JP2017069805A - 車載音響装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の車室における音声ビームの出力を、車室の状況に応じて制御する車載音響装置を提供する。【解決手段】車両の車室において、複数のスピーカを配列したスピーカアレイ145を備えたスピーカアレイ装置14が、ダッシュボード133の上面に設けられている。車内カメラは、車両の車室に存在する乗員の数や、乗員が着席した位置を判定する。車載音響装置は、入力された音声信号を、乗員の状況に応じたタイミングでスピーカアレイ145の複数のスピーカの一部又は全てのスピーカに供給することで、スピーカアレイ装置14によって音声ビームを出力する。音声ビームは、直接又は車両に設けられたガラス部材であるサイドウィンドウ122で反射して、乗員の位置に到達する。【選択図】図2
Description
本発明は、自動車等の車内で乗員に音声ビームの音を聴取させる技術に関する。
複数のスピーカを配列したスピーカアレイを用いて、指向性を有する音声ビームを聴取位置に出力(放射)する技術が知られている。音声ビームの指向性又は出力方向の設定を容易にする技術として、特許文献1,2に記載された技術がある。
特許文献1には、メモリに複数のセッティングパターンを記憶しておき、ユーザが選択したセッティングパターンに基づき、アレイスピーカに出力させるオーディオビームの指向性を制御することが記載されている。特許文献2には、スピーカアレイからテスト音声ビームを旋回させながら出力させ、聴取位置に設置されたマイクロフォンで収音された音の音声データの信号レベルに基づいて、音声ビームの出力角度を設定することが記載されている。
特許文献1,2では、事前に定められた一点の聴取位置に対して、音声ビームの指向性又は出力方向を設定する技術が提案されている。これに対し、自動車等の車両の場合、車室に複数人の人物が同時に存在することが少なくない。また、音声を聴取しようとする人物の数が固定的であるとは限らない。
更に、スピーカアレイ装置が設けられる空間は、住宅等の施設の室空間であることが多いが、施設の室空間と車室とでは、物理的な特性(例えば、空間の形状や寸法、空間を形成する壁や床、天井の素材)や、空間に配置される物品が異なり、これに伴い、音響特性(例えば、音の反射特性や減衰特性)も異なる。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、車両の車室における音声ビームの出力を、車室の状況に応じて制御することを目的とする。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、車両の車室における音声ビームの出力を、車室の状況に応じて制御することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の車載音響装置は、車両の車室に設置された複数のスピーカを有するスピーカアレイと、前記車室の状況を判定する状況判定部と、所定の音声信号を、前記判定した車室の状況に応じて前記スピーカアレイに音声ビームとして出力させる音声ビーム制御部とを備える。
本発明において、前記車室の状況に対応した複数のビームパターンを記憶する記憶部を備え、前記音声ビーム制御部は、前記判定した車室の状況に応じた前記ビームパターンを前記記憶部から読み出して、読み出した当該ビームパターンに従って、前記スピーカアレイに音声ビームを出力させてもよい。
本発明において、前記状況判定部は、前記車室の乗員の状況を判定し、前記音声ビーム制御部は、前記判定した乗員の状況に応じた前記音声ビームを前記スピーカアレイに出力させてもよい。
本発明において、前記複数のスピーカの一部又は全てのスピーカを用いて、前記スピーカアレイにテストビームを旋回させながら出力させるテストビーム制御部と、前記車室の所定の位置に設置され、前記テストビームの音声を収音する収音部と、前記旋回の角度と、当該角度で前記テストビームが出力された場合の前記所定の位置における音声のレベルとの対応関係を示す音響特性データを、前記車室の状況毎に記憶する音響特性データ記憶部とを備え、前記状況判定部は、前記収音部により収音された前記テストビームの音声のレベルと、前記音響特性データが示す音声のレベルとを比較することで、前記車室の状況を判定してもよい。
本発明において、前記音声ビーム制御部は、第1の音声信号を、前記複数のスピーカの一部のスピーカに供給することで、前記スピーカアレイに第1の乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させ、第2の音声信号を、前記複数のスピーカの残りの一部又は全てのスピーカに供給させることで、前記スピーカアレイに第2の乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させてもよい。
本発明において、前記車室の乗員が使用する通信端末と無線通信を行う無線通信部を備え、前記音声ビーム制御部は、前記無線通信部により前記通信端末から受信されたデータに基づいて、前記スピーカアレイに、前記乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させてもよい。
本発明において、前記車両の座席のヘッドレストに設けられたスピーカ装置と、マルチチャンネルの音声信号のうち、リアチャンネルの音声信号を前記スピーカ装置に、前記リアチャンネルと異なるチャンネルの音声信号を、前記音声ビーム制御部に供給する音声信号供給部とを備えてもよい。
本発明において、前記車室の状況に対応した複数のビームパターンを記憶する記憶部を備え、前記音声ビーム制御部は、前記判定した車室の状況に応じた前記ビームパターンを前記記憶部から読み出して、読み出した当該ビームパターンに従って、前記スピーカアレイに音声ビームを出力させてもよい。
本発明において、前記状況判定部は、前記車室の乗員の状況を判定し、前記音声ビーム制御部は、前記判定した乗員の状況に応じた前記音声ビームを前記スピーカアレイに出力させてもよい。
本発明において、前記複数のスピーカの一部又は全てのスピーカを用いて、前記スピーカアレイにテストビームを旋回させながら出力させるテストビーム制御部と、前記車室の所定の位置に設置され、前記テストビームの音声を収音する収音部と、前記旋回の角度と、当該角度で前記テストビームが出力された場合の前記所定の位置における音声のレベルとの対応関係を示す音響特性データを、前記車室の状況毎に記憶する音響特性データ記憶部とを備え、前記状況判定部は、前記収音部により収音された前記テストビームの音声のレベルと、前記音響特性データが示す音声のレベルとを比較することで、前記車室の状況を判定してもよい。
本発明において、前記音声ビーム制御部は、第1の音声信号を、前記複数のスピーカの一部のスピーカに供給することで、前記スピーカアレイに第1の乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させ、第2の音声信号を、前記複数のスピーカの残りの一部又は全てのスピーカに供給させることで、前記スピーカアレイに第2の乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させてもよい。
本発明において、前記車室の乗員が使用する通信端末と無線通信を行う無線通信部を備え、前記音声ビーム制御部は、前記無線通信部により前記通信端末から受信されたデータに基づいて、前記スピーカアレイに、前記乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させてもよい。
本発明において、前記車両の座席のヘッドレストに設けられたスピーカ装置と、マルチチャンネルの音声信号のうち、リアチャンネルの音声信号を前記スピーカ装置に、前記リアチャンネルと異なるチャンネルの音声信号を、前記音声ビーム制御部に供給する音声信号供給部とを備えてもよい。
本発明によれば、車両の車室における音声ビームの出力を、車室の状況に応じて制御することできる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明で使用する左右の表現は、特に断りのない限り、車両100の前方に向かっての左右であることを意味する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両100を示す斜視図である。
車両100は、4ドアセダン形の自動車である。車両100は、例えば、電気自動車、又は電動機及びエンジンを搭載したハイブリッドカーである。車両100は、車体に、ボンネット101、出入口となる4枚のドア102、及びトランクドア103を備えている。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両100を示す斜視図である。
車両100は、4ドアセダン形の自動車である。車両100は、例えば、電気自動車、又は電動機及びエンジンを搭載したハイブリッドカーである。車両100は、車体に、ボンネット101、出入口となる4枚のドア102、及びトランクドア103を備えている。
図2は、車両100の車室を示す斜視図である。図2には、運転席111及び助手席112の周辺が示されている。図3は、車両100の車室を模式的に示す図である。図3に示す破線の位置には、ドア102が設けられている。図4は、車両100の車室を真上から平面視した図である。図4に示す破線は、リアガラス124の位置を意味する。
車両100において、図1で説明した4枚のドア102の内側には、車室120が形成されている。車室120は、車両100に乗車した人物である乗員が存在する、車内の空間である。車室120には、乗員が着席する座席として、運転席111、助手席112、及び後部席113が設けられている。後部席113は、運転席111の後方の右側後部席113Aと、助手席112の後方の左側後部席113Bとに分けられる。車室120における乗員の位置は、車室120に設けられた座席の位置によって定められている。
車両100は、車室120を形成するガラス部材として、フロントガラス121と、4枚のサイドウィンドウ122,123,125,126と、リアガラス124とを備えている。これらの各ガラス部材は、概ね一定の厚さで形成されている。
フロントガラス121は、運転席111及び助手席112の前方に、水平面に対して傾斜して設けられている。リアガラス124は、後部席113の後方に、水平面に対して傾斜して設けられている。フロントガラス121及びリアガラス124の各々は、平面状、又は中央部分が車外の方向に突き出た湾曲形状である。サイドウィンドウ122,123,125,126の各々は、ドア102に設けられた平面状のガラス部材である。サイドウィンドウ122は運転席111に、サイドウィンドウ123は右側後部席113Aに、サイドウィンドウ125は左側後部席113Bに、サイドウィンドウ126は助手席112に隣接している。
フロントガラス121は、運転席111及び助手席112の前方に、水平面に対して傾斜して設けられている。リアガラス124は、後部席113の後方に、水平面に対して傾斜して設けられている。フロントガラス121及びリアガラス124の各々は、平面状、又は中央部分が車外の方向に突き出た湾曲形状である。サイドウィンドウ122,123,125,126の各々は、ドア102に設けられた平面状のガラス部材である。サイドウィンドウ122は運転席111に、サイドウィンドウ123は右側後部席113Aに、サイドウィンドウ125は左側後部席113Bに、サイドウィンドウ126は助手席112に隣接している。
運転席111の前方には、車両100の進行方向を調節するためのハンドル131が設けられている。後部席113の後方には、リアパッケージトレイ132が設けられている。リアパッケージトレイ132は、リアガラス124の下方に設けられ、車室120と荷室(トランク)とを仕切る隔壁を車室120側から覆う板状の部材である。本実施形態において、下方とは鉛直下向きの成分を持つ方向をいい、上方とは鉛直上向きの成分を持つ方向をいう。
運転席111及び助手席112の前方には、車室120の車幅方向(車両100の幅方向)の全体にわたって、ダッシュボード133が設けられている。ダッシュボード133は、フロントガラス121の下方に位置する。ダッシュボード133には、車載音響装置10が設けられている。車載音響装置10は、車両100に搭載された音響装置である。車載音響装置10は、車室120に音声を出力するスピーカアレイ装置14を備える。この音声は、具体的には、指向性の付与によってビーム状に生成された音声ビームである。
図5は、スピーカアレイ装置14の正面図である。
スピーカアレイ装置14は、直方体状の筐体と、筐体の正面に配置されたスピーカアレイ145を備える。スピーカアレイ145は、マトリクス状(行方向及び列方向)に配列した複数のスピーカ(スピーカユニット)を備えている。スピーカアレイ145では、複数のスピーカが左端から行方向に沿って、スピーカ145A,145B,145C,・・・,145Pの順に配置されている。列方向に配列する3つのスピーカについては、本実施形態ではこれらを区別することなく、スピーカ145A,145B,145C,・・・,145Pのいずれかで表す。
なお、スピーカアレイ145におけるスピーカの配列は、マトリクス状に限られない。スピーカアレイ145では、ハニカム状やライン状等の所定の規則に従ってスピーカが配列していてもよい。また、スピーカアレイ145が有するスピーカの数は、図5に示す数に限らない。
スピーカアレイ装置14は、直方体状の筐体と、筐体の正面に配置されたスピーカアレイ145を備える。スピーカアレイ145は、マトリクス状(行方向及び列方向)に配列した複数のスピーカ(スピーカユニット)を備えている。スピーカアレイ145では、複数のスピーカが左端から行方向に沿って、スピーカ145A,145B,145C,・・・,145Pの順に配置されている。列方向に配列する3つのスピーカについては、本実施形態ではこれらを区別することなく、スピーカ145A,145B,145C,・・・,145Pのいずれかで表す。
なお、スピーカアレイ145におけるスピーカの配列は、マトリクス状に限られない。スピーカアレイ145では、ハニカム状やライン状等の所定の規則に従ってスピーカが配列していてもよい。また、スピーカアレイ145が有するスピーカの数は、図5に示す数に限らない。
スピーカアレイ装置14は、ダッシュボード133の上面において、車幅方向における中央付近の位置に設けられている。スピーカアレイ装置14は、例えばネジ等の固定具、磁石又は接着剤を用いて、ダッシュボード133に固定されている。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145を車両100の後方に向けて設けられ、音響ビームの出力方向を、水平面上で0〜180度の範囲内で変更することができる。本実施形態では、この音声ビームの出力方向を、「ビーム出力角度」で規定する。ビーム出力角度は、具体的には、スピーカアレイ装置14の正面を成す面と、音声ビームの出力方向とが成す角度で特定される。また、スピーカアレイ装置14は、鉛直方向の或る範囲内で音響ビームの出力方向を変更することもできる。
図6は、車載音響装置10の構成を示すブロック図である。図6に破線で示した「車内カメラ18」は、後述する本実施形態の変形例に係る構成であり、ここでは説明を省略する。
制御部11は、車載音響装置10の各部を制御する。制御部11は、例えば、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、及びROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含むプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)で例示される音声処理回路、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable)で例示されるメモリを備える。
制御部11は、車載音響装置10の各部を制御する。制御部11は、例えば、演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、及びROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含むプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)で例示される音声処理回路、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable)で例示されるメモリを備える。
音源12は、音声信号を発生させる。音源12は、例えば、ラジオチューナ、テレビチューナ、ディスクメディアプレイヤ、及びデジタルオーディオプレイヤを備え、デジタル形式の音声信号を発生させる。音源12は、更に、これらの機器が接続される外部音声入力を備えてもよい。制御部11は、音源12が発生させた音声信号を、スピーカアレイ装置14、又は車載スピーカ装置15に供給する。音声信号は、楽音や人間の声等のどのような音を表してもよい。
無線通信部13は、外部の通信端末と無線通信を行う。無線通信部13は、例えば、Bluetooth(登録商標)の規格に準拠した近距離無線通信を、乗員の通信端末と行う。
スピーカアレイ装置14は、入力受付部141と、音声ビーム制御部142と、D/Aコンバータ143A,143B,・・・,143Pと、パワーアンプ144A,144B,・・・,144Pと、スピーカ145A,145B,・・・,145Pとを備えている。
入力受付部141は、制御部11から供給された音声信号の入力を受け付けるインタフェースである。入力受付部141は、例えば、2チャンネル又はマルチチャンネル(例えば5.1チャンネル)の音声信号の入力を受け付ける。
入力受付部141は、制御部11から供給された音声信号の入力を受け付けるインタフェースである。入力受付部141は、例えば、2チャンネル又はマルチチャンネル(例えば5.1チャンネル)の音声信号の入力を受け付ける。
音声ビーム制御部142は、複数の遅延回路を有し、入力受付部141を介して入力された所定の音声信号を、スピーカアレイ145に音声ビームとして出力させる。音声ビーム制御部142は、具体的には、制御部11による設定に従った音声ビームの数、指向性、及びビーム出力角度で音声ビームが生成されるように、スピーカアレイ145の各スピーカに音声信号を供給するタイミング(つまり、ディレイ時間)を制御する。本実施形態では、スピーカアレイ145のスピーカの全てに音声信号が供給される。
音声ビーム制御部142は、ビームパターンを、乗員状況と対応付けて記憶したビームパターン記憶部1421を有する。ビームパターンは、例えば音響ビームの数、指向性、及び出力方向を規定する、音声ビームのパターンを示すデータである。乗員状況は、車室120における乗員の状況であり、本実施形態では、車室120に存在する乗員の人数と、各乗員が着席している座席との組み合わせによって特定される。音声ビーム制御部142は、乗員状況に応じたビームパターンをビームパターン記憶部1421から読み出して、読み出したビームパターンに従って、スピーカアレイ145に音声ビームを出力させる。乗員状況とビームパターンとの具体的な関係については後で詳細を説明する。
なお、ビームパターン記憶部1421は、音声ビーム制御部142の外部、例えば制御部11に設けられてもよい。
なお、ビームパターン記憶部1421は、音声ビーム制御部142の外部、例えば制御部11に設けられてもよい。
D/Aコンバータ143A,143B,・・・,143Pは、それぞれ音声ビーム制御部142から供給された音声信号を、デジタル形式からアナログ形式に変換する。
パワーアンプ144A,144B,・・・,144Pは、それぞれD/Aコンバータ143A,143B,・・・,143から供給された音声信号を、所定の増幅率で増幅する。
スピーカ145A,145B,・・・,145Pは、それぞれパワーアンプ144A,144B,・・・,144Pから供給された音声信号を音声に変換して、車室120に出力する。
パワーアンプ144A,144B,・・・,144Pは、それぞれD/Aコンバータ143A,143B,・・・,143から供給された音声信号を、所定の増幅率で増幅する。
スピーカ145A,145B,・・・,145Pは、それぞれパワーアンプ144A,144B,・・・,144Pから供給された音声信号を音声に変換して、車室120に出力する。
車載スピーカ装置15は、スピーカアレイ装置14とは別に車室120に設けられたスピーカ装置である。車載スピーカ装置15は、例えば無指向性のスピーカを備え、ダッシュボードの前面、ドア等に設けられている。
マイクロフォン16は、例えば無指向性のマイクロフォンで、車室120に設けられた収音部である。マイクロフォン16は、車室120で収音した音声を、アナログ形式の音声信号(つまり収音音声信号)に変換する。
A/Dコンバータ17は、マイクロフォン16から供給された収音音声信号を、アナログ形式からデジタル形式に変換して、制御部11に供給する。
マイクロフォン16は、例えば無指向性のマイクロフォンで、車室120に設けられた収音部である。マイクロフォン16は、車室120で収音した音声を、アナログ形式の音声信号(つまり収音音声信号)に変換する。
A/Dコンバータ17は、マイクロフォン16から供給された収音音声信号を、アナログ形式からデジタル形式に変換して、制御部11に供給する。
図7は、車載音響装置10の制御部11の機能構成を示すブロック図である。図8は、車載音響装置10による音声ビームの設定の原理を説明する図である。図8及びその他の図面において、二点鎖線の矢印は、音声ビームが伝搬する経路と方向を意味する。
テスト音声信号発生部11Aは、テスト音声信号を発生させる。テスト音声信号は、スピーカアレイ装置14に出力させる音声ビームの設定に用いられる、テスト用の音声信号である。テスト音声信号は、例えば、4kHzを中心とする周期性のない音、又はノイズのように周期性のない音を表す音声信号である。テスト音声信号発生部11Aは、例えば、車載音響装置10で受け付けられた操作を契機に、テスト音声信号を発生させる。
テストビーム制御部11Bは、テスト音声信号発生部11Aから供給されたテスト音声信号に基づいて、スピーカアレイ145の一部又は全てのスピーカを用いて、スピーカアレイ145にテストビームを旋回させながら出力させる。テストビーム制御部11Bは、ビーム出力角度θを0〜180度の間で変更させながら、テストビームを逐次又は連続的に出力させる。
テストビームの音は、マイクロフォン16によって収音される。図8に示すように、マイクロフォン16は、例えば、車室120の中央付近に設けられる。ただし、マイクロフォン16による収音位置は、車室120において任意の位置に定められてよい。また、マイクロフォン16は、車室120に常に設けられていてもよいし、音声ビームの設定が行われる機会にだけ設けられてもよい。マイクロフォン16は、スピーカアレイ装置14から直接到達したテストビームの音、又は車室120で反射したテストビームの音を収音する。後者のテストビームは、主に、サイドウィンドウ122,123,125,126、及びリアガラス124のいずれかのガラス部材を反射面として反射する。
車室120では、運転席111とサイドウィンドウ122との間、運転席111と助手席112との間、及び助手席112とサイドウィンドウ126との間に、音声ビームが伝搬するための空間が形成されている。また、運転席111及び助手席112の上方にも、音声ビームが伝搬するための空間が形成されている。
音響特性データ記憶部11Cは、音響特性データを記憶する。音響特性データは、ビーム出力角度θと、各ビーム出力角度θでスピーカアレイ装置14からテストビームが出力された場合の収音位置における音声のレベルとの対応関係を、乗員状況毎に定めたデータである。以下の説明では、乗員状況として、運転席111に乗員(運転者)が1人だけ存在する場合、運転席111と助手席112に乗員が計2人存在する場合、及び運転席111と、助手席112と、右側後部席113Aと、左側後部席113Bとに乗員が計4人存在する場合の、3通りを想定する。
図9には、乗員状況と音響特性データとの対応関係の一例が示されている。図9の上段には乗員が1人の場合の、中段には乗員が2人の場合の、下段には乗員が4人の場合の対応関係が示されている。
音響特性データを示すグラフにおいて、横軸はビーム出力角度θを表し、縦軸は収音位置での音声のレベル(ゲイン)を表す。図9に示すように、収音位置での音声のレベルが最も高くなるビーム出力角度θは、主には室内の形状に依存するため乗員状況によらず大きく変化しない。しかし、ビーム出力角度θと収音位置での音声のレベルとの関係を示す曲線は、乗員状況によって変化する。これは、車室120に存在する乗員の人数や着席した位置によって、車室120の音響特性(例えば、音声ビームの反射特性や減衰特性)が変化したことによる。逆に言えば、テストビームを用いて、ビーム出力角度θと収音音声信号が示す音のレベルとの対応関係を測定することで、乗員状況を判定することが可能である。
車室120の音響特性は、例えば、車両毎又は車種に固有の特性を示す。このため、車両100の出荷前に測定された音響特性のデータが、音響特性データとして記憶されていればよい。
音響特性データを示すグラフにおいて、横軸はビーム出力角度θを表し、縦軸は収音位置での音声のレベル(ゲイン)を表す。図9に示すように、収音位置での音声のレベルが最も高くなるビーム出力角度θは、主には室内の形状に依存するため乗員状況によらず大きく変化しない。しかし、ビーム出力角度θと収音位置での音声のレベルとの関係を示す曲線は、乗員状況によって変化する。これは、車室120に存在する乗員の人数や着席した位置によって、車室120の音響特性(例えば、音声ビームの反射特性や減衰特性)が変化したことによる。逆に言えば、テストビームを用いて、ビーム出力角度θと収音音声信号が示す音のレベルとの対応関係を測定することで、乗員状況を判定することが可能である。
車室120の音響特性は、例えば、車両毎又は車種に固有の特性を示す。このため、車両100の出荷前に測定された音響特性のデータが、音響特性データとして記憶されていればよい。
図7に戻って説明する。
状況判定部11Dは、マイクロフォン16からの収音音声信号が示すテストビームの音声のレベルと、音響特性データ記憶部11Cに記憶された音響特性データが示すレベルとを比較することで、乗員状況を判定する。
この判定のために、状況判定部11Dは、マイクロフォン16からの収音音声信号、又はこの収音音声信号から求めた音声のレベルを、ビーム出力角度θと対応付けて記憶する。そして、状況判定部11Dは、テストビームの音声のレベルと、乗員状況毎に用意された音響特性データが示すレベルとを比較し、両者の類似度合いに基づいて、乗員状況を判定する。例えば、状況判定部11Dは、音響特性データが示す曲線と、複数のビーム出力角度θについて測定したテストビームの音のレベルを示す曲線との類似度を、公知のアルゴリズムを用いて計算し、この類似度が最も高い音響特性データに基づいて乗員状況を判定する。
状況判定部11Dは、マイクロフォン16からの収音音声信号が示すテストビームの音声のレベルと、音響特性データ記憶部11Cに記憶された音響特性データが示すレベルとを比較することで、乗員状況を判定する。
この判定のために、状況判定部11Dは、マイクロフォン16からの収音音声信号、又はこの収音音声信号から求めた音声のレベルを、ビーム出力角度θと対応付けて記憶する。そして、状況判定部11Dは、テストビームの音声のレベルと、乗員状況毎に用意された音響特性データが示すレベルとを比較し、両者の類似度合いに基づいて、乗員状況を判定する。例えば、状況判定部11Dは、音響特性データが示す曲線と、複数のビーム出力角度θについて測定したテストビームの音のレベルを示す曲線との類似度を、公知のアルゴリズムを用いて計算し、この類似度が最も高い音響特性データに基づいて乗員状況を判定する。
音声ビーム設定部11Eは、状況判定部11Dにより判定された乗員状況に基づいて、スピーカアレイ装置14に出力させる音声ビームを設定する。この設定のために、音声ビーム設定部11Eは、複数通りの乗員状況の各々に関連付けて、例えば音声ビームの数、指向性、及びビーム出力角度の設定情報を記憶している。そして、音声ビーム設定部11Eは、車室120に存在する乗員の位置を聴取位置とし、各聴取位置を焦点とした音声ビームを出力するように、音声ビームを設定する。スピーカアレイ装置14の音声ビーム制御部142は、この設定に従った音声ビームを出力するための制御を行う。
また、音声ビーム設定部11Eは、各音声ビームが車室120のガラス部材で反射する回数を、0回(つまり聴取位置に直接音声ビームが到達する。)、1回、又は2回とすることが望ましい。音声ビーム設定部11Eは、例えば、乗員の操作又はスピーカアレイ装置14に供給される音声信号(例えば、音源)に応じた回数で、音声ビームを反射させてもよい。
以上説明した音声ビームの設定は、車両100への乗車時等の、任意のタイミングで行われてよい。
以上説明した音声ビームの設定は、車両100への乗車時等の、任意のタイミングで行われてよい。
図10は、乗員が1人の場合の音声ビームを示す図である。
図10の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145の全てのスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを出力する。この場合、運転席111の乗員は、自身の前方からの音声ビームの到来を知覚する。
図10の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145の全てのスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを出力する。この場合、運転席111の乗員は、自身の前方からの音声ビームの到来を知覚する。
図10の中段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカを、行方向において、グループG1とグループG2とに2等分する。そして、スピーカアレイ装置14は、グループG1のスピーカを用いて、サイドウィンドウ122で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを出力する。この場合、運転席111の乗員は、自身の左右からの音声ビームの到来を知覚する。
図10の下段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、グループG1のスピーカを用いて、サイドウィンドウ122で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、リアガラス124、及びサイドウィンドウ123で反射して運転席111に到達する音声ビームを出力する。この場合、運転席111の乗員は、自身の前方及び後方からの音声ビームの到来を知覚する。
図11は、乗員が2人の場合の音声ビームを示す図である。
図11の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、グループG1のスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、助手席112に直接到達する音声ビームを出力する。この場合、運転席111の乗員、及び助手席112の乗員の各々は、自身の前方からの音声ビームの到来を知覚する。
図11の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、グループG1のスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、助手席112に直接到達する音声ビームを出力する。この場合、運転席111の乗員、及び助手席112の乗員の各々は、自身の前方からの音声ビームの到来を知覚する。
図11の中段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカを、行方向において、グループG1〜G4に4等分する。そして、スピーカアレイ装置14は、グループG1のスピーカを用いて、サイドウィンドウ122で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを出力する。更に、スピーカアレイ装置14は、グループG3のスピーカを用いて、助手席112に直接到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、サイドウィンドウ126で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。この場合、運転席111の乗員、及び助手席112の乗員の各々は、自身の左右からの音声ビームの到来を知覚する。
図11の下段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、グループG1及びG4のスピーカを用いて、図11の中段で説明した場合と同じ音声ビームを出力させる。更に、スピーカアレイ装置14は、グループG2のスピーカを用いて、リアガラス124、及びサイドウィンドウ123で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG3のスピーカを用いて、リアガラス124、及びサイドウィンドウ125で反射して運転席111に到達する音声ビームを出力する。運転席111の乗員、及び助手席112の乗員の各々は、自身の左右からの音声ビームの到来を知覚する。
図12は、乗員が4人の場合の音声ビームを示す図である。
図12の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1〜G4に4等分し、グループG1のスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、助手席112に直接到達する音声ビームを、グループG3のスピーカを用いて、右側後部席113Aに直接到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、左側後部席113Bに直接到達する音声ビームを出力する。この場合、4人の乗員の各々は、自身の前方からの音声ビームの到来を知覚する。
図12の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1〜G4に4等分し、グループG1のスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、助手席112に直接到達する音声ビームを、グループG3のスピーカを用いて、右側後部席113Aに直接到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、左側後部席113Bに直接到達する音声ビームを出力する。この場合、4人の乗員の各々は、自身の前方からの音声ビームの到来を知覚する。
図12の下段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1〜G4に4等分し、グループG1のスピーカを用いて、サイドウィンドウ122で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、サイドウィンドウ123で反射して右側後部席113Aに到達する音声ビームを、グループG3のスピーカを用いて、サイドウィンドウ125で反射して左側後部席113Bに到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、サイドウィンドウ126で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。この場合、4人の乗員の各々は、自身の座席に隣接するサイドウィンドウの方向からの音声ビームの到来を知覚する。
なお、スピーカアレイ装置14は、一部の乗員については、その乗員の位置に到達する音声ビームを出力しないようにしてもよい。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループ分けせずに、スピーカアレイ145のスピーカの全てを用いて複数の音声ビームを生成してもよい。この内容は、以下の説明でも同じである。
なお、スピーカアレイ装置14は、一部の乗員については、その乗員の位置に到達する音声ビームを出力しないようにしてもよい。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループ分けせずに、スピーカアレイ145のスピーカの全てを用いて複数の音声ビームを生成してもよい。この内容は、以下の説明でも同じである。
図7に戻って説明する。
音声信号供給部11Fは、音源12が発生させた音声信号を、スピーカアレイ装置14、又は車載スピーカ装置15に供給する。この際、音声信号供給部11Fは、音声ビームの設定後において、スピーカアレイ装置14を音声信号の供給先として選択する。
音声信号供給部11Fは、音源12が発生させた音声信号を、スピーカアレイ装置14、又は車載スピーカ装置15に供給する。この際、音声信号供給部11Fは、音声ビームの設定後において、スピーカアレイ装置14を音声信号の供給先として選択する。
音声信号供給部11Fは、スピーカアレイ装置14を選択した場合、全ての乗員に対して、同じ音響信号に基づいて生成された音声ビームを出力させるように、スピーカアレイ装置14に音響信号を供給してもよいし、乗員に応じて異なる音響信号に基づいて生成された音声ビームを出力させるように、スピーカアレイ装置14に音響信号を供給してもよい。後者の場合、スピーカアレイ装置14の音声ビーム制御部142は、入力された第1の音声信号を、スピーカアレイ145の一部のスピーカに供給することで、第1の乗員の位置に到達する音声ビームを出力させ、入力された第1の音声信号とは異なる第2の音声信号を、スピーカアレイ145の残りの一部又は全てのスピーカに供給させることで、第1の乗員と異なる第2の乗員の位置に到達する音声ビームを出力させる。
音声信号供給部11Fは、マルチチャンネルの音声信号をダウンミックスした音声信号を、スピーカアレイ装置14に供給してもよい。
以上説明した第1実施形態のように、スピーカアレイ装置14は、車室120の構造を利用して車両100の乗員に聴取させる音声ビームを出力する。更に、車載音響装置10は、乗員状況に応じて、直接又は車室120で反射して各乗員の位置に到達する音声ビームを出力することができる。音声ビームの設定は、テストビームを用いた方法により行われるので、音声ビームの設定に関して、乗員に煩わしい操作が強いられない。
<第1実施形態の変形例>
(1)乗員状況の判定は、テストビームを用いた方法以外の方法で行われてもよい。例えば、制御部11は、車内カメラ18により撮像された車室120の画像を用いて、乗員状況を判定してもよい。図13に示すように、車内カメラ18は、少なくとも車室120の各座席を撮像可能な位置に設けられ、ここではスピーカアレイ装置14の上面に設けられている。ただし、車内カメラ18は、別の位置に設けられてもよい。
(1)乗員状況の判定は、テストビームを用いた方法以外の方法で行われてもよい。例えば、制御部11は、車内カメラ18により撮像された車室120の画像を用いて、乗員状況を判定してもよい。図13に示すように、車内カメラ18は、少なくとも車室120の各座席を撮像可能な位置に設けられ、ここではスピーカアレイ装置14の上面に設けられている。ただし、車内カメラ18は、別の位置に設けられてもよい。
図14は、この変形例の音声ビームの設定に関する車載音響装置10の制御部11の機能構成を示す図である。
状況判定部11Gは、車内カメラ18により撮像された車室120の画像に基づいて、乗員状況を判定する。状況判定部11Gは、例えば、車室120の画像に含まれる人物の顔を認識し、車室120に存在する乗員の人数と、各乗員が着席している位置とをそれぞれ特定する。
状況判定部11Gは、車内カメラ18により撮像された車室120の画像に基づいて、乗員状況を判定する。状況判定部11Gは、例えば、車室120の画像に含まれる人物の顔を認識し、車室120に存在する乗員の人数と、各乗員が着席している位置とをそれぞれ特定する。
音声ビーム設定部11Hは、状況判定部11Gにより判定された乗員状況に基づいて、スピーカアレイ装置14に出力させる音声ビームを設定する。この設定は、上述した第1実施形態と同じ方法で行われてよい。
乗員状況の判定は更に別の方法で行われてもよい。制御部11は、無線通信部13を介して乗員が使用する通信端末とペアリングを行い、ペアリングが完了した通信端末の数を、乗員の人数として判定してもよい。そして、制御部11は、乗員の人数に応じて、図9で説明したいずれかの乗員状況と判定する。
また、制御部11は、車載音響装置10で受け付けられた操作に基づいて、乗員状況を判定してもよい。
また、制御部11は、車載音響装置10で受け付けられた操作に基づいて、乗員状況を判定してもよい。
(2)車室120の音響特性は、乗員状況だけでなく、荷物等の物品の配置の状況によっても変化する。物品の配置の状況は、例えばその物品が配置された位置、寸法、及び数のうちの1つ以上によって特定される。そこで、車載音響装置10は、車室120の状況に応じた音声ビームを、スピーカアレイ装置14を用いて出力してもよい。ここでいう車室120の状況とは、乗員状況、及び車室120における物品の配置の状況の少なくとも一方を含む。
図8で説明したように、収音位置での音声のレベルが最も高くなるビーム出力角度θは、主には室内の形状に依存するため、車室120の状況によらず大きく変化しない。よって、車載音響装置10は、テストビームを用いて、ビーム出力角度θと収音音声信号が示す音のレベルとの対応関係を測定することで、車室120の状況を判定することが可能である。この判定のための構成は、上述した第1実施形態の「乗員状況」を「車室120の状況」に読み替えることで説明することができる。例えば、音響特性データ記憶部11Cは、音響特性データとして、ビーム出力角度θと、各ビーム出力角度θでスピーカアレイ装置14からテストビームが出力された場合の収音位置における音声のレベルとの対応関係を、車室120の状況毎に定めたデータを記憶する。そして、状況判定部11Dは、マイクロフォン16からの収音音声信号が示すテストビームの音声のレベルと、音響特性データ記憶部11Cに記憶された音響特性データが示すレベルとを比較することで、車室120の状況を判定する。音声ビーム設定部11Eは、状況判定部11Dにより判定された車室120の状況に基づいて、スピーカアレイ装置14に出力させる音声ビームを設定する。
この変形例の車載音響装置10によれば、後部席113に荷物が配置されている等の、より詳細な車室120の状況を判定することができる。
この変形例の車載音響装置10によれば、後部席113に荷物が配置されている等の、より詳細な車室120の状況を判定することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態では、スピーカアレイ145の向きが上述した第1実施形態と異なる。
本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態では、スピーカアレイ145の向きが上述した第1実施形態と異なる。
本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
図15は、本実施形態の車室120を示す斜視図である。図16は、フロントガラス121の周辺を拡大した図である。
図15に示すように、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145を上方に向けて設けられている。そのために、スピーカアレイ装置14は、例えば、スピーカアレイ145がダッシュボード133に開けられた開口部に位置するように、筐体がダッシュボード133の内部に設けられている。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカが配列する行方向が車幅方向に沿うように設置されている。
図15に示すように、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145を上方に向けて設けられている。そのために、スピーカアレイ装置14は、例えば、スピーカアレイ145がダッシュボード133に開けられた開口部に位置するように、筐体がダッシュボード133の内部に設けられている。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカが配列する行方向が車幅方向に沿うように設置されている。
このような設置により、スピーカアレイ装置14が出力した音声ビームは、図16に示すように、フロントガラス121で反射する。フロントガラス121は水平面に対して傾斜しているので、フロントガラス121で反射した音声ビームは、車室120において車両100の前方から後方に伝搬する。加えて、スピーカアレイ装置14が、音声ビームの出力方向を制御することで、運転席111及び助手席112に到達する音声ビームを出力させたり(図16の矢印R1参照)、後部席113に到達する音声ビームを出力させたり(図16の矢印R2参照)することができる。
この実施形態においても、音声ビームの設定は、上述した第1実施形態と同じ方法で行われる。
この実施形態においても、音声ビームの設定は、上述した第1実施形態と同じ方法で行われる。
図17は、スピーカアレイ装置14から出力される音声ビームを示す図である。
図17の上段には、乗員が1人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、全てのスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビームを出力する。
図17の中段には、乗員が2人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1とグループG2とに2等分し、グループG1のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。
図17の下段には、乗員が4人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカを、グループG1〜G4に4等分し、グループG1のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して右側後部席113Aに到達する音声ビームを、グループG3のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して左側後部席113Bに到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。
図17の上段には、乗員が1人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、全てのスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビームを出力する。
図17の中段には、乗員が2人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1とグループG2とに2等分し、グループG1のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。
図17の下段には、乗員が4人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカを、グループG1〜G4に4等分し、グループG1のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して右側後部席113Aに到達する音声ビームを、グループG3のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して左側後部席113Bに到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、フロントガラス121で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。
以上説明した第2実施形態の車載音響装置10によれば、フロントガラス121での音声ビームの反射を利用して、乗員の位置に到達する音声ビームを出力することができる。また、フロントガラス121が、中央部分が車外の方向に突き出た湾曲形状であれば、フロントガラス121の形状を利用して、より指向性を増した音声ビームを生成できる可能性がある。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を説明する。この第3実施形態では、スピーカアレイ装置14が、後部席113の後方、より具体的には、リアパッケージトレイ132に設けられている。本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。この第3実施形態では、スピーカアレイ装置14が、後部席113の後方、より具体的には、リアパッケージトレイ132に設けられている。本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
図18は、車両100の車室120を模式的に示す図である。図19は、車室120を真上から平面視した図である。図20は、リアガラス124の周辺を拡大した図である。
スピーカアレイ装置14は、リアパッケージトレイ132の上面において、車幅方向における中央付近の位置に設けられている。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145を上方に向けて設けられている。そのために、スピーカアレイ装置14は、例えば、スピーカアレイ145がリアパッケージトレイ132に開けられた開口部に位置するように、筐体がリアパッケージトレイ132の下方に設けられている。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカが配列する行方向が車幅方向に沿うように設置されている。
スピーカアレイ装置14は、リアパッケージトレイ132の上面において、車幅方向における中央付近の位置に設けられている。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145を上方に向けて設けられている。そのために、スピーカアレイ装置14は、例えば、スピーカアレイ145がリアパッケージトレイ132に開けられた開口部に位置するように、筐体がリアパッケージトレイ132の下方に設けられている。また、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカが配列する行方向が車幅方向に沿うように設置されている。
スピーカアレイ装置14が出力した音声ビームは、図20に示すように、リアガラス124で反射する。リアガラス124は水平面に対して傾斜しているので、リアガラス124で反射した音声ビームは、車室120において車両100の後方から前方に伝搬する。加えて、スピーカアレイ装置14が、音声ビームの出力方向を制御することで、運転席111、及び助手席112に到達する音声ビームを出力させることができる。
この実施形態においても、音声ビームの設定は上述した第1実施形態と同じ方法で行われる。
この実施形態においても、音声ビームの設定は上述した第1実施形態と同じ方法で行われる。
図21は、スピーカアレイ装置14から出力される音声ビームを示す図である。
図21の上段には、乗員が1人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、全てのスピーカを用いて、リアガラス124で反射して運転席111に到達する音声ビームを出力する。
図21の下段には、乗員が2人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1とグループG2とに2等分し、グループG1のスピーカを用いて、リアガラス124で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、リアガラス124で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。
なお、図示はしないが、スピーカアレイ装置14は、音声ビームの出力方向を制御することで、後部席113に到達する音声ビームを出力させることもできる。
図21の上段には、乗員が1人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、全てのスピーカを用いて、リアガラス124で反射して運転席111に到達する音声ビームを出力する。
図21の下段には、乗員が2人の場合の音声ビームが示されている。この場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1とグループG2とに2等分し、グループG1のスピーカを用いて、リアガラス124で反射して運転席111に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、リアガラス124で反射して助手席112に到達する音声ビームを出力する。
なお、図示はしないが、スピーカアレイ装置14は、音声ビームの出力方向を制御することで、後部席113に到達する音声ビームを出力させることもできる。
以上説明した第3実施形態の車載音響装置10によれば、リアガラス124での音声ビームの反射を利用して、乗員の位置に到達する音声ビームを出力することができる。また、リアガラス124が、中央部分が車外の方向に突き出た湾曲形状であれば、リアガラス124の形状を利用して、より指向性を増した音声ビームを生成できる可能性がある。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を説明する。この第4実施形態では、スピーカアレイ装置14が、車室120の天井に設けられている。本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。この第4実施形態では、スピーカアレイ装置14が、車室120の天井に設けられている。本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
図22は、車両100の車室を模式的に示す図である。図23は、車両100の天井の構成を示す図である。図23には、矢印Y方向(真上)に車両100の天井を平面視した図が示されている。
スピーカアレイ装置14は、天井134に設けられている。例えば、スピーカアレイ装置14の筐体は、ヘッドライニングとルーフパネルとの間の空間に設けられている。本実施形態では、スピーカアレイ装置14は、右側後部席113Aの上方と、左側後部席113Bの上方とに1つずつスピーカアレイ145を下方に向けて設けられている。スピーカアレイ145のスピーカは、車両100の前後方向に沿って配列している。このため、スピーカアレイ装置14は、車両100の前後方向における音声ビームの出力方向を制御することができる。
この実施形態においても、音声ビームの設定は上述した第1実施形態と同じ方法で行われる。
スピーカアレイ装置14は、天井134に設けられている。例えば、スピーカアレイ装置14の筐体は、ヘッドライニングとルーフパネルとの間の空間に設けられている。本実施形態では、スピーカアレイ装置14は、右側後部席113Aの上方と、左側後部席113Bの上方とに1つずつスピーカアレイ145を下方に向けて設けられている。スピーカアレイ145のスピーカは、車両100の前後方向に沿って配列している。このため、スピーカアレイ装置14は、車両100の前後方向における音声ビームの出力方向を制御することができる。
この実施形態においても、音声ビームの設定は上述した第1実施形態と同じ方法で行われる。
図24は、スピーカアレイ装置14から出力される音声ビームを示す図である。図24には、右側後部席113Aの上方に設けられたスピーカアレイ装置14が出力する音声ビームが示されている。
図24の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、全てのスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビーム(矢印R3参照)、又はフロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビーム(矢印R4参照)を出力する。矢印R3で示す音声ビームの場合、運転席111の乗員者は後方から音声ビームが到来したことを知覚し、矢印R4で示す音声ビームの場合、運転席111の乗員は前方から音声ビームが到来したことを知覚する。
図24の上段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、全てのスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビーム(矢印R3参照)、又はフロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビーム(矢印R4参照)を出力する。矢印R3で示す音声ビームの場合、運転席111の乗員者は後方から音声ビームが到来したことを知覚し、矢印R4で示す音声ビームの場合、運転席111の乗員は前方から音声ビームが到来したことを知覚する。
図24の下段に示す場合、スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカをグループG1とグループG2とに2等分し、グループG1のスピーカを用いて、右側後部席113Aに直接到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、運転席111に直接到達する音声ビーム、又はフロントガラス121で反射して運転席111に到達する音声ビームを出力する。
左側後部席113Bの上方に設けられたスピーカアレイ装置14は、図24で説明した方法と同じ方法で、助手席112又は/及び左側後部席113Bに到達する音声ビームを出力する。
左側後部席113Bの上方に設けられたスピーカアレイ装置14は、図24で説明した方法と同じ方法で、助手席112又は/及び左側後部席113Bに到達する音声ビームを出力する。
以上説明した第4実施形態の車載音響装置10によれば、天井134に設けられたスピーカアレイ装置14を用いて、乗員の位置に到達する音声ビームを出力することができる。天井134にスピーカアレイ装置14が設けられている場合、車室120に設けられた物品によって音声ビームの伝搬が妨げられにくい。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態を説明する。この第5実施形態では、車載音響装置10は、スピーカアレイ装置14と、車載スピーカ装置15とを組み合わせた制御によって、乗員に音声を聴取させる。本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。この第5実施形態では、車載音響装置10は、スピーカアレイ装置14と、車載スピーカ装置15とを組み合わせた制御によって、乗員に音声を聴取させる。本実施形態において、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素については、上述した第1実施形態と同一であるものとする。
図25は、車室120を真上から平面視した図である。図25に示すように、右側後部席113Aのヘッドレストには、右側リアスピーカ151R及び左側リアスピーカ151Lが設けられている。また、左側後部席113Bのヘッドレストには、右側リアスピーカ152R及び左側リアスピーカ152Lが設けられている。これらの各スピーカは、例えば無指向性のスピーカで、座席に着席した乗員に向けて音声を出力する。このため、右側後部席113A、又は左側後部席113Bに着席した乗員は、左右の背後からの音声の到来を知覚することができる。
図26は、本実施形態の車載音響装置10の構成を示すブロック図である。
制御部11(音声信号供給部11F)は、マルチチャンネルの音声信号が入力された場合に、リアチャンネルの音声信号を車載スピーカ装置15に、リアチャンネルと異なるチャンネルの音声信号を、スピーカアレイ装置14に供給する。5.1チェンネルのマルチチャンネルの音声信号が入力された場合、制御部11は、リアの左チャンネルの音声信号SLを、左側リアスピーカ151L,152Lに、リアの右チャンネルの音声信号SRを、右側リアスピーカ151R,152Rに供給する。また、制御部11は、センターチャンネルC、フロントの左チャンネルの音声信号FL、及びフロントの右チャンネルの音声信号FRを、スピーカアレイ装置14(音声ビーム制御部142)に供給する。
制御部11(音声信号供給部11F)は、マルチチャンネルの音声信号が入力された場合に、リアチャンネルの音声信号を車載スピーカ装置15に、リアチャンネルと異なるチャンネルの音声信号を、スピーカアレイ装置14に供給する。5.1チェンネルのマルチチャンネルの音声信号が入力された場合、制御部11は、リアの左チャンネルの音声信号SLを、左側リアスピーカ151L,152Lに、リアの右チャンネルの音声信号SRを、右側リアスピーカ151R,152Rに供給する。また、制御部11は、センターチャンネルC、フロントの左チャンネルの音声信号FL、及びフロントの右チャンネルの音声信号FRを、スピーカアレイ装置14(音声ビーム制御部142)に供給する。
図25を参照して、スピーカアレイ装置14から出力される音声ビームを説明する。
スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカを、グループG1〜G4に4等分する。そして、スピーカアレイ装置14は、グループG1のスピーカを用いて、サイドウィンドウ123で反射して右側後部席113Aの乗員の右耳に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、右側後部席113Aの乗員の左耳に直接到達する音声ビームを出力する。また、スピーカアレイ装置14は、グループG3のスピーカを用いて、左側後部席113Bの乗員の右耳に直接到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、サイドウィンドウ125で反射して左側後部席113Bの乗員の左耳に到達する音声ビームを出力する。
スピーカアレイ装置14は、スピーカアレイ145のスピーカを、グループG1〜G4に4等分する。そして、スピーカアレイ装置14は、グループG1のスピーカを用いて、サイドウィンドウ123で反射して右側後部席113Aの乗員の右耳に到達する音声ビームを、グループG2のスピーカを用いて、右側後部席113Aの乗員の左耳に直接到達する音声ビームを出力する。また、スピーカアレイ装置14は、グループG3のスピーカを用いて、左側後部席113Bの乗員の右耳に直接到達する音声ビームを、グループG4のスピーカを用いて、サイドウィンドウ125で反射して左側後部席113Bの乗員の左耳に到達する音声ビームを出力する。
これにより、後部席113に着席した乗員は、フロントチャンネル、及びセンターチャンネルの音声の前方からの到来と、リアチャンネルの音声の後方からの到来とを知覚する。このため、本実施形態の車載音響装置10によれば、スピーカアレイ装置14と、車載スピーカ装置15とを組み合わせて、マルチチャンネルの音声を乗員に知覚させることができる。
聴取位置における音声のレベルを補償するように、制御部11は、スピーカアレイ装置14におけるパワーアンプ144A,144B,・・・,144Pの増幅率を調整してもよい。また、本実施形態で説明した右側リアスピーカ、及び左側リアスピーカは、運転席111や助手席112のヘッドレストに設けられていてもよい。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態を説明する。この第6実施形態では、車載音響装置10は、乗員が使用する通信端末と無線通信を行い、この通信端末から受信したデータに応じた音声ビームをこの乗員の位置に到達するように出力する。
図27は、車両100の車室を真上から平面視した図である。図27に示すように、ここでは、右側後部席113Aに着席した乗員が、通信端末20を使用している。通信端末20は、ここではスマートフォンであるが、携帯電話機やタブレット型コンピュータ等の無線通信機能を有する通信端末であってもよい。車載音響装置10は、例えば、通信端末20が通話を行う際に、この通話に係る受話音声をスピーカアレイ装置14から出力する機能を有する。
次に、本発明の第6実施形態を説明する。この第6実施形態では、車載音響装置10は、乗員が使用する通信端末と無線通信を行い、この通信端末から受信したデータに応じた音声ビームをこの乗員の位置に到達するように出力する。
図27は、車両100の車室を真上から平面視した図である。図27に示すように、ここでは、右側後部席113Aに着席した乗員が、通信端末20を使用している。通信端末20は、ここではスマートフォンであるが、携帯電話機やタブレット型コンピュータ等の無線通信機能を有する通信端末であってもよい。車載音響装置10は、例えば、通信端末20が通話を行う際に、この通話に係る受話音声をスピーカアレイ装置14から出力する機能を有する。
図28は、車載音響装置10、及び通信端末20が行う処理を示すシーケンス図である。
車載音響装置10の制御部11は、無線通信部13を介して通信端末20とペアリングする(ステップS1)。通信端末20において通話が開始されると(ステップS2)、制御部11は、無線通信部13を介して、通信端末20から受話音声を表す音声信号を受信する(ステップS3)。制御部11は、受信した音声信号をスピーカアレイ装置14に供給することにより、スピーカアレイ装置14に、受話音声を音声ビーム化させる(ステップS4)。ここでは、制御部11は、通信端末20を使用する乗員の位置に到達する音声ビームを生成させるように、スピーカアレイ装置14を制御する。通話を行う乗員の位置は、例えば、車室120において予め定められた位置であってもよいし、通信端末20又は車載音響装置10に対する乗員の操作によって指定されてもよい。そして、スピーカアレイ装置14は、図27に示すように、生成した受話音声の音声ビームを、この乗員の位置に到達するようにスピーカアレイ145に出力させる(ステップS5)。
車載音響装置10の制御部11は、無線通信部13を介して通信端末20とペアリングする(ステップS1)。通信端末20において通話が開始されると(ステップS2)、制御部11は、無線通信部13を介して、通信端末20から受話音声を表す音声信号を受信する(ステップS3)。制御部11は、受信した音声信号をスピーカアレイ装置14に供給することにより、スピーカアレイ装置14に、受話音声を音声ビーム化させる(ステップS4)。ここでは、制御部11は、通信端末20を使用する乗員の位置に到達する音声ビームを生成させるように、スピーカアレイ装置14を制御する。通話を行う乗員の位置は、例えば、車室120において予め定められた位置であってもよいし、通信端末20又は車載音響装置10に対する乗員の操作によって指定されてもよい。そして、スピーカアレイ装置14は、図27に示すように、生成した受話音声の音声ビームを、この乗員の位置に到達するようにスピーカアレイ145に出力させる(ステップS5)。
以上説明した第6実施形態の車載音響装置10によれば、通信端末20を使用する乗員は、通信端末20を用いてハンズフリーで通話することができる。また、図27に示すように、通話音声はビーム化されているので、この通話音声が他の乗員に聴取されにくい。また、通話中の乗員の以外の乗員に対しては、車載音響装置10は、他の音声信号に基づいて音声ビームを生成し、音声を聴取させることもできる。
本実施形態では、受話音声を音声ビーム化する場合を説明したが、車載音響装置10は、受話音声の音声信号以外のデータを通信端末20から受信して、音声ビームを出力してもよい。例えば、車載音響装置10は、通信端末20で再生されたコンテンツ(例えば、音声コンテンツ)のデータを受信して、当該コンテンツの音声を音声ビーム化して、通信端末20を使用する乗員の位置に到達するように出力してもよい。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
スピーカアレイ装置14が設けられる位置、及びスピーカアレイ145の向きは、上述した実施形態で説明した位置、及び向きに限られず、例えば以下で説明するとおりであってもよい。
図29は、スピーカアレイ装置14の設置の他の例を説明する図である。
スピーカアレイ装置14は、例えば、車両100の窓柱であるピラーに設けられてもよい。図29の例では、フロントピラー135と、センターピラー136とのそれぞれに、スピーカアレイ装置14が設けられている。この場合において、スピーカアレイ145のスピーカは、ピラーの伸張方向に沿って配列している。車載音響装置10は、例えば、フロントピラー135のスピーカアレイ装置14を用いて、運転席111又は助手席112に到達する音声ビームを、センターピラー136のスピーカアレイ装置14を用いて、後部席113に到達する音声ビームを出力する。
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
スピーカアレイ装置14が設けられる位置、及びスピーカアレイ145の向きは、上述した実施形態で説明した位置、及び向きに限られず、例えば以下で説明するとおりであってもよい。
図29は、スピーカアレイ装置14の設置の他の例を説明する図である。
スピーカアレイ装置14は、例えば、車両100の窓柱であるピラーに設けられてもよい。図29の例では、フロントピラー135と、センターピラー136とのそれぞれに、スピーカアレイ装置14が設けられている。この場合において、スピーカアレイ145のスピーカは、ピラーの伸張方向に沿って配列している。車載音響装置10は、例えば、フロントピラー135のスピーカアレイ装置14を用いて、運転席111又は助手席112に到達する音声ビームを、センターピラー136のスピーカアレイ装置14を用いて、後部席113に到達する音声ビームを出力する。
スピーカアレイ装置14は、ハンドル131に設けられてもよい。図29には、ハンドル131の略円環形状をなす操舵輪(取っ手部分)に、スピーカアレイ装置14が設けられている。スピーカアレイ145のスピーカは、操舵輪に沿って環状に配列する。そして、車載音響装置10は、ハンドル131に設けられたスピーカアレイ装置14を用いて、運転席111に到達する音声ビームを出力する。
(変形例2)
車載音響装置10の制御部11は、スピーカアレイ装置14に、音声ビームを旋回させながら出力させてもよい。例えば、車載音響装置10がカーナビゲーションの機能を有する場合、スピーカアレイ装置14は、右折を案内する音声ビームを出力する場合は、運転席111に向けて、乗員から見て左から右に旋回するような音声ビームを出力する。反対に、左折を案内する音声ビームを出力する場合は、スピーカアレイ装置14は、運転席111に向けて、乗員から見て右から左に旋回するような音声ビームを出力させる。これにより、運転席111の乗員は、音声により案内された内容を直感的に把握しやすくなる。
また、制御部11は、目的地が存在する方向からの音声ビームの到来を乗員が知覚するように、スピーカアレイ装置14の音声ビームの出力を制御してもよい。
車載音響装置10の制御部11は、スピーカアレイ装置14に、音声ビームを旋回させながら出力させてもよい。例えば、車載音響装置10がカーナビゲーションの機能を有する場合、スピーカアレイ装置14は、右折を案内する音声ビームを出力する場合は、運転席111に向けて、乗員から見て左から右に旋回するような音声ビームを出力する。反対に、左折を案内する音声ビームを出力する場合は、スピーカアレイ装置14は、運転席111に向けて、乗員から見て右から左に旋回するような音声ビームを出力させる。これにより、運転席111の乗員は、音声により案内された内容を直感的に把握しやすくなる。
また、制御部11は、目的地が存在する方向からの音声ビームの到来を乗員が知覚するように、スピーカアレイ装置14の音声ビームの出力を制御してもよい。
(変形例3)
車載音響装置10の制御部11は、車室120に設けられた映像表示装置(例えば液晶モニター)と連係して、スピーカアレイ装置14に音声ビームを出力してもよい。例えば、運転席111、及び助手席112の背後に、後部席113に着席した乗員用の映像表示装置が設けられている場合がある。この場合、車載音響装置10の制御部11は、運転席111の背後に設けられた映像表示装置での映像表示に用いられるコンテンツの音声信号に基づき、右側後部席113Aに到達する音声ビームを出力させ、助手席112の背後に設けられた映像表示装置での映像表示に用いられるコンテンツの音声信号に基づき、左側後部席113Bに到達する音声ビームを出力させるように、スピーカアレイ装置14を制御する。
車載音響装置10の制御部11は、車室120に設けられた映像表示装置(例えば液晶モニター)と連係して、スピーカアレイ装置14に音声ビームを出力してもよい。例えば、運転席111、及び助手席112の背後に、後部席113に着席した乗員用の映像表示装置が設けられている場合がある。この場合、車載音響装置10の制御部11は、運転席111の背後に設けられた映像表示装置での映像表示に用いられるコンテンツの音声信号に基づき、右側後部席113Aに到達する音声ビームを出力させ、助手席112の背後に設けられた映像表示装置での映像表示に用いられるコンテンツの音声信号に基づき、左側後部席113Bに到達する音声ビームを出力させるように、スピーカアレイ装置14を制御する。
(変形例4)
上述した第1〜第6実施形態で説明した車載音響装置10の構成は、適宜組み合わされてもよい。例えば、車室120における複数の位置にスピーカアレイ装置14が設けられてもよい。
音声ビームを反射する反射面となる部材は、車両100に設けられたガラス部材に限られない。車載音響装置10は、ガラス部材以外の車室120を形成する部材(壁、天井、壁、及び内装品等)で反射する音声ビームを、スピーカアレイ装置14を用いて出力してもよい。
車載音響装置10は、スピーカアレイ装置14のスピーカアレイ145が備えるスピーカの全てを用いて音声ビームを出力するのではなく、一部のスピーカのみを用いて音声ビームを出力してもよい。
上述した第1〜第6実施形態で説明した車載音響装置10の構成は、適宜組み合わされてもよい。例えば、車室120における複数の位置にスピーカアレイ装置14が設けられてもよい。
音声ビームを反射する反射面となる部材は、車両100に設けられたガラス部材に限られない。車載音響装置10は、ガラス部材以外の車室120を形成する部材(壁、天井、壁、及び内装品等)で反射する音声ビームを、スピーカアレイ装置14を用いて出力してもよい。
車載音響装置10は、スピーカアレイ装置14のスピーカアレイ145が備えるスピーカの全てを用いて音声ビームを出力するのではなく、一部のスピーカのみを用いて音声ビームを出力してもよい。
(変形例5)
本発明の車両は、形態(車体形状)や動力源の種類を特に問わない。本発明の車両は、例えば、屋根がない車両、又は屋根が開放可能な車両であってもよい。本発明の車両は、電車やバス等の乗員を輸送する目的で走行する車両、及び遊具等の乗車者の輸送を目的としていない車両を含む。本発明の車両は、乗員が存在する位置に座席が設けられていない車両を含む。
本発明の車両は、形態(車体形状)や動力源の種類を特に問わない。本発明の車両は、例えば、屋根がない車両、又は屋根が開放可能な車両であってもよい。本発明の車両は、電車やバス等の乗員を輸送する目的で走行する車両、及び遊具等の乗車者の輸送を目的としていない車両を含む。本発明の車両は、乗員が存在する位置に座席が設けられていない車両を含む。
上述した実施形態の車載音響装置10の制御部11が実現する機能は、複数のプログラムの組み合わせによって実現され、又は、複数のハードウェア資源の連係によって実現され得る。制御部11の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。
10…車載音響装置、11…制御部、11A…テスト音声信号発生部、11B…テストビーム制御部、11C…音響特性データ記憶部、11D,11G…状況判定部、11E,11H…音声ビーム設定部、11F…音声信号供給部、12…音源、13…無線通信部、14…スピーカアレイ装置、15…車載スピーカ装置、151L,152L…左側リアスピーカ、151R,152R…右側リアスピーカ、16…マイクロフォン、17…A/Dコンバータ、18…車内カメラ、100…車両、111…運転席、112…助手席、113…後部席、113A…右側後部席、113B…左側後部席、121…フロントガラス、122,123,125,126…サイドウィンドウ、124…リアガラス、131…ハンドル、132…リアパッケージトレイ、133…ダッシュボード、134…天井、135…フロントピラー、136…センターピラー、141…入力受付部、142…音声ビーム制御部、1421…ビームパターン記憶部、143A,143B,・・・,143P…D/Aコンバータ、144A,144B,・・・,144P…パワーアンプ、145…スピーカアレイ、145A,145B,・・・,145P…スピーカ、20…通信端末
Claims (7)
- 車両の車室に設置された複数のスピーカを有するスピーカアレイと、
前記車室の状況を判定する状況判定部と、
所定の音声信号を、前記判定した車室の状況に応じて前記スピーカアレイに音声ビームとして出力させる音声ビーム制御部と
を備える車載音響装置。 - 前記車室の状況に対応した複数のビームパターンを記憶する記憶部を備え、
前記音声ビーム制御部は、前記判定した車室の状況に応じた前記ビームパターンを前記記憶部から読み出して、読み出した当該ビームパターンに従って、前記スピーカアレイに音声ビームを出力させる
ことを特徴とする請求項1に記載の車載音響装置。 - 前記状況判定部は、前記車室の乗員の状況を判定し、
前記音声ビーム制御部は、前記判定した乗員の状況に応じた前記音声ビームを前記スピーカアレイに出力させる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載音響装置。 - 前記複数のスピーカの一部又は全てのスピーカを用いて、前記スピーカアレイにテストビームを旋回させながら出力させるテストビーム制御部と、
前記車室の所定の位置に設置され、前記テストビームの音声を収音する収音部と、
前記旋回の角度と、当該角度で前記テストビームが出力された場合の前記所定の位置における音声のレベルとの対応関係を示す音響特性データを、前記車室の状況毎に記憶する音響特性データ記憶部と
を備え、
前記状況判定部は、前記収音部により収音された前記テストビームの音声のレベルと、前記音響特性データが示す音声のレベルとを比較することで、前記車室の状況を判定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車載音響装置。 - 前記音声ビーム制御部は、第1の音声信号を、前記複数のスピーカの一部のスピーカに供給することで、前記スピーカアレイに第1の乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させ、第2の音声信号を、前記複数のスピーカの残りの一部又は全てのスピーカに供給させることで、前記スピーカアレイに第2の乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車載音響装置。 - 前記車室の乗員が使用する通信端末と無線通信を行う無線通信部を備え、
前記音声ビーム制御部は、前記無線通信部により前記通信端末から受信されたデータに基づいて、前記スピーカアレイに、前記乗員の位置に到達する前記音声ビームを出力させる
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車載音響装置。 - 前記車両の座席のヘッドレストに設けられたスピーカ装置と、
マルチチャンネルの音声信号のうち、リアチャンネルの音声信号を前記スピーカ装置に、前記リアチャンネルと異なるチャンネルの音声信号を、前記音声ビーム制御部に供給する音声信号供給部と
を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車載音響装置。
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