JP2017101567A - 車両用冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液冷式のインタークーラや凝縮器を備える車両において、簡易な構成で効率的なエネルギマネジメントが可能であり、且つ、排熱回収装置の性能を向上可能な車両用冷却装置を提供する。
【解決手段】車両用冷却装置は、過給機により過給される吸気がインタークーラにより冷却されるエンジンを有する車両に搭載され、ランキンサイクル回路と、該ランキンサイクル回路において作動流体が流れる主流路からインタークーラに分岐し、膨張機の上流側に戻されるように構成された第1の分岐流路とを備える。インタークーラは、第1の分岐流路を介して導入された作動流体と吸気とを熱交換することにより吸気を冷却するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本開示は、過給機により過給される吸気をインタークーラで冷却するエンジンを有する車両に搭載される車両用冷却装置に関する。
車両に搭載されるエンジンの排熱回収装置として、ランキンサイクルを利用したものが知られている。ランキンサイクルでは、循環する作動流体を廃熱で加熱し、該加熱された作動流体により膨張機(タービン)を駆動することで、廃熱エネルギを回収することができる。膨張機で仕事を終えた作動流体は凝縮器によって凝縮された後、繰り返し使用される。
また走行用動力源としてエンジンを搭載する車両には、しばしば出力や燃費性能の向上を目的として過給器を備えるものが知られている。過給器は吸気を圧縮することによりエンジンへの空気供給密度を高めることでこれらの目的を達成できるが、過給器によって圧縮加熱された吸気を冷却するインタークーラを備えることにより、エンジンの熱効率を向上することができる。インタークーラは外気との熱交換によって吸気を冷却する空冷式が最も普及しているが、近年、液冷媒との熱交換によって吸気を冷却する液冷式の普及も進んでいる。液冷式のインタークーラでは、空冷式に比べて良好な冷却性能が得られるとともに、エンジンへの空気供給密度のエネルギ損失を抑えられる点で優れているが、液冷媒を循環させるための冷媒回路を導入する必要があるため、構造が複雑になり、コストが増加しやすい傾向がある。
近年、車両の燃費性能は重要なスペックの一つとなっており、このようなランキンサイクルやインタークーラを搭載した車両においても更なる性能向上が望まれている。例えば特許文献1には、このような液冷式凝縮器を有するランキンサイクル回路と液冷式インタークーラとを備える車両における効率化に関する技術が開示されている。
特開2014−234801号公報
上記特許文献1のように、液冷式の凝縮器やインタークーラを備える車両では、それぞれの液冷媒が循環する冷却回路を独立的に設けられることが一般的である。しかしながら、このような冷却回路は、循環する液冷媒を冷却するためのラジエータやクーリングファンが必要であるため、全体の装置構成が複雑になってしまう。これによって装置サイズや製造コストが増大するとともに、車内における配置レイアウトの自由度が低くなり、車内の限られたスペースに効率的に配置することが困難になってしまう。
また上述のような燃費性能の改善要請に対応するために、廃熱回収装置の更なる高効率化が望まれているのが現状である。
本発明の少なくとも1の実施形態は上述の問題点に鑑みなされたものであり、液冷式のインタークーラや凝縮器を備える車両において、簡易な構成で効率的なエネルギマネジメントが可能であり、且つ、排熱回収装置の性能を向上可能な車両用冷却装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも1実施形態に係る車両用冷却装置は上記課題を解決するために、過給機により過給される吸気をインタークーラで冷却するエンジンを有する車両に搭載される車両用冷却装置であって、前記エンジンの廃熱を熱交換により作動流体に回収する熱交換器、前記熱交換器からの前記作動流体を用いて動力を発生させる膨張機、前記膨張機からの前記作動流体を凝縮させる凝縮器、及び、前記凝縮器からの前記作動流体を前記熱交換器に供給する第1のポンプを含むランキンサイクル回路と、前記ランキンサイクル回路において前記作動流体が流れる主流路から前記インタークーラに分岐するように構成された第1の分岐流路と、を備え、前記インタークーラは、前記第1の分岐流路を介して導入された前記作動流体と前記吸気とを熱交換することにより、前記吸気を冷却し、前記第1の分岐流路は、前記主流路のうち前記凝縮器の下流側から分岐し、前記インタークーラを介して前記膨張機の上流側に戻されるように構成されている。
上記(1)の構成によれば、ランキンサイクル回路の作動流体を、第1の分岐流路を介してインタークーラに導入することで、インタークーラの液冷媒として利用する。これにより、ランキンサイクル回路とは独立にインタークーラ用の冷却回路を設ける場合に比べて、簡潔な構成で液冷式インタークーラを構成することができる。その結果、冷却装置がコンパクト化することにより、車両に搭載する際のレイアウト自由度を向上できるとともに、冷却装置の導入コストを抑制できる。
また第1の分岐流路を流れる作動流体は、膨張機の上流側に戻されることにより、インタークーラを冷却した後の作動流体に残存している熱エネルギを膨張機で回収することができる。これにより、ランキンサイクル回路におけるエネルギ回収の更なる高効率化が可能となり、良好な燃費性能が達成される。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記第1の分岐流路は、前記主流路のうち前記凝縮器及び前記膨張機間に接続されるように前記第1の分岐流路から更に分岐して構成された第2の分岐流路と、前記第1の分岐流路における前記第2の分岐流路の分岐点に設けられた流路切替バルブと、を備える。
上記(2)の構成によれば、第1の分岐流路上に設けられる流路切替バルブを切り替えることにより、インタークーラを通過後の作動流体を第2の分岐流路を介して凝縮器及び膨張機間(すなわち膨張機の下流側)に戻すように、必要に応じて流路を変更できる。このような流路制御を車両の各種状態に応じて実施することで、より柔軟で効率的なエネルギマネジメントが可能となる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、前記ランキンサイクル回路の動作状態、及び、前記流路切替バルブの切替状態を制御する制御部を更に備え、前記制御部は、前記ランキンサイクル回路が停止状態にある場合、前記インタークーラを冷却後の前記作動流体が前記第2の分岐流路を介して前記主流路に戻されるように、前記流路切替バルブを制御する。
上記(3)の構成によれば、ランキンサイクル回路が停止状態にある場合には、インタークーラを通過後の作動流体の流路を、第2の分岐流路を介して主流路に戻すように設定することで、ランキンサイクル回路を停止状態に維持したまま、インタークーラに作動流体を循環供給することが可能となる。これにより、ランキンサイクル回路の動作状態に関わらず、インタークーラの冷却性能を安定的に確保できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、前記インタークーラの冷却後の前記作動流体が有する熱量に基づいて、前記作動流体の気液状態を判定する状態判定部と、前記ランキンサイクル回路の動作状態、及び、前記流路切替バルブの切替状態を制御する制御部を更に備え、前記制御部は、前記状態判定部で前記作動流体に液体が含まれると判定された場合に、前記インタークーラを冷却後の前記作動流体が前記第2の分岐流路を介して前記主流路に戻されるように、前記流路切替バルブを制御する。
上記(4)の構成によれば、インタークーラを冷却後の作動流体に液体が含まれる場合(若しくは作動流体に膨張機で回収可能なエネルギが実質的に残存していない場合)には、インタークーラを通過後の作動流体が第2の分岐流路を介して主流路に戻されるように流路切替バルブが制御される。これにより、インタークーラを冷却後の作動流体による十分なエネルギ回収が見込まれないときに膨張機が必要以上に駆動されることがなくなるため、より効率的なエネルギマネジメントができる。また回転機器である膨張機の駆動期間短縮にもなるため、機器の長寿命化にも貢献できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)から(4)のいずれか1構成において、前記第1の分岐流路は、前記主流路のうち前記第1のポンプの上流側から分岐する。
上記(5)の構成によれば、第1の分岐流路が第1のポンプの上流側から分岐されることにより、第1のポンプの通過前の作動流体(すなわち、第1のポンプにおける圧損の影響を受けていない作動流体)を第1の分岐流路に導入できるため、より効率的なエネルギマネジメントが可能となる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、前記主流路から前記第1の分岐流路が分岐する分岐点と前記インタークーラとの間に設けられた第2のポンプを更に備える。
上記(6)の構成によれば、分岐点とインタークーラとの間に第2のポンプを備えることにより、主流路における作動流体の流量を第1のポンプで制御するとともに、分岐流路における作動流体の流量を第2のポンプで制御することが可能となる。すなわち、第1のポンプ及び第2のポンプによって、主流路及び分岐流路における作動流体の流量をそれぞれ独立的に調整することができるので、良好な制御精度が得られる。また、例えば車両が低速時或いは停車時においても、主流路側の作動流体の流量に関係なくインタークーラ側の流量制御が可能となるので、ランキンサイクル回路の廃熱回収効率やインタークーラの冷却性能を考慮したエネルギマネジメントをより柔軟に実施することができる。
本発明の少なくとも1実施形態によれば、液冷式のインタークーラや凝縮器を備える車両において、簡易な構成で効率的なエネルギマネジメントが可能であり、且つ、排熱回収装置の性能を向上可能な車両用冷却装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る車両用冷却装置の全体構成を示す模式図である。 図1の分岐点41近傍の変形例を示す模式図である。 図1の車両用冷却装置のレイアウト例を示す模式図である。 図1のコントローラの一の制御例を示すフローチャートである。 図1のコントローラの他の制御例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の一実施形態に係る車両用冷却装置の全体構成を示す模式図であり、図2は図1の分岐点近傍の変形例を示す模式図であり、図3は図1の車両用冷却装置のレイアウト例を示す模式図である。
車両1は走行用動力源としてエンジン2を備える。エンジン2は化石燃料の燃焼によって動力を出力可能な内燃機関であり、図1では、エンジン2として4シリンダディーゼルエンジンが例示されている。エンジン2は、外気を吸気通路4から取り込んで不図示の燃料噴射装置から供給される燃料と混合して燃焼を行った後、排気通路6から排ガスを外部に排出する。
エンジン2には、出力向上を目的として過給器8が搭載されている。過給器8は、吸気通路4に設けられたコンプレッサ10と、排気通路6に設けられたタービン12とを備える。エンジン2の排ガスによってタービン12が駆動されると、コンプレッサ10がタービン12と連動して駆動することにより、吸気通路4にて過給が行われる。
吸気通路4のうちコンプレッサ10の下流側には、コンプレッサ10によって過給された高温の吸気を冷却するためのインタークーラ14が設けられている。インタークーラ14は、冷却用冷媒として後述するランキンサイクル回路26の作動流体を利用する液冷式インタークーラであり、コンプレッサ10で昇温された吸気を冷却する。このような液冷式インタークーラは、外気との熱交換によって吸気を冷却する空冷式インタークーラに比べて、良好な冷却性能が得られるとともに、エンジンへの空気供給密度のエネルギ損失を抑えられる点で優れている。
エンジン2は冷却用の冷媒(冷却水)を循環供給するための冷却水回路16を備える。冷却水回路16には、冷却水を圧送するための冷却水ポンプ18と、エンジン2から廃熱エネルギを受け取ることによって昇温された高温の冷却水を外気と熱交換するラジエータ20と、が設けられている。ラジエータ20は車両前方側に配置され、走行時に前方から受ける走行風によって熱交換が促進されるように構成されている。
ラジエータ20に導入される外気量は、上述した走行風の他に、エンジン2の動力の一部を利用して駆動可能なラジエータファン22によって可変に構成されている。ラジエータファン22の駆動状態はアクティブ制御されており、例えば冷却水回路16を流れる冷却水温度が予め設定された適切な温度範囲になるように制御される。
冷却水回路16のうち冷却水ポンプ18の入口近傍とラジエータ20の出口近傍との間には、冷却水回路16に並行するようにバイパス回路24が分岐している。バイパス回路24にはラジエータ20で冷却される前の高温の冷却水が冷却水回路16から分岐して流れ込み、ランキンサイクル回路26を構成する蒸発器28に導かれる。
蒸発器28は、バイパス回路24を流れる冷却水とランキンサイクル回路26を流れる作動流体との間で熱交換可能に構成された熱交換器であり、高温の冷却水によってランキンサイクル回路26を流れる作動流体が加熱される(言い換えると、冷却水に含まれるエンジン2の廃熱エネルギがランキンサイクル回路26に回収される)。
ランキンサイクル回路26は、作動流体が流れる主流路27上に蒸発器28、膨張機30、凝縮器32及び第1のポンプ34を備える構成を有している。ランキンサイクル回路26を流れる作動流体は、上述したように蒸発器28で加熱されることにより蒸発(気化)させられる。その後、作動流体は膨張機30によって膨張される。このとき膨張機30では、作動流体の膨張による仕事によってタービン(不図示)が駆動される。これにより、冷却水から作動流体が受け取った廃熱エネルギが機械的エネルギに変換されることとなる。
膨張機30から出力される機械的エネルギは、タービンの回転軸36に連結された発電機38に伝達される。発電機38では、受け取った機械的エネルギによって発電が行われ、発生した電力は車内の電力需要に応じて、各種電気負荷或いは蓄電用のバッテリに供給される。
膨張機30で仕事を終えた作動流体は、凝縮器32によって凝縮(液化)された後、第1のポンプ34によって圧送されることにより再び蒸発器28に戻される。
ここでランキンサイクル回路26には、作動流体が流れる主流路27からインタークーラ14に分岐するように構成された第1の分岐流路40が備えられている。インタークーラ14は、第1の分岐流路40を介して導入された作動流体と吸気とを熱交換することにより、吸気を冷却する液冷式インタークーラとして構成されている。このような構成は、インタークーラ14で冷却対象たる吸気と熱交換させられる液冷媒として、ランキンサイクル回路26を流れる作動流体を利用するため、例えばランキンサイクル回路26や冷却水回路16とは独立した新たな冷媒回路を構築する場合に比べて、簡易な構成で良好な冷却性能が得られる。
第1の分岐流路40は、主流路27のうち第1のポンプ34の上流側(すなわち、凝縮器32及び第1のポンプ34間)から分岐されている。そして、第1の分岐流路40上には、分岐点41とインタークーラ14との間に、第1のポンプ34とは独立に制御可能な第2のポンプ46が設けられている。そのため、主流路27における作動流体の流量を第1のポンプ34で制御するとともに、第1の分岐流路40における作動流体の流量を第2のポンプ46で制御することで、ランキンサイクル回路26を流れる作動流体と第1の分岐流路40に導かれる作動流体との比率を、柔軟且つ精度よく調整できるようになっている。これにより、例えば車両が低速時或いは停車時においても、主流路27側の作動流体の流量に関係なくインタークーラ14側の流量を制御することができるので、ランキンサイクル回路26の廃熱回収効率やインタークーラ14の冷却性能を考慮したエネルギマネジメントをより柔軟に制御できる。
第1の分岐流路40は、インタークーラ14を通過した作動流体が膨張機30の上流側に戻されるように構成されている。これにより、インタークーラ14を通過した後の作動流体が膨張機30に供給されることとなるため、当該作動流体に含まれる熱エネルギを膨張機30で回収することができる。
主流路27に対する第1の分岐流路40の接続箇所には、それぞれ第1のバルブ42及び第2のバルブ44が設けられている。第1のバルブ42及び第2のバルブ44は三方弁であり、開閉状態が制御されることにより、主流路27から第1の分岐流路40に導入される作動流体の流量が調整可能になっている。
また第1の分岐流路40上には分岐点43が設けられており、該分岐点43から主流路27に向かって第2の分岐流路47が分岐している。分岐点43には流路切替バルブ45が設けられており、その開閉状態を制御することにより第1の分岐流路40を流れる作動流体を第2の分岐流路47に導けるようになっている。第2の分岐流路47は主流路27のうち凝縮器32及び膨張機30間に接続されており、第2の分岐流路47に導かれた作動流体は膨張機30を介することなく凝縮器32に供給される。
尚、以下の説明では、このような流路切替バルブ45の切替によって、第1の分岐流路40を流れる作動流体が膨張機30を介する経路を「流路A」、第2の分岐流路47を介して膨張機30を介さない経路を「流路B」と称することとする(すなわち、流路切替バルブ45は流路A及び流路Bを切り替える)。
尚、分岐点41近傍の変形例として、例えば図2に示されるように、第1のポンプ34の下流側に分岐点41が設けてもよい。この場合、分岐点41に設けられた第1のバルブの開度状態を調整することで、第1の分岐流路40に導かれる作動流体の流量を制御できるため、図1の第2のバルブ44が不要となり、装置構成の簡略化が図れる。
ここで図3を参照して、上記構成を有する車両用冷却装置の具体的な構成レイアウト例について説明する。上記構成は既存のランキンサイクル回路を搭載した車両に対する設計変更が少なく済み、装置サイズのコンパクト化に有利である。図3の例では、インタークーラ14がエンジン2とコンプレッサとの間に配置するようにレイアウトされている。このような構成は、従来に比べてインタークーラ14周辺における吸気通路4を短くすることができ(すなわち、コンプレッサ10及びインタークーラ14間の距離、並びに、インタークーラ14及びエンジン2間の距離を短くすることができ)、エンジン2の吸気系における熱効率を効果的に向上できる。このように上記車両用冷却装置では、車両に搭載する際のレイアウト自由度が高く、より安価なコストで導入が可能である。
続いてコントローラ50は、上記構成を有する車両用冷却装置の制御ユニットであり、例えばECUのような電子制御ユニットである。本実施形態では特に、コントローラ50は、車両の各種状態量を取得するとともに、その取得内容に応じて制御信号を送ることにより、第1のバルブ42、第2のバルブ44及び流路切替バルブ45の切替状態を制御するとともに、それに関連するポンプ等のオンオフ制御を実施する。
ここで図4及び図5を参照して、コントローラ50の具体的な制御例について説明する。図4は図1のコントローラ50の一の制御例を示すフローチャートであり、図5は図1のコントローラ50の他の制御例を示すフローチャートである。
図4の制御パターンでは、コントローラ50はまず、ランキンサイクル回路26が動作状態にあるか否かを判定する(ステップS10)。一般的にランキンサイクル回路26は、エンジン2が駆動されている際には高温の排ガスを少なからず排出するため、当該排ガスに含まれる廃熱エネルギを回収するために動作状態となる。一方、エンジン2が停止状態にある場合には、排ガスの排出がないため、余分なエネルギ消費を回避するためにランキンサイクル回路26もまた停止状態となる。このようなランキンサイクル回路26の動作状態は、不図示のセンサによってモニタリングされており、コントローラ50はモニタリング結果を取得することにより、ステップS10における判定を実施する。
ランキンサイクル回路26が動作状態にある場合(ステップS10:YES)、コントローラ50はインタークーラ14を通過後の作動流体の流路が、流路Aとなるように流路切替バルブ45を制御する(ステップS11)。これにより、インタークーラ14を通過後の作動流体は膨張機30の上流側に戻され、当該作動流体に含まれるエネルギが膨張機30によって回収されるため、良好な廃熱エネルギ回収効率が得られる。
一方、ランキンサイクル回路26が停止状態にある場合(ステップS10:NO)、コントローラ50は、インタークーラ14を通過後の作動流体の流路が流路Bとなるように流路切替バルブ45を制御する(ステップS12)。上述したようにランキンサイクル回路26が停止状態にある場合には、一般的にエンジン2も停止状態にあるが、インタークーラ14は余熱等によって高温となっている場合がある。このような場合、ランキンサイクル回路26が停止状態にあっても、インタークーラ14の冷却を継続しなければならない。このステップでは、流路切替バルブ45の切換制御によって、インタークーラ14を通過後の作動流体を膨張機30の下流側に戻すように流路設定することにより、ランキンサイクル回路26が停止状態であっても、ランキンサイクル回路26の一部を経由して、インタークーラ14への作動流体の供給を継続できる。これにより、ランキンサイクル回路26が停止中においても第1の分岐流路40を流れる作動流体によってインタークーラ14における冷却を継続することができる。
このように図4に示す制御例では、ランキンサイクル回路26の動作状態に応じて流路切換を実施することにより、ランキンサイクル回路26の動作状態に関わらず、インタークーラ14の冷却性能を安定的に維持しつつ、廃熱エネルギを良好な効率で回収することができる。
続いて図5の制御パターンでは、コントローラ50はまず、インタークーラ14を通過後の作動流体に液体が含まれるか否かを判定する(ステップS20)。当該判定は、例えばインタークーラ14における熱交換率や作動流体の温度と吸気温度との温度差に基づいて、インタークーラ14を流れる作動流体に供給される熱量を考慮して、インタークーラ14を通過後の作動流体の相状態を特定することにより行われる。
インタークーラ14を通過後の作動流体に液体が含まれる場合(ステップS20:YES)、コントローラ50はインタークーラ14を通過後の作動流体の流路が流路Bになるように流路切替バルブ45を制御する(ステップS21)。この場合、作動流体には膨張機30で回収可能な熱エネルギ
が実質的に残存していないため、インタークーラ14を通過後の作動流体は、流路Bを介して主流路27に戻される(仮に経路Aを選択したとしてもインタークーラ14を通過後の作動流体には膨張機30にて十分な仕事を行うことができない)。その結果、膨張機30等の構成機器の駆動期間が短縮されるため、ランキンサイクル回路26における良好な廃熱回収効率を確保しながら、構成機器の長寿命化を図ることができる。
また、ここでは、インタークーラ14を通過後の作動流体の相状態を特定することにより流路切替バルブ45を制御しているが、膨張機30のエネルギ変換効率や、インタークーラ14を通過後の作動流体の流量、温度等から、作動流体に膨張機で回収可能なエネルギが実質的に残存しているか否かを判定することにより、流路切替バルブ45を制御してもよい。
一方、インタークーラ14を通過後の作動流体に液体が含まれず、完全に気体である場合(ステップS20:NO)、コントローラ50はインタークーラ14を通過後の作動流体が流路Aに流れるように流路切替バルブ45を制御する(ステップS22)。この場合、作動流体には、当該気体成分によって膨張機30にて実質的に仕事に寄与する余地が残されている。そのため、経路Aを選択することにより膨張機30における仕事量を増やし、より良好な廃熱回収効率が得られる。
このように図5の制御例では、インタークーラ14を通過後の作動流体の状態に基づいて流路切換制御を実施することにより、構成機器の長寿命化を図りつつ、良好な廃熱回収効率が得られる。
以上説明したように本実施形態によれば、ランキンサイクル回路26の作動流体を、第1の分岐流路40を介してインタークーラ14に導入することで、インタークーラ14の液冷媒として利用する。これにより、ランキンサイクル回路26とは独立にインタークーラ用の冷却回路を設ける場合に比べて、簡潔な構成で液冷式インタークーラを構成することができる。その結果、冷却装置がコンパクト化することにより、車両に搭載する際のレイアウト自由度を向上できるとともに、冷却装置の導入コストを抑制できる。
また第1の分岐流路40を流れる作動流体は、膨張機30の上流側に戻されることにより、インタークーラ14を冷却した後の作動流体に残存している熱エネルギ
を膨張機30で回収することができる。これにより、ランキンサイクル回路26におけるエネルギ回収の更なる高効率化が可能となり、良好な燃費性能が達成される。
その結果、液冷式のインタークーラや凝縮器を備える車両において、簡易な構成で効率的なエネルギマネジメントが可能な車両用冷却装置を提供できる。
本開示は、過給機により過給される吸気をインタークーラで冷却するエンジンを有する車両に搭載される車両用冷却装置に利用可能である。
1 車両
2 エンジン
4 吸気通路
6 排気通路
8 過給器
10 コンプレッサ
12 タービン
14 インタークーラ
16 冷却水回路
18 冷却水ポンプ
20 ラジエータ
22 ラジエータファン
24 バイパス回路
26 ランキンサイクル回路
28 蒸発器
30 膨張機
32 凝縮器
34 第1のポンプ
36 回転軸
38 発電機
40 第1の分岐流路
41 分岐点
42 第1のバルブ
43 分岐点
44 第2のバルブ
45 流路切替バルブ
46 第2のポンプ
47 第2の分岐流路
50 コントローラ

Claims (6)

  1. 過給機により過給される吸気をインタークーラで冷却するエンジンを有する車両に搭載される車両用冷却装置であって、
    前記エンジンの廃熱を熱交換により作動流体に回収する熱交換器、前記熱交換器からの前記作動流体を用いて動力を発生させる膨張機、前記膨張機からの前記作動流体を凝縮させる凝縮器、及び、前記凝縮器からの前記作動流体を前記熱交換器に供給する第1のポンプを含むランキンサイクル回路と、
    前記ランキンサイクル回路において前記作動流体が流れる主流路から前記インタークーラに分岐するように構成された第1の分岐流路と、
    を備え、
    前記インタークーラは、前記第1の分岐流路を介して導入された前記作動流体と前記吸気とを熱交換することにより、前記吸気を冷却し、
    前記第1の分岐流路は、前記主流路のうち前記凝縮器の下流側から分岐し、前記インタークーラを介して前記膨張機の上流側に戻されるように構成されていることを特徴とする車両用冷却装置。
  2. 前記第1の分岐流路は、
    前記主流路のうち前記凝縮器及び前記膨張機間に接続されるように前記第1の分岐流路から更に分岐して構成された第2の分岐流路と、
    前記第1の分岐流路における前記第2の分岐流路の分岐点に設けられた流路切替バルブと、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用冷却装置。
  3. 前記ランキンサイクル回路の動作状態、及び、前記流路切替バルブの切替状態を制御する制御部を更に備え、
    前記制御部は、前記ランキンサイクル回路が停止状態にある場合、前記インタークーラを冷却後の前記作動流体が前記第2の分岐流路を介して前記主流路に戻されるように、前記流路切替バルブを制御することを特徴とする請求項2に記載の車両用冷却装置。
  4. 前記インタークーラの冷却後の前記作動流体が有する熱量に基づいて、前記作動流体の気液状態を判定する状態判定部と、
    前記ランキンサイクル回路の動作状態、及び、前記流路切替バルブの切替状態を制御する制御部を更に備え、
    前記制御部は、前記状態判定部で前記作動流体が完全に気体であると判定された場合に、前記インタークーラを冷却後の前記作動流体が前記第2の分岐流路を介して前記主流路に戻されるように、前記流路切替バルブを制御することを特徴とする請求項2に記載の車両用冷却装置。
  5. 前記第1の分岐流路は、前記主流路のうち前記第1のポンプの上流側から分岐することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用冷却装置。
  6. 前記主流路から前記第1の分岐流路が分岐する分岐点と前記インタークーラとの間に設けられた第2のポンプを更に備えることを特徴とする請求項5に記載の車両用冷却装置。

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