JP2017069763A - 水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法 - Google Patents

水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法 Download PDF

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秀昭 田中
茂 庄子
Shigeru Shoji
茂 庄子
昌位 胡
Changwei Hu
昌位 胡
健一郎 露木
Kenichiro Tsuyuki
健一郎 露木
三浦 悟
Satoru Miura
悟 三浦
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Masanori Karikomi
正則 苅込
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Abstract

【課題】従来公知の撮影手段によっては、効率よく検査することが困難であった、濁水に満たされた多数の水中管状構造物の検査を、従来手段よりも格段に効率よく行うことができる水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法を提供すること。【解決手段】水中カメラ10と、水中カメラ10を、撮影レンズ12を底面21に向けた状態で収納可能な中空ケース20と、中空ケース20に固着された視認装置操作部材2と、を備え、水中カメラ10の撮影レンズ12は、視野角が40°以上180°以下である広角レンズであって、中空ケース20は、少なくともその側面23が透明な筒形のケースであって、その内部空間内に水中カメラ10を収納した状態において、該内部空間内に液体を充填して密閉することが可能な構造を有する水中視認装置1とする。【選択図】図3

Description

本発明は、水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法に関する。本発明は、更に詳しくは、多数の水中管状構造物が濁水で満たされている場合を想定し、そのような状況において、水中管状構造物の内壁面を効率よく検査することができる水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法に関する。
本発明の水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法は、例えば、図1に示すような鋼管矢板200を構成する鋼管継ぎ手部110の内壁面を隈無く撮影して、その状態を全数検査する場合等に好適に用いることができる。水中管状構造物である鋼管継ぎ手部110は、最終的にはモルタル等が充填されるが、通常、その前工程の段階では、濁水Wによって管内が浸漬されている。本明細書においては、文字通り海中等の水中に設置されている構造物の他、この鋼管継ぎ手部110のように、その構造物の少なくとも一部が濁水等の液体で浸漬されている状態にあるものを、併せて「水中管状構造物」と称するものとする。
一般に、水中にある構造物の検査を行う場合には、水中カメラによる検査対象の撮影及び視認が行われる。しかし、撮影対象となる部分の周辺の水域が濁水に浸漬されている場合、水中カメラを用いても対象物を検査のために必要とされる視認性を充足する程度に、十分に鮮明な画像を撮影することは困難である。そこで、濁水中においても検査対象を十分に鮮明に撮影することを企図した水中用の撮影装置が提案されている(特許文献1参照)。
又、濁水中での撮影の視認性の向上を、簡素な構成のみで実現することを企図したものとして、透明な中空ケースに透明液体を充填してなる水中カメラも提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、例えば、鋼管矢板を港湾内に施工する工事(特許文献3参照)において、継手部にある管状の遮水部材の状態を検査するため、濁水で満たされた狭小且つ多数の管状構造物の側壁をその全長に亘って全数検査することが求められるような場合においては、従来のいずれの装置によっても効率のよい作業は困難であった。
例えば、特許文献1に記載の撮影装置は検査対象への複雑な機構の設置が前提となっているため、少数の大型の鋼管の検査を行う場合には鮮明な撮影を行える点において好ましく適用することができるが、膨大な数の管状構造物の全数検査が求められるような場合には、作業効率の面で極めて適性に乏しいものであった。
特許文献2に記載の水中カメラに代表される従来の比較的簡易な構成からなる水中カメラを、上記のような狭小且つ多数の水中管状構造物の側壁の検査に用いる場合には、通常底面に向けられている撮影レンズを、先ずは側壁面側に向ける調整が必要であり、更に、そのようにして側壁面側に向けられた撮影レンズを管の内周に沿って360°回転しながら、全体としては螺旋状となるカメラの動きを微細に制御しつつ下降或いは上昇を繰り返して撮影を行う必要があった。これについても、やはり、内部空間が狭小である多数の水中管状構造物の検査においては、作業効率が極めて悪く、この点において更なる改善が求められていた。
特開2000−160978号公報 特開2012−172472号公報 特開2013−117105号公報
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来公知の撮影手段によっては、効率よく検査することが困難であった、濁水に満たされた多数の水中管状構造物の検査を、従来手段よりも格段に効率よく行うことができる水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、液体を充填して密閉することが可能な構造を有し、少なくともその側面が透明な中空ケースに、透明液体を充填した状態で水中カメラを収納してなる水中視認装置において、水中カメラの撮影レンズを所定の大きさ以上の視野角を有する広角レンズとし、更に、この水中視認装置を視認装置操作部材で、上記の水中管状構造物の内部を上下方向に最低限一往復させるだけで、濁水に満たされた水中管状構造物の内壁面の全面を十分に鮮明に、且つ、極めて効率よく撮影することができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 水中カメラと、前記水中カメラを、撮影レンズを底面に向けた状態で収納可能な中空ケースと、前記中空ケースのに固着された視認装置操作部材と、を備え、前記水中カメラの前記撮影レンズは、視野角が40°以上180°以下である広角レンズであって、前記中空ケースは、少なくともその側面が透明な筒形のケースであって、その内部空間内に前記水中カメラを収納した状態において、該内部空間内に液体を充填して密閉することが可能な構造を有する水中視認装置。
(1)の発明によれば、中空ケースに透明液体を充填した水中視認装置を用いることによって、濁水中においても検査対象を中空ケースの内部に充填された透明液体を通じて撮影できるため、鮮明な画像の撮影が可能である。そして、更には、広角レンズにより同一水平位置における360°の全方位の撮影が同時に行えるため、水中管状構造物の内部を上下方向に速やかに一往復させるだけで、濁水に満たされた水中管状構造物の内壁面の全面を十分に鮮明に、且つ、従来手段よりも格段に効率よく撮影することができる。
(2) 前記撮影レンズの視野角が70°以上である(1)に記載の水中視認装置。
(2)の発明によれば、(1)の発明に係る水中視認装置によって、同一水平位置における360°の全方位の撮影をより鮮明に行うことができる。
(3) 前記中空ケースが円筒形のケースである(1)又は(2)に記載の水中視認装置。
(3)の発明によれば、特に水中管状構造物が円筒形状である場合において、(1)又は(2)の発明に係る水中視認装置による撮影画像の鮮明度をより向上させることができる。
(4) 前記内部空間に透明液体が充填密封されている(1)から(3)のいずれかに記載の水中視認装置。
(4)の発明は、(1)から(3)のいずれかに記載の水中視認装置を、予め、透明な液体が充填されているものとした。これにより、使用の都度の液体の充填や交換作業が不要となり検査における作業効率が更に向上する。
(5) 前記中空ケースに錘が装着されている(1)から(4)のいずれかに記載の水中視認装置。
(5)の発明によれば、狭小な水中管状構造物が垂直に立設されている場合において、濁水中に(1)から(4)のいずれかの発明に係る水中視認装置を下降させていく際、水中視認装置の下降中の揺れを抑制し、検査対象の構造物の内壁面の長手方向に沿って、真っ直ぐに下降させることができる。これにより、カメラ位置のブレに起因する撮影画像の品位の低下を防ぐことができる。
(6) 前記視認装置操作部材が剛性を有する材料からなる(1)から(4)のいずれかに記載の水中視認装置。
(6)の発明によれば、例えば、狭小な水中管状構造物が斜め、或いは水平に設置されている場合において、濁水中に(1)から(4)のいずれかの発明に係る水中視認装置を下降させていく際においても、水中視認装置の揺れを抑制し、検査対象の構造物の内壁面の長手方向に沿って、水中視認装置を真っ直ぐに移動させることができる。これにより、上記のような態様で設置されているカメラ位置のブレに起因する撮影画像の品位の低下を防ぐことができる
(7) 前記中空ケースの外周には、該中空ケースの外周面からの対象物までの距離が所定値未満となったことを感知可能なセンサーが設置されている(1)から(6)のいずれかに記載の水中視認装置。
(7)の発明によれば、狭小な水中管状構造物内で、中空ケースの外周面が検査対象の内壁面との衝突や擦れによって、損傷することを未然に防止することができる。これにより、極めて狭小な水中管状構造物の検査へも(1)から(6)のいずれかに記載の水中視認装置を安全に適用することができる。
(8) (1)から(7)のいずれかに記載の水中視認装置を用いる水中管状構造物の検査方法であって、前記水中視認装置を前記水中管状構造物の内部に挿入する工程と、前記水中カメラの撮影レンズの方向を一定方向に固定したまま、水中視認装置を前記水中管状構造物の長手方向に沿って移動させながら、前記水中管状構造物の内壁面を連続的に撮影又はモニタリングする工程と、を含んでなる水中管状構造物の検査方法。
(8)の発明によれば、水中管状構造物の内部を上下方向に最低限一往復させるだけで、濁水に満たされた水中管状構造物の内壁面の全面を十分に鮮明に、且つ、従来手段よりも格段に効率よく撮影することができる。これにより、従来、効率のよい検査が困難であった内部空間が狭小である多数の水中管状構造物の内壁面の状態検査を、従来手段よりも格段に効率よく行うことができる。
(9) 前記水中視認装置の前記中空ケースの外径と、前記水中管状構造物の内径との差が2mm以上30mm以下となるように予め前記中空ケースの外径を最適化してから、前記水中視認装置を前記水中管状構造物の内部に挿入する工程を行う(8)に記載の水中管状構造物の検査方法。
(9)の発明によれば、(8)の発明に係る検査方法において、より鮮明な画像を高い確度で撮影することができ、又、水中管状構造物内での水中視認装置の円滑な移動を担保し、移動時の側壁面との接触に起因するケースの損傷等も未然に防止することができる。これにより、濁水に満たされた水中管状構造物の内壁面の検査を極めて効率よく安全に行うことができる。
(10) 前記水中管状構造物が鋼管矢板の継ぎ手部である(8)又は(9)に記載の水中管状構造物の検査方法。
(10)の発明によれば、従来手段による限り、効率のよい全数検査が困難であった管状の鋼管矢板の継ぎ手部の検査が、極めて効率よく行えるようになった。
(11) 前記水中視認装置の長手方向に沿った前記移動と、鋼管矢板の形成されている方向に沿った水平移動とを交互に行う(10)に記載の水中管状構造物の検査方法。
(11)の発明によれば、管状水中構造物の本数が多大である場合においても(10)の検査方法を効率よく行うことができる。
本発明によれば、従来公知の水中カメラ等によっては、効率よく検査することが困難であった、濁水に満たされた水中管状構造物の検査を、従来手段よりも格段に効率よく行うことができる水中視認装置及びそれを用いて行う水中管状構造物の検査方法を提供することができる。
本発明の水中視認装置を用いて行う水中管状構造物の検査方法の実施態様の一例を示す模式図である。 本発明の水中視認装置の基本構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の水中視認装置を構成する水中カメラの基本構成を模式的に示す側面図である。 本発明の水中視認装置を用いて行う水中管状構造物の検査方法の好ましい実施態様の説明に供する模式図である。 本発明の水中視認装置の他の好ましい実施形態を模式的に示す部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<水中視認装置>
図2に示す通り、本発明の水中視認装置1は、カメラ本体11と撮影レンズ12とを含んでなる水中カメラ10と、水中カメラ10を、撮影レンズ12が底面21に向けられた状態で収納可能な中空ケース20と、中空ケース20の天面22に固着された視認装置操作部材2とを備えて構成される。水中視認装置1は、少なくともその使用時においては、中空ケース20内に透明液体30が充填され、且つ、密封された状態で用いられる。透明液体30は予め充填密封されていてもよいし、使用の都度に充填してもよい。検査対象は中空ケース20内部に充填された透明液体30を通じて撮影されるため、これにより、撮影レンズ12と検査対象との間に介在する濁水内を光が通過する距離を短くすることができる。このため視界が悪い濁水中であっても、検査対象の画像の状態を鮮明に把握することが可能となる。
視認装置操作部材2は水中視認装置1を水中で自在に移動させることが可能な態様で中空ケース20のいずれかの部分に固着されていればよい。中空ケース20の天面22は中空ケース20内の透明液体30を密封できる構成であることが必須であり、且つ、視認装置操作部材2と所望の位置において固着可能な構成であることが好ましい。又、視認装置操作部材2は中空ケース20内で水中カメラにも接続されている構成であることが好ましい。これらの構造を備えることにより、水中視認装置1は中空ケース20の内部の所望の位置に水中カメラを保持しながら、視認装置操作部材によって任意の位置に移動させることが可能となる。
水中視認装置1に収納されてこれを構成する水中カメラ10は、図3に示す通り、カメラ本体11と撮影レンズ12からなり、更に、照明用電球13が適宜設置される。視認装置操作部材2の末端は水中カメラ10のカメラ本体11に接続されていることが好ましい。水中カメラ10の中空ケース20内の固定は、視認装置操作部材2との接続の他、撮影を妨げない範囲で各種のシール部材等を介在させることによっても行うことができる。
水中カメラ10の撮影レンズ12は、その視野角θが、40°以上180°以下、より好ましくは、70°以上である。視野角とは、レンズの焦点距離とイメージセンサー又はフィルムのサイズによって規定される撮影可能な画像の画角であるが、例えば、φ6mm工業用ビデオスコープに搭載されたカメラにおける焦点距離10〜200mmの広角レンズであって、視野角が120°程度となっている例を好ましい具体例として挙げることができる。視野角が上記範囲にある広角レンズの使用により、管状構造物内部の長手方向の一の位置において、同時に当該位置に対応する側壁面の全周を同時に撮影して視認することができる。本発明の方法の主たる目的は管状構造物の側壁面の状態を検査することであるため、上記態様での撮影によれば、狭小な管内での水中視認装置1の鉛直方向への移動の円滑性も構造上担保されていることと併せて、例えば、側壁面に向けたカメラの方向を内壁の周面に沿って360°回転させながら撮影を繰り返す方法に比べて格段に検査の作業効率を向上させることができる。
水中カメラ10の外周には照明用電球13が環状に配置されていることが好ましい。照明用電球13には、例えば、LED等を用いることができる。
中空ケース20は、水中カメラ10を収容することが可能である筒形のケースであれば、特定の形状に限定されないが、円筒形状であることが好ましい。又、中空ケース20は、その内部空間内に水中カメラ10を上述の態様で収納した状態において、内部空間内に透明液体30を充填して密閉することが可能な構造であることを必須とする。
中空ケース20の材料は、例えば、アクリル、ポリカーボネート等の透明樹脂等によることができる。中空ケース20は、全ての面が透明であってもよいが、少なくとも側面23が透明であればよい。例えば、側面23を透明にして天面22を非透明にすることもできる。底面21については透明であることが好ましいが、撮影画像への不要な光の反射を低減させるために反射率の低い部材をここに配置してもよい。
水中カメラ10により撮影された画像は有線又は無線により、必要に応じて画像処理施した上で、検査対象から離れた任意の位置に設置したモニタ(図視せず)に表示される。
中空ケース20の大きさは、特に限定されないが、検査対象とする構造物の大きさや、周辺の水の濁度、及び、水中カメラの視野角等の撮影条件に応じて適宜最適化することが好ましい。中空ケース20の大きさの一例としては、長さが800mm以上、好ましくは1000mm程度以上で3000mm程度以下、外径30がmm〜300mm程度のものを挙げることができる。但し、外径については、特に検査対象とする構造物の内径に合わせてサイズを最適化したものをその都度選択することがより好ましい。
図2に示すように、中空ケース20には錘4が装着されていることがより好ましい。錘は撮影の障害とならない位置大きさに配置されるようにする限り、例えば鉛製の錘等、任意のものを装着することができる。錘4の装着により中空ケース20の水中での向きを鉛直方向に沿ってより安定させることができる。水流によるカメラの揺れ、これによる画像のブレを防止することができる。
又、中空ケース20の一部に固着される視認装置操作部材2を、アルミニウム等の軽金属や硬質プラスチック等の剛性を有する材料からなるものとしてもよい。ここでいう「剛性」とは、視認装置操作部材2の動きに対応させて、中空ケース20を、水中において、鉛直方向から離れた任意の角度に傾けたり、視認装置操作部材2を回転軸として回転させることが可能な程度の剛性であれば足りる。例えば、視認装置操作部材2をアルミニウム製の棒状の部材とすることによって、水中視認装置1を水中において上記態様で自在に操作することが可能となる。これにより、水中視認装置1の移動方向が鉛直方向以外の方向についても可能となり、水中視認装置1の使用可能範囲が拡大する。
又、狭小な管内での使用を前提とする水中視認装置1は中空ケース20の外周に、中空ケース20の外周面からの検査対象となる管状構造物の内壁面までの距離(g)が所定値未満となったことを感知可能なセンサー24が設置されていることがより好ましい。センサー24は、例えば、規定の長さの樹脂毛が中空ケースの外周に沿って設置されている接触式の簡易なセンサーであってもよい。
<水中管状構造物の検査方法>
水中視認装置1を用いた本発明の水中管状構造物の検査方法について、図1〜図5を適宜参照しながら説明する。本発明の水中管状構造物の検査方法は、図1に示す通り、水中視認装置1を、検査対象とする水中管状構造物の内部に挿入する工程と、水中視認装置1を水中管状構造物の長手方向に沿って移動させながら、水中管状構造物の内壁面を連続的に撮影又はモニタリングする工程と、を含んでなる方法である。本発明の水中管状構造物の検査方法は、様々な水中構造物の検査に適用することができるが、代表的な実施形態として、鋼管矢板の継ぎ手部の全数検査への適用を例示することができる。以下においては、検査対象とする水中管状構造物が図1に示すような鋼管矢板200を構成する鋼管継ぎ手部110である場合について説明する。
水中視認装置1の鋼管継ぎ手部110の内部への挿入は、視認装置操作部材2と同部材の動きを制御する移動制御装手段3により行う。通常、鋼管継ぎ手部110は、通常、海底面S2等に対して鉛直に設置されているので、海面S1上の鋼管継ぎ手部110の開口部から管内に、容易に水中視認装置1を自然沈降させることができる。検査対象とする水中管状構造物が鉛直に設置されていない場合やその開口部が海面S1下にある場合は、例えば、上述の通り、視認装置操作部材2を剛性を有するものとすることによって、水中視認装置1の動きを、重力方向以外の方向に制御し、これにより水中視認装置1の挿入を容易に行うことができる。
鋼管継ぎ手部110の内壁面の連続的な撮影又はモニタリングを行う工程は、水中視認装置1をD方向又はU方向に任意の速度で移動させながら、中空ケース20の側面23を検査対象の内壁面に近接させて、必要に応じて照明用電球13を点灯させながら、水中カメラ10により検査対象を撮影することにより行う。
又、図4に示す通り、鋼管継ぎ手部110の内壁面を撮影する際、水中視認装置1の中空ケース20の外径R1は、検査対象とする鋼管継ぎ手部110の内径R0との差(g)が、2mm以上60mm以下、好ましくは5mm以上40mm以下、となるように予め最適化されていることが好ましい。上記の(g)の値が、少なくとも2mm以上確保されていることにより、水中視認装置1の鋼管継ぎ手部110の管内での円滑な上下動が可能となる。又、上記の(g)の値が60mm以下となるように水中視認装置1を検査対象に十分に近接させることにより、撮影レンズと検査対象の間に介在する濁水の実質量を十分に低減させて撮影画像の鮮明さを保持することができる。尚、鋼管継ぎ手部110の内壁面に水中視認装置1の上記の上下動の円滑性を妨げうる凹凸等がある場合には、当該凸部による妨げを受けないように(g)の値を、上記範囲内で適宜調整すればよい。
多数の鋼管100が鋼管継ぎ手部110を介して接続されてなる鋼管矢板200の構造については、概略として図2に示す通りであり、詳細は特許文献3に記載のある通りである。このような鋼管矢板200における継ぎ手部110の内壁面の全数検査が求められる場合に本発明の水中管状構造物の検査方法は特に好ましく用いることができる。継ぎ手部の本数は、一般的な鋼管矢板の施工例として300〜1000本が挙げられ、本発明の方法はこれらの鋼管矢板に好適に用いることができる。
この場合、水中視認装置1を鋼管継ぎ手部110の長手方向の全長に沿ってD方向及びU方向に移動させながら、検査対象の撮影を行い、水中視認装置1の最低限1回の上記長手方向(鉛直方向(U方向及びD方向))の往復の後、水中視認装置1を鋼管矢板200の形成方向に沿って水平移動(A1、A2、)させ、隣接する鋼管継ぎ手部110に対する上記態様での撮影を行う。そしてこの鉛直方向への移動と撮影、及び、水平方向への移動を交互に繰り返し行うことにより、鋼管矢板200における鋼管継ぎ手部110の内壁面の全数検査を、従来よりも格段に効率よく行うことができる。
このような狭小且つ多数の水中管状構造物の検査は、上記の特許文献に記載の手段の他、例えば、狭小な管内に長尺のビニル袋を挿入し、内部を清水で満たしてからカメラで観察する手法や、又、カメラ側面に添わせたホースから清水を供給する手法も過去に検討されている。しかし、前者はビニル袋の設置等の準備段階、後者は撮影段階における作業性に問題があるものであった。
これに対し、本発明の水中管状構造物の検査方法は、従来公知の各手段によっては、効率よく検査することが困難であった、濁水に満たされた水中管状構造物の検査を、従来手段よりも格段に効率よく行うことができるものとされている。
1 水中視認装置
10 水中カメラ
11 カメラ本体
12 撮影レンズ
13 照明用電球
20 中空ケース
21 底面
22 天面
23 側面
30 透明液体
2 視認装置操作部材
3 移動制御装手段
4 錘
100 鋼管
110 鋼管継ぎ手部
200 鋼管矢板
W 濁水

Claims (11)

  1. 水中カメラと、
    前記水中カメラを、撮影レンズを底面に向けた状態で収納可能な中空ケースと、
    前記中空ケースに固着された視認装置操作部材と、を備え、
    前記水中カメラの前記撮影レンズは、視野角が40°以上180°以下である広角レンズであって、
    前記中空ケースは、少なくともその側面が透明な筒形のケースであって、その内部空間内に前記水中カメラを収納した状態において、該内部空間内に液体を充填して密閉することが可能な構造を有する水中視認装置。
  2. 前記撮影レンズの視野角が70°以上である請求項1に記載の水中視認装置。
  3. 前記中空ケースが円筒形のケースである請求項1又は2に記載の水中視認装置。
  4. 前記内部空間に透明液体が充填密封されている請求項1から3のいずれかに記載の水中視認装置。
  5. 前記中空ケースに錘が装着されている請求項1から4のいずれかに記載の水中視認装置。
  6. 前記視認装置操作部材が剛性を有する材料からなる請求項1から4のいずれかに記載の水中視認装置。
  7. 前記中空ケースの外周には、該中空ケースの外周面からの対象物までの距離が所定値未満となったことを感知可能なセンサーが設置されている請求項1から6のいずれかに記載の水中視認装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の水中視認装置を用いる水中管状構造物の検査方法であって、
    前記水中視認装置を前記水中管状構造物の内部に挿入する工程と、
    前記水中カメラの撮影レンズの方向を一定方向に固定したまま、水中視認装置を前記水中管状構造物の長手方向に沿って移動させながら、前記水中管状構造物の内壁面を連続的に撮影又はモニタリングする工程と、を含んでなる水中管状構造物の検査方法。
  9. 前記水中視認装置の前記中空ケースの外径と、前記水中管状構造物の内径との差が2mm以上30mm以下となるように予め前記中空ケースの外径を最適化してから、前記水中視認装置を前記水中管状構造物の内部に挿入する工程を行う請求項8に記載の水中管状構造物の検査方法。
  10. 前記水中管状構造物が鋼管矢板の鋼管継ぎ手部である請求項8又は9に記載の水中管状構造物の検査方法。
  11. 前記水中視認装置の長手方向に沿った前記移動と、鋼管矢板の形成されている方向に沿った水平移動とを交互に行う請求項10に記載の水中管状構造物の検査方法。
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