JP2017093069A - 地絡検出装置 - Google Patents

地絡検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017093069A
JP2017093069A JP2015217525A JP2015217525A JP2017093069A JP 2017093069 A JP2017093069 A JP 2017093069A JP 2015217525 A JP2015217525 A JP 2015217525A JP 2015217525 A JP2015217525 A JP 2015217525A JP 2017093069 A JP2017093069 A JP 2017093069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zero
phase current
vector
ground fault
phase voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015217525A
Other languages
English (en)
Inventor
英樹 宮元
Hideki Miyamoto
英樹 宮元
古川 直樹
Naoki Furukawa
直樹 古川
豊和 北野
Toyokazu Kitano
豊和 北野
勝 湯川
Masaru Yugawa
勝 湯川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Daihen Corp
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Daihen Corp filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2015217525A priority Critical patent/JP2017093069A/ja
Publication of JP2017093069A publication Critical patent/JP2017093069A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Abstract

【課題】検出された零相電圧又は零相電流の信号から、デジタルフィルタで基本波の周波数成分を取り出した場合でも、適切に地絡事故の発生を検出することができる地絡検出装置を提供する。
【解決手段】配電線に設けられた開閉器子局3に配置され、配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置1において、配電線に配置された零相電流検出器22によって検出された零相電流信号をデジタル信号に変換するA/D変換部11aと、A/D変換部より出力される零相電流信号から基本波成分を抽出するデジタルフィルタ11bと、デジタルフィルタからの出力に基づいて零相電流ベクトルIoを生成するベクトル生成部11cと、零相電流ベクトルIoから所定時間前に生成された零相電流ベクトルIo’を減算して零相電流変化ベクトルΔIoを生成する差分検出部14と、零相電流変化ベクトルに基づいて地絡の判定を行う地絡判定部16とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、配電線に設けられた開閉器子局に配置され、前記配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置に関する。
配電線事故の一つである地絡事故の検出には、零相電圧または零相電流の大きさを用いる手法が一般的である(例えば、特許文献1参照)。しかし、地絡事故の発生原因により、検出された零相電圧および零相電流の波形が大きく歪む場合がある。歪んだ波形から精度よく目的の周波数成分(基本波成分)を取り出すために、デジタルフィルタを採用することが考えられる。
特開2011−217481号公報
デジタルフィルタを用いた場合、基本波の周波数以外の周波数成分が大きく減衰されて、基本波の周波数成分を取り出すことができるが、取り出された信号の信号強度は大きく減少する。この場合、系統で発生している残留零相電圧および残留零相電流の影響が大きくなり、地絡を適切に検出できない場合がある。特に、配電線の上流側(電源側)にステップ式自動電圧調整器(Step Voltage Regulator:以下では、「SVR」とする)が配置されている場合、残留零相電圧および残留零相電流は大きくなり、また、SVRのタップの切り替えによって残留零相電圧および残留零相電流は変化する。したがって、残留零相電圧および残留零相電流の影響がさらに大きくなる。
図7は、残留零相電圧が地絡検出に及ぼす影響を説明するための図である。同図に示す実線矢印は、地絡事故が発生したときの実際の零相電流のベクトルを示している。破線で示す円Cは地絡事故が発生したと判定するための閾値を示しており、実線矢印で示すベクトルの先端が円Cの外側に達している場合、零相電流の大きさが閾値を超えているので、地絡事故が発生したと判定される。しかし、系統で残留零相電流が発生している場合、一点鎖線矢印が残留零相電流のベクトルとすると、検出される零相電流は、実際の零相電流(実線矢印で示すベクトル)と残留零相電流(一点鎖線矢印で示すベクトル)とが合成された、見かけ上の零相電流(破線矢印で示すベクトル)になってしまう。この場合、破線矢印で示すベクトルの先端が円Cの外側に達していないので、地絡事故が発生したと判定されない。つまり、地絡が未検出となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、検出された零相電圧または零相電流の信号から、デジタルフィルタで基本波の周波数成分を取り出した場合でも、適切に地絡事故の発生を検出することができる地絡検出装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面によって提供される地絡検出装置は、配電線に設けられた開閉器子局に配置され、前記配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置であって、前記配電線に配置された零相電流検出器によって検出された零相電流信号をデジタル信号に変換する零相電流A/D変換手段と、前記零相電流A/D変換手段より出力される零相電流信号から所定の周波数成分を抽出する零相電流デジタルフィルタと、前記零相電流デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電流ベクトルを生成する零相電流ベクトル生成手段と、前記零相電流ベクトルから、所定時間前に生成された零相電流ベクトルを減算して、零相電流変化ベクトルを生成する零相電流変化ベクトル生成手段と、前記零相電流変化ベクトルの大きさが所定の閾値より大きい場合に、地絡事故が発生したと判定する地絡判定手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記配電線の上流側には、ステップ式自動電圧調整器が配置されており、前記所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電流の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されている。
本発明の第2の側面によって提供される地絡検出装置は、配電線に設けられた開閉器子局に配置され、前記配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置であって、前記配電線に配置された零相電圧検出器によって検出された零相電圧信号をデジタル信号に変換する零相電圧A/D変換手段と、前記零相電圧A/D変換手段より出力される零相電圧信号から所定の周波数成分を抽出する零相電圧デジタルフィルタと、前記零相電圧デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電圧ベクトルを生成する零相電圧ベクトル生成手段と、前記零相電圧ベクトルから、所定時間前に生成された零相電圧ベクトルを減算して、零相電圧変化ベクトルを生成する零相電圧変化ベクトル生成手段と、前記零相電圧変化ベクトルの大きさが所定の閾値より大きい場合に、地絡事故が発生したと判定する地絡判定手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記配電線の上流側には、ステップ式自動電圧調整器が配置されており、前記所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電圧の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されている。
本発明の第3の側面によって提供される地絡検出装置は、配電線に設けられた開閉器子局に配置され、前記配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置であって、前記配電線に配置された零相電流検出器によって検出された零相電流信号をデジタル信号に変換する零相電流A/D変換手段と、前記配電線に配置された零相電圧検出器によって検出された零相電圧信号をデジタル信号に変換する零相電圧A/D変換手段と、前記零相電流A/D変換手段より出力される零相電流信号から所定の周波数成分を抽出する零相電流デジタルフィルタと、前記零相電圧A/D変換手段より出力される零相電圧信号から所定の周波数成分を抽出する零相電圧デジタルフィルタと、前記零相電流デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電流ベクトルを生成する零相電流ベクトル生成手段と、前記零相電圧デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電圧ベクトルを生成する零相電圧ベクトル生成手段と、前記零相電流ベクトルから、所定時間前に生成された零相電流ベクトルを減算して、零相電流変化ベクトルを生成する零相電流変化ベクトル生成手段と、前記零相電圧ベクトルから、所定時間前に生成された零相電圧ベクトルを減算して、零相電圧変化ベクトルを生成する零相電圧変化ベクトル生成手段と、前記零相電流変化ベクトルの大きさ、または、前記零相電圧変化ベクトルの大きさに基づいて、地絡事故が発生したと判定する地絡判定手段と、前記地絡判定手段によって地絡事故が発生したと判定された場合に、前記零相電流変化ベクトルと前記零相電圧変化ベクトルとの位相差に基づいて、地絡方向の判定を行う方向判定手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記地絡判定手段は、前記零相電流変化ベクトルの大きさが第1の所定の閾値より大きく、かつ、前記零相電圧変化ベクトルの大きさが第2の所定の閾値より大きい場合に、地絡事故が発生したと判定する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記配電線の上流側には、ステップ式自動電圧調整器が配置されており、前記第1の所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電流の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されており、前記第2の所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電圧の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されている。
本発明によると、零相電流検出器によって検出された零相電流信号が、零相電流A/D変換手段によってデジタル信号に変換され、零相電流デジタルフィルタによって所定の周波数成分を抽出されて、零相電流ベクトル生成手段によってベクトル化される。そして、零相電流ベクトルから、所定時間前に生成された零相電流ベクトルが減算された零相電流変化ベクトルが生成される。地絡判定手段は、零相電流変化ベクトルの大きさに基づいて、地絡の判定を行う。零相電流デジタルフィルタを通過することで信号強度が大きく減少して、零相電流ベクトルに含まれる残留零相電流の影響が大きくなっていても、零相電流変化ベクトルにおいては、残留零相電流の成分が打ち消されているので、適切に地絡事故の発生を検出することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
第1実施形態に係る地絡検出装置を説明するための図である。 第1実施形態に係るデジタルフィルタを説明するための図である。 零相電流変化ベクトルをベクトル図で表したものである。 零相電流変化ベクトルおよび零相電圧変化ベクトルをベクトル図で表したものである。 地絡検出装置が行う地絡検出処理の処理手順について説明するためのフローチャートである。 第1実施形態に係る地絡検出装置の他の実施例を説明するための図である。 残留零相電圧が地絡検出に及ぼす影響を説明するためのベクトル図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、第1実施形態に係る地絡検出装置1を説明するための図であり、三相(a相、b相、c相)の配電線に設けられた開閉器子局3に配置されている状態を示している。開閉器子局3は、配電線に複数設けられている各開閉器2に対応して設けられており、親局との間で通信部31を介して通信を行っている。開閉器子局3は、地絡検出装置1や過電流検出装置(図示しない)などを備えており、各種検出装置による検出結果を親局に送信する。親局は、各開閉器子局3から受信した情報に基づいて、各開閉器子局3に、対応する開閉器2を開閉する指示を送信する。なお、開閉器子局3は、各種検出装置による検出結果を表示するための表示装置なども備えているが、図1においては記載を省略している。
開閉器2は、親局からの指示に応じて、配電線の開路および閉路を行うものである。開閉器2は、各相の配電線に直列接続された開閉スイッチ21a,21b,21cを備えており、開閉スイッチ21a,21b,21cを開閉することで、配電線の開路および閉路を行う。また、開閉器2は、零相電流検出器22および零相電圧検出器23を備えている。なお、開閉器2は、各相の配電線で電流を検出する電流検出器や、電圧を検出する電圧検出器も備えているが、図1においては図示していない。
零相電流検出器22は、三相の配電線を流れる零相電流を検出するものであり、いわゆる零相変流器(ZCT)である。零相電流検出器22は、検出した零相電流信号を地絡検出装置1に出力する。なお、零相電流検出器22の検出方式は限定されない。また、零相電流検出器22は、開閉スイッチ21a,21b,21cの上流側(電源側)に配置されていてもよいし、下流側(末端側)に配置されていてもよい。零相電圧検出器23は、三相の配電線の零相電圧を検出するものであり、いわゆる零相電圧変成器(ZPD)である。零相電圧検出器23は、検出した零相電圧信号を地絡検出装置1に出力する。なお、零相電圧検出器23の検出方式は限定されない。また、零相電圧検出器23は、開閉スイッチ21a,21b,21cの下流側に配置されていてもよいし、上流側に配置されていてもよい。
開閉器2の上流側(電源側)には、SVR4が配置されている。SVR4は、配電線の抵抗で低下した電圧を昇圧するものであり、自動的にタップを切り替えることで昇圧比を変更する。SVR4のタップの切り替えによって、残留零相電流および残留零相電圧は変化する。
地絡検出装置1は、配電線での地絡事故の発生を検出し、地絡事故が上流側(電源側)で発生したのか下流側(末端側)で発生したのかを示す地絡方向の判定も行う。地絡検出装置1は、零相電流検出器22より入力される零相電流信号と、零相電圧検出器23より入力される零相電圧信号とに基づいて、地絡の検出および地絡方向の判定を行い、検出結果(判定結果)を通信部31に出力する。通信部31は、検出結果(判定結果)を親局に送信する。
地絡検出装置1は、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されており、零相電流ベクトル生成部11、零相電圧ベクトル生成部12、記憶部13、差分検出部14,15、地絡判定部16、および、方向判定部17を備えている。
零相電流ベクトル生成部11は、零相電流検出器22によって検出された零相電流信号から、零相電流ベクトルI0を生成するものである。零相電流ベクトル生成部11は、A/D変換部11a、デジタルフィルタ11b、および、ベクトル生成部11cを備えている。
A/D変換部11aは、零相電流検出器22より入力される零相電流信号を、デジタル信号に変換するものである。A/D変換部11aは、所定のサンプリング周波数で、アナログ信号である零相電流信号の標本化を行い、量子化を行って、デジタル信号に変換する。デジタル化された零相電流信号は、デジタルフィルタ11bに出力される。
デジタルフィルタ11bは、バンドパスフィルタであって、基本波の周波数(例えば60Hz)成分のみを抽出するものである。デジタルフィルタ11bは、A/D変換部11aより入力されるデジタル化された零相電流信号から、基本波の周波数成分のみを抽出して、ベクトル生成部11cに出力する。
零相電流検出器22より入力される零相電流信号は、基本波成分に高調波成分などが重畳されているので、図2(a)に示す様に、波形が大きく歪んだものになっている。デジタルフィルタ11bは、基本波以外の周波数成分を減衰させて、基本波成分のみを抽出する。図2(b)は、図2(a)の波形に示す信号がデジタルフィルタ11bを通過して出力された信号の波形を示している。図2(b)に示すように、基本波成分のみが抽出されて、正弦波状の波形になっている。しかし、信号強度は大きく減少している。このため、残留零相電流の影響が大きくなる。
ベクトル生成部11cは、デジタルフィルタ11bより入力される信号から振幅および位相を検出し、これらに基づいて零相電流ベクトルI0を生成する。零相電流ベクトルI0は、複素数として扱われ、例えば、I0=a+bj(a,bは実数であり、jは虚数単位である)となる。ベクトル生成部11cは、所定のタイミングで生成した零相電流ベクトルI0を、記憶部13および差分検出部14に出力する。
記憶部13は、ベクトル生成部11cより入力される零相電流ベクトルI0を記憶領域に記憶する。また、記憶部13は、記憶領域から、所定時間t(例えば、数十〜数百ミリ秒)前に記憶された零相電流ベクトルI0を読み出して、差分検出部14に出力する。所定時間tが短すぎると、地絡事故による零相電流の変化の途中で、後述する零相電流変化ベクトルΔI0を生成してしまい、適切に地絡を検出できない場合がある。一方、所定時間tが長すぎると、SVRのタップの切り替えによる残留零相電流の変化の影響を受けやすくなる。したがって、地絡事故による零相電流の変化に係る時間より長い時間で、できるだけ短い時間を設定するのが望ましい。以下では、記憶領域から読み出された零相電流ベクトルI0を、「零相電流ベクトルI0’」とする。
差分検出部14は、ベクトル生成部11cより入力される零相電流ベクトルI0から、記憶部13より入力される零相電流ベクトルI0’を減算して、零相電流変化ベクトルΔI0(=I0−I0’)を算出する。零相電流ベクトルI0’=a’+b’iとすると、ΔI0=(a−a’)+(b−b’)jとなる。差分検出部14は、算出した零相電流変化ベクトルΔI0を、地絡判定部16および方向判定部17に出力する。
地絡判定部16は、地絡事故が発生したか否かを判定するものであり、差分検出部14より入力される零相電流変化ベクトルΔI0の大きさが所定の閾値を超えた場合に、地絡事故が発生したと判定する。例えば、閾値をXとすると、
X< √{(a−a’)2+(b−b’)2
の場合に、地絡判定部16は、地絡事故が発生したと判定する。地絡判定部16は、地絡事故が発生したと判定した場合、その旨を示す信号(地絡検出信号)を、方向判定部17および通信部31に出力する。通信部31は、親局に地絡検出信号を送信する。
零相電流ベクトルI0には、残留零相電流の成分が含まれているために、零相電流ベクトルI0を用いて地絡の判定を行うと、実際には地絡事故が発生しているにもかかわらず検出できない場合がある(図7参照)。したがって、本実施形態では、当該誤判定を防ぐために、生成した零相電流ベクトルI0から、所定時間t前に生成された零相電流ベクトルI0’を減算した零相電流変化ベクトルΔI0を用いて地絡の判定を行う。零相電流ベクトルI0’にも残留零相電流の成分が含まれているので、零相電流変化ベクトルΔI0は、残留零相電流の成分を含まない(残留零相電流の影響を受けていない)、実際の零相電流を表している。
図3は、零相電流ベクトルI0、零相電流ベクトルI0’、および、零相電流変化ベクトルΔI0’をベクトル図で表したものである。破線で示す円Cは、地絡事故が発生したと判定するための閾値Xを示しており、零相電流変化ベクトルΔI0’の先端が円Cの外側に達している場合、実際の零相電流の大きさが閾値Xを超えているので、地絡事故が発生したと判定される。
零相電流ベクトルI0および零相電流ベクトルI0’が、いずれも、地絡の発生に基づく成分を含んでいない場合(両者の検出時に地絡が発生していない場合)、零相電流ベクトルI0と零相電流ベクトルI0’とがほぼ同じになり(図3(a)参照)、零相電流変化ベクトルΔI0は、極めて小さくなる(図3(a)においては小さすぎて表示されていない)。この場合、零相電流変化ベクトルΔI0の大きさが閾値Xを超えないので、地絡は検出されない。
一方、零相電流ベクトルI0が地絡の発生に基づく成分を含んでおり、零相電流ベクトルI0’が地絡の発生に基づく成分を含んでいない場合(両者の検出時の間に地絡が発生した場合)、零相電流ベクトルI0と零相電流ベクトルI0’とは大きく異なり(図3(b)参照)、零相電流変化ベクトルΔI0は、零相電流ベクトルI0から残留零相電流の成分を除去した、実際の零相電流を表している。この場合、零相電流変化ベクトルΔI0の先端が円Cの外側に達している(零相電流変化ベクトルΔI0の大きさが閾値Xを超えている)ので、地絡事故が発生したと判定される。
なお、SVR4のタップの切り替えによって残留零相電流が変化するので、当該変化分が零相電流変化ベクトルΔI0に反映される。本実施形態においては、零相電流変化ベクトルΔI0が、残留零相電流の変化に基づくものであるか、地絡の発生に基づくものであるかを判定できるように、閾値Xを設定している。すなわち、閾値Xを、SVR4のタップの切り替えによる、所定時間tでの残留零相電流の変化に基づくベクトルの大きさより大きいものとして設定している。図3(c)は、SVR4のタップの切り替えによって、零相電流ベクトルI0と零相電流ベクトルI0’とで、残留零相電流が変化した場合を示している。この場合、零相電流変化ベクトルΔI0は残留零相電流の変化分となる。零相電流変化ベクトルΔI0の先端は円Cの外側に達していないので、地絡事故が発生したとは判定されない。ただし、閾値Xを大きくすると、残留零相電流の変化による誤検出を抑制できるが、地絡事故の発生を検出できない場合がある。したがって、閾値Xは、残留零相電流の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値で、できるだけ小さい値を設定するのが望ましい。
図1に戻って、零相電圧ベクトル生成部12は、零相電圧検出器23によって検出された零相電圧信号から、零相電圧ベクトルV0を生成するものである。零相電圧ベクトル生成部12は、A/D変換部12a、デジタルフィルタ12b、および、ベクトル生成部12cを備えている。
A/D変換部12aは、零相電圧検出器23より入力される零相電圧信号を、デジタル信号に変換するものである。A/D変換部12aは、所定のサンプリング周波数で、アナログ信号である零相電圧信号の標本化を行い、量子化を行って、デジタル信号に変換する。デジタル化された零相電圧信号は、デジタルフィルタ12bに出力される。
デジタルフィルタ12bは、デジタルフィルタ11bと同様、バンドパスフィルタであって、基本波の周波数(例えば60Hz)成分のみを抽出するものである。デジタルフィルタ12bは、A/D変換部12aより入力されるデジタル化された零相電圧信号から、基本波の周波数成分のみを抽出して、ベクトル生成部12cに出力する。
零相電圧検出器23より入力される零相電圧信号も、基本波成分に高調波成分などが重畳されているので、波形が大きく歪んだものになる。デジタルフィルタ12bは、基本波以外の成分を減衰させて、基本波成分のみを抽出する。デジタルフィルタ12bを通過した信号も、信号強度が大きく減少するので、残留零相電圧の影響が大きくなる。
ベクトル生成部12cは、デジタルフィルタ12bより入力される信号から振幅および位相を検出し、これらに基づいて零相電圧ベクトルV0を生成する。零相電圧ベクトルV0は、複素数として扱われ、例えば、V0=c+dj(c,dは実数であり、jは虚数単位である)となる。ベクトル生成部12cは、所定のタイミングで生成した零相電圧ベクトルV0を、記憶部13および差分検出部15に出力する。
記憶部13は、ベクトル生成部12cより入力される零相電圧ベクトルV0も記憶領域に記憶する。また、記憶部13は、記憶領域から、所定時間t(例えば、数十〜数百ミリ秒)前に記憶された零相電圧ベクトルV0を読み出して、差分検出部15に出力する。以下では、記憶領域から読み出された零相電圧ベクトルV0を、「零相電圧ベクトルV0’」とする。
差分検出部15は、ベクトル生成部12cより入力される零相電圧ベクトルV0から、記憶部13より入力される零相電圧ベクトルV0’を減算して、零相電圧変化ベクトルΔV0(=V0−V0’)を算出する。零相電圧ベクトルV0’=c’+d’jとすると、ΔV0=(c−c’)+(d−d’)jとなる。差分検出部15は、算出した零相電圧変化ベクトルΔV0を、方向判定部17に出力する。
零相電圧ベクトルV0には、残留零相電圧の成分が含まれているため、本実施形態では、生成した零相電圧ベクトルV0から、所定時間t前に生成された零相電圧ベクトルV0’を減算した零相電圧変化ベクトルΔV0を用いて、地絡方向の判定を行う。零相電圧ベクトルV0’にも残留零相電圧の成分が含まれているので、零相電圧変化ベクトルΔV0は、残留零相電圧の成分を含まない(残留零相電圧の影響を受けていない)、実際の零相電圧を表している。
方向判定部17は、地絡方向を判定するものである。方向判定部17は、差分検出部14より入力される零相電流変化ベクトルΔI0と、差分検出部15より入力される零相電圧変化ベクトルΔV0とに基づいて、その位相差から地絡方向を判定する。方向判定部17は、位相差検出部17aおよび判定部17bを備えている。
位相差検出部17aは、零相電圧変化ベクトルΔV0に対する零相電流変化ベクトルΔI0の位相差θを検出するものである。零相電流変化ベクトルΔI0=a”+b”jとし、零相電圧変化ベクトルΔV0=c”+d”jとすると、零相電圧に対する零相電流の位相差θは、
θ=tan-1{(b"・c”−a"・d")/(a"・c”+b"・d”)}
として算出される。位相差検出部17aは、検出した位相差θを、判定部17bに出力する。
判定部17bは、地絡方向を判定するものである。判定部17bは、地絡判定部16より地絡検出信号が入力された場合に、位相差検出部17aより入力される位相差θに基づいて、地絡方向を判定するものである。例えば、判定部17bは、位相差θが0°<θ<180°の場合、すなわち、零相電流の位相が零相電圧の位相より進んでいる場合、電源側で地絡が発生したと判定し、位相差θが−180°<θ<0°の場合、すなわち、零相電流の位相が零相電圧の位相より遅れている場合、末端側で地絡が発生したと判定する。なお、判定部17bによる地絡方向の判定方法は、これに限られない。配電線の状態による位相のずれを考慮して、位相差θの判定のための基準値を設定してもよい。また、方向判定を誤らないようにするために、位相差θが基準値付近の値の場合には、方向の判定を行わない(地絡方向は不明であると判定する)ようにしてもよい。判定部17bは、判定結果を通信部31に出力する。通信部31は、親局に判定結果を送信する。
図4は、位相差θをベクトル図で表したものである。図4(a)は、零相電流ベクトルI0、零相電流ベクトルI0’、および、零相電流変化ベクトルΔI0を表すベクトル図であり、図3(b)のベクトル図と同じものである。図4(b)は、零相電圧ベクトルV0、零相電圧ベクトルV0’、および、零相電圧変化ベクトルΔV0をベクトル図で表したものである。
図4(c)は、零相電圧変化ベクトルΔV0に対する零相電流変化ベクトルΔI0の位相差θ、および、零相電圧ベクトルV0に対する零相電流ベクトルI0の位相差θ’を表している。図4(c)に示すように、0<θ<180であり、零相電流変化ベクトルΔI0の位相は、零相電圧変化ベクトルΔV0の位相より進んでいる。一方、−180°<θ’<0°であり、零相電流ベクトルI0の位相は、零相電圧ベクトルV0の位相より遅れている。つまり、零相電流検出器22によって検出された零相電流信号から生成された零相電流ベクトルI0と、零相電圧検出器23によって検出された零相電圧信号から生成された零相電圧ベクトルV0とで位相差を検出して、地絡方向を判定した場合、判定を誤る場合がある。本実施形態においては、差分検出部14および15で、それぞれ、零相電流変化ベクトルΔI0および零相電圧変化ベクトルΔV0を算出して位相差を検出しているので、地絡方向を適切に判定することができる。
次に、地絡検出装置1が行う地絡検出処理の処理手順について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
図5は、地絡検出処理を説明するためのフローチャートである。当該処理は、地絡検出装置1が起動された時に開始される。
まず、零相電流検出器22が検出した零相電流信号、および、零相電圧検出器23が検出した零相電圧信号が入力される(S1)。次に、入力された零相電流信号および零相電圧信号に基づいて、零相電流ベクトルI0および零相電圧ベクトルV0が生成される(S2)。具体的には、入力された信号がA/D変換部11a,12aによってデジタル信号に変換されて、デジタルフィルタ11b,12bによって基本波の周波数成分のみが抽出され、ベクトル生成部11c,12cによってベクトル化される。
次に、差分検出部14,15によって、零相電流変化ベクトルΔI0および零相電圧変化ベクトルΔV0が生成される(S3)。具体的には、零相電流ベクトルI0(零相電圧ベクトルV0)から、記憶部13に記憶されていた、所定時間t前の零相電流ベクトルI0’(零相電圧ベクトルV0’)を減算することで算出される。
次に、零相電流変化ベクトルΔI0に基づいて、地絡判定が行われる(S4)。具体的には、地絡判定部16によって、零相電流変化ベクトルΔI0の大きさが所定の閾値Xを超えたか否かが判定され、閾値Xを超えた場合に、地絡事故が発生したと判定される。地絡事故が発生したと判定されなかった場合(S5:NO)、ステップS1に戻って、ステップS1〜S5が繰り返される。
一方、地絡事故が発生したと判定された場合(S5:YES)、地絡検出信号が、通信部31を介して、親局に送信される(S6)。そして、方向判定部17によって、地絡方向が判定される(S7)。具体的には、零相電流変化ベクトルΔI0と零相電圧変化ベクトルΔV0との位相差θが算出され、位相差θに基づいて地絡方向が判定される。そして、判定結果が、通信部31を介して、親局に送信され(S8)、ステップS1に戻る。
次に、本実施形態に係る地絡検出装置の作用および効果について説明する。
本実施形態によると、零相電流検出器22によって検出された零相電流信号が、A/D変換部11aによってデジタル信号に変換され、デジタルフィルタ11bによって基本波成分を抽出されて、ベクトル生成部11cによってベクトル化される。そして、差分検出部14によって、零相電流ベクトルI0から、所定時間t前に生成された零相電流ベクトルI0’が減算された零相電流変化ベクトルΔI0が生成される。地絡判定部16は、零相電流変化ベクトルΔI0の大きさに基づいて、地絡の判定を行う。デジタルフィルタ11bを通過することで信号強度が大きく減少して、零相電流ベクトルI0に含まれる残留零相電流の影響が大きくなっていても、零相電流変化ベクトルΔI0においては、残留零相電流の成分が打ち消されているので、適切に地絡事故の発生を検出することができる。
また、本実施形態によると、零相電圧検出器23によって検出された零相電圧信号が、A/D変換部12aによってデジタル信号に変換され、デジタルフィルタ12bによって基本波成分を抽出されて、ベクトル生成部12cによってベクトル化される。そして、差分検出部15によって、零相電圧ベクトルV0から、所定時間t前に生成された零相電圧ベクトルV0’が減算された零相電圧変化ベクトルΔV0が生成される。方向判定部17は、零相電流変化ベクトルΔI0と零相電圧変化ベクトルΔV0との位相差θに基づいて、地絡方向の判定を行う。デジタルフィルタ12bを通過することで信号強度が大きく減少して、零相電圧ベクトルV0に含まれる残留零相電圧の影響が大きくなっていても、零相電圧変化ベクトルΔV0においては、残留零相電圧の成分が打ち消されている。したがって、適切に地絡方向を判定することができる。
なお、本実施形態においては、零相電流変化ベクトルΔI0に基づいて地絡の判定を行う場合について説明したが、これに限られない。例えば、図6(a)に示す地絡検出装置1’のように、地絡判定部16が、差分検出部15より入力される零相電圧変化ベクトルΔV0に基づいて地絡の判定を行うようにしてもよい。この場合、地絡判定部16は、零相電圧変化ベクトルΔV0の大きさが所定の閾値を超えた場合に、地絡事故が発生したと判定する。閾値は、SVR4のタップの切り替えによる、所定時間tでの残留零相電圧の変化に基づくベクトルの大きさより大きいものとして設定する必要がある。
また、図6(b)に示す地絡検出装置1”のように、地絡判定部16が、差分検出部14より入力される零相電流変化ベクトルΔI0、および、差分検出部15より入力される零相電圧変化ベクトルΔV0に基づいて、地絡の判定を行うようにしてもよい。この場合、零相電流変化ベクトルΔI0の大きさ、および、零相電圧変化ベクトルΔV0の大きさが、ともに閾値を超えた場合に、地絡事故が発生したと判定するようにしてもよいし、いずれか一方が閾値を超えた場合に、地絡事故が発生したと判定するようにしてもよい。
本発明に係る地絡検出装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る地絡検出装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
1 地絡検出装置
11 零相電流ベクトル生成部
11a A/D変換部(零相電流A/D変換手段)
11b デジタルフィルタ(零相電流デジタルフィルタ)
11c ベクトル生成部(零相電流ベクトル生成手段)
12 零相電圧ベクトル生成部
12a A/D変換部(零相電圧A/D変換手段)
12b デジタルフィルタ(零相電圧デジタルフィルタ)
12c ベクトル生成部(零相電圧ベクトル生成手段)
13 記憶部
14 差分検出部(零相電流変化ベクトル生成手段)
15 差分検出部(零相電圧変化ベクトル生成手段)
16 地絡判定部(地絡判定手段)
17 方向判定部(方向判定手段)
17a 位相差検出部
17b 判定部
2 開閉器
21a,21b,21c 開閉スイッチ
22 零相電流検出器
23 零相電圧検出器
3 開閉器子局
31 通信部
4 SVR

Claims (7)

  1. 配電線に設けられた開閉器子局に配置され、前記配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置であって、
    前記配電線に配置された零相電流検出器によって検出された零相電流信号をデジタル信号に変換する零相電流A/D変換手段と、
    前記零相電流A/D変換手段より出力される零相電流信号から所定の周波数成分を抽出する零相電流デジタルフィルタと、
    前記零相電流デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電流ベクトルを生成する零相電流ベクトル生成手段と、
    前記零相電流ベクトルから、所定時間前に生成された零相電流ベクトルを減算して、零相電流変化ベクトルを生成する零相電流変化ベクトル生成手段と、
    前記零相電流変化ベクトルの大きさが所定の閾値より大きい場合に、地絡事故が発生したと判定する地絡判定手段と、
    を備えていることを特徴とする地絡検出装置。
  2. 前記配電線の上流側には、ステップ式自動電圧調整器が配置されており、
    前記所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電流の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されている、
    請求項1に記載の地絡検出装置。
  3. 配電線に設けられた開閉器子局に配置され、前記配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置であって、
    前記配電線に配置された零相電圧検出器によって検出された零相電圧信号をデジタル信号に変換する零相電圧A/D変換手段と、
    前記零相電圧A/D変換手段より出力される零相電圧信号から所定の周波数成分を抽出する零相電圧デジタルフィルタと、
    前記零相電圧デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電圧ベクトルを生成する零相電圧ベクトル生成手段と、
    前記零相電圧ベクトルから、所定時間前に生成された零相電圧ベクトルを減算して、零相電圧変化ベクトルを生成する零相電圧変化ベクトル生成手段と、
    前記零相電圧変化ベクトルの大きさが所定の閾値より大きい場合に、地絡事故が発生したと判定する地絡判定手段と、
    を備えていることを特徴とする地絡検出装置。
  4. 前記配電線の上流側には、ステップ式自動電圧調整器が配置されており、
    前記所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電圧の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されている、
    請求項3に記載の地絡検出装置。
  5. 配電線に設けられた開閉器子局に配置され、前記配電線での地絡事故を検出する地絡検出装置であって、
    前記配電線に配置された零相電流検出器によって検出された零相電流信号をデジタル信号に変換する零相電流A/D変換手段と、
    前記配電線に配置された零相電圧検出器によって検出された零相電圧信号をデジタル信号に変換する零相電圧A/D変換手段と、
    前記零相電流A/D変換手段より出力される零相電流信号から所定の周波数成分を抽出する零相電流デジタルフィルタと、
    前記零相電圧A/D変換手段より出力される零相電圧信号から所定の周波数成分を抽出する零相電圧デジタルフィルタと、
    前記零相電流デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電流ベクトルを生成する零相電流ベクトル生成手段と、
    前記零相電圧デジタルフィルタからの出力に基づいて、零相電圧ベクトルを生成する零相電圧ベクトル生成手段と、
    前記零相電流ベクトルから、所定時間前に生成された零相電流ベクトルを減算して、零相電流変化ベクトルを生成する零相電流変化ベクトル生成手段と、
    前記零相電圧ベクトルから、所定時間前に生成された零相電圧ベクトルを減算して、零相電圧変化ベクトルを生成する零相電圧変化ベクトル生成手段と、
    前記零相電流変化ベクトルの大きさ、または、前記零相電圧変化ベクトルの大きさに基づいて、地絡事故が発生したと判定する地絡判定手段と、
    前記地絡判定手段によって地絡事故が発生したと判定された場合に、前記零相電流変化ベクトルと前記零相電圧変化ベクトルとの位相差に基づいて、地絡方向の判定を行う方向判定手段と、
    を備えていることを特徴とする地絡検出装置。
  6. 前記地絡判定手段は、前記零相電流変化ベクトルの大きさが第1の所定の閾値より大きく、かつ、前記零相電圧変化ベクトルの大きさが第2の所定の閾値より大きい場合に、地絡事故が発生したと判定する、
    請求項5に記載の地絡検出装置。
  7. 前記配電線の上流側には、ステップ式自動電圧調整器が配置されており、
    前記第1の所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電流の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されており、
    前記第2の所定の閾値は、前記ステップ式自動電圧調整器のタップの切り替えによる残留零相電圧の変化に基づくベクトルの大きさより大きい値が設定されている、
    請求項6に記載の地絡検出装置。
JP2015217525A 2015-11-05 2015-11-05 地絡検出装置 Pending JP2017093069A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015217525A JP2017093069A (ja) 2015-11-05 2015-11-05 地絡検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015217525A JP2017093069A (ja) 2015-11-05 2015-11-05 地絡検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017093069A true JP2017093069A (ja) 2017-05-25

Family

ID=58769306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015217525A Pending JP2017093069A (ja) 2015-11-05 2015-11-05 地絡検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017093069A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107144767A (zh) * 2017-07-20 2017-09-08 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种故障指示装置及故障信号检测方法
CN107919656A (zh) * 2017-12-09 2018-04-17 天津大学 基于特定频率电压的高压直流输电线路单端量保护方法
CN108919045A (zh) * 2018-05-14 2018-11-30 三峡大学 基于直流分量-主频分量占比与幅相测度综合比较的故障选线方法
JPWO2018221619A1 (ja) * 2017-05-30 2019-11-07 株式会社 シーディエヌ 漏電検出方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04161023A (ja) * 1990-10-22 1992-06-04 Yaskawa Electric Corp 配電線路の事故区間検出装置
JPH04325824A (ja) * 1991-04-25 1992-11-16 Yaskawa Electric Corp 地絡事故検出装置
JP2003134659A (ja) * 2001-10-17 2003-05-09 Kansai Electric Power Co Inc:The 配電線地絡電流増幅装置
JP2004201356A (ja) * 2002-12-13 2004-07-15 Toenec Corp 地絡方向継電器
JP2009118678A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 Chugoku Electric Power Co Inc:The 配電線地絡保護システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04161023A (ja) * 1990-10-22 1992-06-04 Yaskawa Electric Corp 配電線路の事故区間検出装置
JPH04325824A (ja) * 1991-04-25 1992-11-16 Yaskawa Electric Corp 地絡事故検出装置
JP2003134659A (ja) * 2001-10-17 2003-05-09 Kansai Electric Power Co Inc:The 配電線地絡電流増幅装置
JP2004201356A (ja) * 2002-12-13 2004-07-15 Toenec Corp 地絡方向継電器
JP2009118678A (ja) * 2007-11-08 2009-05-28 Chugoku Electric Power Co Inc:The 配電線地絡保護システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018221619A1 (ja) * 2017-05-30 2019-11-07 株式会社 シーディエヌ 漏電検出方法
CN107144767A (zh) * 2017-07-20 2017-09-08 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种故障指示装置及故障信号检测方法
CN107144767B (zh) * 2017-07-20 2023-06-02 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种故障指示装置及故障信号检测方法
CN107919656A (zh) * 2017-12-09 2018-04-17 天津大学 基于特定频率电压的高压直流输电线路单端量保护方法
CN108919045A (zh) * 2018-05-14 2018-11-30 三峡大学 基于直流分量-主频分量占比与幅相测度综合比较的故障选线方法
CN108919045B (zh) * 2018-05-14 2020-05-26 三峡大学 基于直流分量-主频分量占比与幅相测度的故障选线方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. Traveling wave-based protection scheme for inverter-dominated microgrid using mathematical morphology
JP2017093069A (ja) 地絡検出装置
Neves et al. A space-vector discrete Fourier transform for unbalanced and distorted three-phase signals
JP7006237B2 (ja) 電力供給システムの保護装置を備えたシステム
JP2013044752A (ja) 位相識別システム及び方法
Hwang et al. DFT-based phasor estimation for removal of the effect of multiple DC components
KR101952063B1 (ko) 누설 전류 검출 장치
Saleh et al. Extracting the phase of fault currents: A new approach for identifying arc flash faults
JP3788212B2 (ja) 次数間高調波検出方法
JP2008157838A (ja) 絶縁監視装置
Tajani et al. A novel differential protection scheme for AC microgrids based on discrete wavelet transform
Alderete et al. Hardware implementation and real time performance evaluation of current transformer saturation detection and compensation algorithms
KR20130035766A (ko) Hvdc고장 분석 시스템
JP2011149959A (ja) 絶縁監視装置
CN110221182B (zh) 一种分布式小电流接地选线方法及选线系统
Mumtaz et al. Incipient fault detection in active-distribution networks based on Time-varying Kalman Filter
Campos et al. A new phasor estimation method for digital protective relays
Buryanina et al. High-speed relay equipment protection
JP6517667B2 (ja) 地絡検出装置
Tajdinian et al. Comprehensive and innovative method for dynamic phasor and frequency estimation
JP2013150404A (ja) ディジタル型保護リレーの点検システム
JP6142051B1 (ja) 同期検定器、及び自動同期投入装置
CN105203875A (zh) 基于频域扫描识别的合并单元额定延时测量方法
Baeckeland et al. Novel fault distance estimation method for lines connected to converter-based generation
Cho et al. A series arc fault detection strategy for single-phase boost PFC rectifiers

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180301

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180301

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180320

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181002