JP2017105946A - 重質油用低粘度化剤、重質油の低粘度化方法、及び重質油の回収方法 - Google Patents

重質油用低粘度化剤、重質油の低粘度化方法、及び重質油の回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】重質油用低粘度化剤、重質油の低粘度化方法、及び重質油の回収方法の提供。
【解決手段】式(1)で表される化合物を含む重質油用低粘度化剤。
Figure 2017105946

(Rは各々独立に6−20のアリール基;RはH又はC1−3のアルキル基;RはC2から4の分枝/直鎖のアルキレン基;RはCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基又はPO基;Mはアンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミン又はアルカリ金属;aは1〜3の整数;bは0〜100の整数)
【選択図】なし

Description

本発明は、重質油用低粘度化剤、重質油の低粘度化方法、及び重質油の回収方法に関する。
ビチューメン等の重質油はその原始埋蔵量が通常の軽中質油の数倍あると考えられており、将来の原油需要を満たすため、開発が進められている。重質油は軽中質油と比較して粘度が高いことから、坑井掘削による自噴やポンピングといった従来の方法では地層から回収できないため、重質油を含む砂岩層(オイルサンドあるいはタールサンドとも呼ばれる)の露天掘り採掘法による回収、あるいは増進回収法(in-situ)による地層からの直接回収が行われている。
露天掘り採掘による回収は、例えば以下の工程により行われている。すなわち、重質油を含む比較的浅い地層を切り崩してオイルサンドを採掘し、それを粉砕機にかけて細かく粉砕した後、混合器で温水あるいは蒸気と混ぜ合わせてスラリーにする工程、スラリーを分離器にかけて重質油を含む成分と固形分である砂を分離する工程、重質油と水分を分離する工程を経て重質油が回収される。
50m以深などの比較的深い地層では、露天掘りが困難であるため、増進回収法による地層からの直接回収が用いられることがある。増進回収法としては水蒸気を使用して重質油を低粘度化する方法が知られており、例えば二本の垂直井戸を掘削してその一方から水蒸気を圧入し、水蒸気で加熱して地層に含まれる重質油の粘度を低下させ、水蒸気のフロントを隣接する生産井に水平移動させて、その生産井から重質油を回収する水蒸気攻法、一本の井戸を掘削して、その井戸に水蒸気を圧入した後ある一定期間密閉して、水蒸気を圧入した井戸から低粘度化された重質油を回収するCyclic Steam Stimulation (CSS) 法、及び上下ペアの水平井を掘削し、上部の水平井から水蒸気を圧入し、下部の水平井から低粘度化された重質油を回収するSteam Assisted Gravity Drainage (SAGD) 法などが知られている。現在、SAGD法が最も一般的な重質油の回収方法であるが、水蒸気を利用するため大量のエネルギーを用いる必要がある。
その他、地層から重質油を回収する方法として、重質油を乳化させて低粘度化して抽出する方法が知られている。
上記重質油の低粘度化では界面活性剤が用いられることがある。このような界面活性剤は、例えば特許文献1〜3に開示されている。また、重質油の乳化に関連して、特許文献4には、重質油、界面活性剤及び水の3成分を構成成分とするエマルジョンが開示されている。
米国特許第5,282,984号 米国特許第2,978,409号 国際公開公報第2006/057688号 特開平6−88082号公報
ところで、重質油を乳化によって低粘度化する場合、特に重質油の抽出に用いる場合、乳化対象物である重質油を地層内で容易にかつ速やかに乳化させる必要がある。つまり、地層内で特殊な乳化装置を用いて撹拌混合することは困難であるが、そのような条件下でも乳化する必要がある。さらに重質油を乳化によって低粘度化する場合、重質油の低粘度化状態を長時間維持できないことがある。つまり、重質油を低粘度化しても、長時間経過すると、低粘度化された状態が解除されることがある。
本発明はこのような問題に鑑みて成されたものであり、経時安定性に優れた、重質油の低粘度化剤を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の化合物を用いることで、重質油の低粘度化状態を長時間維持できることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明に係る重質油用低粘度化剤は、下記式(1)
Figure 2017105946
(式中、Rは炭素数6から20のアリール基であり、
は水素原子又は炭素数1から3のアルキル基であり、
は炭素数2から4の分枝または直鎖のアルキレン基であり、
はCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基、又は、PO基であり、
Mはアンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミン又はアルカリ金属であり、
aは1から3の整数であり、aが2又は3のとき、複数あるRのそれぞれは同一でも異なっていてもよく、
bは0から100の整数である。)、
で表される化合物を含むものである。
また、本発明に係る重質油用低粘度化剤は、重質油を希釈する希釈剤を含むことが好ましく、前記希釈剤は水であることが好ましい。
また、本発明に係る重質油の低粘度化方法は、上記式(1)で表される化合物を含む重質油用低粘度化剤と、重質油と、当該重質油を希釈するための希釈剤とを混合する混合工程を含むものである。
また、本発明に係る重質油の回収方法は、上記式(1)で表される化合物と、重質油を希釈するための希釈剤と、を混合して重質油用低粘度化剤を調製する調製工程と、当該重質油用低粘度化剤を、重質油を含む地層に注入する注入工程と、低粘度化された重質油を回収する回収工程と、を含むものである。
また、本発明に係る重質油の回収方法は、オイルサンドからの重質油の回収方法であって、上記式(1)で表される化合物と、重質油を希釈するための希釈剤と、を混合して重質油用低粘度化剤を調製する調製工程と、前記重質油用低粘度化剤を、重質油を含むオイルサンドと接触させるため混合器内に注入する注入工程と、低粘度化された重質油を回収する回収工程と、を含むものである。
本発明に係る重質油用低粘度化剤を用いれば、重質油を容易にかつ速やかに乳化できるという効果を奏する。また、本発明に係る重質油の低粘度化方法によれば、重質油の低粘度化状態を長時間維持できるという効果を奏する。
<本発明に係る重質油用低粘度化剤>
本発明に係る重質油用低粘度化剤は、下記式(1)
Figure 2017105946
(式中、Rは炭素数6から20のアリール基であり、Rは水素原子又は炭素数1から3のアルキル基であり、Rは炭素数2から4の分枝または直鎖のアルキレン基であり、RはCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基、又は、PO基であり、Mはアンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミン又はアルカリ金属であり、aは1から3の整数であり、aが2又は3のとき、複数あるRのそれぞれは同一でも異なっていてもよく、bは0から100の整数である)で表される化合物を含むものである。
上記Rの例としては、−C−C−C−Ph−C、−C−C−C−Ph、−Ph、−Ph−Ph等が挙げられる(なお、Phはベンゼン環を示すとともに、これらの構造式において、水素原子は省略する)。
上記Rの例としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。
上記Rの例としては、エチレン、プロピレン、ブチレン等、分枝又は直鎖のアルキレン等が挙げられる。
さらに上記(1)中、RはCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基、又はPO基である。
上記アンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミンの例としては、下記式(2)で示されるもの等が挙げられる。
N (2)
(式中、R、R、Rは、互いにあるいはそれぞれ独立して、水素、炭素数1から8の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、または炭素数2から4の直鎖状もしくは分枝状のヒドロキシアルキル基、である。)
上記アルカノールアミンの例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
上記アルキルアミンの例としては、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
上記アルカリ金属の例としては、Li、Na、K等が挙げられる。
上記式(1)で表される化合物としては、例えば、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルトリエタノールアミン塩等の、ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテル硫酸エステルアルカノールアミン塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテルリン酸エステルトリエタノールアミン塩等の、ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテルリン酸エステルアルカノールアミン塩等が挙げられる。
上記多環フェニルの例としては、スチレン化フェニル、スチレン化クレジル、クミルフェニル等が挙げられる。
また、本発明に係る重質油用低粘度化剤は、上記式(1)で表される化合物のホルマリン縮合物(例えばビスフェノールF誘導体等)であってもよい。
(添加剤)
本発明に係る重質油用低粘度化剤は、上記式(1)で表される化合物に加えて、添加剤を含んでいてもよい。添加剤として、例えば、重質油を希釈するための希釈剤、消泡剤(シリコン系、アルコール系)、乳化補助剤等が挙げられる。
上記希釈剤として、具体的には、重質油を希釈可能な水、軽質油、アルコール等が挙げられる。中でも安価であり容易に入手可能なことから、希釈剤は水であることが好ましい。希釈剤は、本発明に係る重質油用低粘度化剤中に、1種又は2種以上含まれていてもよい。
本発明に係る重質油用低粘度化剤が希釈剤を含む場合、重質油用低粘度化剤全量に占める希釈剤の含有量は特に限定されないが、重質油全体に対して10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。また、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、20重量%以下がさらに好ましい。また、この好ましい濃度まで希釈せずとも、上記式(1)の化合物をより高い濃度にしておいて、使用する際に好ましい量に希釈して用いてもよい。
本発明に係る重質油用低粘度化剤を用いれば、重質油を容易にかつ速やかに乳化させることができる。
〔重質油〕
本発明において対象となる重質油は、一般的に、油相温度で測定したときの粘度が1万cPを超えればビチューメン、粘度が1万cP以下であれば原油として分類される。また、原油は、API比重によってさらに分類され、20°超APIのものは中軽質油に区分される。本明細書において、重質油とは、上述したビチューメン及び原油のうち20°API以下のものを含む。
〔重質油の低粘度化方法〕
本発明に係る重質油の低粘度化方法は、本発明に係る重質油用低粘度化剤と、重質油と、当該重質油を希釈するための上述した希釈剤と、を混合する混合工程を含む。
(混合工程)
混合工程では、本発明に係る重質油用低粘度化剤と、重質油と、当該重質油を希釈するための上述した希釈剤と、を混合すればよい。
混合工程における混合方法は、特に限定されるものではなく、例えば、重質油が分散媒及び分散質のいずれとなる場合でも、他方の分散質又は分散媒と重質油と上記式(1)で表される化合物と、を容器等の中で撹拌して混合すればよい。
上記混合工程において、用いる重質油用低粘度化剤の量は、目的とする重質油の粘度等に応じて適宜設定すればよいが、重質油全体に対して0.1重量%以上が好ましく、0.2重量%以上がより好ましい。また、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましい。
上記混合工程において、用いる希釈剤の量は、目的とする重質油の粘度等に応じて適宜設定すればよいが、重質油全体に対して10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。また、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、20重量%以下がさらに好ましい。10重量%以上であれば、十分に粘度を低くすることができ、また容易に乳化させることができる。さらに40重量%以下という少量にすることで、例えば低粘度化された重質油を例えばパイプラインを通して回収するときに、パイプラインを錆びさせ難くすることができる。
上記混合工程において、混合するときの温度は0℃以上、100℃以下であることが好ましい。この範囲の温度であれば、重質油を効率よく乳化させることができる。
なお、上記混合工程では、本発明に係る重質油用低粘度化剤を用いているため、重質油を容易にかつ速やかに乳化させることができる。
上記混合工程において、混合は、従来公知の混合装置等を用いて行えばよく、特にせん断力の高いホモミキサー、ホモジナイザー等の装置等は必要としない。
本発明に係る重質油の低粘度化方法において、上記混合工程によって得られる乳化された重質油の粘度は、5000cP以下が好ましく、1000cP以下がより好ましい。当該粘度が5000cP以下となれば、乳化された重質油の粘度は十分に低いため、例えばその後の重質油の回収工程において、重質油を回収しやすくなる。
さらに、上記混合工程では、特に限定されるものではないが、pHは8以上、10以下が好ましい。
<本発明に係る重質油の回収方法>
本発明に係る重質油の回収方法は、本発明に係る重質油用低粘度化剤を用いるものであり、具体的には、調製工程と、注入工程と、回収工程と、を含むものである。以下、各工程について説明する。
(調製工程)
本工程では、上記式(1)で表される化合物と、上述した重質油を希釈するための希釈剤と、を混合することで、本発明に係る重質油用低粘度化剤を調製する。
(注入工程)
本工程では、本発明に係る重質油用低粘度化剤を、重質油を含む地層あるいは露天掘りにより得られたオイルサンドに注入する。当該地層として、例えば、地下の地層が挙げられる。
本工程において、本発明に係る重質油の低粘度化剤の注入方法、注入速度等は特に限定されず、地層の種類、注入時の環境等に応じて適宜設定すればよい。例えば低粘度化剤のみを地層に注入する方法、あるいは低粘度化剤と水蒸気攻法を組み合わせた方法であって、低粘度化剤を先に注入した後に水蒸気を圧入する方法、水蒸気を圧入した後に低粘度化剤を注入する方法、低粘度化剤と水蒸気を同時に圧入する方法、あるいはCSS法と組み合わせた方法であって、低粘度化剤を先に注入した後に水蒸気を圧入する方法、水蒸気を圧入した後に低粘度化剤を注入する方法、低粘度化剤と水蒸気を同時に圧入する方法、あるいはSAGD法と組み合わせた方法であって、低粘度化剤を先に注入した後に水蒸気を圧入する方法、水蒸気を圧入した後に低粘度化剤を注入する方法、低粘度化剤と水蒸気を同時に圧入する方法、などがある。
また、露天掘りにより採掘したオイルサンドから重質油を回収する方法において、上記低粘度化剤のみ、あるいは上記低粘度化剤及び温水、あるいは上記低粘度化剤及び水蒸気を注入する方法もある。
(回収工程)
本工程では、低粘度化された重質油を回収する。本工程において、回収方法は特に限定されず、重質油及び地層の種類等に応じて適宜設定すればよい。例えば低粘度化剤のみを地層に注入して低粘度化した重質油を回収する工程、低粘度化剤と水蒸気攻法を組み合わせた方法であって、低粘度化剤を先に注入した後に水蒸気を圧入して低粘度化した重質油を回収する方法、水蒸気を圧入した後に低粘度化剤を注入して低粘度化した重質油を回収する方法、低粘度化剤と水蒸気を同時に圧入して低粘度化した重質油を回収する方法、あるいはCSS法と組み合わせた方法であって、低粘度化剤を先に注入した後に水蒸気を圧入して低粘度化した重質油を回収する方法、水蒸気を圧入した後に低粘度化剤を注入して低粘度化した重質油を回収する方法、低粘度化剤と水蒸気を同時に圧入して低粘度化した重質油を回収する方法、あるいはSAGD法と組み合わせた方法であって、低粘度化剤を先に注入した後に水蒸気を圧入して低粘度化した重質油を回収する方法、水蒸気を圧入した後に低粘度化剤を注入して低粘度化した重質油を回収する方法、低粘度化剤と水蒸気を同時に圧入して低粘度化した重質油を回収する方法などがあげられる。
また、露天掘りにより採掘したオイルサンドから重質油を回収する方法において、上記低粘度化剤のみ、あるいは上記低粘度化剤及び温水、あるいは上記低粘度化剤及び水蒸気を注入して低粘度化した重質油を回収する方法もある。
本発明に係る重質油の回収方法によれば、重質油の低粘度化状態が長時間にわたって安定して維持されるため、重質油の回収を効率よく行うことができる。
なお、本発明に係る重質油用低粘度化剤は、重質油の地層からの回収のみならず、例えば露天掘りの際に採取したオイルサンドから重質油を抽出する場合になどにも適用可能と考えられ、重質油の回収、抽出、運搬などの多くのプロセスで幅広く適用できる。
したがって例えば、本発明に係る重質油用低粘度化剤は、オイルサンドからの重質油の回収方法にも適用できる。このとき、当該オイルサンドからの重質油の回収方法は、上記式(1)で表される化合物と、重質油を希釈するための希釈剤と、を混合して重質油用低粘度化剤を調製する調製工程と、重質油用低粘度化剤を、重質油を含むオイルサンドと接触させるために混合器内に注入する注入工程と、低粘度化された重質油を回収する回収工程と、を含んでいてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔重質油の易乳化〕
表1に示すA〜Fの乳化剤のそれぞれについての乳化性及び経時安定性について調べるため、以下の実験を行った。なお、以下において、POEは、ポリオキシエチレンを表すものとする。
Figure 2017105946
[乳化工程]
表1における各乳化剤について、次の処理を行った。
100mLのデスカップに、70℃湯浴にて加熱したビチューメン、硬水、及び表1に示す乳化剤を加えた。次に、スリーワンモータ(300rpm、プロペラ型撹拌翼)を使用して、常温(25℃)において、デスカップ中の各原料を5分間撹拌した。ビチューメン、硬水、及び各乳化剤の基本処方及び実施処方は表2に示す通りである。
Figure 2017105946
〔乳化性の評価〕
上述した撹拌後の混合物の乳化性について、ビチューメンと硬水が均一に低粘度化した状態であれば乳化性を「〇」、ビチューメンと硬水が不均一に低粘度化した状態であれば乳化性を「△」、ビチューメンと硬水が不均一で高粘度な状態であれば乳化性を「×」として評価した。その結果を表1に示す。
〔経時安定性の評価〕
上述した撹拌後の混合物を60℃にて30日間放置し、混合物の経時安定性を観察した。その結果を表1に示す。
〔所見〕
表1に示す結果より、ノニオン及びPOEアルキルエーテル類と比較して、本発明に係る式(1)で表される化合物の一種であるPOE多環フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩及びトリエタノールアミン塩が、より経時安定性に優れることがわかった。
また、上述したように、スリーワンモータの条件を、通常は重質油を乳化させ難い回転数(300rpm)に設定しても、本発明に係る式(1)で表される化合物の一種であるPOE多環フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩及びトリエタノールアミン塩を用いることで、重質油を容易にかつ速やかに乳化できることがわかった。

Claims (6)

  1. 下記式(1)
    Figure 2017105946
    (式中、Rは炭素数6から20のアリール基であり、
    は水素原子又は炭素数1から3のアルキル基であり、
    は炭素数2から4の分枝または直鎖のアルキレン基であり、
    はCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基、又は、PO基であり、
    Mはアンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミン又はアルカリ金属であり、
    aは1から3の整数であり、aが2又は3のとき、複数あるRのそれぞれは同一でも異なっていてもよく、
    bは0から100の整数である。)、
    で表される化合物を含む重質油用低粘度化剤。
  2. 重質油を希釈する希釈剤を含む、請求項1に記載の重質油用低粘度化剤。
  3. 前記希釈剤が水である、請求項2に記載の重質油用低粘度化剤。
  4. 下記式(1)
    Figure 2017105946
    (式中、Rは炭素数6から20のアリール基であり、
    は水素原子又は炭素数1から3のアルキル基であり、
    は炭素数2から4の分枝または直鎖のアルキレン基であり、
    はCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基、又は、PO基であり、
    Mはアンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミン又はアルカリ金属であり、
    aは1から3の整数であり、aが2又は3のとき、複数あるRのそれぞれは同一でも異なっていてもよく、
    bは0から100の整数である。)、
    で表される化合物を含む重質油用低粘度化剤と、重質油と、当該重質油を希釈するための希釈剤とを混合する混合工程を含む、重質油の低粘度化方法。
  5. 地層中に含まれる重質油の回収方法であって、
    下記式(1)
    Figure 2017105946
    (式中、Rは炭素数6から20のアリール基であり、
    は水素原子又は炭素数1から3のアルキル基であり、
    は炭素数2から4の分枝または直鎖のアルキレン基であり、
    はCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基、又は、PO基であり、
    Mはアンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミン又はアルカリ金属であり、
    aは1から3の整数であり、aが2又は3のとき、複数あるRのそれぞれは同一でも異なっていてもよく、
    bは0から100の整数である。)、
    で表される化合物と、重質油を希釈するための希釈剤と、を混合して重質油用低粘度化剤を調製する調製工程と、
    前記重質油用低粘度化剤を、重質油を含む地層に注入する注入工程と、
    低粘度化された重質油を回収する回収工程と、を含む、重質油の回収方法。
  6. オイルサンドからの重質油の回収方法であって、
    下記式(1)
    Figure 2017105946
    (式中、Rは炭素数6から20のアリール基であり、
    は水素原子又は炭素数1から3のアルキル基であり、
    は炭素数2から4の分枝または直鎖のアルキレン基であり、
    はCHCOO基、SO基、CHCHSO基、CHCHCHSO基、CHCHCHCHSO基、又は、PO基であり、
    Mはアンモニウム、アルカノールアミン、アルキルアミン又はアルカリ金属であり、
    aは1から3の整数であり、aが2又は3のとき、複数あるRのそれぞれは同一でも異なっていてもよく、
    bは0から100の整数である。)、
    で表される化合物と、重質油を希釈するための希釈剤と、を混合して重質油用低粘度化剤を調製する調製工程と、
    前記重質油用低粘度化剤を、重質油を含むオイルサンドと接触させるため混合器内に注入する注入工程と、
    低粘度化された重質油を回収する回収工程と、を含む、重質油の回収方法。
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