JP2017103100A - X線発生装置及びx線撮影システム - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロフォーカスX線発生装置において、収納容器を開放することなく、装置の使用者が容易に透過型ターゲット上の焦点位置を調整しうる構成を提供する。
【解決手段】透過型ターゲット12を保持する管側陽極フランジ16と、絶縁管42に接合されると同時に収納容器1に固定された容器側陽極フランジ18との間に、可撓性を有する環状の可撓性陽極管51を配置して管側陽極フランジ16と容器側陽極フランジ18とを気密に接続し、可撓性陽極管51の外側において管側陽極フランジ16を保持する間隔調整部材17に平面形状が長穴のネジ穴53を複数、長軸が同じ方向を向くように設け、間隔調整部材17を容器側陽極フランジ18に固定するネジ52に対するネジ穴53の位置を長軸方向でずらせることにより、ターゲット膜14を管軸60に直交する方向に移動可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば非破壊検査装置等に適用されるX線発生装置とこれを用いたX線撮影システムに関する。
近年、電子部品実装基板の高密度実装化が進み、検査対象が微細化している。これら微細部品の不良個所を検出するためX線検査装置においては、1μm乃至数μm程度の解像度を実現可能なX線発生装置が用いられている。このような高解像度を実現するためには、X線を発生するターゲットへ入射する電子線の焦点サイズを解像度と同程度のサイズに微小化することが必要であり、一般にマイクロフォーカスX線発生装置が用いられている。
特許文献1には、高解像度、高倍率観察を実現するための手段として、透過型X線発生管を用いたマイクロフォーカスX線発生装置が開示されている。特許文献1の装置では、ターゲット上の焦点に電子ビームが照射され続けることでターゲットが発熱により劣化する課題に対して、振動付与部の駆動によりターゲット自体を振動させ、焦点位置を相対的に移動させることで、焦点部の熱の集中を分散させている。
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、ターゲット周辺に配置された圧電素子などで構成された振動付与部は駆動に伴う発熱が生じるため、ターゲット上の電子線の焦点に対して熱的に影響を与えてしまう課題が生じる。また、焦点サイズが数μmの場合、膜状であるターゲット上の電子線の焦点を中心に放射状に数十μm程度の領域が熱的に劣化する。そのため、マイクロフォーカスX線発生装置においても、ターゲット上の電子線の焦点位置を100μm程度移動させることが望ましいが、圧電素子による変位量は最大で数μm程度しか見込めない。
一方で特許文献2には、電子銃が接続された陰極部材に調整ネジなどの調整手段を設け、電子銃自体の位置を調整することでターゲット上の焦点位置を調整する構成が記載されている。
特開2004−55325号公報 実公平4−3384号公報
特許文献2に記載の陰極側に設けられた調整手段を、特許文献1に記載のマイクロフォーカスX線発生装置に適用することで、電子線の焦点位置を100μm程度移動させられることが考えられる。
ところで、マイクロフォーカスX線発生装置では高解像度を実現するため、ターゲット上の電子線の焦点と検査対象物とを近づける必要がある。よってマイクロフォーカスX線発生装置においては、透過型X線発生管の陰極側を収納容器内に収納し、ターゲットを搭載した陽極を収納容器の外側に露出させた状態で、該陽極側が収納容器に固定支持されている。そのため、陽極については収納容器の外側から容易に接触することができるものの、収納容器の内部に配置された陰極側は外側から接触することができない。即ち、前記特許文献2に開示されたターゲット上の電子線の焦点位置を調整する構成を特許文献1のX線発生装置に適用した場合、上記焦点位置を調整するためには収納容器を開放する必要があり、係る装置の使用者が容易に焦点位置を調整することができない。
本発明の課題は、X線発生管の陽極側が収納容器に固定されたマイクロフォーカスX線発生装置及び該装置を用いた撮影システムにおいて、収納容器を開放することなく、装置の使用者が容易にターゲット上の焦点位置を調整しうる構成を提供することにある。
本発明の第1は、電子線の照射によりX線を発生する透過型ターゲット及び、前記透過型ターゲットに接続された陽極部材と、を有する陽極と、
前記ターゲットに電子線を放出する電子放出源と、前記電子放出源に接続された陰極部材と、を有する陰極と、
管軸方向において、前記陽極部材と前記陰極部材との間に配置された絶縁管と、を備えたX線発生管と、
開口を有し、前記開口を囲んで環状に前記陽極部材が接続されることにより、前記X線発生管が収納される収納容器と、を備えたX線発生装置であって、
前記絶縁管に対する前記透過型ターゲットの姿勢又は位置が変更可能となるように、
前記陽極部材は、前記透過型ターゲットに接続される管側陽極フランジと、前記収納容器に接続される容器側陽極フランジと、前記管側陽極フランジと前記容器側陽極フランジとが管軸方向の一端と他端とにおいて接続される可撓性陽極管と、前記管側陽極フランジと前記容器側陽極フランジとの間に位置し、前記管側陽極フランジと前記容器側陽極フランジとのそれぞれに締結される間隔調整部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2は、上記本発明の第1又は第2のX線発生装置と、
前記X線発生装置から発生し被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
前記X線発生装置と前記X線検出器とを連携制御するシステム制御装置とを有することを特徴とするX線撮影システムである。
本発明によれば、収納容器の外部に配置された陽極部材を絶縁管に対して移動させることにより、ターゲットを移動させることができるため、収納容器を開放することなく、ターゲット上の電子線の焦点を従来よりも大きく移動させることができ、場合によっては100μm以上移動させることもできる。よって、本発明によれば、マイクロフォーカスX線発生装置において、装置の使用者がターゲット上の焦点位置の調整を行うことができ、ターゲットの長寿命化によって、装置の維持費用を削減することができる。
本発明のX線発生装置の一実施形態の構成を模式的に示す図である。 図1中の陽極の構成と間隔調整部材の移動前後の状態を示す図である。 本発明のX線発生装置の他の実施形態の構成を模式的に示す図である。 図3中の間隔調整部材の移動前後の状態と電子線の焦点の移動軌跡を示す図である。 本発明のX線発生装置の他の実施形態の構成を模式的に示す図である。 図5のX線発生装置のターゲット周辺の部分拡大図である。 本発明のX線撮影システムの構成を模式的に示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。これらの実施形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対配置などは、本発明の範囲を限定するものではない。尚、本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
(実施形態1)
図1は本発明のX線発生装置の第1の実施形態の構成を模式的に示した図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。図1(b)に示されるように、本発明のX線発生装置は、透過型のX線発生管10と、該X線発生管10を収納した収納容器1とを有している。収納容器1は金属筐体であり、内部には、X線発生管10を駆動するための駆動回路6が内蔵されていてもよい。本発明に係るX線発生管10は、陽極11と、陰極31と、絶縁管42とを備えている。尚、本発明において、管側陽極フランジ16、透過型ターゲット12、間隔調整部材17などの陽極11を構成する部材の「裏面」とは、後述する絶縁管42の管軸60に平行な方向において、陰極31側に位置する面を指す。また、「表面」とは、絶縁管42の管軸方向において、収納容器1の外側に位置する面を指す。
収納容器1は導電性であり、鉄、ステンレス、鉛、真鍮、銅等の金属から構成され、通常は接地電位に規定されている。また、収納容器1内の余空間には、絶縁性流体2が充填されていても良い。絶縁性流体2としては、放射線発生管10の冷却及び、電気絶縁を行うため、冷却能力が高く、電気絶縁性の高いものが良く、また、透過型ターゲット12が発熱により高温になり、その熱が絶縁性流体2に伝わるため、熱による変質の少ないものが好ましい。よって絶縁性流体2としては、電気絶縁油、フッ素系の絶縁油等の絶縁性液体が使用可能である。
本例の絶縁管42はセラミックなどの絶縁体で構成されており、容器側陽極フランジ18とは銀ろう付けなどにより気密接合されている。絶縁管42の管軸方向において、ターゲット膜14と電子放出源21とが対向するように、絶縁管42の一端に陽極部材15が、他端に陰極部材32が、接続されている。
本例の陽極11は、電子線7の照射によりX線8を発生する透過型ターゲット(以下、「ターゲットと記す」)12と、該ターゲット12に接続された陽極部材15とを有する。陽極部材15は、ターゲット12に接続される管側陽極フランジ16と、収納容器1に接続される容器側陽極フランジ18と、管側陽極フランジ16と容器側陽極フランジ18との間に配置される間隔調整部材17とを有している。陽極部材15はさらに、管側陽極フランジ16と容器側陽極フランジ18とが管軸方向の一端と他端とにおいて接続される可撓性陽極管51を備えている。管側陽極フランジ16は、ターゲット12をその周縁部で保持し、間隔調整部材17は管側陽極フランジ16をその周縁部で保持する。本例において、管側陽極フランジ16と間隔調整部材17とは互いに固定されていても、固定されていなくても良い。
図2(a)は図1のX線発生装置の陽極11の構成を模式的に示す図であって、間隔調整部材17と管側陽極フランジ16とを離した状態を示す斜視図であり、可撓性陽極管51及び容器側陽極フランジ18は便宜上省略する。図2(a)に示されるように、間隔調整部材17は全体が円筒形状であり、表面側に管側陽極フランジ16を保持するための凹部が形成されている。凹部の内径は、管側陽極フランジ16の外径よりも若干大きく、凹部に嵌合された管側陽極フランジ16は、裏面の周縁部が凹部の底面17aに、外周が凹部の側面17bにそれぞれ接して間隔調整部材17に保持される。X線発生管10の内部は真空であるため、管側陽極フランジ16が間隔調整部材17に固定されていなくても、外部の大気圧との気圧差により、管側陽極フランジ16は間隔調整部材17の凹部の底面17aに常時突き当たり、締結される。間隔調整部材17は、絶縁管42の半径方向における可撓性陽極管51の外側に配置され、容器側陽極フランジ18に締結されるが、該間隔調整部材17は、係る締結を解除することで移動可能である。可撓性陽極管51については後述する。管側陽極フランジ16及び間隔調整部材17の材質としては、X線放射時にターゲット12で発生する熱を収納容器1に放熱しやすい高熱伝導率の材質が好ましく、例えば銅、タングステン、銅タングステン合金などが好ましく用いられる。また、容器側陽極フランジ18としては、セラミックで構成された絶縁管42と線膨脹係数が近い金属が好ましく、コバールなどが良い。
本例のターゲット12は、ターゲット基板13の裏面に電子線7の照射によってX線8を発生するターゲット膜14が形成される。そして、ターゲット基板13の裏面の周縁部及び外周が管側陽極フランジ16に銀ろう付けなどにより気密接合される。ターゲット基板13はX線8が透過しやすい材質からなり、例えばダイヤモンド、ベリリウムなどが好ましく、ターゲット膜14としては、タングステンなどが好ましく用いられる。
陰極31は、ターゲット12に電子線7を放出する電子放出源21と、該電子放出源21に接続された陰極部材32とを有している。本例の電子放出源21は、熱フィラメント22と陰極支柱23とを有する電子銃であり、フィラメント22には駆動用端子24が接続され、陰極部材32の中央部に配置された絶縁部材33を通って外部に引き出されている。陰極部材32は絶縁管42の他端に溶接等により気密接合されている。
X線発生管10は、容器側陽極フランジ18が接続された一端側が収納容器1の開口部3に固定される。よって、収納容器1の開口部3の穴径は、X線発生管10の絶縁管42の外径よりも大きい。本例においては、容器側陽極フランジ18が収納容器1の外側において開口部3の周縁に重なり、容器側陽極フランジ18と収納容器1とが互いにネジ54によって固定されている。尚、ネジ54で固定するために収納容器1に設けたネジ穴56と収納容器1の開口部3との間には、収納容器1の外面に対して内側に凹んだ溝(不図示)が形成され、係る溝にシール部材(不図示)が配置される。係る構成において、絶縁性流体2を充填した収納容器1内にX線発生管10を陰極31側から差し込み、絶縁管42の容器側陽極フランジ18を収納容器1に固定することで収納容器1が密閉され、X線発生管10が収納容器1に固定される。本発明では、陽極11が収納容器1の外側に配置され、後述するように、装置の外側から接触することができる。
本発明においては、管側陽極フランジ16と容器側陽極フランジ18とが、環状の可撓性陽極管51によって接続され、該可撓性陽極管51は管側陽極フランジ16と容器側陽極フランジ18とにろう付けや溶接などで気密接合されている。可撓性陽極管51としては、ステンレス製や銅製のベローズが好ましく用いられる。可撓性陽極管51が可撓性を有するため、X線発生管10内の気密を保持したまま、収納容器1と一体化された絶縁管42及び陰極31に対して、管側陽極フランジ16の位置を管軸60に平行な方向及び交差する方向のいずれにも変更可能である。但し、可撓性陽極管51の負担軽減のためには、管側陽極フランジ16の移動は管軸60に交差する面内での直線移動が好ましい。また、管側陽極フランジ16を管軸60に直交する面に対して傾斜して配置すれば、管軸60に直交する面に対して傾斜した面内で管側陽極フランジ16を移動させることができる。また、管側陽極フランジ16を管軸60に対して直交して配置すれば、管軸60に直交する面内で管側陽極フランジ16を移動させることができる。
本例においては、図1、図2(a)に示すように、間隔調整部材17を容器側陽極フランジ18に締結するためのネジ52を貫通させるネジ穴53の平面形状が長穴であり、間隔調整部材17は係るネジ穴53を複数有している(本例では4個)。また、複数のネジ穴53は、長穴が同一方向を向いている。即ち、管軸60に直交する面内において、複数のネジ穴53の長軸が全て平行に配置されている。これに対して、容器側陽極フランジ18に設けたネジ穴55はネジ52に対応する通常の円形とし、ネジ52の位置を容器側陽極フランジ18に設けたネジ穴55によって所定の位置に固定する。これにより、ネジ穴53に貫通させるネジ52の、ネジ穴53内での位置をずらすことで、絶縁管42に対する間隔調整部材17の位置をネジ穴53の長軸方向にずらすことができる。
図2(b)は管側陽極フランジ16及び間隔調整部材17の移動前後の状態を示す平面図であり、ネジ穴53の長軸方向の両端部でそれぞれネジ52を固定した場合を重ねて表した図である。ネジ穴53の紙面右端にネジ52が位置するように固定した場合の間隔調整部材17、管側陽極フランジ16、ターゲット基板13、ターゲット膜14、ネジ穴53を実線で示す。また、ネジ穴53の紙面左端にネジ52が位置するように固定した場合の間隔調整部材17、管側陽極フランジ16、ターゲット基板13、ターゲット膜14、ネジ穴53を破線で示す。図2(b)に示すように、ネジ穴53を長穴とすることで、管側陽極フランジ16をネジ穴53の長軸方向、即ち管軸60に直交する方向(本例では図中の矢印Aの方向)に最長でΔL直線移動させることができる。その結果、ターゲット膜14上の電子線7の焦点を最長でΔL移動させることができ、ターゲット膜14を広範囲に使用することができる。尚、本例では、管側陽極フランジ16と間隔調整部材17とを一体で直線移動させるため、管側陽極フランジ16と間隔調整部材17とを一体としてもよい。
また、本例においては、間隔調整部材17を移動させる際に移動方向、さらには移動範囲を制御するガイド手段を設けてもよい。ガイド手段としては、間隔調整部材17が、本来移動する方向に対して交差する方向に移動しないように移動方向を制御する手段、さらには、間隔調整部材17の移動範囲の両端を制御する手段を設ければよい。具体的には、移動前後で間隔調整部材17が容器側陽極フランジ18に重なる領域を凹部として容器側陽極フランジ18に設け、該凹部内に間隔調整部材17を移動可能に配置させる。係る構成では、間隔調整部材17の移動が、本来の移動範囲内に制御される。よって、ネジ52をネジ穴53から抜き取って間隔調整部材17が自由に移動できる状態となっても、間隔調整部材17の移動範囲内でネジ穴53内からネジ穴55が外れることがなく、再びネジ52をネジ穴53,55に留めることが容易になる。また、間隔調整部材17の裏面に移動方向に平行な溝を設け、容器側陽極フランジ18の表面に該溝に移動可能に緩挿される凸部を設けておくことで、間隔調整部材17が本来の移動方向から交差する方向に移動するのが防止される。また、溝の長さを、間隔調整部材17の最大移動距離に対応させておけば、間隔調整部材17の移動が、本来の移動範囲内に制御され、ネジ52をネジ穴53,55から外しても、再びネジ52をネジ穴53,55に留めることが容易になる。尚、溝を容器側陽極フランジ18に、凸部を間隔調整部材17に設けても同様の効果が得られる。さらに、間隔調整部材17の周囲に、移動方向に沿った壁部を設けておくことで、間隔調整部材17が本来の移動方向から交差する方向に移動することが防止される。また、係る構成において、さらに、間隔調整部材17の移動範囲の両端に対応する壁部を設けておけば、間隔調整部材17の移動が、本来の移動範囲内に制御され、ネジ52をネジ穴53から外しても、再びネジ52をネジ穴53,55に留めることが容易になる。これら壁部は連続していても、柱状の壁部を移動方向に沿って配置しても良い。
本例では、ネジ52を緩めて間隔調整部材17と容器側陽極フランジ18との締結を解除し、管側陽極フランジ16をネジ穴53の長軸方向にずらした後、ネジ52を締め直して締結する工程により、ターゲット膜14上の電子線の焦点をずらすことができる。よって、係る工程を定期的に行うことで、ターゲット膜14上の電子線の焦点を定期的に移動させて発熱によるダメージを回避し、ターゲット膜14の寿命を延ばすことができる。また、間隔調整部材16を移動させる際に、容器側陽極フランジ18との間に隙間があいても、管側陽極フランジ16が可撓性陽極管51を介して絶縁管42に気密固定されているため、移動時にX線発生管10の気密性が低下するおそれがない。よって、係る工程は、装置の使用者が手動で容易に行うことができる。
(実施形態2)
上記実施形態1では、管側陽極フランジ16を管軸60に交差する方向に直線移動させたが、本実施形態では、管側陽極フランジ16に対して間隔調整部材17を回転移動させて、ターゲット膜14上の電子線7の焦点を回転移動させることに特徴を有する。以下、本例について、実施形態1と異なる構成、作用についてのみ説明する。図3は本例のX線発生装置全体の構成を模式的に示した図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。
本例においても、実施形態1と同様に陽極11を透過型のターゲット12と陽極部材15とで構成する。本例においても、陽極部材15は、管側陽極フランジ16と間隔調整部材17と容器側陽極フランジ18と、管側陽極フランジ16と容器側陽極フランジ18とに気密接合された可撓性陽極管51とを有する。また、可撓性陽極管51の外側において間隔調整部材17は容器側陽極フランジ18に締結される。また、本例においては、X線発生管10内の気圧と外部の大気圧との気圧差によって、管側陽極フランジ16は間隔調整部材17に強く押圧されて互いに締結されているが、互いに固定されてはいない。よって、後述するように、間隔調整部材17は管側陽極フランジ16に対して回転移動可能である。そして本例では、図3(a)、(b)に示されるように、間隔調整部材17の中心軸61を管軸60に一致させ、管側陽極フランジ16の中心軸62を間隔調整部材17の中心軸61及び管軸60から、管軸60に直交する方向にΔRずらす構成とした。
上記構成で、間隔調整部材17の容器側陽極フランジ18との締結を解除し、中心軸61を中心に間隔調整部材17を回転させる。可撓性陽極管51を介して容器側陽極フランジ18に接続された管側陽極フランジ16は、間隔調整部材17の回転に追随できない。その結果、管側陽極フランジ16の間隔調整部材17と接する裏面の周縁部と外周とが間隔調整部材17の凹部の底面と側面に対して摺動する。この時、間隔調整部材17は回転しても容器側陽極フランジ18に重なる領域は変動しないが、管側陽極フランジ16の中心軸62が間隔調整部材17の中心軸61からずれているため、管側陽極フランジ16の容器側陽極フランジ18に重なる領域が変動する。即ち、管側陽極フランジ16は、管軸60に直交する面内において、向きを変えないまま、中心軸61,62間の距離ΔRを半径とする回転移動を行う。管側陽極フランジ16は可撓性陽極管51を介して容器側陽極フランジ18に接続されているが、ΔRを半径とする回転移動による管側陽極フランジ16の可撓性陽極管51との接合部位の位置の変動は小さい。また、可撓性陽極管51が可撓性を有するため、係る変動によっても、可撓性陽極管51を介した容器側陽極フランジ18との気密接合は保持される。このように、間隔調整部材17の回転によって、管側陽極フランジ16がΔRを半径とする回転移動を行うと、管側陽極フランジ16に保持されたターゲット膜14上で電子線7の焦点位置がΔRを半径とする回転移動を行うことになる。
本例において、間隔調整部材17を中心軸61を中心に180°回転させた前後の状態を図4(a)に示す。図4(a)において、回転前の管側陽極フランジ16、ターゲット基板13、ターゲット膜14を実線で、回転後の管側陽極フランジ16、ターゲット基板13、ターゲット膜14を破線で示す。図4(a)に示されるように、間隔調整部材17は中心軸61を中心に回転するため、180°回転しても容器側陽極フランジ18に重なる領域は変動しない。一方、管側陽極フランジ16は中心軸62が回転の中心軸61からずれているため、間隔調整部材17が180°回転すると、管側陽極フランジ16はターゲット12と共に向きを変えずに管軸60に直交する方向に2ΔR移動する。その結果、電子線7の焦点位置がターゲット膜14上で管軸60に直交する方向に2ΔR移動する。図4(b)は間隔調整部材17を360°回転させた場合の、電子線7の焦点63のターゲット膜14上での軌跡64を示した部分拡大平面図である。図4(b)では、電子線7が管軸60に一致している場合を示す。間隔調整部材17の回転によって、ターゲット膜14上で電子線7の焦点63は中心軸61,62間の距離ΔRを半径とする回転移動することになる。ΔRを0.05mとすれば、ターゲット膜14上で電子線7の焦点を最大で0.1mm移動させることができる。
本例では、間隔調整部材17の容器側陽極フランジ18との締結を解除し、間隔調整部材17を中心軸61を中心として回転させた後、再び容器側陽極フランジ18に締結する工程により、ターゲット膜14上で電子線7の焦点63を移動させることができる。よって、係る工程を定期的に行うことで、ターゲット膜14上の電子線7の焦点63を定期的に移動させて発熱によるダメージを回避し、ターゲット膜14の寿命を延ばすことができる。また、間隔調整部材16を移動させる際に、容器側陽極フランジ18との間に隙間があいても、管側陽極フランジ16が可撓性陽極管51を介して容器側陽極フランジ18に気密に接続されているため、移動時にX線発生管10の気密性が低下するおそれがない。よって、係る工程は、装置の使用者が手動で容易に行うことができる。
尚、本例では、間隔調整部材17のネジ52による締結箇所を4箇所としたため、間隔調整部材17の移動を3回行って、ターゲット膜14内の合計4箇所を使用することができる。本発明では、上記締結箇所を増やすことで、ターゲット膜14の使用箇所を増やすことができる。また、間隔調整部材17のネジ穴53を間隔調整部材17の外周形状に対応した弧状としたり、クランプなどの固定手段を用いたりすることで、ターゲット膜14をより広く使用することができる。
また、本例においては、間隔調整部材17が回転移動によって管軸60に交差する方向に移動して、間隔調整部材17が容器側陽極フランジ18に重なる領域が移動前よりずれるのを防止するガイド手段を設けても良い。具体的には、容器側陽極フランジ18の表面に、間隔調整部材17の外径よりも内径が若干大きい凹部を形成し、間隔調整部材17が該凹部内で回転可能なように、間隔調整部材17を該凹部に緩挿させればよい。また、容器側陽極フランジ18の表面に、管軸60を中心とする環状の溝を形成し、間隔調整部材17の裏面に、移動可能に該溝に緩挿される凸部を設けておいても良い。また、溝を間隔調整部材17に、凸部を容器側陽極フランジ18に設けても良い。さらに、管軸60を中心とし、間隔調整部材17が回転可能なように間隔調整部材17の外周より若干大きな直径の円形に沿った内壁を有する壁部を設けても良い。この場合、壁部は周方向に連続した環状でも、柱状の壁部を環状に配置したものでも、いずれでも良い。
本例では、間隔調整部材17を、中心軸61を中心に管側陽極フランジ16に対して回転させる形態を示したが、間隔調整部材17の回転中心を中心軸61からずらして回転移動させることもできる。具体的には、管側陽極フランジ16の中心軸62と間隔調整部材17の中心軸は一致させた状態で、間隔調整部材17の中心軸61を、管軸60に対してずらす。すると、管側陽極フランジ16は向きを変えずに上記仮想中心軸と管軸60との距離を半径とする回転移動を行い、ターゲット膜14上での電子線7の焦点63も、上記仮想中心軸と管軸60との距離を半径とする回転移動を行う。尚、この場合、間隔調整部材17は仮想中心軸を中心として回転しながら、その中心軸61も仮想中心軸と管軸60との距離を半径とする回転移動を行うため、回転前後で間隔調整部材17の容器側陽極フランジ18に重なる領域がずれる。即ち、間隔調整部材17の容器側陽極フランジ18への締結位置が変動する。従って、間隔調整部材17を容器側陽極フランジ18に締結するネジ穴55については、係る移動分を考慮して大きく形成しておくか、或いは、クランプ等、間隔調整部材17の位置に関わらず、締結できる手段に変更すればよい。また、本例において、間隔調整部材17の回転移動の際に、容器側陽極フランジ18に本来重なる領域からずれてしまうのを防止するためにガイド手段を設けて良い。具体的には、移動前後で間隔調整部材17が容器側陽極フランジ18に重なる領域を凹部として容器側陽極フランジ18に設け、該凹部内に間隔調整部材17を移動可能に配置させる。係る構成では、間隔調整部材17の移動が、本来の移動範囲内に制御される。或いは、容器側陽極フランジ18の表面に凸部を設け、間隔調整部材17の裏面に、間隔調整部材17が回転移動した際に、上記凸部が移動する位置に沿って該凸部が移動可能に緩挿される溝を設けておけば良い。この場合、間隔調整部材17に凸部を、容器側陽極フランジ18に溝を設けておいても良い。さらには、間隔調整部材17の移動範囲を囲む位置に内壁を有する壁部を設けても良い。この場合、壁部は周方向に連続した環状でも、柱状の壁部を環状に配置したものでも、いずれでも良い。
(実施形態3)
上記実施形態2では、管側陽極フランジ16の中心軸62を間隔調整部材17の回転中心からずらせる形態を示したが、本実施形態では、管側陽極フランジ16の姿勢を傾けることに特徴を有する。以下、本例について、実施形態1、2と異なる構成、作用についてのみ説明する。図5は本例のX線発生装置の構成を模式的に示した図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。また、図6(a)は図5(b)のターゲット12の周辺の部分拡大図であり、図6(b)は、図6(a)の状態から中心軸61を中心に間隔調整部材17を180°回転させた状態を示す図である。
本例においても、実施形態1と同様に陽極11をターゲット12と陽極部材15とで構成する。そして、陽極部材15は、管側陽極フランジ16と間隔調整部材17と容器側陽極フランジ18と可撓性陽極管51で構成し、管側陽極フランジ16及び容器側陽極フランジ18に可撓性陽極管51を気密接合する。間隔調整部材17は可撓性陽極管51の外側において容器側陽極フランジ18に締結され、管側陽極フランジ16と間隔調整部材17とは互いに固定されていない。また、間隔調整部材17の中心軸61は管軸60と一致させる。そして本例では、図5(b)に示されるように、管側陽極フランジ16を管軸60に直交する面に対して傾斜させて間隔調整部材17に保持させる。具体的には、本例においては、間隔調整部材17が、管側陽極フランジ16を保持する凹部の底面(図2(a)における17a)が、周方向周りに高さ分布を有している。よって、本例においては、間隔調整部材17が管側陽極フランジ16と接する面と、間隔調整部材17が容器側陽極フランジ18と接する面とが、互いに非平行である。
ここで、ターゲット12を管側陽極フランジ16の表面側に配置させた場合について説明する。この場合、管側陽極フランジ16の裏面の中心71を、間隔調整部材17の中心軸61及び管軸60と一致させる。管側陽極フランジ16の裏面の中心71を通るターゲット膜14の裏面の法線63は、ターゲット膜14の裏面、即ち電子入射面において、管軸60が通る位置73から離れた位置72を通る。ターゲット膜14が管側陽極フランジ16と同心円状に配置されていた場合、位置72はターゲット膜14の裏面の中心である。上記構成で間隔調整部材17と容器側陽極フランジ18との締結を解除し、間隔調整部材17を中心軸61を中心に回転させる。可撓性陽極管51を介して容器側陽極フランジ18に接続されている管側陽極フランジ16は係る回転に追随できず、係る回転に伴って中心軸61を中心に管側陽極フランジ16の傾斜方向が回転する。即ち間隔調整部材17は管側陽極フランジ16に対して回転し、管側陽極フランジ16及びターゲット12は揺動する。間隔調整部材17が180°回転した状態では、図6(b)に示されるように、管側陽極フランジ16が管軸60に直交する面に対して回転前とは逆方向に傾いた状態となる。図6(b)において、管側陽極フランジ16の裏面の中心71を通るターゲット膜14の裏面の法線63がターゲット膜14の裏面を通る位置72は、管軸60を中心に反対側に移動する。ターゲット膜14自体は図6(a)の状態から回転していないため、管軸60がターゲット膜14の裏面を通る位置は回転前の位置73から位置72を中心に反対側の位置73’に移動する。即ち、間隔調整部材17を回転させることでターゲット膜14が揺動し、管軸60に平行な方向から見ると、ターゲット膜14の裏面が位置72と管軸60との距離ΔTを半径とする回転移動を行う。管軸60に対して電子線7の焦点位置は一定(本例では電子線7が管軸60に一致)であるため、間隔調整部材17の回転に伴って、電子線7の焦点も位置72を中心として、ターゲット膜14上で位置72と管軸60との距離ΔSを半径とする回転移動を行う。
本例において、間隔調整部材17を180°回転させた場合の、電子線7の焦点の移動量2ΔS、即ち、図6(b)におけるターゲット膜14上での位置73から73’までの距離は、以下の式で導き出される。
2ΔS=W1×tanθ
ここで、θは管軸60に直交する方向に対する管側陽極フランジ16の傾斜角度であり、W1は管側陽極フランジ16の裏面からターゲット膜14の裏面までの距離である。ターゲット12が、管側陽極フランジ16の表面にターゲット基板13の表面が一致するように取り付けられている場合には、W1=W2−W3(W2は管側陽極フランジ16の厚さ、W3はターゲット基板13とターゲット膜14とを合わせた厚さ)である。尚、ターゲット基板13とターゲット膜14の厚さは管側陽極フランジ16の厚さに比較して小さいため、実質的にW1=W2で算出しても良い。
例えば、絶縁管42の外径内において、管側陽極フランジ16の裏面の管軸60方向の最大差を管側陽極フランジ16の傾斜量とする。そして、絶縁管42の外径を60mm、管側陽極フランジ16の傾斜量を1mm、管側陽極フランジ16の裏面からターゲット膜14までの距離W1=5mmとした時、tanθ=1/60であり、2ΔSは0.167mmとなる。よって、マイクロフォーカスX線発生装置において、ターゲット膜14上で電子線7の焦点を100μm以上移動させることができる。
可撓性陽極管51としてベローズを用いた場合、ベローズは管軸60に直交する方向よりも平行な方向に変形しやすい。よって、本例ではベローズを用いることで、間隔調整部材17の回転により、可撓性陽極管51が変形しやすい方向に管側陽極フランジ16を揺動させて、ターゲット膜14上の電子線7の焦点位置を移動させることができる。
また、本例では、管側陽極フランジ16の表面側にターゲット12を取り付けた形態を例に挙げて説明したが、管側陽極フランジ16の裏面側にターゲット12を取り付けた形態でも同様に構成することができる。この場合、管軸60と間隔調整部材の中心軸61と管側陽極フランジ16の表面の中心とを一致させればよい。
また、本例においても、実施形態2と同様に、間隔調整部材17が回転移動によって管軸60に交差する方向に移動して、間隔調整部材17が容器側陽極フランジ18に重なる領域が移動前よりずれるのを防止するガイド手段を設けてもよい。具体的には、実施形態2と同様に、容器側陽極フランジ18の表面に、間隔調整部材17の外径よりも内径が若干大きい凹部を形成し、間隔調整部材17が該凹部内で回転可能なように、間隔調整部材17を該凹部に緩挿させればよい。また、容器側陽極フランジ18の表面に、管軸60を中心とする環状の溝を形成し、間隔調整部材17の裏面に、移動可能に該溝に緩挿される凸部を設けておいても良い。また、溝を間隔調整部材17に、凸部を容器側陽極フランジ18に設けても良い。さらに、管軸60を中心とし、間隔調整部材17が回転可能なように間隔調整部材17の外周より若干大きな直径の円形に沿った内壁を有する壁部を設けても良い。この場合、壁部は周方向に連続した環状でも、柱状の壁部を環状に配置したものでも、いずれでも良い。
本例においても、実施形態2と同様に、間隔調整部材17の容器側陽極フランジ18との締結を解除して回転させ、再び締結する工程によって、ターゲット膜14を上で電子線の焦点を移動させることができる。よって、係る工程を定期的に行うことで、ターゲット膜14上の電子線7の焦点を定期的に移動させて発熱によるダメージを回避し、ターゲット膜14の寿命を延ばすことができる。また、係る工程においてX線発生管10の気密性が低下するおそれがなく、装置の使用者が手動で係る工程を実施することができる。
(X線撮影システム)
図7は、本発明のX線発生装置を用いた、本発明のX線撮影システムの実施形態の構成を模式的に示す図である。図7中、システム制御装置91は、本発明のX線発生装置80と、X線検出装置93とを連携制御する。駆動回路6は、システム制御装置91による制御の下に、X線発生管10に各種の制御信号を出力する。制御信号により、X線発生装置80から放出されるX線8の放出状態が制御される。X線発生装置80から放出されたX線8は、被検体96を透過してX線検出器94で検出される。X線検出器94は、検出したX線を画像信号に変換して信号処理部95に出力する。信号処理部95は、システム制御装置91による制御の下に、画像信号に所定の信号処理を施し、処理された画像信号をシステム制御装置91に出力する。システム制御装置91は、処理された画像信号に基づいて、表示装置92に画像を表示させるための表示信号を表示装置92に出力する。表示装置92は、表示信号に基づく画像を、被検体96の撮影画像としてスクリーンに表示する。本発明のX線撮影システムは、工業製品の非破壊検査に用いることができる。
1:収納容器、2:絶縁性流体、3:開口部、7:電子線、10:X線発生管、11:陽極、12:透過型ターゲット、15:陽極部材、16:管側陽極フランジ、17:間隔調整部材、18:容器側陽極フランジ、22:電子放出源、31:陰極、32:陰極部材、42:絶縁管、51:可撓性陽極管、52,54:ネジ、53:ネジ穴、60:管軸、61:間隔調整部材の中心軸、62:管側陽極フランジの中心軸、71:管側陽極フランジの裏面の中心、80:X線発生装置、90:X線撮影システム、91:システム制御装置、94:X線検出器、96:被検体

Claims (11)

  1. 電子線の照射によりX線を発生する透過型ターゲット及び、前記透過型ターゲットに接続された陽極部材と、を有する陽極と、
    前記ターゲットに電子線を放出する電子放出源と、前記電子放出源に接続された陰極部材と、を有する陰極と、
    管軸方向において、前記陽極部材と前記陰極部材との間に配置された絶縁管と、を備えたX線発生管と、
    開口を有し、前記開口を囲んで環状に前記陽極部材が接続されることにより、前記X線発生管が収納される収納容器と、を備えたX線発生装置であって、
    前記絶縁管に対する前記透過型ターゲットの姿勢又は位置が変更可能となるように、
    前記陽極部材は、前記透過型ターゲットに接続される管側陽極フランジと、前記収納容器に接続される容器側陽極フランジと、前記管側陽極フランジと前記容器側陽極フランジとが管軸方向の一端と他端とにおいて接続される可撓性陽極管と、前記管側陽極フランジと前記容器側陽極フランジとの間に位置し、前記管側陽極フランジと前記容器側陽極フランジとのそれぞれに締結される間隔調整部材と、を備えることを特徴とするX線発生装置。
  2. 前記管側陽極フランジと前記透過型ターゲット、前記管側陽極フランジと前記可撓性陽極管、前記可撓性陽極管と前記容器側陽極フランジ、は、それぞれ環状に気密接合されていることを特徴とする請求項1に記載のX線発生装置。
  3. 前記姿勢は、前記透過型ターゲットにおいて電子が照射される電子入射面の法線の向きにより規定されることを特徴とする請求項1または2に記載のX線発生装置。
  4. 前記開口は、前記管側陽極フランジと前記陰極部材との間に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線発生装置。
  5. 前記間隔調整部材が、前記可撓性陽極管の外側に、平面形状が長穴で同一方向を向いた複数のネジ穴を有し、前記間隔調整部材が、前記ネジ穴を貫通するネジによって前記容器側陽極フランジに固定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  6. 前記管軸に直交する面内において、前記間隔調整部材の中心軸と前記絶縁管の管軸とが一致し、前記陽極部材の中心軸が前記間隔調整部材の中心軸から離れており、前記間隔調整部材と前記容器側陽極フランジとの締結を解除した状態において、前記間隔調整部材が、前記間隔調整部材の中心軸を中心として、前記管側陽極フランジに対して回転移動可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  7. 前記間隔調整部材が前記管側陽極フランジと接する面と、前記間隔調整部材が前記容器側陽極フランジと接する面とは、互いに非平行であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のX線発生装置。
  8. 前記管側陽極フランジが前記管軸に直交する面に対して傾斜して前記間隔調整部材に保持されているとともに、前記透過型ターゲットが前記管側陽極フランジの表面側に配置されており、前記絶縁管の管軸に直交する面内において、前記管軸と前記間隔調整部材の中心軸と前記管側陽極フランジの裏面の中心とが一致し、前記間隔調整部材と前記容器側陽極フランジとの締結を解除した状態において、前記間隔調整部材の中心軸を中心として前記間隔調整部材を前記管側陽極フランジに対して回転移動可能であることを特徴とする請求項7に記載のX線発生装置。
  9. 前記管側陽極フランジが前記管軸に直交する面に対して傾斜して前記間隔調整部材に保持されているとともに、前記透過型ターゲットが前記管側陽極フランジの裏面側に配置されており、前記絶縁管の管軸に直交する面内において、前記管軸と前記間隔調整部材の中心軸と前記管側陽極フランジの表面の中心とが一致し、前記間隔調整部材と前記容器側陽極フランジとの締結を解除した状態において、前記間隔調整部材の中心軸を中心として前記間隔調整部材を前記管側陽極フランジに対して回転移動可能であることを特徴とする請求項7に記載のX線発生装置。
  10. 前記X線発生装置の余空間には絶縁性流体が充填されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のX線発生装置。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のX線発生装置と、
    前記X線発生装置から発生し被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線発生装置と前記X線検出器とを連携制御するシステム制御装置とを有することを特徴とするX線撮影システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110534388A (zh) * 2019-08-30 2019-12-03 中国科学院国家空间科学中心 一种微型微焦斑x射线管的阴极光学结构

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