JP2017096196A - 静止ベーンおよび当該静止ベーンを備えた遠心圧縮機 - Google Patents

静止ベーンおよび当該静止ベーンを備えた遠心圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】静止ベーンにおける流体損失を低減し、流体機械の効率を向上する。【解決手段】流体機械1に備えられる静止ベーン50であって、流体Gに晒され、流体Gの流れ方向に沿って設けられる側面51と、前記側面51に設けられ、流体Gの流れ方向の下流側において流体の流れ方向に沿う渦軸C80を有する縦渦80を生成し得る角部70とを有して成る。【選択図】図3A

Description

本発明は、流体機械に備えられる静止ベーンおよび当該静止ベーンを備えた遠心圧縮機に関する。
流体機械は、流体と機械との間でエネルギの授受を行うものであり、例えば、流体機械(被動機)である遠心圧縮機は、回転軸と共に回転されるインペラの遠心力を利用して、流体を圧送(圧縮)することができるようになっている。
このような遠心圧縮機等の流体機械においては、流体の流れる流路に種々の静止ベーンを設けることにより、流体の流れを良好にしてエネルギの授受を効率良く行うことができる。例えば、遠心圧縮機に設けられる静止ベーンとしては、インペラの流体流れ方向下流側に設置されるディフューザベーン(特許文献1参照)およびリターンベーンなどが挙げられる。
実開平01−174599号公報
しかし、流路に静止ベーンを設けることによって、流路の全体的な流体の流れを良好にすることができる一方で、静止ベーンの近傍においては、部分的に流体の乱れが生じてしまう。ここで、流体機械における静止ベーンの後縁部(流体の流れ方向における下流側の縁部)とその近傍における流体の流れを図6に示す。
図6に示すように、流体G1が静止ベーン150に沿って良好に流れる一方で、一部の流体G2は、静止ベーン150の表面151,153から剥離し、また、一部の流体G3は、静止ベーン150の流体流れ方向下流側(図6においては、下方側)の空間に巻き込まれるように流れて横渦190が生成してしまう。このような流体の剥離および横渦の生成は、流体損失であり、流体機械の効率に影響する。
これら流体の剥離および横渦の生成を抑制するために、静止ベーン150における後縁部150aの断面形状を円弧形状S等とすることがある(図6における二点鎖線参照)。このような静止ベーン150における後縁部150aの断面形状によって流体の剥離および横渦の生成をある程度抑制することはできるが、当該静止ベーン150に沿って流れる流体G1の速度(流速)が速い場合や当該静止ベーン150によって流体G1の流れを急に転向している場合などには、流体の剥離および横渦の生成を十分に抑制することはできない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、静止ベーンにおける流体損失を低減し、流体機械の効率を向上することを目的とする。
上記課題を解決する第一の発明に係る静止ベーンは、流体機械に備えられる静止ベーンであって、流体に晒され、流体の流れ方向に沿って設けられる側面と、前記側面に設けられ、流体の流れ方向の下流側において流体の流れ方向に沿う渦軸を有する縦渦を生成し得る角部とを有することを特徴とする。
上記課題を解決する第二の発明に係る静止ベーンは、第一の発明に係る静止ベーンにおいて、前記角部が、前記側面より窪んで成る溝部によって形成されるものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第三の発明に係る静止ベーンは、第二の発明に係る静止ベーンにおいて、前記溝部が、前記側面において流体の流れ方向と交差する方向に複数設けられるものであり、複数の前記溝部が、前記側面に沿って前記溝部の近傍を流れる流体の速度に応じて、形状を異にするものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第四の発明に係る遠心圧縮機は、ケーシングと、前記ケーシングに回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸に設けられて前記回転軸と共に回転駆動されるインペラと、前記ケーシング内に設けられて前記インペラを収納する流路とを備え、前記流路内を通過させることによって流体を圧縮する遠心圧縮機において、前記流路内に、第一から第三のいずれか一つの発明に係る静止ベーンを備えたことを特徴とする。
第一の発明に係る静止ベーンによれば、側面に設けられた角部によって、静止ベーンの流体流れ方向下流側に縦渦が生成され、当該静止ベーンの側面に沿って流れる流体は、縦渦に引き寄せられるようにながれるので、流体の側面からの剥離が抑制される。
また、静止ベーンの流体流れ方向下流側に生成された縦渦は、同じく静止ベーンの流体流れ方向下流側に生成される横渦と干渉するので、当該横渦を崩壊させることができる。
このように、縦渦の生成によって、流体の剥離が抑制されると共に横渦が崩壊されるので、静止ベーンにおける流体損失が低減され、流体機械の効率が向上される。
第二の発明に係る静止ベーンによれば、簡易な構成で角部を側面に設けることができる。
第三の発明に係る静止ベーンによれば、複数の溝部を側面に沿って流れる流体の流速に応じた形状とすることにより、流体の乱流等を抑えると共に、生成される縦渦の強さを揃えることができる。
第四の発明に係る遠心圧縮機によれば、回転軸と共に回転されるインペラの遠心力を利用して流体を圧縮する遠心圧縮機において、ストラット、入口ガイドベーン、ディフューザベーン等の他の静止ベーンにおける流体損失を低減し、遠心圧縮機の効率を向上することができる。
実施例1に係るリターンベーンを備えた遠心圧縮機の概略構造を示す縦断面図である。 実施例1に係るリターンベーンのリターン流路における配置を示す説明図(図1におけるII−II矢視断面図)である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部を示す概略斜視図である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部における溝部の数等を変更した例を示す概略斜視図である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部を示す説明図(図3AにおけるIV矢視図)である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部における溝部の形状を変更した例を示す説明図である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部における溝部の形状を変更した例を示す説明図である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部における溝部を突部に変更した例を示す説明図である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部を示す説明図(図3AにおけるV−V矢視断面図)である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部の形状を変更した例を示す説明図である。 実施例1に係るリターンベーンの後縁部の形状を変更した例を示す説明図である。 従来の流体機械における静止ベーンの後縁部とその近傍における流体の流れを示す説明図である。
以下に、本発明に係る静止ベーンの実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例は、本発明に係る静止ベーンを多段式の遠心圧縮機に設けられるリターンベーンに採用したものである。
もちろん、本発明は以下の実施例に限定されず、遠心圧縮機におけるストラット、入口ガイドベーン、ディフューザベーン等の他の静止ベーンに採用しても良く、ターボチャージャやポンプ等の他の流体機械に設けられる種々の静止ベーンに採用しても良い。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施例1に係るリターンベーンを備えた遠心圧縮機の構造について、図1,図2,図3Aおよび図4Aを参照して説明する。
図1に示すように、遠心圧縮機(流体機械)1には、略円筒形状から成るケーシング11が設けられており、このケーシング11には、回転軸12が軸受13を介して回転可能に支持されている。回転軸12は、図示しないモータ等の駆動源と連結されており、この駆動源が駆動されることによって、ケーシング11内で回転されるようになっている。なお、図1は、遠心圧縮機1の半分(図1においては、上方側の半分)のみを示している。
ケーシング11には、流体Gを遠心圧縮機1内に取り込むための吸込口21と、流体Gを遠心圧縮機1外に排出するための排出口22とが形成されており、遠心圧縮機1の内部には、吸込口21と排出口22とを連通し、流体Gを軸方向一方側へ(図1においては、左方側から右方側へ向けて)送るための流路30が設けられている。
流路30は、ケーシング11における第一側壁部11aおよび第二側壁部11b等によって画成されることにより、縮径と拡径とを繰り返すように形成されている。ここで、第一側壁部11aは、流路30の径方向内側(図1においては、下方側)において軸方向(図1においては、左右方向)に沿って間隔を空けて複数設けられるものであり、第二側壁部11bは、当該第一側壁部11a間において径方向外側(図1においては、上方側)から径方向内側に向けて延伸(突出)して複数設けられるものである。
流路30には、流体Gを圧縮(圧送)するための圧縮流路31と、圧縮流路31から圧送されてきた流体Gを減速して動圧から静圧に変換するためのディフューザ流路32と、ディフューザ流路32から送られてきた流体Gの流れの旋回成分を除去すると共に次段の圧縮流路31へ送るためのリターン流路33とが設けられている。
遠心圧縮機1においては、圧縮流路31とディフューザ流路32とリターン流路33とが流体Gの流れ方向に沿って順に複数段設けられており、流体Gは、吸込口21から排出口22に向けて流路30内を流れる過程において、段階的に圧縮されるようになっている。
圧縮流路31は、軸方向前端側(図1においては、左端側)から軸方向後端側(図1においては、右端側)に向かうに従って径方向外側に向けて漸次湾曲するように形成されており、この圧縮流路31には、インペラ40が収容されている。インペラ40は、回転軸12に固着されており、図示しない駆動源が駆動されることによって、回転軸12と共に回転されるようになっている。
よって、圧縮流路31において、吸込口21から取り込まれた流体G、または、前段の圧縮流路31から送られてきた流体Gは、回転軸12と共に回転されるインペラ40によって、径方向外側(回転軸12に直交する方向)への遠心力が付与され、流体流れ方向直下(径方向外側)に位置するディフューザ流路32へ送られる(圧送される)ようになっている。
ディフューザ流路32は、流体流れ方向直上(径方向内側)に位置する圧縮流路31から径方向外側に延びた環状に形成されている。ディフューザ流路32において、圧縮流路31から送られてきた流体Gは、径方向外側に向けて拡散されると共に、流体流れ方向直下(径方向外側かつ軸方向後端側)に位置するリターン流路33へ送られるようになっている。なお、流体Gは、ディフューザ流路32において拡散されることによって、その流速が減じられる(減速される)と共に、流体Gに付与された運動エネルギー(動圧)が圧力エネルギー(静圧)に変換されるようになっている。
リターン流路33は、流体流れ方向直上(軸方向前端側かつ径方向内側)に位置するディフューザ流路32と流体流れ方向直下(軸方向後端側)に位置する圧縮流路31とを接続するように、縦断面がU字状をなすように径方向および軸方向に延びた環状に形成されており、このリターン流路33には、その空間の一部を周方向に区画するリターンベーン50が設けられている。
リターンベーン50は、ケーシング11における第一側壁部11aと第二側壁部11bとを接続するように設けられた板状部材であり(図1、図3Aおよび図4A参照)、周方向に湾曲した形状を成すと共に、周方向に所定の間隔を空けて放射状に配設されている(図2参照)。よって、リターン流路33において、ディフューザ流路32から送られてきた流体Gは、その流れ方向を径方向内側に反転された後、後段のインペラ40(圧縮流路31)へ向けて流されると共に、リターンベーン50によって流体Gの流れの旋回成分が除去される(打ち消される)ようになっている(図1および図2参照)。
図3Aに示すように、リターンベーン50には、側面51および後端面52に臨む(開口する)溝部60が形成されている。ここで、側面51は、流体Gに晒され、流体Gの流れ方向に沿う一方の面(負圧面)であり、後端面52は、流体Gの流れ方向における下流側の端面である。なお、図3Aにおいては、図を見易くするために、リターンベーン50のみを図示し、ケーシング11(第一側壁部11aおよび第二側壁部11b)を図示していない。
溝部60は、リターンベーン50の側面51より窪んだ凹形状面61から成り、リターンベーン50の後縁部(流体流れ方向における下流側の縁部)50aにおいては、側面51と凹形状面61とによって、流体流れ方向と交差する方向に突出する角部70が形成されている。溝部60および角部70の形状については後述する。
よって、リターンベーン50の側面51に沿って流れる流体Gは、リターンベーン50の後縁部50aにおいて、その流れ方向が溝部60(凹形状面61)に巻き込まれるようにして変化される。この結果、リターンベーン50の流体流れ方向下流側には、流体Gの縦渦80が生成される。
この縦渦80は、流体Gの流れ方向と平行な渦軸C80を有し、角部70を起点としてリターンベーン50の流体流れ方向下流側(側面51の延長線上)に生成される。よって、流体Gは、リターンベーン50の側面51に沿って流れた後、縦軸80に引き込まれる(巻き込まれる)ようにして流れるため、流体Gの側面51からの剥離が抑制されることとなる。
また、リターンベーン50の流体流れ方向下流側に生成された縦渦80は、同じくリターンベーン50の流体流れ方向下流側に生成された横渦90と干渉する。ここで、横渦90は、流体流れ方向と直交(交差)する渦軸C90を有する渦(例えば、カルマン渦列)である。これら縦渦80と横渦90とは、干渉することによって互いに打ち消し合う(崩壊する)こととなる。つまり、従来において流体Gの流れ性能に大きく影響した横渦90が、縦渦80を生成させることによって崩壊されるため、結果として、リターンベーン50における流体損失が低減され、遠心圧縮機1の効率が向上されることとなる。
溝部60および角部70の形状について、図3Aから図5Cを参照して詳細に説明する。
図3Aおよび図4Aに示すように、リターンベーン50には、二つの溝部60が形成されており、これら二つの溝部60は、リターンベーン50の翼幅方向(後縁部50aの延設方向であって、図4Aにおける上下方向)において対称に配置されるように所定距離(溝間隔a)だけ離間して設けられている。
よって、リターンベーン50の後縁部50aには、側面51と二つの凹形状面61とによって四つの角部70が形成され、リターンベーン50の流体流れ方向下流側には、四つの角部70をそれぞれ起点とした四つの縦渦80が生成される(図3A参照)。もちろん、リターンベーン50に設ける溝部60の数は、本実施例に限定されず、一つまたは複数の溝部60をリターンベーン50に設けても良い。
ここで、一つの溝部60をリターンベーン50に設ける場合には、当該溝部60をリターンベーン50の翼幅方向における略中央部に配置することが好ましい(図示せず)。このように一つの溝部60をリターンベーン50の翼幅方向における略中央部に配置することにより、リターンベーン50の側面51と溝部60の凹形状面61とによって形成される角部70は、リターンベーン50の翼幅方向において略均等(対称)に配置されることとなる。なお、この場合において、リターンベーン50の翼幅方向における溝部60の長さ(溝幅W)は、側面51と凹形状面61とによって形成される両角部70間の距離である。
一方、複数の溝部60をリターンベーン50に設ける場合には、当該複数の溝部60をそれぞれ所定距離(溝間隔a)だけ離間すると共に、リターンベーン50の翼幅方向において対称に配置することが好ましい(図4A参照)。このとき、リターンベーン50の翼幅方向における溝部60の長さ(溝幅W)と、リターンベーン50の翼幅方向における溝部60間の距離(溝間隔a)とが、略同じ長さ(距離)となるようにすると良い(次式(1)参照)。
Figure 2017096196
このように複数の溝部60を式(1)で表されるように離間すると共に、リターンベーン50の翼幅方向において対称に配置することにより、リターンベーン50の側面51と溝部60の凹形状面61とによって形成される角部70は、リターンベーン50の翼幅方向において略均等(対称)に配置されることとなる。なお、この場合において、リターンベーン50の翼幅方向における溝部60の長さ(溝幅W)は、側面51と凹形状面61とによって形成される両角部70間の距離であり、リターンベーン50の翼幅方向における溝部60間の距離(溝間隔a)は、隣接する溝部60における角部70間の距離である。
上述したように、一つまたは複数の溝部60をリターンベーン50に設けた場合において、角部70がリターンベーン50の翼幅方向において略均等(対称)に配置されることによって、各角部70を起点とした縦渦80の生成に寄与する流体Gの流量が略均等化され、リターンベーン50の流体流れ方向下流側に生成される縦渦80の強さが揃えられる(図3A参照)。また、リターンベーン50の側面51に沿って流れる流体Gに対して、リターンベーン50の翼幅方向において略均等(対称)に複数(図3Aにおいては、四つ)の縦渦80が生成されることとなり、リターンベーン50の翼幅方向において略均等に流体Gの剥離が抑制される。
また、複数の溝部60をリターンベーン50に設ける場合には、リターンベーン50の翼厚方向(後縁部50aの厚さ方向であって、図5Aにおける左右方向)における溝部60の長さ(溝深さH)と、リターンベーン50の翼長方向(流体流れ方向であって、図5Aにおける上下方向)における溝部60の長さ(溝長さL)とをそれぞれ個別に(独立して)設定しても良い(図3Aおよび図5A参照)。例えば、複数の溝部60において、溝深さHを同じ値として溝長さLを異なる値とする、溝長さLを同じ値として溝深さHを異なる値とする、または、溝深さHと溝長さLとの比が同じまたは異なるように溝深さHと溝長さLとをそれぞれ異なる値とする。
このとき、複数の溝部60における溝深さHと溝長さLとを、リターンベーン50の側面51に沿って流れる流体Gの流速分布に応じて、相対的に設定することが好ましい。これは、リターンベーン50に沿って流れる流体Gがその流れる箇所によって流速を異にするためであり、リターンベーン50に設けられる溝部60の位置(配置箇所)によって、溝深さHおよび溝長さLを相対的に設定する。
図3Aに示すように、二つの溝部60をリターンベーン50に設けた場合には、二つの溝部60がリターンベーンの翼幅方向において対称となるように配置されており、両溝部60近傍には、流速の同じ流体Gが流れている。よって、両溝部60の溝深さHおよび溝長さLをそれぞれ同じ値とする。
一方、図3Bに示すように、三つの溝部60−1,60−2をリターンベーン50に設けた場合には、三つの溝部60−1,60−2がリターンベーン50の翼幅方向における中央部とその両側(図3Bにおいては、上方側および下方側)に対称に配置されており、各溝部60−1,60−2近傍には、流速の異なる流体G1,G2が流れている。よって、各溝部60−1,60−2の溝深さHおよび溝長さL1,L2を、当該溝部60−1,60−2近傍を流れる流体G1,G2の速度に応じて設定する。
例えば、図3Bに示すように、各溝部60−1,60−2の溝深さHを一定(同じ)にすると共に、流速の早い流体G1が流れるリターンベーン50の翼幅方向における中央部に設けられた溝部60−1の溝長さL1を、中央部と比較して流速の遅い流体G2が流れるリターンベーン50の翼幅方向における両側に設けられた溝部60−2の溝長さL2よりも長くする。
このように複数の溝部60−1,60−2における溝深さHと溝長さL1,L2とを設定することにより、リターンベーン50の中央部においては、流速の早い流体G1が、流体流れ方向に長くて傾斜の緩い凹形状面61−1を流れるため、剥離や乱流等が起こり難く、その両側においては、流速の遅い流体G2が、流体流れ方向に短くて傾斜の急な凹形状面61−2を流れるため、剥離や乱流等が起こらない程度に強い縦渦80が生成されることとなる。
なお、図5Aに示すように、溝部60の溝深さHを設定する場合には、溝部60がリターンベーン50の後縁部50aを貫通しないように、溝深さHが翼厚Tよりも小さくなるようにする(次式(2)参照)。
Figure 2017096196
このように溝部60を式(2)で表されるようにリターンベーン50に設けることにより、リターンベーン50の側面51に沿って流れる流体Gは、当該リターンベーン50における反対の側面(圧力面)53側へ流れることはない。よって、流体Gは、溝部60に巻き込まれるようにして流れ、角部70を起点として、リターンベーン50の流体流れ方向下流側(図5Aにおいては、下方側)において縦渦80が生成されることとなる。
なお、翼厚Tは、後縁部50aの断面形状が矩形である場合にはリターンベーン50における後端面52の幅であり(図5A参照)、後縁部50aの断面形状が円弧形状である場合にはリターンベーン50の外形と円弧Scとが接している部分の最大幅であり(図5B参照)、後縁部50aの断面形状が楕円形状である場合には、リターンベーン50の外形と楕円Seとが接している部分の最大幅である(図5C参照)。
図3Aおよび図4Aに示すように、角部70は、リターンベーン50の側面51と溝部60の凹形状面61とによって形成されており、この凹形状面61は、側面51より曲形に窪んだ曲面である。もちろん、角部70および凹形状面61(溝部60)は、本実施例に限定されず、種々の形状から成るものであっても良い。
角部70を構成する溝部60としては、例えば、リターンベーン50の側面51より矩形に窪んだ凹形状面61から成る溝部60(図4B参照)、または、リターンベーン50の側面51より楔形に窪んだ凹形状面61から成る溝部60(図4C参照)であっても良い。
また、角部70を構成するものとしては、例えば、リターンベーン50の側面51から突出した凸形状面63から成る突部62であっても良い(図4D参照)。このとき、突部62の近傍は、リターンベーン50の側面51と同一面であっても良く、図4Dにおいて二点鎖線で示すように、リターンベーン50の側面51から窪んだ凹形状面61であっても良い。
このように、突部62の近傍にリターンベーン50の側面51から窪んだ凹形状面61を設けることにより、リターンベーン50の翼厚方向(図4Dにおける左右方向)における突部62の長さ(突高さH1,H2)を高くすることができるので(H1<H2)、リターンベーン50の流体流れ方向下流側に生成される縦渦80を強くすることができる。
上述の図4Aから図4Dに示した何れの形状であっても、側面51に沿って流れる流体Gがリターンベーン50の後縁部50aに達すると、溝部60または突部62を設けることによって形成される角部70を起点として、流体の縦渦80が形成され、流体Gのリターンベーン50(側面51)からの剥離が抑制されると共に、リターンベーン50の流体流れ方向下流側に生成された横渦90が打ち消される。
以上説明したように、角部70の形状は特に限定されることはなく、リターンベーン50の側面51に沿って流れる流体Gの流れを変化させ、リターンベーン50の流体流れ方向下流側に縦渦80を生成し得るものであれば良い。ここで、縦渦80を生成し易い、または、強い縦渦80を生成可能な角部70の形状としては、鈍角よりも鋭角のものが好ましく、曲線よりも直線から成るものが好ましい。
本発明の実施例1に係るリターンベーンを備えた遠心式回転機械の動作について、図1,図2および図3Aを参照して説明する。
図示しないモータ等の駆動源が駆動されると、回転軸12が回転駆動されると共にインペラ40が回転駆動される(図1参照)。吸込口21から取り込まれた流体Gは、圧縮流路31内に流入され、回転軸12と共に回転されるインペラ40によって遠心力が付与され、径方向外側へ送られる(圧送される)。
圧縮流路31から径方向外側へ送り出された流体Gは、ディフューザ流路32に流入され、インペラ40によって付与された動圧の一部が静圧に変換される。圧縮流路31からディフューザ流路32を経て高圧にされた流体Gは、リターン流路33に流入され、リターンベーン50によって流体Gの流れの旋回成分が除去されると共に、次段の圧縮流路31へ送られる(図1および図2参照)。
このリターン流路33において、リターンベーン50の側面51に沿って流れる流体Gは、その流れ方向が溝部60(凹形状面61)に巻き込まれるようにして変化され、リターンベーン50の流体流れ方向下流側には、流体Gの縦渦80が生成される(図3A参照)。この縦渦80によって、流体Gの側面51からの剥離が抑制されると共に、同じくリターンベーン50の流体流れ方向下流側に生成された横渦90が崩壊される。
以上のように、リターンベーン50を備えた遠心圧縮機1によれば、リターンベーン50における流体損失が低減され、遠心圧縮機1の効率が向上される。
なお、本実施例においては、流体Gの剥離が起きやすいリターンベーン50の一方の側面(圧力面)51に角部70(溝部60)を設けることにより、当該側面51における流体Gの剥離を抑制している。もちろん、本発明はこれに限定されず、例えば、リターンベーン50の他方(反対)の側面(圧力面)53に角部70(溝部60または突部62)を設け、当該側面53における流体Gの剥離を抑制するようにしても良い。
本発明は、流体機械に備えられる静止ベーンおよび当該静止ベーンを備えた遠心圧縮機に関するものであり、本発明によれば、静止ベーンにおける流体損失を低減し、流体機械の効率を向上することができる。よって、静止ベーンを備えた遠心圧縮機、ターボチャージャ、ポンプ等の種々の流体機械において極めて有益に利用することができる。
1 遠心圧縮機(流体機械)
11 ケーシング
11a ケーシングの第一側壁部
11b ケーシングの第二側壁部
12 回転軸
13 軸受
21 吸込口
22 排出口
30 流路
31 圧縮流路
32 ディフューザ流路
33 リターン流路
40 インペラ
50 リターンベーン(静止ベーン)
50a リターンベーンの後縁部(流体流れ方向下流側縁部
51 リターンベーンの側面(負圧面)
52 リターンベーンの後端面(流体流れ方向下流側端面)
53 リターンベーンの側面(圧力面)
60 溝部
61 凹形状面
70 角部
80 縦渦
90 横渦
W 溝幅(溝部の幅)
H 溝深さ(溝部の深さ)
T 溝長さ(溝部の長さ)
a 溝間隔(溝部間の距離)
80 縦渦の渦軸
90 横渦の渦軸
G 流体

Claims (4)

  1. 流体機械に備えられる静止ベーンであって、
    流体に晒され、流体の流れ方向に沿って設けられる側面と、
    前記側面に設けられ、流体の流れ方向の下流側において流体の流れ方向に沿う渦軸を有する縦渦を生成し得る角部と
    を有することを特徴とする静止ベーン。
  2. 前記角部が、前記側面より窪んで成る溝部によって形成されるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の静止ベーン。
  3. 前記溝部が、前記側面において流体の流れ方向と交差する方向に複数設けられるものであり、
    複数の前記溝部が、前記側面に沿って前記溝部の近傍を流れる流体の速度に応じて、形状を異にするものである
    ことを特徴とする請求項2に記載の静止ベーン。
  4. ケーシングと、前記ケーシングに回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸に設けられて前記回転軸と共に回転駆動されるインペラと、前記ケーシング内に設けられて前記インペラを収納する流路とを備え、前記流路内を通過させることによって流体を圧縮する遠心圧縮機において、
    前記流路内に、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の静止ベーンを備えた
    ことを特徴とする遠心圧縮機。
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