JP2017077252A - チューブ引抜・キンク防止具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 入口及び出口を備えこれら入口及び出口を介してチューブが挿通されるケースと、上記ケース内に回転可能に内装され上記挿通されたチューブが巻回されるドラムと、上記ケースと上記ドラムとの間に設けられ、上記チューブに引張力が作用すると上記ドラムの回転及び上記チューブの引き出しを許容し該引張力が解除されると弾性復帰力により上記ドラムを逆転させて上記チューブを引き戻す弾性手段と、を具備したことを特徴とするもの。
【選択図】 図2
Description
まず、特許文献1に記載された点滴針抜去防止具であるが、一対の面ファスナが連結部材を介して横並びで連結されていて、上記一対の面ファスナのそれぞれのループ面には巻き掛け凸部が設置されている。そして、上記一対の面ファスナを上記巻き掛け凸部が上になるような状態で患者の腕に巻き付け、上記巻き掛け凸部に点滴チューブを巻き掛ける。その状態で、上記一対の面ファスナの夫々のフック面を上記点滴チューブを覆うように被せて上記それぞれのループ面に固着する。
それによって、例えば、上記点滴チューブが強い力で引っ張られても、点滴針が患者の腕から不用意に引き抜かれないようにしている。
その際、上記チューブの一部に伸縮可能なコイル部を設けることにより、その伸縮の範囲内で上記家畜の自由な動作を許容し、上記瓶針や上記留置針が上記輸液瓶や上記家畜から不用意に引き抜かれることを防止している。
また、伸縮可能なコイル部を設けることにより、上記チューブを大きく弛ませておく必要もなくなり、例えば、上記家畜が大きく弛んだチューブに引っ掛かり、上記瓶針や上記留置針が不用意に引き抜かれてしまうことも防止している。
まず、特許文献1に記載された点滴針抜去防止具の場合には、一対の面ファスナによって点滴チューブを強固に固定することにより、点滴針の不用意な引き抜きを防止することはできるが、一対の面ファスナを連結部材を介して連結するという大掛かりな構成が必要になってしまうという問題があった。
また、そのような大掛かりなものを患者の腕に巻き付けることにより、患者に不快感を与えてしまうという問題もあった。
また、特許文献2に記載された輸液セット用脱落防止クランプ及び輸液セットの場合には、伸縮可能なコイル部を設けることにより、瓶針や留置針の不用意な引き抜きを防止することはできるが、その伸縮可能なコイル部が高価であるという問題があった。
なお、この種の問題は点滴チューブに限った問題ではなく、例えば、挿管チューブ(気管挿管)等、様々な医療用チューブにおいて同様にいえる問題であった。
また、請求項2によるチューブ引抜・キンク防止具は、請求項1記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記ケースには上記チューブを上記入口の手前で弛んだ状態で保持するチューブ保持部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3によるチューブ引抜・キンク防止具は、請求項1又は請求項2記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記ケースには流量調整用のクランプを保持するクランプ保持部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4によるチューブ引抜・キンク防止具は、請求項1〜請求項3の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記チューブを上記ドラムに押し付けるチューブ押付手段が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5によるチューブ引抜・キンク防止具は、請求項1〜請求項4の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記弾性手段は異なる弾性復帰力を備えたものが複数準備されていてその中から任意に選択して使用することを特徴とするものである。
また、請求項6によるチューブ引抜・キンク防止具は、請求項1〜請求項5の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記弾性手段は渦巻バネであることを特徴とするものである。
また、請求項7によるチューブ引抜・キンク防止具は、請求項1〜請求項6の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記チューブは点滴チューブであることを特徴とするものである。
また、請求項2によるチューブ引抜防・キンク防止具によると、請求項1記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記ケースには上記チューブを上記入口の手前で弛んだ状態で保持するチューブ保持部が設けられているので、上記チューブの引き出しを許容する弛みを確実に確保することができ、上記効果を安定したものにすることができる。
また、請求項3によるチューブ引抜・キンク防止具によると、請求項1又は請求項2記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記ケースには流量調整用のクランプを保持するクランプ保持部が設けられているので、仮に、上記チューブにクランプが設けられていても、そのクランプを保持することができる。
また、請求項4によるチューブ引抜・キンク防止具によると、請求項1〜請求項3の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記チューブを上記ドラムに押し付けるチューブ押付手段が設けられているので、上記ドラムと上記チューブとの間の滑りをなくして動作を確実なものとすることができる。
また、請求項5によるチューブ引抜・キンク防止具によると、請求項1〜請求項4の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記弾性手段は異なる弾性復帰力を備えたものが複数準備されていてその中から任意に選択して使用するようにしているので、例えば、点滴チューブの長さや重さ、その他各種状況に応じて適切な弾性復帰力を提供することができる。
また、請求項6によるチューブ引抜・キンク防止具によると、請求項1〜請求項5の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記弾性手段は渦巻バネであるので、構成の簡略化と低コスト化を効果的に図ることができる。
また、請求項7によるチューブ引抜・キンク防止具によると、請求項1〜請求項6の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、上記チューブは点滴チューブであるので、点滴の現場において、上記チューブの不用意な引き抜きやキンクを防止して、安全性の向上と、点滴の流れ異常警報発生時に対応する医療従事者の負担軽減を図ることができる。
この第1の実施の形態は、本願発明によるチューブ引抜・キンク防止具を点滴装置に適用した例を示すものである。以下、詳細に説明する。
まず、点滴装置1があり、この点滴装置1には輸液スタンド5がある。この輸液スタンド5は、基台6と、この基台6から上方に出没可能に取り付けられたポール10とから構成されている。上記基台6の外側からは固定ねじ12がねじ込まれていて、この固定ねじ12を緩めることにより、上記ポール10を適宜出没させてその高さを調整する。
上記基台6には4個の移動用キャスタ14が取り付けられている。
上記輸液バッグ7には、点滴チューブ11を介して、点滴管13が連結されている。この点滴管13の外周には点滴プローブ15が設置されている。この点滴プローブ15には、図示しないセンサが取り付けられていて、この図示しない光センサにより、上記点滴管13内に滴下される上記薬液9を検出する。その検出信号は輸液ポンプ19に送信される。
なお、流量調整の方法としては、既に説明したように、点滴プローブ15と輸液ポンプ19とによって、予め設定された流量に自動的に調整する方法、例えば、看護師が点滴プローブ15における滴下の様子を視認し、それに基づいて、クランプ31のローラ35を手動操作して流量を調整する方法、等、何れの方法でも良い。
まず、例えば、図2に示すように、ケース51がある。このケース51は低背器形状を成していて、略正方形の底板53と、この底板53の外周側から図2中左下側に突出・形成された略L字形の側壁55、57とから構成されている。上記側壁55、57の間には、入口59と出口61が形成されており、上記点滴チューブ21は、上記入口59から上記ケース51内に挿入され、上記出口61から上記ケース51の外部へ引き出されている。
また、図6に示すように、上記点滴チューブ21は、上記点滴チューブ保持部73と上記ドラム85との間で、所定量だけ弛んだ状態で保持されている。
上記点滴チューブ21は、上記板バネ99の弾性力によって上記点滴チューブ押付ローラ103を介して、上記ドラム85に押圧・付勢されており、これにより、上記点滴チューブ21と上記ドラム85との間の滑りが防止されている。
なお、上記点滴チューブ引抜・キンク防止具22を構成する各部品は渦巻きバネ95以外は全て樹脂製であり、例えば、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、等が考えられる。
まず、輸液ポンプ19を作動させると、輸液パック7内の薬液9が点滴チューブ11、21、点滴針23を介して、患者25の下腕部27に注入される。
その際、点滴プローブ15によって、点滴管13内に滴下される上記薬液9の量が検出され、輸液ポンプ19はその信号に基づいて流量を算出する。輸液ポンプはその産出した流量と予め設定されている流量を比較し、流量が予め設定された流量になるように、輸液ポンプ19内のモータを制御する。
なお、クランプ31のローラ35を手動操作することによっても上記点滴チューブ21内を流通する上記薬液9の量を調整することもできる。
上記点滴チューブ21にそのような引張力が作用すると、点滴針23の不用意な引抜が懸念されるが、本実施の形態の場合には、これを点滴チューブ引抜・キンク防止具22が防いでいる。すなわち、上記点滴チューブ21が引っ張られた場合には、図6に示すように、点滴チューブ引抜・キンク防止具22のドラム85が図5中反時計回り方向に回転され、且つ、点滴チューブ21が引き出される。それによって、点滴チューブ21や点滴針23に大きな負荷が作用することはなく、点滴針23の不用意な引き抜きも防止される。
まず、構成の簡略化と低コスト化を図ることができる。すなわち、本実施の形態による点滴チューブ引抜・キンク防止具22は、基本的には、ケース51と、点滴チューブ21が巻回されるドラム85と、渦巻バネ95のみから構成されており、その構成は極めて簡単である。又、従来のコイル状のチューブのような高コストの部品もなく、低コスト化を図ることができる。
また、上記点滴チューブ21は、引き出された後、上記渦巻きバネ95の弾性復帰力により、確実に元の状態に引き戻されるので、上記点滴チューブ21が引き出されたまま不用意に弛んでしまうようなことを防止することができる。
また、上記点滴チューブ21は、上記点滴チューブ保持部73と上記ドラム85との間で所定量弛んだ状態で保持されていて、この弛みの範囲内で上記点滴チューブ21が引き出されるので、クランプ31側に影響をあたえることもない。
又、点滴チューブ引抜・キンク防止具22によって点滴チューブ21の引き出しは許容されているので、点滴針23と点滴チューブ引抜・キンク防止具22との間で点滴チューブ21を弛ませておく必要はなく、患者が弛んだ点滴チューブ21に手や足を引っ掛けて引っ張ってしまうようなこともない。
また、上記点滴チューブ21は、点滴チューブ押付手段97によって、上記ドラム85に押し付けられているので、上記点滴チューブ21と上記ドラム85との間に滑りが発生することはなく、動作を確実なものとすることができる。
まず、ケースにチューブをガイドするガイドローラを設置することも考えられる。
また、ドラムの渦巻バネ収納用凹部を閉塞する蓋を設けることも考えられる。
また、ケースにクランプを収容・保持できるクランプ保持部を設けることも考えられる。
また、異なる弾性復帰力を備えた複数種類の渦巻きバネを用意しておき、例えば、点滴チューブの長さや重さ、その他各種状況に応じて、その中から適切なものを任意に選択して使用するように構成することも考えられる。
また、弾性手段として、板バネやコイルバネを使用することも考えられる。
また、点滴チューブ引抜防止具の材質はこれを特に限定するものではない。
また、点滴チューブ押付手段の構成としては図示したものに限定されず、単なる板バネ、ゴム、スポンジ、等、様々な構成が考えられる。
また、点滴チューブ以外にも、挿管チューブ(気管挿管)、透析チューブ、輸血/採血チューブ、カテーテルチューブ、等、その他の各種医療用のチューブに適用することも考えられる。
21 点滴チューブ(チューブ)
22 点滴チューブ引抜・キンク防止具(チューブ引抜・キンク防止具)
51 ケース
59 入口
61 出口
31 クランプ
73 点滴チューブ保持部(チューブ保持部)
75 点滴チューブ保持部(チューブ保持部)
85 ドラム
95 渦巻バネ(弾性手段)
97 点滴チューブ押付手段(チューブ押付手段)
99 板バネ
101 軸受部
103 点滴チューブ押付ローラ
Claims (7)
- 入口及び出口を備えこれら入口及び出口を介してチューブが挿通されるケースと、
上記ケース内に回転可能に内装され上記挿通されたチューブが巻回されるドラムと、
上記ケースと上記ドラムとの間に設けられ、上記チューブに引張力が作用すると上記ドラムの回転及び上記チューブの引き出しを許容し、該引張力が解除されると弾性復帰力により上記ドラムを逆転させて上記チューブを引き戻す弾性手段と、
を具備したことを特徴とするチューブ引抜・キンク防止具。 - 請求項1記載のチューブ引抜・キンク防止具において、
上記ケースには上記チューブを上記入口の手前で弛んだ状態で保持するチューブ保持部が設けられていることを特徴とするチューブ引抜・キンク防止具。 - 請求項1又は請求項2記載のチューブ引抜・キンク防止具において、
上記ケースには流量調整用のクランプを保持するクランプ保持部が設けられていることを特徴とするチューブ引抜・キンク防止具。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、
上記チューブを上記ドラムに押し付けるチューブ押付手段が設けられていることを特徴とするチューブ引抜・キンク防止具。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、
上記弾性手段は異なる弾性復帰力を備えたものが複数準備されていてその中から任意に選択して使用することを特徴とするチューブ引抜・キンク防止具。 - 請求項1〜請求項5の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、
上記弾性手段は渦巻バネであることを特徴とするチューブ引抜・キンク防止具。 - 請求項1〜請求項6の何れかに記載のチューブ引抜・キンク防止具において、
上記チューブは点滴チューブであることを特徴とするチューブ引抜・キンク防止具。
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