JP2017070177A - 無線電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】1つ以上の中継装置を介して複数の負荷を駆動する無線電力伝送システムの起動時の動作の安定性を向上させる。
【解決手段】無線電力伝送システムは、送電装置と、中継装置と、受電装置とを備える。まず、前記中継装置における中継側スイッチ回路が中継側整流器と中継側負荷とを非接続とし、前記受電装置における受電側スイッチ回路が受電側整流器と受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電装置から前記中継装置を介して前記受電装置に送電される。次に、前記受電側整流器から出力される直流電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した後、前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続するタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続する。
【選択図】図6

Description

本開示は、無線で電力を伝送する無線電力伝送システムに関する。
近年、携帯電話機や電気自動車などの移動性を伴う機器に、無線(非接触)で電力を伝送する無線(非接触)電力伝送技術の開発が進められている。例えば特許文献1は、磁気共振を利用して電力伝送を行う非接触電力伝送システムを開示している。このシステムは、一つの送電装置に対して、電力の到達範囲にある受電装置が一つであっても、磁気共振を用いることで、さらに別の受電装置に送電する。これにより、複数の負荷に電力が供給される。
複数の負荷に電力を供給する構成は、特許文献2にも開示されている。特許文献2は、無線ではなく有線で電源部から複数の貯蔵庫に電力を供給することを開示している。電源部による貯蔵庫の起動に際し、電源部から非同時起動回路を介して順次各貯蔵庫に所定時差をもって電力が供給されることが開示されている。
特開2010−154592号公報 特開平06−100031号公報
従来の技術では、送電装置と受電装置との間に1つ以上の中継装置を配置して複数の負荷を駆動する無線電力伝送システムにおいて、起動時の動作の安定性に改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る無線電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、を有し、
前記中継装置は、
前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
中継側負荷と、
前記中継側整流器と前記中継側負荷との間に配置され、前記中継側整流器と前記中継側負荷との接続/非接続を切替える中継側スイッチ回路と、
前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、を有し、
前記受電装置は、
前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
受電側負荷と、
前記受電側整流器と前記受電側負荷との間に配置され、前記受電側整流器と前記受電側負荷との接続/非接続を切替える受電側スイッチ回路と、を有し、
前記無線電力伝送システムにおいて、
まず、前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを非接続とし且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから前記中継側受電アンテナに前記送電側交流電力が送電され、前記中継側送電アンテナから前記受電側受電アンテナに前記中継側交流電力が送電され、
次に、前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した後、
前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続するタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続する。
上記の包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によれば、送電装置と受電装置との間に1つ以上の中継装置を配置して複数の負荷を駆動する無線電力伝送システムにおける起動時の動作をより安定にすることができる。
複数の負荷を備える無線電力伝送システムの一例を示す図である。 多数のケーブルによって電源から各負荷に電力を供給するシステムの一例を示す図である。 本開示の比較例に係る無線電力伝送システムの構成を模式的に示す図である。 比較例の構成における課題を説明するための図である。 本開示の実施形態の構成におけるDC電圧および負荷電圧の時間変化の一例を示す図である。 本開示の無線電力伝送システムの一例を模式的に示すブロック図である。 1つの中継装置200が送電装置100と受電装置300との間に配置された無線電力伝送システムの一例を示す図である。 本開示の実施形態1における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。 直列共振回路の構成を有するアンテナの等価回路の一例を示す図である。 中継側インバータ回路230の構成例を示す図である。 中継側インバータ回路230の他の構成例を示す図である。 負荷変調回路275の構成例を示す図である。 負荷変調回路275の他の構成例を示す図である。 実施形態1の無線電力伝送システムをロボットアームに適用した場合の構成を模式的に示す図である。 実施形態1における起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。 複数の中継装置200を備える無線電力伝送システムの一例を示す図である。 図12の無線電力伝送システムをロボットアームに適用した場合の構成を模式的に示す図である。 複数の中継装置200を備える無線電力伝送システムにおける起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。 負荷接続後にDC電圧が低下する現象と、負荷接続時にDC電流が増加する現象(電流引き込み)とを示す図である。 異常時の動作の一例を示すシーケンス図である。 実施形態2における起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。 実施形態2において、中継装置の数が複数の場合の起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。 実施形態3における動作の一例を示すシーケンス図である。 実施形態3において、中継装置の数が複数の場合の起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。
(本開示の基礎となった知見)
本開示の実施形態を説明する前に、本開示の基礎となった知見を説明する。
本発明者らは、送電装置と受電装置との間に1つ以上の中継装置を配置して複数の負荷を駆動する多段接続(以下、「カスケード接続」と称することもある。)の無線電力伝送システムを検討している。そのような無線電力伝送システムは、例えば図1に示すような、複数の負荷(例えばモータ)を備えるロボットアーム等の機器に好適に利用され得る。図1に示されるロボットアームでは、複数の箇所がモータによって回転または移動する。このため、各モータに個別に電力を供給して制御する必要がある。
このような複数の可動部を備える機器では、従来は多数のケーブルによって電源から各負荷に電力が供給されていた。図2は、そのような従来の構成を模式的に示す図である。図2に示す構成は、有線のバス接続によって電源から複数の負荷に電力が供給される。しかし、このような構成では、ケーブルの引っ掛かりによる事故が発生し易く、可動域が制限され、部品交換が容易にできない、という課題があった。そこで、本発明者らは、無線電力伝送を利用して電源から各負荷に給電し、電源からのケーブルを排することを検討している。
図3は、本開示の比較例に係る無線電力伝送システムの構成を模式的に示す図である。この無線電力伝送システムは、送電装置と受電装置との間に複数の中継装置を接続したカスケード接続の構成を有している。各中継装置および受電装置は、負荷に接続されている。この例では中継装置は複数であるが、中継装置が1つの場合もあり得る。
バス接続を用いる有線のシステムでは、一般に、電源を入れると全ての負荷にほぼ同時に通電される。これに対し、カスケード接続の無線電力伝送システムでは、電源に近い中継装置に接続された負荷から順に給電される。
しかし、本発明者らの検討によれば、図3に示す比較例の構成には、以下の課題があることが判明した。
(1)送電を開始する際、無線電力伝送システム内の各種制御回路(例えば、各中継装置におけるインバータ回路を制御するマイクロコントローラ等)が起動した後、すぐに負荷に給電されるため、電圧降下によって制御回路が停止する場合がある。このため、各負荷に安定して電力を供給することができない。
(2)無線電力伝送システム内の各種制御回路が起動した後に一斉に負荷に給電されるので、過渡応答によって負荷に電流が流れすぎる。その結果、負荷は望み通りの動作をすることができない。
図4Aは、比較例の構成における上記の課題をより詳細に説明するための図である。図4Aは、各中継装置内の整流器からインバータ回路に出力される直流(DC)電圧、および負荷に与えられる電圧(負荷電圧)の時間変化の一例を示している。無線電力伝送システムが起動とともに負荷への接続および給電を行う場合、各中継装置が受電した直後に負荷に接続されることになる。その結果、DC電圧が所定の値(例えば、受電装置が要求する電圧の値)に到達していない状態で各中継装置が負荷に接続される。すると、図4Aに示すように、電圧降下によって制御回路の駆動に必要な電圧(制御系の駆動電圧と称する。)を一時的に下回るおそれがある。このような状況になると、中継装置内のインバータ回路の駆動ができなくなり、制御不可能状態が発生する。
本発明者らは、中継装置を介して複数の負荷に給電する無線電力伝送システムにおける上記の課題を見出し、この課題を解決するための構成を検討した。その結果、送電電力を確立させた後、タイミングをずらして負荷への接続を行うことで、上記課題を解決できることに想到した。ここで、「送電電力の確立」とは、受電装置が要求する、安定した動作のために必要な所定の電圧(本明細書において、「受電装置の要求電圧」と称する。)を満足した状態になることを意味する。
図4Bは、送電電力を確立した後に負荷を接続する本開示の実施形態の構成におけるDC電圧および負荷電圧の時間変化の一例を示す図である。この例では、中継装置内の整流回路が出力するDC電圧が受電装置の要求電圧を満足した状態において、負荷への接続が行われる。ここで、受電装置の要求電圧は、負荷の接続に伴って電圧降下が生じたとしても、DC電圧が制御系の駆動電圧を下回らない程度の十分に高い電圧に設定されている。このため、本開示の実施形態によれば、DC電圧が駆動電圧を下回ることなく制御を継続できる。本開示の実施形態ではさらに、送電電力を確立させた後、タイミングをずらして負荷への接続が行われる。これにより、制御不可能状態に陥ることなく、安定した起動が可能である。
(本開示の実施形態の概要)
本開示の一態様に係る無線電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、を有し、
前記中継装置は、
前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
中継側負荷と、
前記中継側整流器と前記中継側負荷との間に配置され、前記中継側整流器と前記中継側負荷との接続/非接続を切替える中継側スイッチ回路と、
前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、を有し、
前記受電装置は、
前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
受電側負荷と、
前記受電側整流器と前記受電側負荷との間に配置され、前記受電側整流器と前記受電側負荷との接続/非接続を切替える受電側スイッチ回路と、を有し、
前記無線電力伝送システムにおいて、
まず、前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを非接続とし且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから前記中継側受電アンテナに前記送電側交流電力が送電され、前記中継側送電アンテナから前記受電側受電アンテナに前記中継側交流電力が送電され、
次に、前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した後、
前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続するタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続する。
上記態様によれば、
受電側直流電力の電圧が受電装置の要求電圧に到達した後で、中継側整流器と中継側負荷との接続、および、受電側整流器と受電側負荷との接続が行われる。さらに、前者の接続と後者の接続とが異なるタイミングで行われる。
このため、比較例における上記課題、すなわち、
(1)送電を開始する際、無線電力伝送システム内の各種制御回路(例えば、各中継装置におけるインバータ回路を制御するマイクロコントローラ等)が起動した後、すぐに負荷に給電されるため、電圧降下によって制御回路が停止する場合がある。このため、各負荷に安定して電力を供給することができない。
(2)無線電力伝送システム内の各種制御回路が起動した後に一斉に負荷に給電されるので、過渡応答によって負荷に電流が流れすぎる。その結果、負荷は望み通りの動作をすることができない。
という課題を解決することができる。
本開示の他の態様に係る無線電力伝送システムは、
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置されたN個(Nは2以上の整数)の中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、を有し、
前記N個の中の1番目の中継装置は、
前記送電側交流電力を受電する1番目の中継側受電アンテナと、
前記送電側交流電力を1番目の中継側直流電力に変換する1番目の中継側整流器と、
前記1番目の中継側直流電力を1番目の中継側交流電力に変換する1番目の中継側インバータ回路と、
1番目の中継側負荷と、
前記1番目の中継側整流器と前記第1番目の中継側負荷との間に配置され、前記1番目の中継側整流器と前記第1番目の中継側負荷との接続/非接続を切替える1番目の中継側スイッチ回路と、
前記1番目の中継側交流電力を無線で送電する1番目の中継側送電アンテナと、を有し、
前記N個の中のi番目(i=2〜N)の中継装置は、
前記i−1番目の中継側交流電力を受電するi番目の中継側受電アンテナと、
前記i−1番目の中継側交流電力を第i番目の中継側直流電力に変換するi番目の中継側整流器と、
前記i番目の中継側直流電力をi番目の中継側交流電力に変換するi番目の中継側インバータ回路と、
i番目の中継側負荷と、
前記i番目の中継側整流器と前記第i番目の中継側負荷との間に配置され、前記i番目の中継側整流器と前記第i番目の中継側負荷との接続/非接続を切替えるi番目の中継側スイッチ回路と、
前記i番目の中継側交流電力を無線で送電するi番目の中継側送電アンテナと、を有し、
前記受電装置は、
前記第N番目の中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記第N番目の中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
受電側負荷と、
前記受電側整流器と前記受電側負荷と間に配置され、前記受電側整流器と前記受電側負荷との接続/非接続を切替える受電側スイッチ回路と、を有し、
前記無線電力伝送システムにおいて、
まず、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路が前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを非接続とし、且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから送電された前記送電側交流電力は、前記i番目(i=1〜N)の中継装置を順次経由して、前記第N番目の交流電力として前記受電側受電アンテナに送電され、
次に、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路がタイミングTi(i=1〜N)で前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを接続し、前記受電側スイッチ回路がタイミングTrで前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続し、前記タイミングTi(i=1〜N)及び前記タイミングTrの少なくとも一部分は異なる。
上記態様によれば、
まず、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路が前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを非接続とし、且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから送電された前記送電側交流電力は、前記i番目(i=1〜N)の中継装置を順次経由して、前記第N番目の交流電力として前記受電側受電アンテナに送電される。次に、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路がタイミングTi(i=1〜N)で前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを接続し、前記受電側スイッチ回路がタイミングTrで前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続する。ここで、前記タイミングTi(i=1〜N)及び前記タイミングTrの少なくとも一部分は異なる。すなわち、前記タイミングTi(i〜1〜N)および前記タイミングTrは、全て同じタイミングではない。
これにより、N個の中継装置および受電装置の全てに電力が伝送された後に各負荷への給電が開始される。また、i番目(i=1〜N)の中継装置における負荷への給電開始のタイミングと、受電装置における負荷への給電開始のタイミングとが(少なくとも一部分において)ずれる。
このため、本態様においても、比較例における上記課題、すなわち、
(1)送電を開始する際、無線電力伝送システム内の各種制御回路(例えばマイコン)が起動した後、すぐに負荷に接続するので、電圧降下によって制御回路が停止する場合がある。その結果、各負荷に安定して給電できない。
(2)無線電力伝送内の各種制御回路が起動した後に一斉に負荷に接続するので、負荷接続時の過渡応答で電流が流れすぎる。その結果、負荷は望み通りの動作をすることができない。
という課題を解決することができる。
ここで、本開示の実施形態における基本的な構成を説明する。
図5Aは、本開示の無線電力伝送システムの一例を模式的に示すブロック図である。このシステムでは、外部電源50に接続された送電装置100から、複数の中継装置200を介して、受電装置300まで無線で電力が伝送される。複数の中継装置200および受電装置300の各々は、負荷400に接続されており、受け取った電力の一部を負荷400に供給する。各中継装置200は、接続された負荷400に電力を供給するとともに、後段の装置(近接する他の中継装置200または受電装置300)に非接触で電力を伝送する。なお、本明細書では、着目する中継装置に対して、送電装置に近い側を「前段」と表現し、受電装置に近い側を「後段」と表現する。
装置間の電力伝送は、送電アンテナと受電アンテナとによって行われる。送電装置100は送電アンテナを備え、受電装置300は受電アンテナを備える。各中継装置200は、受電アンテナおよび送電アンテナの両方を備える。各アンテナは、例えばコイルおよびキャパシタを含む共振回路、または一対の電極を含む回路によって実現され得る。前者は磁界結合による電力伝送に用いられ、後者は電界結合による電力伝送に用いられる。
負荷400は、モータに限られず、例えばカメラや照明装置などの任意の負荷であり得る。負荷400は、接続された中継装置200または受電装置300からの電力によって駆動される。
図5Aに示すシステムは、複数の中継装置200を備えているが、中継装置200の数は1つであってもよい。図5Bは、1つの中継装置200が送電装置100と受電装置300との間に配置された無線電力伝送システムの一例を示している。
以上のような構成により、送電装置100から、少なくとも1つの中継装置200を介して、受電装置300に電力が無線で伝送される。電源50と複数の負荷400とを繋ぐケーブルを用いることなく、各負荷400に個別に電力を供給することができる。さらに、各装置における制御回路が協働して各負荷400への接続のタイミングを適切に調整するため、起動時の動作を安定させることができる。
なお、図5Aおよび図5Bでは、負荷400を、中継装置200または受電装置300とは独立した構成要素として示しているが、負荷400は中継装置200または受電装置300に含まれるものとして取り扱ってもよい。
以下、本開示のより具体的な実施形態を説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。以下の説明において、同一または類似する構成要素については、同じ参照符号を付している。
なお、本明細書においては、わかり易さのため、送電装置に関する用語については「送電側〜」、中継装置に関する用語については「中継側〜」、受電装置に関する用語については「受電側〜」という表現を用いることがある。「送電側」、「中継側」、「受電側」などの用語は、簡潔化のために省略することもある。
(実施形態1)
図6は、本開示の実施形態1における無線電力伝送システムの構成を示すブロック図である。この無線電力伝送システムは、送電装置100と、中継装置200と、受電装置300とを備える。本システムは、図5Bに示す構成に対応しており、送電装置100と受電装置300との間に1つの中継装置200を備えている。本実施形態では、受電装置300から中継装置200の順で、それぞれの負荷395、295に電力が順次供給される。
送電装置100は、外部電源(直流電源)50から供給される直流電力(送電側直流電力)を交流電力(送電側交流電力)に変換して出力する送電側インバータ回路130と、送電側インバータ回路130から出力された交流電力を送出する送電側送電アンテナ140とを備えている。送電装置100は、さらに、送電側インバータ回路130を駆動する送電側パルス出力回路160と、送電側パルス出力回路160を制御する送電側制御回路150と、中継装置200から送信されたデータを復調する送電側復調器180とを備えている。復調器180は、送電側インバータ回路130から出力される交流電圧の振幅の変化を検出することにより、中継装置200から送られてきたデータを復調する。なお、このような振幅変調による通信に代えて、他の方式の通信を行う受信器190および送信器192を備えていてもよい。
中継装置200は、送電側送電アンテナ140と電磁気的に結合し、送電された交流電力(送電側交流電力)を受電する中継側受電アンテナ210と、受電された送電側交流電力を直流電力(中継側直流電力)に変換する中継側整流器220と、中継側直流電力を交流電力(中継側交流電力)に変換する中継側インバータ回路230と、変換された中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナ240とを備える。また、中継装置200は、インバータ回路230を駆動する中継側パルス出力回路260と、中継側パルス出力回路260を制御する中継側制御回路250とを備える。制御回路250は、パルス出力回路260を介してインバータ回路230を制御することにより、直流電力を交流電力に変換する。
中継装置200は、さらに、中継側負荷295と、中継側整流器220と中継側負荷295との間に配置された中継側スイッチ回路255と、中継側整流器220から出力される直流電圧を検出する中継側検出器225とを備える。中継側スイッチ回路255は、1つ以上のスイッチング素子を含み、制御回路250からの制御信号に応答して、スイッチング素子のオン/オフを切り替える。これにより、中継側整流器220と中継側負荷295との接続/非接続が切り替えられる。中継側制御回路250は、中継側検出器225によって検出された直流電圧の値と、予め設定された受電装置300の要求電圧の値との比較結果に基づいて、上記の制御信号を生成し、中継側スイッチ回路255に送出する。
中継装置200は、送電装置100へのデータ送信のための構成要素として、負荷変調回路275と、中継側振幅変調器270とを備える。また、受電装置200からのデータ受信のための構成要素として、中継側復調器280を備える。負荷変調回路275は、受電アンテナ210と整流器220との間に接続され、送信するデータの値に応じて負荷変調回路275の負荷の大きさを変化させる。中継側復調器280は、送電アンテナ240に印加される交流電圧の振幅の変化を検出して後段の受電装置300から送られてきたデータを復調する。これらの構成要素に変えて、他の方式による通信を行う送信器292および受信器290を用いてもよい。
受電装置300は、中継側送電アンテナ240から伝送された中継側交流電力を受け取る受電側受電アンテナ310と、受電アンテナ310が受け取った交流電力を直流電力(受電側直流電力)に変換して出力する受電側整流器320と、受電側負荷395と、受電側整流器320と受電側負荷395との間に配置された受電側スイッチ回路355とを備えている。受電側スイッチ回路355は、1つ以上のスイッチング素子を含む。受電側制御回路350からの制御信号に応答して、スイッチング素子のオン/オフを切り替えることにより、受電側整流器320と受電側負荷395との接続/非接続を切替える。制御信号は、受電側検出器325が検出した受電側直流電力の大きさと、受電装置300の要求電圧との比較結果に基づいて生成される。
受電装置300は、さらに、受電アンテナ310と整流器320との間に接続された負荷変調回路375と、負荷変調回路375を制御して受電アンテナ310が受け取った交流電力の振幅を変調させる受電側振幅変調器370とを備えている。振幅変調方式とは異なる方式の通信を行う送信器392および受信器390を別途備えていてもよい。
送電側送電アンテナ140、中継側受電アンテナ210、中継側送電アンテナ240、および受電側受電アンテナ310の各々は、例えばコイルおよびコンデンサを含む共振回路によって実現され得る。図7は、直列共振回路の構成を有するアンテナ140、240、210、310の等価回路の一例を示している。図示される例に限らず、各アンテナは並列共振回路の構成を有していてもよい。本明細書において、送電アンテナにおけるコイルを送電コイルと呼び、受電アンテナにおけるコイルを受電コイルと呼ぶことがある。このようなアンテナによれば、送電コイルと受電コイルとの間の誘導結合(即ち磁界結合)によって電力が無線で伝送される。各アンテナは、磁界結合の代わりに電界結合を利用して電力を無線で伝送する構成を備えていてもよい。その場合には、各アンテナは、送電または受電のための2つの電極と、インダクタおよびキャパシタを含む共振回路とを備え得る。電界結合を利用した送電アンテナおよび受電アンテナは、例えば工場内の搬送ロボットのような移動する機器に電力を無線で伝送する場合に好適に利用され得る。
受電装置300は、例えば、ロボットアームの先端部または監視カメラの回転部などであり得る。送電装置100は、中継装置200に無線で電力を供給する装置であり、例えば、ロボットアームの根元側の部分、または監視カメラの固定部に搭載され得る。中継装置200は、例えば、ロボットアームの根元側の部分と先端部とを繋ぐ部分、または監視カメラの固定部と回転部とを繋ぐ部分であり得る。
各負荷は、例えば、ロボットアームの先端に搭載されたアクチュエータなどのモータを含む機器、または、監視カメラの回転部に搭載されたCCDカメラや照明装置等の撮像装置であり得る。各負荷は、中継側整流器220または受電側整流器320にスイッチ回路255または355を介して接続され、直流電力によって駆動される。
各整流器は、例えば単相全波整流回路または単相半波整流回路等の公知の整流回路であり得る。各インバータ回路は、例えばフルブリッジ型またはハーフブリッジ型の公知のインバータ回路であり得る。各パルス出力回路は、例えば公知のゲートドライバ回路であり得る。各制御回路は、例えばマイクロコントローラ(マイコン)などの、プロセッサおよびメモリを含む集積回路であり得る。メモリに格納された制御プログラムをプロセッサが実行することにより、後述する動作が実行される。制御回路150、250、350の各々は、他の構成要素と一体化された回路の一部であってもよい。
図8は、中継側インバータ回路230の構成例を示す図である。インバータ回路230は、パルス出力回路260から供給されたパルス信号に応じて導通/非導通の状態を変化させる複数のスイッチング素子S1〜S4を有する。各スイッチング素子の導通/非導通の状態を変化させることにより、入力された直流電力を交流電力に変換することができる。図8に示す例では、4つのスイッチング素子S1〜S4を含むフルブリッジ型のインバータ回路が用いられている。この例では、各スイッチング素子はIGBT(Insulated−gate bipolar transistor)であるが、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)などの他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。
図8に示す例では、4つのスイッチング素子S1〜S4のうち、スイッチング素子S1およびS4(第1スイッチング素子対と称する。)は、供給された直流電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する。一方、スイッチング素子S2およびS3(第2スイッチング素子対と称する。)は、供給された直流電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する。パルス出力回路260は、制御回路250からの指示に従い、4つのスイッチング素子S1〜S4のゲートにパルス信号を供給する。この際、第1スイッチング素子対(S1およびS4)に供給する2つのパルス信号の位相差、および第2スイッチング素子対(S2およびS3)に供給する2つのパルス信号の位相差を調整することにより、振幅制御を行うことができる。
図9は、中継側インバータ回路230の他の構成例を示す図である。この例におけるインバータ回路230は、ハーフブリッジ型のインバータ回路である。ハーフブリッジ型のインバータ回路を用いる場合には、前述の位相制御は適用できない。この場合には、各スイッチング素子に入力されるパルス信号のデューティ比を制御することによって電圧の振幅を制御できる。
図9に示すインバータ回路230は、2つのスイッチング素子S1、S2と2つのキャパシタとを含むハーフブリッジ型のインバータ回路である。2つのスイッチング素子S1、S2と、2つのキャパシタC1、C2とは、並列に接続されている。送電アンテナ240の一端は2つのスイッチング素子S1、S2の間の点に接続され、他端は2つのキャパシタC1、C2の間の点に接続されている。
制御回路250およびパルス出力回路260は、スイッチング素子S1、S2を交互にオンにするように、パルス信号を各スイッチング素子に供給する。これにより、直流電力が交流電力に変換される。
この例では、パルス信号のデューティ比(即ち、1周期のうち、オンにする期間の割合)を調整することにより、出力電圧Vの出力時間比(即ち、1周期のうち、ゼロではない値をとる期間の割合)を調整できる。これにより、送電アンテナ240に入力される交流電力の電圧の振幅を調整することができる。このようなデューティ制御は、図8に示すようなフルブリッジ型のインバータ回路を用いた場合も同様に適用できる。
なお、上記の例では、中継側インバータ回路230の構成および制御方法を例示したが、同様の構成および制御は、送電側インバータ回路130についても同様に適用できる。
図10Aは、負荷変調回路275の構成例を示す図である。図示される負荷変調回路275は、受電アンテナ210と整流器220との間に接続されている。負荷変調回路275は、受電アンテナ210に対して並列に接続された2つのスイッチおよび2つのキャパシタと、2つのキャパシタの間の点とグランドとの間に接続された抵抗器とを含む。負荷変調回路275は、振幅変調器270からの制御信号に基づき、2つのスイッチの開閉状態を切り替えることにより、負荷変調を行う。より具体的には、2つのスイッチのオンおよびオフの状態を切り替えることによって負荷400に向かう経路とは別に電流が流れる経路を開いたり閉じたりすることにより、回路全体の負荷の大きさを変化させる。これにより、送電装置100に情報を伝達することができる。
図6に示す構成例では、負荷変調回路275は整流器220の前段に配置されているが、整流器220の後段に配置されていてもよい。図10Bは、そのように配置された負荷変調回路275の例を示す図である。この負荷変調回路275は、整流器220と負荷400との間に接続されている。負荷変調回路275は、整流器220に対して並列に接続された抵抗器とスイッチとを含む。振幅変調器270からの制御信号に基づき、スイッチのオンおよびオフの状態を切り替えることにより、受電装置全体の負荷を変化させることができる。
図10Aおよび図10Bは中継側振幅変調器270および中継側負荷変調回路275の構成例を示しているが、受電側振幅変調器370および受電側負荷変調回路375についても、同様の構成を有する。
このような構成により、本実施形態の無線電力伝送システムは、電力を無線で伝送しながら、データを隣接する装置間で通信できる。送信されるデータの種類は、後述する安定通知、到達情報、先端通電完了通知などの情報であり得る。あるいは、回路内の電力値もしくは電圧値を示す情報、接続されている負荷からの制御信号もしくは異常を示す信号、または指令に対する応答信号や画像(映像)データであってもよい。
次に、本実施形態における無線電力伝送システムの動作を説明する。
本実施形態の無線電力伝送システムにおいては、中継側スイッチ回路255が中継側整流器220と中継側負荷295とを非接続とし、且つ、受電側スイッチ回路355が受電側整流器330と受電側負荷395とを非接続とした状態から電力伝送が開始する。この状態で、送電側送電アンテナ140から中継側受電アンテナ210に送電側交流電力が送電され、さらに、中継側送電アンテナ240から受電側受電アンテナ310に中継側交流電力が送電される。
すなわち、中継側スイッチ回路255および受電側スイッチ回路355が共に非導通(オフ)の状態で、まず電力が伝送される。すると、やがて受電側直流電力の電圧が、受電装置300の要求電圧に到達する。ここで、受電装置300の要求電圧とは、受電装置に予め設定された所定の電圧の値を意味する。この要求電圧は、受電装置に接続された受電側負荷に電力を供給しても、受電装置内の受電制御回路(例えばマイコン)の駆動電圧を下回らない程度の十分に高い値に設定される。
次に、受電側直流電力の電圧が受電装置の要求電圧に到達した後、中継側スイッチ回路255がタイミングT1で中継側整流器220と中継側負荷295とを接続し、タイミングT1とは異なるタイミングT2で受電側スイッチ回路355が受電側整流器330と受電側負荷395とを接続する。
本実施形態では、タイミングT1はタイミングT2よりも遅い。すなわち、後ろ(先端側)から順に負荷に給電される。以上をまとめると、本実施形態における動作の流れは、以下(1)〜(5)のようになる。
(1)中継側スイッチ回路255が中継側整流器220と中継側負荷295とを非接続とし、且つ受電側スイッチ回路355が受電側整流器と受電側負荷とを非接続とする。
(2)送電側送電アンテナ140から中継側受電アンテナ210に送電側交流電力が送電され、中継側送電アンテナ240から受電側受電アンテナ310に中継側交流電力が送電される。
(3)受電側直流電力の電圧が受電装置300の要求電圧に到達する。
(4)受電側スイッチ回路355が受電側整流器330と受電側負荷395とを接続する。
(5)中継側スイッチ回路255が中継側整流器230と中継側負荷295とを接続する。
上記(4)の後、受電装置300は、受電側直流電力が安定した後、すなわち、受電側直流電力の時間変化が所定の範囲内になった後、そのことを示す情報(本明細書において「安定通知」と称する。)を中継装置200に送信してもよい。中継側制御回路250は、安定通知を受信したことをトリガーとして、中継側スイッチ回路255をオフからオンに切り替えることができる。このような安定通知の送信および受信は、受電側振幅変調器370および受電側負荷変調回路375と、中継側復調器280とによって行われ得る。これらに代えて、受電装置300における送信器392と中継装置200における受信器290とを用いて行ってもよい。
次に、本実施形態における動作のより具体的な例を説明する。以下の説明では、一例として、図11Aに示す構成を想定する。
図11Aは、本実施形態の無線電力伝送システムをロボットアームに適用した場合の構成を模式的に示す図である。このロボットアームは、根元部の送電装置100と、先端部の受電装置300と、それらの間の中継装置200とを備える。ここで、各装置において、送電に関する回路要素のまとまりを送電回路と呼び、受電に関する回路要素のまとまりを受電回路と称する。すなわち、送電回路は、インバータ回路および送電アンテナ等の送電に関する構成要素を含む。一方、受電回路は、受電アンテナおよび整流器等の受電に関する構成要素を含む。図11Aに示す送電装置100は、送電側送電回路145を有する。中継装置200は、中継側受電回路205と、中継側負荷295と、中継側送電回路245とを有する。受電装置300は、受電側受電回路305と、受電側負荷395とを有する。
図11Bは、本実施形態における起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。図11Bは、各部への電力の供給(起動)の順序と、負荷に給電した後の安定通知のタイミングとを示している。電源を投入後、各制御回路に供給される電圧が所定の電圧(前述の制御系の駆動電圧)を上回ると、制御回路が起動し、インバータ回路が駆動されて電力伝送が開始される。なお、制御回路250、350は、それぞれ、整流回路275、375に接続され、整流回路275、375から出力される直流電力によって駆動される。送電側制御回路150は、電源50から出力される直流電力によって駆動される。電力は、送電側送電回路145、中継側受電回路205、中継側送電回路245、受電側受電回路305の順に伝送される。この間、中継側スイッチ回路255および受電側スイッチ回路355は非接続(オフ)の状態に保たれている。受電側受電回路305が電力を受け取った後、受電側制御回路350は、受電側検出器325によって検出された受電側直流電力の電圧値が、所定の閾値(前述の受電装置300の要求電圧)を上回っているかを判断する。受電側直流電力の電圧値が所定の閾値を上回ったと判断すると、受電側制御回路350は、受電側スイッチ回路355に制御信号を送り、オンに切り替える。これにより、受電側負荷395に電力が供給される。その後、受電側制御回路350は、受電側直流電力の電圧の時間的な変動が所定の範囲内に収まったことを検出すると、安定通知を中継装置200に送信する。この安定通知は、受電側制御回路350が受電側振幅変調器370に安定通知を示すデータの送信を指示することによって送信される。中継側制御回路250は、中継側復調器280が検出した電圧の振幅の変動に基づいて、送信された安定通知を読み取る(受信する)。中継側制御回路250は、安定通知の受信後、中継側スイッチ回路255に制御信号を送り、オンに切り替える。これにより、中継側負荷295に電力が供給される。
以上のように、本実施形態では、受電側直流電力の電圧が受電装置300の要求電圧に到達した後に、受電側負荷395、中継側負荷295の順に給電される。このため、中継側負荷295と受電側負荷395とに同時に給電される場合に生じる急激な電圧降下を抑制できる。その結果、急激な電圧降下に起因する制御系(中継側制御回路250および受電側制御回路350など)の動作の停止を回避することができる。
本実施形態では、中継装置200の数が1つであるが、送電装置100と受電装置300との間に複数の中継装置200を配置してもよい。以下、そのような無線電力伝送システムの例を説明する。
図12は、複数の中継装置200を備える無線電力伝送システムの一例を示す図である。この無線電力伝送システムは、送電装置100(不図示)と、受電装置300(不図示)と、送電装置100と受電装置300の間に配置され、送電装置100から近い順番に1番目からN番目まで順序付けられたN個(Nは2以上の整数)の中継装置200とを備える。図12には、N個(Nは2以上の整数)の中継装置のうちのi−1番目(i=2〜N)およびi番目の中継装置のみが例示されている。各中継装置200の構成は、図6に示す中継装置200の構成と同じである。また、図12には示されていない送電装置100および受電装置300の構成も、図6に示す送電装置100および受電装置300の構成とそれぞれ同じである。
図12に示す無線電力伝送システムは、まず、i番目(i=1〜N)の中継側スイッチ回路255がi番目(i=1〜N)の中継側整流器220とi番目(i=1〜N)の中継側負荷295とを非接続とし、且つ受電側スイッチ回路355が受電側整流器320と受電側負荷395とを非接続とした状態で、送電側送電アンテナ140から送電された送電側交流電力は、i番目(i=1〜N)の中継装置を順次経由して、N番目の交流電力として受電側受電アンテナ310に送電される。次に、i番目(i=1〜N)のスイッチ回路がタイミングTi(i=1〜N)でi番目(i=1〜N)の中継側整流器220とi番目(i=1〜N)の中継側負荷295とを接続し、受電側スイッチ回路は、タイミングTrで受電側整流器320と受電側負荷395とを接続する。ここで、タイミングTi(i=1〜N)及びタイミングTrの少なくとも一部分は異なる。本実施形態では、特に、後ろ(受電装置300の側)から順にタイミングをずらして負荷に給電する例を説明する。すなわち、Tr<TN<TN-1<・・・<T1の場合の例を説明する。
図12に示す無線電力伝送システムは、例えば以下の動作を行う。
(1)各中継装置200における中継側整流器220および中継側負荷295を非接続(オフ)にし、受電側整流器320および受電側負荷395を非接続(オフ)にした状態で送電を開始する。
(2)受電側直流電力の電圧が受電装置300の要求電圧に到達した後、受電装置300が受電側負荷395に受電側直流電力を供給する。
(3)受電装置300の受電側直流電力が安定した後、「安定通知」を受電装置300からN番目の中継装置に送信し、N番目の中継側負荷に電力を供給する。
(4)N番目の中継側直流電力が安定した後、「安定通知」をN番目の中継装置からN−1番目の中継装置に送信し、N−1番目の中継側負荷に電力を供給する。
(5)以後、(4)と同様の動作を、中継装置の番号を減少させながら、1番目の中継側負荷に電力が供給されるまで繰り返す。
次に、本実施形態における動作のより具体的な例を説明する。ここでは、図13Aに示すロボットアームの構成を想定する。このロボットアームは、中継装置200が複数である点を除いて、図11Aに示す構成と同様である。
図13Bは、この例における起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。図13Bは、各部への電力の供給(起動)の順序と、負荷に給電した後の安定通知のタイミングとを示している。電源を投入後、各制御回路に供給される電圧が所定の電圧(前述の制御系の駆動電圧)を上回ると、制御回路が起動し、インバータ回路が駆動されて電力伝送が開始される。電力は、送電装置100、1番目の中継装置、・・・、N番目の中継装置、受電装置300の順に伝送される。この間、各中継装置200における中継側スイッチ回路255および受電側スイッチ回路355は非接続(オフ)の状態に保たれている。受電側受電回路305が電力を受け取った後、受電側制御回路350は、受電側検出器325によって検出された受電側直流電力の電圧値が、所定の閾値(前述の受電装置300の要求電圧)を上回っているかを判断する。受電側直流電力の電圧値が所定の閾値を上回ったと判断すると、受電側制御回路350は、受電側スイッチ回路355に制御信号を送り、オンに切り替える。これにより、受電側負荷395に電力が供給される。その後、受電側制御回路350は、受電側直流電力の電圧の時間的な変動が所定の範囲内に収まったことを検出すると、安定通知をN番目の中継装置200に送信する。この安定通知は、受電側制御回路350が受電側振幅変調器370に安定通知を示すデータの送信を指示することによって送信される。N番目の中継側制御回路250は、N番目の中継側復調器280が検出した電圧の振幅の変動に基づいて、送信された安定通知を読み取る(受信する)。N番目の中継側制御回路250は、安定通知の受信後、N番目の中継側スイッチ回路255に制御信号を送り、オンに切り替える。これにより、N番目の中継側負荷295に電力が供給される。その後、N番目の中継側制御回路250は、中継側直流電力の電圧の時間的な変動が所定の範囲内に収まったことを検出すると、安定通知をN−1番目の中継装置200に送信する。以後、同様の動作が、N−1番目の中継装置200から1番目の中継装置200まで、順に繰り返される。
このように、本実施形態の無線電力伝送システムは、要約すれば以下の動作を行う。
(1)負荷を除いた無線電力伝送システムの部分のみを先に起動する。各中継装置200は、電力を受電したら、直ちに受電装置300の側(先端側)へ電力を伝送する。
(2)先端(受電装置300)まで制御系が起動したら、先端側から負荷を順次接続する。
(3)各中継装置200は、負荷295に接続後、電圧が安定するまで待機し、安定したら前段に通知する。なお、この待機の時間は、予め設定された一定の時間であってもよい。
(4)根元(1番目の中継装置)の負荷が接続されるまで、(3)の動作を繰り返す。
本実施形態の動作は、受電側300から送電側100に向かう一方向の通信(例えば、前述の負荷変調方式の通信)で実現可能であるという利点がある。
無線電力伝送システムは、前述のように、重負荷等による急激な電流引き込みに弱いが、本実施形態のように、同時に接続される負荷の数を限定することで起動時の過渡応答を抑制できる。このため、起動を安定化することができる。
図14は、負荷接続後にDC電圧が低下する現象と、負荷接続時にDC電流が増加する現象(電流引き込み)とを示している。負荷への接続を行うと、図示されるような電圧の低下と電流の増加とが生じる。そこで、本実施形態における各中継側制御回路250および受電側制御回路350は、DC電圧が低下してから所定の値に復帰したときに給電が安定したと判断し、安定通知を送信する。DC電圧の代わりに、DC電流を検出し、DC電流が増加してから所定の値に復帰したときに給電が安定したと判断してもよい。
本実施形態によれば、先端まで通電してからモータ等の負荷に電力供給が開始されるので、負荷を除く電力伝送部分(電源系と称する)のどこかに異常があったときに、負荷に給電することなく、電源系の起動を停止できる。
図15は、そのような異常時の動作の一例を示すシーケンス図である。ここでは中継装置が複数の場合を想定するが、中継装置が1個の場合も同様の動作を適用できる。
例えばN番目の中継装置における中継側制御回路250の起動において異常が発生した場合、異常を示す通知(異常通知と称する。)を前段の中継装置に送信してもよい。各中継装置は、異常通知を送電装置100まで順次送信し、送電装置100はそれを受けて起動シーケンスを停止することができる。
受電装置300まで起動シーケンスが進行して、負荷への接続まで至ったものの、負荷接続後に電圧が安定しない場合にも同様の異常通知を行い、送電を停止させてもよい。
(実施形態2)
次に、本開示の第2の実施形態を説明する。
本実施形態は、送電装置100に近い側から順に負荷に給電する点で、実施形態1と異なる。本実施形態における物理的な構成は、実施形態1の構成(図6、12等)と同じである。
まず、中継装置200が1つの場合の動作を説明する。ここでも図6および図11Aに示す構成を想定する。
本実施形態における無線電力伝送システムは、以下の動作を行う。
(1)中継側整流器220と中継側負荷295とを非接続(オフ)、受電側整流器330と受電側負荷395とを非接続(オフ)にした状態で送電を開始する。
(2)受電側DC電力の電圧が受電装置300の要求電圧に到達した後、第1情報(到達情報)を受電装置300から中継装置200に送信する。
(3)中継側制御回路250が、中継側スイッチ回路255を制御して中継側負荷295に中継側DC電力を供給する。
(4)中継装置200の中継側DC電力の電圧が安定した後、安定したことを示す情報(安定通知)を中継装置200から受電装置300に送信する。
(5)受電側制御回路350が、受電側スイッチ回路355を制御して受電側負荷395に受電側DC電力を供給する。
なお、本実施形態では、双方向性の通信が必要であるため、中継装置200および受電装置300の両方が送信および受信の機能を備えている必要がある。この通信には、例えば図6に示されている送信器292、392および受信器290、390が使用され得る。情報通信の方式は特定の方式に限定されず、任意の方法でよい。振幅変調方式に限らず、例えば、周波数変調方式や、無線LANまたはZigbee(登録商標)等の無線方式でもよい。
図16は、本実施形態における起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。図16は、各部への電力の供給(起動)の順序と、負荷に給電した後の到達情報および安定通知のタイミングとを示している。電源を投入後、各制御回路に供給される電圧が所定の電圧(前述の制御系の駆動電圧)を上回ると、制御回路が起動し、インバータ回路が駆動されて電力伝送が開始される。電力は、送電側送電回路145、中継側受電回路205、中継側送電回路245、受電側受電回路305の順に伝送される。この間、中継側スイッチ回路255および受電側スイッチ回路355は非接続(オフ)の状態に保たれている。受電側受電回路305が電力を受け取った後、受電側制御回路350は、受電側検出器325によって検出された受電側直流電力の電圧値が、所定の閾値(前述の受電装置300の要求電圧)を上回っているかを判断する。受電側直流電力の電圧値が所定の閾値を上回ったと判断すると、受電側制御回路350は、到達情報を中継装置200に送信する。到達情報は、受電側制御回路350が受電側振幅変調器370に到達情報の送信を指示することによって送信される。中継側制御回路250は、中継側復調器280が検出した電圧の振幅の変動に基づいて、送信された到達情報を読み取る。中継側制御回路250は、到達情報の受信後、中継側スイッチ回路255に制御信号を送り、オンに切り替える。これにより、中継側負荷295に電力が供給される。その後、中継側制御回路250は、中継側直流電力の電圧の時間的な変動が所定の範囲内に収まったことを検出すると、安定通知を受電装置300に送信する。この安定通知は、例えば、中継側制御回路250が中継側送信器292に安定通知を示すデータの送信を指示することによって送信され得る。受電側制御回路350は、受電側受信器390が中継装置200からの安定通知を受信すると、受電側スイッチ回路355に制御信号を送り、オンに切り替える。これにより、受電側負荷395に電力が供給される。
以上の動作は、中継装置200の数が複数の場合でも同様に適用できる。以下、中継装置200の数が複数である場合の動作の例を説明する。ここでも実施形態1と同様、図12および図13Aに示す構成を想定する。
図17は、この例における起動時の動作の一例を示すシーケンス図である。この例では、まず、全てのスイッチ回路がオフになっている状態で、送電装置100からN個の中継装置200を経て受電装置300まで電力が伝送される。受電側制御回路350は、受電側検出器325によって検出された受電側直流電力の電圧値が、所定の閾値(前述の受電装置300の要求電圧)を上回っているかを判断する。受電側直流電力の電圧値が所定の閾値を上回ったと判断すると、受電側制御回路350は、そのことを示す第1情報(先端通電完了通知と称する。)を、1番目の中継装置に送信する。先端通電完了通知は、例えば、受電側制御回路350が受電側送信器392に、1番目の中継装置における中継側受信器290への先端通電完了通知の送信を指示することによって送信され得る。あるいは、受電側振幅変調器370および各中継装置200における中継側振幅変調器270を用いて情報を順次送信してもよい。1番目の中継装置が先端通電完了通知を受信すると、1番目の中継側制御回路250は、1番目の中継側スイッチ回路255に制御信号を送り、オンに切り替える。これにより、1番目の中継側負荷295に電力が供給される。その後、1番目の中継側制御回路250は、1番目の中継側直流電力の電圧の時間的な変動が所定の範囲内に収まったことを検出すると、安定通知を2番目の中継装置に送信する。2番目の中継側制御回路250は、安定通知を受信すると、2番目の中継側スイッチ回路255をオンに切り替える。そして、2番目の中継側直流電力の電圧が安定したと判断すると、安定通知を3番目の中継装置に送信する。以後、同様に、スイッチ回路のオン(即ち、負荷への接続)および安定通知の送信が、N番目の中継装置まで順に行われ、最後に受電装置300の負荷への給電が行われる。
本実施形態においても、受電装置300まで通電が完了してから、負荷への給電が順番に行われるため、起動時の過渡応答を抑制し、起動を安定化することができる。
(実施形態3)
次に、本開示の第3の実施形態を説明する。
本実施形態では、送電装置100が、中継装置200および受電装置300を制御する点で、実施形態1、2とは異なっている。各負荷の動作状態を送電側制御回路150が一元的に管理する形態では、このような動作が適している。送電装置100は、直流電源50を含む電源コントロール装置の一部であってもよい。そのような電源コントロール装置は、複数の負荷の状態を一元的に管理し、個別に制御することができる。
図6に示すように、中継装置200が1個の構成における本実施形態の動作を説明する。
本実施形態における無線電力伝送システムは、要約すれば、以下の動作を行う。
(1)受電側制御回路350が、送電側制御回路150に、受電側直流電力の電圧が受電装置200の要求電圧に到達した旨の通知(先端通電完了通知)を送信する。
(2)送電側制御回路150が、受電側制御回路350から、先端通電完了通知を受信した後、中継側制御回路250に、中継側整流器220と中継側負荷295とを接続させるタイミングT1とは異なるタイミングT2で受電側制御回路350に、受電側整流器320と受電側負荷395とを接続させる。
図18は、本実施形態における動作の一例を示すシーケンス図である。図18に示されるように、全てのスイッチ回路がオフの状態で、電力が受電装置300まで伝送される。受電側制御回路350は、受電電力が安定すると、先端通電完了通知を送電装置100に送信する。送電側制御回路150は、先端通電完了通知の受信後、中継装置200に接続を指示する情報(接続命令)を送信する。中継側制御回路250は、この接続命令を受けて、中継側スイッチ回路255をオンにし、中継側負荷295への給電を開始する。その後、中継側DC電力が安定するまで待機し、安定後に中継側制御回路250は安定通知を送電装置100に送る。送電側制御回路150は、安定通知を受信すると、受電装置200に接続命令を送る。受電側制御回路350は、接続命令を受けて、受電側スイッチ回路355をオンにし、受電側負荷395への給電を開始する。受電側DC電力が安定するまで待機し、安定後に受電側制御回路350は、安定通知を送電装置100に送信する。以上の動作において、各種情報の送受信は、任意の方法で行われ得る。
図18では中継装置200の負荷295に先に電力が供給されているが、受電装置300の負荷395に先に電力を供給してもよい。給電のタイミングは、送電装置100における制御回路150が任意に判断してよい。
図19は、中継装置200が複数の構成(図12)における起動シーケンスの一例を示す図である。この例でも同様に、受電装置300への通電が完了すると、受電側制御回路350は、先端通電完了通知を送電側制御回路150に送信する。送電側制御回路150は、先端通電完了通知を受信すると、まだ負荷へ接続していないいずれかの中継装置200または受電装置300に接続命令を出す。接続命令を受けた中継装置200または受電装置300は、スイッチ回路をオンにして、負荷への接続を行う。負荷への接続を行った中継装置200または受電装置300は、出力安定後、安定通知を送電装置100に送信する。安定通知を受けて、送電装置100は、まだ負荷に接続していない中継装置200または受電装置300へ接続命令を出す。以後、全ての中継装置200および受電装置300の負荷への給電が完了するまで、同様の動作を繰り返す。
本実施形態によれば、送電装置100が各中継装置200および受電装置300の負荷への給電を一元的に制御できる。このため、実施形態1、2において説明した起動時の動作の安定化の効果に加えて、より柔軟に各負荷を駆動できるという利点がある。上記の例では、複数の負荷に1つずつ給電しているが、例えば複数の負荷のグループごとに給電するといった制御も可能である。複数の負荷の接続のタイミングは、上記の例に限定されず、全ての負荷の接続のタイミングが同時でない限り、任意のタイミングであってよい。
以上のように、本開示は、以下の項目に記載の無線電力伝送システムおよび送電装置を含む。
[項目1]
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、を有し、
前記中継装置は、
前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
中継側負荷と、
前記中継側整流器と前記中継側負荷との間に配置され、前記中継側整流器と前記中継側負荷との接続/非接続を切替える中継側スイッチ回路と、
前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、を有し、
前記受電装置は、
前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
受電側負荷と、
前記受電側整流器と前記受電側負荷との間に配置され、前記受電側整流器と前記受電側負荷との接続/非接続を切替える受電側スイッチ回路と、を有し、
前記無線電力伝送システムにおいて、
まず、前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを非接続とし且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから前記中継側受電アンテナに前記送電側交流電力が送電され、前記中継側送電アンテナから前記受電側受電アンテナに前記中継側交流電力が送電され、
次に、前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した後、
前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続するタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続する、
無線電力伝送システム。
上記態様によれば、
受電側直流電力の電圧が受電装置の要求電圧に到達した後で、中継側整流器と中継側負荷との接続、および、受電側整流器と受電側負荷との接続が行われる。さらに、前者の接続と後者の接続とが異なるタイミングで行われる。
このため、起動時の動作をより安定にすることができる。
[項目2]
前記中継装置は、更に、前記中継側スイッチ回路を制御する中継側制御回路を有し、
前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
前記送電装置は、更に、前記中継側制御回路と前記受電側制御回路とを制御する送電側制御回路を有し、
前記受電側制御回路は、前記送電側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の完了通知を送信し、
前記送電側制御回路は、
前記受電側制御回路から、前記完了通知を受信した後、
前記中継側制御回路を用いて前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続させるタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側制御回路を用いて前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させる、
項目1に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、
前記送電側制御回路は、
前記受電側制御回路から、前記完了通知を受信した後、
前記中継側制御回路を用いて前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続させるタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側制御回路を用いて前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させる。
これにより、送電装置が中継装置および受電装置を制御する構成における起動時の動作の安定化を図ることができる。
[項目3]
前記タイミングT1は、前記タイミングT2より早い、
項目1または2のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、送電装置の側(前側)から順に負荷に給電されるため、制御が簡単であるという利点がある。
[項目4]
前記タイミングT1は、前記タイミングTより遅い、
項目1または2のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、受電装置の側(後ろ側)から順に負荷に給電されるため、例えば双方向の通信の機能を実装しなくても実現可能であるという利点がある。
[項目5]
前記中継装置は、更に、前記中継側スイッチ回路を制御する中継側制御回路を有し、
前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
前記受電側制御回路は、前記中継側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の完了通知を送信し、
前記中継側制御回路は、
前記完了通知を受信した後、
前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続させるタイミングT1より遅いタイミングT2で前記受電側制御回路を用いて前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させる、
項目1に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、送電装置の側(前側)から順に付加に給電されるため、制御がシンプルであると言う利点がある。
[項目6]
前記受電装置は、更に、前記受電側直流電力の電圧を検出する受電側検出器と、
前記受電側検出器が検出した前記受電側直流電力の電圧に基づいて前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の前記受電側負荷の要求電圧に到達したか否かを判断する受電側制御回路と、を有する、
項目1〜5のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、受電側制御回路は、受電側直流電力の電圧が受電装置の受電側負荷の要求電圧に到達した場合に、完了通知を中継装置または送電装置に送信することができる。この完了通知を受けた中継装置または送電装置は、負荷への接続を安定して実行することができる。
[項目7]
送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置されたN個(Nは2以上の整数)の中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
前記送電装置は、
外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、を有し、
前記N個の中の1番目の中継装置は、
前記送電側交流電力を受電する1番目の中継側受電アンテナと、
前記送電側交流電力を1番目の中継側直流電力に変換する1番目の中継側整流器と、
前記1番目の中継側直流電力を1番目の中継側交流電力に変換する1番目の中継側インバータ回路と、
1番目の中継側負荷と、
前記1番目の中継側整流器と前記第1番目の中継側負荷との間に配置され、前記1番目の中継側整流器と前記第1番目の中継側負荷との接続/非接続を切替える1番目の中継側スイッチ回路と、
前記1番目の中継側交流電力を無線で送電する1番目の中継側送電アンテナと、を有し、
前記N個の中のi番目(i=2〜N)の中継装置は、
前記i−1番目の中継側交流電力を受電するi番目の中継側受電アンテナと、
前記i−1番目の中継側交流電力を第i番目の中継側直流電力に変換するi番目の中継側整流器と、
前記i番目の中継側直流電力をi番目の中継側交流電力に変換するi番目の中継側インバータ回路と、
i番目の中継側負荷と、
前記i番目の中継側整流器と前記第i番目の中継側負荷との間に配置され、前記i番目の中継側整流器と前記第i番目の中継側負荷との接続/非接続を切替えるi番目の中継側スイッチ回路と、
前記i番目の中継側交流電力を無線で送電するi番目の中継側送電アンテナと、を有し、
前記受電装置は、
前記第N番目の中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
前記第N番目の中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
受電側負荷と、
前記受電側整流器と前記受電側負荷と間に配置され、前記受電側整流器と前記受電側負荷との接続/非接続を切替える受電側スイッチ回路と、を有し、
前記無線電力伝送システムにおいて、
まず、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路が前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを非接続とし、且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから送電された前記送電側交流電力は、前記i番目(i=1〜N)の中継装置を順次経由して、前記第N番目の交流電力として前記受電側受電アンテナに送電され、
次に、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路がタイミングTi(i=1〜N)で前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを接続し、前記受電側スイッチ回路がタイミングTrで前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続し、前記タイミングTi(i=1〜N)及び前記タイミングTrの少なくとも一部分は異なる、
無線電力伝送システム。
上記態様によれば、
、N個の中継装置および受電装置の全てに電力が伝送された後に各負荷への給電が開始される。また、i番目(i=1〜N)の中継装置における負荷への給電開始のタイミングと、受電装置における負荷への給電開始のタイミングとが(少なくとも一部分において)ずれる。
このため、本態様においても、起動時の動作を安定化させることができる。
[項目8]
前記i番目(i=1〜N)の中継装置は、更に、前記i番目(i=1〜N)の中継側スイッチ回路を制御するi番目(i=1〜N)の中継側制御回路を有し、
前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
前記送電装置は、更に、前記i番目(i=1〜N)の中継側制御回路及び前記受電側制御回路を制御する送電側制御回路を有し、
前記受電側制御回路は、前記送電側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の完了通知を送信し、
前記送電側制御回路は、
前記受電側制御回路から、前記完了通知を受信した後、
前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路をタイミングTi(i=1〜N)でONして前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを接続させ、及び、前記受電側スイッチ回路をタイミングTrでONして前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させ、前記タイミングTi(i=1〜N)及び前記タイミングTrの少なくとも一部分を異ならせる、
項目7に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、
前記送電側制御回路は、
前記受電側制御回路から、前記完了通知を受信した後、
前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路をタイミングTi(i=1〜N)でONして前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを接続させ、かつ、前記受電側スイッチ回路をタイミングTrでONして前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させ、前記タイミングTi(i=1〜N)及び前記タイミングTrの少なくとも一部分を異ならせる。
これにより、送電装置が中継装置および受電装置を制御する構成における起動時の動作の安定化を図ることができる。
[項目9]
前記タイミングTi(i=2〜N)は、前記タイミングTi−1より早く、
前記タイミングTrは、前記タイミングTNより早い、
項目7または8のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、受電装置の側(後ろ側)から順に負荷に給電されるため、例えば双方向の通信の機能を実装しなくても実現可能であるという利点がある。
[項目10]
前記i番目(i=1〜N)の中継装置は、更に、前記i番目(i=1〜N)の中継側スイッチ回路を制御するi番目(i=1〜N)の中継側制御回路を有し、
前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
前記受電側制御回路は、前記N番目の中継側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の第1情報を送信し、
前記i番目(i=2〜N)の中継側制御回路は、前記i−1番目(i=2〜N)の中継側制御回路に前記i番目(i=2〜N)の中継側直流電力の電圧が前記i番目(i=2〜N)の中継装置の要求電圧に到達した旨の第2情報を順次送信し、
前記N番目の中継側制御回路は、前記第1情報を受信した後、前記タイミングTrより遅い前記タイミングTNで前記N番目の中継側整流器と前記N番目の中継側負荷とを接続させ、
前記i番目(i=1〜N−1)の中継側制御回路は、前記i+1番目(i=1〜N−1)の前記第2情報を受信した後、前記タイミングTi+1より遅い前記タイミングTiで前記i番目(i=1〜N−1)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N−1)の中継側負荷とを順次接続させる、
項目7に記載の無線電力伝送システム。
上記態様によれば、受電装置の側(後ろ側)から順に負荷に給電されるため、双方向の通信の機能を実装しなくても実現可能であるという利点がある。
なお、本項目における「中継装置の要求電圧」とは、その中継装置が要求する所定の電圧値である。「中継装置の要求電圧」は、例えば、その中継装置における中継側整流回路と中継側負荷との接続の後、その中継装置内の電圧が安定したときの電圧値であり得る。その場合、「第2情報」は、図13Bに示す「安定通知」に対応する。同様に、ある態様では、「第1情報」は、図13Bに示す受電装置が送信する「安定通知」に対応する。
本開示の技術は、例えば、監視カメラ、ロボットなど、電力供給とともにデータを伝送する必要がある機器に利用可能である。
50 外部電源(直流電源)
100 送電装置
130 送電側インバータ回路
140 送電側送電アンテナ
145 送電側送電回路
150 送電側制御回路
160 送電側パルス出力回路
180 送電側復調器
190 送電側受信器
192 送電側送信器
200 中継装置
205 中継側受電回路
210 中継側受電アンテナ
220 中継側整流器
225 中継側検出器
230 中継側インバータ回路
240 中継側送電アンテナ
245 中継側送電回路
250 中継側制御回路
255 中継側スイッチ回路
260 中継側パルス出力回路
270 中継側振幅変調器
275 中継側負荷変調回路
280 中継側復調器
290 中継側受信器
292 中継側送信器
295 中継側負荷
300 受電装置
305 受電側受電回路
310 受電側受電アンテナ
320 受電側整流器
325 受電側検出器
350 受電側制御回路
355 受電側スイッチ回路
370 受電側振幅変調器
375 受電側負荷変調回路
390 受電側受信器
392 受電側送信器
395 受電側負荷
400 負荷

Claims (10)

  1. 送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置された中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、
    外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
    前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、を有し、
    前記中継装置は、
    前記送電側交流電力を受電する中継側受電アンテナと、
    前記送電側交流電力を中継側直流電力に変換する中継側整流器と、
    前記中継側直流電力を中継側交流電力に変換する中継側インバータ回路と、
    中継側負荷と、
    前記中継側整流器と前記中継側負荷との間に配置され、前記中継側整流器と前記中継側負荷との接続/非接続を切替える中継側スイッチ回路と、
    前記中継側交流電力を無線で送電する中継側送電アンテナと、を有し、
    前記受電装置は、
    前記中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
    前記中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
    受電側負荷と、
    前記受電側整流器と前記受電側負荷との間に配置され、前記受電側整流器と前記受電側負荷との接続/非接続を切替える受電側スイッチ回路と、を有し、
    前記無線電力伝送システムにおいて、
    まず、前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを非接続とし且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから前記中継側受電アンテナに前記送電側交流電力が送電され、前記中継側送電アンテナから前記受電側受電アンテナに前記中継側交流電力が送電され、
    次に、前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した後、
    前記中継側スイッチ回路が前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続するタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続する、
    無線電力伝送システム。
  2. 前記中継装置は、更に、前記中継側スイッチ回路を制御する中継側制御回路を有し、
    前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
    前記送電装置は、更に、前記中継側制御回路と前記受電側制御回路とを制御する送電側制御回路を有し、
    前記受電側制御回路は、前記送電側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の完了通知を送信し、
    前記送電側制御回路は、
    前記受電側制御回路から、前記完了通知を受信した後、
    前記中継側制御回路を用いて前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続させるタイミングT1とは異なるタイミングT2で前記受電側制御回路を用いて前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させる、
    請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  3. 前記タイミングT1は、前記タイミングT2より早い、
    請求項1または2のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  4. 前記タイミングT1は、前記タイミングTより遅い、
    請求項1または2のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  5. 前記中継装置は、更に、前記中継側スイッチ回路を制御する中継側制御回路を有し、
    前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
    前記受電側制御回路は、前記中継側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の完了通知を送信し、
    前記中継側制御回路は、
    前記完了通知を受信した後、
    前記中継側整流器と前記中継側負荷とを接続させるタイミングT1より遅いタイミングT2で前記受電側制御回路を用いて前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させる、
    請求項1に記載の無線電力伝送システム。
  6. 前記受電装置は、更に、前記受電側直流電力の電圧を検出する受電側検出器と、
    前記受電側検出器が検出した前記受電側直流電力の電圧に基づいて前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の前記受電側負荷の要求電圧に到達したか否かを判断する受電側制御回路と、を有する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  7. 送電装置と、受電装置と、前記送電装置と前記受電装置の間に配置されたN個(Nは2以上の整数)の中継装置と、を備えた無線電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、
    外部電源から供給される送電側直流電力を送電側交流電力に変換する送電側インバータ回路と、
    前記送電側交流電力を無線で送電する送電側送電アンテナと、を有し、
    前記N個の中の1番目の中継装置は、
    前記送電側交流電力を受電する1番目の中継側受電アンテナと、
    前記送電側交流電力を1番目の中継側直流電力に変換する1番目の中継側整流器と、
    前記1番目の中継側直流電力を1番目の中継側交流電力に変換する1番目の中継側インバータ回路と、
    1番目の中継側負荷と、
    前記1番目の中継側整流器と前記第1番目の中継側負荷との間に配置され、前記1番目の中継側整流器と前記第1番目の中継側負荷との接続/非接続を切替える1番目の中継側スイッチ回路と、
    前記1番目の中継側交流電力を無線で送電する1番目の中継側送電アンテナと、を有し、
    前記N個の中のi番目(i=2〜N)の中継装置は、
    前記i−1番目の中継側交流電力を受電するi番目の中継側受電アンテナと、
    前記i−1番目の中継側交流電力を第i番目の中継側直流電力に変換するi番目の中継側整流器と、
    前記i番目の中継側直流電力をi番目の中継側交流電力に変換するi番目の中継側インバータ回路と、
    i番目の中継側負荷と、
    前記i番目の中継側整流器と前記第i番目の中継側負荷との間に配置され、前記i番目の中継側整流器と前記第i番目の中継側負荷との接続/非接続を切替えるi番目の中継側スイッチ回路と、
    前記i番目の中継側交流電力を無線で送電するi番目の中継側送電アンテナと、を有し、
    前記受電装置は、
    前記第N番目の中継側交流電力を受電する受電側受電アンテナと、
    前記第N番目の中継側交流電力を受電側直流電力に変換する受電側整流器と、
    受電側負荷と、
    前記受電側整流器と前記受電側負荷と間に配置され、前記受電側整流器と前記受電側負荷との接続/非接続を切替える受電側スイッチ回路と、を有し、
    前記無線電力伝送システムにおいて、
    まず、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路が前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを非接続とし、且つ前記受電側スイッチ回路が前記受電側整流器と前記受電側負荷とを非接続とした状態で、前記送電側送電アンテナから送電された前記送電側交流電力は、前記i番目(i=1〜N)の中継装置を順次経由して、前記第N番目の交流電力として前記受電側受電アンテナに送電され、
    次に、前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路がタイミングTi(i=1〜N)で前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを接続し、前記受電側スイッチ回路がタイミングTrで前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続し、前記タイミングTi(i=1〜N)及び前記タイミングTrの少なくとも一部分は異なる、
    無線電力伝送システム。
  8. 前記i番目(i=1〜N)の中継装置は、更に、前記i番目(i=1〜N)の中継側スイッチ回路を制御するi番目(i=1〜N)の中継側制御回路を有し、
    前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
    前記送電装置は、更に、前記i番目(i=1〜N)の中継側制御回路及び前記受電側制御回路を制御する送電側制御回路を有し、
    前記受電側制御回路は、前記送電側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の完了通知を送信し、
    前記送電側制御回路は、
    前記受電側制御回路から、前記完了通知を受信した後、
    前記i番目(i=1〜N)のスイッチ回路をタイミングTi(i=1〜N)でONして前記i番目(i=1〜N)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N)の中継側負荷とを接続させ、及び、前記受電側スイッチ回路をタイミングTrでONして前記受電側整流器と前記受電側負荷とを接続させ、前記タイミングTi(i=1〜N)及び前記タイミングTrの少なくとも一部分を異ならせる、
    請求項7に記載の無線電力伝送システム。
  9. 前記タイミングTi(i=2〜N)は、前記タイミングTi−1より早く、
    前記タイミングTrは、前記タイミングTNより早い、
    請求項7または8のいずれか1項に記載の無線電力伝送システム。
  10. 前記i番目(i=1〜N)の中継装置は、更に、前記i番目(i=1〜N)の中継側スイッチ回路を制御するi番目(i=1〜N)の中継側制御回路を有し、
    前記受電装置は、更に、前記受電側スイッチ回路を制御する受電側制御回路を有し、
    前記受電側制御回路は、前記N番目の中継側制御回路に前記受電側直流電力の電圧が前記受電装置の要求電圧に到達した旨の第1情報を送信し、
    前記i番目(i=2〜N)の中継側制御回路は、前記i−1番目(i=2〜N)の中継側制御回路に前記i番目(i=2〜N)の中継側直流電力の電圧が前記i番目(i=2〜N)の中継装置の要求電圧に到達した旨の第2情報を順次送信し、
    前記N番目の中継側制御回路は、前記第1情報を受信した後、前記タイミングTrより遅い前記タイミングTNで前記N番目の中継側整流器と前記N番目の中継側負荷とを接続させ、
    前記i番目(i=1〜N−1)の中継側制御回路は、前記i+1番目(i=1〜N−1)の前記第2情報を受信した後、前記タイミングTi+1より遅い前記タイミングTiで前記i番目(i=1〜N−1)の中継側整流器と前記i番目(i=1〜N−1)の中継側負荷とを順次接続させる、
    請求項7に記載の無線電力伝送システム。
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