JP2017105155A - 液体予備加熱装置、液体吐出ユニット、及び液体を吐出する装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような粘度の高いインクを使用する際には、そのインクを予め加熱して粘度を低下させてから、供給チューブを通してインクジェットヘッドに供給していることが多い。
その構成において、ヒータからの熱伝達効率を向上させるためには、出来るだけ長く蛇行状流路を配置することが望ましい。
特許文献2には、インクの加熱装置としてヒータからの熱伝達を効率良くする為の管径の小さな蛇行経路を配置した構成が開示されている。
本発明の実施の形態を説明する。本発明は、簡単な構成で液体を吐出する装置としてのインクジェットヘッドに供給されるインクの加熱を行うに際して、以下の特徴を有する。
要するに、液体を吐出する装置の液体の搬送流路に蛇行状のバッファ部を設け、バッファ部での流れを下端から上向きに蛇行して流れる形状にし、バッファ部から出た後は下向きに流れる流路形状としたことを特徴とする。
<基本構成>
図1は、液体を吐出する装置に用いられる液体予備加熱装置のインク供給径路上の配置についての説明図である。
ここで、予備加熱とは液滴吐出ヘッドにインクを供給する前に液体予備加熱装置内を流れる液体としてのインクの粘度を下げるための加熱である。液滴吐出ヘッドで本加熱によりインクを吐出しても、液滴吐出ヘッドで加熱をせずにインク室の外部から圧力を加えて吐出してもよい。
図1において、インクタンク105に貯蔵されたインクは、供給チューブ104、及び液体予備加熱装置103を経由し、所定の温度まで予備加熱される。予備加熱されたインクは、供給チューブ102を経由して液滴吐出ヘッド101に供給され、図示しない駆動回路からの信号により、液滴吐出ヘッドは図示しない記録媒体上にインク吐出を行う。
インクタンク105からのインク供給については、最も簡単な構成としては、液滴吐出ヘッド101のノズル面とインクタンク105の液面との水頭差による構成をとることが多い。
インクタンク105から液滴吐出ヘッド101へのインク供給を行う原理は上記通りであり、記録媒体上にインク画像を形成する装置に用いられる。
図2は、本発明の前提となった液体予備加熱装置についての説明図である。
図2に示す液体予備加熱装置は、インク流入口210から流入したインクは蛇行状流路220を経由し、所定の温度に加温されてインク流出口230から供給チューブを介して、液滴吐出ヘッドに供給される。
液体予備加熱装置に配置された加熱部240からの熱伝達効率を向上させるためには、出来るだけ長く蛇行状流路220を配置することが望ましい。
しかし、蛇行状流路220を長くすると、蛇行状流路220での圧力損失が大きくなる。前述した液滴吐出ヘッドのノズル面とインクタンクの液面との水頭差による構成にてインク供給を行う場合、液滴吐出ヘッドから流量を多く吐出させようとすると、圧力損失によりインクの供給不足が起き、吐出不良の原因となる場合がある。
図3は、本発明の液体吐出装置に用いられる液体予備加熱装置をヘッドの上側に接続した液体吐出ユニットを示す外観斜視図である。
図3に示すように、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッドとも言う)101に、液滴吐出ヘッド101を跨ぐように形成されたΠ字形状のブラケット201が設けられ、ブラケット201の上に複数(4個に限定されない。)の液体予備加熱装置300が設置されている。
図4(a)は、図3に示した液体予備加熱装置300を構成する液体予備加熱装置の外観斜視図であり、図4(b)は、図4(a)の分解斜視図である。
図4(a)において、300aは、液体としてのインク注入口であり、300bは、インク流出口である。
蓋311はステンレス板、耐熱プラスチック等が挙げられ、流路プレート312は、例えばステンレス板を含む金属板に流路312a,312b,312cとなる溝(均一の深さとする)及び貫通孔をエッチング、フライス盤による切削加工、ボール盤による孔加等で形成したものである。
加熱部310から熱を受ける時間を確保すると共に圧力損失を小さく抑える流路形状として以下の形状にする。
図6は、インクジェット方式によりインクを吐出する液滴吐出ヘッド2、円筒形状ドラム3、表面に用紙を保持して搬送する方式を搭載した画像形成部1を持つ液体を吐出する装置としての画像形成装置システムの全体構成図である。
画像形成システムは、給紙部10と、レジスト調整部20と、画像形成部1と、乾燥部30と、排紙部40と、を有する。
画像形成部1は、液体吐出ユニットと、円筒形状ドラム3と、用紙グリッパ4と、を有する。
液体吐出ユニットは、図1に示した液体予備加熱装置300と、液滴吐出ヘッド2としてのインクジェットヘッド101と、を有する。液滴吐出ヘッド2は、円筒形状ドラム3の周囲に複数(図では6個であるが限定されない。)配置されている。
図6を参照して画像形成装置システム全体の一連の動作を説明する。
レジスト調整部20では、内部に設けたレジストローラ21によって用紙のレジスト補正が行われる。
円筒形状ドラム3の表面には無数のエアー吸引孔があり、用紙11全体を裏面からエアー吸引して円筒形状ドラム3表面に密着させている。
円筒形状ドラム3の表面に沿って液滴吐出ヘッド2のユニットが所定のインク色を充填した状態で配置されている。
この各色の液滴吐出ヘッド2下部に用紙11が送られるとインクを印射して画像を形成する。
乾燥部30には乾燥ユニット31が取り付けられ、この下を用紙11が通過することによってインク中の水分を蒸発させ用紙11のカールを防止している。
用紙反転部51で用紙11の搬送方向を切り変えた後、用紙反転搬送部50によって画像形成部1方向に搬送される。
円筒形状ドラム3に達する前にレジストローラ52によって用紙11のレジストを補正する。
画像形成部1では、前述と同様に用紙11の裏面に画像形成が行なわれる。
以上において、本実施形態によれば、吐出すべき液体の流路に蛇行状のバッファ部を設け、バッファ部の流れは下端から上向きに蛇行して流れる形状にし、バッファ部から出た後は下向きに流れる流路形状とした。この結果、流れる液体としてのインクに適度な加熱時間を得られ、かつ圧力損失を小さく抑えることが出来、インクの供給不足が生じない液体予備加熱装置を提供することができる。
また、本実施形態によれば、インク充填時に気泡が発生した場合は、気泡を上へ上へと導いて排出するという効果がある。
その結果、インクジェットヘッドに供給されるインクの温度がばらついてしまい、インクジェットヘッドにより吐出されるインク滴の重量にばらつきが生じ、ドット径のばらつきの要因となることがあった。
尚、「電力密度」とは、単位面積当たりの消費電力を言う。
しかし、流路幅による温度ばらつきが生じるという問題は解消できていない。
<実施形態3>
図7に実施形態3に係る予備加熱装置を示す。
加熱部は流路幅形状に合わせ領域P1〜P19に示すように発熱領域を分割し、それぞれの領域での単位面積当たりの消費電力、すなわち電力密度を変化させている。以下、電力密度をW密度(ワット密度)と記す。
図8に図7の領域P1〜P19に対応したW密度の値を示す。
流路幅の広い領域P4〜P12に対して、流路幅の狭い領域P1〜P3、P13〜P19のW密度を大きくしている。
2、101 液滴吐出ヘッド
3 円筒形状ドラム
4 用紙グリッパ
10 給紙部
11 用紙
12 エアー分離部
21 レジストローラ
30 乾燥部
31 乾燥ユニット
40 排紙部
50 用紙反転搬送部
51 用紙反転部
52 レジストローラ
103、300 液体予備加熱装置
201 ブラケット
210 インク流入口
220 蛇行状流路
230 インク流出口
240、310 加熱部
300a インク注入口
300b インク流出口
311 蓋
312 流路プレート
312a 供給流路
312b 搬送流路
312c 排出流路
Claims (9)
- 液体を吐出する装置に用いられる液体予備加熱装置であって、
前記液体予備加熱装置は、前記液体予備加熱装置内を流れる液体が流れる流路と、前記液体を加熱する加熱部と、を有し、
前記流路は、
前記液体予備加熱装置内の内側面に沿って配設された供給流路と、
前記供給流路が配設された内側面に対向する内側面に沿って配設された排出流路と、
前記供給流路の下端から前記排出流路の上端にかけて、前記供給流路と前記排出流路の間を往復するように配設された搬送流路と、を有する
ことを特徴とする液体予備加熱装置。 - 前記搬送流路の少なくとも一部において、前記搬送流路の液体の流れ方向の断面積は前記供給流路と前記搬送流路の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の液体予備加熱装置。
- 前記搬送流路の液体の流れ方向の断面積は、前記供給流路の下端から徐々に大きくなることを特徴とする請求項2に記載の液体予備加熱装置。
- 前記搬送流路の上壁面は、流れに沿って断面積を大きくする方向に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至3に記載の液体予備加熱装置。
- 前記液体予備加熱装置は、前記供給流路と前記搬送流路を加熱する第一加熱部と、前記排出流路を加熱する第二加熱部に分割されていることを特徴とする請求項1乃至4に記載の液体予備加熱装置。
- 前記加熱部の電力密度は、前記流路の幅に応じて異ならせていることを特徴とする請求項1乃至5に記載の液体予備加熱装置。
- 前記流路の幅が広くなるほど前記加熱部の電力密度を小さくし、前記流路の幅が狭くなるほど前記加熱部の電力密度を大きくすることを特徴とする請求項6に記載の液体予備加熱装置。
- 請求項1乃至7に記載の液体予備加熱装置と、前記液体予備加熱装置から搬送された液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする液体吐出ユニット。
- 請求項1乃至7に記載の液体予備加熱装置を備えることを特徴とする液体を吐出する装置。
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