JP2017075194A - 過酸ベースの除去可能な抗菌性コーティング組成物のその場調製および使用方法 - Google Patents

過酸ベースの除去可能な抗菌性コーティング組成物のその場調製および使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】過酸ベースの除去可能な抗菌性コーティング組成物のその場調製および様々な場所で微生物を防除するためのそれらの使用方法が開示される。【解決手段】本発明は、抗菌性であり、そしてまた標的表面上に抗菌性コーティングを形成することによって微生物に対する長時間の有効性を提供する、方法および組成物を提供することによって上に特定された問題に対処するものである。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、すべて2009年7月27日出願の4つの米国仮特許出願第61/228774号明細書、同第61/228780号明細書、同第61/228786号明細書、および同第61/228790号明細書の優先権を主張するものである。
本発明は、ペルオキシ酸形成成分からその場発生させた、ペルオキシ酸を含有する除去可能な抗菌性フィルム形成組成物で表面をコートする工程を含む微生物の防除方法および前記組成物の塗布方法に関する。
化学消毒剤は、食品安全性を保証するため、および一層厳しい健康安全規制を遵守するために、ますます多くの業界において現在使用されている。除染、消毒および殺菌用の組成物は、優れた殺微生物効能を有し、迅速に作用し、非腐食性であり、かつ、最小量で有効でなければならない。理想的な組成物は、微生物を殺すための多重機構を有し、こうして広範囲の微生物に対して効能を提供し、かつ、耐消毒性微生物の発生につながる可能性を下げなければならない。
過酸化物、とりわけ過酸化水素(HP)および過酢酸(ペルオキシ酢酸、PAAとも呼ばれる)を含有する組成物は非常に有効な抗菌剤であることが証明されている。多くのこのような調合液は必要な試験に合格し、殺菌剤、消毒剤、および殺胞子剤として登録された製品である。これらの過酸化物/ペルオキシ酸組成物の多くは液体溶液であり、水性溶液、表面および物体を処理するために使用することができる。食品接触表面用および食品製品の殺菌用に認可されているものがある。消毒剤または滅菌剤として、気相処理剤として登録されているものもある。
硬表面、肉製品、生きている植物組織、および医療装置を望ましくない微生物増殖に抗して清浄にする、消毒する、および/または殺菌するための方法が記載されている(特許文献1(米国特許第6,545,047号明細書);特許文献2(同第6,183,807号明細書);特許文献3(同第6,518,307号明細書);特許文献4(米国特許出願公開第2003/0026846号明細書);および特許文献5(米国特許第5,683,724号明細書))。過酸はまた洗濯洗剤用途向けの漂白組成物を調製するのに有用であると報告されている(特許文献6(米国特許第3,974,082号明細書);特許文献7(同第5,296,161号明細書);および特許文献8(同第5,364,554号明細書))。
ペルオキシ酸は有効な殺胞子剤、殺菌剤および殺ウィルス剤であることが実証されてきたが、それらは、それらの反応性および腐食性のために取り扱うまたは貯蔵するのが困難であり、かつ、それら、特に低分子量および高純度ペルオキシ酸は、迅速におよび激しく分解し得る。それ故、これらの欠点を回避するために、作用することが必要とされるときにペルオキシ酸を発生させる表面処理システムを開発することが望ましい。特許文献9(国際公開第2006/016145号パンフレット)は2パック、すなわち、2容器、消毒システムを記載しており、それらは一緒に混合され、希釈されたときに、好適なレベルで存在する活性なペルオキシ酸消毒剤を有する消毒剤溶液を提供する。このシステムは、7〜9.5の好適なpHで存在する過酸化水素(H2O2)を含有する第1パック(容器)を含む。第2パックは、6〜10のpHを有する活性化剤を有し、過酸化水素と反応してペルオキシ酸を発生させる。
特許文献10(国際公開第2006/076334号パンフレット)は、平衡反応生成物を有する過酸化物および過酸の水性溶液、光反応性界面活性剤、ならびにポリマーを含む殺微生物性および除染組成物であって、前記ポリマーが前記過酸化物および前記過酸と相互作用する組成物を記載している。
特許文献11(米国特許第7,390,432号明細書)は、化学的および生物学的中和のための2部および3部システムを記載している。
特許文献12(米国特許第5,130,124号明細書)は、H2O2、ポリビニルピロリドン、ポリオール、水およびその他の成分入りの水性抗菌性フィルム形成組成物を記載している。
特許文献13(国際公開第1996/022687号パンフレット)は、H2O2およびPAAプラスポリビニルアルコールを含有する酸化性フィルム形成組成物を記載している。
米国特許第6,545,047号明細書 米国特許第6,183,807号明細書 米国特許第6,518,307号明細書 米国特許出願公開第2003/0026846号明細書 米国特許第5,683,724号明細書 米国特許第3,974,082号明細書 米国特許第5,296,161号明細書 米国特許第5,364,554号明細書 国際公開第2006/016145号 国際公開第2006/076334号 米国特許第7,390,432号明細書 米国特許第5,130,124号明細書 国際公開第1996/022687号 米国特許出願公開第2005/0139608号明細書 米国特許第5,398,846号明細書 同第5,624,634号明細書 同第6,391,840号明細書 欧州特許第0807156B1号明細書 米国特許出願公開第2005/0008526号明細書 PCT公開国際公開第00/11713 A1号パンフレット 米国特許第5,116,575号明細書 米国特許第6,210,639号明細書 米国特許第6,995,125号明細書 米国特許第6,319,888号明細書 米国特許出願公開第2005/014427号明細書 欧州特許第0715899B1号明細書 米国特許第5,932,532号明細書
Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph 960.09 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline 91−2))
上述のように、ペルオキシ酸ベースの化学消毒剤の欠点はそれらの固有の安定性欠如であり、貯蔵寿命にとっておよび長期用途向けに使用されるときに難題をもたらす。このように、表面への塗布後に短期間および延びた長期間の抗菌効能の両方を提供する、その場発生の、過酸ベースの、容易に除去可能な、均一の抗菌性コーティング組成物が必要とされている。
本発明は、抗菌性であり、そしてまた標的表面上に抗菌性コーティングを形成することによって微生物に対する長時間の有効性を提供する、方法および組成物を提供することによって上に特定された問題に対処するものである。
一態様において本発明は、ある場所での微生物の防除を提供する方法であって、
a)i)水溶性もしくは水分散性フィルム形成剤;
ii)不活性溶媒;
iii)ペルオキシ酸前駆体;
iv)ペルオキシゲン源;および
v)レオロジー剤
を含む成分を組み合わせることによって組成物を形成して少なくとも1つのペルオキシ酸抗菌剤を含む抗菌性液体コーティング組成物を形成する工程と;
b)工程(a)において得られた前記組成物を前記場所に塗布する工程と;
c)前記組成物を乾燥させ、それによって前記場所上にコーティングを形成する工程と
を含む、方法を指向する。
別の態様において本発明は、ある場所での微生物の防除を提供する方法であって、
a)不活性溶媒およびフィルム形成剤を含む第1予混合成分の内容物を、ペルオキシ酸前駆体およびペルオキシゲン源を含む第2予混合成分の内容物と組み合わせて少なくとも1つのペルオキシ酸抗菌剤を含む抗菌性液体コーティング組成物を形成する工程と;
b)工程(a)において得られた前記組成物を場所に塗布する工程と;
c)前記コーティング組成物を乾燥させ、それによって前記場所上にコーティングを形成する工程と
を含み、
少なくとも1つの予混合成分が、剪断薄化特性をコーティング組成物に提供する少なくとも1つのレオロジー剤をさらに含む、方法を指向する。
別の態様において本発明は、
a)水溶性もしくは水分散性フィルム形成剤;
b)不活性溶媒;
c)ペルオキシ酸前駆体;および
d)レオロジー調整剤
を含む成分を含む抗菌性組成物であって、
前記成分を組み合わせると、ペルオキシ酸が形成される組成物を指向する。
別の態様において本発明は、それの少なくとも1つの表面上の除去可能な抗菌性組成物のコーティングであって、抗菌性組成物が、
a)水溶性もしくは水分散性フィルム形成剤;
b)不活性溶媒;
c)ペルオキシ酸前駆体;および
d)ペルオキシゲン源
を含み、
(a)〜(d)の成分を組み合わせると、ペルオキシ酸が形成されるコーティングを指向する。
本出願人らは、本開示中のすべての引用される参考文献の全体内容を明確に援用する。特に明記しない限り、すべての百分率、部、比などは重量による。商標は大文字で示される。さらに、量、濃度、またはその他の値が範囲、好ましい範囲または好ましい上方値と下方値とのリストのどれかとして開示されるとき、このような開示は、個々の値が本明細書において独自にまたは個々に開示されない場合でさえ、あたかも、明記された範囲内の各個々の値−および開示された範囲内の任意の2つの個々の値の組み合わせから得られるあらゆる範囲−が明確に開示されたかのように同じ効果を有するべきである。数値の範囲が本明細書において列挙される場合、特に明記しない限り、この範囲はそれの終点、ならびにこの範囲内のすべての整数および分数を含むことが意図される。明記しない限り、本発明の範囲が、ある範囲を明確にするときに列挙される特定の値に限定されることは意図されない。
明確にするために、本明細書において使用される用語は、本明細書において説明されるように、またはこのような用語が本発明の技術分野の当業者によって理解されるであろうように理解されるべきである。本明細書において使用される幾つかの用語の追加の説明が以下に提供される:
「ペルオキシゲン源」は、あらゆる過酸化物化合物または溶液中で放出されてもよい過酸化水素を含有する化合物を意味する。
「剪断速度」は、流れる物質中の速度勾配を意味し、秒の逆数のSI単位(秒-1)で測定される。
「剪断薄化特性」または「擬塑性特性」は、剪断速度の増加とともに粘度の減少を示す流体に関する。
「非揮発性」は、25℃でのその蒸気圧が1000パスカルより下である化合物に関する。
「金属キレート剤」または「金属イオン封鎖剤」は、金属または金属含有不純物と結合し、そして過酸化水素またはペルオキシ酸のそれらの分解触媒作用を防ぐ試剤を意味する。
「レオロジー調整剤」または「レオロジー剤」は、粘度を増加させおよび/または剪断薄化特性を組成物に提供し、そして水性処理剤またはコーティング組成物を興味のある表面に粘着させる化合物を意味する。
「ペルオキシ酸前駆体」は、ペルオキシゲン源と反応させられるときに、ペルオキシ酸を発生させる化合物を意味する。
「重量%」は、溶液または分散液の総重量に対する重量パーセントを意味する。
「微生物」は、系統発生領域の細菌および古細菌、ならびに単細胞(たとえば、酵母)および線維状(たとえば、カビ)真菌類、単細胞および線維状藻類、単細胞および多細胞寄生生物、ウィルス、ビリノおよびビロイドからなるあらゆる生物を含むことが意図される。
本明細書において同じ意味で使用されてもよい、「フィルム形成剤」または「水溶性もしくは水分散性コーティング剤」は、フィルムを形成し、そして保護コーティングを対象となる表面に提供するために用いられる試剤を意味する。これらの試剤は、水溶性か水分散性かのどちらかである。これらの試剤は以下にさらに詳細に説明される。
「不活性溶媒または水性溶媒」は、水分散性コーティング剤および界面活性剤のその場所への塗布を容易にする水またはあらゆるその他の溶媒を意味する。水性溶媒はまた、コートされた表面をリンスして必要に応じてコーティングを除去するために用いられてもよい。
「容易に除去可能な」は、興味のある表面への液体コーティング組成物の塗布後に形成されたコーティングを容易に除去することに関する。
「液体コーティング組成物」は、少なくとも1つのペルオキシ酸が生成する、少なくとも水溶性フィルム形成剤、不活性溶媒、ペルオキシ酸前駆体、およびペルオキシゲン源を含む組成物を意味する。
「抗菌剤」は、本明細書において使用される場合、抗菌特性を有する化合物または物質を意味する。
「殺生物剤」は、本明細書において使用される場合、微生物を不活性化するかまたは殺す、典型的には幅広いスペクトルの化学試剤を意味する。微生物を不活性化するかまたは殺す能力を示す化学試剤は「殺生物」活性を有すると記載される。
「バイオフィルム」は、自己成長ポリマーマトリックス内に封入された、そして生きたまたは不活性表面に付着した微生物の構造化群生を意味する。
「乾燥」は、調合物中に存在する不活性溶媒またはあらゆるその他の液体が蒸発によって除去されるプロセスを意味する。
「消毒剤」は、本明細書において使用される場合、特定の試験微生物の99.9%を試験の条件下に10分で殺す化学薬品である(非特許文献1(Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph 960.09 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline 91−2)))。
「場所」は、本明細書において使用される場合、コートされるのに好適な標的表面の一部またはすべてを含む。
追加の用語
明確にするために、本明細書において使用される用語は、本明細書において説明されるように、またはこのような用語が本発明の技術分野の当業者によって理解されるであろうように理解されるべきである。本明細書において使用される幾つかの用語の追加の説明は以下に提供される:
予混合成分
予混合成分は、コーティング組成物の1つ以上の個々の成分が組み合わせられているが、フィルム形成組成物の所望の成分のすべてが存在するわけではない混合物を意味する。コーティング組成物の追加の成分は、特定の場所でのさらなる使用の前に予混合成分に加えられなければならない。好適な実施形態においては、2つの予混合成分が、本発明の方法による所望のコーティング組成物を形成するために組み合わせられなければならない。
水性溶液
本発明の除去可能なコーティングは、水性溶液を使用して除去することができる。これに関連してコーティング除去のために使用される水性溶液は、60〜100重量%水を含有する、残りの成分が溶解されたまたは分散された成分であるあらゆる溶液である。溶解されたまたは分散された成分としては、アルコールなどの溶媒、可溶化剤、界面活性剤、塩、キレート剤、酸および塩基が挙げられてもよいが、それらに限定されない。
耐久性
本発明の抗菌性コーティングは耐久性である。これに関連して耐久性は、その除去が意図的に開始されるかまたは起こるようにされるまで表面上に残る乾燥コーティング物に関連する。使用条件は、コーティングが本発明の塗布エリアのための標的表面上に残り、そして水との不注意な接触を含む可能性がある期間中によく見られる環境条件である。
連続の
本発明の抗菌性コーティングは、連続のまたは実質的に連続のコーティングとして塗布することができる。連続の、または実質的に連続のは、これに関連して、カバーされていないエリア、クレーターおよび穴または割れ目などのコーティング欠陥なしに標的表面をカバーするコーティングを意味する。
多区画システム
本発明の抗菌性組成物の成分は、組み合わせる前にまたは使用前に多区画システムに含有することができる。多区画システムは、多成分系の2つ以上の反応性成分を使用前に別々に保つ手段を意味する。一態様においては、多区画システムは、少なくとも2つの区画を含み、そして反応性化合物を液体形態で組み合わせるために使用される多室ディスペンサーボトルまたは2相システムを含有してもよい。別の態様においては、粉末、多層錠剤、または多区画を有する水溶性パケットを、固体形態または固体形態と液体形態との組み合わせの化合物用に使用することができる。別の態様においては、反応性成分を使用前に別々に保つために用いられるあらゆる種類のシステム、デバイス、容器、パッケージ、バッグ、キット、マルチパック、ディスペンサー、または塗布機を本方法の方法に従って用いることができる。
均一な
均一な、または実質的に均一なは、これに関連して、コーティング表面の全域で小さな厚さ変動があるにすぎず、被覆表面の全域でコーティング厚さの標準偏差がコーティング厚さの0〜40%の範囲にあるコーティングを意味する。均一でないまたは実質的に均一でないコーティングは、コーティングが塗布されている全体表面の全域で均等な抗菌性および除去特性を提供しないであろうし、典型的には、不均一コーティングの出現は多くの用途にとって魅力がないと考えられる。
擬塑性指数または剪断薄化指数(STI)
擬塑性指数または剪断薄化指数(STI)は、組成物の垂れ下がりおよび液だれに対してどれほど抵抗するかに関する指標を提供する。より低い剪断速度で記録された値は、STIを得るためにより高い剪断速度での値で割られる。一般に、STIが高ければ高いほど、コーティング材料の垂れ下がりおよび液だれに対する抵抗はより高いであろう。この開示においては剪断薄化指数は、第1剪断速度および第2剪断速度で測定された粘度の比と定義され、ここで、前記第2剪断速度は前記第1剪断速度の値の10倍である。STIを計算するために用いられる特定の第1および第2剪断速度に限定されることなく、本実施例においては、前記第1剪断速度は1秒-1であり、前記第2剪断速度は10秒-1であった。
好適な反応混合物
「好適な反応混合物」、「過酸のその場発生のために好適な成分」、「好適な反応成分」、および「好適な水性反応混合物」は、本明細書においては同じ意味で使用され、ペルオキシ酸前駆体とペルオキシゲン源とが接触する材料および溶液を意味する。好適な水性反応混合物の成分は本明細書において提供され、当業者は、本方法のために好適な様々な成分変動の範囲を十分に理解している。
一実施形態においては、好適な反応混合物は、反応成分を組み合わせるとその場で過酸を生成する。したがって、反応成分は、反応成分の1つ以上が使用まで別々のままである多成分系として提供されてもよい。多数の活性成分を組み合わせるためのシステムの設計は、当該技術分野において公知であり、個々の反応成分の物理的形態に一般に依存するであろう。たとえば、多数の活性流体(液体−液体)システムは、所望の漂白剤が反応性流体を混合すると生成する幾つかの漂白用途に見いだされるなどの、多室ディスペンサーボトルまたは2相システムを典型的には用いる(特許文献14(米国特許出願公開第2005/0139608号明細書);特許文献15(米国特許第5,398,846号明細書);特許文献16(同第5,624,634号明細書);特許文献17(同第6,391,840号明細書);特許文献18(欧州特許第0807156B1号明細書);特許文献19(米国特許出願公開第2005/0008526号明細書);および特許文献20(PCT公開国際公開第00/11713 A1号パンフレット))。
別の態様においては、粉末(たとえば、多くの商業的に入手可能な漂白組成物、特許文献21(米国特許第5,116,575号明細書))、多層錠剤(特許文献22(米国特許第6,210,639号明細書))、多区画を有する水溶解性パケット(特許文献23(米国特許第6,995,125号明細書))および水の添加時に反応する固体塊(特許文献24(米国特許第6,319,888号明細書))などの、1つ以上の固体成分または固体−液体成分の組み合わせのために設計されたものを含んでもよいが、それらに限定されない多成分系のその他の形態が、過酸を発生させるために用いられてもよい。
別の態様においては、反応性成分を組み合わせるための好適なシステムは、特許文献25(米国特許出願公開第2005/014427号明細書)に開示されているような対ノズルボトルの使用である。本発明の方法で使用するために好適な代わりのデバイスは、特許文献26(欧州特許第0715899B1号明細書)に開示されているような二重区画トリガー活性化流体ディスペンサーである。
別の態様においては、好適な反応成分を混合するための好適なシステムは、機械力によって膜を破ると、反応成分が使用前に組み合わせられる、反応性成分を分離する膜を持った容器であってもよい。別の態様においては、好適なデバイスは、バッグ内バッグであってもよい。
別の態様においては、本発明の方法に従って使用するためのペルオキシ酸前駆体とペルオキシゲン源とを組み合わせるまたは混合するための手段としては、反応性成分を使用前に別々に保つために使用される、当業者に公知のシステム、デバイス、容器、バッグ、キット、マルチバッグ、ディスペンサー、および塗布機が挙げられる。
別の態様においては、好適な水性反応混合物は、望ましい機能性を提供する追加の成分を含有してもよい。これらの追加の成分としては、緩衝剤、洗剤ビルダー、増粘剤、乳化剤、界面活性剤、湿潤剤、腐食防止剤(たとえば、ベンゾトリアゾール)、酵素安定剤、および過酸化物安定剤(たとえば、金属イオンキレート剤)が挙げられるが、それらに限定されない。追加の成分の多くは洗剤工業でよく知られている(たとえば、特許文献27(米国特許第5,932,532号明細書)を参照されたい)。乳化剤の例としては、ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドンが挙げられるが、それらに限定されない。増粘剤の例としては、LAPONITE(登録商標)RD、コーンスターチ、PVP、CARBOWAX(登録商標)、CARBOPOL(登録商標)、CABOSIL(登録商標)、ポリソルベート20、PVA、およびレシチンが挙げられるが、それらに限定されない。緩衝系の例としては、リン酸ナトリウム一塩基性/リン酸ナトリウム二塩基性;スルファミン酸/トリエタノールアミン;クエン酸/トリエタノールアミン;酒石酸/トリエタノールアミン;コハク酸/トリエタノールアミン;および酢酸/トリエタノールアミンが挙げられるが、それらに限定されない。界面活性剤の例としては、a)エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドのブロックコポリマー、エトキシル化もしくはプロポキシル化直鎖状もしくは分枝状の第一級および第二級アルコール、ならびに脂肪族ホスフィンオキシドなどの非イオン界面活性剤、b)第四級アンモニウム化合物、特に、3つのC1〜C2アルキル基にさらに結合した窒素原子に結合したC8〜C20アルキル基を有する第四級アンモニウム化合物などの陽イオン界面活性剤、c)アルカンカルボン酸(たとえば、C8〜C20脂肪酸)、アルキルホスホネート、アルカンスルホネート(たとえば、ドデシル硫酸ナトリウム「SDS」)または直鎖状もしくは分枝状のアルキルベンゼンスルホネート、アルケンスルホネートなどの陰イオン界面活性剤ならびにd)アミノカルボン酸、アミノジカルボン酸、アルキルベタイン、およびそれらの混合物などの両性および双性イオン界面活性剤が挙げられるが、それらに限定されない。追加の成分としては、香料、染料、過酸化水素の安定剤(たとえば、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(DEQUEST(登録商標)2010、Solutia Inc,(St.Louis,Mo.))およびエチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの金属キレート剤)、TURPINAL(登録商標)SL、DEQUEST(登録商標)0520、DEQUEST(登録商標)0531、酵素活性の安定剤(たとえば、ポリエチレングリコール(PEG))、ならびに洗剤ビルダーが挙げられてもよい。
別の態様においては、ペルオキシカルボン酸反応生成物は、消毒されるべき表面または無生物物体と接触する前に所望濃度のペルオキシカルボン酸を発生させるために予混合されてもよい。
別の態様においては、ペルオキシカルボン酸反応生成物は、所望濃度のペルオキシカルボン酸を発生するために予混合されてもよく、所望のより低い濃度の過酸入りの混合物を生成するために、水または主に水からなる溶液で任意選択的に希釈されてもよい。
別の態様においては、ペルオキシカルボン酸反応生成物は、消毒されるべき表面または無生物物体と接触する前に所望濃度のペルオキシカルボン酸を発生させるために予混合されないが、その代わりに、所望濃度の過カルボン酸を発生させる反応混合物の成分が、消毒されるべき表面または無生物物体と接触させられ、所望濃度のペルオキシカルボン酸を発生させる。ある実施形態においては、反応混合物の成分はその場所で化合させるかまたは混合する。ある実施形態においては、反応成分はその場所に送出されるかまたは塗布され、その後混合するかまたは化合して所望のペルオキシ酸を発生させる。
水性反応混合物中のペルオキシ酸前駆体およびペルオキシゲン源の濃度は、液体コーティング組成物中に所望濃度のペルオキシ酸を得るように選択される。ペルオキシカルボン酸反応生成物中のペルオキシ酸前駆体およびペルオキシゲン源の濃度は、典型的には0.001重量%〜5重量%、より好ましくは0.01重量%〜4重量%、さらにより好ましくは0.05重量%〜2重量%の範囲である。一態様においては、ペルオキシ酸前駆体と過酸化物源との組み合わせによって発生する過酸の濃度は、所望のpHで所望の塗布のための有効濃度の過酸を提供するのに十分である。別の態様においては、本方法は、所望の有効濃度の過酸を生成するためのペルオキシ酸前駆体とペルオキシゲン源との組み合わせを提供する。
一態様においては、少なくともペルオキシ酸前駆体の過加水分解によって発生する過酸(たとえば、過酢酸)の濃度は、過加水分解反応の開始から10分以内、最も好ましくは5分以内に少なくとも約2ppm、好ましくは少なくとも20ppm、好ましくは少なくとも100ppm、より好ましくは少なくとも約200ppm過酸、より好ましくは少なくとも300ppm、より好ましくは少なくとも500ppm、より好ましくは少なくとも700ppm、より好ましくは少なくとも約1000ppm過酸、最も好ましくは少なくとも2000ppm過酸である。
別の態様においては、ペルオキシゲン前駆体とペルオキシゲン源とを混合することによって発生する過酸の濃度は、過加水分解反応の開始から1時間以内に、より好ましくは30分以内に少なくとも約3000ppm、好ましくは少なくとも5000ppm、より好ましくは8000ppm、最も好ましくは少なくとも10000ppmである。
一態様においては、所望濃度の過酸を生成するために要する反応時間は、約2時間以下、好ましくは約30分以下、より好ましくは約10分以下、最も好ましくは約5分以下である。
その他の態様においては、ある濃度の微生物個体群で汚染された硬表面または無生物物体は、前記反応成分の組み合わせの約1分〜約168時間内、もしくは約1分〜約48時間内、もしくは約1分〜8時間内、もしくは前記反応成分の組み合わせの1分〜2時間内、またはそれらの中のあらゆるこのような時間間隔内に、本明細書において記載される方法に従って形成された過酸と接触させられる。
反応の温度は、反応速度を制御するために選択される。反応の温度は、反応混合物の凝固点(約0℃)のすぐ上から約75℃までの範囲であってもよく、約5℃〜約55℃の反応温度の範囲が好ましい。
過酸を含有する最終反応混合物のpHは、約2〜約11、好ましくは約5〜約10、より好ましくは約6〜約9.5である。反応中または反応の完了後の反応混合物のpHは、リン酸塩、ピロリン酸塩、重炭酸塩、酢酸塩、またはクエン酸塩を含むが、それらに限定されない、好適な緩衝剤の添加によって任意選択的に制御されてもよい。
殺菌剤
本発明の抗菌性コーティング組成物は、殺菌剤として使用することができる。「殺菌剤」は、本明細書において定義されるように、(i)その意図が、食品と実際にまたは潜在的に接触する表面上の微生物を防除することである場合の食品接触殺菌剤か、(ii)表面が食品と接触することが意図されない場合の非食品接触殺菌剤かのどちらかであることができる化学薬品または化学薬品混合物である。本明細書において定義されるように、食品接触殺菌剤は、EPA policy DIS/TSS−4:「効能データ要件−前もって清浄にされた食品接触表面の殺菌リンス剤」、米国環境保護庁、1979年、1月30日(「Efficacy data requirements−Sanitizing rinses for previously cleaned food−contact surfaces」、United States Environmental Protection Agency、January 30,1979)による試験方法の条件下に30秒で特定の試験微生物の99.999%を殺す。非食品接触殺菌剤は、本明細書において定義されるように、ASTM標準E 1153−03:「無生物非食品接触表面に対して推奨される殺菌剤の効能についての標準試験方法」、2003年4月10日版および2003年7月公表(ASTM standard E−1153−03:「Standard Test Method for Efficacy of Sanitizers Recommended for Inanimate Non−Food Contact Surfaces」、edition April 10,2003 and published July 2003)による方法の条件下に5分で特定の試験微生物の少なくとも99.9%を殺す。
残留抗菌効能
本発明の抗菌性コーティング組成物は、残留抗菌効能を示すことができる。「残留抗菌効能」または「自己殺菌特性」は、乾燥後に抗菌活性のままである本明細書において記載されるように形成されたコーティングの特性を意味する。乾燥コーティングの抗菌活性は、一般的な方法のもとで下に記載される残留自己殺菌(RSS)試験方法を用いて測定することができる。向上した抗菌効能および向上した作用速度を有する抗菌剤が長い間必要とされてきた。このような試剤の具体的な要件は、意図される用途(たとえば、殺菌剤、消毒剤、滅菌剤、無菌包装処理など)および当てはまる公衆衛生要件に従って変わる。たとえば、消毒剤の殺菌作用および洗剤殺菌作用、公認分析化学者協会の公定法、パラグラフ960.09および適用可能なセクション、第15版、1990年(EPAガイドライン91−2)(Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph 960.09 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline 91−2))に示されているように、殺菌剤は、幾つかの試験微生物に対して、室温(23〜27℃)で30秒以内に99.999%減少(5−log次数減少)を提供すべきである。
本発明のために有用なその場酵素生成過酸ベースの、除去可能な抗菌性コーティング組成物は、標準殺菌製品(希釈された第四級アンモニウム化合物溶液、過酸フォームなどの)の代替品または補足品として使用されてもよく、使用中のまたは使用中でない装置用の保護コーティングとして日常殺菌のために、ならびにより長期間保護(数週または数ヶ月)のために使用されてもよい。
本発明のその場過酸ベースの、除去可能な抗菌性コーティング組成物は、自由生息または浮遊性微生物およびバイオフィルム中に潜伏した微生物の両方を殺すこと、バイオフィルムの形成を防ぐことによっておよびコーティングの中に、下にまたは別のやり方でコーティングと接触して微生物を捕捉することによって微生物の増殖を低減するかまたは防ぐことを含むが、それらに限定されない幾つかの利点を提供する。
本明細書において開示されるコーティング組成物は、垂直の、傾いた、幾何学的に複雑なまたは到達し難い表面をコートするために組成物をレオロジー調整剤と調合することによって変性されてもよい。これは、さもなければ、伝統的な剪断−速度プロフィルおよび25℃で約0.01パスカル−秒より下の粘度を持った従来の抗菌性溶液の塗布によってアクセスできない装置上のまたは装置中の表面への抗菌剤の塗布を可能にする。水平および垂直表面は、液だれがレオロジー調整剤によって防止されるかまたは大きく低減されるので抗菌剤の浪費なしに保護コーティングの薄層でカバーすることができる。適切なレオロジー調整剤および架橋度で組成物を調合することによって、表面仕上げおよび保護ならびに除去の容易さの程度が変わる様々なコーティング特性のコーティング組成物を調製することができる。
本発明のコーティング組成物は、汚れなどの、微生物または非微生物起源の汚染からの保護の幾つかのメカニズムを提供する。たとえば、表面上の浮遊性のまたは軽く付着した細胞は、液体コーティング組成物が塗布されるときにコーティング調合物中の抗菌剤によって、殺されるか、またはあるいは増殖が低減されるかもしくは防止される。
さらに、本発明の液体抗菌性コーティング組成物の塗布後に、表面上のバイオフィルムによって潜伏した細胞は、塗布されたフィルム形成組成物が完全に乾燥して抗菌性フィルムを提供する前に、水和バイオフィルムへの抗菌剤の拡散によって、殺されるか、または増殖を低減するかもしくは防ぐことができる。持続される抗菌活性のためには、本発明の抗菌性フィルムは半透過性であることが望ましい。このように形成された抗菌性フィルムは、数秒または数分以内に典型的には垂れ落ちる従来の衛生リンス液よりはるかに長い接触時間を提供する抗菌剤の溜めを構成する。
コーティングがその場所上に存在する間長持ちする活性は、様々な用途においてとりわけ有益である。本発明のフィルム形成抗菌性組成物は、標的表面から迅速に垂れ落ちず、たとえば、偶発的な接触によって容易には除去されない。本発明のコーティングのフィルム柔軟性、粘度、強度、および接着性の変動は、それが具体的な用途に合わせられることを可能にし、こうして持続する抗菌性保護を、このような持続する活性(残留利益)がこれまで利用可能ではなかった多数の状況において利用可能にする。
本組成物の成分
以下は、本明細書において記載されるフィルムまたはコーティングの成分の詳細な説明を提供する。
フィルムを形成する水溶性もしくは水分散性試剤
フィルムを形成する水溶性もしくは水分散性試剤は、耐久性のある、除去可能な、以下に記載されるような、あらゆる試剤の少なくとも1つであってもよい。本発明のフィルムは、比較的穏和な条件下に除去可能であるように設計される。たとえば、本発明のフィルムは、15℃より上の温度、好ましくは30℃より上の温度で水性溶液での処理にかけられるときに除去することができる。好適なフィルム形成剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、アクリレートホモポリマーおよびコポリマー、イオン性炭化水素ポリマー、ポリウレタン、多糖類、官能化多糖類、アラビノキシラン、グルコマンナン、グアーガム、アラビア・ゴム、ジョハニーストリー・ゴム(johannistree gum)、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、キサンタンゴム、カラギーナン、カードラン、プルラン、ゼラチン、デキストラン、キトサン、グリセロール、アルギン酸ナトリウム、カルシウム塩で架橋されたアルギン酸ナトリウム、カラギーナン、エチレンオキシド/プロピレンオキシド/エチレンオキシドブロックコポリマー、ならびにそれらの組み合わせから選択されるが、それらに限定されない。当業者は、本発明の方法に従って容易に除去可能なコーティングを提供する範囲の水溶解度を提供するために好適な分子量の範囲を容易に選択することができる。
ポリビニルアルコールおよびそのコポリマー
ポリ(ビニルアルコール)と言われることもあるポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルから加水分解によって製造される。ポリビニルアルコールの物理的特性は、分子量および加水分解度によって制御される。加水分解度によって格付けされる、ポリビニルアルコールの最も一般的に入手可能なグレードは、87〜89%グレード(11〜13モル%残存酢酸ビニル単位を含有する)、96%加水分解グレード(4モル%残存酢酸ビニル単位を含有する)、ならびに、それぞれ、約98%および99%超加水分解されている「完全加水分解」および「超加水分解」グレードである。より低い加水分解度(たとえば、74%および79%)もまた商業的に入手可能である。幾つかの好ましい加水分解度は、85モル%超、または92モル%超である。本発明のポリビニルアルコール成分はまた、酢酸ビニルと少量(約15モル%以下)のその他のモノマーとのコポリマーを加水分解することによって得られるものなどの、ビニルアルコールのコポリマーであってもよい。好適なコモノマーはたとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸またはフマル酸、イタコン酸などのエステルである。また、酢酸ビニルと炭化水素、たとえば、エチレン、プロピレンまたはオクタデセンなどのアルファ−オレフィンとの、酪酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリメチル酢酸ビニル、またはそれらの同族体(Shell Chem.Co.によって販売される「VV−10」型のビニルエステル)などとの共重合は、加水分解して好適なポリビニルアルコールコポリマーにすることができるコポリマーを与える。その他の好適なコモノマーは、N−置換アクリルアミド、フッ化ビニル、酢酸アリル、アリルアルコールなどである。アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノメチルなどの遊離不飽和酸もまた、コモノマーとして作用することができる。
文献において公知か商業的に入手可能かのいずれにしても、グレードの多様性のために、当業者は、公知のまたは商業的なグレードをあらゆる所望の比で単にブレンドすることによって、74〜99%超の範囲である平均加水分解度を有するポリビニルアルコール溶液を調合してもよい。したがって、用語「部分加水分解グレードポリビニルアルコール」は、この説明において使用される場合、単一グレードおよびグレードの混合物の両方を含むと理解されるべきであり、用語「平均加水分解度」は、混合物が使用された場合、混合物中の部分加水分解グレードを(割合に基づいて適切に加重して)平均することによって到達する加水分解度を意味し、または単一グレードが使用された場合、単一グレードの平均加水分解度(たとえば、「88%グレード」は、同じグレード内で87〜89%の範囲であるスペクトルの平均であってもよい)を意味すると理解されるべきである。
ポリビニルアルコールフィルムのフィルム柔軟性、感水性、溶媒和の容易さ、粘度、フィルム強度および接着性は、分子量および加水分解度を調節することによって変え得る。
一実施形態においては、本発明の方法に使用するためのポリビニルアルコールは、約85%〜99%超の加水分解度を有する。別の実施形態においては、ポリビニルアルコールは、約87%〜89%超の加水分解度を有する。一実施形態においては、ポリビニルアルコールは、約4,000〜約200,000、または約4,000〜約150,000、または10,000〜約100,000の範囲のg/モル単位での数平均分子量(Mn)を有する。
一実施形態においては、ポリビニルアルコールは、約10,000〜130,000の
範囲に入る分子量を有する。別の実施形態においては、様々な分子量のポリビニルアルコ
ールが、所望の特性を与えるためにブレンドされてもよい。
一実施形態においては、ポリビニルアルコールは、溶液の重量の約2重量%〜約30重量%で使用される。より特異的な実施形態においては、ポリビニルアルコールは、溶液の重量の約2重量%〜約15重量%で使用される。さらにより特異的な実施形態においては、ポリビニルアルコールは、溶液の重量の約5重量%〜約12重量%で使用される。
ポリビニルピロリドン(PVP)
本発明のフィルム形成組成物は、約0.25〜約50重量%の濃度でPVPを含有してもよい。PVPの好適なグレードは、International Specialty Products(Wayne,NJ,USA)から入手できる。このようなグレードとしては、約6,000〜約15,000の範囲のg/モル単位での重量平均分子量(Mw)を有する、K−15;約40,000〜約80,000の分子量範囲を有する、K−30;約240,000〜約450,000の分子量範囲を有する、K−60;約900,000〜約1,500,000の分子量範囲を有するK−90;および約2,000,000〜約3,000,000の分子量範囲を有する、K−120が挙げられる。PVPとその他のフィルム形成化合物との組み合わせであってもよいような、PVPの混合物が用いられてもよい。
典型的には、より低い分子量PVPは、同じ濃度において、より高い分子量PVPよりも粘性の少ない生成物を与えるであろう。所与の濃度のPVPについては、分子量範囲が増加するにつれて、粘度もまた増加するであろう。本発明は、多数の分子量範囲のどれを有するPVPを用いてもよい。たとえば、フィルム形成組成物は、上記のPVPグレードK−15、K−30、K−60、K−90、またはK−120を利用してもよい。しかし、約15,000〜約3,000,000g/モルの分子量分布のPVPを使用することが好ましい。この分子量分布を有するPVPは、容易に調整することができ、かつ塗装された表面との相互作用の目に見える兆候が全くなしに容易に表面を洗い流し得る粘度のフィルム形成組成物を典型的には与える。好ましい実施形態においては、約15,000〜約3,000,000g/モルの分子量分布のPVPは、約0.25重量%〜約40重量%の濃度で存在する。別の好ましい実施形態においては、約30,000〜約1,200,000g/モルの分子量分布のPVPは、約0.25重量%〜約10重量%の濃度で存在する。
ペルオキシ酸
ペルオキシ酸は非常に有効な消毒剤として広く認められている。ペルオキシ酢酸(過酢酸またはPAAとも言われる)は、本発明の実施における使用のために特に好適である。それらの固有の不安定性のために、平衡混合物で通常供給されるペルオキシ酸を使用することには欠点がある。欠点の幾つかは、ペルオキシ酸のその場発生によって克服することができる。その場発生は、生成するペルオキシ酸の量が出発原料の相対組成を選択することによって化学量論的に制御され得るという点において利点を有する。さらに、その場系の非平衡性のために平衡系から利用可能であるものより高い濃度のペルオキシ酸を得ることができる。
ペルオキシ酸のその場発生を提供するために、国際公開第2006/016145号パンフレットに記載されているものなどの、反応剤、すなわちペルオキシ酸前駆体およびペルオキシゲン源が必要とされるまで別個の区画または容器に維持されるシステムが、本発明の実施における使用のために好適である。
本発明においてはフィルム形成成分は、ペルオキシ酸前駆体およびペルオキシゲン源を含む、その他の成分と組み合わせられる。フィルム形成成分およびペルオキシ酸前駆体は、組み合わせて抗菌性コーティング組成物を形成する前におよび標的表面への塗布前に1つの容器もしくはパックに一緒に貯蔵するか、または別個のパックに貯蔵することができる。たとえば、フィルム形成成分は、ペルオキシ酸前駆体およびペルオキシゲン源とは別個のパックもしくは容器に貯蔵し、標的表面への塗布の直前に組み合わせることができるかまたは、あるいは、フィルム形成成分は、それらが組み合わせられ、標的表面に塗布されるような時までペルオキシ酸前駆体と一緒に、しかしペルオキシゲン源とは別々に貯蔵することができる。
ペルオキシ酸前駆体
典型的には、ペルオキシ酸を発生させるために、ペルオキシ酸前駆体は、ペルオキシゲン源、通常は過酸化水素と反応させられる。ペルオキシ酸前駆体(多くの場合活性化剤または漂白活性化剤と言われる)の例は、N−アシルアミド(ラクタムを含む)、ハロゲン化アシル、またはO−アシルエステル、特にジェミナル−ジエステル、しかしまたラクトンを含むなどのアシル基供与体を含有する分子であり、それらが使用されてもよい。
本開示においては、式Iの化合物は、Lが酸素もしくは窒素原子によってカルボニル炭素原子に結合した脱離基であり、Rがアルキルまたはアリール基である、あらゆるN−アシルまたはO−アシル供与体化合物であってもよい。式Iの化合物は、エステルまたは、さらにより好ましくは、アミド誘導体であってもよい。アミド誘導体としては、N−アセチル−カプロラクタムなどの、N−アシルラクタムおよび、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)などの、N,N−ジアシルアミドが挙げられる。
式I:
Figure 2017075194
本明細書において使用するために好適なN−アシル誘導体のその他の例は、
a)1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT);
b)テトラアセチルグリコールウリルおよびテトラプロピオニルグリコールウリルなどの、アシル化グリコールウリル;
c)1,4−ジアセチル−2,5−ジケト−ピペラジンなどの、ジアシル化2,5−ジケトピペラジン;
d)N,N’−ジアセチル−N,N’−ジメチルウレア(DDU);
e)アルファ−アセトキシ−(N,N’)−ジアセチルマロンアミドなどの、アルファ−アシルオキシ−(N,N’)ポリアシルマロンアミド;
f)N−ベンゾイルカプロラクタム、N−アセチル−カプロラクタム、C4−10ラクタムから形成された類似の化合物などの、N−アシルラクタム。
g)置換もしくは非置換スクシンイミド、フタルイミドのおよび、5個以上の炭素を有する、その他の二塩基カルボン酸のイミドのN−アシル誘導体。
h)テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)あるいは化合物は、たとえば、エステルであってもよい:
i)ペンタアセチルグルコール(PAG)などの、糖エステル;
j)ベンズイミド酸エチルなどのイミド酸のエステル;
k)トリアセチルシアヌレートおよびトリベンゾイルシアヌレートなどの、トリアシルシアヌレート;
l)比較的表面活性な酸化生成物を与えるエステル、たとえば、アルカノイルオキシベンゼンスルホネート、Lが、ベンジル基上で水溶解性を与えるために環中に置換されたスルホン酸基(任意選択的に塩化された)を有するアリール基を含む式Iの化合物、とりわけ、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(NOBS)、イソノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(ISONOBS)およびベンゾイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(BOBS)。
m)欧州特許出願公開第A−0125781号明細書に記載されているものなどの、低級アルカン酸とジェミナル−ジオールとのジェミナルジエステル、とりわけ1,1,5−トリアセトキシペント−4−エンおよび1,1,5,5−テトラアセトキシペンタンならびに相当するブテンおよびブタン化合物、エチリデンベンゾエートアセテートおよびビス(エチリデンアセテート)アジペート;
n)トリアセチンおよびグリセリルトリオクタノエートなどの、グリセリド。活性化剤はペルオキシ酸前駆体源として通常提供される。
上記ペルオキシ酸活性化剤のどれもが、本開示において、単独でかその他の活性化剤と組み合わせてかのどちらかで、使用されてもよい。
好ましいペルオキシ酸活性化剤は、これに関連してN−アシルアミドである。より好ましいN−アシル活性化剤は、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)およびN−アセチルカプロラクタムである。
ペルオキシゲン源
ペルオキシ酸を発生させるために、最も一般的に使用される過酸化物部分の源は過酸化水素それ自体である。ペルオキシ酸は、求核経路による過酸化水素と、アシル基含有分子との反応によって発生する。
ペルオキシゲン源はあらゆる過酸化物化合物であってもよく、次のものの中から選択されてもよい:過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物、ピロリン酸ナトリウムペルオキシハイドレート、ウレアペルオキシハイドレート、過炭酸ナトリウム、過酸化ナトリウムおよびそれらの混合物。水性溶液と接触すると過酸化水素を放出する、上述のものに関連した、その他の化合物もまた、それらが意図される使用および所望の貯蔵寿命のために十分に安定である場合使用されてもよい。
好ましいペルオキシゲン源は、無機過酸塩、過炭酸ナトリウムである。
溶媒
本発明のために有用な不活性溶媒としては、水;好ましくは約1〜約6個の炭素原子および1〜約6個のヒドロキシル基を含有するアルコール;グリコール;ポリグリコール;グリコールエーテル;およびポリオキシドが挙げられる。例としては、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、マンニトールおよびグルコース、ならびにプロピレングリコールエーテルが挙げられる。トルエン、キシレン、クメンおよびフェノールもしくはフェノールエーテルまたはジフェニルエーテルスルホネート;アルキルおよびジアルキルナフタレンスルホネートならびにアルコキシル化誘導体などのスルホン化アルキルアリールの遊離酸およびアルカリ金属塩もまた有用である。
追加の性能向上剤
界面活性剤
本発明のために有用な組成物はまた、1つ以上の界面活性剤を含有してもよい。理論に制約されることなく、界面活性剤はカバーされるべき表面の湿潤化を助け、かつ、フィルムによる一様な被覆を助けるであろう。界面活性剤はまた、除去されたときにフィルムによる泡立ちを助け、それによってフィルムの除去および保護された表面の洗浄を助けると考えられる。好適な界面活性剤は、約9〜約17の好ましい親水性−親油性バランス(HLB)を有する。好適な界面活性剤としては、Tomah Products製のAmphoteric Nなどの、両性界面活性剤;BYK Chemie(BYK−Chemie GmbH,Wesel,Germany)から入手可能なBYK 348などの、シリコーン界面活性剤;DuPont(DuPont,Wilmington,DE,USA)製のZonyl(登録商標)FS300などのフッ素化界面活性剤;およびDow(Midland,MI,USA)から入手可能なTriton N−101などの、ノニルフェノキシポリエトキシエタノールベースの界面活性剤が挙げられるが、それらに限定されない。その他の好適な界面活性剤としては、Air Products & Chemicals(Allentown,PA,USA)から入手可能なSurfynol 465などのエトキシル化デシンジオール;Dowから入手可能なTriton CF−10などのアルキルアリールポリエーテル;Dowから入手可能なTriton X−100などのオクチルフェノキシポリエトキシエタノール;Shell(The Hague,the Netherlands)から入手可能なNeodol 23−5またはNeodol 91−8などのエトキシル化アルコール;Dowから入手可能なTergitol 15−S−7;Steol−4N、Stepan Company(Northfield,IL,USA)製の28%ラウレス硫酸ナトリウム;Stepanから入手可能なAmmonyx(登録商標)LOなどのアミノオキシド;BASF(Parsippany,NJ,USA)から入手可能なPluronic(登録商標)17R4などのEO/POブロックコポリマー;Uniqema(New Castle,DE,USA)製のTween 20またはTween 60などのソルビタン誘導体;および塩化ベンザルコニウムなどの、第四級アンモニウム化合物が挙げられる。
その他の好適な界面活性剤としては、Setre Chemical Company(Memphis,TN,USA)製のSilwet(登録商標)L−77などのオルガノ−シリコーン界面活性剤;DowCorning Silicones(Midland,MI,USA)製のDowCorning(登録商標)Q2−5211;またはSiltech Corporation(Toronto,ON,Canada)によるSilsurf(登録商標)A008が挙げられる。
可塑剤
得られたフィルムが可塑化されることは、保護フィルムの柔軟性および完全性のために重要である。フィルムの可塑化は、ポリエチレングリコールまたはグリセロールなどの好適な可塑剤の組み込みによって本発明の目的のために成し遂げられてきた。本発明のために好適なその他の可塑剤としては、溶媒、ポリオール、200〜800g/モルの平均分子量のポリエチレングリコールおよびソルビトールが挙げられるが、それらに限定されない。グリセロールは微生物によって容易に代謝され、微生物増殖をもたらす可能性があるので、PEGがグリセロールよりも好ましい。
可塑剤の包含は一般にまた、わずかに粘着性の表面感触をフィルムに保持させる。可塑剤レベルが増加するにつれて、生じたフィルムはまた増加する程度の粘着性を示すであろう。このような粘着性は、空中粒子および汚物またはその他の材料を捕捉するために低いレベルで望ましいかもしれない。しかし、可塑剤レベルが余りにも高い場合、コーティングは余りにも粘着性になり、たとえば、拭くことによる、偶然の機械的除去に対して低い抵抗を示すであろう。
好ましい可塑剤量は、フィルム形成体の重量の約1重量%〜約20重量%、より好ましくは約5重量%〜約10重量%である。
レオロジー調整剤
本発明のために有用な組成物はまた、粘度を高め、または増粘し、水性処理剤またはコーティング組成物を表面に粘着させるために用いられる1つ以上のレオロジー調整剤を含有してもよい。粘着は、組成物がより長い期間、一時的なおよび常在する微生物と接触したままであり、微生物学的効能を促進し、かつ、過度の液だれによる浪費に抵抗することを可能にする。レオロジー調整剤はフィルム形成体であってもよく、またはフィルム形成剤と協調的に行動して追加の保護を提供する障壁を形成してもよい。有用である水溶性のまたは水分散性のレオロジー調整剤は無機または有機として分類されてもよい。有機増粘剤は天然および合成ポリマーにさらに分けられてもよく、後者は合成天然ベースおよび合成石油ベースものに、その上さらに細かく分けられる。
無機増粘剤は一般に、大きい表面対サイズ比の粒子を生み出すために融解されたまたは沈澱させられたコロイド状ケイ酸マグネシウムアルミニウム(VEEGUM(登録商標))、コロイド状粘土(ベントナイト)、またはシリカ(CAB−O−SIL(登録商標))などの化合物である。役立つ天然ヒドロゲル増粘剤は、主として植物由来の滲出液である。たとえば、トラガカンスゴム、カラヤゴム、およびアカシアゴム;ならびにカラギーナン、ローカストビーンガム、グアーガムおよびペクチンなどの抽出物;または、キサンタンゴムなどの純粋培養発酵生成物はすべて、本発明において有用である可能性がある。化学的には、これらの物質のすべては複合アニオン多糖類の塩である。用途を有する合成天然ベースの増粘剤は、直鎖状アンヒドログルコースポリマー上の遊離ヒドロキシル基が、水に溶解し、そして粘稠な溶液を与える物質の一族を与えるためにエーテル化されたまたはエステル化されたセルロース誘導体である。この群の物質としては、アルキルおよびヒドロキシル−アルキルセルロース、具体的にはメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびカルボキシ−メチルセルロースが挙げられる。別の好ましい群の増粘剤としては、独占所有権のあるAcusol増粘剤(たとえば、Acusol 823,Rohm and Haas,(Philadelphia,PA,USA))などのポリアクリレート、およびCarbopol 934またはCarbopol Aqua−30 Polymer(B F Goodrich,(Cleveland,OH,USA))などの、Carbopol増粘剤が挙げられる。追加の好ましいアクリレートベースのレオロジー調整剤としては、独占所有権のあるカチオン性Rheovis(登録商標)増粘剤(Ciba,(Basel,Switzerland))が挙げられる。ポリアクリレート増粘剤は、フィルム形成体重量の約3重量%以下の濃度で使用されてもよい。増粘剤の混合物がまた用いられてもよく、ここで、総量は、使用される増粘剤および最終製品の所望の粘度に依存して約3重量%以下であってもよい。
本出願のためのその他の潜在的な増粘剤としては、デキストリン、コーンスターチおよび、商品名Laponite XLG(Southern Clay Products,Inc.,(Gonzales,TX,USA))で販売されるケイ酸ナトリウムマグネシウムなどの、水和ケイ酸マグネシウムが挙げられる。
抗菌剤
その場発生ペルオキシ酸に加えて、1つ以上の追加の抗菌剤が本組成物中に存在してもよい。本発明のために有用な抗菌剤は、無機試剤か有機試剤かのどちらか、またはそれらの混合物であってもよい。
本明細書において使用される用語「無機抗菌剤」は、抗菌特性を有する銀、亜鉛、銅などの、金属または金属イオンを含有する無機化合物に対する一般用語である。
本発明は、あらゆる特定の抗菌剤の選択に限定されず、抗菌剤が組成物中のその他の成分と化学的に相溶性であるという条件で、抗菌剤、防かび剤、防腐剤、消毒剤、殺菌剤、殺菌薬、殺藻剤、防汚剤、保存料、および前述の組み合わせなどの、あらゆる公知の水溶性もしくは水分散性の抗菌剤が本発明の組成物中に含められてもよい。好適なクラスの抗菌剤は以下に記載される。
有用な抗菌剤の例としては、クロルヘキシジン、クロルヘキシジングルコネート、グルタラール、ハラゾン、ヘキサクロロフェン、ニトロフラゾン、ニトロメルゾール、チメロソル、C1〜C5パラベン、次亜塩素酸塩、クロフカルバン、クロロフェン、フェノール類、マフェナイドアセテート、アミナクリン塩酸塩、第四級アンモニウム塩、塩素および臭素放出化合物(たとえば、アルカリおよびアルカリ土類次亜塩素酸塩および次亜臭素酸塩、イソシアヌレート;ヒダントイン、スルファミド、アミンの塩素化誘導体など)、過酸化物およびペルオキシ酸化合物(たとえば、過酢酸、過オクタン酸)、プロトン化短鎖カルボン酸、オキシクロロセン、メタブロムサラン、メルブロミン、ジブロムサラン、グリセリルラウレート、ナトリウムおよび/または亜鉛ピリチオン、リン酸三ナトリウム、(ドデシル)(ジエチレンジアミン)グリシンおよび/または(ドデシル)(アミノプロピル)グリシンなどが挙げられる。有用な第四級アンモニウム塩としては、ハロゲン化物、たとえば、塩化物、臭化物およびヨウ化物;サルフェート、メトサルフェートなどの水可溶化アニオンを含むN−C10〜C24アルキル−N−ベンジル−第四級アンモニウム塩ならびにイミダゾリウム塩などの複素環イミドが挙げられる。第四級アンモニウム塩はまた、プロピオネートおよびサッカリネートなどのその他の非ハロゲン化アニオンを含んでもよい。有用なフェノール殺菌剤としては、フェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、p−クレゾール、o−フェニル−フェノール、4−クロロ−m−クレゾール、クロロキシレノール、6−n−アミル−m−クレゾール、レゾルシノール、レゾルシノールモノアセテート、p−第三ブチルフェノールおよびo−ベンジル−p−クロロフェノールが挙げられる。うどん粉菌コロニーの目に見える増殖を防ぐのに有効であることが知られる有用な抗菌剤としては、たとえば、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール、ジヨードメチル−p−トリルスルホン、テトラクロロイソフタロニトリル、2−ピリジンチオール−1−オキシドの亜鉛錯体(それの塩を含む)ならびに前述の組み合わせが挙げられる。抗菌剤を含むコーティング組成物は、種々の微生物からの保護を提供する。
一実施形態においては、本コーティング組成物は、グラム陽性菌またはグラム陰性菌から保護する。本コーティングによって抑止されるまたは殺されるグラム陽性菌としては、クロストリジウム・テタニ(Clostridium tetani)、C.パーフリンゲンス(C.perfringens)、C.ボツリナム(C.botulinum)、その他のクロストリジウム種(Clostridium species)、ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、ウシ型結核菌(M.bovis)、マイコバクテリウム・ティフィムリウム(M.typhimurium)、ウシ型結核菌株BCG(M.bovis strain BCG)、BCG亜株(BCG substrains)、トリ型結核菌(M.avium)、M.イントラセルラーレ(M.intracellulare)、M.アフリカナム(M.africanum)、M.カンサシ(M.kansasii)、M.マリヌム(M.marinum)、M.ウルセランス(M.ulcerans)、トリ型結核菌亜種パラ結核菌(M.avium subspecies paratuberculosis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(S.epidermidis)、S.エクイ(S.equi)、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・アガラクチアエ(S.agalactiae)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、L.イバノビイ(L.ivanovii)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、枯草菌(B.subtilis)、ノカルディア・アステロイデス(Nocardia asteroides)、およびその他のノカルディア種(Nocardia species)、ビリダンス型連鎖球菌群(Streptococcus viridans group)、ペプトコッカス種(Peptococcus species)、ペプトストレプトコッカス種(Peptostreptococcus species)、イスラエル放線菌(Actinomyces israelii)およびその他のアクチノミセス種(Actinomyces species)、プロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)、ならびにエンテロコッカス種(Enterococcus species)が挙げられるが、それらに限定されない。本コーティングによって抑止されるまたは殺されるグラム陰性菌としては、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、その他のシュードモナス種(Pseudomonas species)、カンピロバクター種(Campylobacter species)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、エールリヒア種(Ehrlichia species)、アクチノバチルス・プルロニューモニエ(Actinobacillus pleuropneumoniae)、パスツレラ・ヘモリチカ(Pasteurella haemolytica)、P.ムルトシダ(P.multocida)、その他のパスツレラ種(Pasteurella species)、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、その他のレジオネラ種(Legionella species)、チフス菌(Salmonella typhi)、その他のサルモネラ種(Salmonella species)、シゲラ種(Shigella species)、ウシ流産菌(Brucella abortus)、その他のブルセラ種(Brucella species)、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)、C.シッタシ(C.psittaci)、コクシエラ・バーネッティイ(Coxiella burnetti)、ナイセリア・メニンギティディス(Neiserria meningitidis)、淋菌(N.gonorrhea)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、デュクレー菌(H.ducreyi)、その他のヘモフィルス種(Haemophilus species)、ペスト菌(Yersinia pestis)、エルシニア・エンテロリチカ(Y.enterolitica)、その他のエルシニア種(Yersinia species)、大腸菌(Escherichia coli)、エシェリキア・ヒラエ(E.hirae)およびその他のエシェリキア種(Escherichia species)、ならびにその他のエントロバクレイアカエ(Enterobacteriacae)、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)、類鼻疽菌(B.pseudomallei)、野兎病菌(Francisella tularensis)、バクテロイデス・フラギリス(Bacteroides fragilis)、フゾバクテリウム・ヌクレアーツム(Fusobacterium nucleatum)、プロベッテラ種(Provetella species)、コウドリア・ルミナンチウム(Cowdria ruminantium)、クレブシエラ種(Klebsiella species)、ならびにプロテウス種(Proteus species)が挙げられるが、それらに限定されない。
別の実施形態においては、本コーティングは、アルテルナリア・アルタナータ(Alternaria alternata)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、オーレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、クラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)、ドレクスレラ・アオストラリエンシス(Drechslera australiensis)、グリオマスチックス・セレアリス(Gliomastix cerealis)、モニリア・グリセア(Monilia grisea)、ペニシリウム・コンミュネ(Penicillium commune)、フォーマ・フィメチ(Phoma fimeti)、ピトマイセス・チャータラム(Pithomyces chartarum)、およびスコレコバシディウム・フミコラ(Scolecobasidium humicola)を含むが、それらに限定されない真菌類からの保護を提供する。
キレート剤
痕跡量の不純物、とりわけ金属は、過酸化水素およびペルオキシ酸と反応し、分解を引き起こす可能性がある。それ故、多くの過酸化物/ペルオキシ酸組成物は、金属および金属含有不純物材料を封鎖する化合物などの、安定化原料を含む。好ましいキレート剤の例としては、それらの幾つかが名称Dequest(登録商標)(Thermphos,Switzerland)でマークされる、アルキリデンアミノホスホン酸またはそれらの塩、それらの幾つかが名称Turpinal(登録商標)(Thermphos)でマークされる、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸およびそれの塩、ならびにBayhibit(登録商標)でLANXESS Corporation(Pittsburgh,PA,USA)から入手可能な、2−ホスホノ−1,2,4−ブタントリカルボン酸およびそれの塩が挙げられるが、それらに限定されない。使用するために好適なさらなるクラスの化合物は、アミノカルボン酸またはそれらの塩である。例は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)である。
さらに、その他の好適なキレート剤としては、ジピコリン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸およびエチリデン−1,1−ジホスホン酸が挙げられる。さらに、リン酸塩、ポリリン酸塩、ピロリン酸塩、および、クエン酸またはサリチル酸などの、カルボン酸もまたキレート剤として当該技術分野においてよく知られている。安定剤は、過酸化物/ペルオキシ酸の分解を抑止するのに十分な量で存在するべきである。
着色剤または染料
本発明のために有用な着色剤としては、染料および食品グレード顔料などの顔料が挙げられる。
本発明のために有用な染料としては、水溶性染料および水不溶性染料の両方が挙げられる。水溶性染料は、本発明の水性系に容易に調合することができる。水不溶性染料は、本発明のために有用な抗菌性コーティング組成物中に分散されてもまたは懸濁されてもよい油相中に含められてもよい。本発明の目的のための有用な染料は典型的には、可視光を吸収し、検出できる色の出現をもたらす有機化合物である。蛍光染料がまた、たとえば、紫外光によってフィルムを見えるようにするために使用されてもよい。
本発明において典型的に有用な染料は、食品、医薬品、化粧品および医療装置における使用を認可されている着色剤である。現在使用中の着色剤およびそれらの状況は次の通りである:(1)認証の対象である食品において許可される着色剤:FD&C Blue No.1、FD&C Blue No.2、FD&C Green No.3、FD&C Red No.3、FD&C Red No.40、FD&C Yellow No.5、FD&C Yellow No.6、Citrus Red No.2、およびOrange(B);(2)認証を免除される食品において許可される着色剤:アナトー抽出物、シータ−アポ−8’−カロテナール、カンタキサンチン、カラメル、シータ−カロテン、ニンジン油、コチニール抽出物(カルミン)、トウモロコシ胚乳油、脱水ビート(ビート粉末)、乾燥藻類ミール、グルコン酸第一鉄、フルーツジュース、ブドウ色抽出物、ブドウ皮抽出物、パプリカ、パプリカ・オレオレジン、リボフラビン、サフラン、合成酸化鉄、マンジュギク・ミールおよび抽出物、二酸化チタン、焼いた部分脱脂調理済み綿実粉、ターメリック、ターメリック・オレオレジン、ウルトラマリン・ブルー、および野菜ジュース。(1)認証の対象である医薬品において許可される着色剤(食品において許可される着色剤を含む):FD&C Red No.4、D&C Blue No.4、D&C Blue No.9、D&C Green No.5、D&C Green No.6、D&C Green No.8、D&C Orange No.4、D&C Orange No.5、D&C Orange No.10、D&C Orange No.11、D&C Red No.6、D&C Red No.7、D&C Red No.17、D&C Red No.21、D&C Red No.22、D&C Red No.27、D&C Red No.28、D&C Red No.30、D&C Red No.31、D&C Red No.33、D&C Red No.34、D&C Red No.36、D&C Red No.39、D&C Violet No.2、D&C Yellow No.7、D&C Yellow No.8、D&C Yellow No.10、D&C Yellow No.11、およびExt.D&C Yellow No.7。さらに、カンタキサンチン、ベータカロテン、クロロフィリン、およびその他の着色剤も公知である。認可された着色剤に関するより詳細な列挙および/または考察については、D.M.Marmion,Handbook of U.S.Colorants,Foods,Drugs,Cosmetics and Medical Devices,John Wiley & Sons Inc.,New York(1991)およびU.S.Code of Federal Regulations,Title 21,parts 70−82を参照されたい。
架橋剤
本発明は、架橋剤を任意選択的に含んでもよい。フィルム形成組成物で架橋剤を使用することの利点としては、粘着性および機械的強度などの、機械的フィルム特性、ならびにコーティングの溶解性に影響を及ぼすことが挙げられる。さらに、架橋は、粘着性を低下させ、汚物および微生物がポリマーフィルムに物理的に付着するのを防ぎ、それは、ある種の用途にとって望ましい可能性がある。架橋度は、特性の望ましい組み合わせを達成するように調整される。
ポリビニルアルコールおよびそれのコポリマーで使用するために好適な架橋剤としては、アルデヒド(たとえば、ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド)、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、金属イオン(たとえば、Zn、Fe、Al、Ni、V、Co、Cu、Zr、Ti、Mnのイオン)、有機金属化合物(たとえば、DuPont Tyzor(登録商標)などの有機チタネート、DuPont Quilon(登録商標)などの有機Cr(III)錯体)、シロキサン(たとえば、テトラエトキシシラン、ポリジメチルシロキサン)、イソシアネート(たとえば、ブロックされた、水溶性もしくは分散型の)、エポキシド(たとえば、ジグリシジルエーテル)、ジカルボン酸(たとえば、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸)、ウレアベースの架橋剤(たとえば、Sunrez 700)が挙げられるが、それらに限定されない。Biおよび三価金属カチオン(たとえば、Fe(II)、Fe(III)、Al(III))は、それらがフィルム乾燥時にPVOHポリマー鎖との間で配位結合の形成を提供するので好ましい。これは、架橋剤が「ワン−ポット」混合物においてフィルム形成液体に加えられることを可能にする。微粒子レオロジー調整剤などのその他の原料を沈澱させることなくポリマーを効率的に架橋するために、適切な濃度を選択するよう注意しなければならない。
ほとんどの場合に架橋剤は、標準的な混合技法を用いてその他の原料と混合されるであろう。架橋反応は、当業者によく知られているように、触媒の存在下に任意選択的に実施されてもよい。アルデヒド、イソシアネート、シロキサン、ジグリシジルエーテル、およびジカルボン酸の場合には、熱および酸触媒または金属触媒がさらに使用されてもよい。
調合物中の架橋剤濃度は、ゼロから、沈澱が起こり始める調合物の安定性限界か、生じたフィルムを効率的に除去することができないかのどちらかによって決定される上限までであってもよい。
好ましい架橋剤濃度は、使用される架橋剤のタイプに強く依存する可能性があり、典型的にはポリマー含量の25重量%より下、より好ましくはポリマー含量の10重量%より下である。
前述の成分に加えて、本発明の組成物はまた、「性能エンハンサー」としても知られる1つ以上の性能向上添加剤を含んでもよい。これらとしては、材料および地金と接触すると錆が形成するのを防ぐために水性系で使用される多数の有機または無機物質のいずれかを含む、フラッシュ錆防止剤が挙げられる。2つの例は、安息香酸ナトリウムまたはベンゾトリアゾールである。
別の任意選択の性能向上添加剤としては、塗布中に生成物の望ましくない発泡を防ぐために、水性系のために推奨される数多くの消泡剤の1つ以上が挙げられる。余りにも多くの泡は、生成物の必要とされる連続フィルム形成を妨げ、そして生成物破損をもたらす可能性がある。マスキング組成物の混合および処理を助けるために、Ashland Chemical,Inc.Drew Industrial Division(Covington,KY,USA)製のDrewplus L475などの、泡制御製品を添加することもまた有利である可能性がある。追加の任意選択の性能向上添加剤は、コーティング調合物の貯蔵寿命を延ばすための酸化防止剤である。一例はブチル化ヒドロキシトルエンである。さらなる追加の添加剤としては、香料が挙げられる。
発泡剤が、塗布されたコーティング中に気泡を生み出すためにさらに添加されてもよい。気泡は、塗布を容易にするためのおよび/または、たとえば、傾いた表面からの液だれを防ぐことによって表面とのより長い接触時間を可能にするためのおよび/またはある一定の表面積または容量を処理するために要するコーティング調合物の量を減らすための乳白剤として機能し得る。
アプリケーションインジケータもまた添加されてもよい。これらの幾つかは上に記載されているが、顔料、染料、蛍光染料、pH指示薬または塗布中に発生した気泡を含む。
少量(典型的には1重量パーセント未満)のこれらの追加の材料が、水またはその他の成分の適切な調整で添加されてもよい。前述の任意選択の成分の任意の1つ以上の混合物もまた用いられてもよいことが理解されるべきである。
繊維状基材からなる場所のためには、任意選択の性能向上原料は、表面効果を提供する試剤である。このような表面効果としては、ノーアイロン、アイロン掛けが容易、収縮制御、しわが寄らない、パーマネントプレス、湿度制御、柔らかさ、強度、スリップ防止、帯電防止、ほつれ防止、抗ピル性、撥染み性、染み放出、撥汚物性、汚物放出、撥水性、撥油性、臭気制御、抗菌性、または日焼け防止が挙げられる。
抗菌性コーティング組成物の塗布
フィルムまたはコーティングは、流し込みを含む、あらゆる手段によって標的表面または場所に塗布されてもよい。フィルムまたはコーティングは、連続のおよび/または均一の層を標的表面上に達成するために塗布される。ブラシ、ローラー、ペイントパッド、マット、スポンジ、櫛、手動式ポンプディスペンサー、圧縮空気操作スプレーガン、エアレススプレーガン、電気または静電気噴霧器、バックパックスプレー塗布装置、エアゾールスプレー缶、クロス、紙、羽毛、スタイラス、ナイフ、およびその他の塗布機ツールなどの、しかしそれらに限定されない、ペイントおよびコーティングのために日常的に用いられるコーティングシステムがコーティングのために用いられてもよい。ディッピングがコーティングを塗布するための方法として用いられる場合、特別な装置は全く必要とされない。エアゾールスプレー缶が塗布のために用いられる場合、コーティング組成物は、エアゾール噴射剤(圧縮ガスなどの)と混合することができるか、またはコーティング組成物は、缶内部のポリマーバッグなどの障壁材料によって噴射剤から物理的に分離することができ;コーティング組成物と噴射剤とが混合される場合、この混合物は1つ以上の液相を構成することができる。
織物およびカーペットなどの、繊維状基材のためには、本コーティングは、吸尽、泡、
フレックス−ニップ、ニップ、パッド、キス−ロール、ベック、かせ、ウインチ、液体注
入、オーバーフロー冠水、ロール、ブラシ、ローラー、スプレー、ディッピング、浸漬な
どによって塗布されてもよい。本コーティングはまた、従来のベック染色手順、連続染色
手順またはスレッド−ライン塗布を用いて塗布されてもよい。
本開示の一実施形態においては、静電噴霧器を、表面をコートするために用いることができる。静電噴霧器は、高電位によってエネルギーを水性コーティング組成物に与える。このエネルギーは、水性コーティング組成物を霧化し、帯電させる働きをし、細かい帯電した粒子のスプレーを生み出す。静電噴霧器は、Tae In Tech Co.,(South Korea)およびSpectrum,(Houston,TX,USA)などの供給業者から容易に入手可能である。
本発明の別の実施形態においては、エアレススプレーガンが、本コーティングを標的表面に塗布するために用いられてもよい。エアレススプレーガンは、圧縮空気よりもむしろ、高い流体圧力および独特のノズルを用いて液体を搬送し、霧化する。液体は、典型的には3.5〜45MPaの範囲の圧力で流体ポンプによってエアレスガンに供給される。ペイントがこの圧力で流体ノズルを出るとき、それはわずかに膨張し、霧化空気の衝突なしにとても小さい小滴へと霧化される。出ていくペイントの高速は、小滴を標的表面に向かって推進させる。エアレスガンの流体ノズルは、空気霧化ガンの流体ノズルとは大いに異なる。適切なノズルの選択が、どれだけ多くのペイントが送出されるかおよび塗布のファンパターンを決定する。エアレスノズルオリフィスのサイズは、スプレーされるペイントの量を決定する。エアレス流体送出量は高く、700〜2000mL/分の範囲である。推奨されるガン距離は標的から約30cmであり、ノズルタイプに依存し、12〜45cmのファンパターンが可能である。このように、ノズルは、標的表面のサイズおよび形状と塗布されるべきコーティングの厚さとに基づいて各塗布について選択されてもよい。エアレスガンは、食品加工装置、孵化場などに見いだされるであろうなどの、「到達し難いエリア」から液体を排斥し得る乱気流をほとんど生み出さない。この高い流量は、抗菌性コーティングが大きい表面積および多重表面の全域に塗布されるべきである、浄化および消毒状況でエアレスを有利にする。
塗布され、乾燥されたフィルムの厚さは、様々な因子に依存するであろう。これらの因子としては、フィルム形成剤の濃度、レオロジー調整添加剤および/またはその他の添加剤の濃度、ならびに塗布温度および湿度が挙げられる。フィルム厚さおよびフィルム一様性はまた、流体送出、スプレーオリフィス直径、空気圧またはエアレス塗布の場合にはピストンポンプ圧、およびスプレー塗布機から標的表面までの距離などの、塗布装置のパラメータに、少なくともある程度、依存する。それ故、液体調合物は、所望のフィルム厚さを生成するために調節されてもよい。コーティング液の霧化は、薄膜が標的エリアに均一に塗布されるように選択される。
標的表面(場所)としては、消毒剤または殺菌剤を(到達し難い表面など)に塗布することが典型的には困難な表面を含む、微生物で潜在的に汚染される可能性があるすべての表面が挙げられる。標的表面の例としては、食品もしくは飲料業界に見いだされる装置表面(タンク、コンベヤ、床、ドレイン、クーラー、フリーザー、冷蔵庫、装置表面、天井、壁、バルブ、ベルト、パイプ、ドレイン、配管、ジョイント、クレバス、それらの組み合わせなど);建設中の建物、新築住宅建築物を含む、建物表面、および別荘表面(天井、壁、木枠、床、窓、配管などの)のような季節資産中または上の表面、台所(流し、ドレイン、カウンター−トップ、冷蔵庫、まな板)、浴室(シャワー、トイレ、ドレイン、パイプ、配管、バスタブ)、(とりわけカビ除去のための)、テラス、木材、羽目板およびその他の住居外装、アスファルト板ぶき、パティオまたはストーンエリア(とりわけ藻類処理のための);ボートおよびボート遊び装置表面;生ごみ処理機、ごみ缶および大型ごみ容器またはその他のごみ除去装置および表面;非食品工業関連パイプおよびドレイン;病院、外科もしくは外来患者センターの表面または獣医院表面(天井、壁、床、配管、ベッド、装置;手術着、シューズを含む、病院/獣医院またはその他の医療の場で着用された衣類、およびその他の病院または獣医院表面などの)、第一対応者またはその他の緊急医療サービス装置および衣類;材木工場装置、表面および木製品;レストラン表面;スーパーマーケット、食料品店、小売店およびコンビニエンスストア装置および表面;デリ設備および表面ならびに食品調理表面;醸造所および製パン所表面;流し、シャワー、カウンター、およびトイレなどの浴室表面;クロスおよびシューズ;玩具;学校および体育館の設備、天井、壁、床、窓、配管およびその他の表面;流し、カウンター、電化製品などの台所表面;木製テラスまたは複合材テラス、プール、温水浴槽および温泉表面;カーペット;紙;皮革;動物の死骸、毛皮および獣皮;納屋、または、家禽、畜牛、乳牛、山羊、馬および豚などの、家畜用の家畜小屋の表面;ならびに家禽用またはエビ用の孵化場が挙げられる。たとえば檻および畜舎などの、動物が収容される構造物内の表面は、本明細書において記載される抗菌性コーティングを使用してコートすることができる。追加の表面としては、牛肉、鶏肉、豚肉、野菜、果物、シーフード、それらの組み合わせなどの、食品がまた挙げられる。
本発明において使用するために好適な追加の場所は繊維状基材を含み、繊維、糸、布、織物、不織布、カーペット、皮革、または紙を含む。繊維状基材は、羊毛、綿、ジュート、サイザルアサ、海草、紙、コイアおよびセルロース、もしくはそれらの混合物などの天然繊維で製造されるか;またはポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアラミド、アクリルおよびそれらのブレンドなどの合成繊維;もしくは少なくとも1つの天然繊維と少なくとも1つの合成繊維とのブレンドで製造される。「布」とは、綿、レーヨン、絹、羊毛、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ナイロン、ならびに「NOMEX(登録商標)」および「KEVLAR(登録商標)」などのアラミドなどの繊維からなる、天然もしくは合成布、またはそれらのブレンドを意味する。「布ブレンド」とは、2つ以上のタイプの繊維でできた布を意味する。典型的にはこれらのブレンドは、少なくとも1つの天然繊維と少なくとも1つの合成繊維との組み合わせであるが、同様に2つ以上の天然繊維のブレンドまたは2つ以上の合成繊維のブレンドであってもよい。不織基材としては、たとえば、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE,USA)から入手可能なSONTARAなどの、スパンレース不織布、およびスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布などの、積層不織布が挙げられる。
表面材料の例は、金属(たとえば、スチール、ステンレススチール、クロム、チタン、鉄、銅、真ちゅう、アルミニウム、およびそれらの合金)、鉱物(たとえば、コンクリート)、ポリマーおよびプラスチック(たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリ(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン)、ポリ(アクリロニトリル、ブタジエン)、アクリロニトリルブタジエンなどの、ポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;およびナイロンなどのポリアミド)である。追加の表面としては、煉瓦、タイル、セラミック、磁器、木材、ビニル、およびリノリウムが挙げられる。
一時的コーティングで保護される装置または表面は、保護される間、使用中であってもまたは使用中でなくてもよい。標的表面は、疎水性または親水性であってもよい。
本コーティングシステムはまた1つ以上の成分であってもよいし、触媒を含んでもよい。一般に、本コーティングは、フィルムを形成するために約5分超、固定または乾燥させられる。しかし、本コーティングは、30秒後などの、より短い時間枠で抗菌的に有効であることができる。本コーティングは、所望の使用に依存してそれが乾燥される前にまたはその後いつでも除去されてもよい。乾燥時間は、湿度および温度などの環境条件を含む、多数の因子に部分的に依存するであろう。乾燥時間はまた、塗布されたコーティングの厚さに依存するであろう。
フィルムまたはコーティング厚さ
標的表面上へ塗布されたフィルムまたはコーティングの厚さは、除去のために要する時間および表面に塗布された単位面積当たりの殺生物剤の量に影響を及ぼす。より厚いフィルムは、フィルムが所望の抗菌特性を維持するために再塗布されなければならないまでの時間間隔を大きくする。より薄いフィルムは、リンスすることによって除去するのがより容易で、より速いであろう。したがって、コーティングの容易な除去および長続きする抗菌特性の両方を可能にするフィルム厚さをもたらすやり方で調合物を塗布することが重要である。上に記載されたように、フィルムまたはコーティングは、約0.3〜約300マイクロメートルの厚さを有する。より特異的な実施形態においては、フィルムまたはコーティングは、約0.5〜約100マイクロメートルの厚さを有する。さらにより特異的な実施形態においては、フィルムまたはコーティングは、約1.0〜約30マイクロメートルの厚さを有する。
フィルム除去
本発明のこの方法は、ユーザーによって適切であると決定される時間に除去することができるフィルムを指向する。本コーティングは容易に除去され、水性溶媒または溶液で表面をリンスすることによって除去され得る。除去の時は、(i)出発個体群から殺されるまたは不活性化される微生物の量として典型的には表される、所望の抗菌活性を可能にするための所望の最小接触時間か(ii)その後の操作または処理工程を開始する前にコーティングを表面から取り除く必要性または願望かのどちらかによって決定されてもよい。コーティングは、乾燥後などの、いつでも除去されてもよいが、フィルム厚さ、抗菌剤の濃度、および具体的な用途が除去に適切な時を決定する。たとえばユーザーは、処理された装置をある期間の運転シャットダウン後に平常運転に戻したいと願うかもしれない。たとえば、果実は食べる前に洗浄することを要するであろう。フィルム中の殺生物剤が使い果たされると、フィルムを取り除くことができ、新鮮なコーティング層を塗布することができよう。たとえば、ドレインは、毎日、週1回または隔週になど定期的に処理されてもよい。抗菌活性は、フィルムの塗布後の30秒、数時間、数日、数週、数ヶ月、さらに数年後ほど早期に測定されてもよい。それ故、コーティングの除去の適時選択は、コーティングが用いられる用途の関数である。
フィルム除去は、生じたコーティングの溶解または分散によって達成されてもよい。これは、コーティング上への水性溶液の適用によって達成されてもよい。一実施形態においては、この溶液の温度は約15℃〜約100℃の範囲にある。別の実施形態においては、この溶液の温度は約30〜約80℃である。溶液、または水の適用は、簡単なリンスまたは表面上へのスプレーによって達成されてもよい。コーティング除去はまた、追加の機械力によって除去を容易にする、圧力洗浄機を用いて達成されてもよい。コーティング除去はまた、クロスまたはスポンジと一緒に水で洗浄することによって達成されてもよい。さらに、一般に使用される酸もしくは塩基、キレート剤または洗剤を含む、穏和な添加剤が、フィルム形成剤または水分散性試剤を可溶化するまたは分散させるのを助けるために利用されてもまたは水性溶液と混合されてもよい。あるいは、フィルムは、ドレインにおいてなど、ドレイン下流への水および/またはその他の成分の繰り返し洗浄によって、分解されてもよい。フィルムはまた、それを表面から剥がす、表面からすり減らすもしくはブラシにかけて落とす、または除去のその他の機械的メカニズムによって除去されてもよい。
オペレータによる意図的な除去に加えて、除去としてはまた、自動またはロボットシステムによる除去と、たとえば、パイプまたはドレインにおいて、時間をかけてコーティングと連続的にもしくは定期的に接触する液体による、または摩耗などの、機械力の連続的なもしくは定期的な印加による非意図的な除去とが挙げられる。
接触時間
本発明の抗菌性コーティング組成物は、それらが消毒されるまたは殺菌されるべき表面との向上した接触時間を提供することができるので有効である。接触時間は、コーティングまたはコーティング組成物が、前記コーティングまたはコーティング組成物と接触するまたはその近くに来る微生物への抗菌特性を提供する時間を意味する。抗菌性調合物の具体的な要件に依存して、接触時間は、消毒剤の殺菌作用および洗剤殺菌作用、公認分析化学者協会の公定法、パラグラフ960.09および適用可能なセクション、第15版、1990年(EPAガイドライン91−2)(Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph 960.09 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline 91−2))に示されているように、変わるであろう。たとえば、本開示の意図される用途が食品接触表面のための殺菌剤としての使用である場合、本組成物は、幾つかの試験微生物に対して室温で30秒以内に99.999%減少(5−log次数減少)を提供すべきである。意図される用途が非食品接触表面のための殺菌剤としてである場合、本組成物は、幾つかの試験微生物に対して室温で5分以内に99.9%減少(3−log次数減少)を提供すべきである。この意図が本開示を消毒剤として使用することである場合、本組成物は10分以内に99.9%減少(3−log次数減少)を提供すべきである。意図される用途が残留抗菌活性を提供することである場合、本方法は、微生物との10分超の接触時間を有することが許されるであろう。
物理的障壁
物理的障壁は、本フィルム形成組成物から形成されたフィルムと定義される。生じたフィルムは、汚物、脂肪、ダスト、微生物などの、周囲のものによる汚染から処理表面を密封する。これらの汚染はコーティングの表面上にとどまり、コーティングの除去の時に洗い流されるであろう。
本明細書において開示され、特許請求される方法および組成物のすべては、本開示に照らして過度の実験なしに製造し、実行することができる。本開示の方法および組成物は本発明の様々な態様および好ましい実施形態の観点から記載されてきたが、変形が、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱することなく組成物および方法に、および本明細書において記載される方法の工程においてまたは一連の工程において適用されてもよいことは当業者に明らかであろう。より具体的には、化学的に関連する、ある種の試剤が、同じまたは類似の結果が達成されながら本明細書において記載される試剤の代わりに使用されてもよいことは明らかであろう。当業者に明らかなすべてのこのような類似の代用品および修正品は、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の精神、範囲、および概念内にあると考えられる。
本発明は、以下の実施例においてさらに明確にされる。これらの実施例は、本発明のある種の好ましい実施形態を示すが、例示のためだけに示されることが理解されるべきである。上記の考察およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的特性を解明することができ、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明を様々な用途および条件に適応させるために本発明の様々な変更および修正を行うことができる。
実施例において使用される省略形
次の省略形が実施例において使用される:「ATCC」はAmerican Type Culture Collectionを意味し、「℃」は度摂氏を意味し、「CFU」はコロニー形成単位を意味し、「FBS」はウシ胎仔血清を意味し、「L」はリットルを意味し、「log CFU」はCFU数の常用対数を意味し、「mL」はミリリットルを意味し、「CFU/mL」は1ミリリットル当たりのCFUを意味し、「NFC」は非食品接触殺菌剤試験を意味し、「Pa*s」はパスカル秒を意味し、「PAA」は過酢酸を意味し「PEG」はポリエチレングリコールを意味し、「ppm」は百万当たりの部を意味し、以下の実施例においてはmg/L(1リットル当たりのミリグラム)を意味し、「RPM」は1分当たりの回転数を意味し、「RSS」は残留自己殺菌活性を意味し;「SS316」はステンレススチール、タイプ316(ASTM標準)を意味し;「TAED」はテトラアセチルエチレンジアミンを意味し、「wt%」は重量パーセントを意味し、「mm」はミリメートルを意味し、「cm」はセンチメートルを意味し、「g」はグラムを意味し、「DI water」は脱イオン水を意味し、「min」は分を意味し、「μL」はマイクロリットルを意味し、「%」はパーセントを意味し、「sec」は秒を意味し、「mL/min」は1分当たりのミリリットルを意味し、「MPa」はメガパスカルを意味し、「g/mol」は1モル当たりのグラムを意味し、そして「mol%」はモルパーセントを意味する。
化学薬品
すべての化学薬品は、特に明記しない限りSigma−Aldrich(St.Louis,MO,USA)から入手した。Elvanol(登録商標)51−04(部分加水分解グレードポリビニルアルコール、88%グレード)はDuPont(Wilmington,DE,USA)製であった。ポリエチレングリコール(PEG−300)はDow(Midland,MI,USA)製であった。BTC(登録商標)885、Onyxide(登録商標)3300およびBiosoft(登録商標)N25−7はStepan(Northfield,IL,USA)製であった。Rheovis(登録商標)FRCはCiba(Basel,Switzerland)から入手し、TAED B675はWarwick International Ltd(Flintshire,U.K.)製であり、Provox(登録商標)CはOCI Chemical Corp.(Decatur,AL,USA)製であった。Glucopon(登録商標)215 UPはCognis Corporation(Cincinnati,OH)から入手した。PC 5450 NFはPerformance Chemicals,LLC(Concord,NH)製であった。BactoTM D/E中和ブロスはDifco(Cat.No.281910,DifcoTM Laboratories,Detroit,MI,USA)製であった。
一般的な方法
硬表面上での抗菌活性についての試験方法
過酸は殺生物活性を有する可能性がある。本発明において使用するために好適である可能性がある、当該技術分野において公知の典型的な代わりの殺生物剤としては、たとえば、塩素、二酸化塩素、クロロイソシアヌレート、次亜塩酸塩、オゾン、アミン、塩素化フェノール類、銅塩、有機硫黄化合物、および第四級アンモニウム塩が挙げられる。コーティング組成物の殺生物効能または抗菌効能は、以下に記載される2つの試験方法を用いて測定した。
非食品接触殺菌剤試験:微生物汚染が本抗菌性コーティング組成物の塗布時に標的表面上に既に存在する状況についてコーティング組成物の抗菌活性を評価するために、ASTM標準E1153−03に従った「無生物非食品接触表面に対して推奨される殺菌剤の効能についての標準試験方法(Standard Test Method for Efficacy of Sanitizers Recommended for Inanimate Non−Food Contact Surfaces)」を用いた。この試験方法は、非食品接触殺菌剤試験または「NFC試験」と言われる。
残留自己殺菌試験:微生物汚染が既に乾燥したコーティングと接触している状況についてコーティング組成物の抗菌活性を評価するために、次の残留自己殺菌試験方法を用いた。この試験方法は、残留自己殺菌試験または「RSS試験」と言われる。サイズが25.4×25.4mmの非多孔性の、前もってきれいにしたステンレススチール(タイプSS316)クーポンを試験のために使用した。生物のストックプレート(引き続いて3回移したが、30以下の移行)から、コロニーを選択し、10mLのAOAC Nutrient Broth(NaCl 2.5g;牛肉エキス2.5g;Anatone 5g;脱イオン水500mL)中に入れた。接種培養物を静置条件下に35℃で24時間培養した。試験接種物の調製において、静置培養物を、Vortexミキサーを用いて激しくかき混ぜ、15分間放置し、培養物の上方2/3を滅菌管(約6mL)に移した。有機汚物負荷のウシ胎児血清(FBS)を、5重量%有機汚物負荷の最終濃度に向けてこの試験接種物に加えた。最終試験接種物密度は約1×108CFU/mLであった。
試験クーポンを70重量%エタノール中に一晩入れ、穏和な洗剤に少なくとも30分間浸漬し、十分に水道水でリンスし、風乾させた。いったんきれいにした、表面のすべての取り扱いは、滅菌鉗子を用いて行った。クーポンを70重量%エタノールで30分間スプレーし、完全に乾燥させた。試験されるべきコーティング組成物のアリコート(50μL)を各ステンレススチール・クーポンに塗布し、滅菌プラスチック延展機で均一に広げ、滅菌プラスチックペトリ皿に入れ、生物学的安全キャビネット中で一晩風乾させた。周囲空気温度および相対湿度を記録した。コートされていないクーポンを対照表面として使用し、本コーティング組成物で処理されたクーポンと同じ条件下に取り扱った。
コートされたクーポンの表面の全域に少なくとも30スポットを使用して0.01mLの接種物をスポットすることによってクーポンに接種した。1コーティング組成物当たり少なくとも2つの反復試験クーポンを接種した。5分後に、試験クーポンを20mLのBactoTM D/E中和ブロスに無菌で移した。チューブを手動で激しく振盪し、超音波処理水浴中、最大設定で10秒間超音波処理し、最後に回転振盪機で250rpmで4分間振盪した。培養物の細胞密度は、Butterfield Phosphate Buffer希釈管およびTrypticaseTM Soy Agar(TSA)ペトリ皿を使って連続希釈延展プレート技法を用いて測定した。すべてのサンプルをD/E Neutralizing Brothへのそれらの移行の約30分以内に数え上げた。
処理および未処理クーポンの両方について反復試験測定の平均細胞密度(CFU/mL)を、個々のCFU測定値の幾何平均として計算した。すべてのlog数は自然対数である。
レオロジー特性の測定
液体抗菌性調合物のレオロジー特性は、RV Seriesスピンドル#7付きのBrookfield Digital Viscometer Model DV−II(Brookfield Engineering Laboratories,Middleboro,MA,USA)および丈が高いガラスビーカーを用いて評価した。サンプルをガラスビーカーに注ぎ込むことによって装填した。粘度測定値を異なるRPMで採取した。
実施例1
2つの殺生物剤を含有する2パック水性フィルム形成組成物
本実施例は、1つの殺生物剤が2パック系の成分を組み合わせた後にその場形成される状態で、2つの殺生物剤を含有する2パック水性フィルム形成組成物を例示する。
フィルム形成組成物は、各原料を加えた後に激しく撹拌しながら次の添加順を用いて調製した。80.0gサンプルの調製のために、次のものを使用した:
パックA:DI水(37.3g)を100mLガラスボトルに加え、激しく撹拌した。これに、Rheovis(登録商標)FRC 1.28g;Elvanol(登録商標)51−04 50.0g;PEG−300 0.8g;およびBTC(登録商標)885を含有する第四級アンモニウム化合物0.24gを加えた。
パックB:TAED B675 0.184gおよび過炭酸ナトリウム(Provox C) 0.192g。
重量%単位でのパックAおよびBの組成を表1に示す。混合後のパックAおよびBを100重量%の抗菌性コーティング組成物にメークアップした。パックA対Bの比は約500:1であった。
Figure 2017075194
実施例2
活性化剤および過酸化物の両方が同じパックに存在する2パック・フィルム形成組成物における過酢酸のその場発生
本実施例は、過酸活性化剤および過酸化水素源がパックBに存在する、実施例1からの水性パックAと固体パックBとの組み合わせ時にフィルム形成組成物における過酢酸のその場発生を例示する。
実施例1からのパックAおよびパックBを混合し、撹拌した。過酸化水素および過酢酸濃度を、硫酸セリウム/チオ硫酸ナトリウム滴定試験(Greenspan,F.P.;MacKeller,D.G.Anal.Chem.,20:1061−1063,1948)を用いて経時的に監視した。1時間にわたって、過酸化水素は(5分で321ppm濃度から60分で116ppmに)消費されたが、過酢酸は(5分で699ppmから60分で1073ppmに増加して)発生した。表2は、経時的に過酸化水素およびPAAの濃度を示す。
Figure 2017075194
実施例3
活性化剤および過酸化物が2つのパックに分離されている2パック・フィルム形成組成物における過酢酸のその場発生
本実施例は、過酸活性化剤がパックAに存在し、過酸化水素源がパックBに存在する、水性パックAと固体パックBとの組み合わせ時にフィルム形成組成物におけるPAAのその場発生を例示する。
パックAおよびパックB(組成物#85、表3を参照されたい)を混合し、撹拌した。過酸化水素および過酢酸濃度を、上記の硫酸セリウム/チオ硫酸ナトリウム滴定法を用いて経時的に監視した。2時間にわたって、過酸化水素は消費されたが、過酢酸の生成が観察された。重量%単位でのパックAおよびBの組成を表3に示す。この表における重量%数は、組み合わせたパックAおよびBの質量で割った成分の質量と定義される。パックA対Bの比は約500:1であった。表4は、5分で230ppmから120分たって34ppmへの過酸化水素レベルの低下を強調するが、PAAは5分で734ppmから120分たって982ppmに増加した経時の過酸化水素およびPAAの濃度を示す。
Figure 2017075194
Figure 2017075194
実施例4
乾燥フィルム例を追加されたい:その場対市販PAA
実施例5
肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)に対するフィルム形成抗菌性組成物#92の効能
フィルム形成組成物#92(表5)の抗菌特性を、RSS試験法および試験微生物として肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)(ATCC 4352)を用いて試験した。重量%単位での#92の組成を表5に示す。この表における重量%数は、組み合わせたパックAおよびBの質量で割った成分の質量と定義される。パックA対Bの質量比は約500:1である。1クーポン当たり0.05mLの容量のこのコーティング組成物を均一に塗布した。表5に示されるように、99.97%超だけのCFU数の減少に等しい、CFUの3.6 log減少がサンプル#92について達成された。
Figure 2017075194
実施例6
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対するフィルム形成抗菌性組成物#92の効能
フィルム形成組成物#92(表6)の抗菌特性を、NFC試験法および試験微生物として黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(ATCC 6538)を用いて試験した。重量%単位での#92の組成を表6に示す。混合後の組み合わせたパックAおよびBは100重量%であった。パックA対Bの質量比は約500:1であった。1クーポン当たり0.05mLの容量のこのコーティング組成物を均一に塗布した。表6に示されるように、少なくとも99.99%だけのCFU数の減少に等しい、コロニー形成単位(CFU)の4.5 logまたはそれ以上の減少であった。
Figure 2017075194
実施例7
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対するフィルム形成抗菌性組成物#105の効能
フィルム形成組成物#105(表1)の抗菌特性を、NFC試験法および試験微生物として黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(ATCC 6538)を用いて試験した。重量%単位での#105の組成を表1に示す。混合後の組み合わせたパックAおよびBは100重量%であった。パックA対Bの質量比は約500:1であった。1クーポン当たり0.05mLの容量のこのコーティング組成物を均一に塗布した。5分暴露で、少なくとも99.999%だけのCFU数の減少に等しい、コロニー形成単位(CFU)の5.6 logまたはそれ以上の減少が観察された。
実施例8
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対するフィルム形成抗菌性組成物#139の効能
フィルム形成組成物#139(表7)の抗菌特性を、RSS試験法および試験微生物として黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(ATCC 6538)を用いて試験した。重量%単位での#139の組成を表7に示す。混合後の組み合わせたパックAおよびBは100重量%であった。パックA対Bの質量比は約500:1であった。1クーポン当たり0.05mLの容量のこのコーティング組成物を均一に塗布した。表7に示されるように、少なくとも99.9%だけのCFU数の減少に等しい、CFUの3.0 log減少がサンプル#139について達成された。
Figure 2017075194
実施例9
「擬塑性指数」または「剪断薄化指数」(STI)は、垂れ下がりおよび液だれに対する組成物の抵抗に関する指標を提供する。一般的な測定は、1秒-1および10秒-1などの2つの異なる剪断速度で粘度を測定する。より低い剪断速度で報告される値をより高い剪断速度での値で割ってSTIを得る。一般に、STIが高ければ高いほど、コーティング材料の垂れ下がりおよび液だれに対する抵抗はより高いであろう。
本明細書において使用されるようなSTI値は、2つのパックを混合した後、1秒-1および10秒-1の2つの異なる剪断速度で粘度を測定することによって求めた。粘度は、Bohlin Gemini応力制御(controlled−stress)レオメータ(Malvern Instruments Ltd.,Worcestershire,UK)を用いて測定した。この機器は、ペルチェ(peltier)加熱系および滑面の40mm平行板を備えていた。「ギャップ」と呼ばれる、板間の距離を0.150mmに調節した。ペルチェを10℃の所望の試験温度にセットした。1mL未満のサンプルをペルチェ板に加えた。上方の平行板を所望のギャップまで下げた。過剰の材料をピペットで先ず除去し、次にプラスチック片の真っ直ぐなエッジを使用して平行板周りのサンプルをきれいに取り除いた。サンプルを2000秒-1の剪断速度で30秒間予備剪断し、次に、機器が温度設定点に達する間に回復させた。剪断速度掃引を400秒にわたって0.03〜30,000秒-1で行った。剪断薄化指数(STI)を、1秒-1で測定された粘度を10秒-1で測定された粘度で割ることによって計算した。本発明による2つの調合物(#115DおよびE;組成については表7を参照されたい)についてのSTI値を表8に示す。
Figure 2017075194
Figure 2017075194
実施例10
エアレススプレー装置を用いるコーティング組成物#248のスプレー塗布
コーティング組成物#248を、エアレススプレーシステム(モデルPresident 46/1,Graco Inc.,(Minneapolis,MN,US))を用いてスプレーすることによって表面に塗布した。効率的な霧化、完全なカバレージおよび垂直面から垂れ下がるまたは液だれする低い傾向などの優れたスプレー可能特性をもたらす31.7MPaの液圧を用いた。垂れ下がり点は、コーティングが目に見える垂れ下がりまたは液だれを示し始める、垂直面上にスプレーし、そして乾燥させた後のコーティングの厚さと定義される。垂れ下がり点は、コーティング組成物#248について10マイクロメートルより上であると測定され、垂れ下がりおよび液だれに対する高い抵抗を示唆した。乾燥後の生じたコーティングは、垂れ下がり、泡もしくは気泡、クレーターまたはカバーされていないエリアなどのコーティング欠陥の不存在で特徴づけられる、優れた外観を有した。
本コーティング組成物の塗布速度は、スプレーされるべき表面にわたってスプレーガンを移動させる速度に依存して約8〜15m2/分であると測定された。コーティング組成物の消費は、再び標的表面にわたってスプレーガンを移動させる速度に依存して、約30〜60g/m2であった。

Claims (14)

  1. ある場所での微生物の防除を提供する方法であって、
    a)i)水溶性もしくは水分散性フィルム形成剤;
    ii)不活性溶媒;
    iii)ペルオキシ酸前駆体;
    iv)ペルオキシゲン源
    v)レオロジー剤;および
    vi)第四級アンモニウム化合物を含む抗菌剤
    を含む成分を組み合わせることによって組成物を形成して少なくとも1つのペルオキシ酸抗菌剤を含む抗菌性液体コーティング組成物を形成する工程と;
    b)工程(a)において得られた前記組成物を前記場所に塗布する工程と;および
    c)前記組成物を乾燥させ、それによって前記場所上にコーティングを形成する工程とを含み、
    前記液体コーティング組成物の剪断薄化指数が1.5〜6.0である、方法。
  2. 前記液体コーティング組成物の粘度が、10℃および1秒-1の剪断速度で測定されるとき、0.5〜100Pa*sである、請求項1に記載の方法。
  3. d)前記コーティングを除去する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 少なくとも1つ以上の前記成分が、前記液体コーティング組成物を形成するためのそれらの組み合わせの前に、多区画システムにおいて前記その他の成分と別々にパッケージされている、請求項1に記載の方法。
  5. ある場所での微生物の防除を提供する方法であって、
    a)不活性溶媒およびフィルム形成剤を含む第1予混合成分の内容物を、ペルオキシ酸前駆体およびペルオキシゲン源を含む第2予混合成分の内容物と組み合わせて少なくとも1つのペルオキシ酸抗菌剤を含む抗菌性液体コーティング組成物を形成する工程と;
    b)工程(a)において得られた前記組成物を前記場所に塗布する工程と;および
    c)前記コーティング組成物を乾燥させ、それによって前記場所上にコーティングを形成する工程と
    を含み、
    少なくとも1つの予混合成分が、剪断薄化特性を前記コーティング組成物に提供する少なくとも1つのレオロジー剤をさらに含む、方法。
  6. 少なくとも1つの予混合成分が第2抗菌剤をさらに含み、前記第2抗菌剤が第四級アンモニウム化合物を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記液体コーティング組成物の剪断薄化指数が1.5〜6.0である、請求項5に記載の方法。
  8. 前記液体コーティング組成物の粘度が、10℃および1秒-1の剪断速度で測定されるとき、0.5〜100Pa*sである、請求項5に記載の方法。
  9. 前記第1および第2予混合成分が多区画システムにおいて提供され;前記第1および第2予混合成分が前記液体コーティング組成物の形成前に別々のままである、請求項5に記載の方法。
  10. a)水溶性もしくは水分散性フィルム形成剤;
    b)不活性溶媒;
    c)ペルオキシ酸前駆体;および
    d)レオロジー調整剤
    を含む成分を含む抗菌性組成物であって、
    前記成分を組み合わせると、ペルオキシ酸が形成され;任意選択的に少なくとも1つ以上の前記成分が、前記ペルオキシ酸を形成するためのそれらの組み合わせの前に多区画システムにおいて前記その他の成分と別々にパッケージされている、組成物。
  11. 汚染表面に塗布されたときに少なくとも99.9%のコロニー形成単位の減少を提供する、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記ペルオキシ酸前駆体が、N−アシルアミドまたはO−アシルエステルからなる群から選択され;ペルオキシゲン源が過酸化水素である、請求項10に記載の組成物。
  13. それの少なくとも1つの表面上の除去可能な抗菌性組成物のコーティングを含む物品であって、前記抗菌性組成物が、
    a)水溶性もしくは水分散性フィルム形成剤;
    b)不活性溶媒;
    c)ペルオキシ酸前駆体;および
    d)ペルオキシゲン源
    を含み、
    (a)〜(d)の成分を組み合わせると、ペルオキシ酸が形成される、物品。
  14. 食品または飲料業界において使用される装置である、請求項13に記載の物品。
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