JP2017096308A - 高圧タンクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程の時間を短縮し、低コスト化を図ることができる高圧タンクの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る高圧タンク1の製造方法は、予め円筒状に編み込まれた炭素繊維3を準備する工程と、炭素繊維3を金型90に配置した後、パリソン2を炭素繊維3の内部に配置し、ブロー成形によりライナー20を形成する工程と、を備え、ブロー成形後のライナー20の外径寸法dが、準備された炭素繊維3の内径寸法aよりも大きくなるようにブロー成形することを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係る高圧タンク1の製造方法は、予め円筒状に編み込まれた炭素繊維3を準備する工程と、炭素繊維3を金型90に配置した後、パリソン2を炭素繊維3の内部に配置し、ブロー成形によりライナー20を形成する工程と、を備え、ブロー成形後のライナー20の外径寸法dが、準備された炭素繊維3の内径寸法aよりも大きくなるようにブロー成形することを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、高圧タンクの製造方法に関する。
例えば燃料電池自動車は、燃料としての高圧ガスを貯蔵する圧力容器(以下、高圧タンクとも称する)を搭載する。この高圧タンクにおいては、高圧ガスの貯蔵空間を内面側に画成するライナーを備え、当該ライナーの外周が補強層により補強されている。このライナーとしては例えばアルミニウムや樹脂が、補強層としては例えばカーボン繊維強化プラスチックやガラス繊維強化プラスチック(以下、これらを総称して、繊維強化樹脂層と呼ぶ)が用いられる。
上記高圧タンクを製造する工程では、通常、次のように繊維強化樹脂層をライナーに巻き付ける工程を有する。詳細には、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸した繊維をライナーの外周に繰り返し巻き付けて繊維強化樹脂層を形成し、当該繊維強化樹脂層に含まれる熱硬化樹脂を熱硬化させることで、ライナーを繊維強化樹脂層で被覆・補強した高圧タンクが製造される(例えば下記特許文献1参照)。
ところが、上記のような高圧タンクの製造方法では以下の問題があった。すなわち、繊維強化樹脂層の巻き付け工程が長時間に及ぶため、この工程を採用して生産量を増やす場合には、数多くの巻き付け設備が必要となり、高圧タンクの高コスト化を招くという問題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造工程の時間を短縮し、低コスト化を図ることができる高圧タンクの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る高圧タンクの製造方法は、炭素繊維強化樹脂層により補強された合成樹脂製のライナーを有する円筒状の高圧タンクの製造方法であって、円筒状に編込まれ、該円筒の軸方向一端側が閉じ、軸方向他端側が開口した炭素繊維を準備する工程と、前記炭素繊維を金型に配置した後、パリソンを前記炭素繊維の内部に配置してブロー成形により前記ライナーを形成する工程と、を備え、前記ブロー成形後のライナーの外径寸法が、前記準備された前記炭素繊維の内径寸法よりも大きくなるようにブロー成形することを特徴とする。
かかる方法によれば、予め円筒状に編み込まれた炭素繊維強化層を準備してタンクを製造するため、炭素繊維強化層の巻き付け工程が不要になり、高圧タンクの製造工程の時間を短縮することができる。その結果、高圧タンクのコストを低減することができる。また、ブロー成形後のライナーの外径寸法(ブロー成形後の炭素繊維の内径寸法)が、準備された炭素繊維の内径寸法よりも大きくなるようにブロー成形することで、炭素繊維に必要なテンションをかけることができる。
本発明によれば、製造工程の時間を短縮し、低コスト化を図ることができる高圧タンクの製造方法を提供することができる。
以下添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施形態以外の他の実施形態を利用することができる。従って、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
まず、本発明の実施形態の製造方法によって作成される高圧タンクの構成について説明する。図1は、高圧タンクの概略構成を示す図である。
図1に示すように、高圧タンク1は、ライナー20と、繊維強化樹脂層30と、口金40とを少なくとも備える。
ライナー20は、内部にガスを貯留するための貯留空間を有する内殻である。ライナー20は、略円筒形をしている。ライナー20は、本実施形態では合成樹脂製の材料により形成されるが、この例に限定されず、他の材料を採用することも可能である。
口金40は、ライナー20の一端側に形成される。口金40は、金属製であって、高圧タンク1の内部に収容された気体又は液体の注排口となる部材である。なお、本実施形態では、口金40がライナー20の一端側のみに形成されるが、この例に限定されず、ライナー20の他端側に口金を設けた構成としても良い。
繊維強化樹脂層30(炭素繊維強化樹脂層)は、強化材に炭素繊維を用いた繊維強化プラスチック(CFRP)であり、ライナー20の外周を覆うように形成されている。繊維強化樹脂層30に使用される樹脂としては、例えばエポキシ系樹脂が挙げられるがその他の樹脂を用いることも可能である。
続いて、本実施形態における高圧タンクの製造方法について説明する。図2は、高圧タンクの製造工程の一例を示すフローチャートである。図3は、高圧タンクの製造工程を説明する説明図である。
(ステップS110)
まず、炭素繊維3を所定の丸編機(不図示)で円筒形状に編込む(図2のステップS110及び図3(A))。この炭素繊維3の内径a(図3(A))は、高圧タンク作成完了時に必要なテンションが得られるように予め設定されており、好適には、後述するブロー成形後のライナー20の外径寸法d(図3(E)参照)より小さく設定されることが好ましい。
まず、炭素繊維3を所定の丸編機(不図示)で円筒形状に編込む(図2のステップS110及び図3(A))。この炭素繊維3の内径a(図3(A))は、高圧タンク作成完了時に必要なテンションが得られるように予め設定されており、好適には、後述するブロー成形後のライナー20の外径寸法d(図3(E)参照)より小さく設定されることが好ましい。
(ステップS120)
次いで、高圧タンク成形用の金型90内に、袋形状に編込んだ炭素繊維3をセットする(図2のステップS120及び図3(B))。図3(B)に示すように、炭素繊維3は、円筒状に編込まれ、該円筒の軸方向一端側(図3では下側)が閉じ、軸方向他端側(図3では上側)が開口している。この炭素繊維3の開口部分には、後述する口金が取り付けられる。なお、金型90の内径b(図3(B))の寸法は、上記した炭素繊維3の外径A(図3(A))の寸法より大きく設定される。
次いで、高圧タンク成形用の金型90内に、袋形状に編込んだ炭素繊維3をセットする(図2のステップS120及び図3(B))。図3(B)に示すように、炭素繊維3は、円筒状に編込まれ、該円筒の軸方向一端側(図3では下側)が閉じ、軸方向他端側(図3では上側)が開口している。この炭素繊維3の開口部分には、後述する口金が取り付けられる。なお、金型90の内径b(図3(B))の寸法は、上記した炭素繊維3の外径A(図3(A))の寸法より大きく設定される。
(ステップS130)
次いで、高圧タンク成形用の円筒状のパリソン2を金型90で挟み込む(図2のステップS130及び図3(C))。なお、炭素繊維3の開口部3aの内径c(図3(C))は、後工程で圧入される口金外周寸法e(図3(E))より大きく設定される。
次いで、高圧タンク成形用の円筒状のパリソン2を金型90で挟み込む(図2のステップS130及び図3(C))。なお、炭素繊維3の開口部3aの内径c(図3(C))は、後工程で圧入される口金外周寸法e(図3(E))より大きく設定される。
(ステップS140)
次いで、後の工程で口金を圧入できる寸法を確保するため、ガイド付き吹込部材91の吹込口91aから、パリソン2内にエアーを吹込み、ブロー成形でタンクを形成する。このブロー成形によりタンクを形成すると同時に、タンクの外周で炭素繊維3を押し広げることでテンションをかける。なお、上記したように、袋形状の炭素繊維3の外径A(図3(A))は、金型90の内径b(図3(B))よりも小さく設定されているため、ブロー成形によって金型90内で炭素繊維3を押し広げることができる。なお、図3(B)〜(D)では、炭素繊維3の外周面と金型90の内周面との隙間は図示していない。
次いで、後の工程で口金を圧入できる寸法を確保するため、ガイド付き吹込部材91の吹込口91aから、パリソン2内にエアーを吹込み、ブロー成形でタンクを形成する。このブロー成形によりタンクを形成すると同時に、タンクの外周で炭素繊維3を押し広げることでテンションをかける。なお、上記したように、袋形状の炭素繊維3の外径A(図3(A))は、金型90の内径b(図3(B))よりも小さく設定されているため、ブロー成形によって金型90内で炭素繊維3を押し広げることができる。なお、図3(B)〜(D)では、炭素繊維3の外周面と金型90の内周面との隙間は図示していない。
(ステップS150)
次いで、円筒状の炭素繊維3の軸方向一端部(図3(E)では上端側)に口金40を圧入する(図2のステップS150及び図3(E))。そして、口金40の外周を炭素繊維で覆った後に、内径をテーパ形状とした所定のリング部材80で炭素繊維を口金40との間で挟上げ、テンションをかける。このようにリング部材80を用いてテンションをかけた状態で、該リング部材80と口金40を所定の接着剤(不図示)で接着し、リング部材80の上面より出ている口金40の上部をローラパンチ(不図示)で押しつぶし、リング部材80と口金40とを固定する。
次いで、円筒状の炭素繊維3の軸方向一端部(図3(E)では上端側)に口金40を圧入する(図2のステップS150及び図3(E))。そして、口金40の外周を炭素繊維で覆った後に、内径をテーパ形状とした所定のリング部材80で炭素繊維を口金40との間で挟上げ、テンションをかける。このようにリング部材80を用いてテンションをかけた状態で、該リング部材80と口金40を所定の接着剤(不図示)で接着し、リング部材80の上面より出ている口金40の上部をローラパンチ(不図示)で押しつぶし、リング部材80と口金40とを固定する。
(ステップS160)
次いで、炭素繊維3にエポキシ樹脂を塗布し、含浸させる。
次いで、炭素繊維3にエポキシ樹脂を塗布し、含浸させる。
(ステップS170)
最後に、タンク本体を加熱し、エポキシ樹脂を硬化させることで、ライナー20の外周を覆う繊維強化樹脂層30を有する高圧タンクが作成される。本実施形態における高圧タンクの製造方法では、ブロー成形後のライナー20の外径寸法dより小さい内径寸法a(図3(A))を有する炭素繊維3を準備してその内部でブロー成形するので、炭素繊維3に必要なテンションをかけることができる。
最後に、タンク本体を加熱し、エポキシ樹脂を硬化させることで、ライナー20の外周を覆う繊維強化樹脂層30を有する高圧タンクが作成される。本実施形態における高圧タンクの製造方法では、ブロー成形後のライナー20の外径寸法dより小さい内径寸法a(図3(A))を有する炭素繊維3を準備してその内部でブロー成形するので、炭素繊維3に必要なテンションをかけることができる。
以上説明したように、本実施形態における高圧タンク1の製造方法では、円筒の軸方向一端側が閉じ、軸方向他端側が開口する予め円筒状に編み込まれた炭素繊維3を準備する工程と、炭素繊維3を金型90に配置した後、パリソン2を炭素繊維3の内部に配置し、ブロー成形によりライナー20を形成する工程と、を備え、ブロー成形後のライナー20の外径寸法dが、準備された炭素繊維3の内径寸法aよりも大きくなるようにブロー成形する。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
1 高圧タンク
2 パリソン
3 炭素繊維
20 ライナー
30 繊維強化樹脂層
40 口金
80 リング部材
90 金型
2 パリソン
3 炭素繊維
20 ライナー
30 繊維強化樹脂層
40 口金
80 リング部材
90 金型
Claims (1)
- 炭素繊維強化樹脂層により補強された合成樹脂製のライナーを有する円筒状の高圧タンクの製造方法であって、
円筒状に編込まれ、該円筒の軸方向一端側が閉じ、軸方向他端側が開口した炭素繊維を準備する工程と、
前記炭素繊維を金型に配置した後、パリソンを前記炭素繊維の内部に配置してブロー成形により前記ライナーを形成する工程と、を備え、
前記ブロー成形後のライナーの外径寸法が、前記準備された前記炭素繊維の内径寸法よりも大きくなるようにブロー成形することを特徴とする高圧タンクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015225796A JP2017096308A (ja) | 2015-11-18 | 2015-11-18 | 高圧タンクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015225796A JP2017096308A (ja) | 2015-11-18 | 2015-11-18 | 高圧タンクの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017096308A true JP2017096308A (ja) | 2017-06-01 |
Family
ID=58818000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015225796A Pending JP2017096308A (ja) | 2015-11-18 | 2015-11-18 | 高圧タンクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017096308A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108506487A (zh) * | 2018-06-26 | 2018-09-07 | 刘伟 | 一种可更换气囊的压力容器 |
CN109941408A (zh) * | 2019-03-29 | 2019-06-28 | 江南大学 | 一种碳纤维复合材料深潜耐压舱及其制备方法 |
-
2015
- 2015-11-18 JP JP2015225796A patent/JP2017096308A/ja active Pending
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CN109941408A (zh) * | 2019-03-29 | 2019-06-28 | 江南大学 | 一种碳纤维复合材料深潜耐压舱及其制备方法 |
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