JP2017091646A - 電気コネクタ - Google Patents

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Ryoji Kitamukai
亮治 北向
友紀雄 斉藤
Yukio Saito
友紀雄 斉藤
菊池 仁
Hitoshi Kikuchi
仁 菊池
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Abstract

【課題】1つの媒介導電部材で、USB装置と、基板の接点部との接触及び相手側コネクタの接触部との接触の2つの接触の夫々を別個独立に安定して得る、簡単な構造で安価な電気コネクタを提供すること。【解決手段】複数の接点部(21)が配置された表面を有する電子部品(2)と、これとの間に、内部空間(S)を形成して配置され、相手側コネクタとの嵌合部をなすケース先端部(41)及びケース先端部(41)から延びるケース後端部(42)を有するケース本体(4)と、ケース本体の、電子部品に対向する内面側部分(44)に保持される固定部(61)、及び固定部の異なる位置から夫々ケース本体の先後方向(X)のいずれかに延在する一対の接触脚部(62,63)を有し、第1接触脚部(62)が接点部に対し、第2接触脚部(63)が内部空間に位置しかつ相手側コネクタの内部空間への挿入完了状態で先端挿入部材に設けられている接触部(11b)に対し分離可能に弾性接触する媒介導電部材(6)とを具える。【選択図】図2

Description

本発明は、特に相手側コネクタに着脱自在に嵌合する電気コネクタに関する。
相手側コネクタに着脱自在に嵌合する電気コネクタとして、例えばUSB規格に準拠したUSB(Universal Serial Bus)機器が知られている。USB機器は、記憶装置や無線装置、TVチューナ等、種々の装置に用いられている。最近では、USB2.0よりも高速なUSB3.0の規格に準拠する製品も増えてきた。
USBは、上位互換性を持っており、USB3.0の規格に準拠したUSB機器は、USB2.0の規格に準拠する相手側のUSB機器と通信を行うことが可能である。USB機器のうち、例えばプラグコネクタとしてのUSBコネクタは、レセプタクルコネクタに嵌合することで互いに電気的に接続することができる。これにより両コネクタ間においてUSB規格に基づいた通信が可能になる。この通信を可能にするために、USB装置は、通常、USB2.0用のパッドおよびUSB3.0用のパッドの両方を具えている。
特許文献1に記載されているUSB装置(USBコネクタ)は、基板と、オスコネクタ先端部と、上型および下型で構成される筐体部とを具えている。基板の上面には、USB2.0用のパッドと、USB3.0用のパッドとがUSB規格に準拠して配置されている。筐体部の上型の内面には、リード線の一端部が取り付けられている。
特開2014−164887号公報
特許文献1記載のオスコネクタであるUSB装置では、メスコネクタである相手側コネクタにこのUSB装置を押し込むと、相手側コネクタの突起部材の先端部によってリード線が押し付けられ、相手側コネクタの突起部材の先端部と基板に設けられているパッドとの間に形成される隙間に、リード線が挟み込まれる形で強固に圧着することによって、両者間の導通をとる接続構造を採用している。
しかしながら、かかる接続構造を有するUSB装置は、相手側コネクタの形状や、USB装置の基板との間のクリアランスおよび嵌合深さ(長さ)のばらつきによっては、安定した接触が得られない場合があった。
このため、電気コネクタ、特にUSB装置としては、嵌合時における相手側コネクタとUSB装置の基板との間のクリアランスが多少ばらついたとしても、USB装置(のリード線)と基板の接点部との接触、およびUSB装置(のリード線)と相手側コネクタの接触部との接触の2つの接触のそれぞれを、別個独立に安定して得られる接続構造を開発することが望ましい。
そこで、本発明の目的は、電気コネクタ内に、適正化を図った媒介導電部材を具えることにより、相手側コネクタの形状や、嵌合時における相手側コネクタと、電気コネクタを構成する電子部品(基板)との間のクリアランスにさほど影響されることなく、USB装置と基板の接点部との接触、およびUSB装置と相手側コネクタの接触部との接触の2つの接触のそれぞれを、媒介導電部材を構成する2つの接触脚部を介して別個独立に安定して得ることができ、しかも、簡単な構造でかつ安価な電気コネクタを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)複数の接点部が配置された表面を有する電子部品と、該電子部品の表面との間に、相手側コネクタの先端挿入部材の挿抜を可能にする内部空間が形成されるように前記電子部品の周囲を取り囲んで配置され、前記相手側コネクタと嵌合する嵌合部をなすケース先端部、および該ケース先端部から後方に延びるケース後端部を有するケース本体と、該ケース本体の、前記電子部品の表面に対向する内面側部分に保持される固定部、および該固定部の異なる位置からそれぞれ前記ケース本体の先後方向のいずれかに向かって延在する一対の接触脚部を有し、該一対の接触脚部のうち、第1接触脚部が、前記電子部品の表面に配置された前記接点部に対して分離可能に弾性接触し、第2接触脚部が、前記内部空間に位置し、かつ前記相手側コネクタの前記内部空間への挿入完了状態で、前記相手側コネクタの前記先端挿入部材に設けられている接触部に対して分離可能に弾性接触する複数の媒介導電部材とを具えることを特徴とする電気コネクタ。
(2)前記ケース本体を構成する前記ケース先端部と前記ケース後端部とは、一体に形成されているか、又は別体に形成されていることを特徴とする上記(1)に記載の電気コネクタ。
(3)前前記固定部が保持される前記ケース本体の前記内面側部分は、前記ケース先端部もしくは前記ケース後端部に設けられているか、または前記ケース先端部と前記ケース後端部に跨がって設けられていることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の電気コネクタ。
(4)前記ケース本体は、少なくとも前記媒介導電部材の前記固定部を保持する前記内面側部分が、絶縁材料からなることを特徴とする上記(1)、(2)または(3)に記載の電気コネクタ。
(5)前記第1接触脚部および第2接触脚部は、前記固定部からいずれも同じ方向に向かって延在していることを特徴とする上記(1)から(4)までのいずれか1つに記載の電気コネクタ。
(6)前記第1接触脚部および前記第2接触脚部は、前記固定部から互いに異なる方向に延在していることを特徴とする上記(1)から(4)までのいずれか1つに記載の電気コネクタ。
(7)前記第1接触脚部の、前記接点部と接触する部分、および前記第2接触脚部の、前記接触部と接触する部分は、ともに凸状に形成してなることを特徴とする上記(1)から(6)までのいずれか1つに記載の電気コネクタ。
(8)前記第1接触脚部の凸状部分および前記第2接触脚部の凸状部分は、それぞれ前記接点部および前記接触部に向かって、互いに異なる方向に突出していることを特徴とする上記(7)に記載の電気コネクタ。
(9)前記ケース本体の前記内面側部分は、前記接点部のそれぞれに対応して配置されている前記複数の媒介導電部材のそれぞれの各前記固定部を保持した状態で収容する複数の収容孔を有することを特徴とする上記(1)から(8)までのいずれか1つに記載の電気コネクタ。
(10)前記電子部品は基板またはSiPであることを特徴とする上記(1)から(9)までのいずれか1つに記載の電気コネクタ。
(11)前記電子部品は、前記相手側コネクタの前記内部空間への挿入完了状態にて、前記第2接触脚部が前記相手側コネクタの前記接触部と押圧接触する位置に対応する表面部に、押圧された前記第2接触脚部の先端部が収容される逃げ溝穴を有することを特徴とする上記(1)から(10)までのいずれか1つに記載の電気コネクタ。
(12)前記複数の接点部は、USB規格に準拠して配置されているパッドであることを特徴とする上記(1)から(11)までのいずれか1つに記載の電気コネクタ。
(13)前記電子部品の表面に配置された前記パッドは、USB2.0用のパッドおよびUSB3.0用のパッドであることを特徴とする上記(12)に記載の電気コネクタ。
本発明に従う電気コネクタによれば、複数の接点部が配置された表面を有する電子部品と、該電子部品の表面との間に、相手側コネクタを構成する先端挿入部材の挿抜を可能にする内部空間が形成されるように前記電子部品の周囲を取り囲んで配置され、前記相手側コネクタと嵌合する嵌合部をなすケース先端部、および該ケース先端部から後方に延びるケース後端部を有するケース本体と、該ケース本体の、前記電子部品の表面に対向する内面側部分に保持される固定部、および該固定部の異なる位置からそれぞれ前記ケース本体の先後方向のいずれかに向かって延在する一対の接触脚部を有し、該一対の接触脚部のうち、第1接触脚部が、前記電子部品の表面に配置された前記接点部に対して分離可能に弾性接触し、第2接触脚部が、前記内部空間に位置し、かつ前記相手側コネクタの前記内部空間への挿入完了状態で、前記相手側コネクタを構成する前記先端挿入部材に設けられている接触部に対して分離可能に弾性接触する複数の媒介導電部材とを具えることにより、相手側コネクタの形状や、嵌合時における相手側コネクタと、電気コネクタを構成する電子部品(基板)との間のクリアランスにさほど影響されることなく、相手側コネクタの接触部と、基板やSiP等の電子部品等の接点部とのそれぞれの接触を、媒介導電部材を構成する2つの接触脚部を介して別個独立に安定して得ることができ、しかも、簡単な構造でかつ安価な電気コネクタを提供することが可能になった。
図1は、本発明の電気コネクタの全体を、ケース先端部の内部構造がわかるようにした透視斜視図である。 図2は、図1に示した電気コネクタのケース先端部を、部分的に取り除いて拡大して示す斜視図である。 図3は、電気コネクタのケース本体を分解して示す分解斜視図であり、図3(a)は、ケース本体の収容部を示す斜視図であり、図3(b)は、ケース本体のカバーを示す斜視図である。 図4は、図3(a)に示すケース本体の収容部のIV−IV線上の断面図である。 図5は、図1の電気コネクタに使用する一実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図であり、図5(a)は、媒介導電部材を斜め上方から見た斜視図であり、図5(b)は、媒介導電部材を斜め下方から見た斜視図である。 図6は、他の実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図である。 図7は、他の実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図である。 図8は、他の実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図である。 図9は、他の実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図である。 図10は、他の実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図である。 図11は、他の実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図である。 図12は、他の実施形態に従う媒介導電部材を示す斜視図である。 図13は、電気コネクタおよび相手側コネクタの嵌合状態を説明するための断面図であり、図13(a)は、電気コネクタおよび相手側コネクタの嵌合前の状態を示す断面図であり、図13(b)は、図13(a)における電気コネクタの媒介導電部材の一部を含む要部の拡大図であり、図13(c)は、電気コネクタおよび相手側コネクタの嵌合状態を示す断面図であり、図13(d)は、図13(c)における媒介導電部材を含む要部の拡大図である。 図14は、別の基板を使用した他の電気コネクタを説明するため断面斜視図であって、図14(a)は、相手側コネクタとの嵌合前の電気コネクタの断面斜視図であり、図14(b)は、嵌合した状態にある電気コネクタおよび相手側コネクタの断面斜視図である。
次に、本発明に従う電気コネクタの実施形態について、図面を参照しながら以下で説明する。
図1は、本発明の電気コネクタ1の全体を斜視的に示し、ケース先端部41の内部構造をわかるように示す。図2は、図1に示したケース先端部41を拡大し、かつケース先端部41の内部が見えるように部分的に除去して示す。図3は、電気コネクタ1のケース本体4を分解して示し、図3(a)は、収容部4aの全体を斜視的に示し、図3(b)は、カバー4bを内面側から斜視的に示す。図4は、電気コネクタ1の、カバー4bを除いたケース本体4を、図3(a)のIV−IV線に沿って断面にして示す。図5は、一実施形態に従う媒介導電部材6の全体を斜視的に示し、図5(a)は、斜め上方から媒介導電部材6を示し、図5(b)は、斜め下方から媒介導電部材6を示す。図6〜図12は、他の実施形態に従う媒介導電部材6A〜6Gを斜め上方から示す。
<電気コネクタの構成>
電気コネクタ1は、例えばUSB規格に準拠したUSB装置であり、記憶装置や無線装置、TVチューナ等、種々の装置において用いられている。図1に示すように、USB装置1は、プラグコネクタとして構成されており、何らかの情報処理を行うICが実装または内蔵されている電子部品2と、電子部品2を取り囲むケース本体4と、複数の媒介導電部材6と、を具えている。媒介導電部材6は、USB装置1を構成する電子部品2の接点部21と、相手側コネクタ10の接触部11との電気接続を行なうために、これらの接点部21および接触部11の間に介在させて接点部21および接触部11の双方に接触可能に構成され、USB装置1と相手側コネクタ10との間の通信を媒介する部材である。
なお、USB装置1の全体で見て、USB装置1の先後方向(前後方向)をXとして、USB装置1の先端に向かう方向を前方方向X1、後端に向かう方向を後方方向X2と定義する。また、ケース本体4内で媒介導電部材6が整列する方向(幅方向)をYと定義し、USB装置1の厚さ方向(高さ方向)をZとし、電子部品2が設けられているケース本体4の底面側の方向を下方方向としてZ1、電子部品2が設けられている側とは反対側の方向を上方方向としてZ2と定義する。
(電子部品)
まず、本発明の電気コネクタ1を構成する電子部品2について以下で説明する。
電子部品2の基材は、プラスチックのような合成樹脂材料から形成されている。電子部品2は、相手側コネクタ10との電気的な通信を可能にする複数の接点部21が配置された表面を有する。図2に示す電子部品である基板2は、接点部21が、USB規格に準拠して配置されている、4つのUSB2.0用のパッド22および5つのUSB3.0用のパッド23で構成されている場合を示している。また、電子部品2は、平面視矩形状の基板であっても、種々の電子システムを内蔵する、図示しないSiP(System in Package)であってもよい。
基板2に設けられているUSB2.0用のパッド22に、後述する相手側コネクタ10へのUSB装置1の挿入完了状態で、相手側コネクタ10の先端挿入部材11に設けられているUSB2.0用の接触部11aが接触する。USB2.0用のパッド22は、USB装置1の先後方向Xにおいて、基板2の先端側、つまり前方方向X1側に形成されている。
基板2に設けられているUSB3.0用のパッド23には、後述する媒介導電部材6の第1接触脚部62が常に弾性接触している。USB3.0用のパッド23は、基板2の表面に、USB2.0用のパッド22に対して後方方向X2側に形成されている。第1接触脚部62は、USB3.0用のパッド23を介して基板2に実装されている回路(図示せず)およびケース本体4に接続されているケーブル等に接続される。
なお、パッド22、23は、媒介導電部材6との接触が可能になるのであれば、図示するような矩形状に限定されるものではなく、円形、楕円形等のあらゆる形状を採用することができる。
(ケース本体)
次に、本発明の電気コネクタ1を構成するケース本体4について以下で説明する。
ケース本体4は、図3に示すように、基板2やその他の電子部品等を収容する収容部4aと、収容部4aを覆うカバー4bとを有する。図3(a)に示すように、ケース本体4の収容部4aは、ケース先端部41とケース後端部42とを有する。
[ケース先端部]
ケース先端部41は、図2に示すように、基板2の表面との間に、相手側コネクタ10の先端挿入部材11の挿抜を可能にする内部空間Sが形成されるように基板2の周囲を取り囲んで配置され、相手側コネクタ10と嵌合する嵌合部を有している。ケース先端部41の嵌合部は、相手側コネクタ10と嵌合可能な形状に構成されていて、内部空間Sは、相手側コネクタ10の先端挿入部材11が挿抜可能な寸法を有している。
ケース先端部41には、さらに、後述する相手側コネクタ10の弾性部材12aと係合する係合口43が形成されている。係合口43は、図6では、ケース先端部41を構成する、基板2を挟んで対向する上下板面部にそれぞれ2個ずつ形成されている場合を示している。なお、係合口43は、ケース先端部41を貫通しない係合凹部として形成されていてもよく、係合口43の形状や配設個数等は、必要に応じて適宜選択して配設することができる。
さらに、ケース本体4は、ケース先端部41もしくはケース後端部42に設けられているか、またはケース先端部41とケース後端部42に跨がって、後述する媒介導電部材6の固定部61を保持する内面側部分44を有している。図4においては、媒介導電部材6の固定部61を保持する内面側部分44は、ケース先端部41とケース後端部42に跨がって上面側に設けられている。ケース本体4の内面側部分44は、少なくとも媒介導電部材6の固定部61を保持する部分を、例えばプラスチックのような絶縁材料で構成することが好ましい。ケース本体4の内面側部分44には、接点部21、特にUSB3.0用のパッド23のそれぞれに対応して配置されている複数の媒介導電部材6のそれぞれの各固定部61を保持した状態で収容する複数の収容孔44aが形成されている。媒介導電部材6は、その固定部61を、例えば圧入により、収容孔44a内に挿入して保持することができるので、媒介導電部材6の取り付けは容易である。隣接する収容孔44a同士は、互いに仕切壁部45(図2参照)により仕切られている。
[ケース後端部]
ケース後端部42は、ケース先端部41、具体的には嵌合部から後方方向X2に延びて配設されている。ケース後端部42は、主に、基板2の後端部分や、例えばコントローラやメモリチップの他の電子部品等を収容するための内部空間を有している。
ケース後端部42の内部空間には、例えば図3(a)では、先後方向Xの位置が同じである位置の両側に2つの位置決め部材46が形成されている。これらの位置決め部材46は、基板2がケース本体4内で、先後方向Xの所定の配設位置を越えて、さらに後方方向X2に移動しないようにするための位置決めストッパーの役割を担っている。また、ケース後端部42の両側壁部には、カバー4bによる閉鎖を維持する1対のロック部47が設けられている。なお、位置決め部材46は、必要に応じて設ければよい。
カバー4bは、ケース後端部42に位置する収容部4aの開口端を閉鎖して、ケース後端部42に区画された内部空間を形成するためのものである。カバー4bは、図3(b)に示すように、周縁に上記のロック部47と係合して、ケース本体4の閉鎖状態を維持する一対のロック係合部48が形成されている。
図示の実施形態では、ケース本体4を構成するケース先端部41とケース後端部42を、例えばプラスチックのような合成樹脂を射出成形することにより一体成形品として形成する場合を示している。また、この実施形態では、ケース本体4、より厳密にはケース先端部41の、電子部品の表面に対向する内面側部分であって、媒介導電部材6の固定部を保持する内面側部分44についても、ケース先端部41およびケース後端部42と同じ材料で一体成形されている。これにより、ケース本体4は簡易な構造で簡単に製造することができるので、製造コストを抑えることができる。
(媒介導電部材)
次に、本発明の電気コネクタを構成する媒介導電部材6について以下で説明する。
媒介導電部材6は、固定部61と、一対の接触脚部62、63とで主に構成されている。また、媒介導電部材6の材質は、バネ性や導電性を有していればよく、特に限定はしないが、例えば黄銅、ベリリウム銅、リン青銅等を挙げることができる。
本発明の主な特徴は、電気コネクタ1、特にUSB装置を構成する媒介導電部材6の構造の適正化を図ること、より具体的には、ケース本体4の、電子部品(基板)2の表面に対向する内面側部分44に保持される固定部61、および固定部61の異なる位置からそれぞれケース本体4の先後方向Xのいずれかに向かって延在する一対の接触脚部62、63を有し、一対の接触脚部62、63のうち、第1接触脚部62が、電子部品2の表面に配置された接点部21に対して分離可能に弾性接触し、第2接触脚部63が、内部空間Sに位置し、かつ相手側コネクタ10の内部空間Sへの挿入完了状態で、相手側コネクタ10を構成する先端挿入部材11に設けられている接触部11bに対して分離可能に弾性接触する複数の媒介導電部材6を具えることにあり、この構成を採用することによって、媒介導電部材6の簡単な構造で、相手側コネクタ10の形状や、嵌合時における相手側コネクタ10と、電気コネクタ1を構成する電子部品(基板)2との間のクリアランスにさほど影響されることなく、相手側コネクタ10との安定した接触を得ることができる。USB装置1において第1接触脚部62は、相手側コネクタ10の構成に関係なく、USB3.0用のパッド23に予め弾性接触しており、第2接触脚部63は、USB装置1への相手側コネクタ10の先端挿入部材11の挿入完了時に、相手側コネクタ10の接触部11bと弾性接触して押し下げられるが、第2接触脚部63自体が有するばね弾性的な復元力に基づき相手側コネクタ10との安定性の高い接触をもたらすことができる。つまり、USB装置1と基板等の電子部品2との接触、およびUSB装置1と相手側コネクタ10の接触部11bとの接触の2つの接触のそれぞれを、別個独立に安定して得ることができ、しかも、簡単な構造でかつ安価なUSB装置1を提供することができる。
媒介導電部材6は、電子部品2の表面に形成されたUSB3.0用のパッド23の配設数に対応して所要数(通常は、USB3.0用のパッド23の配設数と同数)配設する。所要数の媒介導電部材6は、USB3.0用のパッド23の配設ピッチと同じ配設ピッチで幅方向Yに整列させて配置する。媒介導電部材6は、固定部61を、基板2の表面に対向して設けられているケース本体部4の内面側部分44に、例えば圧入により部分的に保持することができる。
[固定部]
図5(a)に示す媒介導電部材6では、媒介導電部材6の固定部61は、内面側部分44の収容孔44a内に圧入により保持される圧入部分64と、この圧入部分64から前方方向X1に向かって延在する連結部分65とを有し、この連結部分65の異なる位置からそれぞれ、第1および第2接触脚部62、63が、ケース本体4の前方方向X1に向かって延在している。
圧入部分64は、後方方向X2に向かって幅の拡縮部をもつ係止部64aを有している。係止部64aは、ケース本体4の内面側部分44の収容孔44a内に圧入して、媒介導電部材6をケース本体4に部分的に保持するための部分である。
[第1および第2接触脚部]
第1および第2接触脚部62、63は、図5(a)では、連結部分65の異なる位置からそれぞれ前方方向X1に向かって延在しており、第1接触脚部62は、連結部分65の幅方向Y側の側端部に連結されており、第2接触脚部63は、先後方向Xにおいて連結部分65の、圧入部分64が設けられている後端部とは反対側、つまり前方方向X1側の前端部に連結されている。
ここで、圧入部分64や連結部分65を含む固定部61の「側端部」とは、先後方向Xを挟んで両側に位置する端部分を意味し、また、連結部分65の「前端部および後端部」とは、幅方向Yを挟んで位置する端部分を意味する。
第1接触脚部62は、ばね弾性を有し、電子部品2の表面に配置された接点部21に対して分離可能に弾性接触するように、USB装置1に媒介導電部材6を取り付けた状態で、電子部品2の表面に向かってばね力を付勢するように構成されている。第1接触脚部62は、図5では、前方方向X1に向かって延在している場合を示している。具体的には、第1接触脚部62は、連結部分65との連結部において、連結部分65の一の側端部から下方方向Z1、つまり基板2側に折り曲げられた屈曲部分と、この屈曲部分から前方方向X1に向かって延びる延在部分とを有する。この延在部分は、前方方向X1に向かうに連れて下方方向Z1に徐々に傾くように延在している。これにより、媒介導電部材6を組み付けたUSB装置1では、第1接触脚部62は、基板2の接点部21、具体的にはUSB3.0用のパッド23と接触する場合、基板2による反力により上方方向Z2に押し上げられるが、第1接触脚部62自体が有するばね弾性に基づいて基板2の表面を下方方向Z1に向かって常時押圧してUSB3.0用のパッド23に対し安定した接触状態を維持している。つまり、第1接触脚部62と、USB3.0用のパッド23との接触は、相手側コネクタと、電子部品(基板)との挟持力とは関係なく、別部材の補助を必要とせずに接触状態を十分に維持することができ、しかもUSB装置1に第1接触脚部62を有する媒介導電部材6を分離可能に組み付けることができる。
さらに、図5に示す媒介導電部材6では、第1接触脚部62の、基板2の接点部21(特にUSB3.0用のパッド23)と接触する部分を、凸状に形成している。なお、ここでいう「凸状」とは、第1接触脚部62を厚さ方向Zにおいて下方方向Z1に向かって、第1接触脚部62の他の部分よりも肉厚にして突出させた突出(凸状)部分62aとする場合や、図9に示すように、第1接触脚部62Dの厚さを実質的に変化させず、第1接触脚部62Dを、下方方向Z1に向かって、部分的に、例えばローラ加工により凸状に湾曲させて湾曲部分とする場合等を意味する。このように、第1接触脚部62の突出部分62aを設けることにより、USB3.0用のパッド23との確実な接触が保証される。
第2接触脚部63は、板状に形成されたばね弾性的な部材である。第2接触脚部63は、固定部61から第1接触脚部62と同じ方向に向かって延在している。具体的には、第2接触脚部63は、連結部分65の前方方向X1側の端部から前方方向X1に向かって延在している。第2接触脚部63は、連結部分65との連結部において、連結部分65が存在する平面から下方方向Z1、つまり基板2側に向かって折り曲げられた屈曲部分と、この屈曲部分から前方方向X1に向かって延び得る延在部分とを有する。この延在部分は、前方方向X1に向かうに連れて上方方向Z2に徐々に傾くように延在している。これにより、第2接触脚部63は、相手側コネクタ10の先端挿入部材11に設けられている接触部11bとの接触状態で、相手側コネクタ10の先端挿入部材11により基板2側(下方方向Z1)に押し下げられる。しかし、第2接触脚部63は、そのばね弾性に基づいて、相手側コネクタ10の先端挿入部材11を上方方向Z2に押し上げるようにして、相手側コネクタ10の接触部11bに接触する。これにより、USB装置1の第2接触脚部63と、相手側コネクタ10の接触部11bとの接触は、分離可能であるものの接触状態を十分に維持することができる。
このように、第1接触脚部62は、固定部61の連結部分65の、先後方向Xに対する一方の側端部、具体的には幅方向Y側に位置する一方の側端部に連結されており、第2接触脚部63は、固定部61の連結部分65の、先後方向Xにおける一方の端部、具体的には前方方向X1側に位置する前端部に連結されている。
さらに、USB装置1の第2接触脚部63の、相手側コネクタ10の接触部11bと接触する部分は、凸状に形成してなる。ここで「凸状」とは、上述した第1接触脚部62の場合と同様である。第2接触脚部63の湾曲部分63aを設けることにより、相手側コネクタ10の接触部11bとの確実な接触が保証される。第2接触脚部63の、湾曲部分63aよりも前方方向X1の先端側には、相手側コネクタ10の先端挿入部材11の先端が衝合し、衝合した表面に沿ってガイドするような形状で案内部分63bが形成されている。
第1接触脚部62の突出部分62aおよび第2接触脚部63の湾曲部分63aは、それぞれ基板2のUSB3.0用のパッド23および相手側コネクタ10の先端挿入部材11の接触部11bに向かって、互いに異なる方向(図5(a)のZ1、Z2方向)に突出している。具体的には、突出部分62aは、基板2のUSB3.0用のパッド23に向かって下方方向Z1に凸状が形成されており、湾曲部分63aは、基板2とは反対側に向かって上方方向Z2に凸状が形成されている。
また、第1接触脚部62と第2接触脚部63とに予め付勢されている力の方向は、互いに異なる方向に向けられている。具体的には、第1接触脚部62は下方方向Z1に向かって予め付勢力がかけられており、第2接触脚部63は上方方向Z2に向かって予め付勢力がかけられている。
図5(b)に示すように、幅方向Yにおいて、第1接触脚部62が連結されている側端部に対向する、媒介導電部材6の連結部分65の他の側端部には、下方方向Z1に折り曲げられた補強部66が設けられている。
(媒介導電部材のその他の実施形態)
次に、媒介導電部材のその他の実施形態について説明する。
媒介導電部材のその他の実施形態としては、例えば図6に示す媒介導電部材6Aのように、図5(a)に示す媒介導電部材6の第1接触脚部62を、後方方向X2に向かって延在させた第1接触脚部62Aとする実施形態がある。この場合、USB3.0用のパッド23は、図1および図2に示すUSB3.0用のパッド23の位置よりも後方方向X2側で、第1接触脚部62Aの突出部分62Aaと接触する位置で基板2に設けられる。以下、第1接触脚部が後方方向X2に向かって延在する実施形態の場合には、USB3.0用のパッド23は、図1および図2に示すUSB3.0用のパッド23の位置よりも後方方向X2側で、第1接触脚部の突出部分または湾曲部分と接触する位置で基板2に設けられているものとする。
また、図7に示す媒介導電部材6Bのように、図5(a)に示す媒介導電部材6の第2接触脚部63を、図5(a)に示した第1接触脚部62と同じ構成の第2接触脚部63Bとする実施形態がある。この場合、第2接触脚部63Bは、幅方向Yにおいて第1接触脚部62Bが連結されている連結部65Bの側端部とは反対側の側端部に連結されている。第2接触脚部63Bの突出部分63Baは、上方方向Z2に向かって突出している。
また、図8に示す媒介導電部材6Cのように、図7に示す媒介導電部材6Bの第1接触脚部62Bを、後方方向X2に向かって延在する第1接触脚部62Cとする実施形態がある。
また、図9に示す媒介導電部材6Dのように、図5(a)に示す媒介導電部材6の第1接触脚部62を、板状に形成されたばね弾性部材である第1接触脚部62Dとする実施形態がある。第1接触脚部62Dは、前方方向X1に向かうに連れて下方方向Z1に徐々に傾くように延在していて、その先端部に湾曲部分62Daを具える。この場合、湾曲部分62Daは、下方方向Z1に凸状が形成されている。第1接触脚部62Dは、連結部分65Dとの連結部において折り曲げられていない。
また、図10に示す媒介導電部材6Eのように、図9に示す媒介導電部材6Dの第2接触脚部63Dを、図8に示す第2接触脚部63Cと同じ構成の第2接触脚部63Eとする実施形態がある。
また、図11に示す媒介導電部材6Fのように、図10に示す媒介導電部材6Eの第1接触脚部62Eを、後方方向X2に向かって延在させた第1接触脚部62Fとする実施形態がある。
また、図12に示す媒介導電部材6Gのように、固定部61Gの前端部および後端部から異なる方向に、第1および第2接触脚部62、63がそれぞれ延在する実施形態がある。この場合、固定部61Gが、内面側部分44の収容孔44a内に圧入により保持される圧入部分および連結部分として機能する。
第1接触脚部62Gは、図11に示す第1接触脚部62Fと同じ構成であり、固定部61Gの後端部から後方方向X2に向かって延在している。
第2接触脚部63Gは、図5(a)に示す第2接触脚部63と同じ構成であり、固定部61Gの前端部から前方方向X1に向かって延在している。
<USB装置(電気コネクタ)1の組み立て工程>
電気コネクタ(USB装置)1の組立ては、ケース本体4の収容部4aに、基板2をケース先端部41から、基板2の後端が位置決め部材46に接触するまで挿入して位置決めする。その後、複数の媒介導電部材6をそれぞれ内面側部分44の収容孔44a内に圧入して、媒介導電部材6がケース本体4において保持されるように取り付けることによって、電気コネクタの要部を簡単に組み立てることができる。このとき、第1接触脚部62は、基板2のUSB3.0用のパッド23に、半田付けなどにより実装されることなく弾性接触し、また、第2接触脚部63は、基板2とケース先端部41の内面との間の内部空間S内に浮いた状態で位置し、相手側コネクタの内部空間への挿入完了状態で、相手側コネクタを構成する先端挿入部材に設けられている接触部に弾性接触し、第1および第2接触脚部62、63は、いずれもUSB装置1から分離可能である。
なお、ケース後端部42内への、コントローラやメモリチップの他の電子部品等を収容する工程や、ケース後端部42に位置する収容部4aの開口端をカバー4bで閉鎖する工程は、適宜行うことができる。
<USB装置(電気コネクタ)と相手側コネクタとの電気接続(嵌合)>
次に図13を用いて、USB装置1と、レセプタクルコネクタである相手側コネクタ10との嵌合について説明する。
図13は、電気コネクタ1および相手側コネクタ10を先後方向Xに沿って断面にして示し、図13(a)が、電気コネクタ1および相手側コネクタ10の嵌合前の状態を断面にして示し、図13(b)が、図13(a)における電気コネクタ1の媒介導電部材6の一部を含む要部を拡大して示し、図13(c)が、電気コネクタ1および相手側コネクタ10の嵌合状態を断面して示し、図13(d)が、図13(c)における媒介導電部材6を含む要部を拡大して示す。
図13(a)に示す相手側コネクタ10は、USB装置1の内部空間Sに対して挿抜される、基材をプラスチックのような合成樹脂とする先端挿入部材11と、USB装置1のケース先端部41の係合口43に係合して、ケース先端部41を相手側コネクタ10内において保持する係合部材12と、を具えている。相手側コネクタ10の先端挿入部材11の、基板2側を向く面には、端子として機能するUSB2.0用の接触部11aと、USB3.0用の接触部11bとが設けられている。
図13(c)に示すように、USB装置1と相手側コネクタ10との電気接続(嵌合)状態において、相手側コネクタ10の先端挿入部材11に形成した接触部11aは、基板2のUSB2.0用のパッド22と接触し、先端挿入部材11に形成した接触部11bは、媒介導電部材6の第2接触脚部63の湾曲部分63aと接触する。
嵌合前後の状態をそれぞれ拡大して示した図13(b)と図13(d)とを比較してみると分かるように、USB装置1と相手側コネクタ10との嵌合時に、USB装置1を構成する媒介導電部材6の第2接触脚部63は、相手側コネクタ10の先端挿入部材11によって押し下げられる。この状態において、USB装置1の第2接触脚部63には、そのばね弾性的な性質に基づいて元の位置に戻ろうとする力が働く。したがって、第2接触脚部63における湾曲部分63aと、相手側コネクタ10の接触部11bとの接触状態が維持される。
また、USB装置1の第1接触脚部62は、突出部分62aが、既に基板2のUSB3.0用のパッド23と接触状態となっているので、USB装置1と相手側コネクタ10とは、USB装置1の第2接触脚部63が、相手側コネクタ10の先端挿入部材11の接触部11bと接触し、かつUSB装置1のUSB2.0用のパッド22に、相手側コネクタ10の先端挿入部材11の接触部11aが接触することで電気的に接続され、USB装置1と相手側コネクタ10との間で通信が可能になる。
相手側コネクタ10の係合部材12は、その内面においてUSB装置1のケース先端部41と係合する。具体的には、相手側コネクタ10の係合部材12の内面には、ケース先端部41の係合口43に係合する弾性部材12aが設けられている。また、相手側コネクタ10の係合部材12の内面には弾性部材12aに隣接配置されている補助弾性部材12bが設けられている。
相手側コネクタ10の係合部材12の弾性部材12aは、USB装置1と相手側コネクタ10とが互いに嵌合された場合に、USB装置1のケース先端部41を上下から挟み込むので、USB装置1と相手側コネクタ10との嵌合状態を安定的に維持することができる。相手側コネクタ10の係合部材12の補助弾性部材12bは、弾性部材12aによる挟み込みを補助する。
USB装置1のケース先端部41に係合口43が設けられていない場合には、ケース先端部41の外面に、相手側コネクタ10の係合部材12の弾性部材12aが上下方方向から接触して、USB装置1と相手側コネクタ10との嵌合状態を維持する。
<変形例>
次に、上記のUSB装置に用いられる別の基板2Aについて、図14を用いて説明する。
図14(a)は、USB装置(電気コネクタ)1Aのケース先端部41Aを断面にして斜視的に示す。図14(b)は、USB装置1Aと、相手側コネクタ10との嵌合状態を断面にして示す。なお、相手側コネクタ10はその先端挿入部材11のみを示す。
また、図14においては、媒介導電部材6Bが用いられているが、別の媒介導電部材6、6A、6C〜6Gを用いることもできる。
図14(a)に示すように、例えば基板である電子部品2は、相手側コネクタ10の先端挿入部11の内部空間Sへの挿入完了状態にて、第2接触脚部63が相手側コネクタ10の接触部11bと押圧接触する位置に対応する表面部に、押圧された第2接触脚部63の先端部が収容される逃げ溝穴24を有する。逃げ溝穴24は、基板2Aの表面において、USB2.0用のパッド22に対して後方方向X2側で、かつ幅方向YにおいてUSB3.0用のパッド23に対してずらされた位置に形成されている。逃げ溝穴24は少なくとも、媒介導電部材6Bの第2接触脚部63Bの突出部分63Baの下方に位置している。
USB装置1Aの第2接触脚部63Bは、USB装置1Aが相手側コネクタ10内に挿入されて嵌合した場合、相手側コネクタ10の接触部11bとの接触によって基板2Aに向かって(下方方向Z1)に変位させられる。相手側コネクタの構成によっては、相手側コネクタの接触部と、USB装置の基板の主面との間のクリアランスが小さいものもあり、嵌合状態において接触脚部が基板の表面部に向かって過度に押し下げられて、基板に強接触し、媒介導電部材または基板が損傷するおそれがある。
しかしながら、逃げ溝穴24を第2接触脚部63Bの突出部分63Baの下方に設けることにより、図13(b)に示すように、第2接触脚部63Bは場合によっては嵌合状態において逃げ溝穴24内に進入する(逃げる)ことができ、第2接触脚部63Bと基板2Aとの接触を回避することができる。
なお、基板を用いる場合、逃げ溝穴は、基板の厚さ方向に貫通していてもよいが、基板の代わりにSiPを用いる場合には貫通していないことが好ましい。
<その他>
ケース本体4は、ケース先端部41を金属材料からなるシェルとして形成し、ケース後端部42をプラスチックのような合成樹脂から形成して、ケース先端部41とケース後端部42とを別体に形成することも可能である。ケース先端部41およびケース後端部42の接合形式は、公知の形式で行われ、例えばケース先端部41は、ケース後端部42にインサート成形により一体に形成することができる。内面側部分44は、ケース後端部42に一体成形することが好ましい。
さらに、ケース先端部41とケース後端部42は、例えば同一の金属材料から一体に形成されていてもよい。この場合、プラスチックのような絶縁材料からなる内面側部分44は、例えばケース先端部41またはケース後端部42の内面に所定の加工を施した上で、射出成形により取り付けることができる。
将来的にUSB規格が改定された場合にも、相手側コネクタを構成する先端挿入部材に設けられている接触部の配置が同じである限りは、上記の実施形態の媒介導電部材6〜6Gを用いることができる。
また、上記のUSB装置1においては、USB2.0用およびUSB3.0用にそれぞれ対応したものを記載したが、USB2.0用にのみ対応しているUSB装置の場合であっても、当業者であれば適宜USB装置の設計を変更して上記の媒介導電部材を用いることができる。
本発明に従う電気コネクタによれば、相手側コネクタの形状や、嵌合時における相手側コネクタと、電気コネクタを構成する電子部品(基板)との間のクリアランスにさほど影響されることなく、相手側コネクタの接触部と、基板やSiP等の電子部品等の接点部とのそれぞれの接触を、媒介導電部材を構成する2つの接触脚部を介して別個独立に安定して得ることができ、しかも、簡単な構造でかつ安価な電気コネクタを提供することが可能になった。
1 電気コネクタ(またはUSB装置)
2、2A 電子部品(または基板)
4 ケース本体
6 媒介導電部材
10 相手側コネクタ
11 先端挿入部材
11a、11b 接触部
21 接点部
22 USB2.0用のパッド
23 USB3.0用のパッド
24 逃げ溝穴
41 ケース先端部
42 ケース後端部
44 内面側部分
44a 収容孔
61 固定部
62 第1接触脚部
62a 突出部分
63 第2接触脚部
63a 湾曲部分
S 内部空間
X 先後方向

Claims (13)

  1. 複数の接点部が配置された表面を有する電子部品と、
    該電子部品の表面との間に、相手側コネクタを構成する先端挿入部材の挿抜を可能にする内部空間が形成されるように前記電子部品の周囲を取り囲んで配置され、前記相手側コネクタと嵌合する嵌合部をなすケース先端部、および該ケース先端部から後方に延びるケース後端部を有するケース本体と、
    該ケース本体の、前記電子部品の表面に対向する内面側部分に保持される固定部、および該固定部の異なる位置からそれぞれ前記ケース本体の先後方向のいずれかに向かって延在する一対の接触脚部を有し、該一対の接触脚部のうち、第1接触脚部が、前記電子部品の表面に配置された前記接点部に対して分離可能に弾性接触し、第2接触脚部が、前記内部空間に位置し、かつ前記相手側コネクタの前記内部空間への挿入完了状態で、前記相手側コネクタを構成する前記先端挿入部材に設けられている接触部に対して分離可能に弾性接触する複数の媒介導電部材と
    を具えることを特徴とする電気コネクタ。
  2. 前記ケース本体を構成する前記ケース先端部と前記ケース後端部とは、一体に形成されているか、又は別体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
  3. 前記固定部が保持される前記ケース本体の前記内面側部分は、前記ケース先端部もしくは前記ケース後端部に設けられているか、または前記ケース先端部と前記ケース後端部に跨がって設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気コネクタ。
  4. 前記ケース本体は、少なくとも前記媒介導電部材の前記固定部を保持する前記内面側部分が、絶縁材料からなることを特徴とする請求項1、2または3に記載の電気コネクタ。
  5. 前記第1接触脚部および第2接触脚部は、前記固定部からいずれも同じ方向に向かって延在していることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の電気コネクタ。
  6. 前記第1接触脚部および前記第2接触脚部は、前記固定部から互いに異なる方向に延在していることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の電気コネクタ。
  7. 前記第1接触脚部の、前記接点部と接触する部分、および前記第2接触脚部の、前記接触部と接触する部分は、凸状に形成してなることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の電気コネクタ。
  8. 前記第1接触脚部の凸状部分および前記第2接触脚部の凸状部分は、それぞれ前記接点部および前記接触部に向かって、互いに異なる方向に突出していることを特徴とする請求項7に記載の電気コネクタ。
  9. 前記ケース本体の前記内面側部分は、前記接点部のそれぞれに対応して配置されている前記複数の媒介導電部材のそれぞれの各前記固定部を保持した状態で収容する複数の収容孔を有することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の電気コネクタ。
  10. 前記電子部品は基板またはSiPであることを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の電気コネクタ。
  11. 前記電子部品は、前記相手側コネクタの前記内部空間への挿入完了状態にて、前記第2接触脚部が前記相手側コネクタの前記接触部と押圧接触する位置に対応する表面部に、押圧された前記第2接触脚部の先端部が収容される逃げ溝穴を有することを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の電気コネクタ。
  12. 前記複数の接点部は、USB規格に準拠して配置されているパッドであることを特徴とする請求項1から11までのいずれか1項に記載の電気コネクタ。
  13. 前記パッドは、USB2.0用のパッドおよびUSB3.0用のパッドであることを特徴とする請求項12に記載の電気コネクタ。
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