JP2017077134A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト面及び資源供給面で優れ、トルク発生面の増大によってトルク密度を向上させることができる回転電機を提供すること。
【解決手段】ステータ100とロータ200とを備えた回転電機1であって、ステータ100は、ステータティース130を有する環状のステータコア110と、周方向に隣り合うステータティース130の間にトロイダル巻された電機子コイル140とを有し、ロータ200は、ステータコア110の軸方向の両面側でステータティース130に対面する第1及び第2ロータティースとステータコア110の径方向の内面側でステータティース130に対面する第3ロータティースとを有するロータコア210を有し、第1、第2及び第3ロータティースには、ステータ100で発生した磁束の鎖交により誘導電流を誘起させる誘導コイルIと誘導電流の通電によって磁界を発生させる界磁コイルFとが巻かれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステータに対するロータのトルク発生面が複数設けられた回転電機に関する。
特許文献1には、電機子巻線がトロイダル巻されたステータコアを有する環状のステータと、ステータに対して径方向の内方で対向するラジアルロータと、ステータに対して回転軸の軸線方向の一方側及び他方側でそれぞれ対向する2つのアキシャルロータとを備え、ステータに対するロータのトルク発生面を3面とした回転電機が開示されている。
特許文献1に開示された回転電機のラジアルロータ及び2つのアキシャルロータのそれぞれには、周方向に所定の間隔で永久磁石が配置されている。この回転電機は、ステータに発生した回転磁界と、ラジアルロータ及び2つのアキシャルロータの永久磁石の界磁磁束との相互作用によってラジアルロータ及び2つのアキシャルロータにトルクを発生させるものである。
特開2010−226808号公報
しかしながら、特許文献1に開示された回転電機は、ラジアルロータ及び2つのアキシャルロータに磁極を形成するために永久磁石を用いている。このため、ラジアルロータ及び2つのアキシャルロータに設けられる永久磁石として、可採埋蔵量が少なく採掘場所が偏在している希土類磁石を用いた場合には、材料コストが増加したり、安定的な資源供給が確保できなかったりするおそれがある。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、コスト面及び資源供給面で優れ、トルク発生面の増大によってトルク密度を向上させることができる回転電機を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、コイルへの通電により磁束を発生するステータと、前記磁束の通過により回転するロータとを備えた回転電機であって、前記ステータは、周方向に所定の間隔で複数配置されるステータティースを有する環状のステータコアと、前記環状のステータコアの隣り合うステータティースの間にトロイダル巻された電機子コイルと、を有し、前記ロータは、前記ステータコアの軸方向の両面側で前記ステータティースに対向するロータティースと前記ステータコアの径方向の内面側で前記ステータティースに対向するロータティースとを有するロータコアと、前記ロータティースに巻かれており、前記ステータ側で発生した磁束の鎖交により誘導電流を誘起させる誘導コイルと、前記ロータティースに巻かれており、前記誘導電流の通電によって磁界を発生させる界磁コイルと、を有する。
本発明によれば、コスト面及び資源供給面で優れ、トルク発生面の増大によってトルク密度を向上させることができる回転電機を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、回転電機の全体構成を示す斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、回転軸を通る平面で切断した回転電機の断面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、ステータの斜視図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、ステータコアの斜視図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、ステータコアの分解斜視図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、ステータコアの連結構造を示す斜視図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、電機子コイルの斜視図である。 図8は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、電機子コイルの結線構造の一例を示す斜視図である。 図9は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、ステータの磁束分布を示す図である。 図10は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、ロータの斜視図である。 図11は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、ロータコアの斜視図である。 図12は、本発明の一実施形態に係る回転電機のロータコアの分割構造を示す斜視図である。 図13は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、誘導コイルの斜視図である。 図14は、本発明の一実施形態に係る回転電機のロータの変形例を示す図であり、誘導コイル及び界磁コイル用のインシュレータを示す斜視図である。 図15は、本発明の一実施形態に係る回転電機のロータの変形例を示す図であり、インシュレータのロータコアへの取付け例を示す斜視図である。 図16は、本発明の一実施形態に係る回転電機のステータの変形例を示す斜視図である。 図17は、本発明の一実施形態に係る回転電機のステータの変形例を示す図であり、ステータコアを示す斜視図である。 図18は、本発明の一実施形態に係る回転電機のステータの変形例を示す図であり、ステータヨークの連結構造を示す斜視図である。 図19は、本発明の一実施形態に係る回転電機のステータの変形例を示す図であり、ステータヨークの斜視図である。 図20は、本発明の一実施形態に係る回転電機のステータの変形例を示す分解斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図13は本発明の一実施形態に係る回転電機を説明する図である。
(回転電機の概略構成)
図1、図2において、回転電機1は、コイルへの通電により磁束を発生するステータ100と、磁束の通過により回転するロータ200と、を備えている。ロータ200は、ステータ100よりも回転軸1C側に配置されている。回転軸1Cは、ロータ200の回転中心線である。
また、回転電機1は、回転軸1C上にシャフト20を備えている。シャフト20は、ロータ200の内周部に固定されており、ロータ200と一体回転する。
ここで、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図8、図10、図11、図13では、回転電機1の軸方向の一方側を図面の下方側とし、回転電機1の軸方向の他方側を図面の上方側として、回転電機1を図示している。
回転電機1は、詳細を後述するように、ステータ100の電機子コイル140に通電することで発生した回転磁界によって、ロータ200の誘導コイルIに誘導電流を発生させるようになっている。そして、回転電機1は、この誘導電流を界磁電流としてロータ200の界磁コイルFに通電することで、ロータ200を電磁石として機能させ、トルクを発生するようになっている。このように、回転電機1は、磁石フリーの自励式巻線界磁形同期モータとして構成されている。
(ステータ)
図1から図3において、ステータ100は、環状のステータコア110と、このステータコア110に巻回された電機子コイル140とを備えている。ステータコア110は、回転軸1Cに同心の円環状に形成された高透磁率の磁性材料からなる。
図4に示すように、ステータコア110は、環状のステータヨーク120と、このステータヨーク120に周方向に所定間隔で設けられた複数のステータティース130とから構成されている。ステータヨーク120の断面は、矩形の断面形状に形成されている。
ステータティース130は、ステータヨーク120の表面から回転電機1の軸方向の両側及び径方向の内周面側に突出するよう設けられており、回転電機1の軸方向から見て台形、かつ、図2に示すように回転電機1の周方向の断面がコの字型の形状に形成されている。ステータティース130は、ステータヨーク120に周方向に所定間隔で12個設けられている。
具体的には、ステータティース130は、第1ステータティース131、第2ステータティース132及び第3ステータティース133を有している。第1ステータティース131は、ステータヨーク120における回転電機1の軸方向の一方側に設けられており、このステータヨーク120から回転電機1の軸方向の一方側に突出している。
第2ステータティース132は、ステータヨーク120における回転電機1の軸方向の他方側に設けられており、ステータヨーク120から回転電機1の軸方向の他方側に突出している。第3ステータティース133は、ステータヨーク120における回転電機1の内周面側に設けられており、ステータヨーク120から回転電機1の内周面側に突出している。
本実施形態のステータ100は、ステータ100を図示しないモータケースに取り付けるためのピース部材135を備えている。ピース部材135は、例えばステンレスやアルミニウム等の非磁性材料からなる。ピース部材135の径方向の外側の端部には、ボルト貫通孔135aが形成されている。
本実施形態では、ピース部材135のボルト貫通孔135aに図示しないボルトを通して、このボルトを図示しないモータケースの内壁に設けられたブラケットやモータケースの内壁に直接固定することによってステータ100をモータケースに固定することができる。
また、図4から図6に示すように、ステータ100において、ステータコア110は、ステータヨーク120と、ステータティース130と、ピース部材135とがそれぞれ分割された構造になっている。
具体的には、図5及び図6に示すように、ステータヨーク120は、ステータヨーク120の周方向に分割された12個の分割ヨーク121からなる。各分割ヨーク121は、周方向の一方側及び他方側の端部に切欠き部121a及び切欠き部121bがそれぞれ形成されている。切欠き部121a及び切欠き部121bの切り欠かれた方向は、回転電機1の軸方向に逆向きである。
分割ヨーク121の切欠き部121aは、周方向に隣り合う分割ヨーク121の切欠き部121bと嵌め合わされる。このとき、切欠き部121aと切欠き部121bとの間には、図5に示すように、回転電機1の軸方向に所定の隙間121cが形成されるようになっている。
この所定の隙間121cには、ピース部材135が嵌め合わされるようになっている。所定の隙間121cは、図2に示すように、ステータヨーク120の軸方向の中央部に位置している。ここで、ステータヨーク120の軸方向の中央部は、他の部分と比べて磁気回路への影響が少ない(図9参照)。
これにより、所定の隙間121cにピース部材135を嵌め合わせた場合であっても、磁気回路への影響を最小限に抑えることができる。したがって、回転電機1の性能を低下させることなくステータ100をモータケースに固定することができる。
また、分割ヨーク121の切欠き部121a及び切欠き部121bには、ボルト136が通される貫通孔121d、121eがそれぞれ形成されている。
さらに、ピース部材135の径方向の内側の端部には、ボルト136が通される貫通孔135bが形成されている。ボルト136は、例えばステンレスやアルミニウム等の非磁性材料からなる。
図5及び図6に示すように、ステータティース130は、断面がコの字型に形成され、第1ステータティース131と第2ステータティース132と第3ステータティース133とが一体形成されている。
ステータティース130は、周方向に隣り合う分割ヨーク121の切欠き部121aと切欠き部121bが嵌め合わされた連結部分に径方向の内側から嵌め合わされるようになっている。これにより、周方向に隣り合う分割ヨーク121の連結部分は、ステータティース130の内部に位置するようになる。このため、分割ヨーク121の連結部分と電機子コイル140との干渉を避けることができる。
ステータティース130の第2ステータティース132には、ボルト136が通される貫通孔132aが形成されている。また、ステータティース130の第1ステータティース131には、ボルト136が締結される締結孔131aが形成されている。
このように構成されたステータコア110は、次の手順により作成される。すなわち、まず、隣り合う分割ヨーク121の切欠き部121aと切欠き部121bとが嵌め合わされた状態でピース部材135が隙間121cにステータコア110の径方向の外側から挿入される。
その後、周方向に隣り合う分割ヨーク121の切欠き部121aと切欠き部121bが嵌め合わされた連結部分に径方向の内側からステータティース130が嵌め合わされる。そして、ボルト136が貫通孔132a、121d、135b、121eを通して締結孔131aに締結されることで、ステータティース130とピース部材135とが一体となった状態で周方向に隣り合う分割ヨーク121同士が連結される。
こうした連結作業を他の分割ヨーク121に対して順次行うことで環状のステータコア110が形成される。なお、電機子コイル140は、周方向に隣り合う分割ヨーク121同士を連結する度に、トロイダル巻される形状に予め成形された状態でステータヨーク120に装着される。そして、全ての分割ヨーク121が環状に連結されると、図3に示したようなステータ100が形成される。
本実施形態によれば、ステータ100を図示しないモータケースに取り付けるためのピース部材135が非磁性材料からなるため、ステータ100を磁気的に遮断した状態でモータケースに取り付けることができる。これにより、例えば漏れ磁束の発生等を抑制することができる。
図1、図3及び図7に示すように、電機子コイル140は、ステータコア110の隣り合うステータティース130の間をスロットとして、環状のステータヨーク120(図4参照)にトロイダル巻されている。トロイダル巻とは、ステータヨーク120の環の内側と外側を交互に通って、ステータヨーク120に巻線141を周回させて巻き回す方法である。
本実施形態では、図7に示すように、電機子コイル140は、ステータヨーク120にトロイダル巻される形状に予め成形された状態で、ステータヨーク120の分割ヨーク121(図6参照)に装着されるようになっている。電機子コイル140がステータヨーク120の分割ヨーク121に装着された後は、その分割ヨーク121に、周方向に隣り合う他の分割ヨーク121をステータティース130とともに連結する。これにより、図3に示すように、電機子コイル140は、ステータコア110のスロットにトロイダル巻された状態となる。
このように、本実施形態では、電機子コイル140をステータヨーク120に直接巻回する必要がないため、電機子コイル140の絶縁性、及びステータ100の組立性が向上する。
電機子コイル140は、ステータティース130と、このステータティース130に周方向で隣り合うステータティース130との中間位置の間に配置されている。電機子コイル140は、三相交流のU相、V相、W相の何れかに対応している。
ステータティース130を挟んで周方向に対向する1対の電機子コイル140は、一方の電機子コイル140から発生する磁束と、他方の電機子コイル140から発生する磁束とで、磁束の方向が周方向において反対方向となるように、その巻方向及び通電方向が設定されている。
これにより、例えば、一方の電機子コイル140がU+相で、他方の電機子コイル140がU−相の場合、一方の電機子コイル140と他方の電機子コイル140からステータティース130に向かう磁束が発生する。
図7において、電機子コイル140の巻線141は、断面が長方形の平角線からなる。電機子コイル140は、この巻線141をエッジワイズ巻によるトロイダル巻の状態で、ステータコア110のステータヨーク120に巻回されている。エッジワイズ巻とは、ステータヨーク120に対して、巻線141の短辺を回転電機1の径方向の内側と外側に対向させて、巻線141を縦に巻き回す方法である。
これにより、巻ピッチ方向に隣り合う巻線141同士が長辺で面接触するため、電流に応じた断面積を維持したまま巻数を増加できるため、電機子コイル140の占積率を向上でき、ステータ100の起磁力を増大できる。
また、巻ピッチ方向に隣り合う巻線141同士が長辺で面接触するため、巻線141の間で大きな面積で均一に熱伝導が行える。これにより、熱伝導が分散し放熱性を向上できる。
また、巻線141の巻始め又は巻終りとなる両端部141A、141Bを、ステータ100の外周側の同一面に配置することができるため、複数の電機子コイル140の結線を容易化できる。
例えば、図8に示すように、電機子コイル140の巻線141の両端部141A、141Bを導電性部材からなる環状の結線用リング150の内周面に接続することにより、電機子コイル140の結線を容易化できる。巻線141の両端部141A、141Bと結線用リング150の内周面との接続方法としては、例えば、はんだ付けや溶接等が可能である。
この他に、例えば巻線141の両端部141A、141Bに雌コネクタ又は雄コネクタの一方を取り付け、結線用リング150の内周面に雌コネクタ又は雄コネクタの他方を設け、これら雌コネクタ及び雄コネクタを用いて電機子コイル140の結線を行ってもよい。この場合、雌コネクタ及び雄コネクタは、回転電機1の軸方向から嵌合するような構造であることが好ましい。このように、雌コネクタ及び雄コネクタを用いることで、より簡単に電機子コイル140の結線を行うことができる。
結線用リング150は、図示しないモータケースと一体化され、あるいはモータケースの内壁面に嵌め込んで固定されている。これにより、モータケースの大型化を抑えることができる。
(ステータの磁束分布)
図9は、電磁界解析によって得たステータ100の磁束分布を示す図である。図9では、説明を容易にするためにステータコア110及びロータ200を直線状に記している。また、図9では、第1ステータティース131、第2ステータティース132又は第3ステータティース133を区別せずに、単にステータティース130として表している。なお、図9は、V相の電流振幅を基準値の1として、U相、W相の電流振幅値をそれぞれ−0.5として通電した場合の解析結果を示している。
図9において、ステータティース130を挟んで周方向に隣り合う一対の電機子コイル140の一方がV+相で他方がV−相のとき、この一対の電機子コイル140から発生する磁束は、一対の電機子コイル140が挟むステータティース130に向かい、ステータティース130においてぶつかり合うように発生する。そして、ステータティース130で発生した磁束は、ステータヨーク120に直交する方向に向きを変え、ステータティース130からロータ200に向かう。
そして、ロータ200に向かった磁束の一部は、ロータ200の後述するロータコア210を通過した後、W+相とW−相の一対の電機子コイル140で挟まれたステータティース130に向かう。また、ロータ200に向かった磁束の残りの部分は、ロータ200の後述するロータコア210を通過した後、U+相とU−相の一対の電機子コイル140で挟まれたステータティース130に向かう。
このように、ステータティース130とロータ200とが対向する面では、電機子コイル140で発生した磁束の磁気回路が構成される。回転電機1は、ステータティース130とロータ200とが対向する面をトルク発生面としている。
このため、トルク発生面が多いほど、電機子コイル140で発生する磁束を有効に利用してトルク密度を高めることができる。トルク密度とは、体積当たりのトルクの大きさを意味している。
ロータ200は、回転電機1の軸方向の両面側と内周面側からなる3面のトルク発生面を備えてトルク密度を高めている。このように、トルク発生面を多くすることによって、回転電機1は小型で高トルクが発生できるため、特にハイブリッド自動車等に搭載する回転電機として優れたものにできる。
(ロータ)
図1、図2、図10、図11において、ロータ200は、ロータコア210と、誘導コイルIと、界磁コイルFとを備えている。
ロータコア210は、円盤形状の2つの円盤部211、212と、この円盤部211、212の内延部において円盤部211と円盤部212とを接続する円筒形状の円筒部213とを有している。
円盤部211、212は、回転電機1の軸方向の一方側と他方側からそれぞれステータコア110を覆うように、回転軸1Cに直交する平面上に配置されている。円筒部213の径方向の中心部には、嵌入孔213Aが形成されている。嵌入孔213Aは、回転電機1の軸方向に円筒部213を貫通している。この嵌入孔213Aには、シャフト20が嵌入されている。
円筒部213は、ステータコア110の径方向の内側に配置されている。ロータコア210は、高透磁率の磁性材料からなる。
このように、ロータコア210は、ステータ100の軸方向の両面側と径方向の内面側の3面においてステータ100と対向するように、円筒部213の軸方向の両端にフランジを有するボビン型の形状に形成されている。言い換えると、ロータコア210は、2つの円盤部211、212と円筒部213とによって形成されたコの字の断面形状が嵌入孔213Aを中心に環状に連続した形状をなしており、ステータコア110を内周側から外周側に向かって覆っている。
また、ロータコア210は、第1ロータティース231、第2ロータティース232及び第3ロータティース233を周方向の同じ位置に備えている。この第1ロータティース231、第2ロータティース232及び第3ロータティース233は、ステータ100の第1ステータティース131、第2ステータティース132及び第3ステータティース133との間で、それぞれトルク発生面を形成している。
第1ロータティース231は、円盤部211における軸方向の他方側の面に設けられており、円盤部211からステータコア110に向かって軸方向の他方側に突出している。この第1ロータティース231は、第1ステータティース131に対して、所定のエアギャップを隔てて軸方向に対向している。
第2ロータティース232は、円盤部212における軸方向の一方側の面に設けられており、円盤部212からステータコア110に向かって軸方向の一方側に突出している。この第2ロータティース232は、第2ステータティース132に対して、所定のエアギャップを隔てて軸方向に対向している。
第3ロータティース233は、円筒部213の外周面、すなわち円筒部213における径方向の外側の面に設けられており、円筒部213からステータコア110に向かって径方向の外側に突出している。この第3ロータティース233は、第3ステータティース133に対して、所定のエアギャップを隔てて径方向に対向している。
第1ロータティース231の径方向の内側端部は、第3ロータティース233の軸方向の一方側の端部に連続している。また、第2ロータティース232の径方向の内側端部は、第3ロータティース233の軸方向の他方側の端部に連続している。
このように、ロータコア210は、第1ロータティース231と後述する第1ロータコア210A側の第3ロータティース233とが連続した一体構造になっており、第2ロータティース232と後述する第2ロータコア210B側の第3ロータティース233とが連続した一体構造になっている。したがって、後述するように分割構造のロータコア210において、第1ロータコア210Aと第2ロータコア210Bとを締結したときには、第1ロータティース231、第2ロータティース232及び第3ロータティース233が一体化されて1つのロータティース230を形成することとなる。ロータコア210には、複数のロータティース230が周方向に等間隔で設けられている。
このように構成されたロータコア210は、シャフト20に一体回転可能に固定されている。具体的には、回転電機1は保持リング4Bを備えおり、この保持リング4Bは、シャフト20に嵌入又は螺合されることで、ロータコア210をシャフト20に固定している。
また、ロータコア210の嵌入孔213Aの内周部とシャフト20の外周部には、図示しないキー溝がそれぞれ形成されている。ロータコア210は、キー溝にキーが差し込まれることで、シャフト20に対して回り止めされて一体回転することができる。
また、本実施形態では、ロータ200へのステータ100の組付け作業を容易化させるために、ロータコア210を分割構造としている。
具体的には、図12に示すように、ロータコア210は、軸方向の中間位置において、軸方向の一方側の第1ロータコア210Aと、軸方向の他方側の第2ロータコア210Bとに分割されている。このため、第3ロータティース233は、第1ロータコア210A側と第2ロータコア210Bとに分割される。
また、第2ロータコア210Bには、締結用ボルト215を通す貫通孔216が嵌入孔213Aの周りに4つ形成されており、第1ロータコア210Aには、貫通孔216を通された締結用ボルト215が締結される図示しない締結孔が嵌入孔213Aの周りに4つ形成されている。
これにより、分割された第1ロータコア210Aと第2ロータコア210Bとを、ステータコア110を軸方向に挟み込むように連結して、4つの締結用ボルト215によって第1ロータコア210Aと第2ロータコア210Bとを締結することで、回転電機1を組み立てることができる。
上述した貫通孔216及び締結孔が、磁気回路への影響の少ないロータコア210の内径部である嵌入孔213Aの周りに形成されているため、回転電機1の性能が劣化することなく、回転電機1の組立性が向上する。
また、上述した締結用ボルト215の材質としては、例えばステンレス等の非磁性体材料を用いることが望ましい。これにより、回転電機1の機械的強度を確保できる。
また、ロータコア210を軸方向の中間位置で分割したことで、第1ロータコア210Aと第2ロータコア210Bとを同形状にできるため、第1ロータコア210A及び第2ロータコア210Bの製造工程の全て又は一部を共通にすることができる。
また、ロータコア210について、上述したような分割構造を採用することで、ステータコア110として分割構造でない一体型(ワンピース)の環状構造を採用することも可能である。一体型のステータコア110は、分割構造とした場合より強度に優れ、ステータコア110に作用する励磁振動に対して十分な耐性を有している。分割構造でない一体型ステータコア110を採用した場合には、誘導コイルI及び界磁コイルFを配置した状態でステータコア110を軸方向に挟み込むように連結することで回転電機1を組み立てることができる。
(誘導コイル、界磁コイル)
図10及び図13に示すように、誘導コイルIの巻線Iw及び界磁コイルFの巻線Fwは、断面形状が長方形の銅線を絶縁材料で被覆した平角線からなる。図13では、誘導コイルIを示しているが、界磁コイルFについても図13に示す誘導コイルIと同一の構成を有する。誘導コイルI及び界磁コイルFは、この巻線Iw、Fwをα巻することで構成されている。ここで、α巻とは、巻線Iw、Fwの巻始めと巻終りを外側に向かって同時に巻く方法である。
このようにα巻された誘導コイルI及び界磁コイルFは、巻線Iw、Fwの巻始め側の端部が内部に取り残されないので占積率が向上し、巻線Iw、Fwの両端部が誘導コイルI及び界磁コイルFの外部に配置されるので結線を容易に行うことができる。
本実施形態では、誘導コイルIの巻線Iwは、巻きピッチ方向に2列に巻かれており、巻線Iwの1列目の端部と2列目の端部は、ロータ200における同一面側に引き出されている。
また、界磁コイルFの巻線Fwは、巻きピッチ方向に2列に巻かれており、巻線Fwの1列目の端部と2列目の端部は、ロータ200における同一面側に引き出されている。
このようにα巻された誘導コイルI及び界磁コイルFは、巻線Iw、Fwの端部がロータ200における同一面側に引き出されることで、同一面で結線を行うことができるため、結線を容易に行うことができる。
また、誘導コイルI及び界磁コイルFは、平角線からなる巻線Iw、Fwの短辺が磁束の発生方向に対して垂直になるように巻回されている。
これにより、ロータコア210に鎖交させる磁束に直交する巻線Iw、Fwの断面積を小さくすることができ、その巻線Iw、Fw内で発生する渦電流損を低減することができる。
さらに、誘導コイルI及び界磁コイルFは、α巻された巻線Iw、Fwをコの字型に折り曲げた形状に形成されている。
具体的には、界磁コイルFは、コの字型のロータコア210の内側の面に沿い、かつ、ロータティース230の基端部を周回するように、コの字型に折り曲げられている。
一方、誘導コイルIは、コの字型の界磁コイルFの内側の面に沿い、かつ、ロータティース230の先端部を周回するように、コの字型に折り曲げられている。
このように、誘導コイルI及び界磁コイルFは、同一のロータティース230に対して、このロータティース230の先端部側及び基端部側に誘導コイルI及び界磁コイルFがそれぞれ配置されるように層をなして配置されている。このため、誘導コイルIは、界磁コイルFよりもロータティース230のステータ100側に配置されている。
このように構成された誘導コイルIは、電機子コイル140で回転磁界が発生すると、ステータ100側で発生した磁束の鎖交により誘導電流を誘起させる。
(整流回路)
ここで、ロータ200には図示しないダイオードが整流素子として設けられており、このダイオードと誘導コイルI及び界磁コイルFは整流回路を構成するように結線されている。この整流回路において、誘導コイルIで発生した交流の誘導電流はダイオードにより整流され、整流後の直流の電流は、界磁電流として界磁コイルFに供給される。界磁コイルFは、界磁電流として通電されることで磁界を発生させるようになっている。
このようにα巻された誘導コイルI及び界磁コイルFは、巻線Iw、Fwの巻始めと巻終りが、誘導コイルI及び界磁コイルFの外部に配置されている。このため、誘導コイルI及び界磁コイルFにおいて、全ての巻線Iw、Fwの巻始め及び巻終りを、ロータ200の外周部に配置することができる。
また、誘導コイルI及び界磁コイルFの全ての巻線Iw、Fwの巻始めと巻終りをロータ200の外周部から軸方向の片面側へ引き出すことができるため、ロータ200の軸方向の片面側に配置した図示しない結線基板等の結線部品を用いて、同一平面上で結線を行うことができる。
また、誘導コイルI及び界磁コイルFをロータティース230にα巻したことによって、誘導コイルI及び界磁コイルFの熱伝導率が均一になり、ロータ200の放熱性が向上する。
また、平角線からなる巻線Iw、Fwの短辺が磁束の発生方向に対して垂直になるように誘導コイルI及び界磁コイルFを形成したことで、誘導コイルI及び界磁コイルFでの渦電流の発生を低減することができる。
(界磁エネルギー)
回転電機1は、12個のステータティース130と8個のロータティース230を備えている。このため、ステータ100のスロット数S(12)と、ロータ200の磁極数P(8)と、の構成比S/Pが3/2となる。
また、本実施形態の回転電機1は、トロイダル巻に形成された電機子コイル140が集中巻されているため、基本周波数の磁束には、漏れ磁束として静止座標系で空間的に第2次空間高調波が約50%重畳している。
したがって、構成比S/Pを3/2としたことで、ロータ200には回転座標系で時間的に第3次時間高調波が鎖交する。回転座標系で発生する第3次時間高調波は、ロータ200の回転速度に対して非同期周波数である。
このため、ロータ200の突極であるロータティース230に誘導コイルIを巻くことで、誘導コイルIに第3次時間高調波を鎖交させて誘導電流を発生させ、その誘導電流を整流した直流電流を界磁電流として用いることで界磁コイルFに界磁を発生させ、ロータ200を電磁石として機能させることができる。
ここで、回転座標系における4次や5次等の高次の時間高調波磁束は、ロータコア210の表面付近でのみ振動する波形に過ぎないことから、誘導コイルIに効率よく誘導電流を発生させることができない。これに対し、第3次時間高調波のような低次の空間高調波は、比較的に低周波磁束のため、ロータコア210の内部まで鎖交することができる。
本実施形態では、基本周波数の磁束に重畳する空間高調波成分のうち、第3次時間高調波を回収対象としており、この第3次時間高調波は、電機子コイル140に入力する基本周波数や2次の時間高調波よりも周波数が高く短周期で脈動する。
このため、空間高調波成分の損失エネルギーを効率よく回収し、誘導コイルIに鎖交する磁束の時間変化を大きくして誘導電流を大電流にすることができ、大きな回転トルクを得ることができる。
以上のように説明した本実施形態の回転電機1の作用効果について説明する。本実施形態の回転電機1において、ステータ100は、周方向に所定の間隔で配置されるステータティース130を有する環状のステータコア110と、この環状のステータコア110の隣り合うステータティース130の間にトロイダル巻された電機子コイル140と、を有する。
また、ロータ200は、ステータコア110の軸方向の両面側でステータティース130に対向する第1ロータティース231及び第2ロータティース232と、ステータコア110の径方向の内面側でステータティース130に対向する第3ロータティース233と、を有するロータコア210を有する。
さらに、ロータ200は、ロータティース230に巻かれており、ステータ100側で発生した磁束の鎖交により誘導電流を誘起させる誘導コイルIと、ロータティース230に巻かれており、誘導電流の通電によって磁界を発生させる界磁コイルFと、を有する。
本実施形態によれば、ステータ100側で発生した磁束の鎖交により誘導コイルIに誘導電流を発生でき、その誘導電流を整流した直流電流を界磁電流として用いて界磁コイルFに界磁を発生できるため、ロータ200を電磁石として機能させ、ロータ200の回転トルクを得ることができる。
このため、永久磁石を用いることなくロータ200の回転トルクを得ることができるので、永久磁石として希土類磁石を用いることによって材料コストが増加したり資源供給が不安定になったりすることを防止できる。これにより、コスト面及び資源供給面で優れた回転電機1を提供できる。
また、本実施形態によれば、ステータ100側で発生した磁束は、第1ロータティース231、第2ロータティース232及び第3ロータティース233の3面でロータティース230に鎖交するため、トルク発生面を増大させることができ、トルク密度を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、基本周波数の磁束に重畳する空間高調波成分のうち、第3次時間高調波を回収対象としたことにより、ステータ100で発生する高調波をロータティース230に効果的に鎖交させることができ、より多くの界磁エネルギーを得ることができる。
また、本実施形態の回転電機1において、誘導コイルI及び界磁コイルFは、同一のロータティース230に層を成して巻かれており、誘導コイルIは、ロータティース230における界磁コイルFよりもステータ100側に配置されている。
本実施形態によれば、誘導コイルIが界磁コイルFよりもステータ100側に配置されているため、より多くの高調波を誘導コイルIに鎖交させ、誘導コイルIに大きな電流を発生させることができる。また、誘導コイルIと界磁コイルFを同一のロータティース230に層を成して巻いたことにより、誘導コイルIと界磁コイルFとを密接させることができ、誘導コイルI及び界磁コイルFの占積率を向上させることができる。
また、本実施形態の回転電機1において、ロータコア210は、軸方向の一方側の第1ロータコア210Aと、軸方向の他方側の第2ロータコア210Bとに分割されている。
本実施形態によれば、ステータコア110を軸方向に挟み込むようにして第1ロータコア210Aと第2ロータコア210Bとを締結することで、回転電機1を組み立てることができる。したがって、ロータ200へのステータ100の組付けを容易に行うことができ、回転電機1の組立が容易となる。
また、本実施形態の回転電機1において、ロータコア210は、円筒部213の軸方向の両端に円盤部211、212がそれぞれ一体化されたボビン型の形状に形成されている。これにより、ロータコア210は、円盤部211と円盤部212とが円筒部213を介して一体となっている。このため、円筒部213の嵌入孔213Aに嵌入されたシャフト20とロータコア210との同心が確保される。
(ロータの変形例)
本実施形態では、ロータ200において、コの字型に折り曲げられた誘導コイルI及び界磁コイルFを直接ロータティース230に設置する構成について説明したが、これに限らず、図14及び図15に示すように、樹脂製のインシュレータ240を介して誘導コイルI及び界磁コイルFをロータティース230に設置するようにしてもよい。
図14及び図15に示すように、インシュレータ240は、誘導コイルI及び界磁コイルFに対向する第1ロータティース231、第2ロータティース232及び第3ロータティース233の外周側面に沿った形状の内壁部240aと、内壁部240aのステータ100側の端部から連続して外方に延在するフランジ状の鍔部240bと、を有する。
インシュレータ240とコの字型に折り曲げられた誘導コイルI及び界磁コイルFとは、ロータティース230に設置される前に一体化される。すなわち、誘導コイルI及び界磁コイルFは、インシュレータ240に装着される。次いで、誘導コイルI及び界磁コイルFが装着されたインシュレータ240は、ロータティース230に装着される。
このような変形例によれば、インシュレータ240によってコの字型の形状を維持した状態で誘導コイルI及び界磁コイルFを容易にロータティース230に装着することができる。例えば、図15に示すように、第1ロータコア210A側の第1ロータティース231及び第3ロータティース233に対して、誘導コイルI及び界磁コイルFが装着されたインシュレータ240をロータ200の軸方向の他方側から装着した後、第2ロータコア210Bを第1ロータコア210Aに連結する。これにより、誘導コイルI及び界磁コイルFを容易にロータティース230に装着することができ、ロータ200の組立性が向上する。
また、この変形例によれば、ロータティース230と誘導コイルI及び界磁コイルFとの間に樹脂製のインシュレータ240を介すことで、絶縁性を確保することができる。
さらに、この変形例によれば、インシュレータ240の鍔部240bによって誘導コイルIのステータ100側の面を支持しているため、絶縁性を向上でき、かつ誘導コイルI及び界磁コイルFの脱落を防止することができる。
(ステータの変形例)
本実施形態の回転電機1では、図3から図6に示したステータ100を用いたが、これに限らず、図16から図20に示すステータ300を用いてもよい。
図16に示すように、この変形例のステータ300は、ステータコア310と、電機子コイル140とを備えている。図17から図20に示すように、ステータコア310は、ステータヨーク320とステータティース330とがそれぞれ分割された構造になっている。
具体的には、図18及び図19に示すように、ステータヨーク320は、ステータヨーク320の周方向に分割された12個の分割ヨーク321からなる。各分割ヨーク321は、周方向の一方側の側面に、当該側面から周方向の一方側に突出する突出部321aが形成されている。また、各分割ヨーク321は、周方向の他方側の側面に、当該側面から周方向の一方側に凹んだ凹部321bが形成されている。
分割ヨーク321の突出部321aは、周方向の一方側に隣り合う分割ヨーク321の凹部321bに嵌め合わされるようになっている。
分割ヨーク321の突出部321aには、回転電機1の軸方向に突出部321aを貫通する貫通孔321cが形成されている。貫通孔321cは、突出部321aにおいてステータヨーク320の径方向の外面側に形成されている。
分割ヨーク321の周方向の他方側には、貫通孔321dと、締結孔321eとが形成されている。貫通孔321dは、回転電機1の軸方向の他方側から凹部321bに向けて分割ヨーク321を貫通している。締結孔321eは、凹部321bから回転電機1の軸方向の一方側に向かって分割ヨーク321を貫通、又は分割ヨーク321内の所定深さまで形成されている。
これら貫通孔321d及び締結孔321eは、分割ヨーク321の周方向の他方側においてステータヨーク320の径方向の外面側に形成されている。また、分割ヨーク321の凹部321bに周方向の他方側に隣り合う分割ヨーク321の突出部321aが嵌め合わされた際には、貫通孔321d及び締結孔321eは、隣り合う分割ヨーク321の突出部321aに形成された貫通孔321cと回転電機1の軸方向に連通するようになっている。
各分割ヨーク321は、固定ピン322によって互いに連結されるようになっている。具体的には、周方向に隣り合う一方の分割ヨーク321の突出部321aと他方の分割ヨーク321の凹部321bとを嵌め合わせた状態で、固定ピン322が貫通孔321d、貫通孔321cに挿通され、締結孔321eに圧入されることによって各分割ヨーク321が互いに連結される。このように、ステータヨーク320は、各分割ヨーク321が固定ピン322によって締結されることにより図19に示すように環状に形成される。
ここで、本実施形態では、固定ピン322を締結孔321eに圧入する構成について説明したが、これに限らず、例えば固定ピン322の先端部をねじ山構造として、この固定ピン322を締結孔321eにねじ締結する構成であってもよい。
図20に示すように、ステータティース330は、回転電機1の軸方向に2分割された、分割ティース330A及び分割ティース330Bから構成されている。分割ティース330Aと分割ティース330Bとは、回転電機1の軸方向からステータヨーク320を挟むようにして接着等により互いに締結される。
この変形例のステータ300において、電機子コイル140は、ステータヨーク320にトロイダル巻される形状に予め成形された状態で、ステータヨーク320に装着されるようになっている。電機子コイル140がステータヨーク320に装着された後は、その電機子コイル140を周方向に挟むようにして分割ティース330A及び分割ティース330Bをステータヨーク320に取り付ける。これにより、電機子コイル140は、ステータコア310のスロットにトロイダル巻された状態となる。
このように、本変形例では、電機子コイル140をステータヨーク320に直接巻回する必要がないため、電機子コイル140の絶縁性、及びステータ300の組立性が向上する。
また、本変形例では、上述の通りステータヨーク320を分割構造としたので、ロータ200を取り囲むようにしてステータ300を組み立てることができる。これにより、回転電機1の組立性が向上する。
(その他の変形例)
本実施形態の分割ヨーク121及び上述した変形例の分割ヨーク321は、強磁性体の微細な粉末が圧縮して固められた圧粉磁心によって成形してもよい。圧粉磁心は、微細な粉末を圧縮して固めて成形するため、成形部材の寸法が大きいほど大型のプレス機を用いる必要があり、またその成形も困難となる。これに対して、本実施形態の分割ヨーク121及び上述した変形例の分割ヨーク321は、分割構造でないステータヨークと比較して寸法が小さい。このため、大型のプレス機を用いずに圧粉磁心によって分割ヨーク121及び分割ヨーク321を容易に成形することができる。これにより、ステータヨークの生産性を向上させることができる。
なお、電機子コイル140、誘導コイルI及び界磁コイルFの巻線としては、銅線に限らず、例えば、アルミ導体や、高周波電流用撚り線のリッツ線を採用してもよい。
また、回転電機1は、界磁コイルFに加えて永久磁石をロータ200に配置するハイブリッド界磁形(ハイブリッドタイプ)に構成してもよく、この場合、永久磁石と、電磁石として機能する界磁コイルFとを効果的に協働させてトルクを発生させることができる。このため、コスト上昇を引き起こす希土類磁石の使用量を抑制でき、大型化することなく同等の出力を得ることができる。
さらに、整流素子としては、ダイオードに限らず、他のスイッチング素子などの半導体素子を採用してもよい。整流素子は、ダイオードケース内に収納するタイプに限らず、ロータ200の内部に実装するようにしてもよい。
また、回転電機1は、車載用に限定されるものではなく、例えば、風力発電用の発電機や、工作機械用の電動機として好適に採用することができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1 回転電機
100、300 ステータ
110、310 ステータコア
120、320 ステータヨーク
130、330 ステータティース
131、331 第1ステータティース
132、332 第2ステータティース
133、333 第3ステータティース
140 電機子コイル(コイル)
200 ロータ
210 ロータコア
210A 第1ロータコア
210B 第2ロータコア
230 ロータティース
231 第1ロータティース(ステータコアの軸方向の両面側でステータティースに対向するロータティース)
232 第2ロータティース(ステータコアの軸方向の両面側でステータティースに対向するロータティース)
233 第3ロータティース(ステータコアの径方向の内面側でステータティースに対向するロータティース)
F 界磁コイル
I 誘導コイル


Claims (3)

  1. コイルへの通電により磁束を発生するステータと、前記磁束の通過により回転するロータとを備えた回転電機であって、
    前記ステータは、
    周方向に所定の間隔で複数配置されるステータティースを有する環状のステータコアと、
    前記環状のステータコアの隣り合うステータティースの間にトロイダル巻された電機子コイルと、を有し、
    前記ロータは、
    前記ステータコアの軸方向の両面側で前記ステータティースに対向するロータティースと前記ステータコアの径方向の内面側で前記ステータティースに対向するロータティースとを有するロータコアと、
    前記ロータティースに巻かれており、前記ステータ側で発生した磁束の鎖交により誘導電流を誘起させる誘導コイルと、
    前記ロータティースに巻かれており、前記誘導電流の通電によって磁界を発生させる界磁コイルと、を有することを特徴とする回転電機。
  2. 前記誘導コイル及び前記界磁コイルは、同一の前記ロータティースに層を成して巻かれており、
    前記誘導コイルは、前記界磁コイルよりも前記ステータ側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ロータコアは、前記ロータコアの軸方向の一方側の第1ロータコアと、前記ロータコアの軸方向の他方側の第2ロータコアとに分割されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機。

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