JP2017100323A - 成形金型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
成形金型は、コア型およびキャビティ30を備える。コアは、外壁から閉方向に突出する少なくとも1つの凸部を有し、開閉方向に移動可能である。キャビティ型30は閉方向に凹む少なくとも1つの凹部を有し、型閉じ時にコア型との間に成形空間が形成される。
キャビティ型は、複数のキャビティ微細孔351〜356を含み、熱交換器からPL面までの距離が大きくなるに伴い、キャビティの材料密度が大きくなる第1密度制御部40を有する。材料密度が大きくなるにつれて、熱伝導率は大きくなる。熱交換器からPL面までの距離が大きくなるに伴い熱伝導率が大きくなるため、熱交換器からの熱伝達の差をなくし、成形空間内の温度を均一にすることができる。成形空間内の温度を均一にすることができるため、成形品のバリが抑制される。
【選択図】図2
Description
成形金型は、コア型(10)およびキャビティ型(30)を備える。
コア型は、外壁(11)から閉方向に突出する少なくとも1つの凸部(12)を有し、開閉方向に移動可能である。
キャビティは、複数のキャビティ微細孔(351〜356)を含み、熱交換器からコア型とキャビティ型との合わせ面であるPL面(51)までの距離が大きくなるに伴い、キャビティの材料密度が大きくなる第1密度制御部(40)を有する。
図1に示すように、成形金型1は、キャビティ型30およびコア型10を備える。
キャビティ型30は、凹部32、ヒータ33、および、第1密度制御部40を有し、型閉じ時にコア型10との間に成形空間50を形成する。キャビティ型30は、例えば、ステンレス鋼や高炭素クロム軸受鋼等の金属で形成されている。
成形空間50は、コア型10がキャビティ型30を閉じるときに形成され、成形品の形状をなす空間である。成形空間50に溶融材料が流動可能に形成されている。溶融材料は、例えば、ポリカーボネートやポリフタルアミド等のプラスチックが用いられる。
凹部32は、階段状に形成され、閉方向に凹み、コア型10の外壁11に対向する端壁31に形成され、
キャビティ分割部34は、キャビティ型30の側面36を長手方向に延びる仮想面Ib1、Ib2、Ib3、Ib4、Ib5、および、Ib6によって均等分に画成されている。キャビティ分割部34は、第1〜第6キャビティ分割部341〜346を含む。
第1キャビティ分割部341は、端面37、側面36、および、仮想面Ib1によって画成されている。第1キャビティ分割部341内の長手方向において、側面36とヒータ33との接触面331からPL面51までの最短距離をLb1とする。
第3キャビティ分割部343は、側面36、仮想面Ib2、および、仮想面Ib3によって画成される。第3キャビティ分割部343内の長手方向において、接触面331からPL面51までの最短距離をLb3とする。
第5キャビティ分割部345は、側面36、仮想面Ib4、および、仮想面Ib5によって画成される。第5キャビティ分割部345内の長手方向において、接触面331からPL面51までの最短距離をLb5とする。
キャビティ分割部34は、以下関係式(1)となるように形成されている。
Lb1<Lb2<Lb3<Lb4<Lb5<Lb6 ・・・(1)
キャビティ微細孔群35の第1〜第6キャビティ微細孔351〜356は、球状で、キャビティ型30の外部に連通する空間である開気孔は含まず、キャビティ型30の外部と離間する閉気孔である。第1〜第6キャビティ微細孔351〜356の径は、例えば、数μmから数十μmである。図中において、第1〜第6キャビティ微細孔351〜356は、特徴構成をわかりやすくするために、誇張して記載している。
また、第1密度制御部40は、各キャビティ微細孔351〜356の個数が以下関係式(2)となるように形成されている。
Nb1>Nb2>Nb3>Nb4>Nb5>Nb6 ・・・(2)
材料密度は、単位体積当たりに対する材料が占める体積の割合とする。例えば、材料密度ρb1は、第1キャビティ分割部341の材料が占める体積を、第1キャビティ分割部341の体積で割った値である。
さらに、第1密度制御部40は、以下関係式(3)となるように形成されている。
ρb1<ρb2<ρb3<ρb4<ρb5<ρb6 ・・・(3)
このように、第1密度制御部40は、ヒータ33からPL面51までの距離が大きくなるに伴い、第1〜第6キャビティ微細孔351〜356の個数が減少し、材料密度が大きくなるように形成されている。なお、PL面51は材料密度が一定に形成されている。
凸部12は、外壁11から閉方向に突出し、階段状に形成されている。
コア分割部13は、コア型10の側壁19を長手方向に延びる仮想面Ic1、Ic2、および、Ic3によって均等分に画成され、第1〜第3コア分割部131〜133を含む。
第2コア分割部132は、第1コア分割部131と第3コア分割部133との間に形成され、側壁19、仮想面Ic1、および、仮想面Ic2によって画成されている。第2コア分割部132内の長手方向において、側壁19からPL面51までの最短距離をLc2とする。
コア分割部13は、第1〜第3コア分割部131〜133の上記距離が、以下関係式(4)となるように形成されている。
Lc1<Lc2<Lc3 ・・・(4)
第1〜第3コア微細孔141〜143は、球状で、コア型10の外部に連通する空間である開気孔は含まず、コア型10の外部とは離間する閉気孔である。第1〜第3コア微細孔141〜143の径は、例えば、数μmから数十μmである。図中において、第1〜第3コア微細孔141〜143は、第1〜第6キャビティ微細孔351〜356と同様に、誇張して記載している。
また、第2密度制御部60は、第1〜第3コア微細孔141〜143の個数が、以下関係式(5)となるように形成されている。
Nc1>Nc2>Nc3 ・・・(5)
さらに、第2密度制御部60は、以下関係式(6)となるように形成されている。
ρc1<ρc2<ρc3 ・・・(6)
このように、第2密度制御部60は、側壁19からPL面51までの距離が大きくなるに伴い、コア微細孔141〜143の個数が減少し、材料密度が大きくなるように形成されている。
(作用)
(効果)
[1]そこで、本実施形態では、キャビティ型30はヒータ33からPL面51までの距離が大きくなるに伴い、キャビティ型30の材料密度が大きくなる第1密度制御部40を有する。材料密度が大きくなるにつれて、キャビティ微細孔群35内の空気による断熱効果が小さくなるため、熱伝導率は大きくなる。このため、ヒータ33からPL面51までの距離が大きい箇所では、熱を伝えやすく、ヒータ33からPL面51までの距離が小さい箇所では熱を伝えにくくなる。これにより、熱伝達の差をなくし、成形空間50内の温度を均一にすることができる。成形空間50内の温度を均一にすることができ、成形空間に熱伝達柱を設けず、バリが抑制され、成形品の寸法精度が向上する。
[4]第2密度制御部60が複数の第1〜第3コア微細孔141〜143含むことによって、第1密度制御部40の第1〜第6キャビティ微細孔351〜356の効果と同様に、コア型10の耐衝撃性が向上する効果を奏する。
第2実施形態の構成では、キャビティ微細孔およびコア微細孔の形態を除き、第1実施形態の構成と同様である。
図4に示すように、キャビティ微細孔群75の第1〜第6キャビティ微細孔751〜756は、長径が端壁31に平行で、長手方向に延びるように、楕円球状に複数形成されている。第1〜第6キャビティ微細孔751〜756は、長径が側面36に平行となるような楕円球状に形成してもよい。
キャビティ微細孔群75は、第1〜第6キャビティ微細孔751〜756の最大長が以下関係式(7)となるように形成されている。
Rb1>Rb2>Rb3>Rb4>Rb5>Rb6 ・・・(7)
コア微細孔群83は、第1〜第3コア微細孔831〜833の最大長が以下関係式(8)となるように形成されている。
Rc1>Rc2>Rc3 ・・・(8)
第2実施形態において、第1〜第6キャビティ微細孔751〜756および第1〜第3コア微細孔831〜833の形状に限らず、第1実施形態と同様の効果を奏する。
第3実施形態の構成では、キャビティ内およびコア内の熱伝達の差をなくし、成形空間50内の温度を均一にする思想で、微細孔に代替してキャビティ内およびコア内の界面が用いられる点を除き、第1実施形態の構成と同様である。
図6に示すように、キャビティ型301は、第1密度制御部40に代替して第1界面制御部302を有する。
第1界面制御部302は、複数の第1〜第6キャビティ界面311〜316を含む。図中において、特徴構成をわかりやすくするため、誇張して記載している。
第1キャビティ界面311の数をNp1とし、第2キャビティ界面312の数をNp2とし、第3キャビティ界面313の数をNp3とする。第4キャビティ界面314の数をNp4とし、第5キャビティ界面315の数をNp5とし、第6キャビティ界面316の数をNp6とする。
Np1>Np2>Np3>Np4>Np5>Np6 ・・・(9)
第2界面制御部102は、複数の第1〜第3コア界面111〜113を含む。第1〜第3コア界面111〜113は、第1〜第6キャビティ界面311〜316と同様に形成される。第1コア界面111の数をNq1とし、第2コア界面の数をNq2とし、第3コア界面の数をNq3とする。また、第2界面制御部102は、第1〜第3コア界面111〜113の個数が以下関係式(10)となるように形成されている。第1〜第3コア界面111〜113の個数は、第1〜第6キャビティ界面311〜316の個数と同様に走査型電子顕微鏡によって観察され、画像処理等によって計上される。
Nq1>Nq2>Nq3 ・・・(10)
(効果)
(i)本発明の成形金型は、プラスチック射出成形に限定されず、鋳造、鍛造、または、プレス成形に用いてもよい。
(ii)また、熱交換器として、キャビティを加熱可能なヒータではなく、キャビティを冷却可能なペルチェ素子や冷却流路等の冷却器を用いてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
11 ・・・外壁、
12 ・・・凸部、
30 ・・・キャビティ、
32 ・・・凹部、
33 ・・・熱交換器、
351〜356 ・・・キャビティ微細孔、
40 ・・・第1密度制御部、
50 ・・・成形空間、
311〜316 ・・・キャビティ界面、
302 ・・・第1界面制御部。
Claims (8)
- 外壁(11)から閉方向に突出する少なくとも1つの凸部(12)を有し、開閉方向に移動可能なコア型(10)と、
閉方向に凹む少なくとも1つの凹部(32)および加熱冷却可能な熱交換器(33)を有し、型閉じ時に前記コア型との間に成形空間(50)を形成するキャビティ型(30)と、
を備え、
前記キャビティ型は、複数のキャビティ微細孔(351〜356)を含み、前記熱交換器から前記コア型と前記キャビティ型との合わせ面であるPL面(51)までの距離が大きくなるに伴い、前記キャビティ型の材料密度が大きくなる第1密度制御部(40)を有する成形金型。 - 前記第1密度制御部は、前記熱交換器から前記PL面までの距離が大きくなるに伴い、前記キャビティ微細孔の数が減少する請求項1に記載の成形金型。
- 前記第1密度制御部は、前記熱交換器から前記PL面までの距離が大きくなるに伴い、前記キャビティ微細孔の最大長が小さくなる請求項1または2に記載の成形金型。
- 前記コア型は、複数のコア微細孔(141、142、143)を含み、前記コア型の側壁(19)から前記PL面までの距離が大きくなるに伴い、前記コア型の材料密度が大きくなる第2密度制御部(60)を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の成形金型。
- 前記第2密度制御部は、前記側壁から前記PL面までの距離が大きくなるに伴い、前記コア微細孔の数が減少する請求項4に記載の成形金型。
- 前記第2密度制御部は、前記側壁から前記PL面までの距離が大きくなるに伴い、前記コア微細孔の最大長が大きくなる請求項4または5のいずれか一項に記載の成形金型。
- 外壁(11)から閉方向に突出する少なくとも1つの凸部(12)を有し、開閉方向に移動可能なコア型(10)と、
閉方向に凹む少なくとも1つの凹部(32)および加熱冷却可能な熱交換器(33)を有し、型閉じ時に前記コアとの間に成形空間(50)を形成するキャビティ型(30)と、
を備え、
前記キャビティ型は、複数のキャビティ界面(311〜316)を含み前記熱交換器から前記コア型と前記キャビティ型との合わせ面であるPL面(51)までの距離が大きくなるに伴い、前記キャビティ界面の数が減少する第1界面制御部(302)を有する成形金型。 - 前記コア型は、複数のコア界面(111〜113)を含み、前記コア型の側壁(19)から前記PL面までの距離が大きくなるに伴い、前記コア界面の数が減少する第2界面制御部(102)を有する請求項7に記載の成形金型。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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