JP2017078491A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルとの間に制限通路の少なくとも一部が配置され、かつ通電されたコイルとの間で電磁力を生じさせる部材の体積を大きく確保する。【解決手段】外側取付け部材11および内側取付け部材12と、外側取付け部材と内側取付け部材とを連結し、軸方向に間隔をあけて配置された一対の弾性体13、14と、外側取付け部材と内側取付け部材とを連結し、一対の弾性体の間の液室15を、軸方向に第1液室16と第2液室17とに仕切る仕切り部材18と、を備え、内側取付け部材は磁性材料で形成され、液室に磁気応答性流体が充填され、仕切り部材に、第1液室と第2液室とを連通する制限通路26が形成され、外側取付け部材と内側取付け部材との間に、内側取付け部材を周方向に囲繞し、かつ通電時に内側取付け部材との間に電磁力を生じさせるコイル34が配設され、制限通路の少なくとも一部は、内側取付け部材とコイルとの間に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、防振装置に関するものである。
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の外側取付け部材、および他方に連結されるとともに外側取付け部材の内側に配置された内側取付け部材と、外側取付け部材と内側取付け部材とを連結するとともに、外側取付け部材の一端開口部を閉塞する本体ゴムと、外側取付け部材の他端開口部を閉塞するダイヤフラムと、外側取付け部材内の液室を、一端開口部側の第1液室と、他端開口部側の第2液室と、に仕切る仕切り部材と、を備え、液室に磁気応答性流体が充填され、仕切り部材に、第1液室と第2液室とを連通する制限通路と、柱状のヨーク部と、が形成されるとともに、このヨーク部を囲繞するコイルが配設され、制限通路の一部が、ヨーク部とコイルとの間に位置している防振装置が知られている。
この防振装置では、通常の振動入力時にはコイルを通電せず、磁性応答性流体を、制限通路を通して第1液室と第2液室との間で往来させることで、液柱共振を生じさせて入力振動を減衰、吸収させ、また、振動発生部が特定の駆動状態になったときに、コイルを通電し、コイルとヨーク部との間に位置する磁気応答性流体に電磁力を加え、磁気応答性流体の流動性を瞬時に喪失させ、防振装置全体を高ばねにする。
特開2008−75801号公報
しかしながら、前記従来の防振装置では、ヨーク部が仕切り部材に形成されているので、ヨーク部の体積を大きく確保することがスペースの都合上困難であり、コイルとヨーク部との間に生ずる電磁力を高めにくいという問題がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、コイルとの間に制限通路の少なくとも一部が配置され、かつ通電されたコイルとの間で電磁力を生じさせる部材の体積を大きく確保することが可能になり、このコイルとの間に生ずる電磁力を確実に高めることができる防振装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の外側取付け部材、および他方に連結されるとともに前記外側取付け部材の内側に配置された内側取付け部材と、前記外側取付け部材と前記内側取付け部材とを連結するとともに、前記外側取付け部材の中心軸線に沿う軸方向に間隔をあけて配置された一対の弾性体と、前記外側取付け部材と前記内側取付け部材とを連結するとともに、前記一対の弾性体の間の液室を、前記軸方向に第1液室と第2液室とに仕切る仕切り部材と、を備え、前記内側取付け部材は、磁性材料で形成されるとともに、前記液室には磁気応答性流体が充填され、前記仕切り部材には、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成され、前記外側取付け部材と前記内側取付け部材との間には、前記内側取付け部材を、前記中心軸線回りに沿う周方向に囲繞し、かつ通電時に前記内側取付け部材との間に電磁力を生じさせるコイルが配設され、前記制限通路の少なくとも一部は、前記内側取付け部材と前記コイルとの間に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、両者間に液室を画成する一対の弾性体が、通電されたコイルとの間に電磁力を生じさせる磁性材料からなる内側取付け部材に連結されていて、この内側取付け部材が、液室における前記軸方向の全域にわたって延設されているので、通電されたコイルとの間で電磁力を生じさせる部材の体積を大きく確保することが可能になり、このコイルとの間に生ずる電磁力を確実に高めることができる。したがって、このような体積の大きい内側取付け部材とコイルとの間に位置する磁気応答性流体に高い電磁力を加えることが可能になり、コイルの通電時に磁気応答性流体の流動性を瞬時に喪失させることを確実に実現することができる。
ここで、前記内側取付け部材は、前記軸方向の全長にわたって貫くボルト挿通孔を有する筒状に形成されてもよい。
この場合、内側取付け部材にボルト挿通孔が形成されていて、防振装置を振動発生部と振動受部との間に配設するときに、ボルト挿通孔にボルトが挿通されるため、通電されたコイルとの間に生ずる電磁力をより一層高めることができる。
この発明によれば、コイルとの間に制限通路の少なくとも一部が配置され、かつ通電されたコイルとの間で電磁力を生じさせる部材の体積を大きく確保することができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る防振装置であって、図1に示す縦断面図に対して、外側取付け部材の中心軸線回りに90°ずれた位置から見た縦断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る防振装置1を説明する。
防振装置1は、図1および図2に示されるように、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の外側取付け部材11、および他方に連結されるとともに外側取付け部材11の内側に配置された内側取付け部材12と、外側取付け部材11と内側取付け部材12とを連結するとともに、外側取付け部材11の中心軸線Oに沿う軸方向に間隔をあけて配置された一対の弾性体13、14と、外側取付け部材11と内側取付け部材12とを連結するとともに、一対の弾性体13、14の間の液室15を、前記軸方向に第1液室16と第2液室17とに仕切る仕切り部材18と、を備え、液室15に磁気応答性流体が充填されている。
以下、この防振装置1を前記軸方向から見た平面視において、中心軸線Oに直交する方向を径方向といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。
外側取付け部材11は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結されるブラケット50が外嵌される外郭筒19と、外郭筒19内に嵌合される装着筒20と、を備えている。
装着筒20は、前記軸方向に沿う一方側から他方側に向かう従い漸次縮径した多段筒状に形成されている。
以下、前記軸方向の一方側を上側といい、前記軸方向の他方側を下側という。
また、図1に示されるように、装着筒20において中心軸線Oを径方向に挟む互いに対向する位置に、径方向に貫く開口20aが各別に形成されている。図示の例では、開口20aは装着筒20に2つ形成されている。開口20aは、装着筒20における上端部と下端部との間の中間部の前記軸方向の全長にわたって位置し、周方向に延びる帯状に形成されている。仕切り部材18の上面は、装着筒20の下端開口縁に当接している。
外郭筒19は、装着筒20の外周面うちの下端部を除く全域、および仕切り部材18の外周面に一体に外嵌されている。装着筒20の下端部の外周面と、外郭筒19の内周面と、の間には、径方向の隙間24が形成されており、外郭筒19の内部において、この隙間24と装着筒20の開口20aとが連通している。なお、この隙間24は、前記中心軸線Oと同軸に位置する環状空間となっている。
内側取付け部材12は、前記軸方向の全長にわたって貫くボルト挿通孔12aを有する筒状に形成されている。内側取付け部材12は、例えば鉄等の磁性材料で形成され、前記中心軸線Oと同軸に配設されている。内側取付け部材12は、外側取付け部材11の径方向の内側に配置されている。内側取付け部材12の上端部は、外側取付け部材11から上方に突出し、内側取付け部材12の下端部は、外側取付け部材11から下方に突出している。内側取付け部材12は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか他方に、ボルト挿通孔12aに挿通されたボルト41が締結されることで連結される。内側取付け部材12の上端部には、径方向の外側に向けて突出し、全周にわたって連続して延びるフランジ部12bが形成されている。また、内側取付け部材12のうち、上部は下部より外径が大きくなっており、その境界部分に下方を向く段差面12cが形成されている。
一対の弾性体13、14はゴム材料で形成されている。一対の弾性体13、14のうち、上方に位置する上側弾性体13は、全周にわたって連続して延在し、内側取付け部材12の上部と、外側取付け部材11の装着筒20の下端部と、を連結している。上側弾性体13は、上方から下方に向かうに従い漸次拡径している。上側弾性体13は、振動の入力時に弾性変形することにより、仕切り部材18との間で画成する第1液室16内を加圧、および減圧する。
一対の弾性体13、14のうち、下方に位置する下側弾性体14は、全周にわたって連続して延在し、内側取付け部材12の下端部に嵌合された支持筒21と、外側取付け部材11の外郭筒19の下端部と、を連結している。下側弾性体14は、上側弾性体13より薄肉に形成されていて、仕切り部材18との間で画成する第2液室17に対する磁気応答性流体の流入および流出に伴い変形することで、第2液室17を拡縮させるダイヤフラムとなっている。なお、下側弾性体14を、上側弾性体13の厚さ以上として、振動の入力時に弾性変形させることにより、第2液室17内を加圧、および減圧するようにしてもよい。
ここで図示の例では、外側取付け部材11の装着筒20における上端部と、内側取付け部材12の上端部と、を連結し、上側弾性体13との間に第3液室23を画成する外弾性体22が配設されている。
外弾性体22は、ゴム材料で形成され、全周にわたって連続して延在している。外弾性体22は、上方から下方に向かうに従い漸次拡径している。外弾性体22および上側弾性体13それぞれの上端部同士は互いに連結されていて、外弾性体22および上側弾性体13は一体に形成されている。外弾性体22の上端部と、上側弾性体13の上端部と、の接続部分は、上方に向けて窪む曲面状に形成されている。外弾性体22は、上側弾性体13より薄肉に形成されている。
第3液室23は、外側取付け部材11の外郭筒19により径方向の外側から閉塞されている。第3液室23は周方向に2つ配設されており、これらの第3液室23は、図2に示されるように、上側弾性体13と外弾性体22との間の環状空間を周方向に区画する区画壁25が2つ配設されることにより画成されている。区画壁25は、外側取付け部材11の装着筒20における前記中間部のうち、周方向で互いに隣り合う2つの開口20a同士の間に位置する部分に連結されている。区画壁25は、上側弾性体13および外弾性体22と一体に形成されている。2つの区画壁25は、この防振装置1を前記軸方向から見た平面視において、同一直線状に配置されている。
仕切り部材18は、図1に示されるように、第1液室16と第2液室17とを連通する第1制限通路26が形成された環状の内側剛体部27と、第3液室23と第2液室17とを連通する第2制限通路28が形成され、かつ内側剛体部27を径方向の外側から囲繞する環状の外側剛体部29と、内側剛体部27と外側剛体部29とを連結する環状の連結弾性部30と、を備えている。
内側剛体部27および外側剛体部29はそれぞれ、例えば鉄等の磁性材料で形成され、連結弾性部30は、例えばゴム材料等で形成されている。
内側剛体部27は、内側取付け部材12を径方向の外側から囲繞する内側収容部31と、内側収容部31から径方向の内側に向けて突出し、内側取付け部材12に外嵌される外嵌突起32と、内側収容部31から径方向の外側に向けて突出し、その外周面に連結弾性部30が接続された突条部33と、を備えている。
内側収容部31には、内側取付け部材12を全周にわたって囲繞し、かつ通電可能な内側コイル(コイル)34が収容された密閉空間が形成されている。内側取付け部材12は、通電された内側コイル34が発する磁路上に位置している。内側収容部31の内周面と内側取付け部材12の外周面との間に、前述の第1制限通路26が形成されている。すなわち、第1制限通路26は、内側取付け部材12と内側コイル34との間に配置されている。これにより、内側コイル34の通電時に内側取付け部材12との間に電磁力が生じ、第1制限通路26内の磁気応答性流体の流動性が喪失される。第1制限通路26は、前記中心軸線Oと同軸に位置する環状空間となっている。第1制限通路26の全体が、内側取付け部材12と内側コイル34との間に配置されている。なお、第1制限通路26の一部が、内側取付け部材12と内側コイル34との間に配置されてもよい。
外嵌突起32は、内側収容部31の上端部に、周方向に間隔をあけて複数配設されている。外嵌突起32の上面は、内側取付け部材12の段差面12cに当接している。
ここで、内側取付け部材12の下端部に外嵌された支持筒21の上端開口縁は、内側収容部31の下端開口縁に当接しており、この支持筒21の上端開口縁には、径方向の全長にわたって延在し、第1制限通路26と第2液室17とを連通する連通溝36が形成されている。連通溝36は、支持筒21の上端開口縁に、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
以上より、第1液室16と第2液室17とが、周方向で互いに隣り合う外嵌突起32同士の間、第1制限通路26、および連通溝36を通して連通している。
外側剛体部29は、外側取付け部材11の外郭筒19内に嵌合された外周部37と、外周部37の径方向の内側に配設され、内周面に連結弾性部30が接続された内周部38と、図2に示されるように、外周部37の内周面と内周部38の外周面とを連結する接続部39と、を備えている。
外周部37には、全周にわたって連続して延在し、かつ通電可能な外側コイル40が収容された密閉空間が形成されている。内周部38は、通電された外側コイル40が発する磁路上に位置している。外周部37の内周面と内周部38の外周面との間に、前述の第2制限通路28が形成されている。すなわち、第2制限通路28は、外側コイル40と内周部38との間に配置されている。これにより、外側コイル40の通電時に内周部38との間に電磁力を生じ、第2制限通路28内の磁気応答性流体の流動性が喪失される。第2制限通路28の全体が、外側コイル40と内周部38との間に配置されている。なお、第2制限通路28の一部が、外側コイル40と内周部38との間に配置されてもよい。第2制限通路28は、外周部37の内周面と内周部38の外周面との間に、周方向に沿って2つ形成され、各第2制限通路28の周方向における配設位置は、2つの第3液室23が配設された周方向に沿う位置と同等になっている。
接続部39は周方向に間隔をあけて2つ配設されており、これらの接続部39によって、2つの第2制限通路28同士の周方向の連通が遮断されている。2つの接続部39が配設された周方向に沿う位置は、2つの区画壁25が配設された周方向に沿う位置と同等になっている。
内周部38の上面に、外側取付け部材11の装着筒20の下端開口縁が当接している。
そして、第3液室23と第2液室17とが、装着筒20の開口20a、装着筒20の下端部の外周面と外郭筒19の内周面との間の隙間24、および第2制限通路28を通して連通している。
ここで、内側コイル34および外側コイル40には、図示されない制御部が接続されており、この制御部は、例えば、防振装置1に入力される振動の加速度を検出する加速度センサ、車両の速度を検出する速度センサ、および振動発生部としてのエンジンの回転数を検出する回転センサ等からの出力信号、つまり振動発生部の駆動状態に基づいて、内側コイル34および外側コイル40の通電を制御する。
磁気応答性流体としては、例えば、平均粒子径が0.5μm以上、好ましくは1.0μm以上の鉄粒子が、エチレングリコール若しくはポリαオレフィン等の液体中に高濃度で分散されてなるMR流体等が挙げられる。
ここで、第1制限通路26の流路長および流路断面積は、第1制限通路26の共振周波数が予め決められた周波数となるように設定(チューニング)されている。また第2制限通路28の流路長および流路断面積は、第2制限通路28の共振周波数が予め決められた周波数となるように設定(チューニング)されている。前記予め決められた周波数としては、例えばアイドル振動(例えば、周波数が18Hz〜30Hz、振幅が±0.5mm以下)の周波数や、アイドル振動よりも周波数が低いシェイク振動(例えば、周波数が14Hz以下、振幅が±0.5mmより大きい)の周波数などが挙げられる。
なお、本実施形態の防振装置1は、第1液室16が鉛直方向上側に位置して、第2液室17が鉛直方向下側に位置するように取り付けられて用いられる圧縮式(正立式)の構成となっている。
例えば、防振装置1が自動車に取り付けられる場合、内側取付け部材12が振動発生部としてのエンジン等に連結される一方、外側取付け部材11がブラケット50を介して振動受部としての車体等に連結されて用いられる。なお自動車では、エンジンから車体に、鉛直方向に沿う主振動、および車体の前後方向または左右方向に沿う副振動が入力され易い。防振装置1は、2つの第3液室23が互いに対向する向きが、例えば、前記前後方向または前記左右方向に一致するように取り付けられ、前記軸方向に主振動が入力され、2つの第3液室23が互いに対向する向きに副振動が入力される。
次に、以上のように構成された防振装置1の作用について説明する。
はじめに、振動発生部から主振動が入力されたときには、外側取付け部材11と内側取付け部材12とが、上側弾性体13を弾性変形させながら、前記軸方向に相対的に変位する。
このとき、例えば外側取付け部材11と内側取付け部材12との相対的な変位や、上側弾性体13の弾性変形などにより、第1液室16が拡縮される。この際、第1液室16と第2液室17との間で、第1制限通路26内を通して磁気応答性流体が流通し、第1制限通路26内で液柱共振が生じる。これにより、第1制限通路26の共振周波数と同等の周波数の振動が吸収および減衰される。
また、振動発生部から副振動が入力されたときには、外側取付け部材11と内側取付け部材12とが、上側弾性体13および外弾性体22を弾性変形させつつ、2つの第3液室23が互いに対向する向きに相対的に変位する。この際、一対の第3液室23が各別に拡縮し、第3液室23と第2液室17との間で第2制限通路28内を磁気応答性流体が流通して第2制限通路28内で液柱共振が生じる。これにより、第2制限通路28の共振周波数と同等の周波数の振動が吸収および減衰される。
そして、前記制御部が、振動発生部が特定の駆動状態にあることを検知したときに、内側コイル34および外側コイル40のうちの少なくとも一方を通電し、第1制限通路26内および第2制限通路28内のうちの少なくとも一方の磁気応答性流体に電磁力を加え、その流動性を瞬時に喪失させ、この防振装置1全体を高ばねにする。
これにより、防振装置1を例えばエンジンマウント等として用いると、振動発生部が特定の駆動状態になったときに、瞬時に振動発生部としてのエンジンを固定的に支持することが可能になり、車両の急制動時に対応させたり、操縦安定性を改善したりすること等ができる。
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置1によれば、両者間に液室15を画成する一対の弾性体13、14が、通電された内側コイル34との間に電磁力を生じさせる磁性材料からなる内側取付け部材12に連結されていて、この内側取付け部材12が、液室15における前記軸方向の全域にわたって延設されているので、通電された内側コイル34との間で電磁力を生じさせる部材の体積を大きく確保することが可能になり、この内側コイル34との間に生ずる電磁力を確実に高めることができる。
したがって、このような体積の大きい内側取付け部材12と内側コイル34との間に位置する磁気応答性流体に高い電磁力を加えることが可能になり、内側コイル34の通電時に磁気応答性流体の流動性を瞬時に喪失させることを確実に実現することができる。
また、内側取付け部材12にボルト挿通孔12aが形成されていて、防振装置1を振動発生部と振動受部との間に配設するときに、ボルト挿通孔12aにボルト41が挿通されるため、内側コイル34との間に生ずる電磁力をより一層高めることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば前記実施形態では、外弾性体22、第3液室23、および第2制限通路28を配設したが、これら22、23、28は配設しなくてもよい。
また、内側取付け部材12は、例えば中実の棒状にしたり、ブロック状にしたりする等適宜変更してもよい。
また前記実施形態では、外側コイル40を外側剛体部29の外周部37内に配設し、外側コイル40の通電時に内周部38との間に電磁力を生じさせる構成を示したが、外側コイル40を内周部38内に配設し、外側コイル40の通電時に外周部37との間に電磁力を生じさせるようにしてもよい。
また前記実施形態では、仕切り部材18として、連結弾性部30を備える構成を示したが、剛体部のみからなる構成を採用してもよい。
また前記実施形態では、内側剛体部27および外側剛体部29を磁性材料で形成したが、非磁性材料で形成してもよい。
防振装置1は、例えば、車両用のエンジンマウント、ブッシュ、およびキャビンマウント、建設機械に搭載された発電機のマウント、並びに、工場等に設置される機械のマウント等に適用してもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 防振装置
11 外側取付け部材
12 内側取付け部材
12a ボルト挿通孔
13 上側弾性体(弾性体)
14 下側弾性体(弾性体)
15 液室
16 第1液室
17 第2液室
18 仕切り部材
26 第1制限通路(制限通路)
34 内側コイル(コイル)
O 中心軸線

Claims (2)

  1. 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の外側取付け部材、および他方に連結されるとともに前記外側取付け部材の内側に配置された内側取付け部材と、
    前記外側取付け部材と前記内側取付け部材とを連結するとともに、前記外側取付け部材の中心軸線に沿う軸方向に間隔をあけて配置された一対の弾性体と、
    前記外側取付け部材と前記内側取付け部材とを連結するとともに、前記一対の弾性体の間の液室を、前記軸方向に第1液室と第2液室とに仕切る仕切り部材と、を備え、
    前記内側取付け部材は、磁性材料で形成されるとともに、前記液室には磁気応答性流体が充填され、
    前記仕切り部材には、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成され、
    前記外側取付け部材と前記内側取付け部材との間には、前記内側取付け部材を、前記中心軸線回りに沿う周方向に囲繞し、かつ通電時に前記内側取付け部材との間に電磁力を生じさせるコイルが配設され、
    前記制限通路の少なくとも一部は、前記内側取付け部材と前記コイルとの間に配置されていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記内側取付け部材は、前記軸方向の全長にわたって貫くボルト挿通孔を有する筒状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
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