JP2017096102A - ペダル反力制御装置 - Google Patents

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秀人 根布谷
陽介 堀内
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陽介 堀内
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Hiroyuki Takatsuma
宏行 高妻
隆志 大場
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隆志 大場
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稔 渋谷
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Abstract

【課題】モータの保護と、ペダル操作の違和感低減とを両立できるペダル反力制御装置を提供する。【解決手段】反力付与機構16は、電流が供給されるに応じてアクセルペダル20に対して付与する反力を発生させるモータ48と、モータ48の温度に応じて電流を制限するPTC88とを有する。温度推定部84は、モータ48の温度を推定する。反力制御部82は、温度推定部84によりモータ48が所定温度以上であると推定される場合に、モータ48が発生させる反力を漸減させるように制御する。このとき、所定温度は、PTC88により電流が制限される温度よりも低く設定される。【選択図】図3

Description

この発明は、運転者により操作されるペダルに対して、運転者の踏込方向と逆方向の反力を付与すると共に、運転状況に応じて反力を制御するペダル反力制御装置に関する。
近時、燃費悪化の抑制や、定速走行支援のために、アクセルペダルに対して踏込方向と逆方向(初期位置の方向)の反力を付与して、アクセルペダルの踏込量を運転者に認識させる反力ペダル装置が開発されている。特許文献1は、モータが発生させた反力をアクセルペダルに対して付与する構造を開示する。特許文献2は、過負荷に起因するモータの損傷を防止するために、モータの端子とコイルとの間にPTCを設ける構成を開示する。モータが過負荷状態となると、コイルに大電流が供給される。大電流の供給によりPTCの温度は上昇し、PTCの抵抗が増加するため、回転子に供給される電流が制限され、モータは保護される。
特開2015−74312号公報 特開平7−99754号公報(段落[0034])
反力ペダル装置のモータを保護するために、特許文献1に記載の技術に対して、特許文献2に記載の技術を使用することが考えられる。すなわち、アクセルペダル等のペダルに反力を発生させるモータに対してPTCを設けることが考えられる。
しかし、仮にペダルに反力を発生させるモータにPTCを設けた場合、PTCが作動すると電力が瞬断され、それまで発生させていた反力が瞬時に減少する。この現象を反力急抜けという。反力急抜けが発生すると、ペダル操作を行う運転者に対して違和感を与える虞がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、モータの保護と、ペダル操作の違和感低減とを両立できるペダル反力制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、運転者により操作されるペダル部材と、前記ペダル部材に対して反力を付与する反力付与機構と、前記反力付与機構により付与する前記反力を制御する反力制御部とを備え、前記反力付与機構は、前記反力を発生させるモータと、前記モータの温度に応じて電流を制限する電気素子とを有するペダル反力制御装置であって、前記モータの温度を推定する温度推定部を更に備え、前記反力制御部は、前記温度推定部により前記モータが所定温度以上であると推定される場合に、前記モータが発生させる前記反力を漸減させるように制御し、前記所定温度は、前記電気素子により前記電流が制限される温度よりも低く設定されることを特徴とする。
このように本発明では、所定温度が、電気素子によりモータの電流が制限される温度よりも低く設定され、モータの温度が所定温度以上であると推定される場合に、モータが発生させる反力を漸減させる。本発明によれば、モータが所定温度以上に昇温しにくくなるため、モータの焼損を防止することができる。そのうえ、反力の急激な低下が抑制されるため、ペダル操作の違和感を低減することもできる。
本発明において、前記温度推定部は、前記モータに設けられるコイルの抵抗値、あるいは、前記モータに出力される電力の経過情報に基づき、前記モータの温度を推定することも可能である。本発明によれば、温度を直接測る装置を設けることなくモータの温度を推定するため、部品点数を増加させることなくモータの焼損を防止することができ、更に、ペダル操作の違和感を低減することができる。
本発明において、自車両の周囲の情報を検出する周囲情報検出部と、前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出部の少なくとも一方を備え、前記反力制御部は、前記周囲情報検出部と前記走行状態検出部の少なくとも一方の検出結果に基づき、運転者に対して注意喚起を行う必要があると判断した場合に、前記温度推定部により前記モータが所定温度以上であると推定されても、前記モータが発生させる前記反力を維持することも可能である。本発明によれば、運転者に対して注意喚起を行う必要がある場合に、モータが発生させる反力を維持することで、反力付与による運転者への注意喚起を優先するため、運転者に適切に情報提供を行うことができる。
本発明において、前記反力制御部は、前記温度推定部により前記モータが所定温度以上であると推定されて、前記モータが発生させる前記反力を維持する際には、前記反力の増大と減少を繰り返して前記ペダル部材を振動させる振動モードに移行することも可能である。本発明のように、振動モードで反力を付与し続けると、最終的に電気素子が作動して反力が急激に減少することがある。しかし、振動モードで反力は小さな減少(及び増大)を繰り返すため、電気素子が作動して反力が減少したとしても、ペダル操作の違和感は低減される。また、運転者は反力が急激に減少する可能性があることを振動により予想できる。
本発明によれば、モータが所定温度以上に昇温しにくくなるため、モータの焼損を防止することができる。そのうえ、反力の急激な低下が抑制されるため、ペダル操作の違和感を低減することもできる。
図1は反力ペダル装置の側面図である。 図2は反力付与機構の構造図である。 図3は本実施形態に係るペダル反力制御装置のブロック構成図である。 図4は本実施形態に係るペダル反力制御装置で実行される処理のフローチャートである。 図5は時間経過に対する反力の変化を示す図である。
以下、本発明に係るペダル反力制御装置70について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態ではアクセルペダル20に対して反力を付与する装置を想定する。しかし、本発明は、アクセルペダル20以外のペダルに反力を付与する装置にも使用可能である。
[1.反力ペダル装置10]
最初に、図1、図2を用いてペダル反力制御装置70で使用される反力ペダル装置10について説明する。反力ペダル装置10と同等の構造は、例えば、特許文献1(特開2015−74312号公報)等により公知である。なお、図1、図2は反力ペダル装置10及び反力付与機構16をデフォルメして示している。
反力ペダル装置10は、ペダルユニット12と、反力付与機構16を有する。ペダルユニット12は、車体Bに取り付けられるペダル支持部材18と、ペダル支持部材18により支持されるアクセルペダル20と、アクセルペダル20を初期位置側(図1右方向)に付勢するバネ22を有する。アクセルペダル20は支軸24を中心にして車体Bの前後方向(図1左右方向)に回転可能である。
反力付与機構16は車体Bに取り付けられたブラケット(図示なし)により支持される。図2で示すように反力付与機構16は、反力を発生させるモータ48と、モータ48を駆動するモータドライバ52と、モータ48が発生させる反力をアクセルペダル20に伝達する反力伝達機構54を有する。反力伝達機構54は、モータ48の出力軸50に接続されるウォーム軸56と、ウォーム軸56と噛み合うウォームホイール58と、ウォームホイール58の一面にラチェット機構を介して連結される回転体60と、回転体60の中心に嵌合するピニオンギヤ62と、ピニオンギヤ62と噛み合うセクタギヤ64を有する。回転体60は、ウォームホイール58と共に回転可能であり、且つ、ラチェット機構によりウォームホイール58に対して一方向に回転(空転)可能である。モータ48と、モータドライバ52と、反力伝達機構54はハウジング46に収容される。
セクタギヤ64は出力軸66を中心に回転可能である。ハウジング46の外部には出力レバー68が配置されており、出力レバー68も出力軸66を中心に回転可能である。セクタギヤ64と出力レバー68は連結される。出力レバー68は、セクタギヤ64に対して一定角度範囲内で回転可能であり、また、図示しないバネ部材によりアクセルペダル20側に付勢されている。図1で示すように、出力レバー68は、バネ部材の付勢力により、アクセルペダル20の一端部に常時当接する。出力レバー68がアクセルペダル20により押圧されて、出力レバー68とセクタギヤ64との角度が一定角度範囲の限界に達すると、出力レバー68とセクタギヤ64は噛み合い、出力軸66を中心にして共に回転する。
反力ペダル装置10は次のように動作する。反力ECU80(図3参照)はアクセルペダル20の踏込量及び車速に応じた反力指示をモータドライバ52に出力する。モータドライバ52は反力指示に応じてモータ48を駆動させる。モータ48が一方向に回転すると、ウォーム軸56が一方向に回転し、ウォームホイール58と回転体60とピニオンギヤ62とが共に一方向(図2反時計方向)に回転し、セクタギヤ64が他方向(図2時計方向)に回転する。セクタギヤ64の回転に応じて出力レバー68がアクセルペダル20側に回転し、アクセルペダル20に対して反力が付与される。一方、出力レバー68とセクタギヤ64が噛み合った状態で、アクセルペダル20が踏み込まれると、出力レバー68とセクタギヤ64が一方向(図2反時計方向)に回転する。セクタギヤ64の回転によりピニオンギヤ62と回転体60は共に他方向(図2時計方向)に回転する。このとき、回転体60はラチェット機構によりウォームホイール58に対して空転する。このため、モータ48にはアクセルペダル20側からの動力は伝達されない。
[2.ペダル反力制御装置70の構成]
図3を用いて本実施形態に係るペダル反力制御装置70の構成を説明する。ペダル反力制御装置70は、アクセルペダル20と、各種の情報検出部72、74、76、78と、情報検出部72、74、76、78で検出される情報に基づいて反力を制御する反力ECU80と、反力ECU80から出力される指示に従ってアクセルペダル20に対して反力を付与する反力付与機構16とを有する。図1を用いて説明したように、アクセルペダル20と反力付与機構16は、反力ペダル装置10の構成の一部である。
踏込量センサ72は、運転者がアクセルペダル20を踏込操作したとき踏込量(操作量)を検出する。踏込量センサ72としては、例えば、ストロークセンサを使用可能である。ドライブバイワイヤのように、アクセルペダル20の踏込量に応じて電気信号を発生させる場合、その電気信号をアクセルペダル20の踏込量とみなすことも可能である。
車速センサ74は、自車両の速度を検出する。車速センサ74としては、例えば、複数の車輪に設けられる車輪速センサを使用可能である。加速度センサで加速度を検出し、加速度を時間積分して速度を求めることも可能である。
周囲情報検出部76は、自車両の周囲の情報、例えば、道路形状や、レーンマークや、物体(先行車両、歩行者、障害物等)を検出する。周囲情報検出部76としては、各種カメラ(単眼カメラ、ステレオカメラ、赤外線カメラ等)及び/又は各種レーダ(ミリ波レーダ、マイクロ波レーダ、レーザレーダ等)を使用可能である。また、カメラから得られた情報とレーダから得られた情報を統合するフュージョンセンサを使用することも可能である。また、ナビゲーション装置により、自車両の位置情報と前方の道路形状情報を検出することも可能である。
走行状態検出部78は、自車両の走行状態、例えば、車輪の空転を検出する。走行状態検出部78としては、例えばトラクションコントロールシステム(TCS)を使用可能である。また、車輪が空転した場合は車輪の回転速度に偏りが生じるため、車輪速センサを使用することも可能である。また、ヨーレートや横G等を検出することも可能である。
反力ECU80は、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPU(中央処理装置)、ROM(EEPROMも含む。)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、その他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力装置等を有する。反力ECU80は、CPUがROMに記録されているプログラムを読み出し実行することで各種機能実現部、例えば各種制御部、演算部、及び処理部等として機能する。本実施形態において、反力ECU80は、プログラムを実行することにより、反力制御部82、温度推定部84として機能する。反力ECU80は複数に分割されていてもよく、又は、他のECUと統合されてもよい。なお、これらの機能は、ハードウエアにより実現することもできる。
反力制御部82は、情報検出部72、74、76、78で検出される情報に基づいて反力を制御するように構成される。更に、温度推定部84で推定されるモータ48の温度に基づいて反力を制限するように構成される。後述する注意喚起状況でない場合は、踏込量センサ72により検出されるアクセルペダル20の踏込量と車速センサ74により検出される車速に応じて反力が決定され、モータドライバ52に対して反力指示(電圧指令)が出力される。一方、注意喚起状況である場合は、運転者に対して注意喚起するための反力が決定され、モータドライバ52に対して反力指示(電圧指令)が出力される。注意喚起状況であるか否かは、周囲情報検出部76及び/又は走行状態検出部78から出力される情報により推定される。例えば、周囲情報検出部76のレーダ(及び車速センサ74)から出力される情報に基づいて、自車両が前方の物体に衝突する可能性があるという注意喚起状況が推定される。また、周囲情報検出部76のカメラ(及び図示しないステアリングセンサ)から出力される情報に基づいて、車線逸脱の可能性があるという注意喚起状況が推定される。また、周囲情報検出部76のナビゲーション装置から出力される情報に基づいて、走行路の前方が急カーブであるという注意喚起状況が推定される。また、走行状態検出部78のTCSから出力される情報に基づいて、路面が滑りやすい(スリップが発生しやすい)という注意喚起状況が推定される。更に、反力制御部82は、温度推定部84によりモータ48の温度が温度閾値以上と推定される場合に、モータドライバ52に対して反力を漸減させる反力指示(電圧指令)を出力する。
温度推定部84は、反力付与機構16のモータ48の温度を推定するように構成される。温度推定部84は、反力付与機構16のモータ48に印加される電圧値とモータ48に流れる電流値を監視する。そして、監視により得られた電圧値と電流値からコイルの抵抗値を算出し、抵抗値に対応する温度を推定する。温度を推定する際には、記憶部86に記憶される抵抗値−温度特性を用いる。なお、抵抗値を演算する代わりに、電圧、電流、電力のうちの何れかの単位時間毎の積算値(電力の経過情報)を演算し、モータ48の温度を推定することも可能である。この場合、積算の開始時期は、電源オンが検出されたとき、又は、反力制御部82から反力指示が出力されたときとする。
記憶部86は、反力ECU80に設けられるメモリであり、モータ48の抵抗値とコイルの温度との相関関係を示す抵抗値−温度特性を予め記憶する。抵抗値−温度特性はモータ48の種類毎に異なるため、反力付与機構16のモータ48に応じた抵抗値−温度特性が記憶される。記憶部86は、反力ECU80の外部に設けられてもよい。なお、温度推定部84が電力の経過情報に基づいてモータ48の温度を推定する場合は、記憶部86は、モータ48の抵抗値と電力の経過情報との相関関係を示す抵抗値−電力経過情報特性を予め記憶する。
反力付与機構16のモータドライバ52は、モータ48の制御回路である。モータドライバ52は、反力制御部82から出力される反力指示に従いモータ48に対する電圧を制御することにより、モータ48に対して電流を供給し、又は、電流の供給を停止する。モータ48の端子とコイルとの間にはPTC88が設けられる。PTC88はモータ48を保護するために電流を制限する電気素子である。PTC88に大電流が流れると、PTC88の温度は上昇する。温度が一定値を超えるとPTC88の抵抗は急激に大きくなる。このため、コイルへの通電が制限(遮断)される。PTC88の抵抗が急激に大きくなることをPTC88が作動するという。なお、モータ48にPTC88が設けられる代わりに、他の電流制限装置が設けられてもよい。例えば、回路中に温度ヒューズ等が設けられてもよい。
上述したように、モータ48が発生させる反力は、図2で示す反力伝達機構54及び出力レバー68を介してアクセルペダル20に付与される。
[3.ペダル反力制御装置70で行われる処理]
図4を用いると共に適宜図1〜図3を用いて本実施形態に係るペダル反力制御装置70で行われる処理を説明する。図4のステップS1にて、運転者がアクセルペダル20を踏み込むことにより自車両が走行すると、反力付与状況が発生する。踏込量センサ72は、アクセルペダル20の踏込量を示す踏込量信号を反力ECU80に出力する。車速センサ74は、車速を示す車速信号を反力ECU80に出力する。周囲情報検出部76は、各種周囲情報を反力ECU80に出力する。例えば、カメラは自車両前方の撮像情報を出力し、レーダは自車両前方のレーダ検出情報を出力し、ナビゲーション装置は自車位置情報及び地図情報を出力する。走行状態検出部78は、スリップが発生した場合にスリップ発生情報を反力ECU80に出力する。反力ECU80に対する各種情報の出力は、自車両の電源オンとされた後に、所定時間毎又は所定タイミングで行われる。反力ECU80の反力制御部82は、ステップS2の判定が行えるように各種情報を処理する。
ステップS2にて、付与すべき反力が注意喚起のための反力なのか通常の反力なのかが判定される。ここでは、周囲情報検出部76及び走行状態検出部78から出力される情報に基づいて注意喚起状況であるか否かが判定される。注意喚起状況でない場合(ステップS2:NO)、処理はステップS3に移行する。一方、注意喚起状況である場合(ステップS2:YES)、処理はステップS7に移行する。
ステップS3にて、反力制御部82は、踏込量センサ72により検出されるアクセルペダル20の踏込量と車速センサ74により検出される車速に応じて反力を決定し、モータドライバ52に反力指示(電圧指令)を出力する。反力指示に従いモータドライバ52がモータ48に電圧を印加して電流を供給する。するとモータ48は駆動する。モータ48の駆動により発生した反力は、反力伝達機構54を介してアクセルペダル20に付与される。
ステップS4にて、温度推定部84は、モータ48に流れる電流と印加される電圧を監視する。そして、電流値及び電圧値を測定し、モータ48の抵抗値を演算する。更に、記憶部86に記憶される抵抗値−温度特性を用いて抵抗値に対応する温度を推定する。
ステップS5にて、温度推定部84は、推定温度が温度閾値よりも小さいか否かを判定する。温度閾値としては、PTC88が作動する温度よりも低い温度が予め設定される。推定温度が温度閾値よりも小さい場合(ステップS5:YES)、反力制御部82は反力を維持する。一方、推定温度が温度閾値以上である場合(ステップS5:NO)、処理はステップS6に移行する。なお、温度閾値の代わりに温度閾値に対応する抵抗閾値が設定されていてもよい。この場合、ステップS5で温度推定部84は、推定温度と温度閾値を比較する代わりにステップS4で演算される抵抗値と抵抗閾値を比較することにより、モータ48の温度が温度閾値よりも小さいか否かを判定する。
ステップS6にて、反力制御部82は、反力急抜け防止制御を行う。ここでは、PTC88の動作により反力を急激に減少させるのではなく、モータ48に印加する電圧を漸減させて、反力を漸減させる制御を行う。反力制御部82は、所定の減少率で又は所定時間かけて反力が漸減するように、反力付与機構16のモータドライバ52に反力指示(電圧指令)を出力する。反力指示に従いモータドライバ52はモータ48の印加電圧を制御する。するとモータ48の駆動力は漸減し、アクセルペダル20に付与される反力は漸減する(図5の破線C2参照)。
ステップS2でステップS7に移行した場合、ステップS7にて、反力制御部82は、ステップS3の処理と同様に、反力付与機構16のモータドライバ52に反力指示(電圧指令)を出力する。但し、ステップS7の処理はステップS3以降の処理と異なり、PTC88の作動が許容される。つまり、反力制御部82は、温度推定部84によりモータ48の推定温度が温度閾値以上であると推定されても、モータ48が発生させる反力を維持する。このようにする理由は、注意喚起状況では運転者に対する注意喚起のために反力を維持した方が好ましいためである。
しかし、反力を維持すると、モータ48の温度が上昇し、PTC88が作動する可能性がある。PTC88の作動により反力を急激に減少させると、アクセルペダル20の操作に違和感が生じる。そこで、本実施形態では、注意喚起の場合に振動モードに移行するようにしている。振動モードに移行すると、反力制御部82は、反力を周期的に増大及び減少させてアクセルペダル20を振動させる。
反力制御部82は、踏込量センサ72により検出されるアクセルペダル20の踏込量と車速センサ74により検出される車速に応じて反力を決定し、決定した反力を所定振幅、所定周期で振動させるように、モータドライバ52に反力指示(電圧指令)を出力する。反力指示に従いモータドライバ52はモータ48を制御する。すると、モータ48が発生させる反力は周期的に増大及び減少し、アクセルペダル20が振動する(図5の一点鎖線C3参照)。
図4を用いて説明したように、本実施形態では3種類の処理、すなわち、通常の反力付与処理(ステップS3)、反力急抜け防止制御処理(ステップS6)、PTC88の作動を許容する反力付与処理(ステップS7)が行われる。これら3種類の処理の反力変化について図5を用いて説明する。図5は、図4で示す3種類の処理の反力変化の一例を示すと共に、従来の反力制御を行った場合の反力変化の一例を示す。
図5で示す実線C1のうち、時点t1〜時点t3の実線C1は、ステップS1〜ステップS5の処理が実行された場合の反力変化を示す。時点t1で、反力付与状況が発生する(ステップS1)。ここでは注意喚起状況でないものとする(ステップS2:NO)。時点t1〜時点t2で、反力は徐々に増加され、時点t2〜時点t3で、反力は略一定に維持される(ステップS3)。この間、モータ48の電流と電圧は監視され(ステップS4)、推定温度が温度閾値と比較される(ステップS5:YES)。時点t1〜時点t3ではモータ48の温度は温度閾値未満であるため、通常の反力付与処理が行われる。なお、従来の反力制御を行った場合も同じような反力変化となる。
時点t3で、モータ48の温度が温度閾値以上になるとする。このとき、推定温度は温度閾値以上となる(ステップS5:NO)。従来の反力制御を行う場合、モータ48の温度や自車両周辺の状況が変化したとしても、実線C1のt3〜t6で示すように、そのままアクセルペダル20に対して反力が付与され続ける。そして、時点t6でPTC88が作動し、反力がゼロになる。一方、本実施形態の場合、反力制御部82は、反力急抜け防止制御を行う(ステップS6)。すると、破線C2で示すように反力は漸減し、時点t4でゼロになる。時点t3〜時点t4が数秒程度となるように、反力制御部82は予め設定される。このように、本実施形態では、モータ48の温度が温度閾値以上になると反力を漸減させる。このため、モータ48が許容範囲を超えて発熱することが抑制され、モータ48を保護できる。また、反力が急激に減少するのではなく漸減するため、アクセルペダル20の操作に反力急抜けのような違和感がなくなる。
また、時点t3で、注意喚起状況になるとする(ステップS2:YES)。従来の反力制御を行う場合、上述したように、アクセルペダル20に対して反力が付与され続け、時点t6でPTC88が作動し、反力がゼロになる。一方、本実施形態の場合、反力制御部82は、反力を増大及び減少させてアクセルペダル20を振動させる(ステップS7)。すると、一点鎖線C3で示すように反力は所定周期、所定振幅で増減する。時点t5でモータ48の温度がPTC88の作動温度に達すると、PTC88が作動し、反力はゼロになる。しかし、振動モードで反力は小さな減少(及び増大)を繰り返すため、電気素子が作動して反力が急激に減少したとしても、アクセルペダル20の操作の違和感は低減される。また、運転者は反力が急激に減少する可能性があることを振動により予想できる。
[4.本実施形態のまとめ]
本実施形態に係るペダル反力制御装置70は、運転者により操作されるアクセルペダル20(ペダル部材)と、アクセルペダル20に対して反力を付与する反力付与機構16と、反力付与機構16により付与する反力を制御する反力制御部82とを備える。反力付与機構16は、反力を発生させるモータ48と、モータ48の温度に応じて電流を制限するPTC88(電気素子)とを有する。ペダル反力制御装置70は、モータ48の温度を推定する温度推定部84を更に備える。反力制御部82は、温度推定部84によりモータ48が所定温度以上であると推定される場合に、モータ48が発生させる反力を漸減させるように制御する(ステップS6)。所定温度は、PTC88により電流が制限される温度よりも低く設定されている。
このように本実施形態では、所定温度が、PTC88によりモータ48の電流が制限される温度よりも低く設定され、モータ48の温度が所定温度以上であると推定される場合に、モータ48が発生させる反力を漸減させる(ステップS6)。本実施形態によれば、モータ48が所定温度以上に昇温しにくくなるため、モータ48の焼損を防止することができる。そのうえ、反力の急激な低下が抑制されるため、アクセルペダル20の操作の違和感を低減することもできる。
本実施形態において、温度推定部84は、モータ48に設けられるコイルの抵抗値、あるいは、モータ48に出力される電力の経過情報に基づき、モータ48の温度を推定する。本実施形態によれば、温度を直接測る装置を設けることなくモータ48の温度を推定するため、部品点数を増加させることなくモータ48の焼損を防止することができ、更に、アクセルペダル20の操作の違和感を低減することができる。
本実施形態に係るペダル反力制御装置70は、自車両の周囲の情報を検出する周囲情報検出部76と、自車両の走行状態を検出する走行状態検出部78の少なくとも一方を備える。反力制御部82は、周囲情報検出部76と走行状態検出部78の少なくとも一方の検出結果に基づき、運転者に対して注意喚起を行う必要があると判断した場合に、温度推定部84によりモータ48が所定温度以上であると推定されても、モータ48が発生させる反力を維持する(ステップS7)。本実施形態によれば、運転者に対して注意喚起を行う必要がある場合に、モータ48が発生させる反力を維持することで、反力付与による運転者への注意喚起を優先するため、運転者に適切に情報提供を行うことができる。
本実施形態において、反力制御部82は、温度推定部84によりモータ48が所定温度以上であると推定されて、モータ48が発生させる反力を維持する際には、反力の増大と減少を繰り返してアクセルペダル20を振動させる振動モードに移行する(ステップS7)。本実施形態のように、振動モードで反力を付与し続けると、最終的に電気素子が作動して反力が急激に減少することがある。しかし、振動モードで反力は小さな減少(及び増大)を繰り返すため、電気素子が作動して反力が減少したとしても、アクセルペダル20の操作の違和感は低減される。また、運転者は反力が急激に減少する可能性があることを振動により予想できる。
16…反力付与機構 20…アクセルペダル
48…モータ 70…ペダル反力制御装置
72…踏込量センサ 74…車速センサ
76…周囲情報検出部 78…走行状態検出部
80…反力ECU 82…反力制御部
84…温度推定部 88…PTC

Claims (4)

  1. 運転者により操作されるペダル部材と、
    前記ペダル部材に対して反力を付与する反力付与機構と、
    前記反力付与機構により付与する前記反力を制御する反力制御部とを備え、
    前記反力付与機構は、
    前記反力を発生させるモータと、
    前記モータの温度に応じて電流を制限する電気素子とを有するペダル反力制御装置であって、
    前記モータの温度を推定する温度推定部を更に備え、
    前記反力制御部は、
    前記温度推定部により前記モータが所定温度以上であると推定される場合に、前記モータが発生させる前記反力を漸減させるように制御し、
    前記所定温度は、前記電気素子により前記電流が制限される温度よりも低く設定されること
    を特徴とするペダル反力制御装置。
  2. 請求項1に記載のペダル反力制御装置において、
    前記温度推定部は、
    前記モータに設けられるコイルの抵抗値、あるいは、前記モータに出力される電力の経過情報に基づき、前記モータの温度を推定すること
    を特徴とするペダル反力制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のペダル反力制御装置において、
    自車両の周囲の情報を検出する周囲情報検出部と、
    前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出部の少なくとも一方を備え、
    前記反力制御部は、
    前記周囲情報検出部と前記走行状態検出部の少なくとも一方の検出結果に基づき、運転者に対して注意喚起を行う必要があると判断した場合に、
    前記温度推定部により前記モータが所定温度以上であると推定されても、前記モータが発生させる前記反力を維持すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のペダル反力制御装置。
  4. 請求項3に記載のペダル反力制御装置において、
    前記反力制御部は、
    前記温度推定部により前記モータが所定温度以上であると推定されて、前記モータが発生させる前記反力を維持する際には、
    前記反力の増大と減少を繰り返して前記ペダル部材を振動させる振動モードに移行すること
    を特徴とする請求項3に記載のペダル反力制御装置。
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