JP2017094536A - フィラメントワインディング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送過程で発生する繊維束の幅変動を低減する。
【解決手段】繊維束を対象部材に巻き付けるフィラメントワインディング装置は、送られてくる繊維束を対象部材へ向けて搬送するローラーと、ローラーを支持する支持部と、を含む振子型プーリーを備える。支持部は、ローラーを回転可能に支持するとともに、ローラーの回転軸に対して直交する支持軸を中心として回転軸が回動するように支持する。支持軸に沿った平面視において、回転軸を中心として回転するローラーの回転表面は、支持軸を中心とする円弧形状を有している。
【選択図】図5

Description

本発明は、フィラメントワインディング装置に関する。
従来、フィラメントワインディング(Filament Winding)法(以下、「FW法」とも呼ぶ)による高圧ガスタンクの製造において、予め熱硬化性樹脂を含浸させた繊維(「樹脂含浸繊維」とも呼ぶ)をライナーに巻き付けるフィラメントワインディング装置(以下、適宜、「FW装置」と略称する)が広く用いられている。例えば、特許文献1のFW装置では、ボビンに巻き付けられている樹脂含浸繊維の繊維束を、搬送路に設けられたローラーを経由して繊維ガイド部へ搬送し、繊維ガイド部を介してライナーに巻き付けている。
特許第5707738号公報 特開2007−276193号公報 特開2005−154908号公報 国際公開第2005/073118号 特開2013−63822号公報
ここで、ローラーへ供給されてくる繊維束の方向やローラーから送出される繊維束の方向は、ローラーの回転軸方向の中央位置に対して回転軸方向に沿った方向で左右に振られて変化し、この変化によって、繊維束がローラーに対して片当たりする状態や、繊維束の横滑り状態等が発生して、繊維束の幅に変動(脈動)が発生する可能性がある。この繊維束の幅の変動によって、ライナーに巻き付けられた繊維束には繊維束間の隙間や重なりが変動的に発生し、繊維束に含浸されている樹脂硬化後における繊維束に蛇行が発生する可能性がある。樹脂硬化後における繊維束の蛇行は、製造したタンクの耐圧の低下や耐圧のバラツキの増大を招く。このため、ローラーを通過する繊維束の幅変動を低減することが望ましい。なお、この課題は、製造するタンクのコアであるライナーに繊維束を巻き付けるフィラメントワインディング装置に限らず、巻付け対象部材に繊維束を巻き付ける種々のフィラメントワインディング装置に共通する課題である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、繊維束を対象部材に巻き付けるフィラメントワインディング装置が提供される。このフィラメントワインディング装置は、送られてくる繊維束を対象部材へ向けて搬送するローラーと、前記ローラーを支持する支持部と、を含む振子型プーリーを備える。前記支持部は、前記ローラーを回転可能に支持するとともに、前記ローラーの回転軸に対して直交する支持軸を中心として前記回転軸が回動するように支持する。前記支持軸に沿った平面視において、前記回転軸を中心として回転する前記ローラーの回転表面は、前記支持軸を中心とする円弧形状を有している。
この形態によれば、支持軸を中心としてローラーの回転軸が回動するので、繊維束の方向が回転軸方向に沿って左右に振られて変化するような場合においても、繊維束の方向に応じてローラーの回転表面の向きを変化させて、繊維束が回転表面の回転軸方向の略中央位置を通過するようにすることができる。これにより、繊維束の幅変動を低減することが可能である。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、フィラメントワインディング装置、繊維束搬送装置、タンク製造装置等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としてのフィラメントワインディング装置の概略構成を示す説明図である。 比較例としての繰出プーリー部を拡大して示す説明図である。 実施形態の繰出プーリーを拡大して示す説明図である。 比較例としての繊維束ガイド部を拡大して示す概略平面図である。 実施形態の繊維束ガイド部を拡大して示す概略平面図である。 繰出プーリーの変形例を示す説明図である。
図1は、本発明の一実施形態としてのフィラメントワインディング装置(FW装置)10の概略構成を示す説明図である。なお、図1には、説明を容易にするために、相互に直交するxyz軸が図示されている。以降の図についても同様である。このFW装置10は、最終製品としての高圧ガスタンクを製造する際に使用され、高圧ガスタンクのコアであるライナー(巻付対象部材)に樹脂含浸繊維束を巻き付ける装置である。
FW装置10は、繊維束繰出部20と、繊維束巻付部40と、繊維束繰出部20と繊維束巻付部40との間に設けられた搬送経路部30と、制御部50と、を備える。
繊維束繰出部20は、複数のボビン210a,210bと、第1のボビン210aに対応する第1の繰出プーリー220aと、第2のボビン210bに対応する第2の繰出プーリー220bと、を備える。各ボビン210a,210bには、本実施形態では、熱硬化性樹脂としてのエポキシ樹脂を含浸済みのカーボン繊維(以下、「樹脂含浸カーボン繊維」とも呼ぶ)の繊維束FBが巻き付けられている。繊維束繰出部20は、各ボビン210a,210bに巻き付けられている繊維束FBを各繰出プーリー220a,220bを介して搬送経路部30へ向けて繰り出す機能を有する。なお、本実施形態では、熱硬化性樹脂を含浸済みの繊維束FBを例としたが、各繰出プーリー220a,220bから搬送経路部30への繊維繰り出し経路途中で、熱硬化性樹脂を含浸させるようにすることもできる。また、カーボン繊維に代えて、適当な強度を有するフィラメントワインディングに適した他の材料、例えば、ガラス繊維やアラミド繊維とすることもできる。また、エポキシ樹脂に代えて、熱硬化により適当な接合強度を有するフィラメントワインディングに適した熱硬化性樹脂、例えば、ポリエステル樹脂やポリアラミド樹脂等の熱硬化性樹脂とすることもできる。なお、繰出プーリー220a,220bには、後述するように、ローラーの回転軸に対して直交する支持軸を中心としてローラーの回転軸が回動する振子型プーリーが用いられる。
各ボビン210a,210bに巻き付けられている繊維束FBは、それぞれ、後述する繊維束巻付部40の働きにより各ボビン210a,210bから引き出され、搬送経路部30を介して繊維束巻付部40へ導かれる。
搬送経路部30は、ローラーやガイド、ダンサー等を備え、繊維束繰出部20から繊維束巻付部40への繊維束FBの搬送経路を構成する。
繊維束巻付部40は、口金付きのライナー110がセットされる駆動装置470と、ライナー110へ複合繊維束GFBを送出する繊維束ガイド部410と、を備える。駆動装置470は、ライナー110を軸支して、その軸方向(「タンクトラバース方向TTR」とも呼ぶ)に沿ってライナー110を直線移動させるとともに、その軸回りにライナー110を回転させる。
繊維束ガイド部410は、複数の送出プーリー420a,420bと、トラバースガイド部430と、を備える。トラバースガイド部430は、第1の送出プーリー420aに対応する第1の受入プーリー440a及び第1の案内プーリー450aと、第2の送出プーリー420bに対応する第2の受入プーリー440b及び第2の案内プーリー450bと、アイクチ(繊維束ガイド)460と、を備える。送出プーリー420a,420b及び受入プーリー440a,440bには、後述するように、繰出プーリー220a,220bと同様の振子型プーリーが用いられ、案内プーリー450a,450bには、一般的なプーリー(以下、「固定プーリー」とも呼ぶ)が用いられる。
第1の送出プーリー420aと第1の受入プーリー440aと第1の案内プーリー450aの第1の系列は、第1のボビン210aから繰り出されて搬送経路部30を介して搬送されてきた繊維束FBをアイクチ460へ送出する。また、第2の送出プーリー420bと第2の受入プーリー440bと第2の案内プーリー450bの第2の系列は、第2のボビン210bから繰り出されて搬送経路部30を介して搬送されてきた繊維束FBをアイクチ460へ送出する。アイクチ460は、第1の系列および第2の系列から搬送されてきた複数の繊維束FBを収束してそれらの幅方向に沿って束ねた複合繊維束GFBを送出する。
繊維束ガイド部410は、複合繊維束GFBをライナー110の方向に送出する。なお、繊維束ガイド部410は、ライナー110の位置、ライナー110のどの部分に複合繊維束GFBを巻付けるか、により、トラバースガイド部430が、ライナー110の軸方向に沿った方向(「ガイド部トラバース方向GTR」とも呼ぶ)に沿って移動する。
繊維束巻付部40は、繊維束ガイド部410のトラバースガイド部430のガイド部トラバース方向GTRへの移動と、駆動装置470によるライナー110のタンクトラバース方向TTRへの移動及び回転と、により、複合繊維束GFBをライナー110の外周に繰り返し巻き付けて層状に重ねる。この層状の複合繊維束GFBは、樹脂硬化後においてライナー110の外周面を覆う繊維強化樹脂層となる。なお、繊維束ガイド部410についてはさらに後述する。
なお、複数のボビン210a,210bに巻き付けられた繊維束FBは、繊維束巻付部40により、複合繊維束GFBがライナー110に巻き付けられることで、引っ張られる形で複数のボビン210a,210bから引き出されることになる。
制御部50は、FW装置10の各装置を制御するための制御ユニットである。例えば、繊維束ガイド部410のトラバースガイド部430の移動、駆動装置470の移動や回転を制御し、所望の張力で複合繊維束GFBをライナー110の所望の位置に巻き付けることができる。
図2は、比較例としての繰出プーリー部220Rを拡大して示す説明図である。比較例としての繰出プーリー部220Rは、図2(A)に示すように、ボビン210の軸心CX1(x方向)に平行な回転軸221Rのローラー222Rを含む一般的な固定プーリーと、回転軸221Rに直交する方向を軸心とする一対の経路拘束ローラー228Rと、を備える。
ボビン210から繰り出されて、一対の経路拘束ローラー228R及びローラー222Rを通る繊維束FBの向きは、図2(A)に示すように、繰り出されるボビン210の位置に応じて、ローラー222Rの回転軸221Rの方向(ボビン210の軸心CX1に沿った方向、x方向)で左右に振られて変化する。この結果、図2(B)に示すように、ローラー222Rの回転表面223Rに接する繊維束FBには、回転表面223Rに片寄って接する片当たり状態(図中破線で示す状態)が発生する。この片当たりにより繊維束FBの幅に変動が発生する。また、図示は省略するが、一対の経路拘束ローラー228Rの間を通る位置に応じて発生する繊維束FBの拘束力によっても繊維束FBの幅に変動が発生する。なお、繊維束FBの幅は、ローラーに対して繊維束FBが真っすぐに引っ張られた状態(図中実線およびハッチングで示す状態)における幅を基準とする。この幅の基準は以下の説明においても同様である。
このような繊維束FBの幅の変動は、ライナー110に複合繊維束GFBが巻き付けられた際に、繊維束FB間の隙間や重なりの変動を発生させ、樹脂硬化後における繊維束に蛇行を発生させ、製造したタンクの耐圧の低下や耐圧のバラツキの増大を招く可能性がある。これに対して、本実施形態の繊維束繰出部20の繰出プーリー220a,220b(図1)は、以下で説明するように、繊維束FBの幅の変動を低減することができる。
図3は、実施形態の繊維束繰出部20の第1の繰出プーリー220aを拡大して示す説明図である。第1の繰出プーリー220aは、図3(A)に示すように、ローラー222と、支持部224と、を備える。支持部224は、ローラー222の回転軸221を中心としてローラー222を回転可能に支持する。また、支持部224は、回転軸221(ボビン210aの軸心CX1)に直交する支持軸226を中心として回転軸221及びローラー222を回動可能に支持する。すなわち、第1の繰出プーリー220aは、ローラー222の回転表面223が支持軸226を中心として回動する振子型プーリーである。ローラー222は、支持軸226に沿った平面視において、回転表面223が支持軸226を中心とする円弧形状を有する鼓状のローラーである。なお、支持軸226には、可能な限り小さな負荷で支持部224を回動可能とするためのベアリングが設けられていることが好ましい。また、回転軸221、ローラー222及び支持部224は、アルミニウムや硬質プラスチック等の部材を用いて可能な限り軽量化されることが好ましい。
第1の繰出プーリー220aは、繊維束FBの向きがボビン210aの軸心CX1に沿った方向(x方向)で左右に振られて変化しても、図3(B)に示すように、回転軸221の方向が繊維束FBの方向に直交するように回動して、ボビン210aとローラー222の回転表面223の略中央位置(円弧状の凹面の最も底の位置)との間で繊維束FBが真っすぐ引っ張られるように、ローラー222の向きが変化する。これにより、回転表面223に接する繊維束FBの片当たり状態の発生を低減し、繊維束FBの幅の変動を低減することができる。なお、第2の繰出プーリー220bも同様である。従って、アイクチ460(図1)で収束される複数の繊維束FBの間の隙間や重なりが変動的に発生することを低減することができ、ライナー110に複合繊維束GFBを巻き付けた際に、複数の繊維束FBの間の隙間や重なりの変動的な発生を低減することができ、繊維束に含浸されている樹脂の硬化後における繊維束の蛇行の発生を低減することができる。
図4は、比較例としての繊維束ガイド部410Rを拡大して示す概略平面図である。比較例としての繊維束ガイド部410Rは、複数の送出プーリー部420aR,420bRと、トラバースガイド部430Rと、を備える。
送出プーリー部420aR,420bRは、それぞれ、回転軸421Rがx方向に沿って固定されたローラー422Rを含む固定プーリーと、回転軸421Rの方向(x方向)に直交する方向を軸心とする一対の経路拘束ローラー428Rと、を備える。送出プーリー部420aR,420bRは、それぞれ、対応するボビン210a,210b(図1)から搬送されてくる繊維束FBを、トラバースガイド部430Rのガイド部トラバース方向GTR(x方向)に沿った移動に応じた方向に送り出す。
トラバースガイド部430Rは、第1の送出プーリー部420aRに対応する第1の収束ジグ454aRと、第2の送出プーリー部420bRに対応する第2の収束ジグ454bRと、アイクチ460と、を備える。収束ジグ454aR,454bRは、トラバースガイド部430Rの位置に応じて、それぞれ、対応する送出プーリー部420aR,420bRから方向が変化しつつ搬送されてくる繊維束FBを、アイクチ460の方向へ向けて送り出す。アイクチ460は、搬送方向(z方向)に沿って順に配置された3つのローラー462,464,466を備える。複数の繊維束FBは、第1のローラー462の上側外周、第2のローラー464の下側外周、第3のローラー466の上側外周にそれぞれ接触して吐出され、ライナー110へ案内される。第1及び第2のローラー462,464は、中央が凸状に湾曲した太鼓状の拡幅ローラーであり、収束ジグ454aR,454bRから収束しつつ搬送されてくる複数の繊維束FBを回転軸方向(x方向)に沿って並列させる。第3のローラー466は、中央が凹状に湾曲し鼓状の収束ローラーであり、複数の繊維束FBが中央に纏まって隙間なく並列に並んで一纏めの複合繊維束GFBとなるように収束させる。
第1の送出プーリー部420aRのローラー422R及び一対の経路拘束ローラー428Rと第1の収束ジグ454aRを通る繊維束FBの方向は、トラバースガイド部430のガイド部トラバース方向GTR(x方向)の位置に応じて、ローラー422Rの回転軸421Rの方向(x方向)で左右に振られて変化する。この際、上記の比較例の繰出プーリー部220R(図2)における説明と同様に、一対の経路拘束ローラー428Rの間の通過位置に応じて繊維束FBの幅の変動が発生する。また、対応する第1の収束ジグ454aRにおいても繊維束FBが通過する位置に応じて、一対の経路拘束ローラー428Rと同様の理由から繊維束FBの幅の変動が発生する。第2の送出プーリー部420bR及び第2の収束ジグ454bRにおいても同様である。これにより、アイクチ460の各ローラー462,464,466を通る複数の繊維束FBのそれぞれに幅の変動が発生し、また、複数の繊維束FBの間の隙間や重なりの変動が発生する。この結果、上記の比較例の繰出プーリー部220R(図2)における説明と同様に、樹脂硬化後における繊維束に蛇行を発生させ、製造したタンクの耐圧の低下や耐圧のバラツキの増大を招く可能性がある。これに対して、本実施形態の繊維束ガイド部410(図1)は、以下で説明するように、繊維束FBの幅の変動や、繊維束FB間の隙間や重なりの変動的な発生を低減することができる。
図5は、実施形態の繊維束ガイド部410を拡大して示す概略平面図である。送出プーリー420a,420bは、それぞれ、図3の繰出プーリー220a,220bと同様に、支持軸426の方向(y方向)に沿った平面視において、ローラー422の回転表面423が支持軸426を中心として回動する振子型プーリーである。ローラー422は、その回転表面423が支持軸426を中心とる円弧形状を有する鼓状のローラーである。
トラバースガイド部430の受入プーリー440a,440bも、それぞれ、対応する送出プーリー420a,420bと同様に、支持軸446の方向(y方向)に沿った平面視において、ローラー442の回転表面443が支持軸446を中心として回動する振子型プーリーであり、ローラー442はその回転表面443が支持軸446を中心とする円弧形状を有する鼓状のローラーである。なお、送出プーリー420a,420bと受入プーリー440a,440bとは、互いのローラー422,442が向かい合い、それらの外側に支持軸426,446が位置するように配置されている。案内プーリー450a,450bは、x方向に沿った回転軸のローラーを有する固定プーリーである。
第1の送出プーリー420aから送り出されて第1の受入プーリー440aを通る繊維束FBの方向は、トラバースガイド部430のガイド部トラバース方向GTR(x方向)の位置に応じて、支持軸446(y方向)に沿った平面視において、x方向で左右に振られて変化する。この際、第1の送出プーリー420aのローラー422及び第1の受入プーリー440aのローラー442は、繊維束FBの方向に対してそれぞれの回転軸421,441の方向が直交し、繊維束FBがそれぞれの回転表面423,443の略中央位置(円弧状の凹面の最も底の位置)の間で真っすぐ引っ張られるように回動する。これにより、第1の送出プーリー420aと第1の受入プーリー440aと第1の案内プーリー450aとを通る繊維束FBは、それぞれの回転表面の略中央位置を通るので、繰出プーリー220a,220b(図3)と同様に、繊維束FBの片当たり状態の発生を低減し、繊維束FBの幅の変動を低減することができる。第2の送出プーリー420bと第2の受入プーリー440bと第2の案内プーリー450bも同様である。従って、アイクチ460で収束される複数の繊維束FBの間の隙間や重なりが変動的に発生することを低減することができ、ライナー110に複合繊維束GFBを巻き付けた際に、複数の繊維束FBの間の隙間や重なりの変動的な発生を低減することができ、繊維束に含浸されている樹脂の硬化後における繊維束の蛇行の発生を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態では、繊維束の幅の変動を低減し、ライナーに巻き付けられる複数の繊維束の間の隙間や重なりの変動的な発生を低減することにより、樹脂硬化後における繊維束の蛇行の発生を低減して、製造したタンクの耐圧の低下や耐圧のバラツキの増大を低減することができる。
図6は、第1の繰出プーリー220aの変形例を示す説明図である。第1の繰出プーリー220aは、図3(A)に示したように、ローラー222の回転軸221の両端を支持部224で支持する構造の振子型プーリーを例としたが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように、ローラー222の回転軸221の一方端を支持部224Mで支持した片持ち式の振子型プーリーを用いた繰出プーリー220Mとして、繊維束をローラー222に通し易いようにしてもよい。この構造の場合、無負荷状態でローラー222が傾かないように回転軸221の他端にカウンターウエイト229を設けることが好ましい。なお、第2の繰出プーリー220bも同様である。また、送出プーリー420a,420b及び受入プーリー440a,440bも同様である。
上記実施形態では、2つのボビンから繰り出される2つの繊維束を一纏めにした繊維束をライナーに巻き付ける構成を例に説明したがこれに限定されるものではなく、1つのボビンあるいは3つ以上のボビンを備え、ボビンの数に対応する数の繰出プーリーと送出プーリーと受入プーリーと案内プーリーとを備える構成としても良い。
また、上記実施形態では、繰出プーリー220a,220b、送出プーリー420a,420b及び受入プーリー440a,440bを振子型プーリーとしたが、繰出しプーリーのみを振子型プーリーとしてもよい。また、送出プーリー及び受入プーリーあるいはどちらか一方のみを振子型プーリーとしてもよい。また、搬送経路のうちの少なくとも一つプーリーを振子型プーリーとするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、繰出プーリーや送出プーリー、受入プーリーを構成する振子型プーリーのローラーは、支持軸に沿った平面視において、回転表面が支持軸を中心とする円弧形状(支持軸からの距離が等しい形状)を有する鼓状のローラーを例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、繊維束が接触する中央領域(繊維束の幅にマージンを考慮した幅の領域)のみが支持軸を中心とする円弧形状となっており、その外側領域が直線状や弧状となっていてもよい。また、支持軸とローラーの回転表面の中央位置を結ぶ方向を長軸とする楕円の弧形状となっていてもよい。
また、上記実施形態では、高圧ガスタンクのコアであるライナーに繊維束を巻き付けるフィラメントワインディング装置を例に説明したが、これに限定されるものではなく、種々の巻付対象部材に繊維束を巻付けるフィラメントワインディング装置であっても良い。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…FW装置、20…繊維束繰出部、30…搬送経路部、40…繊維束巻付部、50…制御部、110…ライナー、210,210a,210b…ボビン、220M…繰出プーリー、220R…繰出プーリー部、220a,220b…繰出プーリー、221,221R…回転軸、222,222R…ローラー、223,223R…回転表面、224,224M…支持部、226…支持軸、228R…経路拘束ローラー、229…カウンターウエイト、410,410R…繊維束ガイド部、420a,420b…送出プーリー、420aR,420bR…送出プーリー部、421,421R…回転軸、422,422R…ローラー、423…回転表面、424…支持部、426…支持軸、428R…経路拘束ローラー、430,430R…トラバースガイド部、440a,440b…受入プーリー、441…回転軸、442…ローラー、443…回転表面、446…支持軸、450a,450b…案内プーリー、454aR,454bR…収束ジグ、460…アイクチ、462,464,466…ローラー、470…駆動装置

Claims (1)

  1. 繊維束を対象部材に巻き付けるフィラメントワインディング装置であって、
    送られてくる繊維束を対象部材へ向けて搬送するローラーと、前記ローラーを支持する支持部と、を含む振子型プーリーを備え、
    前記支持部は、前記ローラーを回転可能に支持するとともに、前記ローラーの回転軸に対して直交する支持軸を中心として前記回転軸が回動するように支持し、
    前記支持軸に沿った平面視において、前記回転軸を中心として回転する前記ローラーの回転表面は、前記支持軸を中心とする円弧形状を有している、フィラメントワインディング装置。
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