JP2017105336A - 遮断桿監視装置および遮断桿監視方法 - Google Patents

遮断桿監視装置および遮断桿監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遮断機の遮断桿の異常を容易かつ確実に検知することが可能な遮断桿監視装置を提供する。【解決手段】遮断桿監視装置において、センサ部10A〜10Dは、遮断機3A〜3Dの遮断桿4A〜4Dにそれぞれ取り付けるように構成されている。センサ部10A〜10Dの各々は、加速度、角速度、傾斜角、および磁気のうちの少なくとも2種類の物理量を検出する。判定部30は、各センサ部10A〜10Dからの検出信号に基づいて、対応する遮断桿4A〜4Dが異常か否かを判定する。【選択図】図1

Description

この発明は、鉄道の踏切および駐車場の出入口などに設置される遮断機の遮断桿の異常(折損など)を監視するための遮断桿監視装置および遮断桿監視方法に関する。
従来から、遮断機の遮断桿の異常(折損など)を監視するための方法は種々考案されている。
たとえば、特許文献1(特開平08−104235号公報)は、遮断桿を支持する遮断桿支持部材に2個の加速度センサを取り付けることによって、遮断桿の振動を検知する方法を開示する。第1の加速度センサは遮断桿への自動車の衝突方向と同一方向のX方向に取り付けられ、第2の加速度センサはX方向に垂直なY方向(遮断桿の回動面に沿う方向)に取り付けられている。加速度センサによって得られた検出信号が設定値を超えたとき、遮断桿に異常が発生したと判定される。
特許文献2(特開平10−159037号公報)は、繊維強化プラスチックからなる遮断桿の内部に炭素繊維束からなる非金属導電性繊維束を配設する方法を開示する。非金属導電性繊維束の抵抗値に変化が生じた場合に、遮断桿が破壊されたものと判断される。
特許文献3(特開2002−154435号公報)は、遮断桿の先端部に位置検出手段としてGPS(Global Positioning System)センサを設ける方法を開示する。遮断桿の先端部の位置が予め定められた所定範囲にあるか否かによって異常の有無が判定される。
特許文献4(特開2005−145213号公報)は、遮断桿の支持機構に衝撃センサと重量センサとを設ける方法を開示する。検知された衝撃力が予め定めた設定値を超え、検知された重量が予め設定した設定範囲を下回る場合に、遮断桿が折損したと判定される。
特許文献5(特開2007−320454号公報)は、中空の遮断桿内部の基端部の発信機からパルス状に変調された超音波信号を発信し、遮断桿先端部の反射器によって超音波信号を反射させ、基端部の受信機によって反射波を受信する方法を開示する。超音波信号の反射波を連続的に受信しない時間が設定時間を超えることによって遮断桿の折損が検知される。
特許文献6(特開2009−234447号公報)は、遮断桿の回動軸にトルクセンサと角度センサを取り付ける方法を開示する。所定の昇降位置におけるトルクの変化を捉えることによって、遮断桿の自重の変化、ひいては遮断桿の折損が検知される。
特許文献7(特開2012−056514号公報)は、列車に撮像装置を搭載し、列車が踏切遮断機の近傍を通過する際にこの踏切遮断機を撮影する方法を開示する。撮影データに基づいて、遮断桿の折損が判定される。
特開平08−104235号公報 特開平10−159037号公報 特開2002−154435号公報 特開2005−145213号公報 特開2007−320454号公報 特開2009−234447号公報 特開2012−056514号公報
遮断桿監視装置は、既設の遮断機に容易に取り付けられるのが望ましい。この点に関して、上記の特許文献2のように非金属導電性繊維を用いる方法、特許文献5のように遮断桿の内部に超音波信号の発信機および受信機を設ける方法、特許文献4の重量センサを設ける方法、ならびに特許文献6のトルクセンサを設ける方法は、遮断桿または固定具の改造もしくは新品との取り換えが必要となってしまう。
上記の特許文献1,3に記載の方法は、遮断機にセンサを取り付けるものであるので、施工は比較的容易である。しかしながら、遮断桿の折損の検出精度に問題があると考えられる。特に、最近の遮断桿は繊維強化プラスチックまたはゴム弾性を持つ熱可塑性エラストマなどを材料として用いているため、自動車によって押し込まれても弾性によって撓った状態となり、折れ難いものとなっている。遮断桿が折損した場合にも、折損部分で分断することなく、折れたままでぶら下がった状態となる場合が多い。このようなぶら下がり状態の場合にも正確に折損を判定することが必要であるが、上記の特許文献1,3に記載の方法では困難である。
具体的に、上記の特許文献1のように、加速度センサによって自動車が衝突したときの衝撃力を測定する方法では、遮断桿が折損したか否かを確実に判定することができないことがある。特許文献3のようにGPSセンサによって遮断桿の先端部の位置を検出する方法は、GPSセンサの精度に問題がある。
特許文献7のように画像解析を用いる方法も検出精度の点で問題があると考えられる。踏切内に車両が進入しているか否かを画像解析によって検出することは既に実用レベルになりつつあるが、遮断桿の異常を検出するのは容易ではない。たとえば、踏切によって背景が異なる点、および時間帯による影およびコントラストなどの背景変化などが生じる点などが問題となっている。
この発明は、上記の問題点を考慮してなされたものであり、その目的は、遮断機の遮断桿の異常を容易かつ確実に検知することが可能な遮断桿監視装置を提供することである。
この発明は一局面において、遮断桿監視装置であって、センサ部と判定部とを備える。センサ部は、遮断機の遮断桿に取り付けるように構成されている。センサ部は、加速度、角速度、傾斜角、および磁気のうちの少なくとも2種類の物理量を検出する。判定部は、センサ部からの検出信号に基づいて、遮断桿が異常か否かを判定する。
上記構成によれば、複数の物理量の検出結果を組合わせることによって、遮断桿の異常状態、特に折損したか否かを確実に検出することができる。これらの物理量のセンサは固定または取り付けに対する制約が少なく、既存の設備に簡便かつ付加的に取り付けることができる。
好ましくは、センサ部は、検出信号を無線によって判定部に送信する。このように検出信号を無線送信することによって、遮断桿の折損時に断線によって検出信号が受信できなくなるような不都合を回避することできる。さらに、信号線の配線が不要となるため取り付け容易性が上がる。
好ましくは、センサ部は、自動車の車体の金属を検出可能な磁気センサを少なくとも含む。判定部は、加速度、角速度、および傾斜角のうちの少なくとも1種類の物理量の検出結果と磁気センサの検出結果とを組み合わせることによって、自動車によって遮断桿が押し込まれているか否か、または、遮断桿によって自動車が挟み込まれているか否かを判定する。この構成によれば、自動車による遮断桿の押し込みまたは遮断桿による自動車の挟み込みという異常状態を確実に検出することができる。
好ましくは、センサ部は、遮断桿の先端または先端近傍に取り付けるように構成されている。この構成によって、遮断桿が折損した場合には、折損箇所よりも先端側にセンサ部が配置されることになるので、遮断桿が正常の場合と異常の場合との検出信号の相違を際立たせることができる。
この発明は、他の局面において遮断桿監視装置であって、センサ部と判定部とを備える。センサ部は、遮断機の遮断桿の先端または先端近傍に取り付けるように構成されている。センサ部は、加速度、角速度、および傾斜角のうちの少なくとも1種類の物理量を検出する。判定部は、センサ部から無線送信された検出信号に基づいて、遮断桿が異常か否かを判定する。
上記構成によれば、断桿が折損した場合には、折損箇所よりも先端側にセンサ部が配置されることになるので、遮断桿が正常の場合と異常の場合との検出信号の相違を際立たせることができる。さらに、検出信号を無線送信することによって、遮断桿の折損時に断線によって検出信号が判定部によって受信できなくなるような不都合を回避することできる。
好ましくは、上記の一局面および他局面において、センサ部は、筐体と、回路基板と、太陽電池パネルとを含む。筐体は、中空の円筒部材および円筒部材の第1開口端を覆う端面部を有する。回路基板は、端面部に沿って円筒部材の内部に設けられ、1または複数のセンサ素子が実装されている。太陽電池パネルは、円筒部材の外表面に取り付けられる。上記のセンサ部は、円筒部材の第2開口端から遮断桿の先端部が挿入された状態で、遮断桿に取り付けられるように構成されている。
上記構成によれば、既設の遮断桿にセンサ部を容易に取り付けることができる。
好ましくは、上記の一局面および他局面において、センサ部は、遮断桿の中心軸を回転軸としたときの角速度を検出するための第1のセンサ素子を少なくとも含む。判定部は、第1のセンサ素子による検出信号の大きさが第1の閾値以上の場合に、遮断桿が折損していると判定する。
遮断桿の中心軸を回転軸としたときの角速度は、遮断桿が折損したときにしか生じ得ないので、上記構成によれば、遮断桿の折損を確実に検出することができる。
好ましくは、上記の一局面および他局面において、センサ部は、遮断桿の中心軸方向(短縮方向)の加速度を検出するための第2のセンサ素子を少なくとも含む。判定部は、第2のセンサ素子によって検出される遮断桿の短縮方向の加速度の大きさが第2の閾値以上の場合に、遮断桿が折損していると判定する。
遮断桿の中心軸方向の加速度は、遮断桿の正常開閉駆動中(例えば傾斜角センサおよび/または角速度センサにより判定)の旋回運動を伴う定常的かつ強度の低い加速度変動を除き、遮断桿が折損したときにしか生じ得ない。したがって、上記構成によれば、遮断桿の折損を確実に検出することができる。
好ましくは、上記の一局面および他局面において、センサ部は、傾斜角として遮断桿の回動方向の傾斜角を検出するための第3のセンサ素子を少なくとも含む。判定部は、第3のセンサ素子によって検出される遮断桿の傾斜角が、正常時の遮断機の開閉動作による遮断桿の傾斜角の範囲外である場合に、遮断桿が折損していると判定する。
上記構成によれば、正常時にはあり得ない遮断桿の傾斜角を検出することによって、遮断桿の折損を確実に検出することができる。
この発明はさらに他の局面において遮断桿監視方法であって、遮断機の遮断桿に取り付けられた複数のセンサ素子によって、加速度、角速度、傾斜角、および磁気のうちの少なくとも2種類の物理量を検出するステップと、プロセッサが、複数のセンサ素子からの検出信号に基づいて、遮断桿が異常か否かを判定するステップとを備える。
したがって、この発明によれば、遮断機の遮断桿の異常を容易かつ確実に検知することが可能な遮断桿監視装置を提供することができる。
電車の踏切を模式的に示す平面図である。 遮断機の構成および動作について説明するための図である。 遮断桿監視装置40の構成を示すブロック図である。 図3のセンサ部の構成の一例を示すブロック図である。 図3のコントローラ30の構成を示すブロック図である。 遮断桿の正常時における加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサの出力信号の一例を模式的に示す図である。 各軸の加速度センサによる正常時の出力波形の特徴と異常時の遮断桿の状態とを表形式にまとめた図である。 各軸の角速度センサによる正常時の出力波形の特徴と異常時の遮断桿の状態とを表形式にまとめた図である。 各軸の傾斜センサによる正常時の出力波形の特徴と異常時の遮断桿の状態とを表形式にまとめた図である。 センサの検出信号に基づく遮断桿の状態の判定方法を表形式でまとめた図である。 遮断機の閉動作時における遮断桿の監視手順を示すフローチャートである。 遮断機の閉状態における遮断桿の監視手順を示すフローチャートである。 センサ部の実装例を示す図である。
以下、実施形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
<第1の実施形態>
[遮断機の概要]
図1は、電車の踏切を模式的に示す平面図である。図2は、遮断機の構成および動作について説明するための図である。図1では、図解を容易にするために、遮断桿監視装置を構成するセンサ部10A,10B,10C,10Dおよびコントローラ30にハッチングを付している。
図1および図2を参照して、踏切において車道1と鉄道の線路2A,2Bとが交差している。電車の通過中に踏切内に人および車両が進入しないように4台の遮断機3A,3B,3C,3D(総称する場合、遮断機3と記載する)が設けられている。
各遮断機3(3A,3B,3C,3D)は、ポール状の遮断桿4(4A,4B,4C,4D)と、遮断桿4を支持する遮断桿支持部5(5A,5B,5C,5D)と、遮断桿支持部5を回動させる遮断機本体部6(6A,6B,6C,6D)とを含む。遮断機本体部6は、モータ(不図示)を内蔵し、このモータの回転軸に遮断桿支持部5が取り付けられている。図2(B)に示すように、遮断機3が開状態のとき遮断桿4の中心軸9はほぼ鉛直方向になり、遮断機3が閉状態のとき遮断桿4の中心軸9はほぼ水平方向になる。
以下、図2(A),(B)に示すように、遮断桿4の中心軸9をZ軸とし、Z軸と直交しかつ遮断桿4の回動面に沿う方向をY軸とし、Y軸およびZ軸の両方と直交する方向をX軸とする。Z軸に関して、遮断桿4が伸長する方向を+Z方向とし、遮断桿4が短縮する方向を−Z方向とする。Y軸に関して、遮断桿4が上昇する方向を+Y方向とし、遮断桿が下降する方向を−Y方向とする。なお、この軸はセンサに対して定義された軸であり、遮断桿の動きによって、センサは傾斜するため絶対座標の軸からずれていく。以下特に記載のない場合は、X軸、Y軸、Z軸ともに、このセンサ座標軸による記述を行う。
[遮断桿監視装置の構成]
図3は、遮断桿監視装置40の構成を示すブロック図である。図3を参照して、遮断桿監視装置40は、図1の遮断機3A,3B,3C,3Dの遮断桿4A,4B,4C,4Dにそれぞれ取り付けるように構成されたセンサ部10A,10B,10C,10D(総称する場合、センサ部10と記載する)と、コントローラ30とを含む。コントローラ30は、各センサ部10からの検出信号を無線で受信する。コントローラ30は、受信した各センサ部10からの検出信号に基づいて各センサ部10が取り付けられた遮断桿が異常状態であるか否か(たとえば、折損したか否か)を判定する判定部として機能する。コントローラ30は、さらに、インターネット41などのネットワークを介してこの判定結果を上位の監視用コンピュータ42(パソコン、スマートフォン、クラウドなど)に送信可能になっている。センサ部10からコントローラ30に至る構成は、一般的には、ワイヤレスセンサネットワーク(WSN:Wireless Sensor Network)と呼ばれている。
各センサ部10は、加速度、角速度、および傾斜角(水平または鉛直を含む仰俯角)を検出可能である。さらに、加速度または角速度を積分することによって位置情報を検知することもできる。これらの力学量に加えて、各センサ部10は、自動車のボディや構成部品(鉄などの金属および磁性体)を検出可能な高感度の磁気センサを含むことが望ましい。
実際に遮断桿4が異常か否かを判定する際には、できるだけ多くの情報に基づいて判定したほうが判定精度を上げることができる。ただし、後述するように加速度、角速度、傾斜角のうちのいずれか1つの力学量を検出することによっても、遮断桿が折損しているか否かについてはほぼ確実に判定可能である。一方、磁気センサの検出信号は、遮断桿による自動車の挟み込み(遮断桿の上下の動き)、自動車による遮断桿の押し込み(遮断桿の左右の動き)を判定する際の補助的な情報として用いることができる。
遮断桿4の折損を確実に検出するためには、図1に示すように、各センサ部10は、対応する遮断桿4の先端7または先端の近傍に取り付けられているのが望ましい。これによって、対応する遮断桿4が折損した場合には、折損箇所よりも先端7側にセンサ部10が配置されることになるので、遮断桿4が正常の場合と異常の場合との検出信号の相違を際立たせることができる。なお、先端近傍とは、図2(A)において先端7から遮断桿支持部5によって固定された基端8までのうち、概ねその1/10の範囲と考えることができる。この範囲では遮断桿4が折損する可能性は低いと考えられるからである。
コントローラ30は、各センサ部10との間で無線通信が可能なように、たとえば、図1に示すように、遮断機3Aの遮断機本体部6Aに取り付けられる。これと異なり、センサ部10A,10B,10C,10Dにそれぞれ対応する4個のコントローラ30を、4台の遮断機本体部6A,6B,6C,6Dにそれぞれ取り付けるようにしてもよい。
[センサ部の構成例]
図4は、図3のセンサ部の構成の一例を示すブロック図である。図4を参照して、センサ部10は、傾斜センサ11と、加速度センサ12と、角速度センサ(ジャイロセンサ)13と、磁気センサ14と、MCU(マイクロコントロールユニット:Micro Control Unit)15と、通信部16と、太陽電池17と、蓄電池18とを含む。
図4では、各種類ごとに1個のセンサのみが示されているが、各種類について複数個のセンサが設けられていてもよい。たとえば、遮断桿のX軸、Y軸、Z軸の3軸の加速度を検出する場合には、3軸加速度センサを1個設けるのが望ましいが、1軸加速度センサを3個設けることによっても同じ測定が可能である。
傾斜センサ11は、少なくともZ軸の対地水平度(Y軸の対地鉛直度)を検知できるようにする。これによって、遮断機3の閉状態(遮断桿4の対地水平状態)を検知することができる。さらに、遮断機3の開状態(遮断桿4の対地垂直状態)を検知するために、Y軸の対地水平度(Z軸の対地鉛直度)を検出するための傾斜センサ11を設けるのが望ましい。ここで、水平度とは水平方向とのなす角度をいい、鉛直度とは鉛直方向とのなす角度をいうものとする。一つの全角度傾斜角センサを用いてもよい。さらに、複数の傾斜センサ11を組合わせることによって、遮断桿4の傾斜角を連続的に測定できるようにするのが望ましい。また、X軸方向の傾斜センサを用いることで遮断桿の折損を高確度で検知することができる。
加速度センサ12として、遮断桿4のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の加速度を検出可能な3軸の加速度センサを設けるのが最も望ましい。加速度を検出可能な軸の数が制限される場合は、遮断桿4の折損の検出が容易になるように、Z軸方向の加速度の検出を最優先し、次にX軸方向の加速度を検出できるようにするのが望ましい。
角速度センサ13として、遮断桿4のX軸、Y軸、Z軸をそれぞれ回転軸としたときの角速度を検出可能な3軸の角速度センサを設けるのが最も望ましい。角速度を検出可能な回転軸の数が制限される場合は、遮断桿4の折損の検出が容易になるように、Z軸を回転軸としたときの角速度の検出を最優先し、次に、Y軸を回転軸としたときの角速度を検出できるようにするのが望ましい。
磁気センサ14は、自動車の車体を検出するために設けられている。高感度の磁気センサ14として、たとえば、ホール素子センサ、GMR(Giant Magneto Resistive effect)センサ、MI(Magneto-Impedance)センサを用いることができる。
MCU15は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力インターフェース、その他の周辺装置(A/D(Analog to Digital)コンバータなど)などを含む。各センサ11〜14の検出信号は、MCU15に取り込まれ、メモリに一時的に格納される。各センサ11〜14からアナログの検出信号が出力された場合は、アナログ検出信号はMCU15に内蔵されているA/Dコンバータ(不図示)によってデジタルデータに変換される。MCU15は、各センサ11〜14の検出信号に対してフィルタ処理および平均化処理などの演算処理を行うように構成されていてもよい。
通信部16は、各センサ11〜14の検出信号またはMCU15による演算処理後の検出信号をコントローラ30に無線送信する。この無線通信には、ZigBee(登録商標)、Wi−SUN(登録商標)、Sub−GHzなどが使用されるが、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)などを利用してもよい。
蓄電池18は、各センサ11〜14、MCU15、通信部16に駆動電圧を供給する。蓄電池18には、太陽電池17の出力電力が充電される。すなわち、センサ部10は、外部電源を用いないように構成されている。蓄電池以外にもスーパーキャパシタなどを使用してもよい。
上記の構成により、遮断桿監視装置40は、センサ部10からのデータ取出しおよびセンサ部10への電源供給などための配線を必要としない。これによって、既設の遮断機への遮断桿監視装置40の取り付け工事が容易になるだけでなく、遮断桿の異常検出の確度を向上させることができる。具体的に上記の構成によれば、遮断桿4が折損したために先端側の部分が分離した後においても、先端側の部分に取り付けられたセンサ部10からは継続的に検出信号が出力される。この結果、たとえば、加速度、角速度、傾斜角などの値が一定時間変化しないことを検出することによって、遮断桿の折損を検知することができる。
傾斜センサ11は、加速度センサ12、角速度センサ13、および磁気センサ14に比べて消費電力が小さいので次のような駆動方法をとることが望ましい。具体的には、加速度センサ12、角速度センサ13、および磁気センサ14については、通常動作モードと低消費電力モード(スリープモード)とを設け、傾斜センサ11は常時、通常動作状態にて駆動する。傾斜センサ11の検出信号をトリガ信号にして、加速度センサ12、角速度センサ13、および磁気センサ14は、スリープモードから通常動作モードに切替わるようにする。傾斜センサ11の出力信号に代えて、列車の接近する音または遮断機の警報音を検出する音センサの検出信号もしくは信号灯の出力光を検出する光センサの検出信号をトリガ信号としてもよい。
[コントローラの構成例]
図5は、図3のコントローラ30の構成を示すブロック図である。図5を参照して、コントローラ30は、下位側の通信部31と、MCU32と、上位側の通信部33と、蓄電池35とを含む。
通信部31は、各センサ部10と無線通信を行う。通信部33は、インターネット41を介して監視用コンピュータ42と通信を行う。蓄電池35は、通信部31,33およびMCU32に駆動電圧を供給する。蓄電池35には、太陽電池34の出力電力を充電してもよいし、外部電源からの電力を充電してもよい。
MCU32は、下位側の通信部31を介して受信した各センサ11〜14の検出信号に基づいて遮断桿4の異常の有無を判定する。MCU32は、インターネット41を介して判定結果を監視用コンピュータ42に送信する。MCU32は、遮断機本体部6から遮断機3の動作信号を受け、この動作信号に基づいて遮断機3の動作状態(開状態、閉状態)を検知するようにしてもよい。以下、各センサ11〜14の検出信号に基づいて遮断桿の異常を検出する具体的手順について詳しく説明する。
[遮断桿の異常検出の具体的手順]
以下では、まず、加速度センサ、角速度センサ、および傾斜センサの各々の検出信号が、遮断機の通常動作および遮断桿の状態に応じてどのように変化するかについて説明する。次に、遮断機の閉動作時および閉状態における遮断桿監視手順について説明する。
以下の説明において、遮断桿4のX軸、Y軸、Z軸の定義は図2で説明したとおりである。遮断桿の異常検出を高精度に行うためには、各センサの検出軸の方向を遮断桿4のX軸、Y軸、またはZ軸にできるだけ正確に合わせることが重要である。このため、センサ部10を遮断桿4に取り付ける際の取り付け角度をできるだけ正確に調整する必要がある。
(1.加速度センサの検出信号)
図6は、遮断桿の正常時における加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサの出力信号の一例を模式的に示す図である。図6では、遮断機の開閉動作に伴う各センサの出力信号の変化を示している。
図7は、各軸の加速度センサによる正常時の出力波形の特徴と異常時の遮断桿の状態とを表形式にまとめた図である。以下、図6および図7を参照して、まず、遮断桿4の正常時における各軸の加速度センサの出力信号波形について説明する。
正常時には、X軸方向(遮断桿の中心軸に直交しかつ遮断桿の回動面に直交する方向)の加速度は基本的に変化しない。Y軸方向(遮断桿の中心軸に直交しかつ回動面に沿う方向)の加速度は、遮断桿の動きに合わせて変化する。具体的には、図6において、遮断機が開状態から閉状態に移行する閉動作の開始時点(遮断桿が下がり始める時点)において(時刻t1の直後)、−Y方向(遮断桿の下降方向)の加速度が発生する。閉動作が終了する直前の時点において(時刻t2の直前)、+Y方向(遮断桿の上昇方向)の加速度が発生する。同様に、遮断機が閉状態から開状態に移行する開動作の開始時点(遮断桿が上がり始める時点)において(時刻t3の直後)、+Y方向(遮断桿の上昇方向)の加速度が発生する。開動作が終了する直前の時点において(時刻t4の直前)、−Y方向(遮断桿の下降方向)の加速度が発生する。このように、Y軸方向の加速度の符号によって、開動作か閉動作かを判定可能である。
Z軸方向(遮断桿の中心軸方向)の加速度は、閉動作時(時刻t1〜時刻t2)および開動作時(時刻t3〜時刻t4)における遠心力に基づくものである。遠心力による加速度の方向は常に+Z方向(遮断桿の伸長方向)である。
次に、遮断桿が異常状態の場合について説明する。遮断機が閉状態のときに自動車によって遮断桿が押し込まれた場合には、遮断桿が水平方法(左右方向)に動くので、X軸方向の加速度が検出される。さらに、遮断桿の押し込みによって遮断桿が撓るように変形する場合には、遠心力による+Z方向の加速度も検出される。X軸方向の加速度を2回積分することによって得られるX軸方向の位置情報を用いると、遮断桿による押し込みが解消したとかどうか(すなわち、X軸方向の変位が0に戻ったか否か)を判別することができる。
遮断機の閉動作の途中で、自動車が挟み込まれた場合には、遮断桿が鉛直方向(上下方向)に動くので、Y軸方向の加速度が検出される。さらに、自動車の挟み込みによって遮断桿が撓るように変形する場合には、遠心力による+Z方向の加速度も検出される。Y軸方向の加速度を2回積分することによって得られるY軸方向の位置情報を用いると、閉動作時におけるY軸方向の移動距離が所定距離よりも短いことによって、自動車の挟み込みが生じたことを判定できる。さらに、合計の移動距離が上記の所定距離の達したことによって、自動車の挟み込みが解消したことが判定できる。
遮断桿が折損した場合(完全に分離せずに一部がぶら下がった場合、もしくは、分離した直後から地面に落下して停止するまで)には、センサの検出軸の方向が当初の設定方向からずれるので、正常時には検出できないX軸方向および−Z方向の加速度も検出できる。特に、−Z方向の加速度は、押し込みまたは挟み込みでは検出されず、折損の場合に限って検出される。遮断桿の折損によって分離した一部が地面に落下し、その後、地面上で停止した場合には、全ての軸方向の加速度が0となって変化しなくなる(センサ部10は、遮断桿の先端または先端近傍に取り付けられているので、分離した遮断桿の一部とともに落下する)。
(2.角速度センサの検出信号)
図8は、各軸の角速度センサによる正常時の出力波形の特徴と異常時の遮断桿の状態とを表形式にまとめた図である。以下では、図6および図8を参照して、まず、遮断桿4の正常時における角速度センサの出力信号波形について説明する。
正常時には、Y軸回りおよびZ軸回りの角速度は基本的には変化しない。X軸(遮断桿の中心軸に直交しかつ遮断桿の回動面に直交する軸)の回りの角速度は、遮断桿の動きに合わせて変化する。具体的には図6に示すように、遮断機の閉動作時(時刻t1から時刻t2まで)の角速度を正とすると、遮断機の開動作時(時刻t3から時刻t4まで)の角速度は負となる。このようにX軸回りの角速度の符号によって、開動作か閉動作かを判定可能である。
次に、遮断桿が異常状態の場合について説明する。遮断機が閉状態のときに自動車によって遮断桿が押し込まれた場合には、遮断桿が水平方法(左右方向)に動くので、Y軸(遮断桿の中心軸に直交しかつ回動面に沿う方向の軸)の回りの角速度が検出される。Y軸回りの角速度を積分することによって得られる位置情報を用いると、遮断桿の押し込みが解消したかどうか(すなわち、変位量が0に戻ったか否か)を判別することができる。
遮断機の閉動作の途中で、自動車が挟み込まれた場合には、遮断桿が鉛直方向(上下方向)に動くので、X軸のまわりの角速度が検出される。X軸回りの角速度を積分することによって得られる遮断桿の回動方向の位置情報を用いると、閉動作時における回動方向の移動距離が所定距離よりも短いことによって、自動車の挟み込みが生じたことを判定できる。さらに、合計の移動距離が上記の所定距離の達したことによって、自動車の挟み込みが解消したことを判定できる。
遮断桿が折損した場合(完全に分離せずに一部がぶら下がった場合、もしくは、分離した直後から地面に落下して停止するまで)には、センサの検出軸の方向が当初の設定方向からずれるので、正常時には検出できないY軸回りおよびZ軸回りの角速度も検出され得る。特に、Z軸回りの角速度は、押し込みまたは挟み込みでは検出できず、折損の場合に限って検出される。遮断桿の折損によって分離した一部が地面に落下し、その後、地面上で停止した場合には、全ての軸回りの角速度が0のまま変化しなくなる(センサ部10は、遮断桿の先端または先端近傍に取り付けられているので、分離した一部とともに落下する)。
(3.傾斜センサの検出信号)
図9は、各軸の傾斜センサによる正常時の出力波形の特徴と異常時の遮断桿の状態とを表形式にまとめた図である。図6および図9を参照して、まず、遮断桿4の正常時における傾斜センサの出力信号波形について説明する。以下の説明において、水平度とは遮断桿の回動面での水平方向とのなす角度をいい、鉛直度とは遮断桿の回動面での鉛直方向とのなす角度をいうものとする。なお実際の遮断桿では遮断桿の垂れやストッパの設置状態により厳密な水平および鉛直方向からずれを生じているため、設置時に開状態および閉状態での傾斜を記録し、その角度を水平および垂直の基準として判定を行う。図6、図9、図10、およびその説明では、簡単のために、遮断機が閉状態のY軸水平度を90度、Z軸水平度を0度とし、遮断機が開状態のY軸水平度を0度、Z軸水平度を90度としている。
図6に示すように、正常時にはY軸およびZ軸の水平度(または鉛直度)は、遮断桿の動きに合わせて変化する。遮断機が開状態のとき(遮断桿の中心軸が鉛直方向のとき)、Y軸の水平度およびZ軸の鉛直度は0になる。遮断機が閉状態のとき(遮断桿の中心軸が水平方向のとき)、Y軸の鉛直度およびZ軸の水平度は0になる。
次に、遮断桿が異常状態の場合について説明する。遮断機の閉動作の途中で、自動車が挟み込まれた場合には、Y軸の鉛直度およびZ軸の水平度は0にならず、0度から90度の間の角度が検出される。その後、Y軸の鉛直度およびZ軸の水平度が0になったことを確認することによって、自動車の挟み込みが解消したことを判定できる。
遮断桿が折損した場合(完全に分離せずに一部がぶら下がった場合、もしくは、分離した直後から地面に落下して停止するまで)には、0度および90度以外の傾斜角が傾斜センサによって検出される。遮断桿の折損によって分離した一部が地面に落下し、その後、地面上で停止した場合には、Z軸の水平度(Y軸の鉛直度)が0度になり変化しなくなる(センサ部10は、遮断桿の先端または先端近傍に取り付けられているので、分離した一部とともに落下する)。
(4.遮断桿の異常時におけるセンサ信号の特徴)
図10は、センサの検出信号に基づく遮断桿の状態の判定方法を表形式でまとめた図である。以下、これまでの説明を総括して、遮断桿の状態の判定方法について説明する。
(4.1 傾斜センサ)
図10を参照して、傾斜センサでは、正常時における遮断桿の開状態(Y軸水平、Z軸鉛直)と遮断桿の閉状態(Y軸鉛直、Z軸水平)とを検知することができる。上記以外の傾きで遮断桿の閉動作が停止した場合には、自動車の挟み込みが生じたか、折損が生じたことを意味している。特に、正常時の開閉動作時における傾斜角の変化範囲(たとえば、0度から90度まで)を超えて傾斜角が変化している場合には、遮断桿が折損したとほぼ確実に判定することができる。ここで、遮断桿が動作停止したことは、Y軸方向の加速度またはX軸回りの角速度の変化よって検知できる。もしくは、遮断桿が閉動作を開始してからの経過時間が閉動作に必要な所定時間以上となったことによっても検知できる。
傾斜センサの検出値が一定期間変化しなくなった場合には、遮断桿の折損によって分離した一部が地面に落下し、その後、地面上で停止したことが推定できる。
(4.2 加速度センサ)
Y軸方向の加速度の検出信号に基づいて、遮断桿の開閉動作に要する時間を検証することができる。具体的に、開閉動作の開始時および終了時の一方で正の加速度が検出され、他方で負の加速度が検出される。閉動作に要する時間が所定時間より短い場合には、遮断桿による自動車の挟み込みの可能性があり、閉動作に要する時間が所定時間より長い場合には、折損の可能性がある。
過大な大きさの加速度を検出した場合には、遮断桿が折損したと判定できる。さらに、X軸方向の加速度は正常時には検出しないので、この大きさが所定の閾値を超えている場合には、遮断桿の折損の可能性がある。ただし、X軸方向の加速度は、自動車によって遮断桿が押し込まれた場合にも検出されるので、折損であると確実に判定するためには他の情報も必要になる。たとえば、衝撃検知後の加速度の積分による軌道判定を併用することで確度を高めることができる。
−Z方向の加速度は、正常時、遮断桿による自動車の挟み込み、自動車による遮断桿の押し込みのいずれによっても生じ得ない。したがって、−Z方向の加速度の大きさが定められた閾値を超えている場合には、遮断桿が折損したとほぼ確実に判定できる。
X軸方向、Y軸方向、Z軸方向のいずれの方向の加速度の値も、0のままで一定時間変化しない場合には、遮断桿の一部が折損によって分離したと判定できる。
(4.3 角速度センサ)
X軸回りの角速度の検出信号に基づいて、遮断桿の開閉動作に要する時間を検証することができる。具体的に、開動作および閉動作の一方で正の角速度が検出され、他方で負の角速度が検出される。閉動作に要する時間が所定時間より短い場合には、遮断桿による自動車の挟み込みの可能性があり、閉動作に要する時間が所定時間より長い(または、所定の閉動作角速度波形が検出されなかった)場合には、折損の可能性がある。
Y軸回りの角速度は正常時には検出しないので、この大きさが所定の閾値を超えている場合には、遮断桿の折損の可能性がある。ただし、Y軸回りの角速度は、自動車によって遮断桿が押し込まれた場合にも検出されるので、折損であると確実に判定するためには他の情報も必要になる。たとえば、Y軸回りの角速度の積分値を使って回転角を求め、所定の閾値以上で折損を判定する。
Z軸回りの角速度は、正常時、遮断桿による自動車の挟み込み、自動車による遮断桿の押し込みのいずれによっても生じない。したがって、Z軸回りの角速度の大きさが定められた閾値を超えている場合には、遮断桿が折損したとほぼ確実に判定できる。
X軸、Y軸、Z軸のいずれの軸回りの角速度の値も、0のままで一定時間変化しない場合には、遮断桿の一部が折損によって分離したと判定できる。
(4.4 磁気センサ)
磁気センサによって車体などの金属物および磁性体を検知することができる。したがって、磁気センサを利用することによって、遮断桿による自動車の挟み込みおよび自動車による遮断桿の押し込みのいずれかが発生したこと、さらには自動車が脱出したことによって挟み込みまたは押し込みの状態が解消したことを検知できる。
(5.遮断機の閉動作時における遮断桿監視手順)
図11は、遮断機の閉動作時における遮断桿の監視手順を示すフローチャートである。図11において、遮断桿の状態は、図3および図5のコントローラ30のMCU32によって判定される。変形例として、遮断桿の状態の判定処理の一部または全部をセンサ部10のMCU15で実施してもよい。この場合、センサ部10からは、各センサ素子11〜14による検出結果および/または遮断桿の状態の判定結果がコントローラ30に送信される。
図11を参照して、初期状態では遮断機は開状態であるとする(ステップS100)。まず、MCU32は、センサの検出信号に基づいて閉動作が開始したかどうかを判定する(ステップS110)。具体的には、所定の閾値を超える大きさのY方向加速度、または所定の閾値を超える大きさのX軸回りの角速度、または傾斜センサの変化によって遮断機の閉動作の開始を検知することができる。
閉動作が開始した場合(ステップS110でYES)、MCU32は、自動車の挟み込みが生じたか否かを判定する(ステップS120)。具体的には、遮断桿が停止するまで時間が所定時間よりも短い場合は、遮断桿によって自動車が挟み込まれたと判定できる。遮断桿が停止したか否かは、加速度センサまたは角速度センサの検出信号によって判定可能である。遮断桿が停止するまでの時間に代えて、遮断桿の移動距離が所定距離よりも短い場合に、遮断桿によって自動車が挟み込まれたと判定してもよい。遮断桿の移動距離は、Y軸方向の加速度を2回積分することによって、もしくはX軸回りの角速度を1回積分することによって求めることができる。
さらに、傾斜センサによる検出信号が、Z軸が水平方向になったこと(またはY軸が垂直方向になったこと)を示していない場合にも、遮断桿によって自動車が挟み込まれたと判定することができる。
自動車の挟み込みが生じた場合には、磁気センサによって自動車の車体の金属を検出することできる。したがって、上記の加速度センサまたは角速度センサまたは傾斜センサの検出結果に磁気センサの検出結果を組み合わせることによって、自動車の挟み込みを確実に判定することができる。
次に、MCU32は、自動車の挟み込みが生じたと判定した場合(ステップS120でYES)、それによって、遮断桿の折損が生じているか否かを判定する(ステップS130)。たとえば、Y方向およびZ方向に過大な加速度を検出したこと、−Z方向の加速度を検出したこと、Z軸回りの角速度を検出したことによって遮断桿の折損を検知することができる。さらに、傾斜センサの出力が異常値を示したこと、たとえば、正常時の開閉動作時における傾斜角の変化範囲(たとえば、0度から90度まで)を超えて傾斜角が変化した場合に、遮断桿の折損を検知することができる。さらに、上記した異常な検出結果が得られた後、一定時間センサの出力値が変化しなかった場合には、遮断桿の一部が折損によって分離したと判定できる。なお、折損判定(ステップS130)を常時バックグラウンドで実施してもよい。この場合には、挟み込みが生じたか否かの判定(ステップS120でYES)から、挟み込み解消したか否かの判定(ステップS140)に直接遷移してもよい。
MCU32は、遮断桿の折損が生じていない場合(ステップS130でNO)、自動車が脱出することにより挟み込みが解消したか否かを判定する(ステップS140)。具体的には、遮断桿の全移動距離が所定値に達したこと(すなわち、閉状態の正常位置まで移動したこと)、および/または傾斜センサによってY軸が鉛直方向(Z軸が水平方向)になったことを検知することによって挟み込みが解消したことを検知できる。さらには、磁気センサによって踏切内に自動車の車体が検出できなくなったことによっても、挟み込みが解消したことを検知できる。
一方、MCU32は、遮断桿による自動車の挟み込みを検知しない場合(ステップS120でNO)には、閉動作の正常終了を検知することによって処理を終了する(ステップS150)。具体的に、MCU32は、遮断桿が停止するまでの時間または遮断桿が停止するまでの移動距離が適正範囲内であること、および/または、傾斜センサによってY軸が鉛直方向(Z軸が水平方向)になったことを検知したことによって、遮断機の閉動作が正常終了したと判定する。
(6.遮断機の開動作時における遮断桿監視手順)
図12は、遮断機の閉状態における遮断桿の監視手順を示すフローチャートである。図12において、遮断桿の状態は、図3および図5のコントローラ30のMCU32によって判定される。
図12を参照して、初期状態では遮断機は閉状態であるとする(ステップS200)。まず、MCU32は、遮断機が閉状態のとき、自動車によって遮断桿の押し込みが生じたか否かを判定する(ステップS210)。具体的には、所定の閾値を超える大きさのX方向加速度、および/または所定の閾値を超える大きさのY軸回りの角速度を検出したことによって、遮断桿の押し込みが発生したと検知できる。さらに、遮断桿の押し込みが生じている場合には、磁気センサによって自動車の車体の金属を検出することできる。したがって、上記の加速度センサおよび/または角速度センサ検出結果に磁気センサの検出結果を組み合わせることによって、遮断桿の押し込みを確実に判定することができる。
次に、MCU32は、自動車による遮断桿の押し込みが生じたと判定した場合(ステップS210でYES)、それによって、遮断桿の折損が生じているか否かを判定する(ステップS220)。たとえば、X方向およびZ方向に過大な加速度を検出したこと、−Z方向の加速度を検出したこと、Z軸回りの角速度を検出したことによって遮断桿の折損を検知することができる。さらに、傾斜センサの出力が異常値を示したこと、たとえば、正常時の開閉動作時における傾斜角の変化範囲(たとえば、0度から90度まで)を超えて傾斜角が変化した場合に、遮断桿の折損を検知することができる。さらに、上記した異常な検出結果が得られた後、一定時間センサの出力値が変化しなかった場合には、遮断桿の一部が折損によって分離したと判定できる。なお、折損判定(ステップS220)を常時バックグラウンドで実施している場合には、押し込みが生じたか否かの判定(ステップS210でYES)から、押し込みが解消したか否かの判定(ステップS230)に直接遷移してもよい。
MCU32は、遮断桿の折損が生じていない場合(ステップS220でNO)、自動車が脱出することにより遮断桿の押し込みが解消したか否かを判定する(ステップS230)。具体的には、X方向の加速度の2回積分またはY軸回りの角速度の1回積分で算出される遮断桿の変位量が0に戻ったこと(すなわち、閉状態の正常位置に戻ったこと)によって、遮断桿の押し込みが解消したことを検知できる。さらには、磁気センサによって踏切内に自動車の車体が検出されなくなったことによっても、押し込みが解消したことを検知できる。
MCU32は、遮断桿の押し込みが生じていない正常時には(ステップS210でNO)、遮断機の開動作が開始したか否かを判定する(ステップS250)。具体的には、所定の閾値を超える大きさのY方向加速度、または所定の閾値を超える大きさのX軸回りの角速度、または傾斜センサの変化によって遮断機の開動作の開始を検知することができる。
MCU32は、遮断機の開動作の開始を検知した後、開動作の正常終了を検知することによって処理を終了する(ステップS260)。具体的に、MCU32は、遮断桿が停止するまでの時間または停止するまでの移動距離が適正範囲内であること、および/または、傾斜センサによってY軸が水平方向(Z軸が鉛直方向)であることを検知したことによって、遮断機の閉動作が正常終了したと判定する。
[効果]
以上のとおり、第1の実施形態の遮断桿監視装置によれば、遮断機3の遮断桿4にセンサ部10を取り付け、センサ部10によって加速度、角速度、傾斜角、および磁気のうちの少なくとも2種類の物理量を検出するように構成される。このように、複数の物理量の検出結果を組合わせることによって、遮断桿の異常状態、特に折損したか否かを確実に検出することができる。特に、正常時には検出し得ない物理量である、Z軸まわりの角速度、−Z方向の加速度、および動作範囲外の遮断桿の傾斜角のうちいずれか1つを検出した場合には、ほぼ確実に遮断桿4が折損したと判定することができる。
センサ部10は遮断桿4の先端または先端近傍に取り付けられる。これによって、遮断桿4が折損した場合には、折損箇所よりも先端側にセンサ部10が配置されることになるので、遮断桿4が正常の場合と異常の場合との検出信号の相違を際立たせることができる。
センサ部10からコントローラ30へは無線信号によって検出信号が送信される。これによって、遮断桿4の折損時に断線によってコントローラ30が検出信号を受信できなくなるという不都合を回避することができる。
さらに、自動車の車体の金属を検出可能な磁気センサ14の検出結果と、力学量を検出する加速度センサ12、角速度センサ13、または傾斜センサ11の検出結果とを組み合わせることによって、自動車によって遮断桿4が押し込まれている状態、または、遮断桿4によって自動車が挟み込まれている状態を確実に検知することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明したセンサ部10の遮断桿4への実装例について説明する。
図13は、センサ部の実装例を示す図である。図13(A)はセンサ部10の外観図を示す。図解を容易にするために、筐体51および太陽電池17の一部を破断して示している(破断線52)。図13(B)はセンサ部10を遮断桿4に取り付けた場合において、遮断桿4を側面方向から見たときのセンサ部10の断面図を示す。
図13(A)および(B)を参照して、センサ部10は、筐体51と、回路基板50と、太陽電池パネル17と、蓄電池18とを含む。
筐体51は、中空の円筒部材53および円筒部材53の第1開口端を覆う端面部54を有する。回路基板50は、端面部54に沿って円筒部材53の内部空間に設けられている。回路基板50には、前述の各種のセンサ素子(傾斜センサ11、加速度センサ12、角速度センサ13、磁気センサ14)が実装されている。回路基板50よりも円筒部材53の内側には(端面部54とは反対側に)蓄電池18が配置されている。太陽電池パネル17は、円筒部材53の外表面に取り付けられている。なお、フレキシブルなパネル状の蓄電池18を用いる場合には、円筒部材53の外表面に蓄電池18を取り付けることも可能である。
上記の構成のセンサ部10は、遮断桿4の先端部7が円筒部材53の第2開口端から内部に挿入された状態で、遮断桿4に取り付けられる。このとき、遮断桿4のX軸方向またはY軸方向と、センサ部10に取り付けられた各種センサ素子の検出軸とが一致するように、遮断桿4に対する円筒部材53の周方向の角度が調整される。
上記のセンサ部10の構成によれば、既存の遮断桿4に容易にセンサ部10を取り付けることができるので、施工費用および施工時間を短縮することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3,3A〜3D 遮断機、4,4A〜4D 遮断桿、5,5A〜5D 遮断桿支持部、6,6A〜6D 遮断機本体部、7 先端、8 基端、9 中心軸、10,10A〜10D センサ部、11 傾斜センサ、12 加速度センサ、13 角速度センサ、14 磁気センサ、16,31,33 通信部、17,34 太陽電池、18,35 蓄電池、30 コントローラ、40 遮断桿監視装置、41 インターネット、42 監視用コンピュータ、50 回路基板、51 筐体、53 円筒部材、54 端面部。

Claims (10)

  1. 遮断機の遮断桿に取り付けるように構成されたセンサ部を備え、
    前記センサ部は、加速度、角速度、傾斜角、および磁気のうちの少なくとも2種類の物理量を検出し、
    さらに、前記センサ部からの検出信号に基づいて、前記遮断桿が異常か否かを判定する判定部とを備える、遮断桿監視装置。
  2. 前記センサ部は、前記検出信号を無線によって前記判定部に送信する、請求項1に記載の遮断桿監視装置。
  3. 前記センサ部は、自動車の車体の金属を検出可能な磁気センサを少なくとも含み、
    前記判定部は、前記加速度、角速度、および傾斜角のうちの少なくとも1種類の物理量の検出結果と前記磁気センサの検出結果とを組み合わせることによって、前記自動車によって前記遮断桿が押し込まれているか否か、または、前記遮断桿によって前記自動車が挟み込まれているか否かを判定する、請求項1または2に記載の遮断桿監視装置。
  4. 前記センサ部は、前記遮断桿の先端または先端近傍に取り付けるように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遮断桿監視装置。
  5. 遮断機の遮断桿の先端または先端近傍に取り付けるように構成されたセンサ部を備え、
    前記センサ部は、加速度、角速度、および傾斜角のうちの少なくとも1種類の物理量を検出し、
    さらに、前記センサ部から無線送信された検出信号に基づいて、前記遮断桿が異常か否かを判定する判定部とを備える、遮断桿監視装置。
  6. 前記センサ部は、
    中空の円筒部材および前記円筒部材の第1開口端を覆う端面部を有する筐体と、
    前記端面部に沿って前記円筒部材の内部に設けられ、1または複数のセンサ素子が実装された回路基板と、
    前記円筒部材の外表面に取り付けられた太陽電池パネルとを含み、
    前記センサ部は、前記円筒部材の第2開口端から前記遮断桿の先端部が挿入された状態で、前記遮断桿に取り付けられるように構成されている、請求項4または5に記載の遮断桿監視装置。
  7. 前記センサ部は、前記遮断桿の中心軸を回転軸としたときの角速度を検出するための第1のセンサ素子を少なくとも含み、
    前記判定部は、前記第1のセンサ素子による検出信号の大きさが第1の閾値以上の場合に、前記遮断桿が折損していると判定する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮断桿監視装置。
  8. 前記センサ部は、前記遮断桿の中心軸方向の加速度を検出するための第2のセンサ素子を少なくとも含み、
    前記判定部は、前記第2のセンサ素子によって検出される前記遮断桿の短縮方向の加速度の大きさが第2の閾値以上の場合に、前記遮断桿が折損していると判定する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の遮断桿監視装置。
  9. 前記センサ部は、前記傾斜角として前記遮断桿の回動方向の傾斜角を検出するための第3のセンサ素子を少なくとも含み、
    前記判定部は、前記第3のセンサ素子によって検出される前記遮断桿の傾斜角が、正常時の前記遮断機の開閉動作による前記遮断桿の傾斜角の範囲外である場合に、前記遮断桿が折損していると判定する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の遮断桿監視装置。
  10. 遮断機の遮断桿に取り付けられた複数のセンサ素子によって、加速度、角速度、傾斜角、および磁気のうちの少なくとも2種類の物理量を検出するステップと、
    プロセッサが、前記複数のセンサ素子からの検出信号に基づいて、前記遮断桿が異常か否かを判定するステップとを備える、遮断桿監視方法。
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