JP2017072869A - 通信ターミナルおよび通信リソース配分最適化方法 - Google Patents

通信ターミナルおよび通信リソース配分最適化方法 Download PDF

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浩一 肥田
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Abstract

【課題】機器間の安定したデータ通信を実現することを目的とする。【解決手段】各バッファ4,5継続動作可能時間から優先的に転送を行うべきバッファ4,5を調べ、そのバッファ4,5の通信を優先的に行うことにより、機器3間の安定したデータ通信を実現することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、機器間のデータ通信に用いる通信ターミナルおよび通信リソース配分最適化方法に関する。
様々な機器においては、互いに各種のデータが通信により送受信される。例えば、一方の機器にて取得したデータを他方の機器に転送したり、一方の機器に対する指示,命令が他方の機器から転送されたりする。機器間のデータ通信においては、所定の通信プロトコルでデータを転送し、データ転送を制御する通信ターミナルが用いられる。以下、従来の通信ターミナルを用いた機器間のデータ通信について、機器の1つがPCである場合を例に説明する。
PCと機器との間で通信ターミナルを介してアナログデータの通信を行うとする。データ通信は、機器からPCへのアナログデータの入力と、PCから機器へのアナログデータの出力があるとする。通信ターミナルは、PCへのアナログデータ入力用のAIバッファと、PCからのアナログデータ出力用のAOバッファとを備える。アナログデータ入力用のAIバッファは、機器からPCに送信されるデータを一時的に格納する。アナログデータ出力用のAOバッファは、PCから機器に送信されるデータを一時的に格納する。PCは通信ターミナルに、機器へのデータの送信をする命令、あるいは機器からのデータの受信をする命令を送信する。PCからデータ送受信の命令を受けた通信ターミナルは、命令に則してデータの送受信を行うが、PCと通信ターミナル間、機器と通信ターミナル間の通信速度が異なるため、一端、AIバッファまたはAOバッファにデータを格納していき、命令を受けた順にAIバッファまたはAOバッファに格納されたデータの送受信を行う。なお、AOバッファから他方の機器へのデータの送信および他方の機器からAIバッファへのデータの受信は、一定時間間隔で一定量行われる。
特開2003−333108号公報 特開2012−63817号公報
しかしながら、従来の通信ターミナルでは、機器へのデータの送信をする命令が連続して続いた場合、対応するバッファの残データがなくなる場合があった。あるいは機器からデータを受信する命令が連続して続いた場合、対応するバッファの空き領域がなくなる場合があった。そして、送信の場合は、残データがなくなるとデータを出力できなくなる。また、受信の場合は、バッファの空き領域がなくなると、それ以上バッファにデータを格納することができなくなる。そのため、通信ターミナルは動作を停止し、PCからの命令が実行できず、データの送受信ができないという問題点があった。
本発明は、機器間の安定したデータ通信を実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の通信ターミナルは、複数の機器間のデータの送受信を中継し、2以上の前記機器と接続される通信ターミナルであって、一方の機器から他方の機器に送信する前記データを格納する1または複数の第1のバッファと、前記一方の機器が前記他方の機器から受信する前記データを格納する1または複数の第2のバッファと、前記バッファに格納される前記データの送受信を制御する制御装置と、演算装置とを有し、前記制御装置は、前記第1のバッファに格納される前記データが減少する速度であるデータ消費速度を算出し、前記データ消費速度からそれぞれの前記第1のバッファに格納される前記データがなくなるまでの時間である第1のバッファの継続動作可能時間を算出し、前記第2のバッファ空き容量が減少する速度であるバッファ領域消費速度を算出し、前記バッファ領域消費速度からそれぞれの前記第2のバッファの空き容量がなくなるまでの時間である第2のバッファの継続動作可能時間を算出し、前記演算装置は、それぞれの前記第1のバッファの継続動作可能時間およびそれぞれの前記第2のバッファの継続動作可能時間からそれぞれの前記第1のバッファおよび前記第2のバッファに割り当てる転送時間を決定して前記一方の機器に送信し、前記一方の機器は、受信した前記転送時間に応じて前記第1のバッファおよび前記第2のバッファと前記データの送受信を行うことを特徴とする。
また、コントローラを備え、前記コントローラと1または複数の機器との間のデータの送受信を中継し、2以上の前記機器と接続される通信ターミナルであって、一方の機器から他方の機器に送信する前記データを格納する1または複数の第1のバッファと、前記一方の機器が他方の機器から受信する前記データを格納する1または複数の第2のバッファと、前記バッファに格納される前記データの送受信を制御する制御装置と、前記コントローラに搭載される演算装置とを有し、前記制御装置は、前記第1のバッファに格納される前記データが減少する速度であるデータ消費速度を算出し、前記データ消費速度からそれぞれの前記第1のバッファに格納される前記データがなくなるまでの時間である第1のバッファの継続動作可能時間を算出し、前記第2のバッファ空き容量が減少する速度であるバッファ領域消費速度を算出し、前記バッファ領域消費速度からそれぞれの前記第2のバッファの空き容量がなくなるまでの時間である第2のバッファの継続動作可能時間を算出し、前記演算装置は、それぞれの前記第1のバッファの継続動作可能時間およびそれぞれの前記第2のバッファの継続動作可能時間からそれぞれの前記第1のバッファおよび前記第2のバッファに割り当てる転送時間を決定して前記一方の機器に送信し、前記コントローラは、割り当てられた前記転送時間に応じて、前記一方の機器が前記通信ターミナルとの通信を行うことを特徴とする。
また、本発明の通信リソース配分最適化方法は、一方の機器から他方の機器に送信するデータを格納する1または複数の第1のバッファと前記一方の機器が前記他方の機器から受信する前記データを格納する1または複数の第2のバッファとを備える通信ターミナルを介して、接続される複数の機器間で行われる前記データの送受信の際の通信リソース配分最適化方法であって、前記第1のバッファに格納される前記データが減少する速度であるデータ消費速度を算出する工程と、前記データ消費速度からそれぞれの前記第1のバッファに格納される前記データがなくなるまでの時間である第1のバッファの継続動作可能時間を算出する工程と、前記第2のバッファ空き容量が減少する速度であるバッファ領域消費速度を算出する工程と、前記バッファ領域消費速度からそれぞれの前記第2のバッファの空き容量がなくなるまでの時間である第2のバッファの継続動作可能時間を算出する工程と、それぞれの前記第1のバッファの継続動作可能時間およびそれぞれの前記第2のバッファの継続動作可能時間からそれぞれの前記第1のバッファおよび前記第2のバッファに割り当てる転送時間を決定して前記一方の機器に送信する工程とを有し、割り当てられた前記転送時間に応じて、前記一方の機器が前記通信ターミナルとの通信を行うことを特徴とする。
以上のように、各バッファがフル、もしくは、エンプティになるまでの時間を算出し、一方の機器から各バッファに対して、転送されるデータ量を調整することにより機器間の安定したデータ通信を実現することができる。
本発明の通信ターミナルを用いて機器間でデータ通信を行う構成例を説明する図 本発明の通信ターミナルの構成を例示する概略図 本発明の通信リソース配分最適化方法を説明するフローを示す図 本発明の通信ターミナルを用いて機器間でデータ通信を行う際のバッファにおけるデータの動きを例示する図
様々な機器においては、互いに各種のデータが通信により送受信される。特に、一方の機器が1または複数の他方の機器と接続され、一方の機器が他方の機器の動作を制御するとともに、通信も一方の機器の制御により行われる。例えば、他方の機器の例であるセンサや測定器等で取得したデータを一方の機器の例であるPCや解析装置等のコントローラに転送したり、一方の機器であるPC等のコントローラから他方の機器への指示,命令が転送されたりする。機器間のデータ通信においては、所定の通信プロトコルでデータを送受信し、データの送受信を制御する通信ターミナルが用いられる。以下、本発明の通信ターミナルを用いた機器間のデータ通信につい図1〜図4を用いて説明する。ここでは、一方の機器としてPCを用い、PCから通信ターミナルに対して他方の機器である各機器に指示,命令,データを送信し、各機器から送信されたデータを通信ターミナルを介してPCに送信する構成を例に説明するが、2以上の機器間のデータ通信に適応することができる。また、機器は、PC,解析装置,センサ,測定器等に限らず、その他の様々な機器を用いることができ、一方の機器は他方の機器の制御を行うことができるコントローラ等であれば良い。
図1は本発明の通信ターミナルを用いて機器間でデータ通信を行う構成例を説明する図、図2は本発明の通信ターミナルの構成を例示する概略図、図3は本発明の通信リソース配分最適化方法を説明するフローを示す図、図4は本発明の通信ターミナルを用いて機器間でデータ通信を行う際のバッファにおけるデータの動きを例示する図である。
図1,図2に示すように、PC2と機器3との間で通信ターミナル1を介してデータ通信を行う。ここでは、データ通信は、アナログデータを機器3からPC2へ入力する通信と、PC2から機器3へアナログデータを出力する通信があるとする。なお、データ通信は、アナログデータの送受信に限らずデジタルデータその他のデータの送受信を用いることができる。通信ターミナル1とPC2とは、通信可能に任意に接続され、例えば、USB等のプロトコルに対応する通信ケーブルを介して接続される。通信ターミナル1と機器3とは、通信ケーブルで接続されても良く、機器3の端子に直接接続されても良い。また、PC2は、通信ターミナル1の動作を制御するドライバ19およびアプリケーション20、さらには転送されるデータを保持する1または複数のバッファ21等を備える。
本発明の通信ターミナル1は、転送されるデータを格納するバッファを備える。バッファは、PC2から機器3に送信するデータを格納するバッファと、PC2が機器3から受信するデータを格納するバッファとの少なくとも2つのバッファを備え、図1,図2では、アナログデータ出力用のバッファ4とアナログデータ入力用のバッファ5との2つのバッファを備える場合を例示している。通信ターミナル1は他に、コントロールユニット17を備え、コントロールユニット17は制御装置や、演算装置18、記憶媒体7、機能ロジック等を備える。制御装置は通信ターミナル1の動作を制御し、図2の例ではCPU6である。記憶媒体7は通信ターミナル1の動作プログラムを記憶し、CPU6が読取可能なRAM,ROM等の記憶媒体である。また、バッファ4,5および記憶媒体7は、1または複数の記憶装置の一部の領域を設定して設けても良い。機能ロジックとしては、図2に示すように、例えばFPGA8が用いられ、制御装置の指示によりバッファ4,5が行うデータの送信を制御する。また、機能ロジックは制御装置に内蔵されても良く、その場合制御装置は、CPU6等の制御手段と機能ロジックを備える構成となる。制御装置は、後述のようにバッファ4,5の残量から継続動作可能残時間を算出する。演算装置18は、後述のように継続動作可能残時間から転送可能データ数算出し、PC2とバッファ4,5との間のデータ転送を行う際の転送時間の割り当てを決定する。PC2は、割り当てられた転送時間に応じて通信ターミナル1に送受信を行わせる。PC2とバッファ4,5との間のデータ転送は、順番に割り当てられた転送時間だけ転送を行う。なお、演算装置18は、コントロールユニット17外の通信ターミナル1内に設けられても良く、また、PC2に設けられても良い(図1の構成例)。通信ターミナル1は通信ケーブル9を備え、通信ケーブル9の一端に設けられた端子10を介してCPU6に接続される。通信ケーブル9は、USB等様々な通信プロトコルに対応したものを用いることができる。さらに、通信ターミナル1は端子16を備え、機器3と直接接続される。端子16に代わり、通信ケーブルを用いることもできる。
次に、このような構成の通信ターミナル1を介したPC2と機器3との間でのデータ通信における通信リソース配分最適化方法を図1〜図3を用いて説明する。
まず、通信ターミナル1のバッファ4から機器3へは、一定時間間隔で一定量のデータが随時送信されている。同様に、機器3から通信ターミナル1のバッファ5へは、一定時間間隔で一定量のデータが随時送信されている。
PC2から機器3に命令やパラメータ等のアナログデータを送信する場合は、まず、通信ターミナル1は、通信ケーブル9を介してPC2から出力されるアナログデータを受信する。受信したアナログデータは、通信ターミナル1のアナログデータ出力用のバッファ4に一旦格納される。格納されたアナログデータは、一定時間間隔で一定量ずつ順次機器3に送信される。アナログデータはPC2の要求に従いPC2から連続的に出力される場合があり、バッファ4から機器3に送信されるデータ量よりPC2からバッファ4に出力されるデータ量の方が多い場合、アナログデータ出力用のバッファ4に複数のアナログデータが蓄積される。機器3から送信された測定結果や検出結果等のアナログデータをPC2が受信する場合は、機器3から一定時間間隔で一定量ずつ送信されたアナログデータは、通信ターミナル1のアナログデータ入力用のバッファ5に一旦格納される。格納されたアナログデータはPC2の要求に従いPC2に送信される。
ここで、通信ケーブル9がUSBのようにシリアル転送する1本の通信ケーブルの場合、機器3からPC2へのデータの送信が続くと、アナログデータ入力用のバッファ5からPC2へデータを出力する量より、アナログデータ入力用のバッファ5に蓄積されるデータ量の方が多くなり、結果的にバッファ5の空き容量がなくなる場合がある。逆に、PC2から通信ターミナル1へのデータ転送速度より通信ターミナル1から機器3へのデータ転送速度が速い場合は、機器3へデータを出力する量より、アナログデータ出力用のバッファ4に蓄積されるデータ量の方が少なくなることがあり、結果的にバッファ4に機器3に送信するデータがなくなる場合がある。このようにバッファ4,5の空き容量より多くのデータをバッファ4,5に格納しようとした場合、データを格納できないため、通信ターミナル1が停止してしまう。また、通信ケーブル9がUSBのようにシリアル転送する1本の通信ケーブルでない場合であっても、PC2の制御によるPC2と通信ターミナル1との間の転送状況と、バッファ4,5と機器3との間の転送状況によっては、バッファ4が空になったり、バッファ5がいっぱいになったりする。このように、特に、バッファ4から一定時間間隔で一定量ずつデータが機器3に送信される構成であるため、バッファ4が空になった場合には機器3に送信するデータがなく通信ターミナル1が停止してしまう。逆に、機器3からバッファ5に一定時間間隔で一定量ずつデータが送信される構成であるため、バッファ5の空き容量がなくなった場合には機器3からバッファ5にデータを送信することができなくなり通信ターミナル1が停止してしまう。
そのため、本発明の通信ターミナル1はバッファ4,5に対して、PC2からのデータの送信の場合はデータ消費速度を求め、PC2がデータを受信する場合はバッファ領域消費速度を求める。さらに、送信の場合はバッファ4の残データがなくなるまでの時間である継続動作可能時間を算出し、受信の場合はバッファ5の空き容量がなくなるまでの継続動作可能時間を算出する。そして、これら2つの継続動作可能時間の内、最短の時間に合わせてそれぞれのバッファに対して行うべき送受信データ量を算出し、順次算出した送受信データ量での送受信を行うことを特徴とする。これにより、バッファ4の残データまたはバッファ5の空き容量の内の時間的余裕のないバッファに合わせてデータ転送量を調整することで、すべてのバッファにおいて、残データまたは空き容量がなくなることを抑制できるため、機器間の安定したデータ通信を実現することができる。
例えば、まず、CPU6はバッファ4のバッファ空きデータ数、およびバッファ5の残データ数を検出する(図3のステップ1)。これらの情報は、例えばFPGA8から取得することができる。
次に、CPU6は、バッファ4内のデータを送信することによりバッファ4に残るデータ量が低減する速度であるデータ消費速度を算出し、バッファ5内にデータを受信することによりバッファ5空き容量が低減する速度であるバッファ領域消費速度を算出する(図3のステップ2)。データ消費速度は一定時間にバッファ4から送信されるデータ量からバッファ4が受信するデータ量を差し引いたデータ量をこの一定時間で除して求める。バッファ領域消費速度は、一定時間にバッファ5が受信するデータ量からバッファ5から送信されるデータ量を差し引いたデータ量をこの一定時間で除して求める。一定時間の計測は、通信ターミナル1が動作する内部クロックまたは通信ターミナル1に入力される外部クロックをカウントすることにより計測しても良いし、実際に時間を計測しても良い。この一定時間の計測に際し、機器3とのデータの送受信である端子16からの入出力(送受信)のタイミングを通信ターミナル1内の内部クロックに依存している場合は、この内部クロックを基準として一定時間を計測する。外部の信号である外部クロックにより一定時間を計測する場合は、この外部クロックを基準として一定時間を計測する。実際に時間を計測する場合は、CPU6は所定の基準時間、例えば測定の開始時間からの経過時間を測定する。
次に、通信ターミナル1は、CPU6でバッファ4のバッファ空きデータ数とバッファ4のデータ消費速度から、バッファ4内に格納されているデータが無くなるまでの継続動作可能時間を算出し、バッファ5の残データ数とバッファ領域消費速度からバッファ5内にデータを格納できる空き容量が無くなるまでの継続動作可能時間を算出する(図3のステップ3)。
次に、演算装置18は、継続動作可能時間が短いバッファに対して、優先的に振り当てられるPC2との送受信を行う時間の振当量を決定する。例えば、対象バッファが3以上ある場合、動作可能残時間である継続動作可能時間が1番目と2番目に短いバッファを選定する。1番目の動作可能残時間を残りのバッファの動作可能残時間の逆比を使用してそれぞれのバッファにPC2からデータを転送するのに割り当てられる転送時間を決定する。なお、1番目に短いバッファに割り当てる転送時間は、2番目に短いバッファの動作可能残時間も考慮して決定される(図3のステップ4)。
次に、PC2と各バッファ間でのデータの送受信を行う転送可能データ数を演算装置18が算出する。転送可能データ数は、例えば、演算装置18がバッファ4であればバッファ5の継続動作可能時間をバッファ4のデータ消費速度で割ることで算出する。なお、PC2で非リアルタイムOS等を使用しており、処理が実際に実行されるまでにタイムラグの発生が予想される場合、バッファ5の継続動作可能時間から予想される最大タイムラグを引いた時間を使用する(図3のステップ5)。
次に、PC2に対して、図3のステップ5で算出した各バッファの転送可能データ数を通知する。または各バッファ4,5に割り当てられた転送時間を通知しても良い(図3のステップ6)。
次に、図3のステップ5で算出した各バッファの転送可能データ数または転送時間に応じてPC2は、通信ターミナル1のバッファ4へデータを送信することを通信ターミナル1に指示して送信を実行し、またはバッファ5からデータを受信することを通信ターミナル1に指示して受信を実行する(図3のステップ7)。
このようにバッファ4の空きデータ、または、バッファ5の残データがなくなる可能性の高いバッファに合わせて、PC2とバッファ4,5とで送受信するデータ数を調整することにより、各バッファ4,5に通信リソースの割り当てが偏る可能性を低減することができるため、機器間の安定したデータ通信を実現することができる。なお、測定の開始時間は記憶媒体7や他の記憶装置に記憶される。また、上記データ数の検出や消費速度の算出,継続動作可能時間の算出,転送可能データ数の検出,転送可能データ数の検出の通知は記憶媒体7に格納されたプログラムをCPU6が読み出して実行することにより行うこともできる。
次に、本発明に係るデータ転送に伴うバッファ内のデータの動きについて図1,図2,図4を用いて説明する。ここでは、アナログデータ入力用のバッファ5のデータの動きを例に説明する。アナログデータ入力用のバッファ5の最大格納容量は5MB、機器3からPC2へは、一律に1MBの大きさのデータが転送されるものとする。
まず、測定の開始時間から1秒経過後に、1つのデータ11が機器3からバッファ5に送信され格納される。次に、2秒経過後に、次のデータ12がバッファ5に格納される。この時、データ11はPC2に送信中である。次に、3秒経過後に、次のデータ13がバッファ5に格納される。この時、データ11はPC2に送信中であり、データ13はバッファ5に格納中であり、バッファ5にはデータ12が格納され、データ11はPC2に送信中であり、データ13が格納中である。次に、4秒経過後に、次のデータ14がバッファ5に格納される。この時、通信ターミナル1とPC2との間の転送としてPC2から機器3への転送が行われている場合、データ12のPC2への送信は行われず、バッファ5にはデータ12とデータ13とデータ14が格納される状態である。次に、5秒経過後に、次のデータ15がバッファ5に格納される。この時、PC2から機器3への転送が行われている場合、データ12は送信が行われず、バッファ5にはデータ12とデータ13とデータ14とデータ15の4MBが格納される状態である。5秒経過時のバッファ領域消費速度は、4[MB]/5[秒]=0.8[MB/秒]となる。この状態でのバッファ5の空き容量は1MBであるので、空き容量がなくなるまでの継続動作可能時間は、1[MB]/0.8[MB/秒]=1.25[秒]となる。継続動作可能時間がバッファ4に比べて短い場合、バッファ5からPC2が受信する割り当て転送時間を長くする。これにより、バッファの空き容量がなくなる可能性を低減することができるため、機器間の安定したデータ通信を実現することができる。
なお、割り当てる転送時間を長くして優先的にデータの送信を行う場合、送信するデータを2分割またはそれ以外の割合で分割して送信しても良い。例えば、5秒経過後にバッファ5のデータの送信を優先的に行う際に、PC2に送信するデータ12を2分割し、テータ12のデータの内、0.5MBのデータから順に送信する。そして、6秒経過後には、データ12の内の0.5MB分のデータのPC2への送信は完了し、バッファ5にはデータ12の半分とデータ13とデータ14とデータ15が格納される状態である。このように、増加速度から空き容量が不足する可能性が高いと判断された場合に、データを分割して順にバッファから送信することにより、1度に大きなデータを送信する場合に比べて短時間でバッファに格納されたデータを送信することができるため、バッファの空き容量がなくなる可能性を低減することができ、機器間の安定したデータ通信を実現することができる。例えば、1MBのデータ11は2秒後にバッファ5からの送出が完了してバッファ5から削除されるが、データ12の内の0.5MBを送出する場合は1秒で送出することができ、1秒後にバッファ5の空き領域を増加させることにおいては、データ12を0.5MBずつ送信するほうが有効であり、バッファ5の空き領域を増加させるためには、通信速度に応じて送出するデータ量を小さくすることが有効となる。つまり、分割の割合は、PC2と通信ターミナル1との間のデータ転送速度や、格納されたデータのデータ量等によりその都度決定するとより効率的に転送を行うことができる。その決定はCPU6やPC2により、データの転送速度やデータのデータ量を検出して計算することもできる。
また、上記の説明では、バッファを2つ備える場合について説明したが、3つ以上のバッファを備える場合も同様に、各バッファの継続動作可能時間により割り当てられる転送時間を決定する。バッファは、ある機器例えばPC2と複数の機器3とでデータの通信を行う場合複数の機器3毎に設けられる。また、PC2と複数の機器3とでデータの送受信を行う場合は、複数の機器3毎に送信用,受信用の2つずつのバッファが設けられる。
1 通信ターミナル
2 PC
3 機器
4 バッファ
5 バッファ
6 CPU
7 記憶媒体
8 FPGA
9 通信ケーブル
10 端子
11 データ
12 データ
13 データ
14 データ
15 データ
16 端子
17 コントロールユニット
18 演算装置
19 ドライバ
20 アプリケーション
21 バッファ

Claims (6)

  1. 複数の機器間のデータの送受信を中継し、2以上の前記機器と接続される通信ターミナルであって、
    一方の機器から他方の機器に送信する前記データを格納する1または複数の第1のバッファと、
    前記一方の機器が前記他方の機器から受信する前記データを格納する1または複数の第2のバッファと、
    前記バッファに格納される前記データの送受信を制御する制御装置と、
    演算装置と
    を有し、
    前記制御装置は、前記第1のバッファに格納される前記データが減少する速度であるデータ消費速度を算出し、前記データ消費速度からそれぞれの前記第1のバッファに格納される前記データがなくなるまでの時間である第1のバッファの継続動作可能時間を算出し、前記第2のバッファ空き容量が減少する速度であるバッファ領域消費速度を算出し、前記バッファ領域消費速度からそれぞれの前記第2のバッファの空き容量がなくなるまでの時間である第2のバッファの継続動作可能時間を算出し、
    前記演算装置は、それぞれの前記第1のバッファの継続動作可能時間およびそれぞれの前記第2のバッファの継続動作可能時間からそれぞれの前記第1のバッファおよび前記第2のバッファに割り当てる転送時間を決定して前記一方の機器に送信し、
    前記一方の機器は、受信した前記転送時間に応じて前記第1のバッファおよび前記第2のバッファと前記データの送受信を行う
    ことを特徴とする通信ターミナル。
  2. コントローラを備え、前記コントローラと1または複数の機器との間のデータの送受信を中継し、2以上の前記機器と接続される通信ターミナルであって、
    一方の機器から他方の機器に送信する前記データを格納する1または複数の第1のバッファと、
    前記一方の機器が他方の機器から受信する前記データを格納する1または複数の第2のバッファと、
    前記バッファに格納される前記データの送受信を制御する制御装置と、
    前記コントローラに搭載される演算装置と
    を有し、
    前記制御装置は、前記第1のバッファに格納される前記データが減少する速度であるデータ消費速度を算出し、前記データ消費速度からそれぞれの前記第1のバッファに格納される前記データがなくなるまでの時間である第1のバッファの継続動作可能時間を算出し、前記第2のバッファ空き容量が減少する速度であるバッファ領域消費速度を算出し、前記バッファ領域消費速度からそれぞれの前記第2のバッファの空き容量がなくなるまでの時間である第2のバッファの継続動作可能時間を算出し、
    前記演算装置は、それぞれの前記第1のバッファの継続動作可能時間およびそれぞれの前記第2のバッファの継続動作可能時間からそれぞれの前記第1のバッファおよび前記第2のバッファに割り当てる転送時間を決定して前記一方の機器に送信し、
    前記コントローラは、割り当てられた前記転送時間に応じて、前記一方の機器と前記通信ターミナルとの通信を行わせることを特徴とする通信ターミナル。
  3. 前記制御装置がCPUを備え、
    プログラムが格納されて前記CPUが読取可能な記録媒体
    をさらに有し、前記制御装置の動作が前記プログラムにより制御されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信ターミナル。
  4. 前記制御装置は、前記通信ターミナルの動作に用いる内部クロックをカウントすることにより時間の測定を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の通信ターミナル。
  5. 一方の機器から他方の機器に送信するデータを格納する1または複数の第1のバッファと前記一方の機器が前記他方の機器から受信する前記データを格納する1または複数の第2のバッファとを備える通信ターミナルを介して、接続される複数の機器間で行われる前記データの送受信の際の通信リソース配分最適化方法であって、
    前記第1のバッファに格納される前記データが減少する速度であるデータ消費速度を算出する工程と、
    前記データ消費速度からそれぞれの前記第1のバッファに格納される前記データがなくなるまでの時間である第1のバッファの継続動作可能時間を算出する工程と、
    前記第2のバッファ空き容量が減少する速度であるバッファ領域消費速度を算出する工程と、
    前記バッファ領域消費速度からそれぞれの前記第2のバッファの空き容量がなくなるまでの時間である第2のバッファの継続動作可能時間を算出する工程と、
    それぞれの前記第1のバッファの継続動作可能時間およびそれぞれの前記第2のバッファの継続動作可能時間からそれぞれの前記第1のバッファおよび前記第2のバッファに割り当てる転送時間を決定して前記一方の機器に送信する工程と
    を有し、割り当てられた前記転送時間に応じて、前記一方の機器が前記通信ターミナルとの通信を行うことを特徴とする通信リソース配分最適化方法。
  6. 前記通信ターミナルの動作に用いる内部クロックをカウントすることにより時間の測定を行うことを特徴とする請求項5記載の通信リソース配分最適化方法。
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