以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る制御弁が適用される車両用冷暖房装置のシステム構成図である。車両用冷暖房装置1は、圧縮機2、補助凝縮器3(室内熱交換器)、室外熱交換器5、蒸発器6およびアキュムレータ7を配管にて接続した冷凍サイクル(冷媒循環回路)を備える。冷暖房装置1は、HFC−134a(代替フロン)、HFO−1234yfなどの冷媒が冷凍サイクル内を状態変化しながら循環する過程で、その冷媒の熱を利用して車室内の空調を行うヒートポンプ式冷暖房装置として構成されている。
圧縮機2および室外熱交換器5は、車室外(エンジンルーム)に設けられている。一方、車室内には空気の熱交換が行われるダクト10が設けられ、そのダクト10における空気の流れ方向上流側に蒸発器6が配設され、下流側に補助凝縮器3が配設されている。補助凝縮器3は、室内凝縮器として構成されている。
冷暖房装置1は、冷房運転時と暖房運転時とで複数の冷媒循環通路を切り替えるように運転される。この冷凍サイクルは、補助凝縮器3と室外熱交換器5とが凝縮器として直列に動作可能に構成され、また、蒸発器6と室外熱交換器5とが蒸発器として切り替え可能に構成されている。この冷凍サイクルでは、冷房運転時に冷媒が循環する第1冷媒循環通路と、暖房運転時に冷媒が循環する第2冷媒循環通路が形成される。
第1冷媒循環通路は、圧縮機2→補助凝縮器3→室外熱交換器5→蒸発器6→アキュムレータ7→圧縮機2のように冷媒が循環する通路である。第2冷媒循環通路は、圧縮機2→補助凝縮器3→室外熱交換器5→アキュムレータ7→圧縮機2のように冷媒が循環する通路である。すなわち、第2冷媒循環通路は、蒸発器6を迂回する通路とされている。
具体的には、圧縮機2の吐出室は第1通路21を介して補助凝縮器3の入口に接続され、補助凝縮器3の出口は第2通路22を介して室外熱交換器5の入口に接続されている。室外熱交換器5の出口は第3通路23を介して蒸発器6の入口に接続され、蒸発器6の出口は第4通路24(戻り通路)を介してアキュムレータ7の入口に接続されている。第3通路23の中途には分岐点が設けられ、蒸発器6を迂回するようにアキュムレータ7の入口につながるバイパス通路25が設けられている。第1通路21、第2通路22、第3通路23および第4通路24により第1冷媒循環通路が形成される。第1通路21、第2通路22、第3通路23およびバイパス通路25により第2冷媒循環通路が形成される。
第2通路22の中途には、開閉弁と膨張弁の機能を併せ持つ制御弁100が設けられている。第3通路23におけるバイパス通路25との分岐点には、冷媒の流路を切り替えるための切替弁8が設けられている。第3通路23における切替弁8と蒸発器6との間には、膨張弁9が設けられている。
制御弁100は、モータ駆動の電動弁であり、第2通路22を構成する第1流路102および第2流路104の開閉状態を切り替える。制御弁100は、第1流路102を開閉する開閉弁106と、第2流路104の絞り開度を調整する膨張弁108を含む。制御弁100は、冷房運転時に開閉弁106を開くことにより冷媒流量を確保し、暖房運転時には開閉弁106を閉じて膨張弁108を開くことにより冷媒を絞り膨張させる。制御弁100の詳細については後述する。
切替弁8は、第3通路23を開閉する第1弁部と、バイパス通路25を開閉する第2弁部と、各弁部を駆動するアクチュエータとを備える三方弁からなる。第1弁部の開閉により、室外熱交換器5から蒸発器6への冷媒の流れが許容又は遮断される。第2弁部の開閉により、室外熱交換器5からアキュムレータ7へ直接向かう冷媒の流れが許容又は遮断される。すなわち、第1弁部が開かれ、第2弁部が閉じられることにより、第1冷媒循環通路が開放され、第2冷媒循環通路が遮断される。第1弁部が閉じられ、第2弁部が開かれることにより、第1冷媒循環通路が遮断され、第2冷媒循環通路が開放される。なお、切替弁8のアクチュエータとしてはソレノイドを用いてもよいし、ステッピングモータ等を用いてもよい。
膨張弁9は、第1冷媒循環通路に設けられている。膨張弁9は、冷房運転時に室外熱交換器5(室外凝縮器)から導出された冷媒を絞り膨張させて蒸発器6へ供給する。膨張弁9は、蒸発器6から圧縮機2へ向かう冷媒の温度と圧力を感知して自律的に動作し、室外熱交換器5から蒸発器6へ向かう冷媒の流量を調整する温度式膨張弁である。膨張弁9は、第3通路23の一部を構成する第1内部通路と、第4通路24の一部を構成する第2内部通路と、その第1内部通路に設けられた弁部と、第2内部通路を流れる冷媒の温度と圧力を感知する感温部とを有する。
ダクト10には、空気の流れ方向上流側から室内送風機12、蒸発器6、補助凝縮器3が配設されている。補助凝縮器3の上流側には、エアミックスドア14が回動自在に設けられ、補助凝縮器3を通過する風量と補助凝縮器3を迂回する風量との比率が調節される。また、室外熱交換器5に対向するように室外送風機16が配置されている。
圧縮機2は、ハウジング内にモータと圧縮機構を収容する電動圧縮機として構成され、図示しないバッテリからの供給電流により駆動され、モータの回転数に応じて冷媒の吐出容量が変化する。なお、電動圧縮機そのものは公知であるため、その説明を省略する。
補助凝縮器3は、車室内に設けられ、室外熱交換器5とは別に冷媒を放熱させる室内凝縮器として機能する。すなわち、圧縮機2から吐出された高温・高圧の冷媒が補助凝縮器3を通過する際に放熱する。エアミックスドア14の開度に応じて振り分けられた空気は、補助凝縮器3を通過する過程でその熱交換が行われる。
室外熱交換器5は、車室外に配置され、冷房運転時に内部を通過する冷媒を放熱させる室外凝縮器として機能する一方、暖房運転時には内部を通過する冷媒を蒸発させる室外蒸発器として機能する。室外送風機16は、吸い込み式の送風機であり、軸流ファンをモータにより回転駆動することにより外気を導入する。室外熱交換器5は、その外気と冷媒との間で熱交換をさせる。
蒸発器6は、車室内に配置され、内部を通過する冷媒を蒸発させる室内蒸発器として機能する。すなわち、膨張弁9の通過により低温・低圧となった冷媒は、蒸発器6を通過する際に蒸発する。ダクト10の上流側から導入された空気は、その蒸発潜熱によって冷却される。このとき冷却・除湿された空気は、エアミックスドア14の開度に応じて補助凝縮器3を通過するものと、補助凝縮器3を迂回するものとに振り分けられる。補助凝縮器3を通過する空気は、その通過過程で加熱される。補助凝縮器3を通過した空気と迂回した空気とが補助凝縮器3の下流側にて混合されて目標の温度に調整され、図示しない吹出口から車内に供給される。
以上のように構成された冷暖房装置1は、制御部30により制御される。制御部30は、車両の乗員によりセットされた室温を実現するために各アクチュエータの制御量を演算し、各アクチュエータの駆動回路に制御信号を出力する。制御部は、車室内外の温度、蒸発器の吹き出し空気温度等、各種センサにて検出された所定の外部情報に基づいて各制御弁の制御量(開閉状態)や圧縮機2の駆動量等を決定し、それらを駆動させるための制御電流を供給する。これにより、圧縮機2は、その吸入室を介して吸入圧力Psの冷媒を導入し、これを圧縮して吐出圧力Pdの冷媒として吐出する。
冷房運転時においては、制御弁100において開閉弁106が開弁状態とされ、膨張弁108が閉弁状態とされる。一方、切替弁8において第1弁部が開弁状態とされ、第2弁部が閉弁状態とされる。それにより、第1冷媒循環通路が開放され、第2冷媒循環通路は遮断される。このため、圧縮機2から吐出された高温・高圧のガス冷媒は、補助凝縮器3および室外熱交換器5を経ることで凝縮される。このとき、室外熱交換器5は室外凝縮器として機能する。
そして、室外熱交換器5から導出された冷媒が膨張弁9にて絞り膨張され、冷温・低圧の霧状の冷媒となって蒸発器6に導入される。その冷媒が蒸発器6を通過する過程で蒸発し、車室内の空気を冷却する。蒸発器6から導出された冷媒は、膨張弁9の第2内部通路を通過し、アキュムレータ7を経由して圧縮機2に戻される。このとき、膨張弁9により蒸発器6の出口側の過熱度が適正値となるように制御される。
一方、暖房運転時においては、制御弁100において開閉弁106が閉弁状態とされ、膨張弁108が開弁状態とされる。一方、切替弁8において第1弁部が閉弁状態とされ、第2弁部が開弁状態とされる。それにより、第1冷媒循環通路が遮断され、第2冷媒循環通路が開放される。このため、冷媒は蒸発器6を通過せず、蒸発器6は実質的に機能しなくなる。つまり、室外熱交換器5のみが蒸発器(室外蒸発器)として機能する。すなわち、圧縮機2から吐出された冷媒は、補助凝縮器3を経ることで凝縮される。その冷媒は、膨張弁108にて絞り膨張され、冷温・低圧の霧状の冷媒となって室外熱交換器5に導入される。その冷媒が室外熱交換器5を通過する過程で蒸発し、外部から熱量を吸収する。室外熱交換器5から導出された冷媒は、バイパス通路25を通過し、アキュムレータ7を経由して圧縮機2に戻される。
次に、制御弁100の詳細について説明する。
図2〜図4は、第1実施形態に係る制御弁100の構成を表す図である。図2は斜視図であり、図3は分解斜視図である。図4は縦断面図である。なお、説明の便宜上、アクチュエータとしてのモータの詳細な図示を省略している。
図2に示すように、制御弁100は、電動弁として構成され、弁部を収容するボディ110の一端にモータユニット112を組み付けて構成される。ボディ110は、アルミニウム合金等の金属材からなり、下方に向けてその幅を段階的に小さくする段付角柱状をなしている。ボディ110には、弁機構を収容するための取付孔114が軸線に沿って形成されている。モータユニット112は、取付孔114の上端開口部を閉止するようにボディ110に取り付けられる。モータユニット112は、ステッピングモータ等からなるが、例えば特開平11−264483号公報に記載の構成などを採用することができる。あるいは、特開2014−196810号公報に記載のいわゆるキャンタイプの構成を採用することもできる。いずれも公知であるため、その詳細な説明については省略する。
図3に示すように、制御弁100は、ボディ110の取付孔114に対し、スペーサ116,弁ユニット118,軸受ユニット120,シャフト122,ワッシャ124,リングねじ126を順次組み付け、さらに上述したモータユニット112を組み付けることにより得られる。後に詳述するが、弁ユニット118は、弁駆動体128,収容部材130,一対の第1シール部材132,一対の第2シール部材134を含む。軸受ユニット120は、支持部材136,軸受部材138,一対の第3シール部材140,第4シール部材142を含む。
図4に示すように、ボディ110の一側面の上部には上流側から冷媒を導入するための導入ポート144が設けられている。また、ボディ110の反対側面の上部および下部には、下流側へ冷媒を導出するための第1導出ポート146,第2導出ポート148がそれぞれ設けられている。第1導出ポート146の内径は、導入ポート144の内径とほぼ等しい。第2導出ポート148の内径は、導入ポート144の内径よりも小さい。
第1導出ポート146は、導入ポート144と同軸状に設けられ、導入ポート144と共に第1流路102を構成する。すなわち、第1流路102は、ボディ110をストレートに貫通する。一方、第2導出ポート148は、導入ポート144と平行に設けられ、導入ポート144と共に第2流路104を構成する。すなわち、第2流路104は、導入ポート144を第1流路102と共有し、第1流路102の途中から分岐するように設けられている。第2流路104は、ボディ110をクランク状(非ストレート状)に貫通する(図8参照)。
ボディ110は、その上面中央から軸線に沿って下方に穿設された取付孔114を有する。取付孔114は、内径が下方に向けて段階的に縮径する段付円孔状をなし、第1流路102および第2流路104の双方と直交するように形成されている。ボディ110は、段付角柱状の素材に対し、段付刃を有するドリルにて取付孔114を成形し、その後、ドリルにてポート144,146,148を成形することにより得られる。取付孔114は、第1流路102および第2流路104のそれぞれの一部(中間部)を構成する。
弁ユニット118は、取付孔114に挿入され、第1流路102および第2流路104を横断するようにボディ110内に配置されている。弁駆動体128は、シャフト122を介してモータユニット112に接続される。収容部材130は、弁駆動体128を同軸状に収容し、取付孔114に嵌合するように組み付けられている。収容部材130の上半部には、導入ポート144と対向する位置および第1導出ポート146と対向する位置に開口部150,152がそれぞれ設けられている。また、収容部材130の下半部には、第2導出ポート148と対向する位置およびその反対側位置に開口部154,156がそれぞれ設けられている。
弁駆動体128の上半部(後述する第1弁体174)には、大径の弁通路158が径方向に貫通するように設けられている。弁通路158は、開口部150,152に対応する高さに位置する。弁通路158の断面は、第1流路102における上流側断面と同等以上の大きさを有する。弁駆動体128の下半部(後述する第2弁体176)には、小幅で所定深さを有する溝状の切欠部が設けられ、その切欠部が絞り部160を構成している。絞り部160は、開口部154,156に対応する高さに位置する。スペーサ116は、ボディ110の底部に配置され、弁駆動体128を下方から支持するスラスト軸受として機能する。
第1シール部材132は、ゴム等の可撓性部材からなり、その中央部に大きな開口部162を有する。第1シール部材132の内周面には、樹脂製のプレート164が固定されている。プレート164は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような摩擦係数が小さい材質からなるのが好ましい。なお、変形例においては、プレート164を金属製としてもよい。一対の第1シール部材132は、収容部材130の開口部150,152にそれぞれ嵌着されている。一方の第1シール部材132の開口部162は、導入ポート144と同軸状に開口し、他方の第1シール部材132の開口部162は、第1導出ポート146と同軸状に開口している。一対の第1シール部材132のそれぞれの外面が取付孔114の内周面に密着することで、第1流路102を通過する冷媒がボディ110と弁ユニット118との間隙を介して漏洩することを防止している。
同様に、第2シール部材134は、ゴム等の可撓性部材からなり、その中央部に大きな開口部166を有する。第2シール部材134の内周面には、樹脂製のプレート168が固定されている。プレート168は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような摩擦係数が小さい材質からなるのが好ましい。なお、変形例においては、プレート168を金属製としてもよい。一対の第2シール部材134は、収容部材130の開口部154,156にそれぞれ嵌着されている。一方の第2シール部材134の開口部166は、第2導出ポート148と同軸状に開口し、他方の第2シール部材134の開口部166は、その反対側に開口している。一対の第2シール部材134のそれぞれの外面が取付孔114の内周面に密着することで、第2流路104を通過する冷媒がボディ110と弁ユニット118との間隙を介して漏洩することを防止している。第1シール部材132および第2シール部材134は、それぞれプレート164,168を介して弁駆動体128を摺動可能に支持する。なお、変形例においては、プレート164,168を省略し、第1シール部材132および第2シール部材134により弁駆動体128を支持してもよい。ただし、弁駆動体128の摺動抵抗を緩和するためには、プレート164,168を設けるのが好ましい。
軸受ユニット120は、支持部材136に対し、軸受部材138,一対の第3シール部材140および第4シール部材142を組み付けて構成される。支持部材136は、段付円筒状をなし、ボディ110の上部に支持されている。軸受部材138は、段付円筒状の小径の本体を有し、支持部材136の下端開口部に同軸状に圧入されている。軸受部材138は、シャフト122を挿通し、これを摺動可能に支持している。
一対の第3シール部材140は、可撓性を有するXリングからなり、支持部材136の内方に配設されている。これら一対のXリングは、軸線方向に離隔されるように配置され、軸受ユニット120とシャフト122との間隙を介した冷媒の漏洩を防止する。第3シール部材140をXリングとしたため、シャフト122に作用する摺動抵抗は比較的小さい。なお、変形例においては、第3シール部材140をOリングにて構成してもよい。また、第3シール部材140を一つのみ設けるようにしてもよい。第4シール部材142は、可撓性を有するOリングからなり、支持部材136の外周面に嵌着されている。第4シール部材142は、軸受ユニット120とボディ110との間隙を介した冷媒の漏洩を防止している。
シャフト122は、段付円柱状をなし、その下端部が弁駆動体128の上面中央に接続されている。シャフト122の上半部は下半部よりも小径とされている。リングねじ126は、有底円筒状をなし、ボディ110の上端開口部に設けられたねじ部170に螺合する。リングねじ126の中央部には、シャフト122の上半部を貫通させるための挿通孔172が設けられている。リングねじ126の下面が支持部材136の上面と相補形状を有し、リングねじ126は、支持部材136に嵌合しつつボディ110に締結される。軸受ユニット120は、シャフト122の上部を上方に突出させつつ、リングねじ126によって上方から押さえられるようにしてボディ110に固定されている。
シャフト122は、その段部がリングねじ126の中央下面により押さえられているため、ボディ110から脱落することはない。ワッシャ124は、シャフト122の上半部に挿通され、シャフト122の段部とリングねじ126との間に介装されている。ワッシャ124は、シャフト122ひいては弁駆動体128を上方から支持するスラスト軸受として機能する。シャフト122の上端部は、モータユニット112の回転軸と同軸状に連結される。それにより、モータユニット112の回転駆動力がシャフト122を介して弁駆動体128に伝達される。なお、変形例においては、モータユニット112の回転軸とシャフト122との間にギヤ機構等の回転伝達機構を介在させてもよい。その場合、モータユニット112の回転軸とシャフト122との軸線がずれていてもよい。
図5は、弁駆動体128の構成を表す図である。(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は左側面図であり、(D)は右側面図である。(E)は平面図であり、(F)は(B)のD−D矢視断面図である。
弁駆動体128は、金属材を切削加工して得られ、段付円柱状をなす。弁駆動体128は、大径の第1弁体174と小径の第2弁体176とを縮径部178を介して軸線方向に一体に設けて構成される。弁通路158は、第1弁体174を径方向に貫通するように形成されている。後に詳述するが、第1弁体174は、第1流路102を開放又は遮断する開閉弁106として機能する。絞り部160は、通過する冷媒を絞るための空間を形成するために小幅に構成され、第2弁体176の片側面から半円状に切り欠かれた形状を有する。第2弁体176は、第2流路104を流れる冷媒を絞り膨張させる膨張弁108として機能する。
弁駆動体128の上面中央には、小幅のスリットからなる嵌合孔180が設けられている。シャフト122の下端部が嵌合孔180と相補形状を有することにより、シャフト122と弁駆動体128とが連結された状態で相対的に回転しないようにされている。また、弁通路158とは別に第1弁体174の内外を連通する連通路182が設けられている。連通路182は、弁通路158に連通する小孔であり、弁通路158とは異なる位置にて開口する。
図6は、収容部材130の構成を表す図である。(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は左側面図である。(D)は平面図であり、(E)は底面図である。(F)は(B)のE−E矢視断面図である。収容部材130は、軸線に対して対称な構造を有する。
収容部材130は、樹脂材の射出成形によって得られ、取付孔114と相補形状の外形を有する段付円筒状をなす。収容部材130は、大径の第1支持部184と小径の第2支持部186とを軸線方向に一体に設けて構成される。開口部150,152は長方形状をなし、第1支持部184に設けられている。第1支持部184の上部左右には、半径方向外向きに隆起し、軸線と平行に延びる一対の係合凸部188が設けられている。ボディ110の内周面には、それらの係合凸部188と嵌合する一対の係合凹部(図示略)が形成されており、これら係合凸部188と係合凹部とが嵌合することで、ボディ110における収容部材130の位置決めがなされる。
開口部154,156は、開口部150,152よりも小さな幅を有する長方形状をなし、第2支持部186に設けられている。収容部材130の内周面には、一対の係合凸部188と平行に延びる一対の溝部190が形成されている。弁駆動体128は、第1弁体174が第1支持部184の底部192に係止されるようにして収容部材130に支持される。なお、変形例においては、収容部材130を金属材の射出成形(例えば金属粉末射出成形)により得てもよい。
図7は、第1シール部材132の構成を表す図である。(A)は斜視図であり、(B)は正面図であり、(C)は左側面図である。(D)は平面図であり、(E)は背面図である。(F)は(B)のF−F矢視断面図である。第1シール部材132は、左右対称な構造を有する。
第1シール部材132は、所定の曲率半径をもった湾曲断面を有するプレート状の弾性シール部材であり、その中央に大きく開口する円形の開口部162を有する。第1シール部材132の外面の曲率半径は、収容部材130の第1支持部184の半径とほぼ等しい。プレート164は、第1シール部材132と相補形状を有し、第1シール部材132の内面に組み付けられている。なお、第2シール部材134は、第1シール部材132と近似したプレート状の部材であり、その曲率半径は収容部材130の第2支持部186の半径とほぼ等しい。第2シール部材134は、寸法が異なる以外は第1シール部材132とほぼ同様の構成を有するため、その詳細な説明については省略する。
図8は、制御弁100の組み付け過程を示す図である。
制御弁100を組み付ける際には、まず、弁ユニット118および軸受ユニット120を個別に組み付けておく。すなわち、収容部材130に対して一対の第1シール部材132および一対の第2シール部材134を嵌合させるようにして組み付け、さらに弁駆動体128を挿入することにより弁ユニット118とする。一方、支持部材136の内方に軸受部材138および一対の第3シール部材140を組み付ける一方、支持部材136の外周面に第4シール部材142を嵌着させて軸受ユニット120とする。
続いて、ボディ110の取付孔114に対し、スペーサ116,弁ユニット118を順次組み付け、さらにシャフト122を挿通させた軸受ユニット120を組み付ける。そして、シャフト122の上半部にワッシャ124、リングねじ126を順次挿通させ、リングねじ126をボディ110に締結する。このとき、そのリングねじ126の締付力により、弁ユニット118および軸受ユニット120がボディ110内にしっかりと固定される。弁ユニット118および軸受ユニット120のそれぞれをユニット化しているため、組付作業が非常に容易となる。こうして組み付けられた組立体に対し、モータユニット112を組み付けることで制御弁100が得られる。
図9は、図4のA−A矢視断面図である。図10は、制御弁100の流路を含む位置の横断面図である。(A)は図4のB−B断面図であり、(B)は図4のC−C断面図である。図11は、図9のG−G矢視断面図である。
図9に示すように、溝部190が位置する縦断面においては、収容部材130と弁駆動体128との半径方向の間隙が上下に連通し、一対の連通路198が形成される。これらの連通路198は、縮径部178の周囲の空間を介して連通し、第2流路104の一部を構成する。弁駆動体128が図示の状態から所定角度回転すると、一方の連通路198が第1弁体174の連通路182に連通し、他方の連通路198が第2弁体176の絞り部160に連通する(図14参照)。すなわち、第2流路104は、収容部材130と弁駆動体128との間に形成された通路により構成されている。第2流路104を流れる冷媒は、回転体(弁駆動体128)の外側を流通するようになる。
図10(A)に示すように、一方の第1シール部材132が第1支持部184の上流側の開口部150に嵌着され、他方の第1シール部材132が第1支持部184の下流側の開口部152に嵌着されている。これらの第1シール部材132の外周面がボディ110の内周面(取付孔114)に密着するため、導入ポート144から導入された冷媒が収容部材130とボディ110との間隙を介して漏洩することが防止される。また、第1シール部材132の内側に設けられたプレート164の曲率半径が第1弁体174の半径とほぼ等しいため、第1シール部材132は、プレート164を介して弁駆動体128を摺動可能に支持するラジアル軸受として機能する。
同様に図10(B)に示すように、一方の第2シール部材134が第2支持部186の上流側の開口部156に嵌着され、他方の第2シール部材134が第2支持部186の下流側の開口部154に嵌着されている。これらの第2シール部材134の外周面がボディ110の内周面(取付孔114)に密着するため、第2流路104の上流側から流れてくる冷媒が収容部材130とボディ110との間隙を介して漏洩することが防止される。また、第2シール部材134の内側に設けられたプレート168の曲率半径が第2弁体176の半径とほぼ等しいため、第2シール部材134は、プレート168を介して弁駆動体128を摺動可能に支持するラジアル軸受として機能する。
図11に示すように、収容部材130の上部に第1シール部材132が密着嵌合して環状シール部を構成している。これにより、溝部190を流れる冷媒が、収容部材130と第1シール部材132との間隙を介して収容部材130の外側に漏洩することが防止されている。
図12〜図20は、制御弁100の動作過程を表す説明図である。各図において、(A)は縦断面図であり(図4に対応)、(B)は第1流路102に沿った横断面図であり(図10(A)に対応)、(C)は第2流路104に沿った横断面図である(図10(B)に対応)。各図は、弁駆動体128の軸線周りの回転角度変化に伴う各流路の開閉状態の変化を示す。以下では便宜上、図12に示すように第1流路102が全開状態となる回転角度を0度とし、これを基準に一方向への回転角度を変化させた場合について説明する。その回転角度に関し、図13は45度、図14は69度、図15は80度、図16は84度、図17は99度、図18は111度、図19は135度、図20は180度をそれぞれ示す。
図12に示すように、弁駆動体128が特定の回転角度に位置したとき、弁通路158が第1流路102と同軸状となり、第1流路102が全開状態となる。このとき、図中二点鎖線矢印にて示すように、導入ポート144から導入された冷媒の大部分が第1流路102をストレートに通過し、第1導出ポート146から下流側へ導出される。弁通路158の断面が大きく設定されているため、第1流路102を通過する冷媒の圧力損失は小さい。冷媒の一部は、連通路182、収容部材130と弁駆動体128との間隙、溝部190を通って絞り部160に流入するが、第2シール部材134に堰き止められるため、第2流路104は閉じられた状態となる。
図13に示すように、弁駆動体128の回転角度が45度のとき、弁通路158が第1流路102に対してストレートでなくなるため、第1流路102が半開状態となり、その冷媒流量が抑えられる。また、冷媒の一部は、連通路182、溝部190を通って収容部材130と弁駆動体128との間隙に流入するが、第1シール部材132および第2シール部材134に堰き止められるため、第2流路104は閉じられた状態を維持する。
図14に示すように、弁駆動体128の回転角度が69度のとき、弁通路158が導入ポート144と連通しなくなるため、第1流路102および第2流路104ともに閉じられた状態となる。この状態は、図15に示す回転角度が80度になるまで維持される。
図16に示すように、弁駆動体128の回転角度が80度を超えると、連通路182が導入ポート144に対して徐々に開放される。一方、弁通路158は第1導出ポート146と連通しない状態を維持する。このとき、導入ポート144から導入された冷媒は、連通路182および弁通路158を介して溝部190に導かれるが、第2シール部材134に堰き止められるため、第1流路102および第2流路104は閉じられた状態を維持する。
そして、弁駆動体128の回転角度が84度を超えると、弁通路158が第1導出ポート146と連通しない状態を維持する一方、絞り部160の下流端が第2導出ポート148に対して徐々に開放される。それにより、第2流路104が開かれ、絞り部160にて絞られた冷媒が膨張され、霧状となって下流側へ導出される。すなわち、制御弁100が膨張弁として機能するようになる。
図17および図18に示すように、弁駆動体128の回転角度が99度以上になると、連通路182が導入ポート144に対して全開状態となり、絞り部160の下流端の開口面積が徐々に大きくなる。それにより、第2流路104を通過することで絞り膨張される冷媒の流量が増加する。すなわち、導入ポート144から導入された冷媒は、連通路182,弁通路158,溝部190を介して絞り部160に導入される。そして、その絞り部160を通過することで絞り膨張され、第2導出ポート148から下流側に導出される。弁駆動体128の回転角度が111度となるまで、弁通路158は第1導出ポート146と連通しない状態を維持する。すなわち、弁駆動体128の回転角度の調整により、第1流路102を閉じたまま、第2流路104を通過する冷媒の流量(絞り部160を経て絞り膨張される冷媒の流量)を制御することができる。
そして、弁駆動体128の回転角度が111度を超えると、弁通路158が導入ポート144および第1導出ポート146と直接連通し始める。図19に示すように、弁駆動体128の回転角度が135度のとき、第1流路102および第2流路104ともに開かれた状態となる。このとき、弁通路158において導入ポート144に開口する端部は、回転角度が0度のときとは反対側端部となる。図20に示すように、弁駆動体128の回転角度が180度のとき、第1流路102は再び全開状態となる。
図21は、弁駆動体128の回転角度と流路の開口率との関係(弁開度特性)を表す図である。同図の横軸は回転角度を示し、縦軸は開口率を示している。図中の実線は第1流路102(大口径弁)における弁開度特性を示し、一点鎖線は第2流路104(小口径弁)における弁開度特性を示す。
図示のように、第1流路102の開口率は、回転角度が0度のときに最大となり、0度から回転角度が大きくなるにつれて比例的に小さくなり、69度付近に到達するとゼロ(閉状態)となる。そして、回転角度が69度から111度付近までは閉状態が維持され、111度から回転角度が大きくなるにつれて開口率が比例的に増大する。回転角度が180度のとき、その開口率は再び最大となる。本実施形態では、第1流路102の最大開口面積(開口率100%の面積)が弁通路158の断面積と一致する。
一方、第2流路104の開口率は、回転角度が0度から80度にかけてゼロ(閉状態)を維持し、80度を超えると、135度付近まで比例的に増大する。そして、回転角度が135度から180度に到るまでその開口率は最大値で一定となる。なお、ここでいう「開口率」は、絞り部160の下流端の開口率を意味する。本実施形態では図示のように、第2流路104の最大開度が第1流路102の最大開度の1/15程度である。すなわち、第2弁体176が膨張弁として機能し、第2流路104が開状態にある限り、冷媒が常に絞り部160にて絞られ、その絞り部160の下流端にて膨張される。その絞り膨張される冷媒の流量が、弁駆動体128の回転角度の設定によって制御されることになる。
以上のように構成された制御弁100は、モータユニット112の駆動制御によって第1流路102を開閉し、また第2流路104の開度を調整可能な複合弁として機能する。制御部30は、所望の設定開度に応じたステッピングモータの駆動ステップ数を演算し、モータユニット112へ駆動電流(駆動パルス)を供給する。それによりモータユニット112のロータが回転すると、その回転駆動力がシャフト122を介して弁駆動体128に伝達される。それにより、第1弁体174が回転し、第1流路102(大口径弁)を開閉する。また、第2弁体176が回転し、第2流路104(小口径弁)の開度ひいては絞り膨張される冷媒の流量が制御される。なお、変形例においては、モータユニット112をDCモータにて構成し、ポテンショメータによりその回転角を検出しつつ、弁駆動体128を駆動制御してもよい。
以上に説明したように、本実施形態の制御弁100によれば、第1弁体174が第1流路102を開閉する開閉弁106として機能する一方、第2弁体176が第2流路104を通過する冷媒を絞り膨張させる膨張弁108として機能する。それらの弁体は、共用のボディ110に収容され、共用のモータユニット112により駆動される。制御弁100は、モータ駆動の複合弁であるため電磁弁のような荷重設定の調整が不要であり、弁駆動体128の回転角度を制御することにより各弁の開度を高精度に調整することができる。第2流路104を通過する冷媒は、第2弁体176の絞り部160を通過することで絞り膨張される。弁駆動体128の回転角度に応じて絞り部160の出口面積が調整されるため、その絞り膨張される冷媒の流量を簡易かつ高精度に調整することができる。
[第2実施形態]
本実施形態の制御弁は、第1弁体と第2弁体とが球状(ボール状)の弁体として構成されている点で第1実施形態と相異する。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明し、第1実施形態とほぼ同様の構成については同一の符号を付す等してその説明を省略する。図22は、第2実施形態に係る制御弁の構成を表す断面図であり、第1実施形態における図4に対応する。図23は、図22のA−A矢視断面図であり、第1実施形態における図9に対応する。
図22に示すように、制御弁200においては、弁ユニット218の構成が第1実施形態と異なる。弁ユニット218は、弁駆動体228,収容部材130,一対の軸受部材264,一対の軸受部材268,一対の第1シール部材132,一対の第2シール部材134を含む。
弁駆動体228は、ボール状の第1弁体274と、ボール状の第2弁体276とを、縮径部278を介して軸線方向に一体に設けて構成される。弁通路158は、第1弁体274を径方向に貫通するように形成されている。絞り部160は、第2弁体276の片側面に形成された小幅で所定深さの切欠部からなる。
軸受部材264は、片側に凹球面を有し、中央に大きな開口部270を有する金属部材であり、第1弁体274と第1シール部材132との間に介装されている。すなわち、軸受部材264における第1弁体274との対向面は、第1弁体274の外周面と相補形状の曲面とされている。開口部270は、弁通路158と同軸状であり、かつ弁通路158よりも断面が大きい。第1シール部材132は、軸受部材264の外面に沿って貼着されている。一対の軸受部材264は、第1弁体274を摺動可能に支持するラジアル軸受として機能する。
同様に、軸受部材268は、片側に凹球面を有し、中央に大きな開口部272を有する金属部材であり、第2弁体276と第2シール部材134との間に介装されている。すなわち、軸受部材268における第2弁体276との対向面は、第2弁体276の外周面と相補形状の曲面とされている。開口部272は、第2導出ポート148と同軸状に開口する。第2シール部材134は、軸受部材268の外面に沿って貼着されている。一対の軸受部材268は、第2弁体276を摺動可能に支持するラジアル軸受として機能する。このような構成によっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態では、第2流路104をクランク状の流路としたが、流路形状はそれに限らず、他の非ストレート形状としてもよい。また、上記実施形態では、第1導出ポート146と第2導出ポート148をボディ110の同一面に開口させたが、例えば、第1導出ポート146が開口する面と直交する面に第2導出ポート148を開口させるなど、これらを互いに異なる面に設けてもよい。
上記実施形態では、第1流路102と第2流路104とが、それぞれの上流側である導入ポートを共有する構成を示した。変形例においては、例えば、図4におけるポート148を第2流路104の上流側ポート(冷媒の導入ポート)とし、ポート146を第2流路104の下流側ポート(冷媒の導出ポート)としてもよい。その場合、第1流路102の閉状態においてのみ、第2流路104が開状態となるようにしてよい。
上記実施形態では述べなかったが、第1流路102および第2流路104の少なくとも一方について、冷媒の逆流れを許容する構成としてもよい。すなわち、ポート144,146,148が、冷媒の導入ポートおよび導出ポートのいずれとしても機能する導入出ポートとして構成されてもよい。
上記実施形態では、図5および図10等において、絞り部160の形状および配置構成の一例を示したが、これと異なる構成を採用してもよい。例えば、第2弁体176の周方向に沿って絞り部160の幅が変化するように構成してもよい。その場合も、冷媒が第2流路104を通過する限り、絞り部160の絞り機能は常に確保されるものとする。
上記実施形態では、弁駆動体128を金属製とし、収容部材130を樹脂製とした。変形例においては、収容部材130を金属製としてもよい。また、弁駆動体128を樹脂製としてもよい。
上記第1実施形態では、弁駆動体128を構成する2つの弁体を円柱状又は円筒状に構成する例を示した。また、第2実施形態では、弁駆動体228を構成する2つの弁体をボール状に構成する例を示した。変形例においては、例えば2つの弁体の組み合わせを円柱状又は円筒状の弁体とボール状の弁体とするなど、上記実施形態とは異なる構成を採用してもよい。
上記実施形態では、上記制御弁のモータをステッピングモータとする例を示したが、DCモータその他のモータとしてもよい。
上記実施形態では、シャフト122がモータユニット112の回転軸と同軸状に設けられる例を示した。変形例においては、モータの回転軸とシャフト122とが互いに異なる軸線上に設けられる構成としてもよい。例えば、両者の軸線が平行にずれる構成としてもよい。そして、モータの回転軸とシャフト122との間にギヤ機構を介在させてもよい。
上記実施形態の制御弁は、冷媒として代替フロン(HFC−134a)など使用する冷凍サイクルに好適に適用されるが、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いる冷凍サイクルに適用することも可能である。その場合には、冷凍サイクルにコンデンサに代わってガスクーラなどの外部熱交換器が配置される。
上記実施形態では、上記制御弁を自動車用空調装置の冷凍サイクルに適用する例を示したが、車両用に限らず電動膨張弁を搭載する空調装置に適用可能である。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。