JP2017092813A - 通信装置、基地局および通信システム - Google Patents

通信装置、基地局および通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】干渉を早く低減又は解消して動作することができる基地局および通信システムを提供する。【解決手段】送信制御部は、自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識し、周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求し、検出部は周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、受信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する。本発明の実施形態は、通信装置、基地局または通信システムとして実現可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、通信装置、基地局および通信システム、特に携帯電話網で用いられる無線通信システムに関する。
無線通信システムは、一般に複数の基地局と、基地局間を接続するコアネットワークを備える。当該無線通信システムが通信サービスを提供可能なサービス領域は、複数のカバーエリアが配置されることにより形成される。カバーエリアとは、各基地局が送信する電波が所定の受信レベルをもって到達する範囲である。カバーエリアは、セル、カバレッジ、とも呼ばれる。これにより、カバーエリア内に所在する移動局は、当該カバーエリアに係る基地局とコアネットワークを介して相手先の機器との通信が可能となる。
無線通信の普及により、複数の無線通信システムのそれぞれにより提供される通信サービスを利用可能でありうる。通例、人口の密集地や産業活動が活発な地域では、複数の通信サービスが提供される。他方、互いに異なる無線通信システム間では、基地局が送信する送信レベルや周波数帯域制御がなされないことがある。そのため、移動局がある基地局から受信する信号が、他の基地局からの信号や他の無線通信システムからの信号との干渉が発生することがある。発生した干渉は、通信品質の低下や通信ができなくなる原因となりうる。
そこで、特許文献1に記載の無線通信システムは、複数の基地局のそれぞれで、隣接セル内の移動局から受ける干渉電力を取得し、干渉電力に基づいて隣接セルの基地局に対して干渉の低減を要求する通知を送信し、通知を受信した隣接セルの基地局から隣接セル内の移動局に干渉を低減するように当該移動局の送信電力を制御する情報を通知し、該隣接セル内の移動局は、当該情報に応じて送信電力を制御する。
特開2010−166604号公報
しかしながら、特許文献1に記載の無線通信システムでは、各移動局において干渉の検出と、干渉の低減を要求する通知を行う。そのため、干渉源となっている移動局が複数存在する場合には、干渉の低減に時間がかかることがあるという課題が生じていた。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、干渉を早く低減又は解消して動作することができる通信装置、基地局および通信システムを提供する。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、通信部と、自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する通信制御部と、前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、を備える通信装置である。
本発明によれば、干渉を早く低減又は解消して動作することができる。
第1の実施形態に係る通信システムの一例を示す概念図である。 第1の実施形態に係る基地局の構成を示すブロック図である。 各基地局の処理の推移の一例を示すタイミングチャートである。 各基地局の処理の推移の他の例を示すタイミングチャートである。 各基地局から受信された受信信号の受信レベルの一例を示す図である。 第1の実施形態に係る追加処理の例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る追加処理の例を示すフローチャートである。 第1及び第2の実施形態に係るセンシング処理の例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係るセンシング処理の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係るセンシング処理の他の例を示すフローチャートである。 各基地局から受信された受信レベルの他の例を示す図である。 第4の実施形態に係る送信レベル設定処理の例を示すフローチャートである。 各基地局のカバーエリアの一例を示す図である。 各基地局のカバーエリアの他の例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システムの一例を示す概念図である。
通信システムCS1(自システム)は、複数の基地局とコアネットワークCN1を含んで構成される。通信システムCS1は、所定の通信規格(例えば、LTE:Long Time Evolution)に規定された要件に準拠した通信システムである。図1に示す例では、通信システムCS1を構成する基地局として、4個の基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1Dが表されている。4個の基地局のうち基地局BS1Dが通信システムCS1に追加される基地局である。ここで、追加とは、新たに設置した基地局の動作を開始することの他、既存の基地局の動作を再開することも含む。以下、追加される基地局を追加基地局、既存の基地局を既存基地局と呼ぶ。コアネットワークCN1は、複数の基地局間を接続する。複数の基地局は、例えば、X2インタフェースを介して直接接続されてもよいし(バックホール)、S2インタフェースを介して接続されるMME(Mobility Management Entity)などの制御サーバを介して接続されてもよい。その他、複数の基地局間における接続に、独自のインタフェースが用いられてもよい。また、これらの接続は、有線に限らず無線でなされてもよい。
基地局は、端末装置との間で各種のデータを無線で送受信する。各基地局を囲む楕円は、基地局との間で通信可能な領域であるカバーエリアCL1A、CL1B、CL1C、CL1Dを示す。例えば、基地局BS1Bは、そのカバーエリアCL1B内に所在する端末UE1Bとの間で通信がなされる。通信システムCS1を構成する複数の基地局のそれぞれのカバーエリアが配置されることで、通信サービスが提供される領域が形成される。また、有限である周波数帯域を有効に活用するために、複数の基地局間でカバーエリアが互いに重なり合う領域と、いずれのカバーエリアによっても網羅されない領域が、極力少なくなるようにカバーエリアが空間的に分散される。その場合でも1つのカバーエリアのみによりカバーされる領域内でも、他のカバーエリアに係る基地局からの電波が減衰しながら到来する。そのため、複数の基地局間で共通の周波数帯域fが用いられると各基地局が送信する電波同士が干渉する。例えば、追加される基地局BS1DのカバーエリアCL1Dにおいて、基地局BS1Dが送信する電波と、その周囲の基地局BS1A、BS1B、BS1Cや、通信システムCS1とは別個の通信システムCS2(他システム)のネットワーク構成要素からの電波との干渉が生じる。ネットワーク構成要素として、例えば、基地局、端末などがある。この干渉は、カバーエリアCL1D内に所在する端末と通信品質を低下させるおそれがある。
基地局BS1Dと基地局BS1A〜BS1Cならびにそれらに接続された端末とは、コアネットワークCN1を介してeICIC(enhanced Inter−cell Interference Coordination)方式などの干渉制御技術を用いて、干渉を回避することができる。他方、コアネットワークで互いに接続されない基地局BS1Dと基地局BS2Aとの間では、干渉が発生しても回避することができない。
従って、既存の基地局BS2Aから十分な受信レベルをもって受信信号が受信される位置に基地局BS1Dを設置すると、干渉のために基地局BS1Dは十分な通信品質を確保することができないことがある。そこで、本実施形態では、基地局BS1Dは通信を開始する前に、設置された場所においてコアネットワークCN1に接続されていないネットワーク構成要素(例えば、基地局、端末)からの電波の干渉が発生する可能性を調べる。本実施形態に係る基地局BS1Dは、これらのネットワーク構成要素からの受信信号を測定し、通信状態を判定する。そのために、コアネットワークCN1に接続された基地局や端末からの電波の送信を一時的に停止した状態において、基地局BS1Dは、その場所に届いている電波を測定する。但し、長時間電波の送信を停止すると、その間通信がなされないのでユーザに不便を強いる。また、コアネットワークCN1に接続されていない他のシステムの基地局が、その周波数帯域が未使用であると判定し、その周波数帯域を自局が行う通信に用いる可能性がある。そのため、電波の送信を停止する時間は、極力短い方が望ましい。
通信システムCS2は、基地局BS1Dの設置位置又はその近傍をサービス領域として通信サービスを提供する通信システムである。通信システムCS2は、通信システムCS1と同じ通信規格もしくは他の公衆無線通信規格に準拠して通信サービスを提供するシステムであってもよいし、他の無線通信規格(例えば、IEEE802.11)に準拠して通信サービスを提供するシステムであってもよい。図1に示す例では、通信システムCS2は、少なくとも基地局BS2Aを含む複数の基地局とコアネットワークCN2を含んで構成される。基地局BS2Aは、そのカバーエリアCL2A内に所在する端末UE2Aとの間で各種のデータを送受信する。
本実施形態に係る通信システムCS1は、基地局BS1Dが追加基地局として追加されるとき、その周辺の基地局BS1A、BS1B、BS1Cからの信号の送信を停止または送信レベルを低減する。このとき、基地局BS1Dは、通信システムCS1とは別個の通信システムCS2からの受信信号に基づいて干渉レベルを検出する。
(基地局の構成)
次に、本実施形態に係る基地局10の構成について説明する。上述の基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1Dなど通信システムCS1を構成する基地局は、いずれも基地局10と同一の構成を備える。
図2は、本実施形態に係る基地局10の構成を示すブロック図である。
基地局10は、通信部11Aと干渉検出部13と制御部14とを含んで構成される。通信部11Aは、LTE−U受信部11とLTE−U送信部12とを含んで構成される。
LTE−U受信部11は、ライセンス不要バンド(unlicensed band)を用いてLTEで規定された無線通信方式を用いて信号を搬送する電波を受信するアンテナを備える。ライセンス不要バンドは、例えば、5GHz帯、2.4GHz帯である。LTE−U受信部11は、受信した電波で搬送された受信信号を干渉検出部13と制御部14に出力する。
LTE−U送信部12は、ライセンス不要バンドを用いてLTEで規定された無線通信方式を用いて制御部14から入力された送信信号を搬送する無線周波数帯域の信号を生成する。LTE−U送信部12は、生成した信号に基づく電波を送信するアンテナを備える。
なお、LTE−U受信部11の一部の構成(例えば、アンテナ)は、LTE−U送信部12の一部の構成として共用され、LTE−U受信部11、LTE−U送信部12のそれぞれが、その一部の構成を備えていなくてもよい。
干渉検出部13は、LTE−U受信部11から入力された受信信号に基づいて自局から送信信号を送信されるときに生じ得る干渉を検出する。干渉検出部13は、例えば、LTE−U送信部12が電波の送信を停止しているとき、その電波の周波数帯域をその一部又は全部として受信信号の成分の受信レベルを干渉レベルとして検出する。干渉検出部13は、検出した干渉レベルを制御部14の干渉監視部141に出力する。干渉検出部13は、LTE−U受信部11からの受信信号を干渉監視部141に出力してもよい。干渉検出部13は、LTE−U受信部11の一部として含まれてもよい。
制御部14は、基地局10全体の動作の管理及び制御を行う。干渉監視部141と送信制御部142とコアネットワーク接続部143と送信パケット生成部144とを含んで構成される。制御部14は、その他、受信データや送信データの処理、LTE−U受信部11、LTE−U送信部12の周波数制御など、基地局10としての通信に関わる制御を行う。制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、等の制御デバイスを含んで構成される。制御部14は、基地局10の記憶媒体(例えば、ROM:Read−only Memory)から予め定めた制御プログラムを読み出し、読み出したプログラムで指示される処理を実行する。この実行により、干渉監視部141と送信制御部142とコアネットワーク接続部143と送信パケット生成部144の機能が実現されてもよい。
干渉監視部141は、干渉検出部13からの受信信号又は干渉レベルに基づいて通信システムCS2の通信状態を判定する。干渉監視部141は、例えば、干渉レベルが所定の干渉レベルの閾値よりも高いとき、通信システムCS2が通信中と判定し、干渉レベルがその閾値以下であるとき、通信システムCS2が通信中ではないと判定する。以下の説明では、この閾値を干渉判定閾値と呼ぶことがある。なお、干渉監視部141は、LTE−U受信部11から干渉検出部13を介して入力された受信信号を復調して得られるシステムの識別情報に基づいて、通信システムCS1とは別個の通信システムのネットワーク構成要素が通信を行っていることを判定してもよい。識別情報として、例えば、MNC(Mobile Network Code:移動通信網コード)、PLMN(Public Land Mobile Network:公衆移動通信網)番号、などが利用可能である。干渉監視部141は、通信システムCS2の通信状態を示す通信状態情報を送信制御部142に出力する。
送信制御部142は、LTE−U送信部12の送信状態や既存基地局の送信状態を制御する。送信制御部142は、送信パケット生成部144が生成した送信信号の送信又は停止の切替、送信レベルの調整、送信タイミングの調整などの制御を行う。ここで、送信制御部142は、LTE−U受信部11から入力される受信信号から、通信システムCS1を構成する基地局のうち自局を除く既存基地局それぞれからの受信レベルを検出する。受信レベルの検出対象の既存基地局は、その時点において通信のために送信信号を送信している既存基地局であればよい。送信制御部142には、例えば、基地局からの受信レベルを検出する期間(センシング期間)を示すセンシング期間情報が予め設定され、設定されたセンシング期間情報が示すセンシング期間内に取得した受信信号の受信レベルを取得する。送信制御部142は、受信信号を復調して得られる識別情報として、例えば、検出したセルID(Identifier)と通信システムCS1の各基地局を示すセルリストとを照合することにより、基地局を認識してもよい。送信制御部142は、セルリストをコアネットワークCN1の制御サーバからコアネットワーク接続部143を介して取得してもよい。
送信制御部142は、受信レベルが所定の受信レベルの閾値を超える基地局を周辺基地局として選択し、選択した周辺基地局にコアネットワーク接続部143を介して送信信号の送信停止を指示する送信停止要求信号を送信する。以下の説明では、この閾値を選択判定閾値と呼ぶことがある。なお、送信制御部142は、セルサーチを行うことにより自局の周辺に所在する通信中の既存基地局を周辺基地局として認識してもよい。セルサーチにより、周辺基地局の識別情報として、例えば、セルIDと信号の送受信に用いる周波数帯域が特定される。
周辺基地局の送信制御部142は、基地局10からコアネットワーク接続部143を介して送信停止要求信号を受信するとき、周辺基地局のLTE−U送信部12に送信信号の送信を停止させる。
基地局10の送信制御部142は、送信停止要求信号に代えて送信レベルの低減を指示する送信レベル低減要求信号を当該周辺基地局に送信してもよい。周辺基地局の送信制御部142は、基地局10からコアネットワーク接続部143を介して送信レベル低減要求信号を受信するとき、LTE−U送信部12が送信する送信信号の送信レベルを、予め定めた通常の送信レベルよりも低い所定の送信レベルに低下させて送信を継続する。その場合には、通信システムCS2が備える基地局が、通信システムCS1が通信中であると判定されるので、新たな通信の開始(割り込み)を回避することができる。送信制御部142は、周辺基地局に指示する低減した送信レベルとして、通信システムCS2のネットワーク構成要素の少なくともいずれかが、当該周辺基地局からの受信信号の受信レベルが、通信システムCS1が通信中であることを判定するための受信レベルよりも高くなる送信レベルを予め定めておいてもよい。
また、送信制御部142は、干渉監視部141からの通信状態情報に基づいてLTE−U送信部12による送信を制御する。通信システムCS2が通信中ではないことを通信状態情報が示す場合、送信制御部142は、LTE−U送信部12に送信パケット生成部144からの送信パケットに基づく送信信号の送信を開始させる。
送信制御部142は、送信を開始させる前に、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルに基づく通信開始の判定を精度よく行えるように、周辺基地局の目標受信レベルを定めてもよい。送信制御部142は、当該周辺基地局に対して定めた目標受信レベルを与える通常の送信レベルで送信信号を送信させる。送信制御部142は、例えば、周辺基地局のうち受信レベルが、その目標受信レベルとして干渉判定閾値よりも高い周辺基地局である高出力周辺基地局の有無を判定する。高出力周辺基地局がある場合には、受信レベルを干渉判定閾値よりも低くするために受信レベルに対する干渉判定閾値への変化量を定める。送信制御部142は、定めた変化量で送信レベルの低減を指示する送信レベル低減要求信号を高出力周辺基地局にコアネットワーク接続部143を介して送信する。高出力周辺基地局の送信制御部142は、基地局10からコアネットワーク接続部143を介して送信レベル低減要求信号を受信するとき、送信レベル低減要求信号が示す変化量で通常の送信レベルを低下させる。よって、高出力周辺基地局を含む周辺基地局からの受信信号の受信レベルが目標受信レベル以下となる。そのため、周辺基地局が通信中であるときであっても基地局10の干渉監視部141は、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルに基づく通信開始の判定を精度よく行うことができる。なお、送信制御部142は、周辺基地局の目標受信レベルとして通信システムCS2からの受信信号の受信レベルよりも低い受信レベルを定め、定めた目標受信レベルを与える通常の送信レベルで送信信号を送信させてもよい。なお、高出力周辺基地局の有無の判定、変化量を定める際の基準値としての目標受信レベルは、必ずしも干渉判定閾値と等しくなくてもよく、干渉判定閾値から所定の範囲内のレベル(例えば、±3dB)であってもよい。
その後、送信制御部142は、周辺基地局(高出力周辺基地局に限らない)に起動を指示する。送信制御部142は、コアネットワーク接続部143を介して起動を指示するための起動指示信号を周辺基地局にコアネットワーク接続部143を介して送信する。周辺基地局の送信制御部142は、基地局10からコアネットワーク接続部143を介して起動指示信号を受信するとき、LTE−U送信部12に通常の送信レベルで送信信号を送信させる。
なお、通信システムCS2が通信中であることを通信状態情報が示す場合、送信制御部142は、LTE−U送信部12に送信パケット生成部144からの送信パケットに基づく送信信号の送信を開始させない。
コアネットワーク接続部143は、コアネットワークCN1と接続し、コアネットワークCN1に接続した他の機器、例えば、通信システムCS1を構成する他の基地局、制御サーバとの間で、各種のデータを送受信する。
送信パケット生成部144は、コアネットワークCN1とコアネットワーク接続部143を介してデータを受信する。送信パケット生成部144が受信するデータは、例えば、相手先機器から基地局10のカバーエリア内に所在する端末に宛てたユーザデータである。送信パケット生成部144は、受信したデータを所定のデータサイズに細分化し、細分化したデータ毎に所定のデータ構造を有する送信パケットを生成する。送信パケット生成部144は、生成した送信パケットを表す送信信号をLTE−U送信部12に出力する。
(処理の推移)
次に、通信システムCS2(他システム)における通信の終了後に、通信システムCS1における既存基地局が通信を行っているときに基地局10(追加基地局)が追加される場合を例にして、各基地局の処理の推移について説明する。
図3は、各基地局の処理の推移の一例を示すタイミングチャートである。
図3に示す例では、通信システムCS1を構成する既存の基地局がeICIC方式を用いて通信を行う。eICIC方式は、一方の基地局が送信する無線リソースのうち、移動局において干渉が検出された無線リソースの送信を停止又は送信レベルを低減することにより、他方の基地局が送信する無線リソースとの干渉を低減する方式である。破線で区切られる区間は、各種のデータの送受信を行うためのタイムスロットである。1区間は、例えば、10msである。送信信号として、例えば、セル固有参照信号(CRS:Cell−specific Reference Signal)などの参照信号が利用可能である。
(1)時刻t0からt3までの間、通信システムCS2の基地局が通信を行う。(2)時刻t3において、通信システムCS2の基地局の通信が終了したとき、既存基地局がタイムスロットを確保して通信を開始する。(3)時刻t4において追加基地局である基地局10の送信制御部は、通信システムCS1に追加されたことに応じて、既存基地局からの受信レベルの監視を開始する。以下の説明では、時刻t4からt5までの間において受信レベルを監視する期間をセンシング期間と呼ぶことがある。この時点では、既存基地局からの送信レベルが標準の送信レベルである。受信レベルが高いために、通信システムCS2からの受信レベルの検出が精度よく行うことができないことがある。(4)時刻t5において、基地局10の送信制御部142は、受信レベルが選択判定閾値よりも高い既存基地局を周辺基地局と判定し、周辺基地局に対して送信信号の送信レベルの低減を要求する。既存基地局は、基地局10からの要求に応じて送信信号の送信レベルを低減し、次に通信を開始する時刻t10までその送信レベルを維持する。(5)時刻t5から、基地局10の送信制御部142は、通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを干渉レベルとして検出する。送信制御部142は、検出した受信レベルに基づき通信システムCS2において通信が行われていないと判定する。(6)時刻t6において基地局10の送信制御部142は通信を開始する。(7)以降、通信システムCS1における基地局10と既存基地局のそれぞれは、所定の送信タイミングで通信を行う。図3に示す例では、時刻t10において基地局10の送信制御部142は通信を終了させ、既存基地局は通信を開始する。追加基地局である基地局10と既存基地局との間では、eICIC方式を用いることで干渉が回避される。
図4は、各基地局の処理の推移の他の例を示すタイミングチャートである。
図4に示す例では、通信システムCS1を構成する既存の基地局がTDD(Time Division Duplex:時分割多重)方式を用いて通信を行う。TDD方式は、上り方向の通信と下り方向の通信を、所定時間毎に交互に切り替える方式である。
図4に示す例では、(1)〜(3)のステップは、図3に示すものと同様である。
(4)時刻t5において、基地局10の送信制御部142は、既存基地局を周辺基地局と判定し、既存基地局に対して送信信号の送信レベルの低減を要求する。既存基地局は、基地局10からの要求に応じて送信信号の送信レベルを低減する。その後、既存基地局は、時刻t6において送信信号の送信を停止する。
(5)時刻t5から、基地局10の送信制御部142は、既存基地局が送信レベルを低減している間、他の通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを干渉レベルとして検出する。送信制御部142は、検出した受信レベルに基づき通信システムCS2において通信が行われていないと判定する。(6)時刻t6において基地局10の送信制御部142は通信を開始する。(7)以降、通信システムCS1における基地局10と既存の基地局のそれぞれは、送信タイミングに応じてタイムスロットを確保して、確保したタイムスロットの時間帯において通信を行う。図4に示す例では、時刻t8〜t9、t11〜t13のそれぞれの時間帯において既存基地局は送信信号を送信し、時刻t9〜t11の時間帯において基地局10の送信制御部142は送信信号を送信させる。
なお、周辺基地局の送信制御部142は、追加基地局である基地局10からの要求に応じて送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下を、一定の周期毎にその周期よりも短い所定の期間において行ってもよい。また、送信制御部142は、送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下の開始又は停止を無線で指示する信号として、ディスカバリ参照信号(DRS:Discovery Reference Signal)を用いてもよい。DRSは、主に無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)測定に用いられる。DRSは、例えば、サービングセルとの時間や周波数の同期調整、端末と未接続のセカンダリセルのオン・オフ制御、LBT(Listen Before Talk)機能に応用されることがある。LBT機能は、通信開始に先立ち、自局が確保した周波数帯域を他の機器が利用していないか否かを確認する機能である。これにより、通信システムCS2からの受信信号との干渉による耐性を向上することができる。
なお、周辺基地局による送信停止もしくは送信レベルの低下により、そのカバーエリア内に所在していた端末は、通信ができなくなることがある。端末は、隣接基地局にハンドオーバーを行うことによって通信を継続することができる。そのため、周辺基地局の送信制御部142は、基地局10から送信停止要求信号を受信したとき、自局のカバーエリア内の端末に停止予告信号を送信してもよい。周辺基地局の送信制御部142は、その応答として端末からハンドオーバー要求信号を受信するとき、コアネットワークCN1の制御サーバにハンドオーバー開始信号を送信する。送信制御部142は、制御サーバからハンドオーバー完了信号を受信した後で、送信信号の停止又は送信レベルの低減を行う。
(受信レベルの例)
次に、干渉監視部141が干渉の検出の手がかりとして用いる受信レベルについて説明する。図5は、各基地局から受信された受信信号の受信レベルの一例を示す図である。
図5(a)において実線、破線は、それぞれ基地局10が追加される通信システムCS1の周辺基地局からの受信信号の受信レベル、通信システムCS2(他システム)の基地局からの受信信号の受信レベルを示す。図5(a)に示すように、周辺基地局からの受信信号の受信レベルが、通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルよりも高い場合には、通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを精度よく検出することができない。
他方、図5(b)に示すように、基地局10の送信制御部142は、周辺基地局からの送信信号の送信レベルを標準の送信レベルよりも低下させる。このとき、通信時における通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルよりも周辺基地局からの受信信号の受信レベルが低くなる。そのため、通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルをより精度よく検出することができる。ここで、干渉監視部141は、通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルに基づいて干渉判定閾値を定めてもよい。干渉判定閾値は、通信時における通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルよりも低く、かつ、送信レベルの低下後の周辺基地局からの受信信号の受信レベルよりも高ければよい。
(追加処理)
次に、本実施形態に係る通信システムCS1に基地局10が追加基地局として追加されるときに行われる処理について説明する。以下の説明では、この処理を追加処理と呼ぶ。
図6は、本実施形態に係る追加処理の例を示すフローチャートである。
(ステップS101)基地局10の干渉検出部13は、既存基地局からの受信信号の受信レベルを測定する。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)送信制御部142は、受信レベルが所定の選択判定閾値よりも高いか否かを判定する。受信レベルが選択判定閾値よりも高いと判定するとき(ステップS102 YES)、ステップS103に進む。受信レベルが選択判定閾値ほど高くないと判定するとき(ステップS102 NO)、ステップS104に進む。
(ステップS103)送信制御部142は、受信レベルが選択判定閾値を超える既存基地局を周辺基地局として選択する。その後、ステップS104に進む。
(ステップS104)送信制御部142は、通信システムCS1が有する全ての既存基地局について、受信レベルの測定が完了したか否かを判定する。測定が完了したと判定するとき(ステップS104 YES)、ステップS105に進む。測定が完了していないと判定するとき(ステップS104 NO)、測定対象の既存基地局を変更してステップS101に戻る。
(ステップS105)送信制御部142は、選択した周辺基地局に送信信号の送信を一時的に停止または送信レベルを低下させる。その後、ステップS106に進む。
(ステップS106)干渉検出部13は、通信システムCS1とは別個の通信システムCS2からの受信レベルを干渉レベルとして検出する。干渉監視部141は、検出された干渉レベルをセンシングする。その後、ステップS107に進む。
(ステップS107)干渉監視部141は、検出した受信レベルが所定の検出判定閾値よりも高いか否かに基づいて通信システムCS2が通信中であるか否かを判定する。通信中であると判定するとき(ステップS107 YES)、その後、ステップS109に進む。通信中ではないと判定するとき(ステップS107 NO)、その後、ステップS108に進む。
(ステップS108)送信制御部142は、追加基地局である自局のLTE−U送信部12(送信系)に送信信号の送信を開始(起動)させる。その後、ステップS109に進む。
(ステップS109)送信制御部142は、送信を停止させた周辺基地局に送信信号の送信を開始(送信系を起動)させる。その後、図6に示す処理を終了する。
なお、送信制御部142は、ステップS107において通信中ではないと判定した、所定のバックオフ期間(例えば、20〜50ms)の経過後、ステップS108の処理を行ってもよい。これにより、複数の端末装置が同一のカバーエリア内に共存するとき、各端末装置が基地局10に対してタイムスロットの要求が競合することによって、輻輳状態になることを回避することができる。
また、送信制御部142は、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルに基づく通信開始の判定を精度よく行えるように、ステップS108において干渉判定閾値よりも低くなるように周辺基地局の目標受信レベルを定めてもよい。そして、送信制御部142は、ステップS109において、当該周辺基地局に対して定めた目標受信レベルを与える送信レベルで送信信号を送信するように指示してもよい。
以上に説明したように、本実施形態に係る基地局10は、LTE−U送信部12と、LTE−U受信部11を備える。基地局10は、LTE−U受信部11が受信する受信信号に基づいて基地局10が属する通信システムCS1の基地局である周辺基地局を認識し、周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する送信制御部142を備える。基地局10は、周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、LTE−U受信部11が受信する受信信号の受信レベルを検出する干渉検出部13を備える。送信制御部142は、干渉検出部13が検出した受信レベルに基づいてLTE−U送信部12に送信を開始させる。
この構成により、基地局10が属する通信システムCS1の基地局のうち主な干渉の原因となる周辺基地局からの受信信号の受信が停止または受信レベルが低下させたとき、LTE−U受信部11は主に通信システムCS1とは別個の他の通信システムCS2からの受信信号を受信する。そのため、周辺基地局からの受信信号による干渉を低減又は解消して、通信システムCS1とは別個の信号源からの受信信号による干渉による影響を考慮して通信を開始するか否かを的確に判定することができる。また、基地局10は、特許文献1に記載の無線通信システムとは異なり周辺基地局からそのカバーエリア内の移動局に干渉を低減するように送信電力を制御する情報を通知し、端末の送信電力を制御する必要がないため、より早く処理することができる。
また、基地局10は、LTE−U受信部11が受信する受信信号に基づいて通信システムCS1とは別個の通信システムCS2の通信状態を判定する干渉監視部141をさらに備える。通信システムCS2が通信中ではないと干渉監視部141が判定するとき、送信制御部142は、LTE−U送信部12に送信を開始させる。
この構成により、通信システムCS2が通信中ではないとは判定するとき、通信システムCS2からの受信信号の干渉を受けずに、LTE−U送信部12は送信信号を送信することができる。そのため、基地局10による通信品質が確保される。
送信制御部142は、通信システムCS1が備える既存基地局のうち、LTE−U受信部11が受信する受信信号の受信レベルが所定の受信レベルよりも高い既存基地局を周辺基地局として選択する。
この構成により、基地局10との通信に主に影響を与える受信信号の送信元となる既存基地局が周辺基地局として特定される。そのため、追加処理に係る周辺基地局の数を限定できるので、より早く処理を完了させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成もしくは処理については、特に断りがない限り同一の符号を付してその説明を援用する。
本実施形態に係る送信制御部142は、通信システムCS1が有する通信中の既存基地局のそれぞれについて、受信レベルの測定を行い、測定した受信レベルが所定の受信レベルよりも高いか否かにより測定対象の既存基地局が周辺基地局であるか否かを判定する。送信制御部142は、周辺基地局であると判定した既存基地局に対して、即座に送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下を指示する。
(追加処理)
次に、本実施形態に係る追加処理について説明する。
図7は、本実施形態に係る追加処理の例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る追加処理は、ステップS101、S102、S106〜S109、S203及びS204を有する。本実施形態に係る基地局10は、ステップS101、S102、S203及びS204の処理を、通信中の既存基地局毎に繰り返す。本実施形態に係る追加処理では、ステップS102において、既存基地局からの受信信号の受信レベルが選択判定閾値よりも高いと判定されるとき(ステップS102 YES)、ステップS203に進む。受信レベルが選択判定閾値ほど高くないと判定されるとき(ステップS102 NO)、ステップS204に進む。
(ステップS203)送信制御部142は、当該周辺基地局を周辺基地局として定め、当該周辺基地局に送信信号の送信を一時的に停止または送信レベルを低下させる。その後、ステップS204に進む。
(ステップS204)送信制御部142は、通信中の全ての既存基地局について、ステップS101及びS102の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定されるとき(ステップS204 YES)、ステップS106に進む。完了していないと判定されるとき(ステップS204 NO)、処理対象の既存基地局を他の未処理の既存基地局に変更しステップS101に進む。
なお、図7に示す処理のうち、ステップS106の処理は、ステップS203によって、少なくとも一部の既存基地局からの送信信号の送信が停止されるときに行われてもよい。
上述した第1の実施形態に係る送信制御部142は、受信レベルに基づいて通信中の全ての既存基地局から周辺基地局の選択が終了した後で、周辺基地局に対して一括して送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下を指示する。これに対し、本実施形態に係る送信制御部142は、通信中の既存基地局のそれぞれについて受信レベルに基づいて周辺基地局であると判定した既存基地局について送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下を指示する。
この構成により、通信中の全ての既存基地局から周辺基地局の選択が終了した後で、周辺基地局に対して一括して送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下を指示する場合よりも、早く既存基地局からの受信信号による干渉の影響を低減することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成もしくは処理については、特に断りがない限り同一の符号を付してその説明を援用する。まず、上述した実施形態では、図3、4に示すように、周辺基地局に対して送信信号の送信を停止もしくは送信レベルを低減する前に、干渉検出部13が受信信号の受信レベルを所定のセンシング期間において干渉監視部141が監視(センシング)する場合を例にした。センシング期間は、センシング開始時刻とセンシング周期により特定される。eICIC方式やTDD方式など、各基地局に送信信号を送信するタイムスロットが割り当てられる場合には、センシング開始時刻として割り当てられたタイムスロットの開始時刻からの経過時間が指定されてもよい。干渉監視部141は、図8に示すように基地局10が備える記憶部に予め記憶したセンシング期間情報を読み出し(ステップS301)、読み出したセンシング期間情報を自部に設定する(ステップS302)。その後、干渉監視部141は、センシング期間情報が示すセンシング期間において他の通信システムCS2からの受信レベルの監視を開始する(ステップS303)。
これに対し、本実施形態に係る干渉監視部141は、センシング期間情報を少なくともいずれかの周辺基地局の干渉監視部141から取得する。干渉監視部141は、取得したセンシング期間情報が示すセンシング期間において受信レベルを監視(センシング)する。干渉監視部141は、周辺基地局による受信レベルをさらに取得し、これらの受信レベルの代表値を取得する。代表値は、最大値、最小値、最頻値など、統計的に算出される値であればよい。以下の説明では、代表値が主に平均値である場合を例にする。そして、送信制御部142は、干渉監視部141が取得した受信レベルを通信システムCS1に反映する。例えば、送信制御部142は、既存基地局から取得した受信レベルに基づいて周辺基地局を選択する際の選択判定閾値を定め、定めた選択判定閾値を自部に設定する。選択判定閾値は、例えば、取得した受信レベルから所定のレベル差(例えば、10〜20dB)だけ低いレベルである。送信制御部142は、取得した受信レベルをコアネットワークCN1の制御サーバにコアネットワーク接続部143を介して送信してもよい。制御サーバは、基地局10から受信した受信レベルに基づいて各種の設定値(例えば、周辺基地局と追加基地局の間のパスロス、周辺基地局の送信レベル、など)を定めてもよい。
(センシング処理)
次に、本実施形態に係るセンシング処理の一例について説明する。
図9は、本実施形態に係るセンシング処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS311)干渉監視部141は、センシング期間情報の取得先である通信システムCS1の周辺基地局を選択する。干渉監視部141は、取得先の周辺基地局として、各既存基地局からの受信信号の受信レベルの降順に所定の個数の周辺基地局を選択する。所定の個数とは1個でもよいし、複数(例えば、3個)でもよい。その後、ステップS312に進む。
(ステップS312)干渉監視部141は、選択した周辺基地局の干渉監視部141にセンシング期間情報の要求を示すセンシング期間情報要求信号を送信する。選択した周辺基地局の干渉監視部141は、追加基地局である基地局10からセンシング期間情報要求信号を受信する。当該周辺基地局の干渉監視部141は、受信したセンシング期間情報要求信号に対する応答として、自部に設定されているセンシング期間情報を基地局10に送信する。干渉監視部141は、当該周辺基地局からセンシング期間情報を受信する。その後、ステップS313に進む。
(ステップS313)干渉監視部141は、選択した周辺基地局の全てについてセンシング期間情報の取得を完了したか否かを判定する。完了したと判定する場合(ステップS313 YES)、ステップS314に進む。完了していないと判定する場合(ステップS313 NO)、取得先の周辺基地局を他の周辺基地局に変更し、ステップS312に戻る。
(ステップS314)干渉監視部141は、選択した周辺基地局から取得したセンシング期間情報が示すセンシング期間において受信レベルを監視(センシング)し、受信レベルを示すセンシングデータを取得する。その後、ステップS315に進む。
(ステップS315)干渉監視部141は、選択した周辺基地局の全てについてセンシングデータの取得を完了したか否かを判定する。取得を完了したと判定する場合(ステップS315 YES)、ステップS316に進む。取得を完了していないと判定する場合(ステップS315 NO)、取得先の周辺基地局を変更して、ステップS314に戻る。
(ステップS316)干渉監視部141は、取得したセンシングデータが示す受信レベルを平均化し、平均受信レベルを算出する。その後、ステップS317に進む。
(ステップS317)送信制御部142は、平均受信レベルを上述したように通信システムCS1に反映する。その後、図9に示す処理を終了する。
なお、干渉監視部141は、自部に設定されるセンシング期間情報の送信先として通信システムCS1内の周辺基地局を選択してもよい。その場合、干渉監視部141は、選択した周辺基地局の干渉監視部141にセンシング期間情報を送信する。選択した周辺基地局の干渉監視部141は、基地局10からのセンシング期間情報が示すセンシング期間において受信レベルを取得する。当該干渉監視部141は、取得した受信レベルを基地局10に送信する。追加基地局である基地局10の干渉監視部141は、自部で取得した受信レベルと、選択した周辺基地局から受信した受信レベルを用いて、それらの代表値を定める。干渉監視部141は、定めた代表値を通信システムCS1に上述したように反映する。
次に、本実施形態に係るセンシング処理の他の例について説明する。
図10は、本実施形態に係るセンシング処理の他の例を示すフローチャートである。
(ステップS321)干渉監視部141は、センシング期間情報の送信先である通信システムCS1内の周辺基地局を選択する。干渉監視部141は、取得先の周辺基地局として、受信信号の受信レベルの降順に所定の個数の周辺基地局を選択する。所定の個数とは1個でもよいし、複数(例えば、3個)でもよい。その後、ステップS322に進む。
(ステップS322)干渉監視部141は、選択した周辺基地局の干渉監視部141に自部に設定されているセンシング期間情報を送信する。その後、ステップS323に進む。
(ステップS323)干渉監視部141は、選択(指定)した周辺基地局の全てについてセンシング期間情報の送信を完了したか否かを判定する。完了したと判定する場合(ステップS323 YES)、ステップS324に進む。完了していないと判定する場合(ステップS323 NO)、送信先の周辺基地局を他の周辺基地局に変更し、ステップS322に戻る。
(ステップS324)基地局10の干渉監視部141は、選択した周辺基地局からセンシングデータを受信する。受信されるセンシングデータは、選択した周辺基地局の干渉監視部141が基地局10から受信したセンシング期間情報が示すセンシング期間において監視(センシング)された受信レベルを示すセンシングデータである。その後、ステップS325に進む。
(ステップS325)干渉監視部141は、選択(指定)した周辺基地局の全てについてセンシングデータの取得を完了したか否かを判定する。取得を完了したと判定する場合(ステップS325 YES)、ステップS326に進む。取得を完了していないと判定する場合(ステップS325 NO)、取得先の周辺基地局を変更して、ステップS324に戻る。
(ステップS326)干渉監視部141は、取得したセンシングデータが示す受信レベルを平均化し、平均受信レベルを算出する。その後、ステップS327に進む。
(ステップS327)送信制御部142は、平均受信レベルを上述したように通信システムCS1に反映する。その後、図10に示す処理を終了する。
以上に説明したように、本実施形態に係る基地局10において、干渉監視部141は、LTE−U受信部11が受信する受信信号の受信レベルを検出するセンシング期間情報を周辺基地局の少なくとも1個から取得する。送信制御部142は、センシング期間において検出された受信レベルを周辺基地局の検出に用いる。
この構成により、予めセンシング期間情報が自局に設定されていない場合であっても、周辺基地局を定めるための判定基準を、通信中に受信される受信レベルに基づいて定めることができる。そのため、既存基地局から干渉の主な要因となりうる周辺基地局を的確に定めることができる。また、複数の周辺基地局で検出された受信レベルを用いることによって、それらの周辺基地局における他の通信システムCS2、その他の信号源から受信される受信信号の影響として、各周辺基地局の設置位置に対する依存性を考慮して各種の設定値を定めることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成もしくは処理については、特に断りがない限り同一の符号を付してその説明を援用する。
本実施形態に係る通信システムCS1においても、上述した実施形態と同様に既存基地局(周辺基地局を含む)は、追加基地局である基地局10と同一の構成を備える。
本実施形態に係る周辺基地局の送信制御部142は、自局を周辺基地局として定めた追加基地局である基地局10が通信を停止するとき、自局のカバーエリアを調整する。ここで、送信制御部142は、コアネットワークCN1の制御サーバに対して、所定の手法を用いて、通信システムCS1の非カバーエリアをより小さくするという制約条件のもとで、自局を含む個々の基地局が送信する送信レベルがより低くなるように当該送信レベルを定めるように要求する。所定の手法とは、例えば、SON(Self−organizing Network)などのネットワーク制御方法である。SONは、通信システムCS1を構成する基地局が受信した受信信号の受信レベルに基づいて、各基地局が送信する送信信号の送信レベルを定める過程を含む。制御サーバは、定めた各基地局の送信レベルを当該基地局に通知する。送信制御部142は、制御サーバから受信した送信レベルを自局の送信レベルとして定める。
送信制御部142は、その後、自局とは別個の他の周辺基地局に対して送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する。送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する処理は、第1の実施形態に係る基地局10の送信制御部142が周辺基地局に対して送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する処理と同様な処理であってもよい。
干渉検出部13は、周辺基地局が送信信号の送信停止または送信レベルを低減したとき、通信システムCS1とは別個の信号源として、例えば通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを干渉レベルとして検出する。干渉監視部141は、検出された受信レベルをセンシングする。そして、送信制御部142は、干渉監視部141がセンシングした受信レベルが所定の調整判定閾値よりも高いか否かを判定する。調整判定閾値は、送信レベルを調整するか否かを判定するための受信レベルの閾値である。
受信レベルが調整判定閾値よりも高いと判定するとき、送信制御部142は、送信レベルを制御サーバが定めた送信レベルよりも高くなるように定める。送信制御部142は、送信レベルを高くする際、例えば、制御サーバが定めた送信レベルに対して一定の調整量だけ高くする。受信レベルが調整判定閾値以下であると判定するとき、送信制御部142は、制御サーバが定めた送信レベルを変更しない。送信制御部142は、他の周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減の解除を要求する。その後、送信制御部142は、定めた送信レベルを自局のLTE−U送信部12に設定する。LTE−U送信部12は、通信時において設定された送信レベルで送信信号を送信する。
(受信レベルの例)
次に、受信レベルの他の例について説明する。図11は、各基地局から受信された受信信号の受信レベルの他の例を示す図である。図11に示す例では、自局として上述の周辺基地局のカバーエリア内の1地点で測定される受信信号の受信レベルの例を示す。破線は、通信システムCS1とは別個の他の通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを示し、太い実線は自局からの受信信号の受信レベルを示す。図11に示す閾値は、自局で測定される通信システムCS2からの受信レベルが調整判定閾値であることを仮定して、測定点において測定される通信システムCS2からの受信レベルに相当する。即ち、図11が示す閾値は、自局の調整判定閾値を位置の差異に応じて換算して得られる値に相当する。この閾値は、測定点における自局からの受信信号の受信レベル以上の値をとる。
図11(a)に示す例は、干渉レベルとして測定点において測定される通信システムCS2からの受信レベルが閾値より高いことを示す。このことは、自局からの受信信号に対する通信システムCS2からの受信信号による干渉が顕著であることを示す。このような場合には、自局の運用、つまり自局のカバーエリア内の端末との通信に支障をきたすおそれがある。送信制御部142は、本実施形態に係る送信制御部142は、自局が受信した受信信号の受信レベルが調整判定閾値よりも高いと判定し、自局から送信する送信信号の送信レベルを高くする。このことにより、通信システムCS2からの受信信号との干渉の度合いが低減するので、通信品質の低下を防止又は緩和することができる。より好ましくは、送信制御部142は、自局のカバーエリアの外縁(セルエッジ)における自局からの受信信号の受信レベルが、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルよりも高くなるように送信レベルを調整してもよい。例えば、送信制御部142には、送信レベルの調整量を予め複数段階設定しておき、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルが高いほど大きい調整量を選択し、選択した調整量を用いて送信レベルを調整してもよい。さらに、その地点における閾値が、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルよりも高くなるように調整判定閾値を定めておいてもよい。
図11(b)に示す例は、測定点において測定される通信システムCS2からの受信レベルが閾値より低いことを示す。このことは、局からの受信信号に対する通信システムCS2からの受信信号による干渉の度合いが低いため、干渉による通信品質の低下は顕著ではない。このような場合には、本実施形態に係る送信制御部142は、自局が送信する送信信号の送信レベルを変更しない。
(送信レベル設定処理)
次に、追加基地局である基地局10の通信の停止を契機に実行される送信レベル設定処理について説明する。次に説明する送信レベル設定処理は、基地局10が図6または図7に示す追加処理において定めた追加基地局のそれぞれにおいて行われる。
通信の停止に際して、周辺基地局の送信制御部142は、基地局10からの通信の停止を示す停止通知信号への応答として、停止確認信号を自局のコアネットワーク接続部143を介して基地局10に送信する。基地局10の送信制御部142は、各周辺基地局から停止確認信号を受信し、LTE−U送信部12による送信信号の送信を停止する。
図12は、本実施形態に係る送信レベル設定処理の例を示すフローチャートである。
(ステップS401)周辺基地局の送信制御部142は、例えば、SON技術を用いて、通信システムCS1全体の非カバーエリアをより小さくするという制約条件のもとで、より低くなるように自局が送信する送信信号の送信レベルを定める。その後、ステップS402に進む。
(ステップS402)周辺基地局の送信制御部142は、他の周辺基地局に対して送信信号の送信停止又は送信レベルの低減を要求する。他の周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減したとき、干渉監視部141は、干渉レベルとして通信システムCS2(他システム)の基地局からの受信信号の受信レベルをセンシングする。その後、ステップS403に進む。
(ステップS403)送信制御部142は、受信レベルが所定の調整判定閾値よりも高いか否かを判定する。高いと判定されるとき(ステップS403 YES)、ステップS404に進む。調整判定閾値以下であると判定されるとき(ステップS403 NO)、ステップS405に進む。
(ステップS404)送信制御部142は、送信レベルをステップS401で定めた送信レベルよりも高くなるように定める。その後、ステップS405に進む。
(ステップS405)送信制御部142は、定めた送信レベルを自局のLTE−U送信部12に設定し、その送信レベルで送信信号を送信させる。その後、図12に示す処理を終了する。
なお、ステップS402における他の周辺基地局は、例えば、図12に示す処理を行う周辺基地局とは別個の周辺基地局であって、基地局10がステップS103(図6)またはステップS203(図7)において定めた追加基地局のいずれかである。また、ステップS402における他の周辺基地局は、図12に示す処理を行う周辺基地局がステップS103(図6)またはステップS203(図7)の処理を行うことにより、通信システムCS1に属する既存基地局から選択される周辺基地局のいずれかであってもよい。また、図11において、ステップS401の処理が省略されてもよい。その場合、ステップS401の処理により定められる送信レベルに代え、予め設定された送信レベルがステップS402以降の処理において用いられてもよい。
(カバーエリアの変化)
次に、上述した送信レベル設定処理による各基地局のカバーエリアの変化について説明する。図13は、各基地局のカバーエリアの一例を示す図である。基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1D、BS2Aを囲む楕円は、カバーエリアCL1A、CL1B、CL1C、CL1D、CL2Aをそれぞれ示す。このとき、通信システムCS1を構成する基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1D、通信システムCS2を構成する基地局BS2Aがいずれも、それぞれのカバーエリア内の移動局装置と通信中であって、基地局BS1Dが通信を停止する場合を仮定する。その場合、破線で表されたカバーエリアCL1Dが消失し、カバーエリアCL1Dにおいて通信システムCS1による通信サービスが一時的に提供されなくなる。
そこで、基地局BS1Dが上述の基地局10、基地局BS1A、BS1B、BS1Cが上述の周辺基地局であるとして、図12に示す送信レベル設定処理を行う。送信レベル設定処理を行うことにより、通信を継続する基地局BS1A、BS1B、BS1Cは送信信号の送信レベルを変更する。上述した送信レベル設定処理によれば、いずれの基地局のカバーエリアに網羅されない非カバーエリアの拡大が防止もしくは緩和されるとともに、周辺基地局のカバーエリア内における当該周辺基地局からの受信信号に対する通信システムCS2からの受信信号の干渉が抑制される。図14に示す例では、図13に示す例と比較すると、カバーエリアCL1B、CL1Cが広がる。このカバーエリアの拡大により、通信システムCS1に属する基地局間でカバーエリアが重複する可能性がある。しかしながら、通信システムCS1に属する基地局同士では、上述したeICIC方式などの干渉制御が適用可能である。そのため、複数のカバーエリアが重複する領域であっても、それぞれの基地局からの受信信号同士の干渉を抑制または防止することができる。
以上に説明したように、本実施形態において、周辺基地局の送信制御部142は、検出部が検出した受信レベルが所定の閾値よりも高いとき、当該周辺基地局のLTE−U送信部12が送信する送信信号の送信レベルを高くする。
この構成により、通信システムCS1とは別個の信号源、例えば、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルが高いとき、当該周辺基地局が送信する送信信号の送信レベルが高くなる。そのため、受信信号と送信信号との干渉による影響が低減するように、当該周辺基地局のカバーエリアを調整することができる。
また、周辺基地局の送信制御部142は、自局を周辺基地局とする基地局10が通信を停止するとき、自局とは別個の他の周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する。周辺基地局の干渉検出部13は、他の周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、LTE−U受信部11が受信する受信信号の受信レベルを検出することを特徴とする。
この構成により、通信システムCS1とは別個の信号源、例えば、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルを検出する際、通信システムCS1を構成する他の周辺基地局からの受信信号との干渉を回避することができる。通信システムCS1からの制御を受けない別個の信号源からの受信信号の受信レベルを適切に評価することができるので、当該周辺基地局のカバーエリアの調整において、当該受信信号からの干渉の影響を低減することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更、例えば、組み合わせ、構成の一部の省略、等をすることが可能である。
上述した実施形態に係る基地局10の制御部14は、通信システムCS1に追加されるときの代表時刻を記憶し、記憶した代表時刻について認証局サーバに対して電子認証もしくは電子証明書を要求してもよい。代表時刻として、例えば、通信システムCS1への設置時刻、通信システムCS2からの受信信号に基づく干渉検出時刻、などが利用可能である。制御部14は、認証局サーバから受信した当該代表時刻に係る電子認証又は電子証明書を記憶する。電子認証又は電子証明書に基づいて、基地局10の設置者により、その代表時刻において基地局10が正当に設置されたことが確認される。電子認証又は電子証明書により他者による通信システムCS1の基地局10の不当な設置を判定することができる。例えば、通信システムCS2の通信環境や通信状態を調査せずに通信を行う場合において、設置者が基地局10を他者よりも先に設置したことを確認することができる。
上述した実施形態に係る基地局10の干渉監視部141は、他の通信システムCS2が通信中であると判定するとき、通信システムCS2が通信中であることを示す通信状態情報を既存基地局に送信してもよい。既存基地局の送信制御部142は、追加基地局である基地局10から通信状態情報を受信するとき、自局の通信に用いる周波数帯域のうち、通信システムCS2が用いる周波数帯域と同一の周波数帯域を解放してもよい。これにより、干渉が生じうる周波数帯域の利用が回避されるので、周波数リソースが有効に利用される。
また、基地局10の干渉監視部141は、通信状態情報をさらに他の通信システムの各基地局に送信してもよい。それらの基地局も、基地局10から通信状態情報を受信するとき、自局の通信に用いる周波数帯域のうち、通信システムCS2が用いる周波数帯域と同一の周波数帯域を解放してもよい。これにより、さらに周波数リソースの活用が図られる。通信状態情報は、各通信システムの制御サーバは、基地局10から受信した通信状態情報を受信し、受信した通信状態情報を送信することにより基地局間で通信状態情報を共有してもよい。これにより、基地局相互間で情報の送受信を行うよりも、周波数リソースを節減することができる。かかる情報の共有は、例えば、各種のSON技術の応用により実現されてもよい。SON技術は、無線通信において運用中の端末、基地局から各種のデータを収集し、収集したデータに基づいて自律的にネットワークを最適化する技術である。最適化には、例えば、各基地局のカバーエリアの設定、集中したトラフィックの分散などが含まれる。
なお、送信制御部142は、コアネットワークCN1に接続された他の機器、例えば、制御サーバからコアネットワーク接続部143を介して周辺基地局を示す周辺基地局情報を取得してもよい。周辺基地局情報は、周辺基地局を示す情報である。送信制御部142は、例えば、受信信号の受信レベルと周辺基地局要求情報を他の機器に送信する。基地局10から周辺基地局要求情報を受信するとき、他の機器は、送信制御部142と同様の手法を用いて周辺基地局を選択してもよい。送信制御部142は、選択した周辺基地局を示す周辺基地局情報を、周辺基地局要求情報の送信元である基地局10に送信する。その後、送信制御部142は、当該他の機器から受信した周辺基地局情報が示す周辺基地局に送信停止を指示する。
また、上述した実施形態では、LTE−U受信部11、LTE−U送信部12がライセンス不要バンドを用いて電波を送受信する場合を例にしたが、これには限られない。LTE−U受信部11、LTE−U送信部12に代えて、電波の送受信において免許を要するライセンスバンド、その他の周波数帯域を用いる受信部、送信部が用いられてもよい。
また、上述した実施形態に係る基地局10は、通信部11A、干渉検出部13及び制御部14を備える通信装置を収容することにより構成されてもよい。当該通信装置は、基地局10と着脱可能な付属機器(アタッチメント)として構成されてもよい。送信制御部142は、当該通信装置の通信制御部として機能する。
なお、上述した実施形態は、次の態様でも実施することができる。
(1)自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する通信制御部と、前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、を備える通信装置。
(2)前記通信制御部は、前記通信システムが備える基地局のうち、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルが所定の受信レベルよりも高い基地局を前記周辺基地局として選択することを特徴とする(1)の通信装置。
(3)前記通信制御部は、前記検出部が検出した受信レベルに基づいて前記通信部に送信を開始させることを特徴とする(1)又は(2)の通信装置。
(4)前記通信部が受信する受信信号に基づいて前記通信システムとは別個の他システムの通信状態を判定する監視部をさらに備え、前記監視部が前記他システムが通信中ではないと判定するとき、前記通信制御部が前記通信部に送信を開始させることを特徴とする(3)の通信装置。
(5)前記監視部は、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する期間に関する情報を前記周辺基地局の少なくともいずれか1個から取得し、前記通信制御部は、前記期間において検出された受信レベルに基づいて前記周辺基地局の選択に用いる受信レベルを定めることを特徴とする(4)の通信装置。
(6)前記通信制御部は、前記検出部が検出した受信レベルが所定の閾値よりも高いとき、前記通信部が送信する送信信号または自装置を収容する基地局が送信する送信信号の送信レベルを高くすることを特徴とする(1)から(5)のいずれかの通信装置。
(7)前記通信制御部は、自装置を収容する基地局を周辺基地局とする追加基地局が通信を停止するとき、前記追加基地局とは別個の他の周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求し、前記検出部は、前記他の周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出することを特徴とする(1)から(6)のいずれかの通信装置。
(8)(1)から(7)のいずれかの通信装置を備える基地局。
(9)複数の基地局を備える通信システムであって、前記複数の基地局のうち少なくとも一の基地局は、送信部と、受信部と、前記受信部が受信する受信信号に基づいて前記複数の基地局のうち前記少なくとも一の基地局とは別個の基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する送信制御部と、前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記受信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、を備える通信システム。
(10)通信装置における通信方法であって、自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識する第1の過程と、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する第2の過程と、前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する第3の過程と、を有することを特徴とする通信方法。
(11)通信装置のコンピュータに、自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識する第1の過程と、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する第2の過程と、前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する第3の過程と、を実行させるためのプログラム。
なお、通信装置または基地局10の一部、例えば、干渉検出部13及び制御部14は、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
また、上述した実施形態における通信装置または基地局10の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。基地局10の一部、の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
CS1…通信システム、10(BS1A、BS1B、BS1C、BS1D)…基地局、11A…通信部、11…LTE−U受信部、12…LTE−U送信部、13…干渉検出部、14…制御部、141…干渉監視部、142…送信制御部、143…コアネットワーク接続部、144…送信パケット生成部

Claims (9)

  1. 通信部と、
    自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する通信制御部と、
    前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、
    を備える通信装置。
  2. 前記通信制御部は、前記通信システムが備える基地局のうち、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルが所定の受信レベルよりも高い基地局を前記周辺基地局として選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記通信制御部は、前記検出部が検出した受信レベルに基づいて前記通信部に送信を開始させる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記通信部が受信する受信信号に基づいて前記通信システムとは別個の他システムの通信状態を判定する監視部をさらに備え、
    前記監視部が前記他システムが通信中ではないと判定するとき、前記通信制御部が前記通信部に送信を開始させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記監視部は、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する期間に関する情報を前記周辺基地局の少なくともいずれか1個から取得し、
    前記通信制御部は、前記期間において検出された受信レベルに基づいて前記周辺基地局の選択に用いる受信レベルを定める
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記通信制御部は、前記検出部が検出した受信レベルが所定の閾値よりも高いとき、前記通信部が送信する送信信号または自装置を収容する基地局が送信する送信信号の送信レベルを高くする
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の通信装置。
  7. 前記通信制御部は、自装置を収容する基地局を周辺基地局とする追加基地局が通信を停止するとき、前記追加基地局とは別個の他の周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求し、
    前記検出部は、前記他の周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の通信装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の通信装置を備える基地局。
  9. 複数の基地局を備える通信システムであって、
    前記複数の基地局のうち少なくとも一の基地局は
    送信部と、
    受信部と、
    前記受信部が受信する受信信号に基づいて前記複数の基地局のうち前記少なくとも一の基地局とは別個の基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する送信制御部と、
    前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記受信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、
    を備える通信システム。
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