以下では、図面を参照して本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。
<第1実施例>
図1は、本発明の第1実施例に係るエネルギー貯蔵システムの概略的な構成を示した図である。
図1において、エネルギー貯蔵システムは、発電装置100、エネルギー貯蔵装置200、及び負荷300を含む。
前記発電装置100は、電気エネルギーを生産する。発電装置100は、太陽光発電装置であってもよく、これとは別に、風力発電装置であってもよい。前記発電装置100が太陽光発電装置である場合、前記発電装置100は、太陽電池アレイであってもよい。前記太陽電池アレイは、複数の太陽電池モジュールを結合したものである。太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルを直列または並列に連結して、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換して所定の電圧と電流を発生させる装置である。したがって、前記太陽電池アレイは、太陽エネルギーを吸収して電気エネルギーに変換する。
また、前記発電装置100が風力発電装置である場合、前記発電装置100は、風力エネルギーを電気エネルギーに変換するファンであってもよい。
一方、前記発電装置100は、これに限定されるものではなく、前記太陽光発電装置及び風力発電装置の他にも潮力発電装置で構成されてもよい。しかし、これは例示的なものであり、前記発電装置100は前述した種類に限定されるものではなく、太陽熱や地熱など、新再生エネルギーを利用して電気エネルギーを生成する発電システムを全て含むことができる。
エネルギー貯蔵装置200は、前記発電装置100を介して変換された電気エネルギーを利用して、バッテリ240の充電のための充電電力を供給したり、負荷300の駆動のための駆動電力を供給する。
このために、前記エネルギー貯蔵装置200は、電力管理システム(PCS:Power Condition System)を構成する電力変換部と、エネルギー貯蔵システム(ESS: Energy Storage System)を構成するエネルギー貯蔵部を含む。
電力変換部は、前記発電装置100と連結されて、前記発電装置100から出力される直流電力を受信し、前記受信した直流電力を利用して前記充電電力及び駆動電力を供給するための多数の直流―直流コンバータを含む。
エネルギー貯蔵部は、前記多数の直流―直流コンバータのうちいずれか1つの特定直流―直流コンバータと連結されて、前記連結された直流―直流コンバータを介して出力される電力によって充電動作を行うか、他の直流―直流コンバータへの電力供給のための放電動作を行うバッテリ240と、前記バッテリ240の状態を管理するバッテリ管理システム(BMS)250を含む。
負荷300は、前記エネルギー貯蔵装置200から電気エネルギーの供給を受けて電力を消耗する。実施例において、前記負荷300は、前記エネルギー貯蔵装置200と一体に形成され、それにより、前記エネルギー貯蔵装置200を介して供給される電気エネルギーの供給を受けて電力を消耗することができる。ここで、前記負荷は、前記電力変換部から直接電力の供給を受けることができる。
具体的に、前記負荷300は、移動通信端末(図示せず)と移動通信サーバ(図示せず)との間の信号を中継するための中継器と、前記中継器が設置された位置に設置されて、前記中継器の周りの状態を撮影するカメラを含む。
実施例に係るエネルギー貯蔵システムは、陰影地域に分類される山岳地域のような場所に設置することができる。前記発電装置100は、架台のような構造物に設置され、前記エネルギー貯蔵装置200は、重量などを考慮して底に設置されることが好ましい。
以下では、前記のように構成されたエネルギー貯蔵システムについて、より具体的に説明する。
図2は、第1実施例に係るエネルギー貯蔵装置200の詳細構成図である。
図2において、エネルギー貯蔵装置200は、第1コンバータ210、第2コンバータ220、第3コンバータ230、バッテリ240、BMS250、及びシステム制御部260を含む。
第1コンバータ210は、一端が発電装置100と連結され、他端が第2コンバータ220、第3コンバータ230、及びバッテリ240と連結される。また、第1コンバータ210は、実施例により前記他端がBMS250とさらに連結されてもよい。
第1コンバータ210は、発電装置100を介して出力される直流電力の電圧を変換する。即ち、第1コンバータ210は直流―直流コンバータであり、それにより前記発電装置100を介して出力される第1レベルの直流電力を第2レベルの直流電力に変換する。
即ち、前記発電装置100が供給する電力を前記バッテリ240、第2コンバータ220、及び第3コンバータ230に入力するためには変圧が必要である。したがって、前記第1コンバータ210は、前記発電装置100が生産する電力の電圧を前記第2コンバータ220、前記第3コンバータ230、及び前記バッテリ240に入力できる電圧の大きさに変換する。
例えば、前記発電装置100を介して生成された直流電力の電圧は120Vであってもよく、これにより前記第1コンバータ210は、前記直流電力の電圧を52Vに降圧して出力する。
一方、前記第1コンバータ210は、前記発電装置100から出力される電力が交流電力である場合、前記交流電力を直流電力に変換する整流回路(図示せず)をさらに含むことができる。
また、前記第1コンバータ210は、日射量、温度、風速などの変化に応じて前記発電装置100で生産する電力を最大に得ることができるように、最大電力点追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)制御を行うMPPTコンバータを含むことができる。
一方、前記第1コンバータ210は、前記発電装置100で生産される電力が無い場合、電源オフなどを介して消費電力を最小化することができる。
第2コンバータ220は、一端が前記第1コンバータ210及び前記バッテリ240と連結され、他端が負荷300と連結される。第2コンバータ220は、前記第1コンバータ210を介して出力される直流電力の電圧または前記バッテリ240を介して出力される直流電力の電圧を変換する。前記第2コンバータ220は、第1レベルの直流電力を他のレベルの直流電力に変換する直流―直流コンバータである。
前記第1コンバータ210及び/又は前記バッテリ240が出力する電力を負荷300に入力するためには、前記負荷300で必要とされる電圧への変換が行われなければならない。したがって、前記第2コンバータ220は、前記第1コンバータ210及び/又は前記バッテリ240が出力する直流電力の電圧を、前記負荷300で必要とされる電圧の大きさに変換する。例えば、前記第2コンバータ220は、前記一端を介して前記第1コンバータ210及び/又は前記バッテリ240から52Vの直流電力を受信することができ、これにより、前記負荷300と連結された他端に48Vの直流電力を出力することができる。
第3コンバータ230は、一端が前記第1コンバータ210及び前記バッテリ240と連結され、他端が負荷300と連結される。第3コンバータ230は、前記第1コンバータ210を介して出力される直流電力の電圧または前記バッテリ240を介して出力される直流電力の電圧の大きさを変換する。前記第3コンバータ230は、第1レベルの直流電力を他のレベルの直流電力に変換する直流―直流コンバータである。
前記第1コンバータ210及び/又は前記バッテリ240が出力する電力を負荷300に入力するためには、前記負荷300で必要とされる電圧への変換が行われなければならない。したがって、前記第3コンバータ230は、前記第1コンバータ210及び/又は前記バッテリ240が出力する直流電力の電圧を、前記負荷300で必要とされる電圧の大きさに変換する。例えば、前記第3コンバータ230は、前記一端を介して前記第1コンバータ210及び/又は前記バッテリ240から52Vの直流電力を受信することができ、これにより、前記負荷300と連結された他端に27Vの直流電力を出力することができる。
バッテリ240は、一端が前記第1コンバータ210と連結され、他端が前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230と連結される。バッテリ240は、充電モードにおいて前記一端を介して連結された第1コンバータ210から充電電力を受信し、前記受信した充電電力によって充電動作を行う。また、バッテリ240は、放電モードにおいて既に貯蔵された電力を前記他端に連結された前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230に出力する。
前記バッテリ240は、前記充電動作及び放電動作を行うために、多数個のバッテリセルで構成されたバッテリパックを含む。前記バッテリパックに含まれている多数個のバッテリセルは、安定性、寿命の向上、及び高出力を得るために、各バッテリセルの電圧を均一に維持させる必要がある。
バッテリ管理システム(BMS)250は、前記バッテリパックのバッテリセルを充電または放電しながら各バッテリセルが適切な電圧を維持できるように管理する。しかし、多数個のバッテリセルは、内部インピーダンスの変化などの様々の要因によって平衡状態を安定的に維持し難いため、バッテリ管理システム(BMS)250では、多数のバッテリセルの充電状態を平衡化させるためのバランシング機能を有する。
例えば、バッテリパック内の各バッテリセルの自己放電率の差によって、経時的にバッテリセル間の充電状態(STATE OF CHARGE、以下、「SOC」とする)に差が生じることになる。したがって、このようなバッテリセル間の容量不均衡を克服するために、バッテリセル毎に充電(BOOST)及び/又は放電(BUCK)させるための別途の回路を構成する。
前記のようなバッテリパック内のバッテリセルは、一定の電圧を維持するためにバッテリ管理システム(BMS)250によって管理され、バッテリ管理システム(BMS)250によって一定の電圧を放出することができる。
例えば、バッテリ管理システム(BMS)250は、バッテリセルの電圧を検出し、それをシステム制御部260に伝達することができる。そして、システム制御部260は、バッテリの電圧が下限値以下に降下する場合、前記第1コンバータ210を介して出力される直流電力を前記バッテリ240に供給することができる。また、システム制御部260は、バッテリの電圧が上限値以上に上昇する場合、前記バッテリ240に充電された電力を第2コンバータ220及び第3コンバータ230に供給することができるが、前記電圧検出方式に限定されるものではない。
前記バッテリ240を構成するバッテリセルは、充電及び放電が可能な二次電池で構成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。
一方、バッテリ管理システム(BMS)250は、バッテリ240の充電状態であるSOCレベルを含んだバッテリ状態をモニタリングすることができる。そして、バッテリ管理システム(BMS)250は、前記バッテリ240の状態に関するバッテリ状態情報をシステム制御部260に伝達することができる。例えば、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、バッテリ240の電圧、電流、温度、残余電力量、寿命、及び充電状態のうち少なくとも1つ以上をモニタリングし、前記モニタリングされたバッテリ240の状態情報を前記システム制御部260に伝達することができる。
また、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、前記バランシング機能の他にも前記バッテリ240に対する過充電保護機能、過放電保護機能、過電流保護機能、過電圧保護機能、及び過熱保護機能のうち少なくとも1つ以上の機能を行うことができる。
また、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、バッテリ240のSOCレベルを調節することができる。具体的に、バッテリ管理システム(BMS)250は、システム制御部260から制御信号を受信し、前記受信された制御信号を基に前記バッテリ240のSOCレベルを調節することができる。
システム制御部260は、第1コンバータ210、第2コンバータ220、及び第3コンバータ230の電力変換動作を制御し、バッテリ240の充電及び放電動作を制御する。
システム制御部260は、負荷300が重負荷である場合、バッテリ240の放電が行われるようにして、前記バッテリ240の放電によって出力された電力によって、前記負荷300に駆動電力が供給されるようにする。このとき、システム制御部260は、前記バッテリ240から出力された電力が前記第2コンバータ220及び前記第3コンバータ230に供給されるように制御することができる。
また、システム制御部260は、負荷300が軽負荷である場合、前記第1コンバータ210で変換された直流電力を前記バッテリ240に供給し、前記供給される直流電力によって前記バッテリ240の充電が行われるように制御する。このとき、システム制御部260は、前記バッテリ240の充電状態(State Of Charge、SOC)に応じて前記バッテリ240の動作モード(充電モード及び放電モード)を制御することができる。
前記システム制御部260は、前記負荷300の運営条件情報を記憶し、前記記憶した運営条件情報を基準に前記負荷300に供給される電力を制御する。前記運営条件情報は、前記負荷300の駆動時間情報を含むことができ、前記システム制御部260は、前記駆動時間情報を基に、前記負荷300の運転が必要な時間のみに前記負荷300に駆動電力が供給されるようにする。
他の方法として、システム制御部260は、第1コンバータ210から出力される電力を出力指令値と比較し、その比較結果に応じて前記第1コンバータ210から出力される電力の経路を制御することができる。ここで、前記出力指令値とは、前記負荷300で必要とされる駆動電力値、つまり前記負荷300に出力される出力電力に対する指令値を意味する。例えば、第1コンバータ210から出力される電力が前記出力指令値を超過する場合、前記システム制御部260は、前記第1コンバータ210から出力される電力と前記出力指令値との差に当たる電力が前記バッテリ240に供給されて、前記バッテリの充電が行われるように制御することができる。これにより、前記バッテリ240は、充電モードで動作し、前記第2コンバータ220及び前記第3コンバータ230は、前記第1コンバータ210を介して出力される電力を基に、前記出力指令値に対応する電力を前記負荷300に供給することができる。
また、前記第1コンバータ210から出力される電力が前記出力指令値未満である場合、前記システム制御部260は、前記第1コンバータ210から出力される電力と前記出力指令値との間の差に対応する電力が放電されるように、前記バッテリ240を制御することができる。これにより、前記バッテリ240は放電モードで動作することができる。そして、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230は、前記第1コンバータ210及び前記バッテリ240を介して出力される電力を変換して、前記負荷300で必要とされる出力指令値に対応する電力を出力する。
このように、システム制御部260は、前記エネルギー貯蔵装置200の全体的な動作を制御し、それにより前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードを決定することができる。
前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードは、前記発電装置100で生成された電力を利用して、負荷300に駆動電力を供給する第1動作モードと、前記発電装置100で生成された電力を利用して、バッテリ240に充電電力及び負荷300に駆動電力を供給する第2動作モードと、前記発電装置100で生成された電力と前記バッテリ240に充電された電力を利用して、前記負荷300に駆動電力を供給する第3動作モードと、前記発電装置100で生成された電力を利用して、前記バッテリ240に充電電力を供給する第4動作モードと、前記バッテリ240に充電された電力を利用して、前記負荷300に駆動電力を供給する第5動作モードと、前記バッテリ240に充電電力及び前記負荷300に駆動電力をいずれも供給しない第6動作モードを含むことができる。
前記システム制御部260は、前記発電装置100の発電量、前記バッテリ240の充電状態、前記負荷300の運転条件などを考慮して、前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードを前記第1乃至第6動作モードのうちいずれか1つの動作モードに設定し、前記設定された動作モードにより前記第1コンバータ210、第2コンバータ220、第3コンバータ230、及びバッテリ240の動作が行われるように制御する。
前記システム制御部260は、前記設定された動作モードにより前記第1乃至第3コンバータ210、220、230を構成するスイッチング素子のスイッチング動作を制御するための制御信号を出力することができる。ここで、前記制御信号とは、それぞれのコンバータの入力電圧に応じたデューティ比の最適制御を通じて、前記それぞれのコンバータの電力変換による損失を最小化することができる信号を意味する。このために、前記システム制御部260は、それぞれのコンバータの入力端及び出力端のうち少なくともいずれか1つから、好ましくは全てのコンバータから電圧、電流、及び温度値を感知し、前記感知した電圧、電流、及び温度値を基に前記制御信号を生成及び出力することができる。
システム制御部260は、前記バッテリ240の充電状態を確認し、前記確認した充電状態に応じて前記バッテリ管理システム(BMS)250への駆動電力の供給を制御する。詳細には、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、バッテリ240から駆動に必要な電力の供給を受け、前記供給を受けた電力を基に前記バッテリ240の動作を制御したり、前記バッテリ240の状態をモニタリングする。
このとき、前記負荷300に供給する電力に対する出力指令値が高いか、前記発電装置100から出力される電力が低い場合、前記バッテリ240は充電モードで動作せず、放電モードまたはスリープモードで動作することになる。そして、前記のような放電モードまたはスリープモードでの継続的な動作によって前記バッテリ240のSOCレベルが既設定された最低基準値(例えば、5%)以下に下がる場合、前記バッテリ240は運転停止(Shut down)することになる。この場合、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、前記バッテリ240の運転停止によって駆動電力の供給を受けることができず、これにより、前記バッテリ240の動作が正常に行われなくなる。
これにより、システム制御部260は、前記のように前記バッテリ240の運転停止が行われると、前記発電装置100から出力される電力が存在するか否かを判断し、前記発電装置100から出力される電力が存在する場合、前記第1コンバータ210を介して変換された電力によって前記バッテリ管理システム(BMS)250に駆動電力が優先的に供給されるようにする。そして、システム制御部260は、前記供給される駆動電力によって前記バッテリ管理システム(BMS)250が駆動されるようにし、これによって、前記バッテリ管理システム(BMS)250により前記バッテリ240の充電が行われるようにする。
また、システム制御部260は、前記バッテリ240の充電状態が一定レベル値以上のSOCレベルに達すると、前記バッテリ240に充電された電力によって前記バッテリ管理システム(BMS)250に駆動電力が再供給されるようにする。
このような駆動方式は、前記バッテリ240が運転停止した場合、前記バッテリ240の正常な動作のためにシステム全体をリセットしたり、別の追加作業をして前記バッテリ管理システム(BMS)250の動作が正常に行われるようにする、時間と努力が必要な方式と明確に対比される。
前記のように、バッテリ240の状態に応じて前記バッテリ管理システム(BMS)250に駆動電力を供給する主体を異なるように設定することで、前記のような問題点を解決するようにする。
実施例によれば、発電装置で発電された電力を利用して、中継器及びカメラで構成される負荷に電源を供給することで、独立的に電源が不可能な地域で前記負荷に安定的な電源を供給することができる。
実施例によれば、エネルギー貯蔵装置の最終出力を交流電力ではない直流電力とすることで、中継器のような負荷の内部に必須に含まれるインバータを削除することができ、これによる製品単価の低減及び製品の体積をスリム化することができる。
本発明に係る実施例によれば、バッテリが完全に放電されたことによってバッテリ管理システムの運転が停止した場合、発電装置を介して生成された電力を利用して前記バッテリ管理システムに駆動電源を優先的に供給することで、前記バッテリ管理システムの運転を再開させるための追加動作が不要となり、前記バッテリ管理システムの運転停止によって発生するシステムの異常現象を予め防止することができる。
図3は、第1実施例に係る負荷の詳細な構成を示した図である。
図3において、負荷300は、カメラ310、第1中継器320、及び第2中継器330を含む。
カメラ310は、前記負荷300が設置された位置に配置されて、前記負荷300の周りの状況に関する映像を獲得し、前記獲得した映像を前記システム制御部260に伝送する。前記カメラ310は前記第3コンバータ230の出力端と連結され、前記第3コンバータ230を介して変換された直流電力によって駆動される。また、前記カメラ310は、前記第1中継器320及び前記第2中継器330の動作に連動して、前記第1中継器320及び前記第2中継器330が駆動される時間のみに選択的に動作することができる。
前記第1中継器320及び前記第2中継器330は、負荷300の一種であり、移動通信端末と移動通信サーバとの間の信号中継を行う。
一般的に、陰影地域に分類される山岳市域では、前記移動通信端末と移動通信サーバとの間の通信が円滑に行われないため、前記のような山岳地域では前記移動通信端末と移動通信サーバとの間の信号を中継する中継器が設置される。このとき、前記中継器が別の系統電力の供給を受けて駆動し難く、このため前記中継器の電力供給及び制御に多くの困難がある。したがって、実施例では、前記のようにエネルギー貯蔵装置200と前記中継器を含む負荷300を一つのシステムとして設計し、それにより前記エネルギー貯蔵装置200で変換された電力によって前記負荷300を構成する中継器に駆動電力が供給されるようにする。
前記中継器は、製品の規格に応じて第1中継器320及び第2中継器330を含むことができる。
前記第1中継器320は、RHH(Radio Remote Head)であってもよく、この規格は、以下の表1のように示すことができる。
前記第1中継器320は、前記第3コンバータ230と連結されて、前記第3コンバータ230を介して変換された直流電力を受信し、前記受信された直流電力によって駆動される。
また、前記第2中継器330は、mmWave中継器であってもよく、この規格は、以下の表2のように示すことができる。
前記第2中継器330は、前記第2コンバータ220と連結されて、前記第2コンバータ220を介して変換された直流電力を受信し、前記受信された直流電力によって駆動される。
また、システム制御部260によって制御される前記負荷300の運転条件は、以下の表3のように示すことができる。
システム制御部260は、前記表3に示されたように、前記負荷300の運転条件を設定し、前記のような運転条件を満足するように、それぞれのコンバータの動作状態、バッテリ240の動作状態、及び発電装置100の発電状態などを含む運転計画を樹立し、前記樹立した運転計画により前記エネルギー貯蔵装置200の動作が行われるようにする。
図4は、図3に示された第1中継器及び第2中継器の構成を示した図である。
図4において、第1中継器及び第2中継器のうちいずれか1つの中継器は、直流―直流コンバータ321、増幅器322、及び制御器323を含む。
前記のような中継器は、前記エネルギー貯蔵装置200から直流電力の供給を受ける。これは、常用電源の供給を受ける中継器において、電力入力端にインバータが配置され、前記インバータを介して交流電力を直流電力に変換して使用するものと対比される。具体的に、実施例では、前記のようにエネルギー貯蔵装置200に提供されるコンバータを介して直流電力が出力されるようにし、それにより前記中継器を介して前記出力される直流電力が直接受信されるようにすることで、前記中継器の内部に備えられるインバータが不要になるようにした。これにより、エネルギーが多く使用される前記増幅器322は、前記エネルギー貯蔵装置200を介して出力される電力によって駆動される。
また、前記エネルギー貯蔵装置200を介して出力される電力は直流―直流コンバータ321に入力され、前記直流―直流コンバータ321は、前記入力される電力を、前記中継器を構成する各構成要素で必要とされる電力に変換する。つまり、前記直流―直流コンバータ321は、前記中継器の全般的な動作を制御する制御器323の必要電力に応じて、前記エネルギー貯蔵装置200から出力される27Vまたは48Vの直流電力を5Vまたは12Vに降圧する。
図5は、実施例に係るエネルギー貯蔵装置200の各コンバータの出力電力を示す図である。
図5の(a)において、第1コンバータ210は、発電装置100から120Vの直流電力を受信する。そして、前記第1コンバータ210は、動作モードに応じて前記120Vの直流電力を52Vの直流電力に変換し、前記変換された直流電力を第2コンバータ220、第3コンバータ230及びバッテリ240にそれぞれ出力する。
また、図5の(b)において、第2コンバータ220は、第1コンバータ210及びバッテリ240から52Vの直流電力を受信する。そして、前記第2コンバータ220は、動作モードに応じて前記52Vの直流電力を48Vの直流電力に変換し、前記変換された直流電力を第2中継器330にそれぞれ出力する。
また、図5の(c)において、第3コンバータ230は、第1コンバータ210及びバッテリ240から52Vの直流電力を受信する。そして、前記第3コンバータ230は、動作モードに応じて前記52Vの直流電力を27Vの直流電力に変換し、前記変換された直流電力を第1中継器320及びカメラ310にそれぞれ出力する。
図6乃至図11は、実施例に係るエネルギー貯蔵装置200の各動作モードに応じた電力供給の流れを示す図である。
図6は、前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードが、前記発電装置100で生成された電力を利用して負荷300に駆動電力を供給する第1動作モードである場合における電力供給の流れを示す。
図6において、前記第1動作モードは、前記負荷300の駆動が必要な時間であり、前記負荷300の出力指令値と発電装置100の生産電力量が同一である場合に行われる。
これにより、発電装置100で生産された電力は、第1コンバータ210に供給され、前記第1コンバータ210によって電力変換が行われる。そして、前記第1コンバータ210を介して変換された直流電力は、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230に供給され、これにより負荷300で必要とされる直流電力に変換された後、前記負荷300に出力される。このとき、前記第1コンバータ210を介して変換された電力は、前記バッテリ240に供給されず、前記バッテリ240に充電された電力も前記第2コンバータ220及び前記第3コンバータ230に供給されない。
図7は、前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードが、前記発電装置100で生成された電力を利用してバッテリ240に充電電力及び負荷300に駆動電力を供給する第2動作モードである場合における電力供給の流れを示す。
図7において、前記第2動作モードは、前記負荷300の駆動が必要な時間であり、前記負荷300の出力指令値が発電装置100の生産電力量より低い場合に行われる。
これにより、発電装置100で生産された電力は、第1コンバータ210に供給され、前記第1コンバータ210によって電力変換が行われる。そして、前記第1コンバータ210を介して変換された直流電力は、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230に供給され、これにより負荷300で必要とされる直流電力に変換された後、前記負荷300に出力される。このとき、前記第1コンバータ210を介して変換された電力のうち、前記出力指令値に対応する電力を除いた残りの電力は前記バッテリ240に供給され、これにより、前記バッテリ240の充電が行われる。
図8は、前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードが、前記発電装置100で生成された電力と前記バッテリ240に充電された電力を利用して前記負荷300に駆動電力を供給する第3動作モードである場合における電力供給の流れを示す。
図8において、前記第3動作モードは、前記負荷300の駆動が必要な時間であり、前記負荷300の出力指令値が発電装置100の生産電力量より高い場合に行われる。
これにより、発電装置100で生産された電力は、第1コンバータ210に供給され、前記第1コンバータ210によって電力変換が行われる。そして、前記第1コンバータ210を介して変換された直流電力は、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230に供給される。
このとき、前記バッテリ240は放電動作を行い、前記バッテリ240の放電によって前記バッテリ240から出力される直流電力も前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230に供給される。
これにより、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230は、前記発電装置100及び前記バッテリ240から直流電力の供給を受け、供給を受けた直流電力を負荷300で必要とされる直流電力にそれぞれ変換した後、出力する。
図9は、前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードが、前記発電装置100で生成された電力を利用して前記バッテリ240の充電電力を供給する第4動作モードである場合における電力供給の流れを示す。
図9において、前記第4動作モードは、前記負荷300の駆動が不要な時間であり、前記発電装置100を介して生産された電力が存在する場合に行われる。
これにより、発電装置100で生産された電力は、第1コンバータ210に供給され、前記第1コンバータ210によって電力変換が行われる。そして、前記第1コンバータ210を介して変換された直流電力は、全て前記バッテリ240に供給されて前記バッテリ240を充電させる。このとき、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230には、前記第1コンバータ210を介して変換された直流電力が供給されず、これにより、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230の動作は行われない。
図10は、エネルギー貯蔵装置200の動作モードが、前記バッテリ240に充電された電力を利用して前記負荷300に駆動電力を供給する第5動作モードである場合における電力供給の流れを示す。
図10において、前記第5動作モードは、前記負荷300の駆動が必要な時間であり、前記発電装置100で生産される電力が存在しない場合に行われる。
これにより、発電装置100から出力される電力は存在しないため、第1コンバータ210の動作は行われず、これにより、前記第1コンバータ210を介して出力される電力は存在しない。
そして、バッテリ240の放電動作を行って、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230に直流電力を出力する。そして、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230は、前記バッテリ240から直流電力の供給を受け、前記供給を受けた直流電力を負荷300で必要とされる直流電力にそれぞれ変換した後、出力する。
図11は、エネルギー貯蔵装置200の動作モードが、前記バッテリ240に充電電力及び前記負荷300に駆動電力をいずれも供給しない第6動作モードである場合における電力供給の流れを示す。
図11において、前記第6動作モードは、前記負荷300の駆動が不要な時間であり、前記発電装置100で生産される電力が存在しない場合に行われる。
このとき、第1コンバータ210、第2コンバータ220、及び第3コンバータ230は、いずれも動作中止状態にあり、これにより、バッテリ240も動作中止または動作待機状態を維持する。
図12は、実施例に係るバッテリの充電状態に応じた動作モードを示す。
図12において、バッテリのSOCレベルは1〜100%に区分される。そして、前記SOCレベルは最大基準値が95%に制限され、前記バッテリ240は、前記SOCレベルが前記95%から10%の範囲内に属する場合、一般的な動作状態を維持する。
そして、前記バッテリ240は、前記SOCレベルが10%以下に下がると、最小基準値である5%になるまでスタンバイモードで動作することになる。
そして、前記バッテリ240は、前記SOCレベルが5%未満に下がると、運転中止状態となる。
図13は、実施例に係る負荷への電力供給の流れを示す図である。
図13において、バッテリ240のエネルギーが完全に放電された場合、発電装置100で前記エネルギー貯蔵装置200を動作させるのに充分な電力が生産されるまで一定時間(T1)のディレイが発生することになり、この一定時間(T1)の大きさは、前記発電装置の発電条件(例えば、太陽輻射条件)に応じて変化する。例えば、バッテリ240のエネルギーを全て消耗した後、朝となった場合、図13に示されたようにT1区間が発生し、前記T1の間隔は、太陽輻射時間に応じて変化する。
これにより、実施例におけるシステム制御部260は、前記T1の間隔を最小化するか、前記T1区間が存在しないように、前記T1区間ではバッテリ240や追加的な補助バッテリ(図示せず)の駆動が行われるようにする。即ち、前記システム制御部260は、前記負荷300への駆動電力の供給が行われるべき時点を基準に、前記T1区間の発生有無を判断することができる。これは、前記負荷300への駆動電力の供給時点と、前記バッテリ240の充電状態、そして発電装置100で生成される予想電力量によって決定される。
これにより、前記システム制御部260は、前記T1区間が発生すると、別途の補助バッテリを駆動させたり、前記T1区間が発生したことを知らせる情報を出力することで、前記T1区間の発生による問題を解決できるようにする。
図14乃至図15は、第1実施例に係るエネルギー貯蔵システムの使用方法をステップ別に説明するためのフローチャートである。
まず、図14において、発電装置100は、電気エネルギーを生成する(ステップS100)。
そして、システム制御部260は、負荷300に電力供給が必要であるかを判断する(ステップS110)。即ち、システム制御部260は、現時間が前記負荷300への電力供給が行われるべき時間であるか、そして負荷300が過負荷であるか軽負荷であるかを基に、前記負荷300に電力供給が必要であるか否かを判断する。
続いて、前記負荷300への電力供給が必要でなければ、前記システム制御部260は前記発電装置100を介して生成された電気エネルギーによる電力をバッテリ240に供給して前記バッテリ240を充電させる(ステップS120)。これにより、前記第1コンバータ210は、発電装置100を介して生成された電力を受信し、これにより前記電力の変換動作を行ってバッテリ240に供給する。このとき、前記第1コンバータ210を介して変換された電力は、第2コンバータ220及び第3コンバータ230には供給されず、これにより、前記時点では、前記第2コンバータ220及び第3コンバータ230の動作が行われない。
また、システム制御部260は、前記負荷300への電力供給が必要であれば、バッテリ240の放電が必要であるか否かを判断する(ステップS130)。即ち、システム制御部260は、発電装置100が供給する電気エネルギーだけで前記負荷300の電力需要を充足できなくて前記バッテリ240の放電が必要であるかを判断することができる。
そして、システム制御部260は、前記バッテリ240の放電が必要であれば、前記バッテリ240を制御して前記バッテリ240の放電が行われるようにする(ステップS140)。
これにより、第2コンバータ220及び第3コンバータ230には前記第1コンバータ210を介して変換された電力及び前記バッテリ240を介して放電された電力が選択的に供給される。そして、第2コンバータ220及び第3コンバータ230は、前記供給される電力を受信し、前記受信した電力を負荷300で必要とされる大きさの直流電力に変換する(ステップS150)。
そして、第2コンバータ220及び第3コンバータ230を介して変換された直流電力は、前記負荷300の各構成要素にダイレクトに供給される(ステップS160)。
図15において、システム制御部260は、バッテリ管理システム(BMS)250と通信を行って、前記バッテリ240のSOCレベルを周期的に確認する(ステップS200)。
そして、システム制御部260は、前記バッテリ240のSOCレベルが最小基準点以下に減少したか否かを判断する(ステップS210)。ここで、前記最小基準点はSOCレベルの5%であってもよく、これにより前記システム制御部260は、前記バッテリ240のSOCレベルが5%未満であるか否かを判断する。
前記バッテリ240のSOCレベルが5%未満であれば、システムの運転中止が行われ、これにより、前記バッテリ240の動作及びバッテリ管理システム(BMS)250の動作は中止する(ステップS220)。
システム制御部260は、前記システムの運転中止が行われた状態おいて、発電装置100を介して生成される電気エネルギーが存在するか否かを判断する(ステップS230)。
そして、システム制御部260は、前記発電装置100を介して生成された電気エネルギーが存在すると、前記発電装置100を介して生成された電気エネルギーを利用して、前記バッテリ管理システム(BMS)250に駆動電力が供給されるようにする(ステップS240)。
これにより、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、前記供給される駆動電力によって動作が再開され、前記発電装置100を介して生成された電気エネルギーを利用して、前記バッテリ240の充電が行われるようにする(ステップS250)。
そして、システム制御部260は、前記バッテリ240の充電が基準点以上に行われたか否かを判断する(ステップS260)。即ち、前記システム制御部260は、前記バッテリ240のSOCレベルが5%以上または10%以上に上昇したか否かを判断する。
続いて、システム制御部260は、前記バッテリ240のSOCレベルが5%以上または10%以上に上昇した場合、前記発電装置100を介して生成された電力ではない前記バッテリ240に充電された電力によって前記バッテリ管理システム(BMS)250に駆動電力が供給されるようにする(ステップS270)。
本発明に係る実施例によれば、発電装置で発電された電力を利用して、中継器及びカメラで構成される負荷に電源を供給することで、独立的に電源が不可能な地域で前記負荷に安定的な電源を供給することができる。
本発明に係る実施例によれば、エネルギー貯蔵装置の最終出力を交流電力ではない直流電力とすることで、中継器のような負荷の内部に必須に含まれるインバータを削除することができ、これによる製品単価の低減及び製品体積をスリム化することができる。
本発明に係る実施例によれば、バッテリが完全に放電されたことによってバッテリ管理システムの運転が停止した場合、発電装置を介して生成された電力を利用して前記バッテリ管理システムに駆動電源を優先的に供給することで、前記バッテリ管理システムの運転を再開させるための追加動作が不要となり、前記バッテリ管理システムの運転停止によって発生するシステムの異常現象を予め防止することができる。
本発明の一実施例によれば、前述した方法は、プログラムが記録された媒体にプロセッサにより読取できるコードとして具現することが可能である。プロセッサにより読取できる媒体は、例えば、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ格納装置などがあり、また、キャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)の形態として具現されることも含む。
<第2実施例>
本発明の第2実施例は、エネルギー貯蔵装置の構成が異なり、他の部分は前記第1実施例と同一である。したがって、第2実施例の説明において、具体的な説明がない部分は前記第1実施例の説明がそのまま適用されるものとする。
図16は、本発明の第2実施例に係るエネルギー貯蔵装置200の詳細構成図である。
図16において、エネルギー貯蔵装置200は、第1コンバータ210、第2コンバータ220、第3コンバータ230、バッテリ240、BMS250、及びシステム制御部260を含む。第2実施例は、第1実施例として提示される図2のエネルギー貯蔵装置200と比較すると、システム制御部260の構成と補助バッテリ270の構成が前記第1実施例に係るエネルギー貯蔵装置200と異なり、その他の部分は同一である。したがって、第2実施例の説明において、第1実施例の構成要素と実質的に同一機能をする構成要素の説明は省略する。
前記第2実施例におけるエネルギー貯蔵装置200は、バッテリ240の第1充電状態で動作する第1制御部261と、前記バッテリ240の第2充電状態で動作する第2制御部262を含む。
前記第1制御部261は、図2に示されたシステム制御部260と同一機能をするため、これに対する詳細な説明は省略する。例えば、前記第1制御部261は、前記バッテリ240の充電状態、つまり、SOCレベルが95%〜5%の間である場合、前記バッテリ240を介して供給される電力によって動作する。
そして、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、前記バッテリ240のSOCレベルを周期的にモニタリングして、前記バッテリ240のSOCレベルが5%未満に下がるにつれて前記第1制御部261の駆動が正常に行われなくなる状況が発生するか否かを判断する。
前記バッテリ管理システム(BMS)250は、前記バッテリ240のSOCレベルが5%未満に下がると、前記第1制御部261の駆動が停止するようにして、前記第1制御部261ではない第2制御部262によって前記エネルギー貯蔵装置200の動作制御が行われるようにする。
このために、前記バッテリ管理システム(BMS)250は、前記バッテリ240のSOCレベルが5%未満に下がると、前記補助バッテリ270を駆動させて前記補助バッテリ270の放電が行われるようにする。そして、バッテリ管理システム(BMS)250は、前記補助バッテリ270の放電電力によって前記第2制御部262に駆動電力が供給されるようにする。
これにより、前記第2制御部262は、前記補助バッテリ270から供給される電力によって駆動されて、前記第1コンバータ210、第2コンバータ220、及び第3コンバータ230の動作を制御する。
前記のように、第2実施例では、システム制御部260を複数の制御部で構成し、それにより前記バッテリ240のSOCレベルに応じて前記複数の制御部が互いに区分して動作するようにする。これにより、エネルギー貯蔵装置200は、バッテリ240の充電状態を正確に認知することができ、前記バッテリ240の充電状態に応じて発生するエネルギー貯蔵装置200の動作エラーを予め防止することができる。
図17は、第2実施例に係るエネルギー貯蔵システムの使用方法をステップ別に説明するためのフローチャートである。本方法は、第1実施例の使用方法と大部分において同一であるため、その説明がそのまま適用されるものとし、異なる部分についてのみ説明する。
図17において、システム制御部260は、バッテリ管理システム(BMS)250と通信を行って前記バッテリ240のSOCレベルを周期的に確認する(ステップS300)。
そして、システム制御部260は、前記バッテリ240のSOCレベルが最小基準点以下に減少したか否かを判断する(ステップS310)。ここで、前記最小基準点はSOCレベルの5%であってもよく、これにより前記システム制御部260は、前記バッテリ240のSOCレベルが5%未満であるか否かを判断する。
前記システム制御部260は、前記SOCレベルが5%未満に減少した場合、現状態が負荷300への電力供給が必要な状態であるかを判断する(ステップS320)。このとき、本段階(ステップS320)は、バッテリ管理システム(BMS)250で行われてもよい。
そして、システム制御部260は、現状態が負荷300への電力供給が必要な状態であれば、補助バッテリ270を駆動させて、前記補助バッテリ270の放電が行われるようにする(ステップS330)。このとき、現段階において前記システム制御部260は、複数の制御部のうち第1制御部261によってエネルギー貯蔵装置200の制御が行われる。
続いて、前記補助バッテリ270が駆動されることによって第2制御部262に駆動電力が供給され、前記供給される駆動電力によって前記第2制御部262が動作することになる(ステップS340)。このとき、前記第1制御部261は、バッテリ240を介した駆動電力の供給が遮断された状態であり、これにより動作を中止することになる。
そして、前記第2制御部262は、前記補助バッテリ270を介して供給される駆動電力によって動作し、前記エネルギー貯蔵装置200を構成する第1コンバータ210、第2コンバータ220、及び第3コンバータ230の動作を制御し、これにより、負荷300に電力供給が行われる(ステップS350)。
第2実施例によれば、第1実施例から得られる効果だけではなく、複数の制御部及び補助バッテリが提供されることで、エネルギー貯蔵装置200はバッテリ240の充電状態を正確に認知することができ、前記バッテリ240の充電状態に応じて発生するエネルギー貯蔵装置200の動作エラーを予め防止することができる。第2実施例は、エネルギー貯蔵システムが遠隔地(例えば、島嶼地域)のように、環境変化が激しくて多様であり、故障に対するユーザーの対応が難しいにもかかわらず、安定的なシステムの運用を保障しなければならない環境でさらに好ましく適用することができる。
<第3実施例>
本発明の第3実施例は、エネルギー貯蔵装置と幾何学的に異なり、他の部分は前記第1実施例及び第2実施例と同一である。したがって、具体的な説明が無い部分は、前記第1実施例及び第2実施例の説明がそのまま適用されるものとする。
図18は、第3実施例に係るエネルギー貯蔵システムの構成を示す図である。
図18を参照すると、エネルギー貯蔵システムに管理サーバ400がさらに含まれる。前記管理サーバ400は、前記エネルギー貯蔵システムをモニタリングし、前記モニタリングの結果に応じて前記エネルギー貯蔵装置200または負荷300の動作を制御する。
前記管理サーバ400と前記負荷300との相互作用について説明する。
前記負荷300は、前記のような中継器を含む。また、前記中継器320、330の内部には通信のためのNMS(Network Management System)が内蔵されている。
これにより、エネルギー貯蔵装置200は、エネルギー貯蔵システムに関する内部データを前記負荷300に伝送する。前記内部データの通信のためのプロトコルは、基本的に485通信をしており、前記負荷300を構成する中継器の仕様に応じて変わることがある。また、場合に応じては、前記エネルギー貯蔵装置200の内部に別途の通信モジュールを備え、それにより前記負荷300と通信プロトコルマッチングを行って通信を行うことができる。前記中継器320、330は、前記エネルギー貯蔵装置200を介して内部データが伝達されると、前記内部データを前記管理サーバ400に伝送することができる。
前記負荷300は、前記エネルギー貯蔵装置200から伝達された内部データが存在すると、前記受信されたデータを基に制御動作を行うことができる。つまり、前記負荷300は、前記内部データが受信されると、前記受信されたデータが自身の動作に関連する制御データであるかを確認する。前記内部データには、前記エネルギー貯蔵装置200の動作モードを含むことができる。前記動作モードが伝送されることで、前記負荷及び前記管理サーバ400は、前記動作モードに応じて変化する内部データの状態値に対する分析をさらに正確に行うことができる。
そして、負荷300は、前記内部データが自身の動作に関連する制御データであれば、前記制御データを基に内部構成要素の動作を制御する。
また、前記負荷300は、前記内部データが自身の動作に関連する制御データでなければ、前記NMS(Network Management System)を利用して、前記内部データを管理サーバ400に伝送する。
管理サーバ400は、前記エネルギー貯蔵システムをモニタリングし、前記モニタリングの結果に応じて前記エネルギー貯蔵装置200または負荷300の動作を制御する。
前記管理サーバ400は、前記負荷300を構成する中継器を管理するための移動通信社の状況室サーバであってもよい。前記管理サーバ400と前記負荷300は、かなり遠く離れていてもよい。
前記管理サーバ400は、前記負荷300を介して伝送される内部データを受信し、前記受信された内部データを活用して、前記エネルギー貯蔵システムの動作状態をリアルタイムでモニタリングする。
そして、前記管理サーバ400は、前記受信した内部データを利用して、前記エネルギー貯蔵装置200または負荷300の動作条件に変化が必要であれば、前記動作条件を変化させるための制御データを生成し、前記生成した制御データを前記負荷300に伝送する。
前記負荷300は、前記管理サーバから伝送される制御データを受信し、前記受信した制御データのあて先を確認する。
つまり、前記負荷300は、前記制御データが自身の動作を制御するための制御データであるか、それとも前記エネルギー貯蔵装置200の動作を制御するための制御データであるかを確認する。そして、前記負荷300は、前記制御データが自身の動作を制御するための制御データであれば、前記受信された制御データを利用して内部構成要素の動作を制御する。
また、前記負荷300は、前記制御データが自身の動作を制御するための制御データでなければ、前記受信した制御データを前記エネルギー貯蔵装置200に伝送して、前記制御データによって前記エネルギー貯蔵装置200の動作が制御されるようにする。
第3実施例では、内部データの管理のために、以下の作用をさらに行うことができる。
前記システム制御部260は、管理サーバ400に伝送する内部データを生成し、前記生成した内部データを前記負荷300に伝送する。このとき、前記内部データは、前記エネルギー貯蔵装置200の各構成要素の状態情報を含むことができ、これと別に、前記エネルギー貯蔵装置200の内部から発生したイベント情報を含むことができる。例えば、前記内部データは、それぞれのコンバータの入力端と出力端のうち少なくともいずれか1つから感知された電圧、電流、及び温度値を含むことができる。
また、前記内部データは、前記バッテリ240の関連情報を含むことができる。即ち、前記内部データは、バッテリ240の電圧、電流、温度、残余電力量、寿命、及び充電状態のうち少なくとも1つ以上のバッテリ関連情報を含むことができる。
また、前記のようなエネルギー貯蔵装置200を構成する各構成要素は、外部環境から保護されるために別途のハウジングの内部に配置され、これにより、前記内部データは、前記ハウジングの内部の温度を含むことができる。
また、前記内部データは、前記エネルギー貯蔵装置200から発生するイベント情報を含むことができ、前記イベント情報は、前記エネルギー貯蔵装置200の内部から発生した非正常なエラー情報を含むことができる。
より具体的に、前記内部データの獲得は、次のような方法により行われる。
前記バッテリ関連情報は、前記バッテリ管理システム250でリアルタイムで感知して獲得され、前記獲得されたバッテリ関連情報は、前記バッテリ管理システム250から前記システム制御部260に伝達される。
そして、前記ハウジングの内部の温度は、別途の温度センサによって獲得されて、前記システム制御部260に伝達される。
また、前記それぞれのコンバータの入力端及び出力端のうち少なくともいずれか1つから感知された電圧、電流、及び温度値は、各位置に設置された感知抵抗により、前記感知抵抗にかかる電圧を基準に獲得される。そして、前記システム制御部260は、それぞれのコンバータの入力端及び出力端のうち少なくともいずれか1つから感知された電圧、電流、及び温度値を基に、前記それぞれのコンバータが正常な動作状態であるか否かを判断して、それに関する情報を前記内部データにさらに含めることができる。
また、システム制御部260は、内部の各構成要素の制御時に発生するエラー情報に関するイベント情報を獲得して記憶することができる。
一方、前記システム制御部260は、前記のように獲得された内部データを前記負荷300に伝達することができ、また前記内部データを活用して内部構成要素を制御することができる。
例えば、前述したように、前記システム制御部260は、前記それぞれのコンバータの入力端及び出力端のうち少なくともいずれか1つから感知された電圧、電流、及び温度値を利用して、前記それぞれのコンバータの動作を制御することができる。また、前記システム制御部260は、前記ハウジングの内部の温度やバッテリの温度に応じて前記ハウジングの内部及び前記バッテリ240の温度を変化させるための装置(例えば、冷却ファンやヒータ)の動作を制御することができる。
また、前記システム制御部260は、前記負荷300から前記内部データに対応する制御データが伝達されると、前記伝達される制御データを受信し、前記受信した制御データを利用して前記各コンバータの動作を制御することができる。
一方、前記システム制御部260は、前記イベント情報が記憶されると、前記記憶されたイベント情報に対応するコード値を受信し、前記受信したコード値を前記負荷300に伝達することができる。前記コード値は、以下の表4のように定義することができる。
前記システム制御部260は、前記バッテリ、制御ボード、コンバータ、及びPV(発電装置)のうちいずれか1つに問題が発生すると、前記問題が発生した位置に対応するコード値を前記負荷300に伝達して、前記管理サーバ400で前記エネルギー貯蔵システムの内部の異常状態を認知できるようにする。
第3実施例によれば、中継器装置の内部に存在するNMS(Network Management System)機能を活用して、前記エネルギー貯蔵システムの関連情報を管理サーバに伝送することで、前記エネルギー貯蔵システムの動作関連状態に対して無線でリアルタイムチェックが可能となり、これによる万一の状況に備えることができる。
図19は、第3実施例に係る中継器の構成を説明する図である。
図19において、第3実施例は、通信部324がさらに含まれることを特徴とする。前記通信部324は、前記エネルギー貯蔵装置200のシステム制御部260を介して前記内部データが伝達されると、前記伝達された内部データを前記制御器323に伝達する。
前記制御器323は、前記内部データを分析して、前記内部データのあて先を確認する。即ち、前記制御器323は、前記内部データが前記中継器を制御するためのデータであれば、前記受信された内部データを基に内部構成要素の動作を制御する。
また、制御器323は、前記内部データのあて先が前記管理サーバ400であれば、前記内部データが前記管理サーバ400に伝送されるように前記通信部324を制御する。
また、前記通信部324は、前記管理サーバ400から制御データが受信されると、前記受信された制御データを前記制御器323に伝達する。そして、前記制御器323は、前記受信された制御データを分析して前記制御データのあて先を確認する。即ち、前記制御器323は、前記制御データが前記中継器を制御するためのデータであれば、前記受信された制御データを基に内部構成要素の動作を制御する。
そして、前記制御器323は、前記制御データのあて先が前記エネルギー貯蔵装置200であれば、前記受信された制御データを前記エネルギー貯蔵装置200のシステム制御部260に伝達する。
一方、前記制御器323は、前記内部データを前記管理サーバ400に伝送する際、前記中継器そのものの内部データを追加獲得し、これにより前記エネルギー貯蔵装置200の内部データと共に、前記獲得した内部データを前記管理サーバ400に伝送する。
図20は、第3実施例に係るエネルギー貯蔵システムの使用方法を説明するフローチャートである。
図20において、エネルギー貯蔵装置200は、状態情報を獲得する(ステップS400)。つまり、前記エネルギー貯蔵装置200のシステム制御部260は、管理サーバ400に伝送する内部データを生成する。前記内部データは前述したように、バッテリ関連情報、各構成要素の動作状態情報、ハウジングの内部の温度情報、及びエラー有無に応じたイベント情報などを含むことができる。
そして、前記エネルギー貯蔵装置200は、前記内部データが生成されると、前記生成された内部データを負荷300、より具体的には中継器300に伝達する(ステップS402)。
一方、エネルギー貯蔵装置200のシステム制御部260は、前記獲得した状態情報を利用して内部構成要素の動作を制御する(ステップS404)。
また、前記中継器300は、前記内部データが受信されると、前記受信された内部データを確認して前記内部データのあて先を確認する(ステップS406)。
そして、前記中継器300は、前記受信した内部データが制御データであるかを確認する(ステップS408)。つまり、前記中継器300は、前記受信した内部データが前記中継器300の動作を制御するための制御データであるか否かを判断する。
そして、前記中継器300は、前記内部データが前記制御データであれば、前記受信した制御データを利用して内部構成要素の動作を制御する(ステップS410)。
また、前記中継器300は、前記内部データが制御データでなければ、前記受信した内部データを前記管理サーバ400に伝送する(ステップS412)。
管理サーバ400は、前記中継器300を介して伝送される内部データを受信し、前記受信した内部データを確認して前記エネルギー貯蔵装置200の動作状態を確認する(ステップS414)。
また、前記管理サーバ400は、前記受信した内部データを利用して、前記エネルギー貯蔵装置200または前記中継器300を制御するための制御データを生成する(ステップS416)。そして、前記管理サーバ400は、前記生成した制御データを前記中継器300に伝送する(ステップS418)。
中継器300は、前記管理サーバ400から伝送される制御データを受信し、前記受信した制御データを確認する(ステップS420)。
そして、前記中継器300は、前記受信した制御データが自身の制御データであるか、それとも前記エネルギー貯蔵装置200の制御データであるかを確認する(ステップS422)。
前記中継器300は、前記受信した制御データが自身の制御データであれば、前記受信した制御データを基準に内部構成要素の動作を制御する(ステップS424)。
また、前記中継器300は、前記受信した制御データが自身の制御データでなければ、前記受信した制御データを前記エネルギー貯蔵装置200に伝達する(ステップS426)。
そして、エネルギー貯蔵装置200は、前記中継器から制御データが伝達されると、前記制御データを受信し(ステップS428)、前記受信した制御データを利用して内部構成要素の動作を制御する(ステップS430)。
第3実施例によれば、中継器装置の内部に存在するNMS(Network Management System)機能を活用して、前記エネルギー貯蔵システムの関連情報を管理サーバに伝送することで、前記エネルギー貯蔵システムの動作関連状態に対して無線でリアルタイムチェックが可能となり、これによる万一の状況に備えることができる。したがって、各地域にあるエネルギー貯蔵システムの管理を、その地域の環境に従って駆動することができ、相互遠くまたは相互近くにある少なくとも2つのエネルギー貯蔵システム(中継器を含む概念として理解しなければならない)の相互連動が可能となる効果が得られる。
前記のように記載された実施例は、説明された構成と方法が限られて適用されるものではなく、実施例は多様な変形が行われるように各実施例の全部又は一部が選択的に組み合わせられて構成されてもよい。
また、以上では本発明の好ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は、前述した特定の実施例に限定されるものではなく、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。