JP2017092813A - 通信装置、基地局および通信システム - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システムの一例を示す概念図である。
通信システムCS1(自システム)は、複数の基地局とコアネットワークCN1を含んで構成される。通信システムCS1は、所定の通信規格(例えば、LTE:Long Time Evolution)に規定された要件に準拠した通信システムである。図1に示す例では、通信システムCS1を構成する基地局として、4個の基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1Dが表されている。4個の基地局のうち基地局BS1Dが通信システムCS1に追加される基地局である。ここで、追加とは、新たに設置した基地局の動作を開始することの他、既存の基地局の動作を再開することも含む。以下、追加される基地局を追加基地局、既存の基地局を既存基地局と呼ぶ。コアネットワークCN1は、複数の基地局間を接続する。複数の基地局は、例えば、X2インタフェースを介して直接接続されてもよいし(バックホール)、S2インタフェースを介して接続されるMME(Mobility Management Entity)などの制御サーバを介して接続されてもよい。その他、複数の基地局間における接続に、独自のインタフェースが用いられてもよい。また、これらの接続は、有線に限らず無線でなされてもよい。
従って、既存の基地局BS2Aから十分な受信レベルをもって受信信号が受信される位置に基地局BS1Dを設置すると、干渉のために基地局BS1Dは十分な通信品質を確保することができないことがある。そこで、本実施形態では、基地局BS1Dは通信を開始する前に、設置された場所においてコアネットワークCN1に接続されていないネットワーク構成要素(例えば、基地局、端末)からの電波の干渉が発生する可能性を調べる。本実施形態に係る基地局BS1Dは、これらのネットワーク構成要素からの受信信号を測定し、通信状態を判定する。そのために、コアネットワークCN1に接続された基地局や端末からの電波の送信を一時的に停止した状態において、基地局BS1Dは、その場所に届いている電波を測定する。但し、長時間電波の送信を停止すると、その間通信がなされないのでユーザに不便を強いる。また、コアネットワークCN1に接続されていない他のシステムの基地局が、その周波数帯域が未使用であると判定し、その周波数帯域を自局が行う通信に用いる可能性がある。そのため、電波の送信を停止する時間は、極力短い方が望ましい。
次に、本実施形態に係る基地局10の構成について説明する。上述の基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1Dなど通信システムCS1を構成する基地局は、いずれも基地局10と同一の構成を備える。
図2は、本実施形態に係る基地局10の構成を示すブロック図である。
基地局10は、通信部11Aと干渉検出部13と制御部14とを含んで構成される。通信部11Aは、LTE−U受信部11とLTE−U送信部12とを含んで構成される。
LTE−U送信部12は、ライセンス不要バンドを用いてLTEで規定された無線通信方式を用いて制御部14から入力された送信信号を搬送する無線周波数帯域の信号を生成する。LTE−U送信部12は、生成した信号に基づく電波を送信するアンテナを備える。
なお、LTE−U受信部11の一部の構成(例えば、アンテナ)は、LTE−U送信部12の一部の構成として共用され、LTE−U受信部11、LTE−U送信部12のそれぞれが、その一部の構成を備えていなくてもよい。
基地局10の送信制御部142は、送信停止要求信号に代えて送信レベルの低減を指示する送信レベル低減要求信号を当該周辺基地局に送信してもよい。周辺基地局の送信制御部142は、基地局10からコアネットワーク接続部143を介して送信レベル低減要求信号を受信するとき、LTE−U送信部12が送信する送信信号の送信レベルを、予め定めた通常の送信レベルよりも低い所定の送信レベルに低下させて送信を継続する。その場合には、通信システムCS2が備える基地局が、通信システムCS1が通信中であると判定されるので、新たな通信の開始(割り込み)を回避することができる。送信制御部142は、周辺基地局に指示する低減した送信レベルとして、通信システムCS2のネットワーク構成要素の少なくともいずれかが、当該周辺基地局からの受信信号の受信レベルが、通信システムCS1が通信中であることを判定するための受信レベルよりも高くなる送信レベルを予め定めておいてもよい。
なお、通信システムCS2が通信中であることを通信状態情報が示す場合、送信制御部142は、LTE−U送信部12に送信パケット生成部144からの送信パケットに基づく送信信号の送信を開始させない。
送信パケット生成部144は、コアネットワークCN1とコアネットワーク接続部143を介してデータを受信する。送信パケット生成部144が受信するデータは、例えば、相手先機器から基地局10のカバーエリア内に所在する端末に宛てたユーザデータである。送信パケット生成部144は、受信したデータを所定のデータサイズに細分化し、細分化したデータ毎に所定のデータ構造を有する送信パケットを生成する。送信パケット生成部144は、生成した送信パケットを表す送信信号をLTE−U送信部12に出力する。
次に、通信システムCS2(他システム)における通信の終了後に、通信システムCS1における既存基地局が通信を行っているときに基地局10(追加基地局)が追加される場合を例にして、各基地局の処理の推移について説明する。
図3に示す例では、通信システムCS1を構成する既存の基地局がeICIC方式を用いて通信を行う。eICIC方式は、一方の基地局が送信する無線リソースのうち、移動局において干渉が検出された無線リソースの送信を停止又は送信レベルを低減することにより、他方の基地局が送信する無線リソースとの干渉を低減する方式である。破線で区切られる区間は、各種のデータの送受信を行うためのタイムスロットである。1区間は、例えば、10msである。送信信号として、例えば、セル固有参照信号(CRS:Cell−specific Reference Signal)などの参照信号が利用可能である。
図4に示す例では、通信システムCS1を構成する既存の基地局がTDD(Time Division Duplex:時分割多重)方式を用いて通信を行う。TDD方式は、上り方向の通信と下り方向の通信を、所定時間毎に交互に切り替える方式である。
(4)時刻t5において、基地局10の送信制御部142は、既存基地局を周辺基地局と判定し、既存基地局に対して送信信号の送信レベルの低減を要求する。既存基地局は、基地局10からの要求に応じて送信信号の送信レベルを低減する。その後、既存基地局は、時刻t6において送信信号の送信を停止する。
(5)時刻t5から、基地局10の送信制御部142は、既存基地局が送信レベルを低減している間、他の通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを干渉レベルとして検出する。送信制御部142は、検出した受信レベルに基づき通信システムCS2において通信が行われていないと判定する。(6)時刻t6において基地局10の送信制御部142は通信を開始する。(7)以降、通信システムCS1における基地局10と既存の基地局のそれぞれは、送信タイミングに応じてタイムスロットを確保して、確保したタイムスロットの時間帯において通信を行う。図4に示す例では、時刻t8〜t9、t11〜t13のそれぞれの時間帯において既存基地局は送信信号を送信し、時刻t9〜t11の時間帯において基地局10の送信制御部142は送信信号を送信させる。
次に、干渉監視部141が干渉の検出の手がかりとして用いる受信レベルについて説明する。図5は、各基地局から受信された受信信号の受信レベルの一例を示す図である。
図5(a)において実線、破線は、それぞれ基地局10が追加される通信システムCS1の周辺基地局からの受信信号の受信レベル、通信システムCS2(他システム)の基地局からの受信信号の受信レベルを示す。図5(a)に示すように、周辺基地局からの受信信号の受信レベルが、通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルよりも高い場合には、通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを精度よく検出することができない。
次に、本実施形態に係る通信システムCS1に基地局10が追加基地局として追加されるときに行われる処理について説明する。以下の説明では、この処理を追加処理と呼ぶ。
図6は、本実施形態に係る追加処理の例を示すフローチャートである。
(ステップS101)基地局10の干渉検出部13は、既存基地局からの受信信号の受信レベルを測定する。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)送信制御部142は、受信レベルが所定の選択判定閾値よりも高いか否かを判定する。受信レベルが選択判定閾値よりも高いと判定するとき(ステップS102 YES)、ステップS103に進む。受信レベルが選択判定閾値ほど高くないと判定するとき(ステップS102 NO)、ステップS104に進む。
(ステップS104)送信制御部142は、通信システムCS1が有する全ての既存基地局について、受信レベルの測定が完了したか否かを判定する。測定が完了したと判定するとき(ステップS104 YES)、ステップS105に進む。測定が完了していないと判定するとき(ステップS104 NO)、測定対象の既存基地局を変更してステップS101に戻る。
(ステップS106)干渉検出部13は、通信システムCS1とは別個の通信システムCS2からの受信レベルを干渉レベルとして検出する。干渉監視部141は、検出された干渉レベルをセンシングする。その後、ステップS107に進む。
(ステップS107)干渉監視部141は、検出した受信レベルが所定の検出判定閾値よりも高いか否かに基づいて通信システムCS2が通信中であるか否かを判定する。通信中であると判定するとき(ステップS107 YES)、その後、ステップS109に進む。通信中ではないと判定するとき(ステップS107 NO)、その後、ステップS108に進む。
(ステップS109)送信制御部142は、送信を停止させた周辺基地局に送信信号の送信を開始(送信系を起動)させる。その後、図6に示す処理を終了する。
また、送信制御部142は、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルに基づく通信開始の判定を精度よく行えるように、ステップS108において干渉判定閾値よりも低くなるように周辺基地局の目標受信レベルを定めてもよい。そして、送信制御部142は、ステップS109において、当該周辺基地局に対して定めた目標受信レベルを与える送信レベルで送信信号を送信するように指示してもよい。
この構成により、基地局10が属する通信システムCS1の基地局のうち主な干渉の原因となる周辺基地局からの受信信号の受信が停止または受信レベルが低下させたとき、LTE−U受信部11は主に通信システムCS1とは別個の他の通信システムCS2からの受信信号を受信する。そのため、周辺基地局からの受信信号による干渉を低減又は解消して、通信システムCS1とは別個の信号源からの受信信号による干渉による影響を考慮して通信を開始するか否かを的確に判定することができる。また、基地局10は、特許文献1に記載の無線通信システムとは異なり周辺基地局からそのカバーエリア内の移動局に干渉を低減するように送信電力を制御する情報を通知し、端末の送信電力を制御する必要がないため、より早く処理することができる。
この構成により、通信システムCS2が通信中ではないとは判定するとき、通信システムCS2からの受信信号の干渉を受けずに、LTE−U送信部12は送信信号を送信することができる。そのため、基地局10による通信品質が確保される。
この構成により、基地局10との通信に主に影響を与える受信信号の送信元となる既存基地局が周辺基地局として特定される。そのため、追加処理に係る周辺基地局の数を限定できるので、より早く処理を完了させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成もしくは処理については、特に断りがない限り同一の符号を付してその説明を援用する。
本実施形態に係る送信制御部142は、通信システムCS1が有する通信中の既存基地局のそれぞれについて、受信レベルの測定を行い、測定した受信レベルが所定の受信レベルよりも高いか否かにより測定対象の既存基地局が周辺基地局であるか否かを判定する。送信制御部142は、周辺基地局であると判定した既存基地局に対して、即座に送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下を指示する。
次に、本実施形態に係る追加処理について説明する。
図7は、本実施形態に係る追加処理の例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る追加処理は、ステップS101、S102、S106〜S109、S203及びS204を有する。本実施形態に係る基地局10は、ステップS101、S102、S203及びS204の処理を、通信中の既存基地局毎に繰り返す。本実施形態に係る追加処理では、ステップS102において、既存基地局からの受信信号の受信レベルが選択判定閾値よりも高いと判定されるとき(ステップS102 YES)、ステップS203に進む。受信レベルが選択判定閾値ほど高くないと判定されるとき(ステップS102 NO)、ステップS204に進む。
(ステップS204)送信制御部142は、通信中の全ての既存基地局について、ステップS101及びS102の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定されるとき(ステップS204 YES)、ステップS106に進む。完了していないと判定されるとき(ステップS204 NO)、処理対象の既存基地局を他の未処理の既存基地局に変更しステップS101に進む。
この構成により、通信中の全ての既存基地局から周辺基地局の選択が終了した後で、周辺基地局に対して一括して送信信号の送信停止もしくは送信レベルの低下を指示する場合よりも、早く既存基地局からの受信信号による干渉の影響を低減することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成もしくは処理については、特に断りがない限り同一の符号を付してその説明を援用する。まず、上述した実施形態では、図3、4に示すように、周辺基地局に対して送信信号の送信を停止もしくは送信レベルを低減する前に、干渉検出部13が受信信号の受信レベルを所定のセンシング期間において干渉監視部141が監視(センシング)する場合を例にした。センシング期間は、センシング開始時刻とセンシング周期により特定される。eICIC方式やTDD方式など、各基地局に送信信号を送信するタイムスロットが割り当てられる場合には、センシング開始時刻として割り当てられたタイムスロットの開始時刻からの経過時間が指定されてもよい。干渉監視部141は、図8に示すように基地局10が備える記憶部に予め記憶したセンシング期間情報を読み出し(ステップS301)、読み出したセンシング期間情報を自部に設定する(ステップS302)。その後、干渉監視部141は、センシング期間情報が示すセンシング期間において他の通信システムCS2からの受信レベルの監視を開始する(ステップS303)。
次に、本実施形態に係るセンシング処理の一例について説明する。
図9は、本実施形態に係るセンシング処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS311)干渉監視部141は、センシング期間情報の取得先である通信システムCS1の周辺基地局を選択する。干渉監視部141は、取得先の周辺基地局として、各既存基地局からの受信信号の受信レベルの降順に所定の個数の周辺基地局を選択する。所定の個数とは1個でもよいし、複数(例えば、3個)でもよい。その後、ステップS312に進む。
(ステップS315)干渉監視部141は、選択した周辺基地局の全てについてセンシングデータの取得を完了したか否かを判定する。取得を完了したと判定する場合(ステップS315 YES)、ステップS316に進む。取得を完了していないと判定する場合(ステップS315 NO)、取得先の周辺基地局を変更して、ステップS314に戻る。
(ステップS317)送信制御部142は、平均受信レベルを上述したように通信システムCS1に反映する。その後、図9に示す処理を終了する。
図10は、本実施形態に係るセンシング処理の他の例を示すフローチャートである。
(ステップS321)干渉監視部141は、センシング期間情報の送信先である通信システムCS1内の周辺基地局を選択する。干渉監視部141は、取得先の周辺基地局として、受信信号の受信レベルの降順に所定の個数の周辺基地局を選択する。所定の個数とは1個でもよいし、複数(例えば、3個)でもよい。その後、ステップS322に進む。
(ステップS325)干渉監視部141は、選択(指定)した周辺基地局の全てについてセンシングデータの取得を完了したか否かを判定する。取得を完了したと判定する場合(ステップS325 YES)、ステップS326に進む。取得を完了していないと判定する場合(ステップS325 NO)、取得先の周辺基地局を変更して、ステップS324に戻る。
(ステップS327)送信制御部142は、平均受信レベルを上述したように通信システムCS1に反映する。その後、図10に示す処理を終了する。
この構成により、予めセンシング期間情報が自局に設定されていない場合であっても、周辺基地局を定めるための判定基準を、通信中に受信される受信レベルに基づいて定めることができる。そのため、既存基地局から干渉の主な要因となりうる周辺基地局を的確に定めることができる。また、複数の周辺基地局で検出された受信レベルを用いることによって、それらの周辺基地局における他の通信システムCS2、その他の信号源から受信される受信信号の影響として、各周辺基地局の設置位置に対する依存性を考慮して各種の設定値を定めることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成もしくは処理については、特に断りがない限り同一の符号を付してその説明を援用する。
本実施形態に係る通信システムCS1においても、上述した実施形態と同様に既存基地局(周辺基地局を含む)は、追加基地局である基地局10と同一の構成を備える。
次に、受信レベルの他の例について説明する。図11は、各基地局から受信された受信信号の受信レベルの他の例を示す図である。図11に示す例では、自局として上述の周辺基地局のカバーエリア内の1地点で測定される受信信号の受信レベルの例を示す。破線は、通信システムCS1とは別個の他の通信システムCS2の基地局からの受信信号の受信レベルを示し、太い実線は自局からの受信信号の受信レベルを示す。図11に示す閾値は、自局で測定される通信システムCS2からの受信レベルが調整判定閾値であることを仮定して、測定点において測定される通信システムCS2からの受信レベルに相当する。即ち、図11が示す閾値は、自局の調整判定閾値を位置の差異に応じて換算して得られる値に相当する。この閾値は、測定点における自局からの受信信号の受信レベル以上の値をとる。
次に、追加基地局である基地局10の通信の停止を契機に実行される送信レベル設定処理について説明する。次に説明する送信レベル設定処理は、基地局10が図6または図7に示す追加処理において定めた追加基地局のそれぞれにおいて行われる。
通信の停止に際して、周辺基地局の送信制御部142は、基地局10からの通信の停止を示す停止通知信号への応答として、停止確認信号を自局のコアネットワーク接続部143を介して基地局10に送信する。基地局10の送信制御部142は、各周辺基地局から停止確認信号を受信し、LTE−U送信部12による送信信号の送信を停止する。
(ステップS401)周辺基地局の送信制御部142は、例えば、SON技術を用いて、通信システムCS1全体の非カバーエリアをより小さくするという制約条件のもとで、より低くなるように自局が送信する送信信号の送信レベルを定める。その後、ステップS402に進む。
(ステップS402)周辺基地局の送信制御部142は、他の周辺基地局に対して送信信号の送信停止又は送信レベルの低減を要求する。他の周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減したとき、干渉監視部141は、干渉レベルとして通信システムCS2(他システム)の基地局からの受信信号の受信レベルをセンシングする。その後、ステップS403に進む。
(ステップS404)送信制御部142は、送信レベルをステップS401で定めた送信レベルよりも高くなるように定める。その後、ステップS405に進む。
(ステップS405)送信制御部142は、定めた送信レベルを自局のLTE−U送信部12に設定し、その送信レベルで送信信号を送信させる。その後、図12に示す処理を終了する。
次に、上述した送信レベル設定処理による各基地局のカバーエリアの変化について説明する。図13は、各基地局のカバーエリアの一例を示す図である。基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1D、BS2Aを囲む楕円は、カバーエリアCL1A、CL1B、CL1C、CL1D、CL2Aをそれぞれ示す。このとき、通信システムCS1を構成する基地局BS1A、BS1B、BS1C、BS1D、通信システムCS2を構成する基地局BS2Aがいずれも、それぞれのカバーエリア内の移動局装置と通信中であって、基地局BS1Dが通信を停止する場合を仮定する。その場合、破線で表されたカバーエリアCL1Dが消失し、カバーエリアCL1Dにおいて通信システムCS1による通信サービスが一時的に提供されなくなる。
この構成により、通信システムCS1とは別個の信号源、例えば、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルが高いとき、当該周辺基地局が送信する送信信号の送信レベルが高くなる。そのため、受信信号と送信信号との干渉による影響が低減するように、当該周辺基地局のカバーエリアを調整することができる。
この構成により、通信システムCS1とは別個の信号源、例えば、通信システムCS2からの受信信号の受信レベルを検出する際、通信システムCS1を構成する他の周辺基地局からの受信信号との干渉を回避することができる。通信システムCS1からの制御を受けない別個の信号源からの受信信号の受信レベルを適切に評価することができるので、当該周辺基地局のカバーエリアの調整において、当該受信信号からの干渉の影響を低減することができる。
上述した実施形態に係る基地局10の制御部14は、通信システムCS1に追加されるときの代表時刻を記憶し、記憶した代表時刻について認証局サーバに対して電子認証もしくは電子証明書を要求してもよい。代表時刻として、例えば、通信システムCS1への設置時刻、通信システムCS2からの受信信号に基づく干渉検出時刻、などが利用可能である。制御部14は、認証局サーバから受信した当該代表時刻に係る電子認証又は電子証明書を記憶する。電子認証又は電子証明書に基づいて、基地局10の設置者により、その代表時刻において基地局10が正当に設置されたことが確認される。電子認証又は電子証明書により他者による通信システムCS1の基地局10の不当な設置を判定することができる。例えば、通信システムCS2の通信環境や通信状態を調査せずに通信を行う場合において、設置者が基地局10を他者よりも先に設置したことを確認することができる。
また、上述した実施形態に係る基地局10は、通信部11A、干渉検出部13及び制御部14を備える通信装置を収容することにより構成されてもよい。当該通信装置は、基地局10と着脱可能な付属機器(アタッチメント)として構成されてもよい。送信制御部142は、当該通信装置の通信制御部として機能する。
(1)自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する通信制御部と、前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、を備える通信装置。
また、上述した実施形態における通信装置または基地局10の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。基地局10の一部、の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
Claims (9)
- 通信部と、
自装置が属する通信システムの基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する通信制御部と、
前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、
を備える通信装置。 - 前記通信制御部は、前記通信システムが備える基地局のうち、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルが所定の受信レベルよりも高い基地局を前記周辺基地局として選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記通信制御部は、前記検出部が検出した受信レベルに基づいて前記通信部に送信を開始させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信装置。 - 前記通信部が受信する受信信号に基づいて前記通信システムとは別個の他システムの通信状態を判定する監視部をさらに備え、
前記監視部が前記他システムが通信中ではないと判定するとき、前記通信制御部が前記通信部に送信を開始させる
ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。 - 前記監視部は、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する期間に関する情報を前記周辺基地局の少なくともいずれか1個から取得し、
前記通信制御部は、前記期間において検出された受信レベルに基づいて前記周辺基地局の選択に用いる受信レベルを定める
ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。 - 前記通信制御部は、前記検出部が検出した受信レベルが所定の閾値よりも高いとき、前記通信部が送信する送信信号または自装置を収容する基地局が送信する送信信号の送信レベルを高くする
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の通信装置。 - 前記通信制御部は、自装置を収容する基地局を周辺基地局とする追加基地局が通信を停止するとき、前記追加基地局とは別個の他の周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求し、
前記検出部は、前記他の周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記通信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の通信装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の通信装置を備える基地局。
- 複数の基地局を備える通信システムであって、
前記複数の基地局のうち少なくとも一の基地局は
送信部と、
受信部と、
前記受信部が受信する受信信号に基づいて前記複数の基地局のうち前記少なくとも一の基地局とは別個の基地局である周辺基地局を認識し、前記周辺基地局に送信信号の送信停止または送信レベルの低減を要求する送信制御部と、
前記周辺基地局が送信信号の送信を停止または送信レベルを低減するとき、前記受信部が受信する受信信号の受信レベルを検出する検出部と、
を備える通信システム。
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