JP2017084309A - 携帯電子端末の保持アダプタ - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電子端末Pに直接装着できる他、様々な保護カバーCを装着した状態でも取り付けて使用できるようにした携帯電子端末Pの保持アダプタ50を提供する事。
【解決手段】携帯電子端末P及び携帯電子端末Pの保護カバーCの何れかの縁部分又は角部分を挟持する2つ以上の取付け部材10と、この2つ以上の取付け部材10と一体化されると共に、使用者の掌Hに装着可能な保持部材20とからなる携帯電子端末Pの保持アダプタ50とし、携帯電子端末Pに対向状に配置した取付け部材10間に、ゴムベルトなどからなる保持部材20を架設することができる。
【選択図】図4
【解決手段】携帯電子端末P及び携帯電子端末Pの保護カバーCの何れかの縁部分又は角部分を挟持する2つ以上の取付け部材10と、この2つ以上の取付け部材10と一体化されると共に、使用者の掌Hに装着可能な保持部材20とからなる携帯電子端末Pの保持アダプタ50とし、携帯電子端末Pに対向状に配置した取付け部材10間に、ゴムベルトなどからなる保持部材20を架設することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は電子ブックリーダーなどの携帯電子端末を掌に装着して、その落下を防止する為の携帯電子端末の保持アダプタに関し、特に携帯電子端末本体のみならず、カバーを取り付けている携帯電子端末に対しても使用可能な携帯電子端末の保持アダプタに関する。
タブレット端末は、平板状の外形を備えタッチパネル式などの表示・入力部を備えた携帯可能なパーソナルコンピュータ(以下「タブレットPC」とする)として提供されている他、携帯電子端末(PDA)や片手に収まる小型POS端末としても提供されている。かかるタブレット端末は操作が容易であり、且つ可搬性も優れていることから、急激に普及している。特にタブレットPCに関しては、インターネットを始めとする情報通信網の普及によって、コンテンツも豊富に提供され、かつコンテンツを容易に入手できるようになったことから、その普及に拍車がかかっている。
このようなタブレットPCは可搬性に優れていることから、簡易に持ち歩くことができるというメリットが得られる反面、落下や水没などの危険性が高まるというデメリットも伴っている。そこで従来では、このような外的要因による損傷のリスクを軽減する為に、カバーやケースなども提供され、かつ使用されており、その他にも以下のような技術が提案されている。
特許文献1(特開平9−218727号公報)では、携帯型電子機器に関し、落下防止用として付けたハンドベルトを強制的に使用させることを目的として、ハンドベルトを具備し、該ハンドベルトとの間に手を差し入れて保持させ使用させる携帯型電子機器であって、機器本体と該ハンドベルトとの間に手を差し入れた使用状態を該ハンドベルトの状態変化により確認するハンドベルト使用状態確認手段と、前記確認により電源投入を許可する電源投入許可手段とを備える携帯型電子機器を提案している。
また特許文献2(実用新案登録第3176133号公報)では、多機能携帯電話器やその他の携帯通信端末を、落下などの物理的な衝撃から守り、しかもその携帯通信端末の画面操作を片手の指先で行いやすくする為に、携帯通信端末へ背面から着脱自在に抱き付け使用されるカバーであって、ゴムやバネ、その他の伸縮材から成る手掛けバンドを断面ほぼチャンネル形のカバー本体へ、その背面を一定長さだけ横断する状態に取り付けて、その手掛けバンドにより上記携帯通信端末の握り持ち操作手を拘束し得るように定めた携帯通信端末の保護カバーが提案されている。
そして特許文献3(実用新案登録第3186589号公報)では、電子タブレットの思わぬ落下や衝突を防止する落下防止バンドを装着した電子タブレット保護ケースとして、電子タブレット保護ケースに手の平および手指を入れる伸縮性のある素材(布ゴム等)とする環状のバンドを縫製または接着により設置した電子タブレット保護ケースが提案されている。
従前においても、タブレットPCの落下を防ぐべく、これを掌に固定するベルトやバンドなどを設ける事は種々提案されている。しかしながら、前記特許文献1で提案されている技術は、携帯型電子機器の筐体自体にハンドベルトを設けるように構成されていることから、筐体自体の設計が必要になっていた。また前記特許文献2や3等で提案されているのは、保護カバー乃至は保護ケース(以下、本明細書では、両者を合わせて「保護カバー」とも言う)に、掌に固定する固定ベルトやバンドなどを設ける技術であり、落下防止のベルトやバンドを利用する場合には、常に特定の保護カバーを装着しなければならないものとなっていた。
ところで、タブレットPC等の携帯電子端末は持ち運びに際しての損傷から保護する為に、多くの場合、保護カバーが使用されている。かかる保護カバーは、機能やデザインが異なる様々なものが提供されており、使用者の趣向や用途に応じて、種々選択されているのが実情である。この点、前記特許文献2や3で提案されている技術では、掌に固定するベルトやバンドが保護カバーに固定されている事から、任意の保護カバーを選択できないという課題が有った。
そこで本発明は、携帯電子端末に直接装着できる他、様々な保護カバーを装着した状態でも取り付けて使用できるようにした携帯電子端末の保持アダプタを提供する事を第1の課題とする。
また、タブレットPCは様々なシーンで使用されており、ビジネスシーンでは、タブレットPCに表示させた情報を複数人に提示するようにして使用する場合も多い。その際にはタブレットPCを使用者の掌に固定すること無く、自由に閲覧できるようにすることが望ましく、掌に固定する固定ベルトやバンドは寧ろ邪魔になることがある。一方で、近年では電子書籍のコンテンツも多く提供されている事から、当該タブレットPCは当該電子書籍を閲覧する為の電子ブックリーダーとしても利用されており、この場合には、長時間にわたって利用者の掌に保持できるようにすることが望ましい。
そこで本発明では、タブレットPCを始めとする携帯電子端末を掌に保持する事ができ、更に任意に着脱自在とし、必要な場合には簡易に取り付けて、使用者の掌に保持乃至は固定できる共に、使用しない場合には取り外してコンパクトに保管する事の出来る携帯電子端末の保持アダプタを提供する事を第2の課題とする。
そして、現在提供されている携帯電子端末は様々な大きさのものが存在しており、保護カバーに至っては、それぞれの携帯電子端末ごとに複数提供されている事から、使用者が選択する機種及び保護カバーのデザインの全てについて保持ベルトの有無を設定するのは、事実上困難であった。
そこで本発明は、様々な大きさの携帯電子端末又は保護カバーに対応する事ができ、更に任意に着脱自在とした携帯電子端末の保持アダプタを提供する事を第3の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明ではタブレットPC等の携帯電子端末に直接、又は当該携帯電子端末に保護カバー(保護ケースを含む。以下同じ)を装着した状態で、着脱自在に装着できるようにした携帯電子端末の保持アダプタを提供するものである。
即ち、本発明にかかる携帯電子端末の保持アダプタは、携帯電子端末及び携帯電子端末の保護カバーの何れかの縁部分又は角部分を挟持する2つ以上の取付け部材と、この2つ以上の取付け部材と一体化されると共に、使用者の掌部に装着可能な保持部材とからなるものとして構成する。
本発明にかかる保持アダプタで保持する事の出来る携帯電子端末(PDA:Personal Digital Assistant)は、使用者が手にもって使用する電子端末を全て包含する。例えば、音声通話機能などを付加したスマートフォンやタブレットPCの他、タッチパネルを装備した小型のPOS端末を含む。このような携帯電子端末に対して本発明にかかる保持アダプタを装着することにより、使用時における落下のおそれを無くすと共に、意識的に把持すること無く掌に保持する事ができる。
上記取付け部材は、保護カバーを装着していない携帯電子端末自体に取付ける事ができる他、携帯電子端末に保護カバーを装着した状態でも取り付ける事ができるように構成する。即ち、取付け部材は、携帯電子端末自体の縁部分又は角部分を挟持できる他、携帯電子端末の保護カバーの縁部分又は角部分をも挟持できるように形成する。その際、当然のことながら、当該保護カバーを装着しているか否かによって、保持対象となる携帯電子端末の全体厚さや長さなどの大きさは変わることになる。そこで、本発明にかかる携帯電子端末の保持アダプタでは、一般的に使用されている保護カバーを装着した状態の携帯電子端末に対して取り付ける事ができるように形成するのが望ましい。よって、本発明にかかる保持アダプタを装着する携帯電子端末の大きさに応じて、適宜調整することが望ましく、当該携帯電子端末の厚さの1.5倍程度の厚さまで対応できるように構成するのが望ましい。また、この取付け部材は保持可能な厚さを変更自在に形成する事ができ、例えば携帯電子端末か保護カバーとの間に板状の小片を嵌入するように構成するか、或いは当該携帯電子端末か保護カバーとの間にゴムなどの弾性部材を存在させることができる。特に携帯電子端末か保護カバーとの間に板状の小片を嵌入するように構成する場合において、当該小片は着脱自在な別部材として設ける他、何れかの部位を折り返して此れを小片とすように構成する事もできる。
かかる取付け部材は保護カバーの存在の有無にかかわらず、携帯電子端末を確実に挟んで、抜け出たりする等脱離する事が無い様に構成される必要がある。よって携帯電子端末自体又は保護カバーを装着した携帯電子端末を支持する突起など形状からなる構造体として、又はこれらを摩擦力等により支持する構造体として具体化する事ができる。
そして直接的又は間接的に携帯電子端末を保持する取付け部材には、使用者の掌部に此れを保持する保持部材を一体化する。前記取付け部材によって携帯電子端末を直接的又は間接的に保持し、そしてこの取付け部材に一体化した保持部材を使用者の掌部に装着することにより、携帯電子端末を直接的又は間接的に使用者の掌部に取付ける事ができる。その結果、使用者は携帯電子端末を手指で保持することなく、掌に取付ける事ができ、長時間にわたって疲れることなく保持できる。よって、例えば電子書籍を閲覧する場合などにおいて、好適に使用する事ができる。
上記取付け部材と保持部材との一体化は、取付け部材に対して保持部材を直接取り付ける事ができる他、両者を連結する別部材を使用して、両者を一体化する事ができる。例えば取付け部材同士をフレームや板部材に取付けると共に、このフレームや板部材に対して前記保持部材を一体化しても良い。
そして上記本発明にかかる携帯電子端末の保持アダプタにおいて、前記取付け部材は、少なくとも保持する携帯電子端末の正面側に突出して存在する小片部分を備えた形状に形成することが望ましい。即ち、液晶画面が存在する面の周縁部分に突出する様に小片部分を設け、これによって当該携帯電子端末の脱落を確実に阻止する事ができる。かかる小片部分を有する形状としては、例えば、挟持する方向に沿う縦断面形状を「L」字状又は「コ」字状に形成することができる。またこの小片部分は、この保持アダプタを装着する携帯電子端末の液晶画面にかからない程度の突出幅に形成されていることが望ましく、各種携帯電子端末に対する汎用性を考慮した上で、保持の確実性を考慮すれば、約3〜15mm程度の突出幅であることが望ましい。特に、当該取り付け部材、特にこの小片部分を透明に形成した場合には、当該突出幅を大きくする事も可能である。
また、本発明にかかる携帯電子端末の保持アダプタにおいて、前記取付け部材は対向配置されると共に、対向配置された取付け部材同士の間には、両者間の距離を任意に調整可能とする弾性部材又はアジャスターからなる長さ調整部を設けることが望ましい。対向配置された取付け部材同士の間隔を調整自在とする事により、幅や長さが異なる様々な携帯電子端末に対して使用する事ができるようになる。
かかる弾性部材としては、ゴム材の他、バネ材などを用いることができ、これを対向する取り付け部材同士の間に橋架け状に設ける事ができる。弾性部材としてゴム材を使用する場合には、任意に交換できるように構成することが望ましい。長年の使用により、ゴム材の弾性が低下した場合には、これを交換できるようにするためである。かかるゴム材を交換可能な構造は、例えば、前記取付け部材にフックなどを設け、これに弾性部材を連結するように構成することができる。またアジャスターとしては面ファスナーを使用する他、ラチェット機構等を使用することができ、これを取付け部材同士の間に存在させることにより、当該取り付け部材同士の間の距離を任意の長さに固定できるように形成する事ができる。
そして弾性部材又はアジャスターからなる長さ調整部は、前記保持部材として利用する他、保持部材とは別に設ける事ができる。即ち、当該長さ調整部としてゴムや羽根などの弾性部材を使用した場合には、取り付け部材同士の間の距離を調整すると共に、当該弾性部材と、携帯電子端末及び携帯電子端末の保護カバーの何れかとの間に掌を差し入れて、当該弾性部材(長さ調整部)を保持部材として使用する事ができる。また、当該長さ調整部をアジャスターで構成すると共に、前記保持部材としてゴムやバネ材などの弾性部材を使用する事もできる。
即ち、本発明にかかる携帯電子端末の保持アダプタは、携帯電子端末及び携帯電子端末の保護カバーの何れかを保持する取り付け部材同士の間隔を調整すると共に、同時に掌に装着できるようにする他、掌に装着する為の保持部材とは別に、前記取り付け部材同士の間隔を調整する長さ調整部材を設ける事もできる。
そして長さ調整部材を保持部材として利用する場合であっても、これがゴム材やバネ材で形成されている場合には、長年の使用に伸びたとしても、これを交換できるように、前記取付け部材に対して着脱自在に設けることが望ましい。
以上のように構成された本発明の携帯電子端末の保持アダプタによれば、取付け部材は携帯電子端末の縁部分又は角部分を挟持できる他、携帯電子端末の保護カバーの縁部分又は角部分をも挟持できるように形成されている事から、保護カバーを装着していない携帯電子端末の他、保護カバーを装着している携帯電子端末に対しても取り付ける事ができる。そしてこの取付け部材に一体化されている保持部材によって掌に固定できることから、携帯電子端末に直接装着できる他、様々な保護カバーを装着した状態でも取り付けて使用できるようにした携帯電子端末の保持アダプタを提供する事ができる。
更に、前記取り付け部材は、携帯電子端末又は携帯電子端末の保護カバーの縁部分又は角部分に対して着脱自在に設ける事ができる事から、ビジネスシーンでは当該携帯電子端末の回覧に支障を来すことになる保持アダプタを取り外して、携帯電子端末単体、又は保護カバーを装着した携帯電子端末として使用する事ができる。そして使用者本人が電子書籍を閲覧する場合など、長時間にわたって携帯電子端末を直接的又は間接的に保持する事が必要な場合には、簡易に取り付けて使用する事ができる携帯電子端末の保持アダプタが実現する。
そして本発明にかかる携帯電子端末の保持アダプタは、保護ケースの装着の有無にかかわらず使用でき、また保護ケースに対しても着脱自在に装着できる事から、使用者の好みに応じた保護カバーを選択し、この趣向に合った保護カバーに対して任意に装着できる携帯電子端末の保持アダプタが実現する。
また、当該保持アダプタにおける保持部材を、ゴム材を用いた帯状部材によって形成した場合には、使用しない時にはコンパクトに収納する事ができることから、持ち運びの困難性も無くなる。
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50の幾つかの実施の形態を具体的に説明する。特に本実施の形態ではタブレットPCを保持する為のアダプタとして具体化しているが、タブレットPCに限らず、スマートフォンやPOS端末であっても良く、保持対象とする携帯電子端末Pの大きさや形状に応じて、その大きさなどは適宜変更されるべきである。
図1は、第1の実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50を示す(A)使用状態における斜視図、(B)B−B断面図、(C)使用状態における背面図である。この実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50は、タブレットPC(即ち、携帯電子端末P)の長辺側を挟持する一対の取付け部材10と、この取付け部材10間に架け渡して設けた保持部材20とで構成されている。
図2(A)には、この第1の実施の形態にかかる取付け部材10の要部拡大図を示している。この図2(A)に示す様に、本実施の形態にかかる取付け部材10は、保持する携帯電子端末Pの長辺において、正面側(画面が存在する側)の縁部分を支持する小片部12を備えると共に、この小片部12から側面に沿って背面側に折れ曲がった側壁部14を備えて構成されている。その結果、この保持部材20は挟持する向きに沿う縦断面形状が、断面逆向き「L」字状となっている。かかる逆向き「L」字状の保持部材20においては、少なくとも小片部12における携帯電子端末Pの正面に対向する面には、天然ゴムや合成ゴムなどからなる摩擦抵抗を高める材料(図示せず)が設けられていることが望ましい。携帯電子端末Pの正面に対する小片部12の保持力を高める為である。また、当該材料を設ける事により、携帯電子端末Pの正面に対する衝撃を和らげて、キズなどが生じる可能性を大幅に減じる事ができる。当然のことながら、当該取付け部材自体をゴム材で形成する事もできる。
そして、この取付け部材10における側壁部14の下端からは、使用者の掌Hに固定する為の保持部材20が延出しており、その先端側は、もう一方の取付け部材10における携帯電子端末Pの側壁部14の下端に繋がっている。
本実施の形態において、当該保持部材20はゴム材を用いてベルト状に形成しており、当該保持部材20の伸縮性によって、前記取付け部材10が携帯電子端末Pの縁部を挟持するように構成している。そして、ゴム材を用いてベルト状に形成された保持部材20は伸縮性を有する事から、この保持部材20と携帯電子端末Pの背面との間に、利用者の掌Hを差し入れる事により、当該携帯電子端末Pを利用者の掌Hに装着する事ができる。これにより、利用者は当該携帯電子端末Pを把持する必要なく、掌Hに装着する事ができ、長時間にわたって使用しても疲れないようにすることができる。また携帯電子端末Pを掌Hに装着していることから、意図せず落下させてしまう事態を無くすことができる。
特にこの保持部材20は、本実施の形態では前記取付け部材10に対して一体化して形成されているが、当該取付け部材10にフックを形成し、このフックに対して前記保持部材20を着脱自在に設ける事もできる。このように形成すれば、長年の使用により保持部材20が伸びてしまった場合でも、簡単に交換する事ができ、また使用者の好みに応じた保持部材20を選択して使用する事ができるようになる。また、図1では取付け部材10を携帯電子端末Pの幅方向に対向する様に設け、保持部材20が幅方向に延伸するように設けているが、これを縦方向に設ける事もできる。即ち、前記取付け部材10を携帯電子端末Pの縦方向(長さ方向)の両側に対向状に設けると共に、前記保持部材20を携帯電子端末Pの縦方向(長さ方向)に延伸するように設ける事もできる。
この実施の形態に示した携帯電子端末Pの保持アダプタ50は、図3に示す様に、保護カバーCを装着した状態の携帯電子端末Pに対しても使用する事ができる。この図3は、保護カバーCを装着した携帯電子端末Pを保持する状態を示す(A)使用状態における斜視図、(B)B−B断面図、(C)使用状態における背面図である。本実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50は、前記取付け部材10が、保護カバーCの有無に関係なく、直接的又は間接的に携帯電子端末Pを挟持する事ができ、更に保持部材20は伸縮自在なゴム製ベルトを用いて形成している事から、多少保持する部分の長さ(携帯電子端末Pの幅や長さ)が変わった場合であっても対応する事ができる。よって、本実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50は、保護カバーCを取り付けた状態の携帯電子端末Pに対しても、保護カバーCなどを取り付けていない携帯電子端末P単体に対しても装着可能な保持アダプタ50となっている。
上記実施の形態に関連して、取付け部材10は、図2(B)に示す様に、断面略「コ」字状に形成する事もできる。かかる取付け部材10は、携帯電子端末Pの画面が存在する側の面に当接する小片部12と、この小片部12から背面側に延出する側壁部14と、この側壁から前記小片部12と対向状に延出する背面部16とで構成されており、前記側壁部14の長さ(即ち小片部12と背面部16との間隔)は、携帯電子端末単独でも、これに保護カバーCを装着した状態でも収容できる長さに形成されている。具体的には、本実施の形態において、当該側壁部14の長さは保持する携帯電子端末Pの厚さの1.5倍程度に形成する事ができる。
特にこの図2(B)に示すような取付け部材10とした場合には、背面部16には、小片部12との間の間隔を調整する為の折り返し片18を形成することが望ましい。かかる折り返し片18を形成することにより、携帯電子端末P自体に直接取り付ける際には、当該折り返し片18を小片部12側に折り返して小片部12との間隔を狭めて使用する事ができ、保護カバーCを装着した携帯電子端末Pに取付ける場合には、この折り返し片18を展開させた状態で装着することで、保護カバーCを装着した携帯電子端末Pに対しても使用する事ができる。即ち、この折り返し片18を設ける事により、保護カバーCを装着している携帯電子端末Pに対しても、保護カバーCを装着していない携帯電子端末Pに対しても、取付け部材10との間に隙間を生じさせることなく、確実に装着する事が可能になる。かかる折り返し片18の厚さは、折り返した状態における折り返し片18と小片部12との距離が、保持する携帯電子端末Pの厚さとなるように形成することが望ましく、前記背面部16と異なる厚さであっても良い。また、当該折り返し片は塑性変形自在な材料、例えばゴムまたは樹脂材を用いて形成する事ができる。
また、この図2(B)に示す様に、断面略「コ」字状に形成した取付け部材10においては、背面部16の長さを小片部12よりも長く形成することが望ましい。背面部16を長く形成することにより、携帯電子端末Pの保持力を高め、より安定して当該携帯電子端末Pを固定する事ができるためである。そして、このように断面略「コ」字状に形成した取付け部材10では、背面部16の先端側から前記ゴム材を用いてベルト状に形成した保持部材20が延出しており、その先端側は対向配置されている保持部材20の背面部16に連結されている。かかる保持部材20も、前記取付け部材10に対してフックを形成する等により、着脱自在に設ける事もできる。
かかる断面略「コ」字状の取付け部材10においても、前記図1と同様に、保持部材20としてゴム材からなるベルト状に形成したものを使用する事により、当該保持部材20の収縮力によって、取付け部材10は携帯電子端末Pの縁部分を挟持することができ、またこの保持部材20と携帯電子端末Pの背面との間に使用者の掌Hを差し入れる事により、当該携帯電子端末Pを使用者の掌Hに装着する事ができる。
図4は更に別の実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50の(A)使用状態における斜視図、(B)使用状態における背面図を示している。この実施の形態にかかる保持アダプタ50は、特に携帯電子端末Pの角部分を表示するように構成しており、特に対角位置に存在する角部同士を表示する様に取付け部材10を設けている。
この実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50も、保持する携帯電子端末Pの画面側には小片部12が突出するように広がっており、側壁に沿って背面側に延伸する壁部と、前記小片部12と対向状に延伸する背面部16を伴って構成されている。そして背面部同士間には、伸縮自在なゴム製ベルトからなる保持部材20を架設しており、その収縮力によって携帯電子端末Pの角部を挟持するように構成している。またこの保持部材20と携帯電子端末Pの背面部16との間に掌Hを差し入れる事により、当該携帯電子端末Pを掌Hに装着する事ができる。
特にこの実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50では、前記保持部材20は、携帯電子端末Pの背面側に斜めに存在することになる。したがって、左右何れの掌Hであっても差し入れる事ができ、更に当該携帯電子端末Pを保持する向きを、縦長にも横長にもすることができる。したがって、例えば電子書籍を閲覧する場合には、縦書きの文章であっても、横書きの文章であっても困難なく閲覧できるように、携帯電子端末Pを保持する事ができる。
更に、図4では1組の対角位置に保持アダプタ50を設置している実施の形態を示しているが、これを保持部材20が交差する様に2組設ける事もできる。このように2組の保持アダプタ50をクロス配置させた場合には、掌Hに対する保持力を高める事ができ、より安定して携帯電子端末Pを保持できるようになる。また、この実施の形態にかかる保持アダプタ50においても、断面「コ」字状に形成した取付け部材10の背面部16には、前記図2(B)と同様に、小片部12との間隔を調整する為の折り返し片18を設ける事もできる。
図5は更に他の実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50を示す背面図である。この実施の形態にかかる保持アダプタ50は、前記図2(B)に示したように、断面略「コ」字状に形成した取付け部材10を対向状に配置し、その背面部16同士間にゴム製のベルト部材30を架設して、当該取付け部材10で携帯電子端末Pを保持するように構成している。そしてこの携帯電子端末Pを保持する為の構成部(10,30)とは別に、当該携帯電子端末Pを直接的又は間接的に掌Hに保持する為の保持部材20を設けている。即ち、本実施の形態における保持部材20は、先端側に面ファスナー22を設けたベルト状に形成しており、一方の取付け部材10の背面部16の開口11から延伸するように設けている。そして他方の取付け部材10の背面部16には、この保持部材20が通る通し孔部13を形成しており、当該通し孔部13を通って折り返すように構成している。
このように形成した保持アダプタ50では、ゴム製のベルト部材30の収縮力によって、取付け部材10で携帯電子端末Pを保持し、そして携帯電子端末Pの背面に広げた掌Hを巻き込むように保持部材20を巻きまわして、緩みが生じない所で面ファスナー22によって長さを調整すれば、使用者の掌Hの大きさに合った携帯電子端末Pの保持アダプタ50とする事ができる。特に、本実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50の様に、保持部材20の長さをアジャスター(面ファスナー22)で調整自在にすることにより、取付け部材10による挟持力を高める事ができ、よって一層確実に携帯電子端末Pを保持できる保持アダプタ50となる。なお、かかる保持部材20の長さを調整するには、面ファスナー22に限ることなく、ベルトなどに使用されているバックルや、ホックなどを用いて形成する事もできる。
そして図6は、更に他の実施の形態にかかる携帯電子端末Pの保持アダプタ50を示す要部拡大図であり、特に取付け部材10同士の間隔を調整する為に、ラチェット機構を用いて構成した長さ調整部材42の実施態様を示している。即ち対向配置される取付け部材同士の間にはラチェット機構が存在しており、図6(A)に示す様に、取付け部材同士が近づく方向には移動自在でありながらも、図6(B)に示す様に、離れる方向に移動させる場合には、ラチェット歯43に係合する逆止爪44の支持を解止させるように構成している。このラチェット機構は、各取付け部材10に繋がっている杆部材41の間に設ける事ができ、これによって当該取付け部材10同士の間隔を任意に調整し、保護カバーCの有無や、携帯電子端末Pの大きさの違いが有っても、これに対応する事ができる。
かかる図6に示した保持アダプタ50においては、各取付け部材10に繋がっている杆部材41の間に、長さ調整部材42としてのラチェット機構を設けており、これによって取付け部材10の間の長さ(距離)を調整できる事から、様々な携帯電子端末Pに対して装着する事ができ、また携帯電子端末Pの縦方向又は幅方向に対しても装着できる。そしてこのように形成した取付け部材10に対しては、前記図5に示したような保持部材20か、又はゴム材からなるベルト状の保持部材20を設ける事により、使用者の掌Hに対して、簡易に装着する事ができる。
本発明にかかる保持アダプタは、様々な携帯電子端末を保持する為の器具として使用する事ができ、更には携帯電子端末に限ることなく、板状の物品を掌に保持する為の器具として使用する事もできる。
また、かかる本発明の保持アダプタは、携帯電子端末を手指で保持すること無く、掌に装着できるように構成している事から、手指の動作が不自由な場合(例えば、介護やリハビリなど)であっても、安定して携帯電子端末を保持する事ができ、利用者の利便性を高める事ができる。
10 取付け部材
12 小片部
13 孔部
14 側壁部
16 背面部
18 折り返し片
20 保持部材
22 面ファスナー
30 ベルト部材
41 杆部材
42 長さ調整部材
43 ラチェット歯
44 逆止爪
50 保持アダプタ
C 保護カバー
H 掌
P 携帯電子端末
12 小片部
13 孔部
14 側壁部
16 背面部
18 折り返し片
20 保持部材
22 面ファスナー
30 ベルト部材
41 杆部材
42 長さ調整部材
43 ラチェット歯
44 逆止爪
50 保持アダプタ
C 保護カバー
H 掌
P 携帯電子端末
Claims (3)
- 携帯電子端末及び携帯電子端末の保護カバーの何れかの縁部分又は角部分を挟持する2つ以上の取付け部材と、
この2つ以上の取付け部材と一体化されると共に、使用者の掌部に装着可能な保持部材とからなる事を特徴とする、携帯電子端末の保持アダプタ。
- 前記取付け部材は、少なくとも保持する携帯電子端末の正面側に突出して存在する小片部分を備えた形状に形成されている、請求項1に記載の携帯電子端末の保持アダプタ。
- 前記取付け部材は対向配置されると共に、両者間には、その距離を任意に調整可能とする弾性部材又はアジャスターからなる長さ調整部が設けられている、請求項1又は2に記載の携帯電子端末の保持アダプタ。
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