JP2017085986A - 茶飲料、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤、及び難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法 - Google Patents

茶飲料、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤、及び難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カフェインの含有量を低く抑えつつ、難消化性デキストリンの有する紙のような香り及び糊のような味を抑制可能な茶飲料、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤、並びに難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法を提供する。【解決手段】茶飲料は、難消化性デキストリンの含有量が5g/L以上であり、カフェインの含有量が30mg/L以下(0を含む)であり、植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを含む。穀物は、ハトムギ及び大麦からなる群から選択される1種以上を含むことが好ましい。また、植物葉は、明日葉、グァバ、柿、笹、クコ、よもぎ、アマチャヅル、桑、杜仲葉、シソ、びわ、大麦若葉、仙草、ドクダミ、オオバコ、ギムネマ、ルイボス、ラフマ、タンポポ、ペパーミント、モロヘイヤ、イチョウ、松葉、蓮、及びオリーブからなる群から選択される1種以上の植物葉を含むことが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、茶飲料、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤、及び難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法に関する。
難消化性デキストリンは、整腸作用、血糖値上昇抑制作用、中性脂肪上昇抑制作用を有することが知られており、飲料をはじめとする様々な食品に配合されている。
例えば、特許文献1には、難消化性デキストリンとコラーゲンとを含有する、緑茶、麦茶等の飲料が開示されている。該飲料は、難消化性デキストリンの作用に加え、コラーゲンを含むことにより美容への効果を高めることができるというものである。
特開2012−19764号公報
難消化性デキストリンやコラーゲンのような機能性を有する成分は、健康の面においては有効である一方で、成分によっては特有の臭いや味を有する場合があり、このような成分を飲料に配合することで、その成分特有の臭いや味を飲料に与えてしまう可能性がある。
例えば、上記特許文献1には、コラーゲンが特有の臭いや味を有することが記載されており、さらに、特許文献1においては、コラーゲンを緑茶や麦茶等の飲料に配合することで、コラーゲン特有の臭いや味を抑制できることが記載されている。
しかしながら、難消化性デキストリンも特有の紙のような香りや糊のような味を有する。特許文献1に記載の飲料は、コラーゲン特有の臭いや味を抑制することができるが、難消化性デキストリンの紙のような香り及び糊のような味を抑制できるものではない。
他方、カフェインは香りや味のマスキング効果を有することが知られており、カフェインを飲料中に多量に含むことで、難消化性デキストリンの特有の紙のような香りや糊のような味を抑制しうるとも考えられる。
しかしながら、カフェインを飲料中に多量に含むと、カフェイン自体の味が強くなるため、カフェインの味が苦手な人の嗜好に合わないという問題がある。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、カフェインの含有量を低く抑えつつ、難消化性デキストリンの有する紙のような香り及び糊のような味を抑制可能な茶飲料、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤、並びに難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、難消化性デキストリンを含む茶飲料において、植物葉の抽出液及び穀物の抽出液とを配合することにより、難消化性デキストリンの有する紙のような香り及び糊のような味を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 難消化性デキストリンの含有量が5g/L以上であり、カフェインの含有量が30mg/L以下(0を含む)であり、植物葉及び穀物の抽出液を含む、茶飲料。
(2) 前記穀物が、ハトムギ及び大麦からなる群から選択される1種以上を含む、(1)に記載の茶飲料。
(3) 前記植物葉が、明日葉、グァバ、柿、笹、クコ、よもぎ、アマチャヅル、桑、杜仲葉、シソ、びわ、大麦若葉、仙草、ドクダミ、オオバコ、ギムネマ、ルイボス、ラフマ、タンポポ、ペパーミント、モロヘイヤ、イチョウ、松葉、蓮、及びオリーブからなる群から選択される1種以上の植物葉を含む、(1)又は(2)に記載の茶飲料。
(4) 前記植物葉が、明日葉、よもぎ、月見草、大麦若葉、及びドクダミからなる群から選択される1種以上の植物葉を含む、(3)に記載の茶飲料。
(5) 前記植物葉の含有量に対する前記穀物の含有量の質量比が1〜40である、(1)から(4)のいずれかに記載の茶飲料。
(6) 前記穀物が焙煎された穀物である、(1)から(5)のいずれかに記載の茶飲料。
(7) 前記飲料が容器詰めである、(1)から(6)のいずれかに記載の茶飲料。
(8) 植物葉の抽出液と穀物の抽出液とからなる、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤。
(9) 難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法であって、
植物葉及び穀物の抽出液を、難消化性デキストリンを含む茶飲料に配合する工程を有する、方法。
本発明によれば、カフェインの含有量を低く抑えつつ、難消化性デキストリンの有する紙のような香り及び糊のような味を抑制可能な茶飲料、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤、並びに難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに特に限定されない。
<茶飲料>
本発明の茶飲料は、難消化性デキストリンの含有量が5g/L以上であり、カフェインの含有量が30mg/L以下(0を含む)であり、植物葉及び穀物の抽出液を含む。カフェインの含有量が30mg/L以下であることによって、カフェインの含有を感じさせることがなく、カフェインの味が苦手な消費者の嗜好にも合う茶飲料を得ることができる。また、カフェインを含有しないことによって、カフェイン自体の摂取を好まない消費者にとっても、安心して飲むことができる茶飲料を得ることができる。本発明において、「植物葉及び穀物の抽出液」とは、植物葉と穀物とを同時に抽出したものであってもよく、植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを別々に抽出し、混合したものであってもよい。
茶飲料中のカフェインの含有量は、30mg/L以下であり、20mg/Lがより好ましく、10mg/L以下がより好ましく、5mg/L以下がより好ましく、1mg/L以下がより好ましく、0が最も好ましい。後述するように、植物葉と穀物の抽出液により、カフェインの含有による抑制効果を期待せずとも、難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制することができる。よって、カフェインの摂取を好まない消費者が飲用しやすく、且つ、難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制することができることから、カフェインの含有量は少ない方がより好ましい。
茶飲料中のカフェインの含有量は、超高速液体クロマトグラフィー法(以下、UHPLC法と称する)により測定することができる。UHPLC法の分析条件は実施例に記載の通りである。なお、カフェインの含有量が0(ゼロ)とは、UHPLC法で測定した際に定量限界未満である場合又はカフェインを含まないを意味する。
ここで、難消化性デキストリンは、水溶性食物繊維の一種であり、デンプンをアミラーゼにより加水分解し、未分解の難消化性成分を集めたものである。本発明の茶飲料は、難消化性デキストリンを5g/L以上含有することによって、整腸作用、血糖値上昇抑制作用、中性脂肪上昇抑制作用等の健康保持増進効果を得ることができる。しかし、この難消化性デキストリン単独では、特有な紙のような香りや糊のような味を有する。これに対し、本発明の茶飲料においては、植物葉の抽出液から得られる苦味成分と穀物の抽出液から得られる甘味成分との相乗効果により、難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制することができる。この茶飲料は、カフェインを含まなくても、もしくはその含有量が少なくても、植物の抽出液と穀物の抽出液とを配合することにより、難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制する効果を十分に発現することができるのである。よって、カフェインの味が苦手な消費者もカフェインの摂取を好まない消費者にも、難消化性デキストリンによる上述した健康保持増進効果を得ることができる。
難消化性デキストリンの含有量は、5g/L以上であり、5g/L〜40g/Lが好ましく、15g/L〜30g/Lがより好ましい。難消化性デキストリンは健康保持増進効果を有するため、この健康保持増進効果をより得るためには、なるべく多くの量の難消化性デキストリンを茶飲料に配合した方が好ましい。一方で、上述の通り、難消化性デキストリンは特有な紙のような香りや糊のような味があるため、多量の難消化性デキストリンを茶飲料に配合すると、その紙のような香りや糊のような味がより強くなってしまう。しかしながら、上述したように、本発明においては、植物葉及び穀物の抽出液により、難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制できることから、健康保持増進効果を期待できる難消化性デキストリンをより多く含有させることができる。この観点から、難消化性デキストリンの含有量は、10g/L以上、さらに15g/L以上であることが好ましい。他方、難消化性デキストリンを多く配合する場合、植物葉及び穀物の抽出液の配合量を多くすれば、難消化性デキストリンは特有な紙のような香りや糊のような味を抑制できる一方で、植物葉及び穀物の抽出液の味が強くなりすぎるため、嗜好性を損なう恐れがある。そのため、難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制しつつ、植物葉により得られる苦味成分と穀物の抽出液から得られる甘味成分とによる嗜好性のバランスに優れた飲料を得るという観点からは、難消化性デキストリンの含有量が40g/L以下、30g/L以下であることがより好ましい。茶飲料中の難消化性デキストリンの含有量の測定は、消費者庁が設定する特定保健用食品(トクホ)許可制(健康増進法第26条)中の別添3「特定保健用食品(規格基準型)制度における規格基準」における別紙「成分規格」の「難消化性デキストリン」の項目における「定量法」において定められた液体クロマトグラフィーを用いた方法により行う(http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin1348.pdf、別紙の3〜4頁を参照)。
穀物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ハトムギ、大麦、小麦、麦芽等の麦類、玄米等の米類、黒豆等の豆類、トウモロコシ等を用いることができる。これらは単独でも用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制する観点から、これら穀物の中でも、麦類が好ましく、特にハトムギや大麦が好ましく用いられる。ハトムギや大麦は、炭水化物栄養価が高く、米や他の麦類に比べタンパク質を多く含むため、体内の新陳代謝を活発化させることが知られており、好ましく用いられる。ハトムギは、抗潰瘍性成分としてのコイクセノライドと、ひきつけを抑制する成分としてのコイクソールとを含有し、効用としては、抗酸化作用、美肌作用、イボとり作用等が知られており、好ましく用いられる。
植物葉としては、特に限定されるものではないが、例えば、明日葉、グァバ、柿、笹、クコ、よもぎ、アマチャヅル、桑、杜仲葉、シソ、びわ、大麦若葉、仙草、ドクダミ、オオバコ、ギムネマ、ルイボス、ラフマ、タンポポ、ペパーミント、モロヘイヤ、イチョウ、松葉、蓮、及びオリーブ等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これら植物葉の中でも、特に、明日葉、よもぎ、月見草、大麦若葉、及びドクダミは、消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制可能な成分(ポリフェノール等の苦味成分)を多く含むことが確認されており、好ましく用いられる。なお、植物葉としては、カフェインを多く含むとされる緑茶葉、紅茶葉、烏龍茶葉等は、茶飲料中の規定したカフェイン量の範囲内で用いるか、もしくは用いないことが好ましい。
上記植物葉の含有量に対する上記穀物の含有量の質量比は、1以上50以下であることが好ましく、より好ましくは1以上40以下、より好ましくは5.0以上30以下、より好ましくは10.0以上22.5以下である。植物と穀物とを上記範囲の比率で含有させることにより、難消化性デキストリンによる紙のような香りや糊のような味を抑制する効果が大きくなる。甘味と苦味とのバランスがよく、嗜好性の高い茶飲料を得る点からは、植物葉の含有量に対する穀物の含有量の質量比が10.0以上22.5以下であることがより好ましい。
また、上記植物葉及び/又は上記穀物は、焙煎された植物葉及び/又は焙煎された穀物であることが好ましい。植物を焙煎することにより、ポリフェノール等の水溶性の苦味成分を得やすくなり、難消化性デキストリンによる紙のような香りや糊のような味を抑制する効果も大きくなる。穀物を焙煎することにより、穀物に含まれる糖とタンパク質とのメイラード反応が生じやすくなり、香味や褐色が増強され、嗜好性の高い飲料を得ることができると同時に、難消化性デキストリンによる紙のような香りや糊のような味を抑制する効果も大きくなる。
<焙煎方法>
上述した植物葉及び穀物の焙煎方法は特に限定されず、一般的な焙煎方法を採用可能である。植物葉と穀物とを一緒に焙煎してもよいし、別々に焙煎してもよい。一般的な方法としては、熱風焙煎、砂炒焙煎、遠赤外焙煎等が挙げられる。通常、熱風焙煎が好ましいとされている。これは、熱風焙煎であれば熱伝導効率が良く、表面から中心まで均一に焼けるためである。熱風焙煎で充分に焙煎をすれば、他の焙煎方法を採用する場合と比較して、香ばしく、色の濃い抽出液が得られる傾向にあり、難消化性デキストリンが有する紙のような香りや糊のような味を抑制する効果も大きく、且つ嗜好性に優れた茶飲料を得ることができる。
また、焙煎の条件も特に限定されず、所望の焙煎の程度に応じて、適宜、焙煎時間や焙煎温度を調整することができる。一般的に焙煎時間は3分以上120分以下、焙煎温度は100℃以上400℃以下である。充分に焙煎された穀物や植物葉を使用することで、非常に香ばしく色の濃い抽出液を得ることができ、且つ難消化性デキストリンによる紙のような香りや糊のような味を抑制する効果も大きい。
<抽出方法>
上述した植物葉及び穀物の抽出方法は特に限定されず、一般的な抽出方法を採用可能である。植物葉と穀物とを一緒に抽出してもいし、別々に抽出してもよい。一般的な方法としては、水蒸気蒸留、液化炭酸ガス抽出、アルコール抽出、熱水抽出等の従来公知の抽出方法を用いることができる。また、抽出に用いる抽出溶媒の種類は、特に限定されるものではないが、脱イオン交換処理精製したもの又は蒸留水を用いることが好ましい。これらは、安価、手軽であり、且つ安全に調整し抽出設備に供することができる。なお、水以外の抽出溶媒としては、エタノールやその他の親水性有機溶媒が挙げられる。
抽出溶媒に対して、抽出効率化の目的で、食品添加物のいわゆる炭酸塩、リン酸塩、アスコルビン酸塩、アスコルビン酸等を適宜添加してもよい。
一度の抽出に用いる、焙煎された植物葉及び穀物の使用量は、特に限定されないが、抽出に用いる水1L当たりの植物葉及び穀物の使用量が少なくなるほど得られる抽出液の量は苦味、香味及び色が薄くなり、植物葉及び穀物の使用量が多くなるほど得られる抽出液の苦味、香味及び色は濃くなる。このため、焙煎された植物葉及び穀物から苦味、香味及び色を引き出すために最適な量に調整することが一般的である。
抽出液を得る際の抽出条件は特に限定されないが、抽出条件の中でも抽出温度、抽出時間、pH等の抽出条件は、抽出液に含まれる成分の種類や含有比に影響を与える。
抽出温度は特に限定されないが、穀物の抽出温度は80℃以上100℃以下であることが好ましい。上記温度範囲で抽出を行えば、抽出効率が高い。抽出時間も特に限定されないが、抽出時間は5分以上1時間以下の範囲内で行うことが好ましい。上記抽出時間で抽出液を得れば、熱による風味変化や香気成分の散逸を抑えつつ、香味や色等の所望の成分を抽出しやすい傾向にある。これにより、嗜好性に優れた茶飲料を得やすく、且つ難消化性デキストリンによる紙のような臭いや糊のような味を抑制する効果を得られやすい。抽出時のpHも特に限定されるものではないが、pH4以上pH9以下、特にpH5以上pH8以下の範囲で調整することが好ましい。pHが上記範囲にあれば、抽出効率を上昇させることが可能である。
また、本発明の茶飲料には、上記以外の従来公知のいずれの成分を加えてもよい。このような成分としては、例えば、香料、増粘剤、甘味料、乳化剤、機能性成分、保存料、安定剤、酸化防止剤、ビタミン類、ミネラル分、pH調整剤等が挙げられる。これらの成分の添加量は、得ようとする効果に応じて適宜調整できる。
本発明の茶飲料の提供形態は、特に限定されないが、常温で長期保存可能な状態で容器詰めされることが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)等のプラスチックボトル、スチールやアルミ等の金属缶、紙パック、パウチ容器等の密閉容器に茶飲料を充填封入して提供することができる。
<難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤>
本発明の難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤は、上述のようにして得られた植物葉の抽出液と穀物の抽出液とからなる。上述のようにして得られた植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを、難消化性デキストリンを含む茶飲料に配合して利用することにより、難消化性デキストリンによる紙臭又は糊味を抑制することができる。なお、「紙臭」とは、難消化性デキストリンがもつ特有の紙のような香りを意味する。「糊味」とは、難消化性デキストリンがもつ特有の糊のような特有な味を意味する。
<難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法>
本発明の難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法は、上述のようにして得られた植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを、難消化性デキストリンを含む茶飲料に配合する工程を有する。上述のようにして得られた植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを、難消化性デキストリンを含む茶飲料に配合する工程を有することにより、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味を抑制することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下記の表1に示すように、茶飲料中の難消化性デキストリンの含有量が20g/L、焙煎された大麦の含有量が4.0g/L、焙煎されたハトムギの含有量が5.0g/L、焙煎された植物葉(グアバ、明日葉、柿)の含有量が0.4g/Lであり、植物葉に対する穀物の質量比が22.5となるように、植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを配合した茶飲料を調整した。なお、植物葉の抽出液を得るに際しては、遠赤外線焙煎法により、焙煎温度200℃、焙煎時間5分で焙煎した後、蒸留水により抽出温度90℃、抽出時間20分で抽出した。また、穀物(大麦、ハトムギ)の抽出液を得るに際しては、熱風焙煎法により、焙煎温度200℃、焙煎時間30分で焙煎した後、蒸留水により抽出温度90℃、抽出時間20分間で抽出した。なお、茶飲料中のカフェイン量は、超高速液体クロマトグラフィー法(UHPLC法)により下記の分析条件により測定した。
UHPLC装置:株式会社島津製作所製 超高速液体クロマトグラフィー Nexera
カラム:Agilent ZORBAX ECLIPSEPLUS C18 粒子径1.8μm×内径3.0mm×長さ100mm
移動相A:0.17%リン酸含む超純水
移動相B:0.17%リン酸含むメタノール
検出:UV 230nm
試料注入量:3μl
送液量:1.2mL/分
カラムオーブン温度:45℃
測定波長:280nm
(実施例2)
茶飲料中の焙煎された植物葉(グアバ、明日葉、柿)の含有量が0.9g/Lであり、植物葉に対する穀物の質量比10.0である以外は、実施例1と同様に茶飲料を調整した。
(実施例3)
茶飲料中の焙煎された植物葉(グアバ、明日葉、柿)の含有量が1.8g/Lであり、植物葉に対する穀物の質量比5.0である以外は、実施例1と同様に茶飲料を調整した。
(比較例1)
茶飲料中に植物葉(グアバ、明日葉、柿)が配合されていない以外は、実施例1と同様に茶飲料を調整した。
Figure 2017085986
(官能性評価)
実施例1〜3及び比較例1の茶飲料について、訓練されたパネラーによりおいしさ、紙のような香り、糊のような味を感じるか、官能性評価を行った。その結果を以下の表2に示す。評価は、おいしさについては、特に感じるものを◎、感じるものを○、少し足りないと感じるものを△とした。紙のような香りや糊のような味については、気にならないものを○、気になるものを×とした。
Figure 2017085986
表2の結果から、植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを含む実施例1〜3では、植物葉が配合されていない比較例1に比べ、難消化性デキストリンによる紙臭や糊味を気にならないレベルまで低減できることがわかる。特に、穀物に対する植物葉の質量比が10〜22.5である実施例1、2では、穀物による甘味と植物葉による苦味との相乗効果でおいしさが特に感じられ好ましいことがわかる。

Claims (9)

  1. 難消化性デキストリンの含有量が5g/L以上であり、カフェインの含有量が30mg/L以下(0を含む)であり、植物葉の抽出液と穀物の抽出液とを含む、茶飲料。
  2. 前記穀物が、ハトムギ及び大麦からなる群から選択される1種以上を含む、請求項1に記載の茶飲料。
  3. 前記植物葉が、明日葉、グァバ、柿、笹、クコ、よもぎ、アマチャヅル、桑、杜仲葉、シソ、びわ、大麦若葉、仙草、ドクダミ、オオバコ、ギムネマ、ルイボス、ラフマ、タンポポ、ペパーミント、モロヘイヤ、イチョウ、松葉、蓮、及びオリーブからなる群から選択される1種以上の植物葉を含む、請求項1又は2に記載の茶飲料。
  4. 前記植物葉が、明日葉、よもぎ、月見草、大麦若葉、及びドクダミからなる群から選択される1種以上の植物葉を含む、請求項3に記載の茶飲料。
  5. 前記植物葉の含有量に対する前記穀物の含有量の質量比が1以上40以下である、請求項1から4のいずれかに記載の茶飲料。
  6. 前記穀物が焙煎された穀物である、請求項1から5のいずれかに記載の茶飲料。
  7. 前記飲料が容器詰めである、請求項1から6のいずれかに記載の茶飲料。
  8. 植物葉の抽出液と穀物の抽出液とからなる、難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制剤。
  9. 難消化性デキストリンの紙臭又は糊味の抑制方法であって、
    植物葉の抽出液及び穀物の抽出液を、難消化性デキストリンを含む茶飲料に配合する工程を有する、方法。
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