JP2017078342A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Yoshihiro Sakayanagi
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Abstract

【課題】実燃焼質量割合に生じる誤差を判定することにより、筒内圧センサの出力に異常が生じていることを検出する。【解決手段】火花点火式内燃機関は筒内圧センサに生じるノイズに起因して生じる実燃焼質量割合の誤差を相関係数に基づいて検出する。更に火花点火式内燃機関は、実燃焼質量割合に誤差が含まれている場合には実燃焼質量割合が火花点火式内燃機関の燃焼制御に反映されることを中止することにより、筒内圧センサに生じるノイズの影響により筒内の燃焼が悪化することを抑制することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、筒内圧センサを備える内燃機関に適用される制御装置に関する。
従来から、筒内圧を検出する筒内圧センサを備えた内燃機関が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
具体的には、特許文献1に開示された装置(以下、「従来装置」と称呼する。)は、筒内圧センサから検出される筒内圧及びクランク角センサから検出されるクランク角度を用いて、クランク角度に同期した実燃焼質量割合を算出する。そのうえで、従来装置は、実燃焼質量割合から、実際に筒内で燃焼が開始されたときのクランク角度である実燃焼開始点及び実際に筒内で燃焼が生じているクランク角度である燃焼重心点を算出する。更に従来装置は、燃焼重心点から実燃焼開始点を引いて得られる差が予め設定された上限値を超えた場合には、筒内の燃焼が悪化したと判定し、筒内の燃焼改善を施す処理を実行している。なお、従来装置は、実燃焼開始点を実燃焼質量割合が10から30パーセントの間の適宜な値を用いることとし、燃焼重心点を実燃焼質量割合が40から60パーセントの間の適宜な値を用いることとしている。
特開2008−069713号公報
ところで、筒内圧センサの出力信号には、様々な要因でノイズが発生する場合がある。筒内圧センサの出力信号にノイズが発生した場合、実燃焼質量割合に対しても誤差が生じる。このため、筒内圧センサの出力信号に生じる場合に実燃焼質量割合を用いて、実燃焼質量割合に基づいて正確に燃焼改善を行う処理を実行することができない虞がある。従って、実燃焼質量割合に基づく燃焼改善を行う処理を実行する場合には、筒内圧センサの出力信号に発生したノイズを正確に検出することが求められる。
ここで、筒内圧センサの出力信号に発生したノイズを検出する方法として、実燃焼質量割合が内燃機関のパラメータに基づいて算出される目標燃焼質量割合と異なる場合に当該ノイズが生じていると検出する方法が考えられる。しかしながら、内燃機関のパラメータが過渡期となるような場合、実際の内燃機関のパラメータを正確に検出することができないため、実際の内燃機関のパラメータに合った目標燃焼質量割合を算出することができない。このため、この方法では、実際の内燃機関のパラメータに合った目標燃焼質量割合を算出することができない場合に当該ノイズを検出することができない。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、筒内圧センサを備える内燃機関に適用され、実際の内燃機関のパラメータに合った目標燃焼質量割合を算出することができない場合であっても筒内圧センサに発生したノイズを検出する「内燃機関の制御装置(以下、「本発明装置」と称呼する。)」を提供することにある。
本発明装置が適用される内燃機関は、筒内圧を検出する筒内圧センサと、クランク角度を検出するクランク角度センサと、を備える。
本発明装置は、前記筒内圧センサから検出される筒内圧と前記クランク角度センサから検出される前記クランク角度とに基づいて前記クランク角度と同期した実燃焼質量割合を算出する実燃焼質量割合算出部と、前記内燃機関のパラメータに基づいて目標燃焼質量割合を算出する目標燃焼質量割合算出部と、を備える。
更に本発明装置は、前記実燃焼質量割合を第1パラメータから第2パラメータに変更するように前記内燃機関のパラメータを制御するパラメータ制御部と、前記第1パラメータにおける前記実燃焼質量割合と前記第1パラメータにおける前記目標燃焼質量割合との相関度合いを示す第1相関係数と、前記前記第2パラメータにおける前記実燃焼質量割合と前記第1パラメータにおける前記目標燃焼質量割合との相関度合いを示す第2相関係数との差の絶対値が所定範囲外の場合に前記筒内圧センサに異常があると判定する異常判定部と、を備えるように構成されている。
これによれば、第1相関係数と第2相関係数との差の絶対値は、目標燃焼質量割合に依らず、第1パラメータと第2パラメータとの差と、第1パラメータもしくは第2パラメータに生じた誤差を含んだ値となる。このため、実際の内燃機関のパラメータに合った目標燃焼質量割合が算出できない場合においても、第1相関係数と第2相関係数との差の絶対値が所定範囲外となるか否かを判定することにより、第1パラメータもしくは第2パラメータにおける実燃焼質量割合に生じる誤差を判定することができる。従って、実際の内燃機関のパラメータに合った目標燃焼質量割合が算出できない場合においても、実燃焼質量割合に生じる誤差を判定することにより、筒内圧センサの出力に異常が生じていることを検出することができる。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る機関制御装置が適用される内燃機関の概略断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る機関制御装置が算出する燃焼質量割合とクランク角度との関係を示す図である。 図3は、SA−CA10と空燃比との関係を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係る機関制御装置が算出する燃焼質量割合に誤差が含まれる場合と含まれない場合とを比較する図である。 図5は、本発明の実施形態に係る機関制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る内燃機関の制御装置(以下、「本装置」と称呼する。)について図面を参照しながら説明する。
(概略構成)
本装置は、図1に示した内燃機関(以下、「機関」と称呼する。)10に適用される。機関10は、筒内の空燃比を理論空燃比に比べてリーンとした状態で燃焼が可能な多気筒火花点火式内燃機関である。
この機関10は、シリンダブロック20と、シリンダブロック部20の上に固定されるシリンダヘッド30と、シリンダブロック部20に空気を供給するための吸気系統40と、シリンダブロック部20からの排ガスを外部に放出するための排気系統50とを含んでいる。
シリンダブロック20は、シリンダ21、ピストン22、コンロッド23及びクランク軸24を含んでいる。ピストン22はシリンダ内を往復動し、ピストン22の往復動がコンロッド23を介してクランク軸24に伝達され、これによりクランク軸24が回転する。ピストン22の頂面、シリンダボア21の壁面及びシリンダヘッド30の下面は、燃焼室(筒内)25を画定している。
シリンダヘッド30は、燃焼室25に連通した吸気ポート31、吸気ポート31を開閉する吸気弁32、吸気弁32を開閉駆動するインテークカムシャフトを含む吸気弁駆動装置33、燃焼室25に連通した排気ポート34、排気ポート34を開閉する排気弁35、排気弁35を駆動するエキゾーストカムシャフト36、点火プラグ37、点火プラグ37に与える高電圧を発生するイグニッションコイルを含むイグナイタ38及び燃料を燃焼室25内に直接噴射する筒内噴射弁39を備えている。
吸気系統40は、吸気ポート31に連通し吸気ポート31とともに吸気通路を形成するインテークマニホールドを含む吸気管41、吸気管41の端部に設けられたエアフィルタ42、吸気管41内にあって吸気通路の開口断面積を可変とするスロットル弁43及びスロットル弁43を駆動するスロットル弁アクチュエータ43aを備えている。
排気系統50は、排気ポート34に連通したエキゾーストマニホールド51、エキゾーストマニホールド51に接続されたエキゾーストパイプ52、エキゾーストパイプ52に配設された「上流側の三元触媒53及び下流側の三元触媒54」を備えている。
一方、このシステムは、熱線式エアフローメータ61、スロットルポジションセンサ62、クランクポジションセンサ64、筒内圧センサ67及びアクセル開度センサ68を備えている。
熱線式エアフローメータ61は、吸気管41内を流れる吸入空気の単位時間あたりの質量流量を検出し、質量流量Gaを表す信号を出力するようになっている。
スロットルポジションセンサ62は、スロットル弁43の開度を検出し、スロットル弁開度TAを表す信号を出力するようになっている。
クランクポジションセンサ64は、クランク軸24が10度回転する毎にパルスを出力するようになっている。クランクポジションセンサ64から出力されるパルスは後述する電気制御装置70によって機関回転速度NEを表す信号に変換される。更に、電気制御装置70は、クランクポジションセンサ64からの信号に基づいて、機関10のクランク角度(絶対クランク角θ)を求める。
筒内圧センサ67は、複数の気筒のそれぞれに一つずつ設けられている。筒内圧センサ67は、それぞれが配設された燃焼室25内のガスの圧力である筒内圧を検出し、筒内圧Pを表す信号を出力するようになっている。
アクセル開度センサ68は、運転者によって操作されるアクセルペダル81の操作量を検出し、アクセルペダル81の操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。アクセルペダル81の操作量Accpは機関10の機関負荷の大きさを表す一つのパラメータである。
電気制御装置70は、CPU71、ROM72、RAM73、バックアップRAM74、及び、ADコンバータを含むインターフェース75等からなる周知のマイクロコンピュータである。
インターフェース75は、上記センサ61〜64、67、68と接続され、CPU71にこれらのセンサからの信号を供給するようになっている。更に、インターフェース75は、CPU71の指示に応じて、吸気弁駆動装置33及びスロットル弁アクチュエータ43a等に駆動信号を送出し、各気筒の筒内噴射弁39に噴射指示信号を送出し、各気筒のイグナイタ38に点火信号を送出するようになっている。
CPU71は、筒内圧センサ67より検出される筒内圧とクランクポジションセンサ64からの信号とに基づいて算出される実燃焼質量割合と機関10のパラメータによって算出される目標燃焼質量割合とに基づいて筒内噴射弁39の燃料噴射量を補正するSA−CA10制御を実行する。そのため、CPU71は、実燃焼質量割合を算出する実燃焼質量割合算出部と機関10のパラメータによって目標燃焼質量割合を算出する目標燃焼質量割合算出部を備える。そこで、以下、実燃焼質量割合算出部、目標燃焼質量割合算出部及びSA−CA10制御について順に説明する。
(実燃焼質量割合算出部)
CPU71は、筒内圧センサ67より検出される筒内圧とクランクポジションセンサ64からの信号とに基づいてクランク角度に同期した実燃焼質量割合(以下、「実MFB」と称呼する。)を算出する。
具体的には、CPU71が、以下の手順に従って実MFBを算出する。
(1)CPU71は、各サイクルにおいて、クランク角度(CA)に同期した筒内圧Pを取得する。
(2)CPU71は、取得した筒内圧Pに基づいて、任意のクランク角θにおける筒内の熱発生量Qを下記の(1)、(2)式により、算出する。なお(1)式において、Vは筒内容積、κは筒内のガスの比熱比である。
(3)CPU71は、筒内の熱発生量Qに基づいて、任意のクランク角θにおける実MFBを下記の(3)式により、算出する。なお、(3)式においてθminは燃焼開始点(CA0)、θmaxは燃焼終了点(CA100)を示している。図2のAは、算出された実MFBの波形の一例を示している。図2のSAは、点火時期を示している。
(式1)
(目標燃焼質量割合算出部)
CPU71は、機関10のパラメータに基づいて、目標となる燃焼質量割合(以下、「目標MFB」と称呼する。)を算出する。ここでいう機関10のパラメータは、主に機関回転速度NE、吸入空気量Ga、機関負荷KL、空燃比及び点火時期が該当する。空燃比は、目標空燃比のことであり、機関負荷KLと機関回転速度NEとの関係から目標空燃比を定めたマップを用いて算出される。点火時期は、今回のサイクルで用いる点火時期の指示値(即ち、目標点火時期)のことである。例えば、目標点火時期は、吸入空気量Ga及び機関回転速度NEを主なパラメータとして算出される。目標MFBは、後述する(4)式を利用して算出される。(4)式を利用した目標MFBの算出は、Weibe関数を用いた公知のものであるため、ここでは、その詳細な説明は省略する。目標MFBを算出するクランク角度の区間αは、点火時期(SA)から排気弁の開弁開始時期(EVO)までの区間である。このような区間αを対象として、目標MFBは(4)式を利用して算出される。なお、(4)式において、cは既定の定数である。mは、機関10のパラメータにより定まる形状パラメータである。形状パラメータmは、例えば形状パラメータと機関回転速度NE、吸入空気量Ga、空燃比及び点火時期との関係を予め定めたマップを参照することにより求めることができる。
(式2)

(SA−CA10制御)
CPU71は、点火時期(SA)から燃焼質量割合が10パーセントとなるときのクランク角度(CA10)までのクランク角期間(以下、「SA−CA10」と称呼する。)を利用して、筒内噴射弁39からの燃料噴射量を補正するSA−CA10制御を実行する。SA−CA10は、着火遅れを代表するパラメータであり、SA−CA10と筒内の空燃比との間には一定の相関がある。筒内の空燃比が理論空燃比よりも大きなリーン空燃比となる領域においては、図3のAに示されるように空燃比がリーンになるほどSA−CA10が大きくなるという関係がある。そこで、CPU71は、実MFBにおけるSA−CA10である実SA−CA10が、目標MFBにおけるSA−CA10である目標SA−CA10に近づくように筒内噴射弁39からの燃料噴射量を補正する。
図3は、SA−CA10制御を説明するための図である。図3のBは、実SA−CA10が目標SA−CA10に一致しているときを示している。
図3のCは、図3のBに示す目標SA−CA10よりも小さい実SA−CA10が得られた場合を示している。このような実SA−CA10が得られた気筒では、筒内の空燃比をリーン化して実SA―CA10を大きくするために次サイクルでの筒内噴射弁39からの燃料噴射量を減量する補正が実行される。より具体的には、次サイクルでの筒内噴射弁39からの燃料噴射量は、各気筒の吸入空気量に応じて設定される燃料噴射量に対して、実SA−CA10を目標SA−CA10に近づけるための減量補正量が加えられる。
図3のDは、図3のBに示す目標SA−CA10よりも大きい実SA−CA10が得られた場合を示している。このような実SA−CA10が得られた気筒では、筒内の空燃比をリッチ化し、実SA―CA10を小さくするために次サイクルでの筒内噴射弁39からの燃料噴射量を増量する補正が実行される。より具体的には、次サイクルでの筒内噴射弁39からの燃料噴射量は、各気筒の吸入空気量に応じて設定される燃料噴射量に対して、実SA−CA10を目標SA−CA10に近づけるための増量補正量が加えられる。
SA−CA10制御によれば、筒内の燃焼が不安定になりやすいリーン空燃比においても筒内の空燃比を目標の空燃比となるように、筒内の燃料噴射量を補正することができる。その結果、筒内の燃焼が悪化することを抑制することができる。
更に、CPU71は、筒内圧センサ67に発生したノイズに起因する実MFBの誤差を判定する方法として、機関10のパラメータを第1のパラメータから第2のパラメータに変更するように制御するとともに、実MFBと目標MFBとの相関係数に基づく判定値を算出するように構成される。更に、CPU71は、実MFBに誤差が含まれていると判定した場合には、SA−CA10制御を中止するように構成されている。そこで、次に相関係数を用いた実MFBの誤差の判定方法及び実MFBに誤差が含まれていると判定した場合の対策について説明する。
(実MFBの誤差の判定方法)
CPU71は、実MFBの誤差の判定方法として、機関10のパラメータを第1のパラメータから第2のパラメータに変更するように制御するとともに、実MFBと目標MFBとの相関度合いを示す相関係数を算出する。具体的には、CPU71が以下の手順に従って相関係数を算出し、実MFBに誤差が生じているか否かを判定する。
(1)CPU71は、機関10のパラメータが第1パラメータであるときの実MFB及び目標MFBとの第1相関係数IR1を次の(5)式により算出する。なお、(5)式において、xa〜bは、第1のパラメータにおける所定クランク角ごとの実MFBを示しており、xCA50及びyCA50は、MFBの50パーセントを示しており、ya〜bは、第1のパラメータにおける所定クランク角ごとの目標MFBを示している。(5)式を用いて算出される相関係数IRは、実MFBと目標MFBとの相関が最大となる場合(即ち、実MFBと目標MFBが等しくなる場合)1(最大)となる。一方で、相関係数IRは、実MFBと目標MFBとの相関が小さくなる場合、ゼロに近づく。なお、相関係数IRは、(5)式により、MFBが一定値(例えば、50パーセント)を基準として算出されるため、実MFBと目標MFBにおいて、MFBが一致しないクランク角度の区間のみの相関係数が小さくなるように算出することができる。
(式3)
(2)CPU71は、機関10のパラメータを、第1のパラメータから実MFBが所定量変化するように第2パラメータへ切り替える。具体的には、機関10のアクチュエータを操作することにより、第1パラメータから第2パラメータに切り替える。アクチュエータを操作する操作量は、予め第1パラメータから実MFBが所定量だけ変化するように設定されている。ここで、「アクチュエータを操作」とは、例えば、スロットル弁開度TA、吸気弁32の開弁開始時期及び点火プラグ37の目標点火時期の少なくとも一つを制御することが該当する。なお、スロットル弁開度TAは、第1のパラメータに比べて実MFBが所定量だけ変化するように閉じ側或いは開き側に制御される。吸気弁32の開弁開始時期は、第1のパラメータに比べて第2のパラメータでは遅角側或いは進角側に制御される。目標点火時期は、第1のパラメータに比べて第2のパラメータでは遅角側或いは進角側に制御される。
(3)CPU71は、機関10のパラメータが第1パラメータである場合の目標MFBと第2パラメータにおける実MFBとの第2相関係数IR2を上述した(5)式により算出する。即ち、(5)式におけるxa〜bを、第2パラメータにおける所定クランク角ごとの実MFBに置き換えて第2相関係数IR2を算出する。更にCPU71は、第1相関係数IR1及び第2相関係数IR2の絶対値の差である判定値ΔIRを算出する。
(4)CPU71は、判定値ΔIRが所定範囲内であるか否かを判定する。ΔIRが所定範囲外である場合には、第1パラメータもしくは第2パラメータにおける実MFBに筒内圧センサ67に発生したノイズに起因する誤差が含まれていると判定する。
図4に示す例では、第2パラメータにおける実MFB(図4のD)には誤差が生じておらず、第1パラメータにおける実MFBに誤差が含まれている場合を示している。図4では、誤差が含まれる場合の第1パラメータにおける実MFB(図4のC)は、誤差が含まれない場合の第1パラメータにおける実MFB(図4のB)に比べて、第1パラメータにおける目標MFB(図4のA)との相関が小さくなる。これにより、相関係数IR1は、第1パラメータにおける実MFBに誤差が含まれる場合は、誤差が含まれない場合に比べて小さく算出される。即ち、ΔIRは、第1パラメータにおける実MFBに誤差が含まれていない場合に比べて誤差が含まれている場合の方が小さな値となる。このため、第1パラメータにおける実MFBに含まれる誤差が大きいほど、ΔIRと所定範囲との差が大きくなる。したがって、ΔIRの所定範囲を事前に設定しておくことにより、ΔIRの大きさに基づいて、実MFBに誤差が含まれているか否かを判断することができる。例えば、所定範囲は、点火時期を所定量操作した場合のMFBを点火時期(SA)とMFBの関係をマップから求め、求めたMFBと第1パラメータにおける目標MFBとの相関係数と、第1相関係数IR1との差の絶対値ΔIR2を含む範囲(例えばΔIR2±0.05)に設定されている。
(実MFBに誤差が含まれていると判定した場合の対策)
CPU71は、第1パラメータもしくは第2パラメータにおける実MFBに誤差が含まれていると判定した場合(即ち、判定値ΔIRが所定範囲外となる場合)には、SA−CA10制御を中止するとともに、筒内圧センサから検出される筒内圧に基づかずにパラメータを切り替えるように制御される。具体的には、SA−CA10制御に反映されることを中止する。
これによれば、誤差を含んだ実MFBによりSA−CA10制御が行われることを抑制できるので、その結果、筒内圧センサ67に発生するノイズによって筒内の燃焼が悪化することを抑制することができる。
(本装置の実際の作動)
次に、本装置の実際の作動について説明する。CPU71は、図5のフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。CPU71は、ステップ100から処理を開始して、ステップ110に進み、機関10がリーン燃焼を行っているかを判定する。リーン燃焼を行っているか否かは、機関負荷KLと機関回転速度NEとの関係からストイキ燃焼領域とリーン燃焼領域を定めたマップを用いて判定される。ステップ110の判定が「No」の場合(即ち、ストイキ燃焼領域である場合)、CPU71は、ステップ240に進み本ルーチンを一旦終了する。
ステップ110の判定が「Yes」の場合(即ち、リーン燃焼領域である場合)、CPU71は、ステップ120に進み、機関10のパラメータ(第1パラメータ)を取得する。
ステップ120の処理実行後、CPU71は、ステップ130に進み、第1パラメータにおける目標MFBを算出する。目標MFBは、上述した(4)式に従って算出される。
ステップ130の処理実行後、CPU71は、ステップ140に進み、第1パラメータにおける実MFBを算出する。第1パラメータにおける実MFBは、第1パラメータにおける筒内圧及びクランク角度を用いて、上述した(3)式に従って算出される。
ステップ140の処理実行後、CPU71は、ステップ150に進み、第1相関係数IR1を算出する。第1相関係数IR1は、第1パラメータにおける目標MFB及び実MFBを用いて、上述した(5)式に従って算出される。
ステップ150の処理実行後、CPU71は、ステップ160に進み、機関10のアクチュエータを所定量変化させることにより、機関10のパラメータを第1パラメータから第2パラメータへ変化させる。
ステップ160の処理実行後、CPU71は、ステップ170に進み、第2パラメータにおける実MFBを算出する。第2パラメータにおける実MFBは、第2パラメータにおける筒内圧及びクランク角度を用いて、上述した(3)式に従って算出される。
ステップ170の処理実行後、CPU71は、ステップ180に進み、第2相関係数IR2を算出する。第2相関係数IR2は、第2パラメータにおける実MFB及び第1のパラメータにおける目標MFBに基づいて、上述した(4)式により算出される。
ステップ180の処理実行後、CPU71は、ステップ190に進み、第1相関係数IR1と第2相関係数IR2の差の絶対値である判定値ΔIRを算出する。
ステップ190の処理実行後、CPU71は、ステップ200に進み、判定値ΔIR
が所定範囲内か否かが判定される。
ステップ200の判定が「Yes」の場合(即ち、ΔIRが所定範囲内である場合)、CPU71は、ステップ210に進み、筒内圧センサ67に異常がないと判定するとともにSA―CA10制御を実行する。その後、CPU71は、ステップ240に進み本ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップ200の判定が「No」の場合(即ち、ΔIRが所定範囲外である場合)、CPU71は、ステップ220に進み、筒内圧センサ67に異常がないと判定するとともにSA―CA10制御の実行を中止する。
ステップ220の処理実行後、CPU71は、ステップ230に進み、機関10の燃焼をリーン燃焼からストイキ燃焼に切り替える。具体的には、各気筒の吸気量に対して理論空燃比となるように筒内噴射弁39から燃料を噴射する。これにより、燃焼が不安定になりやすいリーン燃焼からリーン燃焼に比べて燃焼が安定するストイキ燃焼に切り替えられることで、筒内圧センサを用いた制御(即ち、SA−CA10制御)を実行できない場合においても、筒内の燃焼が悪化することを抑制することができる。
ステップ230の処理実行後、CPU71は、ステップ240の処理に進み、本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、本装置は、
筒内圧を検出する筒内圧センサ67と、
クランク角度を検出するクランク角度センサ64と、
を有する内燃機関10に適用され、
前記筒内圧センサ67から検出される筒内圧と前記クランク角度センサ64から検出される前記クランク角度とに基づいて前記クランク角度と同期した実燃焼質量割合を算出する実燃焼質量割合算出部(71、ステップ140、ステップ170)と、
前記内燃機関のパラメータに基づいて目標燃焼質量割合を算出する目標燃焼質量割合算出部(71、ステップ130)と、
を備える。
更に本装置は、
前記実燃焼質量割合が所定量変化するように前記内燃機関のパラメータを第1のパラメータから第2のパラメータに変更するパラメータ制御部(71、ステップ160)と、
前記第1のパラメータにおける前記実燃焼質量割合と前記第1のパラメータにおける前記目標燃焼質量割合との相関度合いを示す第1相関係数IR1と、前記前記第2のパラメータにおける前記実燃焼質量割合と前記第1のパラメータにおける前記目標燃焼質量割合との相関度合いを示す第2相関係数IR2との差の絶対値ΔIR2が所定範囲外の場合に前記筒内圧センサに異常があると判定する異常判定部(ステップ120からステップ200、ステップ220)と、を備えるように構成されている。
従って、本装置は、実MFBにおける誤差の有無を検出することにより、筒内圧センサ67に異常が発生したか否かを検出することができる。
10…内燃機関、25…燃焼室(筒内)、31…吸気ポート、32…吸気弁、34…排気ポート、35…排気弁、37…点火栓、39…筒内噴射弁、67…筒内圧センサ、70…電気制御装置、71…CPU。

Claims (1)

  1. 筒内圧を検出する筒内圧センサと、
    クランク角度を検出するクランク角度センサと、
    を有する内燃機関に適用され、
    前記筒内圧センサから検出される筒内圧と前記クランク角度センサから検出される前記クランク角度とに基づいて前記クランク角度と同期した実燃焼質量割合を算出する実燃焼質量割合算出部と、
    前記内燃機関のパラメータに基づいて目標燃焼質量割合を算出する目標燃焼質量割合算出部と、
    前記実燃焼質量割合を制御する
    を備える内燃機関の制御装置において、
    前記制御装置は、
    前記実燃焼質量割合が所定量変化するように前記内燃機関のパラメータを第1のパラメータから第2のパラメータに制御するパラメータ制御部と、
    前記第1のパラメータにおける前記実燃焼質量割合と前記第1のパラメータにおける前記目標燃焼質量割合との相関度合いを示す第1相関係数と、前記第2のパラメータにおける前記実燃焼質量割合と前記第1のパラメータにおける前記目標燃焼質量割合との相関度合いを示す第2相関係数との差の絶対値が所定範囲外の場合に前記筒内圧センサに異常があると判定する異常判定部と、を更に備える内燃機関の制御装置。
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