JP2017085314A - 通信システム及び移行方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワーク間を中継する通信装置を新しい通信装置に移行する際の、移行前の通信装置や通信端末への影響を低減させる。【解決手段】第1のネットワークN1と第2のネットワークN2との間を中継する第1の通信装置10と第2の通信装置40と、通信装置間を接続する装置間ネットワークN3を備える通信システム1において、第1の通信装置10から第2の通信装置40への移行が開始されると、通信端末20から送信されるパケットは第2の通信装置40で中継される。第1のネットワークN1で通信装置の移行が開始されると、通信制御装置30に登録されている中継アドレス情報31が第2の通信装置40のアドレス情報に更新されるまで、通信制御装置30から通信端末20宛に送信されるパケットは、第1の通信装置10から装置間ネットワークN3及び第2の通信装置40を経由して通信端末20に到達する。【選択図】図1

Description

この発明は、通信システム及び移行方法に関し、例えば、通信キャリアのネットワークにおいて、SBC(Session Border Controller)を移行する際に適用し得る。
従来の通信キャリア等の大規模なIPネットワークでは、異なるネットワーク(IPネットワーク間)を接続する装置として、SBC(Session Border Controller)が適用される。
そして、通常通信キャリアでは、ネットワーク装置を新しい装置(ハードウェア)に移行する場合でも、可能な限り加入者への影響を抑制することが好ましい。
複数ネットワーク間に接続されるネットワーク装置の移行(新しい装置への置き換え)を行う従来技術としては、例えば、特許文献1の記載技術がある。
特許文献1に記載されたシステムでは、公衆電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)とIPネットワークとの間を接続するIP電話交換機が配置されている。そして特許文献1には、新しいIP電話交換機と古いIP電話交換機との間に中継装置を配置することで、加入者に対する通信サービス(例えば、通話サービス)に影響を与えずに切り替えることについて記載されている。
特開2010−081150号公報
しかしながら、特許文献1の記載技術はIPネットワークと公衆電話網(PSTN)との間のIP電話交換機に関する移行方法である。したがって、SBCのようにIPネットワーク間を接続する装置について移行する際に、特許文献1の記載技術をそのまま用いることができない。
また、単純にSBCを旧い装置(以下、「旧SBC」とも呼ぶ)から新しい装置(以下、「新SBC」とも呼ぶ)に移行する際に、サービス全停止(全加入者へのサービス停止)を避けるためには、加入者への影響や、旧SBCに対するサービス停止が避けられない。具体的には、例えば、SBC加入者端末側で設定変更を行う方法(以下、「第1の移行方法」とも呼ぶ)がある。第1の移行方法では、加入者側の端末(以下、「SBC加入者端末」とも呼ぶ)ごとに新SBC向けの設定変更を行わなければならない。そのため、第1の移行方法では、旧SBCに収容している加入者が非常に多い場合、短時間での切り替えができないことやエンドユーザ側で設定変更しなければならないため移行に伴うコストが増大する懸念がある。
また、例えば、旧SBCで設定変更を行う方法(以下、「第2の移行方法」とも呼ぶ)がある。第2の移行方法では、旧SBC側に追加で設定(移行途中で新SBCとの間の通信を実現するための設定)を盛り込まなければならない。そのため、第2の移行方法では、旧SBCに対する設定変更の内容によっては旧SBC側の追加開発に伴うコストが増大する懸念がある。
以上のような問題に鑑みて、ネットワーク間を中継する通信装置(例えば、SBC)を新しい装置に移行する際に、移行前の通信装置(例えば、旧SBC)や通信端末(例えば、SBC加入者端末)への影響を低減させることができる通信システム及び移行方法が望まれている。
第1の本発明は、複数の異なるネットワーク間を接続するものであって、第1のネットワーク上の通信端末と、第2のネットワーク上の通信制御装置間で送受信されるパケットを中継する通信装置を備える通信システムにおいて、(1)第1の通信装置と第2の通信装置とを備え、(2)上記第1の通信装置と上記第2の通信装置とは装置間ネットワークで接続され、(3)上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信端末から送信されるパケットは、上記第2の通信装置を介して通信制御装置で受信され、(4)上記通信制御装置は、上記通信端末へアクセスする際に中継する通信装置の中継アドレス情報を管理しており、(5)上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信制御装置に登録されている上記通信端末に係る中継アドレス情報が上記第1の通信装置のアドレス情報から上記第2の通信装置のアドレス情報に更新されるまで、上記通信制御装置から上記通信端末宛に送信されるパケットは、上記第1の通信装置から上記装置間ネットワークを経由して上記第2の通信装置に供給され、(6)上記第2の通信装置は、上記装置間ネットワークを経由して上記通信端末宛のパケットを受信した場合、当該パケットを上記通信端末宛として上記第1のネットワーク上に送出することを特徴とする。
第2の本発明は、複数の異なるネットワーク間を接続するものであって、第1のネットワーク上の通信端末と、第2のネットワーク上の通信制御装置間で送受信されるパケットを中継する通信装置を備える通信システムで、第1の通信装置から第2の通信装置に移行する移行方法において、(1)上記第1の通信装置と上記第2の通信装置とは装置間ネットワークで接続され、(2)上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信端末から送信されるパケットは、上記第2の通信装置を介して通信制御装置で受信され、(3)上記通信制御装置は、上記通信端末へアクセスする際に中継する通信装置の中継アドレス情報を管理しており、(4)上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信制御装置に登録されている上記通信端末に係る中継アドレス情報が上記第1の通信装置のアドレス情報から上記第2の通信装置のアドレス情報に更新されるまで、上記通信制御装置から上記通信端末宛に送信されるパケットは、上記第1の通信装置から上記装置間ネットワークを経由して上記第2の通信装置に供給され、(5)上記第2の通信装置は、上記装置間ネットワークを経由して上記通信端末宛のパケットを受信した場合、当該パケットを上記通信端末宛として上記第1のネットワーク上に送出することを特徴とする。
本発明によれば、ネットワーク間を中継する通信装置を新しい通信装置に移行する際の、移行前の通信装置や通信端末への影響を低減させることができる。
実施形態に係る通信システムで、SBC移行する際の論理接続構成について示したブロック図である。 実施形態に係る通信システムで、SBC移行する前の論理接続構成について示したブロック図である。 実施形態に係る通信システムで、SBC移行する前の物理接続構成について示したブロック図である。 実施形態に係る通信システムで、SBC移行する際の物理接続構成について示したブロック図である。 実施形態に係る通信システムで、SBC移行が完了し旧SBCを撤去した後の論理接続構成について示したブロック図である。 実施形態に係る通信システムで、SBC移行が完了し旧SBCを撤去した後の物理接続構成について示したブロック図である。 実施形態に係る通信システムがSBC移行の第1フェーズ(移行前フェーズ)の状態におけるパケットの通信経路について示した説明図である。 実施形態に係る通信システムがSBC移行の第2フェーズ(移行中フェーズ)の状態におけるパケットの通信経路について示した説明図(その1)である。 実施形態に係る通信システムがSBC移行の第2フェーズ(移行中フェーズ)の状態におけるパケットの通信経路について示した説明図(その2)である。 実施形態に係る通信システムがSBC移行の第3フェーズ(移行後フェーズ)の状態におけるパケットの通信経路について示した説明図である。
(A)主たる実施形態
以下、本発明による通信システム及び移行方法の一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。
(A−1)実施形態の構成
以下では、SBCを備える通信システム1においてSBCを移行する際の構成を説明する。以下では、移行前から通信システム1で用いられていたSBCを「旧SBC」と呼び、移行後に通信システム1で用いられるSBCを「新SBC」と呼ぶものとする。SBCは、例えば、運用ポリシーが異なるIPネットワーク境界に設置されるものであり、IPパケットのNAT(Network Address Translation)及びNAPT(Network Address Port Translation)機能、SIP(Session Initiation Protocol)などのシグナリングプロトコルやメディア通信プロトコルのファイアウォール機能、各信号やコーデックの変換機能、QoS(Quality of Service)制御機能等の機能を提供する装置である。
図2は、通信システム1において、SBCを移行する前(後述する新SBC40を接続する前)の論理接続構成について示したブロック図である。また、図3は、通信システム1において、SBCを移行する前の物理接続構成の例について示したブロック図である。
図2に示すように、通信システム1には、移行前(後述する新SBC40を接続する前)は、論理的には、第1の通信装置としての旧SBC10、通信端末としてのSBC加入者端末20、及び通信制御装置(呼制御装置;呼制御サーバ)としてのクラス5ソフトスイッチ30を有している。なお、通信システム1において、各装置を配置する数は限定されないものである。
通信システム1には、SBC加入者端末20等の加入者側の装置が接続するアクセスネットワークN2と、クラス5ソフトスイッチ30等のサーバ(SBC加入者端末20に対してサービスを提供するサーバ)が接続されたコアネットワークN1が配置されている。
旧SBC10は、コアネットワークN1とアクセスネットワークN2との境界に設置された通信装置(SBC機能に対応するネットワーク装置)である。
SBC加入者端末20はアクセスネットワークN2に接続されており、SIP信号を処理して発着信などの電話端末としての機能を提供する。
クラス5ソフトスイッチ30(Class 5 SoftSwtich)はコアネットワークN1に接続されている。クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末20に対してSIPを用いたサービスの提供(SIPサーバの処理)を行うものである。クラス5ソフトスイッチ30は、例えば、クライアントの代理としてメッセージを中継するプロキシサーバ、SBC加入者端末からのリクエストの宛先の問い合わせに利用されるリダイレクトサーバ、SBC加入者端末からの端末情報の登録要求を受け付けるレジストラサーバといった、SIPサーバとしての機能を担っている。クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末20とSIP信号(SIPメッセージ)等を送受信することで、SBC加入者端末20に対してサービス提供を行う。
SBC加入者端末20はアクセスネットワークN2に接続している端末である。SBC加入者端末20は、クラス5ソフトスイッチ30等と通信(例えば、SIP信号の送受信)を行うことにより電話通信の発着信等(アプリケーションの処理)を行う。この実施形態では、SBC加入者端末20は電話端末の機能を提供する端末であるものとして説明するが、SBC加入者端末20が対応する機能(アプリケーション)は限定されないものである。アクセスネットワークN2に接続されるSBC加入者端末20の数や、アクセスネットワークN2の数は限定されないものである。通常通信キャリアの設備では、複数のアクセスネットワークN2を備え、各アクセスネットワークN2に多数のSBC加入者端末20が接続されることになる。各アクセスネットワークN2に接続される各SBC加入者端末20は、同様の処理を行うことになるため、以下では説明を簡易とするために、アクセスネットワークN2に接続されるSBC加入者端末20は1つであるものとして説明する。
図2の状態(後述する新SBC40の接続前)において、論理的には旧SBC10がアクセスネットワークN2に接続する経路(インタフェース)に、SBC加入者用IPアドレスA1が割り当てられている。また、SBC加入者端末20がアクセスネットワークN2に接続するインタフェースには、SBC加入者端末用IPアドレスA2が割り当てられている。さらに、図2の状態(後述する新SBC40の接続前)において、論理的には旧SBC10がコアネットワークN1に接続する経路(インタフェース)に、旧SBC用アドレスA3が割り当てられている。
例えば、各SBC加入者端末20は、クラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージのパケット送信を行う際には、宛先としてSBC加入者用IPアドレスA1を設定する。そして、旧SBC10では、当該パケットについて所定の変換(例えば、コアネットワークN1で対応するアドレス変換当)を行い、コアネットワークN1を介しクラス5ソフトスイッチ30に送信する。以上のように、図2の状態において、通信システム1では、SBC加入者用IPアドレスA1を用いて、SBC加入者端末20(アクセスネットワークN2)からクラス5ソフトスイッチ30(コアネットワークN1)へのパケット送信(例えば、SIPメッセージのパケット送信)が行われる。
ところで、クラス5ソフトスイッチ30は、各SBC加入者端末20に対応する情報(以下、「端末情報」と呼ぶ)を管理する端末情報保持部31を有しているものとする。ここでは、クラス5ソフトスイッチ30(端末情報保持部31)は、例えば、SBC加入者端末20からSIPのREGISTERメッセージ(REGISTER信号)等により登録を受け付けると、当該REGISTERメッセージに基づき各SBC加入者端末20に対応する端末情報を管理する。クラス5ソフトスイッチ30は、例えば、REGISTERメッセージの内容や、当該REGISTERメッセージが挿入されたパケットのヘッダ情報等に基づき、各SBC加入者端末20にアクセスするためのIPアドレスや、当該SBC加入者端末20にアクセスするためのSBC(中継先)のIPアドレス(例えば、当該REGISTERメッセージに設定された送信元のIPアドレス)等の情報を保持し、端末情報として管理するものとする。
また、通信システム1では、SBC加入者端末20からクラス5ソフトスイッチ30に対し、一定周期でREGISTERメッセージを送信するものとする。SBC加入者端末20が、REGISTERメッセージを送信することで、クラス5ソフトスイッチ30の端末情報が更新される。なお、クラス5ソフトスイッチ30が、定期・不定期の間隔でSBC加入者端末20に対してSIPのREGISTERメッセージの送信を要求して端末情報を更新するようにしてもよい。
そして、図2の状態(後述する新SBC40の接続前)において、クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末20に対してSIPメッセージを送信する際には、保持している端末情報に基づいて、宛先のIPアドレス(SBC加入者端末用IPアドレスA2)と、中継するSBCのIPアドレス(旧SBC用アドレスA3)を設定したSIPメッセージを生成し、端末情報に基づくSBC(端末情報に設定されたSBCのIPアドレス)に、当該SIPメッセージのパケットを送信(ルーティング)することになる。
そして、クラス5ソフトスイッチ30から送出されたSIPメッセージのパケットは、コアネットワークN1でルーティングされて、旧SBC10(旧SBC用アドレスA3)に到達する。そして、旧SBC10が、当該パケットについて所定の変換(例えば、アクセスネットワークN2で対応するアドレス変換等)を行い、アクセスネットワークN2を介しSBC加入者端末20(SBC加入者端末用IPアドレスA2宛)に送信する。
以上のように、図2の状態において、通信システム1では、旧SBC用アドレスA3及びSBC加入者端末用IPアドレスA2を用いて、クラス5ソフトスイッチ30(コアネットワークN1)からSBC加入者端末20(アクセスネットワークN2)へのパケット送信(例えば、SIPメッセージのパケット送信)が行われる。
次に、図2に示す状態(後述する新SBC40を接続する前)の通信システム1の物理接続構成の例について図3を用いて説明する。図2に示す論理接続構成を実現するための具体的な物理接続構成については限定されないものであるが、この実施形態では、移行前の通信システム1の物理接続構成は図3に示すような構成であるものとする。
図3に示すように、この実施形態では、旧SBC10は、仮想ルータ60を介してアクセスネットワークN2に接続している。
仮想ルータ60は、論理的に1又は複数の論理的(仮想的)なルータを形成することができるネットワーク装置である。仮想ルータ60は、例えば、NFV(Network Functions Virtualization)等の技術により実現された装置を適用することができる。
図3の状態において、仮想ルータ60には、旧SBC10とアクセスネットワークN2との間を中継する加入者用ルータ61が設定されているものとする。
図3に示すように、この実施形態では、旧SBC10には、旧SBC用L3スイッチ40が接続されている。また、図3に示すように、この実施形態では、コアネットワークN1は、L3スイッチ50が接続されている。さらに、図3に示すように、この実施形態では、旧SBC用L3スイッチ40は、L3スイッチ50を介してコアネットワークN1に接続されている。さらにまた、図3に示すように、この実施形態では、旧SBC用L3スイッチ40のコアネットワークN1側(L3スイッチ50側)のインタフェースには、旧SBC用アドレスA3が設定されているものとする。すなわち、この実施形態の物理接続構成では、旧SBC10は、コアネットワークN1に接続するインタフェースとして旧SBC用L3スイッチ40を備える構成となっているものとする。
次に、通信システム1においてSBC移行する際に、新SBC40を接続した状態の論理接続構成について図1を用いて説明する。
第2の通信装置としての新SBC40は、旧SBC10の移行先のSBCであり、少なくとも旧SBC10と同様の機能に対応したSBC(通信装置)であるものとする。
新SBC40は、アクセスネットワークN2とコアネットワークN1に接続される。また、SBC移行する際に、図1に示すように、旧SBC10と新SBC40との間に、装置間ネットワークとしての移行用ネットワークN3が設定されるものとする。移行用ネットワークN3は、SBC移行中のみ使用するネットワークであり、移行後は使用しない。移行用ネットワークN3は、旧SBC10から新SBC40にIPパケットを送信する際に使用されるネットワークである。なお、アクセスネットワークN2に複数のSBC加入者端末20が配置されている場合は、それぞれのSBC加入者端末20に対応するアドレスがSBC加入者端末用IPアドレスA2と同様に新SBC40に設定されることになる。
図1に示すように、SBC移行する際に、論理的には新SBC40がアクセスネットワークN2に接続する経路(インタフェース)に、SBC加入者用IPアドレスA1が割り当てられている。また、図1に示すように、SBC移行する際に、論理的には新SBC40が移行用ネットワークN3に接続する経路(インタフェース)に、SBC加入者端末用IPアドレスA2が割り当てられている。このとき、通信システム1において、旧SBC10と新SBC40に、SBC加入者用IPアドレスA1が割り当てられることになるが、アクセスネットワークN2では、SBC加入者端末20からSBC加入者用IPアドレスA1宛に送信されたパケットを、旧SBC10が接続されている経路、又は新SBC40が接続されている経路のいずれかにルーティングする設定が可能となっているものとする。例えば、後述するように、仮想ルータ60の設定により、SBC加入者端末20からSBC加入者用IPアドレスA1宛に送信されたパケットを旧SBC10側又は新SBC40のいずれかにルーティングするようにしてもよい。
次に、図1に示す状態(新SBC40を接続した状態)の通信システム1の物理接続構成の例について図4を用いて説明する。図4に示す論理接続構成を実現するための具体的な物理接続構成については限定されないものであるが、この実施形態では、移行前/移行中の通信システム1の物理接続構成は図4に示すような構成であるものとする。
図4に示すように、この実施形態では、SBC移行する際に、新SBC40の接続に伴い新SBC用L3スイッチ70が追加されている。新SBC40は、新SBC用L3スイッチ70を介して、コアネットワークN1に接続している。
そして、図4に示すように、この実施形態では、新SBC用L3スイッチ70のコアネットワークN1側(L3スイッチ50側)のインタフェースには、新SBC用アドレスA4が設定されているものとする。すなわち、この実施形態の物理接続構成では、旧SBC10は、コアネットワークN1に接続するインタフェースとして新SBC用L3スイッチ70を備える構成となっているものとする。
また、図4に示すように、この実施形態では、新SBC40の接続に伴い、仮想ルータ60に、加入者用ルータ62及び加入者移行用ルータ63が設定されている。加入者用ルータ62は、新SBC40接続時に、アクセスネットワークN2と旧SBC10との間の接続、及び旧SBC10と新SBC40との間を接続可能な仮想ルータである。すなわち、通信システム1では、新SBC40接続時に、アクセスネットワークN2と旧SBC10との間を接続する仮想ルータが、加入者用ルータ61から加入者用ルータ62に切り替えられている。以上のように、この実施形態では、加入者用ルータ62により、旧SBC10と新SBC40との間を接続する移行用ネットワークN3が形成されている。また、加入者移行用ルータ63は、アクセスネットワークN2と新SBC40との間を接続する仮想ルータである。
図4に示すように、新SBC40は、加入者用ルータ62を介して旧SBC10と接続し、加入者移行用ルータ63を介してアクセスネットワークN2と接続している。図4に示すように、新SBC40は、加入者用ルータ62と加入者移行用ルータ63のそれぞれに対してリンクしている。新SBC40は、加入者用ルータ62向けと、加入者移行用ルータ63向けのそれぞれに対して別個の物理リンク(例えば、別個のケーブル)を用いて接続するようにしても良いし、1つの物理リンクで接続して論理的に別個のリンクを設定するようにしてもよい。
なお、アクセスネットワークN2では、SBC加入者端末20からSBC加入者用IPアドレスA1宛に送信されたパケットを、加入者用ルータ62(旧SBC10)又は、加入者移行用ルータ63(新SBC40)のいずれかにルーティングする制御(設定)を行うことが可能であるものとする。すなわち、アクセスネットワークN2において、新SBC40を接続直後には、SBC加入者用IPアドレスA1宛に送信されたパケットを加入者用ルータ62(旧SBC10)側にルーティングするように設定しておき、ルーティング先を加入者移行用ルータ63(新SBC40)に変更(例えば、システム管理者当の操作により設定変更)することで、SBC移行を開始(SBCの切替を開始)することができる。アクセスネットワークN2におけるルーティング設定の変更方法は限定されないものであるが、例えば、アクセスネットワークN2上のルータにおける経路設定を変更(例えば、スタティックルートの設定変更や、ルートごとのコストの見直し等)により実現することができる。なお、仮想ルータ60において、加入者用ルータ62を設定する場合には、従前の加入者用ルータ61と同様のアドレス設定(特に、アクセスネットワークN2側のインタフェースのアドレス設定)を行うことが望ましい。これにより、仮想ルータ60で、加入者用ルータ61から加入者用ルータ62への移行を行う際に、アクセスネットワークN2側の影響を低減できる。
以上のように、通信システム1では、SBC移行の過程で、アクセスネットワークN2のルーティング設定により、SBC加入者端末20からSBC加入者用IPアドレスA1宛に送信されたパケットを、旧SBC10又は新SBC40側のいずれに供給するかを制御することができる。
また、通信システム1では、旧SBC10と新SBC40との間を、移行用ネットワークN3で接続している。これにより、通信システム1では、SBC移行が開始した後において、クラス5ソフトスイッチ30から旧SBC10に到達したパケットについても、旧SBC10から新SBC40に転送することができる。
上述の通り、通信システム1では、SBC加入者端末20からクラス5ソフトスイッチ30に対し、一定周期でREGISTERメッセージを送信する。SBC加入者端末20が、REGISTERを送信することで、クラス5ソフトスイッチ30の端末情報が更新され、SIPメッセージで中継するSBCを、旧SBC10(旧SBC用アドレスA3)から新SBC40(新SBC用アドレスA4)に変更することができる。そして、クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末20に対してSIPメッセージを送信する際には、端末情報に基づいて、宛先のIPアドレス(SBC加入者端末用IPアドレスA2)と、中継するSBCのIPアドレス(旧SBC用アドレスA3又は新SBC用アドレスA4)を設定したSIPメッセージを生成し、端末情報に基づくSBC(端末情報に設定されたSBCのIPアドレス)に、当該SIPメッセージのパケットを送信することになる。上述のように、クラス5ソフトスイッチ30において、端末情報を更新する方式や、保持する端末情報の形式については限定されないものであり、種々のSIPサーバ(SBCを経由して端末とアクセスするSIPサーバ)と同様の構成を適用することができる。
以上のように、この実施形態の通信システム1では、SBC移行を行う際に、新SBC40を接続する前状態(図2、図3の状態)から、仮に新SBC40を接続する(図1、図4の状態)。そして、最終的に移行後には、旧SBC10(付随する旧SBC用L3スイッチ40、及び加入者用ルータ62を含む)を撤去し、図5、図6の状態とすることが可能となる。
図5は、旧SBC10の撤去後の通信システム1の論理接続構成について示したブロック図である。図6は、旧SBC10の撤去後の通信システム1の物理接続構成の例について示したブロック図である。
図5では、図1の状態から旧SBC10が除外された構成となっている。また、図6では、図4の状態から旧SBC10、旧SBC用L3スイッチ40、及び加入者用ルータ62が除外された構成となっている。
上述のように、通信システム1では、SBC移行の過程で、旧SBC10及び新SBC40を接続し、クラス5ソフトスイッチ30とSBC加入者端末20との間の通信を旧SBC10から新SBC40に切り替えることができる。通信システム1のSBC移行過程における通信経路(クラス5ソフトスイッチ30とSBC加入者端末20との間の通信の通信経路)の遷移については、後述する動作説明の頁で詳述する。
(A−2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有するこの実施形態の通信システム1におけるSBC移行の過程(実施形態に係る移行方法)について説明する。
以下では、通信システム1におけるSBC移行する際のフェーズ(状態)ごとの通信経路について説明する。
以下では、移行前(図2、図3の状態)において、新SBC40が追加接続(仮接続)された状態(図1、図4の状態)をSBC移行の第1フェーズ(移行前フェーズ)と呼ぶものとする。
また、以下では、第1フェーズから、SBCの移行が開始された状態を第2フェーズ(移行中フェーズ)と呼ぶものとする。第2フェーズ(移行中フェーズ)は、アクセスネットワークN2(仮想ルータ60を含む)等においてルーティング設定の変更(詳細については後述)が行われた状態である。
さらに、以下では、第2フェーズの移行が完了した後の状態を第3フェーズ(移行後フェーズ)と呼ぶものとする。
そして、通信システム1では、第3フェーズ(移行後フェーズ)となった後、クラス5ソフトスイッチ30とSBC加入者端末20の通信に影響を与えることなく、旧SBC10(旧SBC10に付随する旧SBC用L3スイッチ40等を含む)を停止させて撤去することができる。
[第1フェーズ(移行前フェーズ)の通信経路]
まず、第1フェーズ(移行前フェーズ)におけるクラス5ソフトスイッチ30とSBC加入者端末20との間の通信経路について、図7を用いて説明する。
SBC加入者端末20とクラス5ソフトスイッチ30との間で送受信されるSIPメッセージ(SIP信号)の内容は限定されないものであるが、例えば、発信(着信)を制御するためのINVITEメッセージや、SBC加入者端末20に係る端末情報をクラス5ソフトスイッチ30に登録するためのREGISTERメッセージや、受信したSIPメッセージに応答するメッセージ等が挙げられる。
図7は、第1フェーズ(移行前フェーズ)において、SBC加入者端末20とクラス5ソフトスイッチ30との間で送受信されるSIPメッセージ(SIP信号)等のパケットが伝送される経路について示している。例えば、第1フェーズ(移行前フェーズ)において、SBC加入者端末20とクラス5ソフトスイッチ30との間で電話通信の発着信のSIPメッセージが交換される場合は、図7に示すような経路でSIPメッセージのパケットが伝送される。
図7では、SBC加入者端末20からクラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージのパケット送信をする経路として矢印P11を図示している。
まず、SBC加入者端末20はSBC加入者用IPアドレスA1を宛先としたSIPメッセージのパケットをアクセスネットワークN2に送出する。第1フェーズ(移行前フェーズ)において、アクセスネットワークN2には、SBC加入者用IPアドレスA1宛のパケットを加入者用ルータ62側(旧SBC10側)にルーティングするように設定されているものとする。
したがって、SBC加入者端末20から送出されたSIPメッセージのパケットは、旧SBC10側にルーティングされて、旧SBC10に到達する。
そして、旧SBC10は、受信したパケットのSIPメッセージについて、アクセスネットワークN2向けの内容からコアネットワークN1向けの内容に変換し、クラス5ソフトスイッチ30を宛先とするパケットとして、コアネットワークN1側に送出(旧SBC用L3スイッチ40及びL3スイッチ50を介して送出)する。
そして、コアネットワークN1では、旧SBC10から送出されたパケットが、クラス5ソフトスイッチ30に向けてルーティングされて、クラス5ソフトスイッチ30に到達することになる。
以上のように、クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末20から旧SBC10を経由して受信したSIPメッセージに基づいて、SBC加入者端末20からの電話通信の発信等を受け付けることができる。
次に、第1フェーズ(移行前フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30からSBC加入者端末20にSIPメッセージ(SIP信号)を送信する際に、当該SIPメッセージのパケットが伝送される経路について説明する。図7では、クラス5ソフトスイッチ30からSBC加入者端末20にSIPメッセージのパケット送信をする経路として矢印P12を図示している。
第1フェーズ(移行前フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30に、SBC加入者端末20へアクセスする際に中継するSBCのアドレスとして、旧SBC10のIPアドレス(旧SBC用アドレスA3)が登録されているものとする。したがって、ここでは、クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末用IPアドレスA2を宛先とし、旧SBC用アドレスA3を中継するSBCとして指定したURI(例えば、SBC加入者端末用IPアドレスA2及び旧SBC用アドレスA3を含むURI)を設定したSIPメッセージのパケットを、コアネットワークN1へ送出(ルーティング)することになる。
そして、コアネットワークN1では、クラス5ソフトスイッチ30から送出されたSIPメッセージのパケットがルーティングされて旧SBC10に到達(L3スイッチ50及び旧SBC用L3スイッチ40を経由して到達)する。
そして、旧SBC10は、受信したパケットのSIPメッセージについて、コアネットワークN1向けの内容からアクセスネットワークN2向けの内容に変換し、アクセスネットワークN2に送出する。このとき、旧SBC10は、受信したパケットのSIPメッセージのヘッダ情報(例えば、宛先のURI)等に基づいて、送信先のIPアドレス(SBC加入者端末用IPアドレスA2)を取得して、当該SIPメッセージの宛先として認識し、当該認識した内容に基づいて変換処理を行う。
そして、宛先にSBC加入者用IPアドレスA1が設定されたSIPメッセージのパケットは、アクセスネットワークN2側で、SBC加入者端末20に向けてルーティングされて、SBC加入者端末20に到達することになる。
以上のように、SBC加入者端末20は、クラス5ソフトスイッチ30から旧SBC10を経由して受信したSIPメッセージに基づいて、クラス5ソフトスイッチ30からの電話通信の着信を受け付けることができる。
[第2フェーズ(移行中フェーズ)の通信経路]
次に、第2フェーズ(移行中フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30とSBC加入者端末20との間のSIPメッセージが伝送される経路について、図8、図9を用いて説明する。
図8は、第2フェーズ(移行中フェーズ)において、SBC加入者端末20がクラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージ(SIP信号)のパケットを送信する際の通信経路について示している。図8では、SBC加入者端末20からクラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージのパケット送信をする経路として矢印P21を図示している。
まず、SBC加入者端末20が、SBC加入者用IPアドレスA1を宛先としたSIPメッセージのパケットを生成してアクセスネットワークN2に送出したものとする。
第2フェーズ(移行中フェーズ)において、アクセスネットワークN2には、SBC加入者用IPアドレスA1を宛先とするパケットを、加入者移行用ルータ63側(新SBC40側)にルーティングするように設定変更されているものとする。そして、新SBC40がアクセスネットワークN2(加入者移行用ルータ63)と接続するインタフェースには、SBC加入者用IPアドレスA1が設定されている。したがって、SBC加入者端末20からアクセスネットワークN2側に送出されたSIPメッセージのパケットは、加入者移行用ルータ63を介して新SBC40に到達することになる。
そして、新SBC40は、受信したパケットのSIPメッセージについて、アクセスネットワークN2向けの内容からコアネットワークN1向けの内容に変換し、クラス5ソフトスイッチ30を宛先とするSIPメッセージのパケットとして、コアネットワークN1に送出(新SBC用L3スイッチ70及びL3スイッチ50を介して送出)する。
そして、コアネットワークN1では、新SBC40から送出されたパケットが、クラス5ソフトスイッチ30に向けてルーティングされて、クラス5ソフトスイッチ30に到達することになる。
以上のように、クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末20から新SBC40を経由して受信したパケットのSIPメッセージを受信して処理(例えば、SBC加入者端末20からの電話通信の発信を受け付け等)を行うことができる。
図9は、第2フェーズ(移行中フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30がSBC加入者端末20にSIPメッセージ(SIP信号)のパケットを送信する際の通信経路について示している。図9では、クラス5ソフトスイッチ30がSBC加入者端末20にSIPメッセージのパケット送信をする経路として矢印P22を図示している。
第2フェーズ(移行中フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30に登録されているSBC加入者端末20の端末情報は、未だに旧SBC10のIPアドレス(旧SBC用アドレスA3)のまま更新されていない。したがって、ここでは、クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末用IPアドレスA2を宛先とし、旧SBC用アドレスA3を中継するSBCとして指定した宛先URI(例えば、SBC加入者端末用IPアドレスA2及び旧SBC用アドレスA3を含むURI)のSIPメッセージのパケットを、コアネットワークN1へ送出(ルーティング)することになる。
そして、コアネットワークN1では、クラス5ソフトスイッチ30から送出されたSIPメッセージのパケットがルーティングされて旧SBC10に到達(L3スイッチ50及び旧SBC用L3スイッチ40を経由して到達)する。
そして、旧SBC10は、受信したパケットのSIPメッセージについて、コアネットワークN1向けの内容からアクセスネットワークN2向けの内容に変換し、当該SIPメッセージのパケットをアクセスネットワークN2側(加入者用ルータ62)に送出することになる。
このとき、旧SBC10は、当該SIPメッセージのパケットについて、仮想ルータ60の加入者用ルータ62に送信することになる。そして、第2フェーズ(移行中フェーズ)において、加入者用ルータ62には、SBC加入者端末用IPアドレスA2宛のパケット(旧SBC10から受信したパケット)を、移行用ネットワークN3側(新SBC40)にルーティングするように設定変更されているものとする。したがって、第2フェーズ(移行中フェーズ)では、旧SBC10からアクセスネットワークN2側に送出されたSIPメッセージのパケットは、移行用ネットワークN3を介して新SBC40に到達することになる。
そして、第2フェーズ(移行中フェーズ)では、新SBC40は、旧SBC10から移行用ネットワークN3を介して受信したパケットについては、送信元アドレスをSBC加入者用IPアドレスA1として、アクセスネットワークN2側(加入者移行用ルータ63)に送出する。
そして、新SBC40から、アクセスネットワークN2側(加入者移行用ルータ63)に送出されたSIPメッセージのパケットは、加入者移行用ルータ63によりルーティングされて、アクセスネットワークN2を介し、SBC加入者端末20に到達することになる。
上述の通り、通信システム1では、SBC加入者端末20からクラス5ソフトスイッチ30に対し、一定周期でREGISTERメッセージを送信する。SBC加入者端末20が、REGISTERメッセージを送信することで、クラス5ソフトスイッチ30の端末情報が更新(中継するSBCが、旧SBC10から新SBC40に変更)される。
具体的には、SBC加入者端末20から送出されたREGISTERメッセージのパケットは、上述の図8に示すように、新SBC40を経由してクラス5ソフトスイッチ30に到達するため、クラス5ソフトスイッチ30の端末情報(SBC加入者端末20に係る端末情報に設定されるSBC)が旧SBC10から新SBC40に更新される。これにより、SBC加入者端末20に係るSBC移行は完了し、第3フェーズ(移行後フェーズ)に移行することになる。なお、第2フェーズ(移行中フェーズ)以降では、アクセスネットワークN2側(仮想ルータ60)でルーティング変更が行われているため、SBC加入者端末20から旧SBC10にSIPメッセージのパケットが送信されてしまうことはない。
[第3フェーズ(移行後フェーズ)の通信経路]
次に、第3フェーズ(移行後フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30とSBC加入者端末20との間のSIPメッセージが伝送される経路について、図10を用いて説明する。
第2フェーズ(移行中フェーズ)で、SBC加入者端末20から送出されたREGISTERメッセージのパケットがクラス5ソフトスイッチ30に到達すると、クラス5ソフトスイッチ30上でSBC加入者端末20の端末情報(経由するSBCのIPアドレス)が更新されて、SBC加入者端末20に係る移行が完了し、SBC加入者端末20の通信については第3フェーズ(移行後フェーズ)に移行することになる。すなわち、第2フェーズ(移行中フェーズ)において、アクセスネットワークN2上に存在するSBC加入者端末20が、全てクラス5ソフトスイッチ30にREGISTERメッセージを送信することで、通信システム1全体の移行は完了して、第3フェーズ(移行後フェーズ)となる。
図10は、第3フェーズ(移行後フェーズ)において、SBC加入者端末20がクラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージ(SIP信号)のパケットを送信する際の通信経路について示している。図10では、SBC加入者端末20からクラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージのパケット送信をする経路として矢印P32を図示している。また、図10では、クラス5ソフトスイッチ30がSBC加入者端末20にSIPメッセージのパケット送信をする経路として矢印P31を図示している。なお、SBC加入者端末20からクラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージのパケット送信をする経路(矢印P32)は、第2フェーズ(移行中フェーズ)の矢印P21と同様の経路であるので、詳しい説明を省略する。
次に、第3フェーズ(移行後フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30がSBC加入者端末20にSIPメッセージ(SIP信号)等のパケットを送信する際の、通信経路について説明する。
第3フェーズ(移行後フェーズ)において、クラス5ソフトスイッチ30に登録されているSBC加入者端末20の端末情報は、新SBC40のIPアドレス(新SBC用アドレスA4)に更新されている。
したがって、ここでは、クラス5ソフトスイッチ30は、SBC加入者端末用IPアドレスA2を宛先とし、新SBC用アドレスA4を中継するSBCとして指定したURI(例えば、SBC加入者端末用IPアドレスA2及び新SBC用アドレスA4を含むURI)のSIPメッセージのパケットを、コアネットワークN1へ送出(ルーティング)することになる。
そして、コアネットワークN1では、クラス5ソフトスイッチ30から送出されたSIPメッセージのパケットがルーティングされて新SBC40に到達(L3スイッチ50及び新SBC用L3スイッチ70を経由して到達)する。
そして、新SBC40は、受信したパケットのSIPメッセージについて、コアネットワークN1向けの内容からアクセスネットワークN2向けの内容に変換し、当該SIPメッセージのパケットをアクセスネットワークN2側(加入者移行用ルータ63)に送出することになる。
そして、新SBC40から、アクセスネットワークN2側(加入者移行用ルータ63)に送出されたSIPメッセージのパケットは、加入者移行用ルータ63によりルーティングされて、アクセスネットワークN2を介し、SBC加入者端末20に到達することになる。
(A−3)実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
通信システム1では、移行中(第2フェーズ)において、旧SBC10と同一のIPアドレス(SBC加入者用IPアドレスA1)が割り当てられた新SBC40からクラス5ソフトスイッチ30にSIPメッセージのパケットが送信される。これにより、通信システム1では、旧SBC10から新SBC40へ切り替える際(第1フェーズの状態からから第2フェーズの状態に切替える際)に、SBC加入者端末20側の設定変更(例えば、SIPメッセージのパケットの送信先(中継するSBCのIPアドレス)の変更)や、旧SBC10のIPアドレスの変更を行わずに、新SBC40に呼を発信できる。
また、通信システム1では、移行中(第2フェーズ)において、旧SBC10が、クラス5ソフトスイッチ30から受信したSIPメッセージのパケットを、移行用ネットワークN3を介して新SBC40に送信している。そして、新SBC40は、移行用ネットワークN3を介して受信したSIPメッセージのパケットの送信元IPアドレスを旧SBC10のSBC加入者用IPアドレスA1に変換してアクセスネットワークN2(SBC加入者端末20)に送信している。これにより、通信システム1では、旧SBC10から新SBC40へ切り替える際(第1フェーズの状態からから第2フェーズの状態に切替える際)に、コアネットワークN1側の設定変更(例えばルーティング設定の変更)や、旧SBC10の設定変更(例えば、IPアドレスの変更)や、SBC加入者端末20の設定変更(例えば、経由するSBCのIPアドレス変更)を行わなくても、クラス5ソフトスイッチ30から新SBC40を経由してSBC加入者端末20に呼の着信をさせることができる。
さらに、通信システム1では、移行中(第2フェーズ)に、SBC加入者端末20からREGISTERメッセージが送信され、端末情報がクラス5ソフトスイッチ30へ登録されると、クラス5ソフトスイッチ30側でSBC加入者端末20の端末情報として新SBCのIPアドレスを登録し、以後はクラス5ソフトスイッチ30から新SBC40を介したSIPメッセージのパケット送信が行われる(すなわち、第3フェーズに移行する。すなわち、通信システム1では、移行中(第2フェーズ)から第3フェーズ(移行後フェーズ)に移行する際に、SBC加入者端末20の設定変更(例えば、経由するSBCのIPアドレス変更)や、クラス5ソフトスイッチ30の設定変更(例えば、端末情報の変更)を必要としない。
以上のように、通信システム1では、SBC移行に際して(第1〜第3フェーズの過程)で、新SBC40を用いて、途切れることなく容易にSBC加入者端末20の発着信(クラス5ソフトスイッチ30との間のSIPメッセージのパケット送受信)を行うことができる。すなわち、通信システム1では、SBC移行に際して(第1〜第3フェーズの過程で)、SBC加入者端末20に対する通話不可といったサービス影響が生じることを低減することができる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(B−1)上記の実施形態では、アクセスネットワークN2に接続するSBC加入者端末20は、電話通信端末であるものとして説明したが、SBC加入者端末20は、SIPサーバ(クラス5ソフトスイッチ30)を用いた通信サービス(例えば、メッセージ送信やビデオ会議等の通信サービス)に対応する他の端末としてもよい。
1…通信システム、10…旧SBC、20SBC加入者端末、30…クラス5ソフトスイッチ、31…端末情報保持部、40…旧SBC用L3スイッチ、50…L3スイッチ、60…仮想ルータ、61…加入者用ルータ、62…加入者用ルータ、63…加入者移行用ルータ、40…新SBC、70…新SBC用L3スイッチ、N1…コアネットワーク、N2…アクセスネットワーク、N3…移行用ネットワーク。

Claims (4)

  1. 複数の異なるネットワーク間を接続するものであって、第1のネットワーク上の通信端末と、第2のネットワーク上の通信制御装置間で送受信されるパケットを中継する通信装置を備える通信システムにおいて、
    第1の通信装置と第2の通信装置とを備え、
    上記第1の通信装置と上記第2の通信装置とは装置間ネットワークで接続され、
    上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信端末から送信されるパケットは、上記第2の通信装置を介して通信制御装置で受信され、
    上記通信制御装置は、上記通信端末へアクセスする際に中継する通信装置の中継アドレス情報を管理しており、
    上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信制御装置に登録されている上記通信端末に係る中継アドレス情報が上記第1の通信装置のアドレス情報から上記第2の通信装置のアドレス情報に更新されるまで、上記通信制御装置から上記通信端末宛に送信されるパケットは、上記第1の通信装置から上記装置間ネットワークを経由して上記第2の通信装置に供給され、
    上記第2の通信装置は、上記装置間ネットワークを経由して上記通信端末宛のパケットを受信した場合、当該パケットを上記通信端末宛として上記第1のネットワーク上に送出する
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 上記第1の通信装置は、中継用ルータを経由して上記第1のネットワークに接続しており、
    上記中継用ルータは、上記第1の通信装置から上記通信端末宛に送出されたパケットを、上記装置間ネットワーク側にルーティングするように設定することが可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 上記第1の通信装置は、仮想ルータを経由して上記第1のネットワークに接続しており、
    上記中継用ルータは、上記仮想ルータ上に論理的に設定されていること
    を特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 複数の異なるネットワーク間を接続するものであって、第1のネットワーク上の通信端末と、第2のネットワーク上の通信制御装置間で送受信されるパケットを中継する通信装置を備える通信システムで、第1の通信装置から第2の通信装置に移行する移行方法において、
    上記第1の通信装置と上記第2の通信装置とは装置間ネットワークで接続され、
    上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信端末から送信されるパケットは、上記第2の通信装置を介して通信制御装置で受信され、
    上記通信制御装置は、上記通信端末へアクセスする際に中継する通信装置の中継アドレス情報を管理しており、
    上記第1のネットワークで、上記第1の通信装置から上記第2の通信装置への移行が開始されると、上記通信制御装置に登録されている上記通信端末に係る中継アドレス情報が上記第1の通信装置のアドレス情報から上記第2の通信装置のアドレス情報に更新されるまで、上記通信制御装置から上記通信端末宛に送信されるパケットは、上記第1の通信装置から上記装置間ネットワークを経由して上記第2の通信装置に供給され、
    上記第2の通信装置は、上記装置間ネットワークを経由して上記通信端末宛のパケットを受信した場合、当該パケットを上記通信端末宛として上記第1のネットワーク上に送出する
    ことを特徴とする移行方法。
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