JP2017105090A - 造形装置 - Google Patents

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崇 加瀬
Takashi Kase
崇 加瀬
達也 多田
Tatsuya Tada
達也 多田
博一 宇佐美
Hiroichi Usami
博一 宇佐美
賢司 辛島
Kenji Karashima
賢司 辛島
厳也 阿南
Itsuya Anami
厳也 阿南
理 山中
Satoru Yamanaka
理 山中
佑士 若林
Yuji Wakabayashi
佑士 若林
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    • G03G15/22Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20
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    • G03G15/224Machines for forming tactile or three dimensional images by electrographic means, e.g. braille, 3d printing

Abstract

【課題】画像形成部で形成された材料層が第1の搬送体及び中間搬送体を介して第2の搬送体に転写され、第2の搬送体からステージ上に積層される造形装置を、簡単な構成で実現する。
【解決手段】与えられた画像データに基づき、材料層を形成する画像形成部と、前記画像形成部により形成された前記材料層を搬送する第1の搬送体と、前記第1の搬送体から転写される前記材料層を搬送する中間搬送体と、前記中間搬送体から転写される前記材料層を前記ステージに向けて搬送する第2の搬送体と、を有し、前記第1の搬送体及び前記第2の搬送体はそれぞれ電気的に接地され、前記第1の搬送体から前記中間搬送体に前記材料層を転写するための電圧、又は、前記中間搬送体から前記第2の搬送体に前記材料層を転写するための電圧を前記中間搬送体に印加する電圧印加手段をさらに有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、造形装置に関するものである。
近年、アディティブマニファクチャリング(AM)、3次元プリンタ、ラピッドプロトタイピング(RP)等で呼称される、立体造形技術が注目を集めている(本明細書ではこれらの技術を総称してAM技術と呼ぶ)。AM技術は、立体物の3次元形状データをスライスして複数のスライス形状データを生成し、その各スライス形状データを基に造形材料により各レイヤーを形成し、造形材料のレイヤーを順次積層し固着することで、立体物を造形する技術である。
特許文献1には、電子写真方式によって造形材料のレイヤーを形成し、造形材料のレイヤーを順次積層して固着することで、立体物を造形する技術が記載されている。
特表平8−511217号公報
しかしながら、上述の従来技術では、以下のような問題が生ずることが懸念される。
特許文献1に記載の技術では、電子写真方式によって転写ベルト上に形成した造形材料のレイヤーを転写ベルトによって搬送し、順次積層し固着することで立体造形物を造形する。特許文献1に記載の技術では、造形材料のレイヤーを形成するプロセスと、造形材料のレイヤーを積層し固着するプロセスとを1つの転写ベルト上で行う。このため、両プロセスを同期させて行う必要があり、このことが両プロセスをそれぞれ行う上で制約となってしまうことが懸念される。
そこで、両プロセスを異なるユニット構成として配置し、その間に造形材料のレイヤーを静電的に受け渡す中間ユニットを配置することが考えられる。しかしながら、このような構成では、上述の課題は解決することができるものの、電圧の制御等が複雑となってしまうことが懸念される。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、画像形成部で形成された材料層が第1の搬送体及び中間搬送体を介して第2の搬送体に転写され、第2の搬送体からステージ上に積層される造形装置を、簡単な構成で実現することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
ステージ上に造形材料からなる材料層を積層することによって3次元の立体物を形成する造形装置において、
与えられた画像データに基づき、前記材料層を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により形成された前記材料層を搬送する第1の搬送体と、
前記第1の搬送体との間に形成される第1のニップ部で前記第1の搬送体から転写される前記材料層を搬送する中間搬送体と、
前記中間搬送体との間に形成される第2のニップ部で前記中間搬送体から転写される前記材料層を前記ステージに向けて搬送する第2の搬送体と、
を有し、
前記第1の搬送体及び前記第2の搬送体はそれぞれ電気的に接地され、
前記第1の搬送体から前記中間搬送体に前記材料層を転写するための電圧、又は、前記中間搬送体から前記第2の搬送体に前記材料層を転写するための電圧を前記中間搬送体に印加する電圧印加手段をさらに有する
ことを特徴とする。
本発明によれば、画像形成部で形成された材料層が第1の搬送体及び中間搬送体を介して第2の搬送体に転写され、第2の搬送体からステージ上に積層される造形装置を、簡単な構成で実現することが可能となる。
実施例1に係る造形装置の全体構成を模式的に示す図 4つの画像形成部を配置した例を示す概略図 実施例1の画像形成ユニットの構成について説明するための図 実施例1の造形装置における画像形成プロセスを示すフローチャート 実施例1の造形装置における積層プロセスを示すフローチャート
以下、この発明を実施するための形態を図面を参照して例示的に説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている各部材の寸法、材質、形状、その相対配置など、各種制御の手順、制御パラメータ、目標値などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本発明は、AM技術、すなわち、造形材料を2次元に配置した薄層、もしくはそれを溶融した薄膜を積層することによって3次元の立体物(造形物)を生成する技術を採用した造形装置に関する。
造形材料としては、作製する立体物の用途・機能・目的などに応じてさまざまな材料を選択することができる。本明細書では、造形目的である3次元の立体物を構成する材料を「構造材料」と呼ぶ。以下、構造材料からなる部分を構造体と呼ぶ場合がある。また、積層途中の構造体を支持するためのサポート体(例えばオーバーハング部を下から支える構造)を構成する材料を「サポート材料」と呼ぶ。また両者を特に区別する必要がない場合には、単に「造形材料」という用語を用いる。構造材料としては、例えば、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ABS、PS(ポリスチレン)など、熱可塑性の樹脂を用いることができる。また、サポート材料としては、構造体からの除去を簡単にするため、熱可塑性と水溶性を有する材料を好ましく用いることができる。サポート材料としては、例えば、糖質、ポリ乳酸(PLA)、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)などを例示できる。
また、本明細書では、1層分の画像の形成に用いられるデジタルデータを「スライス形状データ」と呼ぶ。スライス形状データに基づき造形材料で形成される1層分の画像を「材料層」と呼ぶ。この1層分の画像は、複数の画像形成部で形成された画像により構成されるものであり、各画像形成部で形成される画像を「材料画像」と呼ぶ場合がある。また、造形装置を用いて作製しようとする目的の構造体(つまり造形装置に与えられる画像データ(3次元形状データ)が表す物体)を「造形対象物」と呼び、造形装置で作製された(出力された)物体(立体物)を「造形物」と呼ぶ。造形物がサポート体を含む場合において、サポート体を除いた部分である構造体が造形対象物の立体物となる。
<実施例1>
[造形装置の全体構成]
図1を参照して、本発明の実施例1に係る造形装置の全体構成について説明する。
図1は、本実施例に係る造形装置の全体構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、造形装置1は、概略、制御ユニットU1、画像形成ユニットU2、積層ユニットU3、中間ユニットU4を有して構成される。制御ユニットU1は、造形対象物の3次元形状データから複数層のスライス形状データを生成する処理、造形装置1の各部の制御などを担うユニットである。画像形成ユニットU2は、電子写真プロセスを利用して造形材料からなる材料層を形成するユニットである。積層ユニットU3は、画像形成ユニットU2で形成され、中間ユニットU4を経て搬送される複数層の材料層を順に積層し固着することによって、造形物を形成するユニットである。そして、中間ユニットU4は、画像形成ユニットU2と積層ユニットU3との間に配置され、画像形成ユニットU2から積層ユニットU3への材料層の受け渡しを順次行うユニットである。
これらのユニットU1〜U4は、互いに異なる筐体に収められていてもよいし、1つの筐体の中に収められていてもよい。ユニットU1〜U4を別筐体にする構成は、造形装置の用途、要求性能、使用したい材料、設置スペース、故障などに応じて、ユニットの組み合わせや交換などを容易に行うことができ、装置構成の自由度及び利便性を向上できるという利点がある。一方、全てのユニットを1つの筐体内に収める構成は、装置全体の小型化、コストダウンなどの利点がある。なお、図1のユニット構成はあくまでも一例であり、他の構成を採用した造形装置においても本発明を好適に適用することができる。
[制御ユニット]
以下に、制御ユニットU1の構成を説明する。
図1に示すように、制御ユニットU1は、その機能として、3次元形状データ入力部U10、スライス形状データ計算部U11、画像形成ユニット制御部U12、積層ユニット制御部U13、中間ユニット制御部U14などを有する。
3次元形状データ入力部U10は、外部装置(例えばパソコンなど)から造形対象物の3次元形状データを受け付ける機能を有する。3次元形状データとしては、3次元CAD、3次元モデラー、3次元スキャナなどで作成・出力されたデータを用いることができる。そのファイル形式は問わないが、例えば、STL(StereoLithography)ファイル形式を好ましく用いることができる。
スライス形状データ計算部U11は、3次元形状データで表現された造形対象物を所定のピッチでスライスして各層の断面形状を計算し、その断面形状を基に画像形成ユニットU2で画像形成に用いるデータ(スライス形状データ)を生成する機能を有する。さらに、スライス形状データ計算部U11は、3次元形状データ又は上下層のスライス形状データを解析して、オーバーハング部(宙に浮く部分)の有無を判断し、必要に応じてスライス形状データに、サポート体の形成に用いられるデータを含ませる。
詳しくは後述するが、本実施例の画像形成ユニットU2は複数種類の材料を用いた材料画像の形成が可能である。そのため、スライス形状データとしては、各材料画像を形成するためのデータがそれぞれ生成される。このとき、異なる材料画像同士が重なりを持たないように、各々のスライス形状データにおける像の位置及び形状を調整することが好ましい。像同士が重なった場合には、材料画像の厚みにばらつきが生じ、造形物の寸法精度の低下を招いてしまうことが懸念される。スライス形状データのファイル形式としては、例えば、多値の画像データ(各値が材料の種類を表す)やマルチプレーンの画像データ(各プレーンが材料の種類に対応する)を用いることができる。
画像形成ユニット制御部U12は、スライス形状データ計算部U11で生成されたスライス形状データを基に、画像形成ユニットU2における画像形成プロセスを制御する機能を有する。また、積層ユニット制御部U13は、積層ユニットU3における積層プロセスを制御する機能を有する。さらに、中間ユニット制御部U14は、中間ユニットU4における中間バッファローラ40の接触状態切替プロセスを制御する機能である。各ユニットでの具体的な制御内容については後述する。
また、図示しないが、制御ユニットU1は、操作部、表示部、記憶部も備える。操作部は、ユーザからの指示を受け付ける機能を有する。例えば、電源のオン/オフ、装置の各種設定、動作指示などの入力が可能である。表示部は、ユーザへの情報提示を行う機能を有する。例えば、各種設定画面、エラーメッセージ、動作状況などの提示が可能である。記憶部は、3次元形状データ、スライス形状データ、各種設定値などを記憶する機能を有する。
制御ユニットU1は、ハードウエア的には、CPU(中央演算処理装置)、メモリ、補助記憶装置(ハードディスク、フラッシュメモリなど)、入力デバイス、表示デバイス、各種I/Fを具備したコンピュータにより構成することができる。上述した各機能(U10〜U14)は、補助記憶装置などに格納されたプログラムをCPUが読み込んで実行し、必要なデバイスを制御することで実現されるものである。ただし、上述した機能のうちの一部又は全部をASICやFPGAなどの回路で構成したり、あるいは、クラウドコンピューティングやグリッドコンピューティングなどの技術を利用して他のコンピュータに実行させたりしてもよい。
[画像形成ユニット]
次に、画像形成ユニットU2の構成を説明する。
画像形成ユニットU2は、電子写真プロセスを利用して造形材料からなる材料層を形成するユニットである。電子写真プロセスとは、像担持体を帯電し、露光によって像担持体上に潜像を形成し、像担持体上の潜像部分に現像剤粒子を付着させて、像担持体上に現像剤像を形成するという一連のプロセスによって、所望の画像を形成する手法である。造形装置における電子写真プロセスの原理は、複写機等の2Dプリンタで用いられているものと共通する。しかし、造形装置では現像剤として用いられる造形材料の特性がトナー材料とは異なるものを用いる場合があるため、2Dプリンタにおけるプロセス制御や部材構造をそのまま利用できない場合も多い。
図1に示すように、画像形成ユニットU2は、第1の画像形成部10a、第2の画像形成部10b、第1の搬送体としての中間転写ベルト11、ベルトクリーニング装置12、画像検知センサ13を備えている。
第1の画像形成部10aは、第1の造形材料Maを用いて材料画像を形成するための画像形成手段であり、像担持体100a、帯電装置101a、露光装置102a、現像装置103a、転写装置104a、クリーニング装置105aを有する。また、第2の画像形成部10bは、第2の造形材料Mbを用いて材料画像を形成するための画像形成手段であり、像担持体100b、帯電装置101b、露光装置102b、現像装置103b、転写装置104b、クリーニング装置105bを有する。
本実施例では、第1の造形材料Maとして、熱可塑性の樹脂などからなる構造材料を用い、第2の造形材料Mbとして、熱可塑性及び水溶性を有するサポート材料を用いる。各材料の粒子の直径は5μm〜50μmが好ましく、本実施形態では約20μmのものを用いる。
これらの画像形成部10a,10bは、中間転写ベルト11の表面に沿って並んで配置されている。なお、図1では、中間転写ベルト11の回転方向(中間転写ベルト表面の移動方向)において、構造材料を用いる画像形成部10aを、サポート材料を用いる画像形成部10bよりも上流側に配置したが、画像形成部の配置順は任意である。また、画像形成部の数は2つより多くてもよく、用いる造形材料の種類に応じて適宜増やすことができる。例えば、図2は、4つの画像形成部10a〜10dを配置した例であるが、この場合には、4種類の構造材料で材料画像の形成を行う構成や、3種類の構造材料+サポート材料で材料画像の形成を行う構成などを採ることができる。また、2つの画像形成部が同じ造形材料を備える構成であってもよい。材質、色、固さ、物性などの異なる複数種類の材
料を組み合わせることで、生成する立体造形物のバリエーションが豊富になる。
このような拡張性に優れる点も、電子写真プロセスを利用した立体造形装置の利点の一つといえる。
以下、画像形成ユニットU2の各部の構成について詳しく説明する。ただし、画像形成部10a〜10dに共通する説明においては、各構成部材の符号に添えた添え字a〜dを省略し、画像形成部10、像担持体100などと記載する。
図3(a)は、画像形成部10の構成を示す図であり、図3(b)は、現像装置103の詳細構成を示す図である。
(像担持体)
像担持体100は、潜像(静電潜像)を担持するための部材である。本実施例では、アルミニウムなどの金属製シリンダの外周面に光導電性を有する感光体層が形成された感光ドラムが用いられる。感光体としては、有機感光体(OPC)、アモルファスシリコン感光体、セレン感光体などを用いることができ、造形装置の用途や要求性能に応じて感光体の種類を適宜選択すればよい。像担持体100は、不図示の枠体に回転自在に支持されており、材料画像の形成時には不図示の駆動源によって図3(a)において時計周りに一定速度で回転する。
(帯電装置)
帯電装置101は、像担持体100の表面を一様に帯電させるための帯電手段である。本実施例では、コロナ放電による非接触帯電方式を用いるが、帯電ローラを像担持体100の表面に接触させるローラ帯電方式など他の帯電方式を用いても構わない。
(露光装置)
露光装置102は、画像情報(スライス形状データ)に従って像担持体100を露光し、像担持体100の表面上に潜像を形成する露光手段である。露光装置102は、例えば、半導体レーザや発光ダイオードなどの光源と、高速回転するポリゴンミラーからなる走査機構と、結像レンズなどの光学部材とを有して構成される。
(現像装置)
現像装置103は、現像剤(ここでは、構造材料又はサポート材料の粒子)を像担持体100に供給することで、潜像を可視化する現像手段である。なお、本明細書では、像担持体100上で現像剤によって可視化された像を材料画像と称している。
図3(b)に示すように、現像装置103は、現像剤を収容する容器1030と、容器1030の内部に設けられる供給ローラ1031と、現像剤を担持し像担持体100へ供給する現像ローラ1032と、現像剤の厚みを規制する規制部材1033とを有する。供給ローラ1031及び現像ローラ1032は容器1030に回転自在に支持されており、材料画像の形成時には不図示の駆動源によって図3(b)において反時計周りに一定速度で回転する。供給ローラ1031によって撹拌し帯電された現像剤粒子が現像ローラ1032に供給され、規制部材1033によって略1粒子分の厚みとなるように層厚が規制された後、現像ローラ1032と像担持体100の対向部において潜像の現像が行われる。現像方式としては、像担持体100の表面のうち露光により電荷を除去した部分に現像剤を付着させる反転現像方式と、像担持体100の表面のうち露光されなかった部分に現像剤を付着させる正規現像方式とがあるが、いずれの方式を用いてもよい。
現像装置103は、いわゆる現像カートリッジの構造をとり、画像形成ユニットU2に対し着脱自在に設けられているとよい。これにより、カートリッジの交換により現像剤(構造材料、サポート材料)の補充・変更が容易にできる。また、像担持体100、現像装置103、クリーニング装置105などを一体のカートリッジとし(いわゆるプロセスカートリッジ)、像担持体自体の交換を可能にしてもよい。構造材料やサポート材料の種類、固さ、粒径により像担持体100の摩耗や寿命が特に問題となる場合には、プロセスカ
ートリッジ構成の方が実用性・利便性に優れる。
(転写装置)
転写装置104は、像担持体100上の材料画像を中間転写ベルト11の表面上へと転写させる転写手段である。転写装置104は、中間転写ベルト11を挟んで像担持体100の反対側に配置されており、像担持体100上の材料画像の帯電極性と逆極性の電圧が印加されることで、静電的に材料画像を中間転写ベルト11へと転写させる。像担持体100から中間転写ベルト11への転写を1次転写とも称す。なお、本実施例では、コロナ放電を利用した転写方式を用いるが、ローラ転写方式や、静電転写方式以外の転写方式を用いても構わない。
(クリーニング装置)
クリーニング装置105は、転写されずに像担持体100上に残った現像剤粒子等を回収し、像担持体100の表面を清浄する手段である。本実施例では、像担持体100に対しカウンタ方向に当接させたクリーニングブレードによって現像剤粒子を掻き落とすブレード方式のクリーニング装置105を採用するが、ブラシ方式や静電吸着方式など他の方式のクリーニング装置を用いてもよい。
(中間転写ベルト)
中間転写ベルト11は、各画像形成部10で形成された材料画像が転写される転写体である。画像形成部10aから中間転写ベルト11に構造材料で形成される材料画像が転写された後、それと中間転写ベルト11上の位置を合わせて、画像形成部10aよりも下流側の画像形成部10bからサポート材料で形成される材料画像が転写される。このことで、中間転写ベルト11の表面上に1枚分(1層分)の材料層が形成される。
中間転写ベルト11は、樹脂、ポリイミドなどの材料からなる体積抵抗率1×10〜1011Ω・cm程度の無端状のベルトであり、図1に示すように、複数のローラ110,111,112に張架されている。なお、ローラ110,111の他にテンションローラを設け、中間転写ベルト11のテンションを調整できるようにしてもよい。また、本実施例では、中間転写ベルト11を3つのローラに張架させた構成としたが、2つのローラに張架させた構成であってもよい。ローラ110,111,112のうち少なくとも1つは駆動ローラであり、不図示の駆動源の駆動力によって中間転写ベルト11を図1において反時計周りに回転する。また、ローラ110(以下、対向ローラ110)は、中間ユニットU4の中間バッファローラ40との間で2次転写部N2を形成するローラである。
また、詳細は後述するが、少なくとも中間転写ベルト11から中間バッファローラ40に材料層を静電的に転写している間は、中間転写ベルト11は電気的にアースに接続(接地)しておくことができる。
(ベルトクリーニング装置)
ベルトクリーニング装置12は、中間転写ベルト11の表面に付着した造形材料等をクリーニングする手段である。本実施例では、中間転写ベルト11に対しカウンタ方向に当接させたクリーニングブレードによって材料を掻き落とすブレード方式のクリーニング装置を採用するが、ブラシ方式や静電吸着方式など他の方式のクリーニング装置を用いてもよい。
(画像検知センサ)
画像検知センサ13は、中間転写ベルト11の表面に担持された材料層を読み取る検知手段である。画像検知センサ13の検知結果は、材料層の位置合わせ、積層ユニットU3および中間ユニットU4とのタイミング制御、材料層の異常検知などに利用される。なお、ここでいう材料層の異常とは、材料層が所望の像でない、像が無い、厚みのばらつきが大きい、像の位置ずれが大きいなどを指す。
[積層ユニット]
次に、積層ユニットU3の構成を説明する。
積層ユニットU3は、画像形成ユニットU2で形成された材料層を、後述する中間ユニットU4の中間バッファローラ40から受け取り、これを順に積層し固着することによって、造形物を形成するユニットである。
図1に示すように、積層ユニットU3は、第2の搬送体としての積層ベルト30、3次転写ローラ31、画像検知センサ32、ヒータ33、ステージ34を備えている。以下、積層ユニットU3の各部の構成について詳しく説明する。
(積層ベルト)
積層ベルト30は、画像形成ユニットU2で形成された材料層を、中間ユニットU4を介して受け取り、その材料層を積層位置まで担持搬送するベルトである。積層位置とは、材料層の積層(積層途中の造形物への積み上げ)のために、積層途中の造形物の積層面と材料層との接触が行われる位置であり、図1の構成では、積層ベルト30のうちヒータ33とステージ34とで挟まれる部分が積層位置に該当する。
積層ベルト30は、ステンレスなどの金属、樹脂、ポリイミドなどの材料からなる無端状のベルトであり、図1に示すように、3次転写ローラ31、及び、複数のローラ301,302,303,304に張架されている。3次転写ローラ31、ローラ301,302のうち少なくともいずれかが駆動ローラであり、不図示の駆動源の駆動力による駆動ローラの回転にしたがって積層ベルト30は図1において反時計周りに回転する。また、ローラ303,304は、積層ベルト30のテンションの調整と、積層位置を通過する積層ベルト30の部分(つまり積層時の材料層)を平らに保つ役割も担うローラ対である。
また、詳細は後述するが、少なくとも中間バッファローラ40から積層ベルトに材料層を静電的に転写している間は、積層ベルトは電気的にアースに接続しておくことができる。
(3次転写ローラ)
3次転写ローラ31は、中間ユニットU4の中間バッファローラ40から、積層ユニットU3の積層ベルト30へと、材料層を転写させるための転写手段である。3次転写ローラ31は、中間ユニットU4の中間バッファローラ40との間で積層ベルト30を挟み込む。これにより、中間バッファローラ40の表面と積層ベルト30との間に3次転写部N3を形成する。そして、少なくとも材料層を積層ベルト30へと転写させる間は3次転写ローラ31を電気的にアースに接続しておき、中間バッファローラ40に電源400から材料層の帯電極性と同極性の電圧を印加することで、材料層を積層ベルト30へと転写させる。
(画像検知センサ)
画像検知センサ32は、積層ベルト30の表面に担持された材料層を読み取る検知手段である。画像検知センサ32の検知結果は、材料層の位置合わせ、積層位置への搬送タイミング制御などに利用される。
(ヒータ)
ヒータ33は、積層位置に搬送された材料層の温度を制御する温度制御手段である。ヒータ33としては、例えば、セラミックヒータ、ハロゲンヒータなどを用いることができる。ここで、温度制御手段としては、加熱するためのヒータだけでなく、放熱ないし冷却により材料層の温度を積極的に低下させる構成をさらに有するものであってもよい。
なお、ヒータ33は、その下面(積層ベルト30に対向する側の面)が平面となっており、積層位置を通過する積層ベルト30のガイドと、材料層に均等な圧力を加える押圧部材の役割も兼ねている。
(ステージ)
ステージ34は、造形物が積層される平面台である。ステージ34は、不図示のアクチュエータによって上下方向(積層位置の積層ベルト30のベルト面(ステージ表面(上面)に垂直な方向)に移動可能に構成されている。積層位置まで担持搬送された積層ベルト30上の材料層をヒータ33との間で挟み込み、加熱、加圧(必要に応じて放熱ないし冷却)を行うことで、積層ベルト30側からステージ34側へと材料層を転写させる。1層目の材料層はステージ34の上に直接転写され、2層目以降の材料層はステージ上の造形中の造形物の上に積み上げられていく。このように本実施例では、ヒータ33とステージ34によって、材料層を積層する積層手段が構成される。
[中間ユニット]
次に、中間ユニットU4の構成を説明する。
図1に示すように、中間ユニットU4は、画像形成ユニットU2で形成された材料層を中間転写ベルト11から受け取り、受け取った材料層を積層ユニットU3に受け渡すユニットである。中間ユニットU4は、中間搬送体(回転部材)としての中間バッファローラ40、電圧印加手段としての電源400、不図示の中間バッファローラ駆動手段を有する。以下、中間ユニットU4の各部の構成について詳しく説明する。
(中間バッファローラ)
中間バッファローラ40は、ローラの表面が樹脂、ポリイミドなどの材料からなるローラである。中間バッファローラ40は画像形成ユニットU2で形成された材料層を中間転写ベルト11から受け取り、材料層を表面上(外周面上)に担持して搬送し、材料層を積層ユニットU3へと受け渡す中間部材である。中間バッファローラ40は、中間ユニット制御部U14に制御されることで、不図示の駆動手段によって図1において矢印A方向(本実施例では垂直方向)に往復移動可能に構成されている。すなわち中間バッファローラ40は、中間転写ベルト11と接触して2次転写部N2(第1のニップ部)を形成する位置(第1の位置)と、積層ベルト30と接触して3次転写部N3(第2のニップ部)を形成する位置(第2の位置)の間を移動することができる。
図1においては、中間転写ベルト11と接触して2次転写部N2を形成する位置にある中間バッファローラ40を実線40aで示し、積層ベルト30と接触して3次転写部N3を形成する位置にある中間バッファローラ40を破線40bで示している。
ここで、本実施例では、中間バッファローラ40を移動可能に設けているが、これに限るものではない。すなわち、中間バッファローラ40が、中間転写ベルト11と積層ベルト30との両方のベルトに接触した状態で、回転可能に固定されるものであってもよい。このような構成により、中間バッファローラ40を移動可能とする駆動手段を備える必要がなくなる。この場合には、中間バッファローラ40の表面(外周面)における2次転写部N2から3次転写部N3までの長さが、材料層の進行方向(材料層が搬送される方向)の長さよりも長くなるように構成するとよい。これにより、3次転写をより良好に行うことができる。ここで、中間バッファローラ40の表面における2次転写部N2から3次転写部N3までの長さは、中間バッファローラ40により材料層が搬送される、2次転写部N2から3次転写部N3までの搬送経路の長さに相当する。
これに対して、本実施例のように、中間バッファローラ40を移動可能に設けた場合には、中間バッファローラ40の外周の長さが、材料層の進行方向の長さよりも長くなるように構成すればよい。これにより、中間バッファローラ40の外径の大きさを、中間バッファローラ40を回転可能に固定する構成とした場合に比べて、小さくすることができる。
このように、中間バッファローラ40を移動可能に設けることにより、中間バッファローラ40を回転可能に固定する構成とした場合に比べて、造形装置1を小型化することが可能となる。
以下、図1に実線で示す中間バッファローラ40aと中間転写ベルト11が接触状態にある場合について説明する。
(中間転写ベルトと接触状態にある中間バッファローラ)
中間バッファローラ40は、画像形成ユニットU2の対向ローラ110との間で中間転写ベルト11を挟み込むことで、中間バッファローラ40の表面と中間転写ベルト11との間に2次転写部N2を形成する。そして、電源400により中間バッファローラ40に材料層の帯電極性とは逆極性の電圧を印加することで、材料層を中間バッファローラ40へと転写させる(2次転写)。例えば、材料層がマイナス(ネガ)に帯電している際には、中間バッファローラ40にはプラス側の電圧を印加することで、静電的に材料層を中間バッファローラ40に転写させることができる。この際、対向ローラ110を電気的にアースに接続し、中間転写ベルト11と接触させることで、中間転写ベルト11を電気的にアースに接続しておく。これにより、中間バッファローラ40のみの電圧を制御することで良好な転写を行うことができる。
このように、中間バッファローラ40は材料層を担持した後、次に材料層を積層ベルト30に受け渡すべく、不図示の駆動手段により駆動され、積層ベルト30と接触状態となる。
次に、図1に破線で示す中間バッファローラ40bと積層ベルト30が接触状態にある場合について説明する。
(積層ベルトと接触状態にある中間バッファローラ)
中間バッファローラ40は、積層ユニットU3の3次転写ローラ31との間で積層ベルト30を挟み込む。これにより、中間バッファローラ40の表面と積層ベルト30との間に3次転写部N3を形成する。そして、電源400により中間バッファローラ40に材料層の帯電極性と同極性の電圧を印加することで、材料層を積層ベルト30へと転写させる(3次転写)。例えば、材料層がマイナス(ネガ)に帯電している際には、中間バッファローラ40にはマイナス側の電圧を印加することで、静電的に材料層を積層ベルト30に転写させることができる。この際、3次転写ローラ31を電気的にアースに接続し、積層ベルト30と接触させることで、積層ベルト30を電気的にアースに接続しておく。これにより、中間バッファローラ40のみの電圧を制御することで良好な転写を行うことができる。
(クリーニング装置)
クリーニング装置42は、中間バッファローラ40の表面に付着した造形材料等をクリーニングする手段である。中間バッファローラ40から積層ベルト30に材料層を転写し終わった表面をクリーニング装置42がクリーニングする構成となる。
[造形装置の動作]
次に、上記構成を有する本実施例の造形装置1の動作について説明する。
ここでは既に制御ユニットU1によるスライス形状データの生成処理は完了しているものとして、各層の材料層を形成し、材料層を積層するプロセスを、適宜図面を参照して順に説明する。
(画像形成プロセス)
以下、画像形成プロセスについて順に説明する。図4は、本実施例の造形装置1における画像形成プロセスを示すフローチャートである。
まず、複数の画像形成部のうち、中間転写ベルト11の回転方向で最上流の画像形成部10aにおける材料画像の形成動作を開始する(S401)。すなわち、制御ユニットU1は、帯電装置101aを制御し、像担持体100aの表面全域を所定の極性でかつ所定の帯電電位でほぼ均一に帯電させる。続いて制御ユニットU1は、帯電した像担持体100aの表面を露光装置102aによって露光する。ここでは、露光によって像担持体10
0aの表面の一部領域の電荷を除去することにより、像担持体100aの表面における露光部と非露光部との間に電位差を形成する。この電位差による像が潜像である。一方、制御ユニットU1は、現像装置103aを駆動して、像担持体100a上の潜像に構造材料の粒子を付着させ、構造材料の材料画像を形成する。この材料画像は、転写装置104aによって中間転写ベルト11上へと1次転写される。
また、制御ユニットU1は、画像形成部10aでの材料画像の形成動作の開始から所定の時間差で下流側の画像形成部10bの材料画像の形成動作を開始する(S402)。画像形成部10bにおける材料画像の形成動作も、画像形成部10aと同様の手順で行われる。ここで、材料画像の形成動作の開始時間の時間差は、上流側の画像形成部10aにおける1次転写部N1から下流側の画像形成部10bにおける1次転写部N1までの距離をプロセス速度で割った値に設定される。これにより、それぞれの画像形成部10a,10bで形成された2つの材料画像が中間転写ベルト11上で位置合わせして配置され、構造材料とサポート材料からなる1層分の材料層が形成される(1次転写)(S403)。なお、オーバーハング部がなく、サポート部分が必要無い断面の場合には、画像形成部10bにおいて材料画像の形成動作は行われない。その場合、構造材料の材料画像のみで材料層が形成されることとなる。
材料層は、中間転写ベルト11によって、中間転写ベルト11と中間ユニットU4の中間バッファローラ40との間に形成される2次転写部N2へと搬送される。このとき、画像検知センサ13により、中間転写ベルト11の表面に担持された材料層の検知が行われる(S404)。画像検知センサ13の検知結果に基づき、材料層に異常が無ければ(S405でNO)、2次転写部N2への材料層の搬送動作が継続される。
上記のように材料画像の形成動作が行われている間、中間ユニットU4の中間バッファローラ40は中間転写ベルト11に接触した状態で、同じ外周速度(プロセス速度)で同期回転している。そして、中間転写ベルト11に担持された材料層が少なくとも2次転写部N2を通過している期間中は制御ユニットU1が中間バッファローラ40に所定の転写電圧を印加する。また、アースに接続された導電性の対向ローラ110が中間転写ベルト11と接触しているため、中間転写ベルト11は電気的にアースに接続されている。これにより、中間転写ベルト11に担持された材料層は、中間バッファローラ40へと転写される(2次転写)(S406)。
ここで、中間バッファローラ40に電圧を印加するタイミングについて説明する。
本実施例では、中間バッファローラ40が中間転写ベルト11と当接するまでは電圧を印加せずに、中間バッファローラ40が中間転写ベルト11と当接した後で、中間バッファローラ40に電圧を印加している。中間バッファローラ40が中間転写ベルト11と当接する前に、中間バッファローラ40に電圧を印加した場合には、中間バッファローラ40と中間転写ベルト11とが当接する寸前に、中間バッファローラ40に印加した電圧により放電が発生してしまう懸念がある。中間バッファローラ40が中間転写ベルト11と当接した状態で、中間バッファローラ40に電圧を印加することで、このような放電の発生を防止することができる。
画像検知センサ13の検知結果に基づき、材料層の異常が検知された場合(S405でYES)には、クリーニングプロセスが行われる(S407)。異常が検知された材料層は、中間転写ベルト11によりベルトクリーニング装置12まで搬送されクリーニングされる。
ここで、材料層の進行方向後端近傍に異常が生じていた場合、画像検知センサ13によりエラー画像と判断された時点で、材料層の進行方向先端が既に中間バッファローラ40に転写されている場合がある。このように、異常が検知された材料層の少なくとも先端が、中間バッファローラ40に転写されてしまっている場合には、クリーニング装置42を
用いて中間バッファローラ40上の材料層をクリーニングする。
また、異常が検知された材料層が、中間バッファローラ40上に担持された状態で、中間バッファローラ40が移動して積層ベルト30に接触した状態となった場合には、異常が検知された材料層が積層ベルト30に転写されてしまうことが懸念される。
このような場合には、中間バッファローラ40に印加される電圧を材料層の帯電極性とは逆極性に設定することで、3次転写部N3において中間バッファローラ40から積層ベルト30へ、異常が検知された材料層が転写することを防ぐことができる。異常が生じた材料層は、中間バッファローラ40に保持されたまま3次転写部N3を通過し、中間バッファローラ40の回転方向で3次転写部N3よりも下流側で中間バッファローラ40に当接して配置されたクリーニング装置42により除去される。
ここで、中間バッファローラ40が、中間転写ベルト11と積層ベルト30との両方のベルトに接触する構成において、異常が検知された材料層が、中間バッファローラ40上に転写された場合においても、上記同様の電圧印加を行うとよい。すなわち、中間バッファローラ40に印加される電圧を材料層の帯電極性とは逆極性に設定することで、3次転写部N3において中間バッファローラ40から積層ベルト30へ、異常が検知された材料層が転写することを防ぐことができる。このような構成により、異常が検知された材料層が積層ユニットU3にて積層されることを防止することができる。
また、中間転写ベルト11から中間バッファローラ40への材料層の2次転写が行われる前に、画像形成ユニットU2における像担持体100から中間転写ベルト11への材料画像の1次転写を完了させておくとよい。しかしながら、これに限るものではなく、1次転写と2次転写とが同時に行われるものであってもよい。
以上の一連の動作により、画像形成プロセスは終了する。
(積層プロセス)
次に、積層プロセスについて説明する。
図5は、本実施例の造形装置1における積層プロセスを示すフローチャートである。
積層ベルト30と中間バッファローラ40は、同じ外周速度(プロセス速度)で同期回転する。そして、中間バッファローラ40に担持された材料層の進行方向先端が3次転写部N3に到達するタイミングに合わせて、制御ユニットU1が中間バッファローラ40に材料層の帯電極性と同極性の電圧を印加することで、材料層を積層ベルト30へと転写させる。この際、積層ベルト30を電気的にアースに接続しておくことで、中間バッファローラ40に印加する電圧のみを制御することで良好な転写を行うことができる(S501)。
ここで、中間バッファローラ40に電圧を印加するタイミングについて説明する。
本実施例では、中間バッファローラ40が積層ベルト30と当接するまでは電圧を印加せずに、中間バッファローラ40が積層ベルト30と当接した後で、中間バッファローラ40に電圧を印加している。中間バッファローラ40が積層ベルト30と当接する前に、中間バッファローラ40に電圧を印加した場合には、中間バッファローラ40と積層ベルト30とが当接する寸前に、中間バッファローラ40に印加した電圧により放電が発生してしまう懸念がある。中間バッファローラ40が積層ベルト30と当接した後で、中間バッファローラ40に電圧を印加することで、このような放電の発生を防止することができる。
3次転写の後、積層ベルト30はプロセス速度を維持したまま回転を続け、材料層を図1の矢印B方向に搬送する。そして、画像検知センサ32によってベルト上の材料層の位置を検知すると、制御ユニットU1はその検知結果を基に材料層を所定の積層位置まで搬送する(S502)。材料層が積層位置に到達するタイミングで制御ユニットU1は積層
ベルト30および中間バッファローラ40の回転を停止し、材料層を積層位置に位置決めする(S503)。その後、制御ユニットU1はステージ34を上昇させ(積層ベルト30の表面に近づけ)、ステージ表面(1層目の場合)又はステージ表面上に形成された造形物の上面(2層目以降の場合)を積層ベルト30上の材料層に接触させる(S504)。
この状態のまま、制御ユニットU1は、所定の温度制御シーケンスにしたがって、ヒータ33の温度を制御する。具体的には、最初に、第1の目標温度までヒータ33を加熱する第1の温度制御モードを所定時間行って、材料層を構成する造形材料を熱溶融させる(S505)。これにより材料層が軟化し、ステージ表面又は造形中の造形物上面と、シート状の材料層とが密着する。その後、第1の目標温度よりも低い第2の目標温度となるようにヒータ33を制御する第2の温度制御モードを所定時間行い、軟化した材料層を固化させる(S506)。第2の温度制御モード終了後、制御ユニットU1はステージ34を下降させる(積層ベルト30から離間させる)(S507)。このようにして、1層分の材料層の積層が完了する。
ここで、温度制御シーケンス、目標温度、加熱時間などは、画像形成に用いられる造形材料の特性に応じて設定される。例えば、第1の温度制御モードにおける第1の目標温度は、画像形成に用いられる各造形材料の融点もしくはガラス転移点のうち最も高い温度よりも高い値に設定される。一方、第2の温度制御モードにおける第2の目標温度は、画像形成に用いられる各造形材料の結晶化温度もしくは非晶質材のガラス転移点のうち最も低い温度よりも低い値に設定される。
このような温度制御を行うことにより、異なる熱溶融特性をもつ複数種類の造形材料が混在した材料層の全体を共通の溶融温度領域で熱可塑化(軟化)させた後、共通の固化温度領域で材料層全体を固化させることができる。したがって、複数種類の造形材料が混在した材料層の溶融・固着を安定して行うことが可能になる。
なお、第1の温度制御モード及び第2の温度制御モードにおいては、温度の制御域が広過ぎると、温度制御を安定化させるのに時間がかかり、積層プロセス時間が必要以上にかかってしまう。それゆえ、第1の目標温度の制御域は、画像形成に用いられる各造形材料の融点もしくはガラス転移点のうち最も高い温度を下限温度とし、上限温度は下限温度の+50℃程度に設定するとよい。同じように、第2の目標温度の制御域は、画像形成に用いられる各造形材料の結晶化温度もしくは非晶質材のガラス転移点のうち最も低い温度を上限温度とし、下限温度は上限温度の−50℃程度に設定するとよい。例えば、構造材料としてABS(ガラス転移点:130℃)を用い、サポート材料としてマルトテトラオース(ガラス転移点:156℃)を用いた場合には、次のように設定すればよい。すなわち、第1の目標温度の制御域を下限150℃〜上限190℃とし、第2の目標温度の制御域を下限90℃〜上限130℃にすればよい。
以上の一連の動作により、積層プロセスは終了する。
以上述べた画像形成プロセスと積層プロセスを必要回数繰り返すことで、ステージ34上に所望の造形物が形成される。
最後に、ステージ34から造形物を取り外し、温水などで水溶性のサポート体を除去することで、所望の造形対象物を得ることができる。サポート体を除去した後、造形対象物に対して表面処理や組立などの所定の処理を施すことにより、最終製品を得てもよい。
[本実施例の利点]
以上説明したように、本実施例では、材料層を中間転写ベルト11から中間バッファローラ40へ転写させるために、中間転写ベルト11は電気的にアースに接続させており、一方、中間バッファローラ40に対しては電源400より転写電圧を印加させている。
また、材料層を中間バッファローラ40から積層ベルト30へ転写させるために、積層ベルト30は電気的にアースに接続させており、一方、中間バッファローラ40に対しては電源400より転写電圧を印加させている。
これにより、一つの電源で2次転写及び3次転写を行うことが可能となる。したがって、造形装置1をより簡単な構成とすることができ、より簡単な制御で造形物を形成することができる。
また、本実施例では、中間バッファローラ40が、中間転写ベルト11と接触して2次転写部N2を形成する位置と、積層ユニットU3と接触して3次転写部N3を形成する位置との間を移動可能に構成されている。これにより、中間バッファローラ40を回転可能に固定する構成とした場合に比べて、造形装置1を小型化することが可能となる。
ここで、本実施例では、3次転写ローラ31を設けているが、これに限るものではない。例えば積層ベルト30を導電性のベルトとして、ローラ301,302,303,304で張架する構成とし、ローラ301,302間で張架されたベルト部分が、中間バッファローラ40と対向当接することで3次転写部N3を構成するようにしてもよい。このとき、積層ベルト30を電気的にアースに接続すればよい。
また、画像形成ユニットU2、積層ユニットU3、中間ユニットU4の位置は、積層ユニットU3による熱の影響が画像形成ユニットU2に及ばない範囲で、それぞれ設定されるものであればよい。
1…造形装置、10…画像形成部、11…中間転写ベルト、30…積層ベルト、34…ステージ、40…中間バッファローラ、400…電源

Claims (6)

  1. ステージ上に造形材料からなる材料層を積層することによって3次元の立体物を形成する造形装置において、
    与えられた画像データに基づき、前記材料層を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成された前記材料層を搬送する第1の搬送体と、
    前記第1の搬送体との間に形成される第1のニップ部で前記第1の搬送体から転写される前記材料層を搬送する中間搬送体と、
    前記中間搬送体との間に形成される第2のニップ部で前記中間搬送体から転写される前記材料層を前記ステージに向けて搬送する第2の搬送体と、
    を有し、
    前記第1の搬送体及び前記第2の搬送体はそれぞれ電気的に接地され、
    前記第1の搬送体から前記中間搬送体に前記材料層を転写するための電圧、又は、前記中間搬送体から前記第2の搬送体に前記材料層を転写するための電圧を前記中間搬送体に印加する電圧印加手段をさらに有する
    ことを特徴とする造形装置。
  2. 前記中間搬送体は、
    前記第1の搬送体と接触して前記第1のニップ部を形成する第1の位置と、
    前記第2の搬送体と接触して前記第2のニップ部を形成する第2の位置と
    の間を移動可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の造形装置。
  3. 前記中間搬送体は、前記第1の搬送体と前記第2の搬送体との両方に接触する
    ことを特徴とする請求項1に記載の造形装置。
  4. 前記中間搬送体は回転部材であり、前記材料層を外周面上に担持して搬送し、
    前記中間搬送体の外周の長さは、前記材料層の進行方向の長さよりも長い
    ことを特徴とする請求項2に記載の造形装置。
  5. 前記中間搬送体により前記材料層が搬送される、前記第1のニップ部から前記第2のニップ部までの搬送経路の長さは、前記材料層の進行方向の長さよりも長い
    ことを特徴とする請求項3に記載の造形装置。
  6. 前記電圧印加手段は、
    前記第1の搬送体と前記中間搬送体との間で前記第1のニップ部が形成された状態、又は、
    前記中間搬送体と前記第2の搬送体との間で前記第2のニップ部が形成された状態で、
    前記中間搬送体に電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項2又は4に記載の造形装置。
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