JP2017089291A - コンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置 - Google Patents
コンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017089291A JP2017089291A JP2015222361A JP2015222361A JP2017089291A JP 2017089291 A JP2017089291 A JP 2017089291A JP 2015222361 A JP2015222361 A JP 2015222361A JP 2015222361 A JP2015222361 A JP 2015222361A JP 2017089291 A JP2017089291 A JP 2017089291A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- top end
- indicating member
- concrete
- end indicating
- setting device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)
Abstract
【課題】コンクリート打設面にひび割れ防止溝を形成する。【解決手段】複数の細長い天端指示部材を地盤に沿って設置すると共に、各天端指示部材の地盤からの高さを天端設定装置を用いて所望のコンクリート仕上げ面の高さに設定し、地盤上に天端指示部材に対応する高さまで生コンクリートを供給し、天端指示部材を基準にして前記生コンクリートを均し、均したコンクリートの乾燥後に、前記天端指示部材をコンクリートから除去してひび割れ防止溝を形成する工程からなり、前記天端指示部材がくさび形状の断面を有し、前記天端設定装置は天端指示部材を、前記くさび形状の先細る先端が地盤の方向を向くように、かつ、地盤から離れる方向に離脱可能に、支持することを特徴とするコンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法。【選択図】図14
Description
この発明は、コンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置に関する。
この発明に関する背景技術としては、複数の天端設定装置を、コンクリート床を打設すべき領域に配置し、配置された天端設定装置間に天端指示部材を渡設し、天端指示部材を基準高さに保持してコンクリートの打設を行い、天端指示部材に沿って定木によるならし作業を行い、作業終了後に天端指示部材を打設面から除去するようにしたコンクリート打設面の仕上げ方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来のこのようなコンクリート打設面の仕上げ方法を用いて、ひび割れ防止溝を形成しようとすると、打設されたコンクリートの未乾燥時に、天端指示部材を打設面から除去すると、除去した後に形成される溝が崩れて打設面の美観を損ねることになり、また、打設されたコンクリートの乾燥後には、天端指示部材がコンクリートに強固に接着して容易に除去することが難しいという問題点があった。
この発明はこのような事情を考慮してなされたもので、天端指示部材の断面形状に工夫を加え、打設されたコンクリートの乾燥後に、コンクリートから天端指示部材を容易に除去してひび割れ防止溝をその美観を損なうことなく形成することが可能なコンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置を提供するものである。
この発明は、複数の細長い天端指示部材を地盤に沿って設置すると共に、各天端指示部材の地盤からの高さを天端設定装置を用いて所望のコンクリート仕上げ面の高さに設定し、地盤上に天端指示部材に対応する高さまで生コンクリートを供給し、天端指示部材を基準にして前記生コンクリートを均し、均したコンクリートの乾燥後に、前記天端指示部材をコンクリートから除去してひび割れ防止溝を形成する工程からなり、前記天端指示部材がくさび形状の断面を有し、前記天端設定装置は天端指示部材を、前記くさび形状の先細る先端が地盤の方向を向くように、かつ、地盤から離れる方向に離脱可能に、支持することを特徴とするコンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法を提供するものである。
天端指示部材がくさび形状の断面を有し、天端設定装置は天端指示部材をくさび形状の先細る先端が地盤の方向を向くように、かつ、地盤から離れる方向に離脱可能に支持するので、コンクリートの乾燥後に天端指示部材をコンクリート打設面から容易に引き抜いて、形状の整ったひび割れ防止溝を形成することができる。
この発明のコンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法は、複数の細長い天端指示部材を地盤に沿って設置すると共に、各天端指示部材の地盤からの高さを天端設定装置を用いて所望のコンクリート仕上げ面の高さに設定し、地盤上に天端指示部材に対応する高さまで生コンクリートを供給し、天端指示部材を基準にして前記生コンクリートを均し、均したコンクリートの乾燥後に、前記天端指示部材をコンクリートから除去してひび割れ防止溝を形成する工程からなり、前記天端指示部材がくさび形状の断面を有し、前記天端設定装置は天端指示部材を、前記くさび形状の先細る先端が地盤の方向を向くように、かつ、地盤から離れる方向に離脱可能に、支持することを特徴とする。
天端指示部材又は天端設定装置は乾燥後のコンクリートから天端指示部材を除去させるための除去機構を備えてもよい。
前記天端指示部材はフッ素樹脂でコーティングされ、前記天端設定装置は前記天端指示部材を離脱可能に嵌め込む溝を備えることが好ましい。
また、別の観点から、上記記載のコンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法に用いる天端設定装置を提供する。
この天端設定装置は、乾燥後のコンクリートから天端指示部材を除去するための除去機構を備えてもよい。
この天端設定装置において、前記天端指示部材を離脱可能に嵌め込む溝を備え、前記天端指示部材がフッ素樹脂でコーティングされていることが好ましい。
この天端設定装置は、記天端指示部材を保持する保持部材と、前記保持部材と結合し前記保持部材の地盤からの高さを調整する調整部材とを備えてもよい。
この天端設定装置は、前記調整部材が、雌ネジ部と、雌ネジ部に螺合する雄ネジ部とを備え、それによって前記高さを調整してもよい。
前記保持部材は、4方向から天端指示部材を保持可能な十字形の保持溝を備えてもよい。
以下、図面に示す実施形態1と2に基づいてこの発明を詳述する。これによってこの発明が限定されるものではない。
実施形態1
図1はこの発明の実施形態1に係る天端設定装置の上面図、図2は図1のA−A矢視断面図、図3(a)は実施形態1の保持部材の上面図、図3(b)は図3(a)に示す保持部材の正面図、図3(c)は図3(b)のB−B矢視断面図、図4(a)は実施形態1の天端指示部材の上面図、図4(b)は図4(a)のC−C矢視断面図、図4(c)は図4(a)に示す天端指示部材の側面図、図5は図1に示す天端設定装置の斜視図、図6は天端設定装置の設置状態を示す上面図、図7は天端設定装置の設定操作説明図、図8は図5に示す天端設定装置の使用状況を示す斜視図、図9は図4に示す天端指示部材の設置状態を示す上面図、図10〜図12はコンクリート打設工程の説明図、図13は実施形態1のひび割れ防止溝の形成方法の一工程を示す説明図、図14は実施形態1において完成したひび割れ防止溝を示す説明図、図15は図14のひび割れ防止溝の断面図である。
図1はこの発明の実施形態1に係る天端設定装置の上面図、図2は図1のA−A矢視断面図、図3(a)は実施形態1の保持部材の上面図、図3(b)は図3(a)に示す保持部材の正面図、図3(c)は図3(b)のB−B矢視断面図、図4(a)は実施形態1の天端指示部材の上面図、図4(b)は図4(a)のC−C矢視断面図、図4(c)は図4(a)に示す天端指示部材の側面図、図5は図1に示す天端設定装置の斜視図、図6は天端設定装置の設置状態を示す上面図、図7は天端設定装置の設定操作説明図、図8は図5に示す天端設定装置の使用状況を示す斜視図、図9は図4に示す天端指示部材の設置状態を示す上面図、図10〜図12はコンクリート打設工程の説明図、図13は実施形態1のひび割れ防止溝の形成方法の一工程を示す説明図、図14は実施形態1において完成したひび割れ防止溝を示す説明図、図15は図14のひび割れ防止溝の断面図である。
[天端設定装置および天端指示部材の構成]
図1と図2に示すように、天端設定装置1は、図4に示す天端指示部材10を保持するための保持部材2と、保持部材2の地盤13からの高さを調整する調整部材3とを備える。
図1と図2に示すように、天端設定装置1は、図4に示す天端指示部材10を保持するための保持部材2と、保持部材2の地盤13からの高さを調整する調整部材3とを備える。
調整部材3は円柱部材4と支持台5を備え、円柱部材4は外周に形成された雄ネジ部4aを備える。支持台5は、中央に同軸に隆起する円錐台部分を有する円盤状の部材からなり、円錐台部分は軸心を貫通する雌ネジ部5aを備える。
円柱部材4と支持台5とは、雄ネジ部4aが雌ネジ部5aに螺合することによって、上下方向に移動可能に結合されている。また、支持台5は、調整部材3を地盤13に固定するための固定ボルト8(図5)を貫通させる4つの貫通孔6を同一円周上に90度の間隔で備える。なお、円柱部材4は、その上端に工具(ネジ回し)係合用の溝4bを備えている。
図2、図3に示す保持部材2は、図8に示すように2つの天端指示部材10を突合わせて水平に保持するための2つの保持溝2aを上部に備え、保持部材2を円柱部材4の上端に嵌め込むための穴2cを下部に有し、嵌め込まれた保持部材2を円柱部材4の上端に固定するための固定ビス2bを側面に備える。保持溝2aは、図3(c)に示すように断面がくさび形状を有するように、保持溝2aの開口幅E1は底幅E2よりも大きく設定されている。
天端指示部材10は、図4(b)、(c)に示すように、長さL、幅W1、最大厚さt1の細長い帯状部材である。天端指示部材10は横断面がくさび形状を有するように、厚さがt1からt2(<t1)へ徐々に小さくなっている。
また、天端指示部材10は、その表面全体が撥水性やすべり性にすぐれた材料で被覆(コーティング)されている。天端指示部材10の両端部は、図4(b)に示すように、端部からそれぞれ長さFだけ切込んで形成された幅W2の突出部10bを備える。
突出部10bには、図4(a),(b)に示すように、天端指示部材10の幅方向に貫通する長さW2の雌ネジ穴が形成され、その雌ネジ穴には長さW2の止めネジ(虫ネジ)10aがその両端が雌ネジ穴から突出しないように螺合している。そして、突出部10bの上面には、止めネジ10aへの塵埃の付着を防止するため防塵用の粘着テープ10cが貼付けられている。
なお、突出部10bと、突出部10bに形成された雌ネジ穴と、雌ネジ穴に螺合する止めネジ10aが、後述するように、乾燥後のコンクリートから天端指示部材10を除去するための除去機構として機能する。
この実施形態に用いる上記構成要素の材料や寸法などは、次の通りであるが、これに限定されるものではない。
図4に示す天端指示部材10は、長さL=2498mm、幅W1=32mm、板厚6.0mmの帯状の軟鋼材を、図4(c)に示すように、最大板厚t1=6.0mm、最小板厚4.0mmのくさび形断面を有し、図4(b)におけるW1=32mm、W2=12mm、F=10mmとなるように加工して作成される。
また、止めネジ10aには六角穴付きで平先のM4(外径4mmのメートルネジ)の長さ12mmの炭素鋼製のものが用いられる。
図4に示す天端指示部材10は、長さL=2498mm、幅W1=32mm、板厚6.0mmの帯状の軟鋼材を、図4(c)に示すように、最大板厚t1=6.0mm、最小板厚4.0mmのくさび形断面を有し、図4(b)におけるW1=32mm、W2=12mm、F=10mmとなるように加工して作成される。
また、止めネジ10aには六角穴付きで平先のM4(外径4mmのメートルネジ)の長さ12mmの炭素鋼製のものが用いられる。
また、図2に示す円柱部材4には、M12(外径12mmのメートルネジ)の鋼材ネジを所定長さに切断して用いている。
図3に示す保持部材2は長さN=60mm、高さH=50mmであり、その2つの保持溝2aはそれぞれ、長さM=20mm、深さD=20mm、開口幅E1=6.0mm、底幅E2=4.5mmとなっている。
図3に示す保持部材2は長さN=60mm、高さH=50mmであり、その2つの保持溝2aはそれぞれ、長さM=20mm、深さD=20mm、開口幅E1=6.0mm、底幅E2=4.5mmとなっている。
また、保持部材2および支持台5は、ポリエチレン(PE)の素材を機械加工又はモールド成形することにより作成される。
図5に示す固定ボルト8にはM16の木工ネジ(鉄製)を用い、固定ビス2bには、M4の十字穴付き丸小ネジ(鉄製)を使用している。
なお、天端指示部材10の表面は、撥水性およびすべり性に優れたフッ素樹脂を用い、それを厚さ50μmでコーティングしている。
図5に示す固定ボルト8にはM16の木工ネジ(鉄製)を用い、固定ビス2bには、M4の十字穴付き丸小ネジ(鉄製)を使用している。
なお、天端指示部材10の表面は、撥水性およびすべり性に優れたフッ素樹脂を用い、それを厚さ50μmでコーティングしている。
[コンクリート打設面の指示方法]
このような構成を有する天端設定装置1と天端指示部材10とを用いてコンクリートの打設面(天端)を指示する方法を、次に説明する。
このような構成を有する天端設定装置1と天端指示部材10とを用いてコンクリートの打設面(天端)を指示する方法を、次に説明する。
まず、図6に示すように、複数の天端設定装置1(図5)を地盤上に設置する。そして、各天端設定装置1を天端指示部材10の長さLに対応させてピッチP=2.5mの間隔で位置決めする。
次に、図5に示すように、各天端設定装置1を固定ボルト8を用いて地盤に固定する。次に、図7に示すように、各天端設定装置1の保持部材2にレーザー検出器9を設置し、基準の天端高さを示すレーザビームLBをレーザ検出器9に照射する。
レーザ検出器9の所定位置にレーザビームLBが受光されるように、作業者は円柱部材4(直径12mm)を手動で軸中心に時計方向又は反時計方向に回転させ、雄ネジ部4aと雌ネジ部5aとの螺合作用により保持部材2の高さを調整する。
全ての保持部材2の高さ調整が完了すると、次に、図4に示す天端指示部材10を、図8、図9に示すように、縦方向に隣接する2つの天端設定装置1の保持部材2間に懸け渡し、固定ビス2b(図6)で保持部材2を円柱部材4に固定する。これによって、図9に示すように、各天端指示部材10は、ピッチP=2.5mで配置されると共に、所望の天端高さを指示することになる。
[打設面の仕上げ方法]
次に、このように設定された天端指示部材10を用いてコンクリートの打設面を仕上げる方法を説明する。
まず、図10に示すように、地盤13上に天端指示部材10が隠れるまで生コンクリート11を供給する。
次に、このように設定された天端指示部材10を用いてコンクリートの打設面を仕上げる方法を説明する。
まず、図10に示すように、地盤13上に天端指示部材10が隠れるまで生コンクリート11を供給する。
次に、作業者は、図11,図12に示すように、均し用具(トンボ)12の均し板(長さ3m)12aを、平行に配列された2つの天端指示部材10上に直交する方向に渡し、均し板12aの中央に直角に設けられた把手12bを矢印(図11,図12)の方向に向って引っ張る。
それによって、均し板12aは天端指示部材10の上を摺動するので、生コンクリート11は天端指示部材10の指示する高さに一様に均され、打設されたコンクリート表面が精度よく均一に仕上げられる。
なお、この実施形態では図7に示すように各レーザー検出器9に水平方向のレーザービームLBを照射してコンクリート仕上げ面が水平になるようにしたが、水平方向に対して、例えば、0.5〜1度の角度だけ傾斜したレーザービームを用いれば、天端指示部材10は水平に対してその角度で傾斜するように設定される。
従って、生コンクリート11の表面はその傾斜を有するように仕上げられることになる。これは、例えば水はけ用の勾配を必要とするビルの屋上や食品工場の床面などのコンクリート打設面の仕上げにきわめて有効である。
なお、図12,図13に示す均し用具(トンボ)12の均し板12aにバイブレータ(振動装置)を搭載し、均し板13aにコンクリートの打設表面に対して直交する方向に数十〜数百Hzの微振動を与えることにより、均し板12aをさらに小さい引っぱり力で、円滑に天端指示部材10上で摺動させることができる。
[ひび割れ防止溝の形成方法]
前述のようにして仕上げられたコンクリートの表面が乾燥すると、作業者は図13に示すように、コンクリート表面に露出する天端指示部材10の上面の粘着テープ10cを剥がす。
前述のようにして仕上げられたコンクリートの表面が乾燥すると、作業者は図13に示すように、コンクリート表面に露出する天端指示部材10の上面の粘着テープ10cを剥がす。
そして、同図のように六角レンチドライバー14を止めネジ10aの六角穴に挿入し、時計方向(矢印方向)に回転させる。
この回転により、止めネジ10aが下方に前進してコンクリート内部の保持部材2(図3)の上面を押圧するので、その反作用により天端指示部材10がコンクリートの打設面から浮き上がる。
作業者は各天端部材10の両端についてこの作業を行い、浮き上がった天端指示部材10をペンチのような工具を用いて引き抜く。
この回転により、止めネジ10aが下方に前進してコンクリート内部の保持部材2(図3)の上面を押圧するので、その反作用により天端指示部材10がコンクリートの打設面から浮き上がる。
作業者は各天端部材10の両端についてこの作業を行い、浮き上がった天端指示部材10をペンチのような工具を用いて引き抜く。
天端指示部材10はそのくさび形の断面形状と表面のフッ素樹脂コーティングのすべり作用により、容易に、円滑にコンクリート表面から引き抜かれ、図14に示すようなひび割れ防止溝15がコンクリート打設面11aに形成される。そして、その断面は図15に示すように形状の整ったくさび形となる。なお、天端指示部材10は、フッ素樹脂コーティングの作用によりコンクリートの付着がないので、再利用することが可能である。
実施形態2
[保持部材と天端指示部材の構成]
図16はこの発明の実施形態2の保持部材2Aを示す図3対応図である。
図16に示すように、この実施形態の天端設定装置1においては、実施形態1の保持部材2の代りに図16に示す保持部材2Aを使用している。保持部材2Aは4つの保持溝2aを備え、同時に最大4つの天端指示部材10A(図17)を十字方向に保持できるようになっている。その他の構成は実施形態1の天端設定装置1と同等である。
[保持部材と天端指示部材の構成]
図16はこの発明の実施形態2の保持部材2Aを示す図3対応図である。
図16に示すように、この実施形態の天端設定装置1においては、実施形態1の保持部材2の代りに図16に示す保持部材2Aを使用している。保持部材2Aは4つの保持溝2aを備え、同時に最大4つの天端指示部材10A(図17)を十字方向に保持できるようになっている。その他の構成は実施形態1の天端設定装置1と同等である。
図17はこの実施形態の天端指示部材10Aを示す図4対応図である。図17(a)に示すように、この実施形態の天端指示部材10Aにおいては、突出部10bの先端が90度の角度で尖った形状を有する。その他の構成は実施形態1の天端指示部材10と同等である。
[コンクリート打設面の指示方法]
このような構成を有する保持部材2Aと天端指示部材10Aとを用いてコンクリートの打設面(天端)を指示する方法を次に説明する。
このような構成を有する保持部材2Aと天端指示部材10Aとを用いてコンクリートの打設面(天端)を指示する方法を次に説明する。
まず、図18に示すように保持部材2Aを有する天端設定装置1を図6に示すように地盤上に設置してピッチP=2.5mで位置決めし、固定ボルト8(図18)で固定する。
次に、実施形態1の図7と同様にして保持部材2Aの高さを調整する。
次に、実施形態1の図7と同様にして保持部材2Aの高さを調整する。
次に、図6に示すように位置決めされた天端設定装置1の保持部材2A間に、図17に示す天端指示部材10Aを懸け渡し、固定ビス2bで保持部材2Aを円柱部材4に固定する。これによって図19に示すように、天端指示部材10Aを所望の高さで、縦方向にピッチP=2.5m、横方向にピッチPa=5.0mで配置することができる。
[打設面の仕上げ方法とひび割れ防止溝の形成方法]
実施形態1と同様に図10〜図12に示すようにしてコンクリートの打設面を仕上げる。そして、仕上げられたコンクリートの表面が乾燥するのを待って、実施形態1と同様にしてコンクリート打設面から天端指示部材10Aを引き抜くと、図21に示すような2.5m×5mのピッチを有するひび割れ防止溝15を容易に形成することができる。
実施形態1と同様に図10〜図12に示すようにしてコンクリートの打設面を仕上げる。そして、仕上げられたコンクリートの表面が乾燥するのを待って、実施形態1と同様にしてコンクリート打設面から天端指示部材10Aを引き抜くと、図21に示すような2.5m×5mのピッチを有するひび割れ防止溝15を容易に形成することができる。
なお、図20(a)、図20(b)、図20(c)は、それぞれ図19のQ部、R部、S部の拡大図である。
図20(a)では1つの保持部材2Aが4つの天端指示部材10Aを十字形に保持し、図20(b)では1つの保持部材2Aが3つの天端指示部材10AをT字形に保持し、図20(c)では1つの保持部材2Aが2つの天端指示部材10AをL字形に保持している。
図20(a)では1つの保持部材2Aが4つの天端指示部材10Aを十字形に保持し、図20(b)では1つの保持部材2Aが3つの天端指示部材10AをT字形に保持し、図20(c)では1つの保持部材2Aが2つの天端指示部材10AをL字形に保持している。
このように、この実施形態によれば、天端指示部材10Aの長さLの整数倍のピッチで縦横方向にひび割れ防止溝15を形成することができる。
実施形態3
図22はこの発明の実施形態3の保持部材2Bを示す図3対応図である。そして、図22(a)は保持部材2Bの上面図、図22(b)は保持部材2Bの正面図、図22(c)は保持部材2Bの側面図、図22(d)は図22(b)のB−B矢視断面図である。この実施形態では、図22に示す保持部材2Bを実施形態1の保持部材2の代りに用いている。
図22はこの発明の実施形態3の保持部材2Bを示す図3対応図である。そして、図22(a)は保持部材2Bの上面図、図22(b)は保持部材2Bの正面図、図22(c)は保持部材2Bの側面図、図22(d)は図22(b)のB−B矢視断面図である。この実施形態では、図22に示す保持部材2Bを実施形態1の保持部材2の代りに用いている。
図22(a)〜(d)に示すように、保持部材2Bは2つの保持溝2aの中央に溝底から溝の外へ突起する中空突起部2dを備える。中空突起部2dは厚さ0.3〜1mm程度の中空の角柱体であり、ポリエチレン(PE)を用いて保持部材2Bの他の部分と同時にモールド成形される。
そして、保持部材2Bの保持溝2aには、図22(b)に示すように、中空突起部2dを挟んで両側から天端指示部材10Bが挿入され、実施形態1と同様にコンクリート打設面の指示が行われる。
そして、保持部材2Bの保持溝2aには、図22(b)に示すように、中空突起部2dを挟んで両側から天端指示部材10Bが挿入され、実施形態1と同様にコンクリート打設面の指示が行われる。
なお、保持部材2Bには、図4に示す保持部材10から止めネジ10aとそのネジ穴を除去したもの、または、さらに端部の突出部10bを除去した平坦な端面を有するものが使用される。
そして、実施形態1と同様にコンクリートの打設とその打設面の均し作業を行う。仕上げられたコンクリートの表面が乾燥すると、作業者はバールのような適当な工具を用いて、中空角柱体の突起部2dを上方から破壊すると共に、その工具を差し込んで、天端指示部材10Bを浮き上がらせ、コンクリート打設面から除去する。つまり、この実施形態では、中空突起部2dが乾燥後のコンクリートから天端指示部材10Bを除去するための除去機構として機能する。
このようにして、実施形態1と同様に、図14に示すようなひび割れ防止溝15がコンクリート打設面に形成される。
そして、実施形態1と同様にコンクリートの打設とその打設面の均し作業を行う。仕上げられたコンクリートの表面が乾燥すると、作業者はバールのような適当な工具を用いて、中空角柱体の突起部2dを上方から破壊すると共に、その工具を差し込んで、天端指示部材10Bを浮き上がらせ、コンクリート打設面から除去する。つまり、この実施形態では、中空突起部2dが乾燥後のコンクリートから天端指示部材10Bを除去するための除去機構として機能する。
このようにして、実施形態1と同様に、図14に示すようなひび割れ防止溝15がコンクリート打設面に形成される。
1 天端設定装置
2,2A,2B 保持部材
2a 保持溝
2b 固定ビス
2c 穴
2d 中空突起部
3 調整部材
4 円柱部材
4a 雄ネジ部
4b 溝
5 支持台
5a 雌ネジ部
5b 溝
5c 窓
5d 突起部
6 貫通孔
7 接続部材
8 固定ボルト
9 レーザー検出器
10,10A,10B 天端指示部材
10a 止めネジ
10b 突出部
10c 粘着テープ
11 生コンクリート
11a コンクリート打設面
12 トンボ
12a 均し板
12b 把手
13 地盤
14 六角レンチドライバー
15 ひび割れ防止溝
2,2A,2B 保持部材
2a 保持溝
2b 固定ビス
2c 穴
2d 中空突起部
3 調整部材
4 円柱部材
4a 雄ネジ部
4b 溝
5 支持台
5a 雌ネジ部
5b 溝
5c 窓
5d 突起部
6 貫通孔
7 接続部材
8 固定ボルト
9 レーザー検出器
10,10A,10B 天端指示部材
10a 止めネジ
10b 突出部
10c 粘着テープ
11 生コンクリート
11a コンクリート打設面
12 トンボ
12a 均し板
12b 把手
13 地盤
14 六角レンチドライバー
15 ひび割れ防止溝
Claims (9)
- 複数の細長い天端指示部材を地盤に沿って設置すると共に、各天端指示部材の地盤からの高さを天端設定装置を用いて所望のコンクリート仕上げ面の高さに設定し、地盤上に天端指示部材に対応する高さまで生コンクリートを供給し、天端指示部材を基準にして前記生コンクリートを均し、均したコンクリートの乾燥後に、前記天端指示部材をコンクリートから除去してひび割れ防止溝を形成する工程からなり、前記天端指示部材がくさび形状の断面を有し、前記天端設定装置は天端指示部材を、前記くさび形状の先細る先端が地盤の方向を向くように、かつ、地盤から離れる方向に離脱可能に、支持することを特徴とするコンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法。
- 天端指示部材又は天端設定装置は乾燥後のコンクリートから天端指示部材を除去させるための除去機構を備える請求項1記載の方法。
- 前記天端指示部材はフッ素樹脂でコーティングされ、前記天端設定装置は前記天端指示部材を離脱可能に嵌め込む溝を備える請求項1又は2記載の方法。
- 請求項1記載のコンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法に用いる天端設定装置。
- 乾燥後のコンクリートから天端指示部材を除去するための除去機構を備える請求項4記載の天端設定装置。
- 前記天端指示部材を離脱可能に嵌め込む溝を備え、前記天端指示部材がフッ素樹脂でコーティングされている請求項4又は5記載の天端設定装置。
- 前記天端指示部材を保持する保持部材と、前記保持部材と結合し前記保持部材の地盤からの高さを調整する調整部材とを備える請求項4〜6のいずれか1つ記載の天端設定装置。
- 前記調整部材が、雌ネジ部と、雌ネジ部に螺合する雄ネジ部とを備え、それによって前記高さを調整する請求項7記載の天端設定装置。
- 前記保持部材は、4方向から天端指示部材を保持可能な十字形の保持溝を備える請求項7記載の天端設定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015222361A JP2017089291A (ja) | 2015-11-12 | 2015-11-12 | コンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015222361A JP2017089291A (ja) | 2015-11-12 | 2015-11-12 | コンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017089291A true JP2017089291A (ja) | 2017-05-25 |
Family
ID=58770042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015222361A Pending JP2017089291A (ja) | 2015-11-12 | 2015-11-12 | コンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017089291A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200091534A (ko) * | 2019-01-22 | 2020-07-31 | 한국도로공사 | 균열 유도 장치 및 이를 이용한 배수시설물의 줄눈 시공 방법 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4893630U (ja) * | 1972-02-09 | 1973-11-09 | ||
JPH04136362A (ja) * | 1990-09-20 | 1992-05-11 | Yamaide Kosan Kk | 建築物床面の押えコンクリート用目地材、及びその目地施工法 |
JPH05106337A (ja) * | 1991-10-16 | 1993-04-27 | Heiwa Concrete Kogyo Kk | コンクリート成形用の型枠 |
JPH10140835A (ja) * | 1996-11-12 | 1998-05-26 | Yasuyuki Tsuruta | コンクリート面の施工方法及びそれに使用する施工補助装置 |
-
2015
- 2015-11-12 JP JP2015222361A patent/JP2017089291A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4893630U (ja) * | 1972-02-09 | 1973-11-09 | ||
JPH04136362A (ja) * | 1990-09-20 | 1992-05-11 | Yamaide Kosan Kk | 建築物床面の押えコンクリート用目地材、及びその目地施工法 |
JPH05106337A (ja) * | 1991-10-16 | 1993-04-27 | Heiwa Concrete Kogyo Kk | コンクリート成形用の型枠 |
JPH10140835A (ja) * | 1996-11-12 | 1998-05-26 | Yasuyuki Tsuruta | コンクリート面の施工方法及びそれに使用する施工補助装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200091534A (ko) * | 2019-01-22 | 2020-07-31 | 한국도로공사 | 균열 유도 장치 및 이를 이용한 배수시설물의 줄눈 시공 방법 |
KR102206046B1 (ko) * | 2019-01-22 | 2021-01-22 | 한국도로공사 | 균열 유도 장치 및 이를 이용한 배수시설물의 줄눈 시공 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4192623A (en) | Adjustable joist hanger | |
US20130074425A1 (en) | Spacer and Associated Method for Laying Tile | |
JP2010043468A (ja) | アンカーボルトセット装置及び基礎の施工方法 | |
JP2017089291A (ja) | コンクリート打設面のひび割れ防止溝の形成方法とそれに用いる装置 | |
JP6709461B2 (ja) | 高さ調整補助具 | |
JP2012154040A (ja) | モルタルなどの吹き付け用定規 | |
JP6158894B2 (ja) | コンクリート打設面の仕上げ方法とそれに用いる天端設定装置 | |
JP2018184774A (ja) | コンクリート打設面の仕上げ方法 | |
KR101606330B1 (ko) | 거푸집 수평 조절장치 | |
CN211143795U (zh) | 一种放置激光标线控制仪的装置 | |
SE1451469A1 (sv) | Level screw | |
JP5893703B2 (ja) | 側溝再生用構造体 | |
AU2019250176B2 (en) | Building sheet positioner | |
KR101864988B1 (ko) | 석재패널 수평조절용 패드 | |
KR200381653Y1 (ko) | 건축물의 외장패널 고정장치 | |
US11794232B1 (en) | Tool for curving structural framing components | |
KR102631824B1 (ko) | 건축용 마감재 평탄화 기구 | |
JP4976582B1 (ja) | 据付面形成用型枠を用いた自動販売機の据付方法 | |
CN204267997U (zh) | 一种机床无预埋安装构件 | |
US20230082426A1 (en) | Tile niche holder tool, method, and system | |
KR20150126427A (ko) | 석재시공용 보강장치 | |
CN219080972U (zh) | 一种饰面清水混凝土模板系统 | |
JP7557351B2 (ja) | 壁材引寄せ治具および壁材引寄せ方法 | |
KR200337014Y1 (ko) | 거푸집 간격유지용 체결구 | |
CN211949430U (zh) | 一种瓷砖上灰板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170221 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170822 |