JP2017089564A - 可変容量型ピストンポンプ入力馬力設定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を大幅に増やすことなく、入力馬力の変化量を大きくとることができるコンパクトで、且つ低コストで製造可能な斜板式の可変容量型ピストンポンプを提供。【解決手段】シリンダ機構35は、ハウジング12に螺着されたシリンダ36と、前記シリンダ36の内孔37に摺動自在に嵌挿された段付形状のガイドピストン38と、前記ガイドピストン38の開口部39の底部に螺着されたストッパーボルト部材40と、シリンダ36の内孔に螺着されストッパーボルト部材40の軸芯方向に変位可能なスリーブ41と、前記スリーブ41に螺着し該スリーブ41の軸芯方向に変位可能な位置調整ロッド42と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は建設機械や産業機械用に用いられる可変容量型ピストンポンプに関するもので、さらに詳細には可変容量型ピストンポンプ入力馬力設定方法に関するものである。
従来、この種の斜板式可変容量型ピストンポンプとしては、例えば特許文献1及び特許文献2に示すものがある。いずれもポンプの入力馬力を一定に制御するため、ポンプ吐出圧力に応じて斜板の角度である傾転角を変化させて吐出流量を変化させる。例えば吐出圧力が上昇すると傾転角を小さくしてポンプ吐出量を減少させている。この馬力制御を一般的に定馬力制御と呼ぶ。
同様に例えば特許文献3に示すものがあり、この場合一般的な定馬力制御に加え、駆動源となる原動機の負荷余裕度に応じて外部信号により当初の設定馬力に対して減馬力したり増馬力することができる。
実開平4−06775号公報 実開平7−038601号公報 特開平5−180168号公報
しかしながら、特許文献1では、スプリング力によって設定された入力馬力を、外部信号によって変化させることはできない。
特許文献2では、傾転軸に連結されたアームに、パイロット圧力により作動するピストンを連接することで入力馬力の変更が可能であるが、構造が複雑になりまた部品点数が増えるという問題があった。また馬力の変化量はピストンの受圧面積に比例するためスペースの制約から馬力変化量を大きくすることには限界があった。
さらに、特許文献3では、定馬力制御をレギュレータを用いて行っており、レギュレータに作用する荷重自体が比較的小さいため馬力変化量を大きくとることができるが、レギュレータ方式の定馬力制御自体構造が複雑で大きなスペースを必要とするうえ高コストとなり、特にミニショベル用のポンプに適用することは現実的でない。
本発明は係る課題を解決するためになされたもので、部品点数を大幅に増やすことなく、入力馬力の変化量を大きくとることができるコンパクトで、且つ低コストで製造可能な可変容量型ピストンポンプ入力馬力設定方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための本発明は、
ハウジング内に駆動軸と共に回転可能に支持されたシリンダバレルと、前記シリンダバレルに軸方向に摺動可能に挿入された複数個のプランジャの頭部と摺動可能にされかつ前記駆動軸の回転方向には回転不能に前記ハウジング内に支持された斜板と、前記斜板の周方向の一端をばね部材に抗して前記プランジャの頭部に向けて摺動可能にされたシリンダ機構と、を有する可変容量型ピストンポンプにおいて、
前記シリンダ機構は、
前記ハウジングに螺着されたシリンダと、
前記シリンダ内に摺動可能に装着されたガイドピストンと、
前記ガイドピストンの先端部及び前記斜板の先端に設けられ前記プランジャ側に位置する前記ばね部材と、
前記ガイドピストンに螺着されたストッパーボルト部材と、
前記シリンダに螺着され前記ストッパーボルト部材の軸心方向に変位可能なスリーブと、
前記スリーブの内孔に嵌合し前記ストッパーボルト部材を停止するストッパと、
前記スリーブに螺着し該スリーブの軸心方向に変位可能な位置調整ロッドと、
を備え、
前記ばね部材の反対側の前記ガイドピストンにはパイロット圧力を接続し、前記パイロット信号圧により前記ガイドピストンがストロークし前記ばね部材の荷重が変化するようにして前記パイロット圧力によりポンプ入力馬力を調整すること特徴とする。
さらに本発明は、請求項1記載の可変容量型ピストンポンプ入力馬力調整方法において、
前記ガイドピストンのストロークは前記ストッパ及び前記位置調整ロッドにより規制され、かつ前記ストッパ及び前記位置調整ロッドはそれぞれその位置を調整可能であることを特徴とする。
本発明によれば、レギュレータを用いない定馬力制御ポンプにおいてもパイロット圧力によりポンプ入力馬力を大きく変化させることができ、部品点数を大幅に増やすことなく構成することが可能なため、安価な製品を提供することが可能になった。
本発明の実施の形態に係る可変容量型ピストンの概略構造を示す縦断面図である。 図1の動作説明図である。 吐出流量―吐出圧力の関係を示す線図である。
以下、本発明の可変容量型ピストンポンプ入力馬力設定方法につき好適の実施の形態を挙げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1において可変容量型ピストンポンプ10は、駆動軸13と共に回転可能にハウジング11、12内に支持されたシリンダバレル14と、前記シリンダバレル14に軸方向に摺動可能に挿入された複数個のプランジャ15の頭部とシュー16及びシューホルダ21を介して摺接可能にされ、かつ駆動軸13の回転に対して相対回転不能にハウジング11、12に支持された斜板18と、を備える。
前記プランジャ15は、駆動軸13と直角な回転軸19を持つ前記斜板18に摺接し、駆動軸13が1回転すると駆動軸13の軸心方向にストロークする。そして、プランジャ15の軸心方向の往復によるプランジャ室20の容積変化とシリンダバレル14を摺接する弁板23によって、吸入工程と吐出工程が切り換えられることにより、流体を吐出するピストンポンプ10を構成している。
前記斜板18の回転軸19は、前記プランジャ15が摺接する斜板18の平面30の反プランジャ側に位置している。
さらに、駆動軸13と並行に設けられたコントロールシリンダ31を配置している。このコントロールシリンダ31はハウジング12に例えば、ねじ機構により締結されたシリンダ32と、該シリンダ32に摺動自在に嵌挿されたコントロールピストン33と、を備える。前記コントロールシリンダ31の内部には、二次圧力を調整することが可能な減圧弁(図示しない)二次圧力を導くようになっている。
ハウジング12には駆動軸32に略同軸方向にシリンダ機構35が一体的に設けられている。
シリンダ機構35は、ハウジング12に螺着されたシリンダ36と、前記シリンダ36の内孔37に摺動自在に嵌挿された段付形状のガイドピストン38と、前記ガイドピストン38の開口部39の底部に螺着されたストッパーボルト部材40と、シリンダ36の内孔に螺着されストッパーボルト部材40の軸芯方向に変位可能なスリーブ41と、前記スリーブ41に螺着し該スリーブ41の軸芯方向に変位可能な位置調整ロッド42と、を備える。
さらに、斜板18の平面30とガイドピストン38の先端部38aとの間に係合するばね部材43と、スリーブ41の先端(図1で左端面)の内孔に嵌合しボルト部材40を停止するストッパ44と、を備える。
参照符号45、46は調整ナットを示すもので、調整ナット45はスリーブ41に螺合しており、調整ナット46は位置調整部材42に螺合しており、スリーブ41、位置調整
部材42の位置調整後、調整ナット45、46により位置決めされている。
本発明の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に動作ならびに作用効果について説明する。
図1において、パイロット圧力47の入力によりガイドピストン38はばね部材43の弾発力に打ち勝って該ばね部材43を圧縮する方向(図1で左方向)にストロークし、ストッパーボルト部材40がストッパ44に当接する。その結果、パイロット圧力47が入力されていない時に対してばね部材43の弾発力は増加し、ポンプの入力馬力は増大する。
一方、パイロット圧力47が入力されない時はばね部材43の弾発力によりガイドピストン38はばね部材43と反対方向(図1で右方向)に押し戻され、ガイドピストン38は位置調整ロッドに当接する。
その結果、ばね部材43の弾発力は低下し、ポンプの入力馬力は低下する。
このように、本発明はばね部材43の弾発力をガイドピストン38のストロークにより直接変化させるため、ばね部材43の弾発力重を大きく変化させることができ、ポンプの入力馬力の変化量を大きくすることが可能となる。
またガイドピストン38のストロークはストッパ44とロッド位置調整ロッド42の位置により決定し、ストッパ44と位置調整ロッド42の位置は調整可能としたことで、様々な仕様に合わせて図3に示すように入力馬力や馬力変化量が調整可能となった。
10 可変容量型ピストンポンプ 11、12 ハウジング
13 駆動軸 14 シリンダバレル
15 プランジャ 18 斜板
31 コントロールシリンダ 32 シリンダ
33 コントロールピストン 35 シリンダ機構
36 シリンダ 38 ガイドピストン
40 ストッパーボルト部材 41 スリーブ
42 位置調整ロッド 43 ばね部材
44 ストッパ 45、46 調整ナット
47 パイロット圧力

Claims (2)

  1. ハウジング内に駆動軸と共に回転可能に支持されたシリンダバレルと、前記シリンダバレルに軸方向に摺動可能に挿入された複数個のプランジャの頭部と摺動可能にされかつ前記駆動軸の回転方向には回転不能に前記ハウジング内に支持された斜板と、前記斜板の周方向の一端をばね部材に抗して前記プランジャの頭部に向けて摺動可能にされたシリンダ機構と、を有する可変容量型ピストンポンプにおいて、
    前記シリンダ機構は、
    前記ハウジングに螺着されたシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に装着されたガイドピストンと、
    前記ガイドピストンの先端部及び前記斜板の先端に設けられ前記プランジャ側に位置する前記ばね部材と、
    前記ガイドピストンに螺着されたストッパーボルト部材と、
    前記シリンダに螺着され前記ストッパーボルト部材の軸心方向に変位可能なスリーブと、
    前記スリーブの内孔に嵌合し前記ストッパーボルト部材を停止するストッパと、
    前記スリーブに螺着し該スリーブの軸心方向に変位可能な位置調整ロッドと、
    を備え、
    前記ばね部材の反対側の前記ガイドピストンにはパイロット圧力を接続し、前記パイロット信号圧により前記ガイドピストンがストロークし前記ばね部材の荷重が変化するようにして前記パイロット圧力によりポンプ入力馬力を調整すること特徴とする可変容量型ピストンポンプ入力馬力調整方法。
  2. 請求項1記載の可変容量型ピストンポンプ入力馬力調整方法において、
    前記ガイドピストンのストロークは前記ストッパ及び前記位置調整ロッドにより規制され、かつ前記ストッパ及び前記位置調整ロッドはそれぞれその位置を調整可能であることを特徴とする可変容量型ピストンポンプ入力馬力調整方法。
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