JP2017090334A - 検出方法および分析チップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 微量の検体から検査対象成分についての光学測定を精確に行うことができる検出方法およびこれに用いる分析チップの提供。
【解決手段】 検出方法は、標識されたリガンドが固定された被検表面を有する分析チップの当該被検表面に、前記リガンドと反応するアナライトを導入し、前記標識されたリガンドにアナライトを結合させることにより、当該標識されたリガンドに生じる光学的変化を検出することを特徴とする。この検出方法においては、前記アナライトが抗原であり、前記リガンドが前記抗原に対する抗体とすることができる。また、この検出方法においては、前記光学的変化の程度を測定することにより、前記アナライトの濃度を検出する構成とされることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、検出方法およびこれに用いる分析チップに関する。
血漿中に存在する特定の成分を分析する際、検体である血液に含まれる赤血球、白血球、血小板などの細胞成分を除去する必要がある。細胞成分を除去する方法としては、遠心分離方式の方法が広く一般的に用いられているが、数分から十数分の時間が必要であること、装置が大型であること、検体(血液)が多量に必要であることなどのデメリットがある。遠心分離方式の方法の他には、フィルタ方式の方法などがあるが、先述のデメリットを解決することはできない。
一方、近年、微細加工技術を利用したマイクロ流路チップの開発が盛んに行われており、例えば、特願2015−204728号、特願2015−204729号、特願2015−204730号には、毛細管力を用いて血漿を抽出することが開示されている。
しかしながら、毛細管力による血漿の抽出方法においては、抽出される血漿が微量であり、さらに、検体(血液)の送液のための駆動力が存在しないため、混合や洗浄といった操作が分析チップ内では行い難い、という問題がある。そのため、B/F分離(抗体と結合している抗原と、抗体と結合していない抗原との分離)が必要となるイムノアッセイ法はマイクロ流路中で行うことが困難である、という課題があった。
B/F分離が不要であるイムノアッセイ法としては、被検表面において蛍光物質によって標識された抗体をエバネッセント光成分によって励起させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、このような方法においては、蛍光物質によって標識されていない抗体が固定された被検表面に、検査対象成分(抗原)と蛍光物質によって標識された抗体とを混合したものが導入される。そして、抗原が被検表面に固定された抗体と蛍光物質によって標識された抗体とに挟まれる形で結合体が形成され、その結果、結合体を形成した蛍光物質によって標識された抗体のみがエバネッセント光成分によって励起される。従って、この方法においてはB/F分離は不要であるが、抗原と蛍光物質によって標識された抗体との均一な混合が必要となるなど、マイクロ流路中で行うことは困難であり、やはり微量の検体によって精確な光学測定結果を得ることができない。
特許第3362206号明細書
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、微量の検体から検査対象成分についての光学測定を精確に行うことができる検出方法およびこれに用いる分析チップを提供することを目的とする。
本発明の検出方法は、標識されたリガンドが固定された被検表面を有する分析チップの当該被検表面に、前記リガンドと反応するアナライトを導入し、
前記標識されたリガンドにアナライトを結合させることにより、当該標識されたリガンドに生じる光学的変化を検出することを特徴とする。
本発明の検出方法においては、前記アナライトが抗原であり、前記リガンドが前記抗原に対する抗体とすることができる。
本発明の検出方法においては、前記光学的変化の程度を測定することにより、前記アナライトの濃度を検出する構成とされることが好ましい。
本発明の検出方法においては、前記標識されたリガンドは、蛍光色素によって標識された消光状態のものであり、アナライトを結合させることにより蛍光を放射するものであることが好ましい。
本発明の検出方法においては、前記アナライトは、血漿中に含まれているものであることが好ましい。
本発明の分析チップは、上記の検出方法に使用される分析チップであって、
標識されたリガンドが固定された被検表面を有し、
前記標識されたリガンドは、当該リガンドと反応するアナライトを結合させたときに光学的変化を生じるものであることを特徴とする。
本発明の分析チップは、前記標識されたリガンドが固定された被検表面を有する、光透過性材料からなる基板を有し、
前記光学的変化が、前記被検表面におけるエバネッセント光成分により生じるものであることが好ましい。
本発明の分析チップは、前記被検表面が、前記基板における、検体が供給される流路に連通する測定用空間を区画する部材の表面である構成とすることができる。
本発明の分析チップは、液状の検体を流通させる第一流路と、この第一流路から分岐して形成された、当該第一流路に連通する第二流路とを内部に有する板状体よりなり、
前記第二流路は、前記第一流路を流通する検体から検査対象成分を分離することが可能な幅を有し、
当該第二流路の内壁面が被検表面とされることが好ましい。
本発明の検出方法によれば、標識されたリガンドが固定された被検表面を有する分析チップにこのリガンドと反応するアナライトを導入し、これらを結合させた状態において標識されたリガンドに生じる光学的変化を検出する。従って、当該検体に別途の操作を行うことなしに被検表面に導入することのみによって、当該標識されたリガンドに光学的変化を生じさせることができる。その結果、微量の検体から検査対象成分についての光学測定を精確に行うことができる。
本発明の分析チップの構成の一例を検出装置に配置された状態で示す平面図である。 図1に示す分析チップの構成のA−A断面端面図である。 図1に示す分析チップの要部を示す説明図であり、(a)は、第一流路、マイクロ流路および貯まり部を拡大して示す平面図、(b)は、(a)のB−B断面端面図である。 本発明の分析チップの構成の別の一例を検出装置に配置された状態で示す平面図である。 図4に示す分析チップの構成のC−C断面端面図である。 本発明の分析チップの構成のさらに別の一例を検出装置に配置された状態で示す平面図である。 図6に示す分析チップの構成のD−D断面端面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の検出方法は、標識されたリガンドが固定された被検表面を有する分析チップの当該被検表面にこのリガンドと反応するアナライトを導入し、標識されたリガンドにアナライトを結合させることにより、当該標識されたリガンドに生じる光学的変化を検出する方法である。具体的には、標識されたリガンドに生じる蛍光強度の変化を測定することにより、アナライトの濃度を算出する方法である。
まず、本発明の検出方法に用いられる分析チップについて説明する。
図1は、本発明の分析チップの構成の一例を示す平面図、図2は、図1に示す分析チップの構成のA−A断面端面図、図3は、図1に示す分析チップの要部を示す説明図であり、(a)は、第一流路、マイクロ流路および貯まり部を拡大して示す平面図、(b)は、(a)のB−B断面端面図である。
この分析チップ10は、血液などの液状の検体から、検査対象成分(アナライト)を含む血漿などの特定の成分を分離して当該アナライトの濃度などを光学測定により測定する検出方法に用いるバイオセンサチップである。
分析チップ10は、第一基板12および第二基板15よりなるチップ基体11を有し、第一基板12と第二基板15とが接合された板状体によって構成されている。
第一基板12および第二基板15の各々の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば0.1mm以上5.0mm以下である。
チップ基体11の第一基板12を構成する材料としては、光吸収性および自己粘着性を有するもの、例えば、黒色樹脂材料などを用いることができる。
また、チップ基体11の第二基板15を構成する材料としては、光源30からの光を透過し、さらに、自家蛍光が低い、例えばガラスやシクロオレフィンコポリマーなどの光透過性材料を用いることができる。
そして、この分析チップ10は、液状の検体を流通させる第一流路20と、この第一流路20に連通する、検体から分離された特定の成分が流入される複数の第二流路(以下、「マイクロ流路」ともいう。)25とを有する。マイクロ流路25の各々は、第一流路20から分岐して当該第一流路20に対して垂直方向に伸び、等間隔で離間して配列された状態で形成されている。
第一流路20における上流側端は、検体導入部21から導入された検体を貯留する検体貯留部22に接続されている。第一流路20の下流側端は、第一排出部23に接続されている。また、マイクロ流路25の各々の下流側端は、貯まり部26に接続されている。この貯まり部26の一端は、第二排出部28に接続されている。
図示の例では、第一流路20は、第一基板12に形成された第一流路用溝13aの内壁面と、第二基板15とによって区画されることにより形成されている。また、貯まり部26は、第一基板12に形成された貯まり部用凹所13bの内壁面と、第二基板15とによって区画されることにより形成されている。また、マイクロ流路25は、第一基板12に、第一流路用溝13aおよび貯まり部用凹所13bを連通する状態に、かつ、これらの深さよりも浅く形成されたマイクロ流路用溝16の内壁面と、第一基板12とによって区画されることにより形成されている。
第一流路20は、液状の検体(例えば血液)を流通させることが可能な幅を有する。本発明において、流路の「幅」とは、流路における当該流路が伸びる方向に垂直な断面において、当該流路の最も小さい幅を意味する。図示の例の第一流路20およびマイクロ流路25においては、分析チップ10の厚み方向の幅が最も小さい幅である。
このような第一流路20の幅は、10μm以上1000μm以下であることが好ましく、より好ましくは50μm以上300μm以下であり、特に好ましくは100μmである。第一流路20の幅が過小である場合には、マイクロ流路25に供給することができる特定の成分(例えば血漿)の量が少なくなり、特定の成分を抽出するために相当に長い時間を要する虞がある。一方、第一流路20の幅が過大である場合には、毛細管力が小さくなるために検体が流れるのが遅くなり、マイクロ流路25に到達するのに相当に長い時間を要するおそれがある。
また、第一流路20の上流側端からマイクロ流路25との分岐点までの長さは、特に限定されるものではないが、例えば10μm以上100mm以下である。
マイクロ流路25は、第一流路20を流通する検体(血液)から検査対象成分(アナライト)を含む特定の成分(血漿)を分離することが可能な幅を有する。
このようなマイクロ流路25の幅は、1μm以上5μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm以上2μm以下である。マイクロ流路25の幅が過小である場合には、抽出することができる特定の成分の量が少なくなるおそれがある。一方、マイクロ流路25の幅が過大である場合には、特定の成分(例えば血漿)以外の成分(例えば赤血球などの血球成分)が混入するおそれがある。
また、マイクロ流路25の長さは、特に限定されるものではないが、例えば1mm以上10mm以下である。
また、マイクロ流路25の数は、例えば10本以上1000本以下である。
また、貯まり部26における厚み方向の幅が10μm以上1000μm以下であることが好ましく、より好ましくは100μm以上500μm以下である。
また、貯まり部26における面方向の幅は、それぞれ0.1μm以上1.0mm以下であることが好ましい。
この分析チップ10においては、第一基板12内における光源30とマイクロ流路25との間の位置に、被検表面に光を導入するための空洞29が形成されている。空洞29は、光源30からの光を、第二基板15内において被検表面まで導光するときに、その下面において全反射させるためのものである。
そして、この分析チップ10においては、検査対象成分(アナライト)と特異的に反応する標識されたリガンドが表面に固定された被検表面が形成されている。
被検表面は、具体的には、検体が供給される第一流路20に連通する測定用空間であるマイクロ流路25を区画する部材の表面、具体的には、第二基板15におけるマイクロ流路用溝16と対向するマイクロ流路用領域面25Aからなる。
リガンドおよびアナライトとしては、アナライトが抗原であり、かつ、リガンドが当該抗原に対する抗体とされる。
アナライトとしては、例えばC反応性タンパク(CRP)や前立腺特異抗原(PSA)などのタンパク、薬物検査時のメタンフェタミンなどの低分子化合物など、血漿中に含まれているものが挙げられ、好適にその濃度を測定することができる。
標識されたリガンドは、当該リガンドと特異的に反応するアナライトを結合させたときに光学的変化を生じるものである。
標識されたリガンドは、蛍光色素によって標識された、アナライトが結合されていない状態において消光状態のものであり、アナライトを結合させることにより蛍光を放射するもの(Q−body(登録商標))であることが好ましい。ここに、「消光状態のもの」とは、光が完全に放射しない状態を意味するものではなく、所望の波長の蛍光を放射しない状態のものを意味する。
また、標識されたリガンドは、アクセプター色素を標識した第1のリガンドとドナー色素を標識した第2のリガンドとからなる、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を利用した系のものであってもよい。FRETを利用した系のものは、アクセプター色素を標識した第1のリガンドとドナー色素を標識した第2のリガンドとを一定の間隔を介して固定し、両者にアナライトが結合したときのみにFRETが生じて、ドナー色素からの蛍光が観測されるものである。
また、標識されたリガンドは、アナライトを結合させることにより、アナライトが結合されていない状態よりも蛍光強度が小さくなるものであってもよい。
標識されたリガンドの光学的変化は、被検表面におけるエバネッセント光成分により生じるものであることが好ましい。これにより、例えば特定の成分に、アナライト以外に蛍光を放射する物質が含有されている場合であっても、これらに係る蛍光を除外してアナライトに係る蛍光強度のみを精確に測定することができる。
また、標識されたリガンドの光学的変化は、アナライトの濃度依存的に光学強度が変化するものであることが好ましい。
リガンドを標識するための物質としては、例えばTAMRA(励起波長555nm、蛍光波長580nm)、Cy5(励起波長643nm、蛍光波長667nm)、ATTO655(励起波長663nm、蛍光波長684nm)などの蛍光色素を用いることができる。
標識されたリガンドは、マイクロ流路25を構成する第二基板15におけるマイクロ流路用溝16と対向するマイクロ流路用領域面25Aに、以下のように固定することができる。
すなわち、まず、マイクロ流路用領域面25Aをシランカップリング剤によって表面処理してカルボキシル基を付与する。シランカップリング剤としては、例えば(CH3 2 SiCl−(CH2 m −CONHS(アルテック社製)などを使用することができる。次いで、標識されたリガンドにおけるアミノ基をマイクロ流路用領域面25Aに固定されたカルボキシル基にアミンカップリングすることにより、標識されたリガンドをマイクロ流路用領域面25Aに固定することができる。
本発明の検出方法を実施する検出装置は、分析チップ10のマイクロ流路25の被検表面に対して当該分析チップ10の平面方向に伸びるシート状の光を照射する光源30と、マイクロ流路25の被検表面の標識されたリガンドから放射された光を受光する、第二基板15の端面15Aに対向する位置に配置された検出器40とを備えてなる。
光源30からの光の光路と、分析チップ10から検出器40に至る光の光路との交点位置には、分析チップ10からの光を透過すると共に光源30からの光を反射するダイクロイックミラー34が、光源30からの光の光路および分析チップ10から検出器40に至る光の光路の各々に対して45°に傾斜した状態で配置されている。また、光源30とダイクロイックミラー34との間には、入射される光を平行化するレンズ38が配置されている。
また、分析チップ10から検出器40に至る光の光路におけるダイクロイックミラー34と検出器40との間の光路上には、透過する光の波長域を制限する光学フィルタ35が配置されている。
光源30としては、特に限定されず、例えば半導体レーザ、He−Neレーザ、LED、ハロゲンランプなどを用いることができる。
例えばリガンドを標識するための蛍光色素としてTAMRAを用いる場合は、光源30としてピーク波長が520nmのものを用い、Cy5やATTO655を用いる場合は、光源30としてピーク波長が635nmのものを用いることができる。
光学フィルタ35としては、透過する光の波長域を、検査対象成分の濃度を測定するために必要な波長域に制限するバンドパスフィルタまたはロングパスフィルタが用いられている。
例えばリガンドを標識するための蛍光色素としてTAMRAを用いる場合は、ロングパスフィルタとして570nm以上の波長範囲の光を透過するものを用い、Cy5やATTO655を用いる場合は、ロングパスフィルタとして670nm以上の波長範囲の光を透過するものを用いることができる。
検出器40としては、アナライトの濃度を測定するために必要な波長域を含む光を検出することが可能なものが用いられ、具体的には、例えば光電子増倍管(フォトマル)、Siフォトダイオードなどの高感度光検出器を用いることができる。
本発明の検出方法において、蛍光色素によって標識されたリガンドが固定された分析チップ10を用いると共に血液を検体として用いた場合について説明する。
先ず、液状の検体(血液)が分析チップ10の検体導入部21から導入されて検体貯留部22に貯留される。検体貯留部22に貯留された検体は、毛細管現象によって第一流路20を流通し、マイクロ流路25との分岐点に到達する。そして、この分岐点においては、検体中におけるマイクロ流路25の幅より大きいサイズの成分(血球)は、マイクロ流路25に進入することができないため、第一流路20を下流側に向かって流通する。一方、検体中におけるマイクロ流路25の幅より小さいサイズの特定の成分(検査対象成分であるアナライトを含む血漿)は、マイクロ流路25に進入することができるため、マイクロ流路25を流通し、貯まり部26に流入される。
このとき、マイクロ流路25の被検表面においては、当該被検表面に固定された標識されたリガンドと特定の成分に含まれるアナライトとが結合し、特定の成分におけるアナライト以外の成分が貯まり部26に流入される。
一方、光源30から放射された光が、レンズ38およびダイクロイックミラー34を介して、分析チップ10のチップ基体11の第二基板15の端面15Aから入射され、第二基板15内を全反射しながら導光される。そして、マイクロ流路25の被検表面において生じたエバネッセント光成分によって、アナライトが結合された標識されたリガンドの蛍光色素が励起され、蛍光が放射される。放射された蛍光は、第二基板15内を全反射されながら導光され、端面15Aから出射されてダイクロイックミラー34および光学フィルタ35を介して、検出器40によって出射された蛍光の強度が検出される。そして、検出器40によって検出された蛍光強度に係るデータに基づいて検査対象成分であるアナライトの濃度が演算される。
第二基板15内を全反射しながら導光された光のうちエバネッセント光成分以外の成分は、第一基板12に照射されて当該第一基板12に吸収される。
以上の検出方法によれば、標識されたリガンドが固定された被検表面を有する分析チップ10にこのリガンドと反応するアナライトを導入し、これらを結合させた状態において標識されたリガンドに生じる光学的変化を検出する。従って、当該検体に別途の操作を行うことなしに被検表面に導入することのみによって、当該標識されたリガンドに光学的変化を生じさせることができる。その結果、微量の検体から検査対象成分についての光学測定を精確に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、本発明の検出方法に用いられる検出装置は、図4および図5に示されるように、検出器40は、第二基板15の端面15Aに対向する位置に設けられることに限定されず、第二基板15の下面(図5において下面)のマイクロ流路25に対向する位置に設けられていてもよい。この例において、光源30は、第二基板15の端面15Aに対向する位置に設けられている。
光源30と第二基板15との間の光路上には、入射される光を平行化するレンズ38が配置され、第二基板15と検出器40との間の光路上には、入射される光を平行化するレンズ39、および、透過する光の波長域を制限する光学フィルタ35が配置されている。図4および図5に示す検出装置におけるその他の構成は、図1および図2に示す検出装置における構成と同様である。
また、分析チップ10は、例えば、図6および図7に示されるように、検体導入部21から伸びる第一流路20が同等の幅の分岐路20A,20Bに分岐し、各分岐路20A,20Bから複数のマイクロ流路25に分岐した構成を有するものであってもよい。この例において、各マイクロ流路25は、シート状の光の幅方向と同方向に伸びる状態に、かつ、当該シート状の光の第二基板15内の上面における反射位置に、それぞれ形成されている。
本発明の検出方法は、血液中の血漿に含まれる特定の成分の濃度を分析する方法として有効に用いることができる。
10 分析チップ
11 チップ基体
12 第一基板
13a 第一流路用溝
13b 貯まり部用凹所
15 第二基板
15A 端面
16 マイクロ流路用溝
20 第一流路
20A,20B 分岐路
21 検体導入部
22 検体貯留部
23 第一排出部
25 マイクロ流路
25A マイクロ流路用領域面
26 貯まり部
28 第二排出部
29 空洞
30 光源
34 ダイクロイックミラー
35 光学フィルタ
38,39 レンズ
40 検出器

Claims (9)

  1. 標識されたリガンドが固定された被検表面を有する分析チップの当該被検表面に、前記リガンドと反応するアナライトを導入し、
    前記標識されたリガンドにアナライトを結合させることにより、当該標識されたリガンドに生じる光学的変化を検出することを特徴とする検出方法。
  2. 前記アナライトが抗原であり、前記リガンドが前記抗原に対する抗体であることを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
  3. 前記光学的変化の程度を測定することにより、前記アナライトの濃度を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検出方法。
  4. 前記標識されたリガンドは、蛍光色素によって標識された消光状態のものであり、アナライトを結合させることにより蛍光を放射するものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の検出方法。
  5. 前記アナライトは、血漿中に含まれているものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の検出方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の検出方法に使用される分析チップであって、
    標識されたリガンドが固定された被検表面を有し、
    前記標識されたリガンドは、当該リガンドと反応するアナライトを結合させたときに光学的変化を生じるものであることを特徴とする分析チップ。
  7. 前記標識されたリガンドが固定された被検表面を有する、光透過性材料からなる基板を有し、
    前記光学的変化が、前記被検表面におけるエバネッセント光成分により生じるものであることを特徴とする請求項6に記載の分析チップ。
  8. 前記被検表面が、前記基板における、検体が供給される流路に連通する測定用空間を区画する部材の表面であることを特徴とする請求項7に記載の分析チップ。
  9. 液状の検体を流通させる第一流路と、この第一流路から分岐して形成された、当該第一流路に連通する第二流路とを内部に有する板状体よりなり、
    前記第二流路は、前記第一流路を流通する検体から検査対象成分を分離することが可能な幅を有し、
    当該第二流路の内壁面が被検表面とされることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかに記載の分析チップ。

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