端子3bと、負極集電体3a上に設けられたリチウム金属からなる金属層3cとを有する。
電解液4は、電解質を有機溶媒に溶解した有機電解液であり、負極3から放出されるリチウムイオンを伝導する機能を持つ。有機溶媒の種類は特に限られないが、例えばトリエチレングリコールジメチルエーテルやジメチルスルホキシド等の低極性溶媒を用いるのが好ましい。
ケース5は、撥水性に優れた材料で形成された容器であって、内部に充填された電解液4が外部へ漏れ出ないように構成される。ケース5の正極2側の側壁(本実施形態のケース5では上壁)には、ケース5内に空気を取り入れるための複数の微細な孔(以下「導入孔7」という)が設けられる。また、導入孔7が設けられた側壁と正極集電体2aとの間には、電解液4の外部への漏洩が防ぐ撥水層6が介装される。
電池1の放電時における正極2及び負極3での反応について説明する。放電時では、負極3の金属層3cを構成するリチウム金属が酸化することにより、電解液4中にリチウムイオン(Li+)が放出される。負極3における酸化反応を式1に示す。
Li → Li++e- ・・・式1
一方、正極2では、負極3から放出された電解液4中のリチウムイオン(Li)が導入孔7から取り入れられた空気に含まれる酸素と反応することによって、還元反応が行われる。正極2における還元反応を式2に示す。
2Li++2e-+O2 → Li2O2 ・・・式2
このように電池1の放電時には、正極2及び負極3の酸化還元電位差により、負極3では酸化反応、及び、正極2では還元反応によって電子の移動が生じ、放電電流が生じる。また、電池1の充電時には、正極2及び負極3のそれぞれにおいて、式1,式2の逆反応が生じることとなる。
しかしながら、正極2での反応によって生成された過酸化リチウム(Li2O2)は、以下の式3に示すように、電解液4とも反応しうる。この反応によって生成されたリチウムアルキルカーボネート(LiRCO3)は、通常使用時(充放電時)には分解されず、正極2上に不純物として残存する。なお、式3中のRはアルキル基である。
Li2O2+e-+電解液 ≒ LiRCO3 ・・・式3
また、正極2での反応によって生成された過酸化リチウム(Li2O2)は、以下の式4に示すように、導入孔7から取り入れられた空気中の二酸化炭素とも副反応を起こす。この反応によって生成された炭酸リチウム(Li2CO3)も通常使用時(充放電時)には分解されず、正極2上に不純物として残存する。
Li2O2+2CO2 → 2Li2CO3+O2 ・・・式4
これらの不純物(LiRCO3,Li2CO3)は正極2上に堆積していくため、正極集電体2aや反応層2cの目詰まりを引き起こし、その堆積量が増えるほど電池性能(放電容量)を低下させる。
これに対し、本実施形態の電池1は、正極2上に堆積した不純物を分解して正極2から取り除くことにより、正極2を再生させる構成(以下「再生構成」という)を有する。
[2.再生構成]
再生構成は、第三極10,電圧装置11,測定装置12,入替装置20,制御装置30から構成される。
第三極10は、正極2及び負極3とは別設された第三の電極であり、正極2及び負極3の間に配置されて電解液4に浸漬される。第三極10の一端はケース5の外部に設けられる。第三極10は、リチウム金属を析出しやすい性質を持つ金属、例えば銅(Cu)やニッケル(Ni),ステンレス鋼(SUS)等で形成される。
電圧装置11は、正極2と第三極10との間を接続する回路上に設けられ、正極2と第三極10との間に所定の電圧Vrを印加可能な装置である。電圧装置11は、制御装置30によってオン状態に制御されることで、正極2と第三極10との間に電圧Vrを印加する。また、オフ状態に制御されることで、電圧Vrの印加を終了する。この電圧Vrは、電池1の通常使用時(充放電時)に生じる電圧値よりも高い電圧値である。電圧装置11により正極2及び第三極10の間に電圧Vrが印加されると、通常使用時の電圧では分解されなかった正極2上の不純物が分解されて電解液4中へ溶け出すことから、正極2から不純物が取り除かれる。
測定装置12は、負極3と第三極10との間を接続する回路上に設けられ、負極3と第三極10との間の抵抗値Rを所定のタイミングで測定する装置である。電池1の抵抗値Rは、図2(a)に示すように、予め一定の規定値Raが定められているが、充放電を繰り返すことで(すなわち時間の経過とともに)電解液4が劣化していき、これに伴って規定値Raから変化していく。そのため、測定装置12によって抵抗値Rを測定することで、電解液4の劣化を判断することが可能となる。なお、測定装置12による測定のタイミングは任意であり、例えば所定の周期(時間)を設定して定期的に推定してもよい。あるいは、充放電回数(サイクル数)が所定回数に達したときに測定してもよいし、電池1の使用(放電)を開始するタイミングを測定のタイミングとして、使用するたびに測定してもよい。測定装置12は、測定した抵抗値Rを制御装置30に伝達する。
入替装置20は、ケース5内の電解液4を排出するとともに、新たな電解液4をケース5内に供給する装置である。すなわち、使用済みの電解液4(廃液)を未使用のものに交換する。本実施形態の入替装置20は、補給タンク21,補給管22,ポンプ23,供給弁24からなる補給装置と、回収タンク25,排出管26,ポンプ27,排出弁28からなる排出装置とから構成される。
補給タンク21は、新しい電解液4を貯留しておくタンクであり、補給口21aを有する。補給管22は、補給タンク21とケース5との間を接続する配管であり、ポンプ23を介装する。供給弁24は、補給管22のケース5側の端部に設けられ、開弁することで補給管22とケース5とを連通させる。供給弁24が開いた状態でポンプ23が作動すると、補給タンク21内の電解液4がケース5に供給される。なお、ポンプ23の作動状態及び供給弁24の開閉状態は、制御装置30により制御される。
回収タンク25は、使用後の電解液4を回収するタンクであり、排出口25aを有する。排出管26は、回収タンク25とケース5との間を接続する配管であり、ポンプ27を介装する。排出弁28は、排出管26のケース5側の端部に設けられ、開弁することで排出管26とケース5とを連通させる。排出弁26が開いた状態でポンプ27が作動すると、ケース5内の電解液4が回収タンク25へと排出される。なお、ポンプ26の作動状態及び排出弁28の開閉状態は、制御装置30により制御される。
制御装置30は、電池1の放電容量Dを所定のタイミングで推定するとともに、推定した放電容量Dに基づいて正極2上に堆積した不純物を分解する分解制御を実施する。さらに、制御装置30は、電解液4を新しいものに入れ替える必要があるか否かを判断して、必要があれば電解液4を入れ替える入替制御を実施する。
ここでいう放電容量Dとは、電池1の満充電時の最大電池容量を意味する。放電容量Dは、図2(b)に示すように、新品時(時間=0)では100[%]であり、電池1の充放電を繰り返すことで(すなわち時間の経過とともに)徐々に低下していく。これは、上述したように、不純物が正極2上に堆積していくためである。そこで、本実施形態の制御装置30は、定期的に放電容量Dを推定して、その値が所定値Dpを下回っていないかを判定する。この所定値Dpは、電池1の劣化を判断するための閾値であり、予め設定される。
放電容量Dの推定方法としては、例えば、電池1を全て充電させたのち放電したときの容量を測定する方法や、充放電履歴を追跡,積算する方法や、起電力を測定することで容量を推測する方法など、周知の方法を適用可能である。なお、放電容量Dの推定タイミングは任意であり、例えば所定の周期(時間)を設定して定期的に推定してもよい。あるいは、充放電回数(サイクル数)が所定回数に達したときに放電容量Dを推定してもよい。なお、放電容量Dを定期的に推定する場合に設定される周期は上記の抵抗値Rの測定周期よりも長く、例えば数日〜数週間に設定することが好ましい。これは、放電容量Dの推定が抵抗値Rの測定に比べて時間を要するためや演算負荷が大きいためである。
制御装置30は、放電容量Dが所定値Dp未満である場合には、正極2上の不純物を除去する必要があると判断し、測定装置12で測定された抵抗値Rの大きさにかかわらず分解制御を実施する。分解制御は、電池1の充放電時以外のタイミングで行う。例えば、電池1を満充電して、正極上から放電生成物である過酸化リチウム(Li2O2)を取り除いたのちに、分解制御を開始する。また、電池1を車両に搭載した場合には、車両を充電器に接続した状態のときに分解制御を開始するのが好ましい。分解制御では、制御装置30は、電圧装置11を制御して正極2及び第三極10の間に電圧Vrを印加する。これにより、正極2上の不純物が分解され、正極2から取り除かれて電解液4中に溶け出す。なお、制御装置30は、電圧Vrを印加し始めてから通電電流値が所定電流値未満になったとき、分解制御を終了する。
分解制御では、通常使用時よりも高い電圧を印加すると不純物を分解することができるが、一方で高い電圧が印加されることにより電解液4が壊れ、電解液4としての機能を発揮しえない状態となることがある。そのため、制御装置30は、分解制御を実施した場合には、電解液4を新しいものに入れ替える必要があると判断する。この場合には、分解制御の終了後に続けて入替制御が実施される。
また、制御装置30は、測定装置12で測定された抵抗値Rが規定値Raから変化した場合にも電解液4を入れ替える必要があると判断する。本実施形態の制御装置30は、抵抗値Rが予め設定された閾値Rthを上回ったときに、「規定値Raから変化した」と判断する。
入替制御では、制御装置30は、排出弁28を開けるとともにポンプ27を作動させて、ケース5内の電解液4を回収タンク25へと排出する。排出が完了すると、ポンプ27を停止させるとともに排出弁28を閉じる。続けて、供給弁24を開けるとともにポンプ23を作動させて、補給タンク21内の電解液4をケース5内に補給する。補給が完了すると、ポンプ23を停止させるとともに供給弁24を閉じる。
[3.再生方法]
図3は、上述の電池1の正極2を再生させる方法を例示したフローチャートである。このフローチャートは制御装置30において所定の演算周期で実施される。本実施形態では、このフローチャートの演算周期と同一の周期で測定装置12により抵抗値Rが測定されるものとする(測定工程)。なお、制御装置30は、このフローチャートとは別に、所定周期で放電容量Dを推定し(推定工程)、推定結果を記憶,更新していくものとする。そして、このフローチャートを実施するときには、直近の(最新の)放電容量Dの値を取得する。
ステップS1では、直近の放電容量Dが所定値Dp未満であるか否かが判定される。この条件が成立するときにはステップS4に進み、不成立のときにはステップS2に進む。ステップS2では、測定装置12で測定された抵抗値Rが取得され、続くステップS3では、抵抗値Rが閾値Rthよりも大きいか否かが判定される。この条件が成立するときにはステップS4に進み、不成立のときにはこの演算周期での制御を終了する。
ステップS4では、上述した分解制御が実施される。すなわち、正極2と第三極10との間に電圧Vrが印加されて不純物が分解される(分解工程)。続くステップS5では、上述した入替制御が実施される。すなわち、ポンプ27及び排出弁28が制御されてケース5内の電解液4が排出されるとともに、ポンプ23及び供給弁24が制御されて新たな電解液4がケース5内に供給される(入替工程)。このように、本再生方法では、放電容量Dが所定値Dpを下回った場合、または、抵抗値Rが閾値Rthを上回った場合に、分解制御が実施されるとともに、その分解制御の終了後に続けて入替制御が実施される。
[4.作用,効果]
(1)上述した電池1には、電池1に正極2及び負極3とは別の第三の電極10が設けられるとともに、正極2と第三極10との間に電圧Vrを印加しうる電圧装置11が設けられる。そして、電池1の放電容量Dが所定値Dp未満の場合に分解制御が実施され、正極2上に堆積した不純物が分解される。これにより、正極2を再生させることができるため、電池1の耐久性を向上させることができる。また、放電容量Dの低下を分解制御の開始条件とすることで、正極2上の不純物の堆積状態(正極2の性能劣化)を適切に判断することができる。
(2)上述した電池1では、負極3と第三極10との間の抵抗値Rが規定値Raから変化した場合には、放電容量Dが所定値Dp未満でなくても(放電容量Dの大きさにかかわらず)分解制御が実施される。抵抗値Rが規定値Raから変化した場合には、電解液4が劣化している可能性が高く、正極2も劣化している可能性がある。そのため、この場合には、放電容量Dが所定値Dp以上であっても分解制御を実施することで、正極2上の不純物が分解されるため、正極2を再生させることができ、電池1の耐久性を向上させることができる。
(3)上述した電池1では、分解制御が実施された場合には、その分解制御後に入替制御が実施される。これにより、分解制御により壊れてしまった電解液4を新しいものに交換することができるため、電池1を再び使用できる状態にすることができ、耐久性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の電池1では、上述したように、負極3と第三極10との間の抵抗値Rが規定値Raから変化した場合には、放電容量Dが所定値Dp以上であっても分解制御が実施される。すなわち、正極2上に不純物がそれほど多く堆積していなくても、抵抗値Rが変化した場合(電解液4が劣化している可能性が高い場合)には、まず分解制御を実施して正極2を再生させたうえで入替制御を行う。このように、抵抗値Rに基づいて分解制御を実施することで、電解液4の入替制御の実施回数を減らすことができる。これにより、電池1の耐久性をより向上させることができる。
[5.変形例]
上述した電池1の再生構成は一例であって、上述したものに限られない。例えば、制御装置30は、放電容量Dの低下の判定と、抵抗値Rの変化の判定との順番を逆にしてもよい。すなわち、抵抗値Rが規定値Raから変化したか否かを先に判定し、変化した場合には電解液4を新しいものに入れ替える必要があると判断する。この場合、制御装置30は、放電容量Dの大きさにかかわらず分解制御を実施するとともに、この分解制御の終了後に入替制御を実施することが好ましい。
つまり、制御装置30は、以下の条件A,Bの少なくとも一方が成立したら分解制御を実施し、次いで入替制御を実施することが好ましい。
条件A:放電容量Dが所定値Dp未満である。
条件B:抵抗値Rが規定値Raから変化した。
なお、上述した入替装置20の具体的な構成は特に限られず、例えば補給タンク21,回収タンク25と電池1との配置を工夫してポンプ23,27を省略してもよい。
1 電池(リチウム空気電池)
2 正極
3 負極
4 電解液
5 ケース
10 第三極
11 電圧装置
12 測定装置
20 入替装置
30 制御装置
D 放電容量
Dp 所定値
R 抵抗値
Ra 規定値
Rth 閾値
Vr 所定の電圧

Claims (6)

  1. 空気中の酸素を正極活物質として用いる正極とリチウム金属を負極活物質として用いる負極とをケース内の電解液に浸漬してなるリチウム空気電池において、
    前記正極及び前記負極とは別設されて前記電解液に浸漬された第三極と、
    前記正極と前記第三極との間に電圧を印加可能な電圧装置と、
    前記電池の放電容量を推定するとともに、推定した前記放電容量が所定値未満の場合に、前記電圧装置によって前記電圧を印加して前記正極上に堆積した不純物を分解する分解制御を実施する制御装置と、
    を備えたことを特徴とする、リチウム空気電池。
  2. 前記負極と前記第三極との間の抵抗値を測定する測定装置を備え、
    前記制御装置は、前記抵抗値が規定値から変化した場合には、前記放電容量の大きさにかかわらず前記分解制御を実施する
    ことを特徴とする、請求項1記載のリチウム空気電池。
  3. 前記ケース内の前記電解液を排出するとともに新たな前記電解液を前記ケース内に供給する入替装置を備え、
    前記制御装置は、前記分解制御を実施したときは当該分解制御後に前記入替制御を実施する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のリチウム空気電池。
  4. 空気中の酸素を正極活物質として用いる正極と、リチウムを負極活物質として用いる負極と、前記正極及び前記負極とは別設された第三極とをケース内の電解液に浸漬してなるリチウム空気電池を再生する方法であって、
    前記電池の放電容量を所定のタイミングで推定する推定工程と、
    前記推定工程で推定された前記放電容量が所定値未満であるときに、前記正極と前記第三極との間に電圧を印加して前記不純物を分解する分解工程と、
    を備えたことを特徴とする、リチウム空気電池の再生方法。
  5. 前記負極と前記第三極との間の抵抗値を所定のタイミングで測定する測定工程を備え、
    前記測定工程で測定された前記抵抗値が規定値から変化した場合には、前記放電容量の大きさにかかわらず前記分解工程を実施する
    ことを特徴とする、請求項4記載のリチウム空気電池の再生方法。
  6. 前記分解工程後に、前記ケース内の前記電解液を排出するとともに新たな前記電解液を前記ケース内に供給する入替工程を備えた
    ことを特徴とする、請求項4又は5記載のリチウム空気電池の再生方法。
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