JP2017069701A - ホーンアンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 放射パターンの軸対称性を、他特性を損なうことなく、容易に調整することができ、かつ安価に製造できる構造のホーンアンテナを提供する。【解決手段】 ホーンアンテナは、円形導波管4の先端部に同心円筒形状の外筒部5が配置され、外筒部5の基端部が円形導波管4の先端部外周面に連結部6を介して連結されたチョーク構造を備えている。外筒部5の先端開口部5aの位置が円形導波管4の先端開口面4aの位置と近接する位置に配置されている。外筒部5の外壁に外筒部5の周方向に180°離れた位置にそれぞれ外筒部5の中心方向に向けて突出された一対の突起部15、16を有する。一対の突起部15、16は、開口面の中心線を挟み対向する位置に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、反射鏡アンテナ給電用一次放射器に用いるホーンアンテナに関する。
導波管の開口面あるいは導波管を波の伝搬方向に相似拡張した開口面を波源とするアンテナは、一般にホーンアンテナと呼ばれている。ホーンアンテナは、放送衛星及び通信衛星等のマイクロ波を送受信するパラボラアンテナ等の反射鏡アンテナにおける一次放射器として用いられている。図10は、反射鏡アンテナの概略構成を示す。図10中で、1は、円形凹面型の放物面を有する反射鏡、2は、反射鏡1の凹面の中心位置から前方に離れた位置に配置された一次放射器である。一次放射器2から反射鏡1の凹面に電波を放射し、反射鏡1の凹面で反射した電波を反射鏡1の前方の空間に放射する。なお、図10中で矢印の範囲は、一次放射器2から反射鏡1の凹面に向けて放射する電波の有効放射域を示す。
一次放射器2としての円錐ホーンアンテナは、導波管が円形導波管のホーンアンテナである。その放射パターンを定める開口面の電界分布は、円形導波管の伝搬固有モードの電界分布となる。通常は遮断周波数が最も低い主モードであるTE11モードのみが伝搬するように導波管径が選ばれるので、円形導波管の開口面での電界分布も、TE11モードの電界分布となる。
図11(A)〜(C)は、円錐ホーンアンテナの一次放射器2から放射される電波の電界分布を示すものである。ここで、図11(A)は、一次放射器2から放射される電波によって発生する電界ベクトル、図11(B)は、電界ベクトルの向きと平行な方向に発生するE面の電界分布、図11(C)は、電界ベクトルの向きと直交する方向に発生するH面の電界分布である。
TE11モードの電界分布は図11(B)に示すように、E面(XZ面)の放射界を定めるX軸上の電界分布と、図11(C)に示すように、H面(YZ面)の放射界を定めるY軸上の電界分布が異なっている。これに従い該放射界より算出されるサイドローブ抑圧度等のアンテナ諸特性もE面、H面各々の観測面によって異なったものとなる。図11(B)のX軸における円形導波管の開口面の管壁の電界は0ではない値であり、一方、図11(C)のY軸における円形導波管の開口面の管壁の電界は0である。そのため、放射波源の一様性という点からは、E面放射界を与えるX軸上の波源の方がH面放射界を与えるY軸上の波源よりも一様度が高いということになる。これによりE面での主ビーム幅がH面でのそれよりも狭く、サイドローブレベルが高くなる。従ってこのようなホーンアンテナを一次放射器2とした反射鏡アンテナの放射パターンも軸対称性はなく、その放射特性には一次放射器の特性が反映されることになる。
円形導波管の開口面における電界分布の軸依存を解消する構造としてチョーク構造が知られている。図12は、チョーク構造をもつ円形導波管の一次放射器3の一例の縦断面図である。この一次放射器3は、円形導波管4の先端部にこの円形導波管4の管径よりも大径な同心円筒形状の外筒部(チョーク)5が設けられている。外筒部5の基端部は、リング状の連結部6を介して円形導波管4の先端部外周面に連結されている。外筒部5の先端開口部(チョーク開口面)5aは、円形導波管4の先端開口部4aよりも前方に突出されている。
図12中のaは、円形導波管4の先端開口部4aの位置と外筒部5の先端開口部5aの位置との間の距離である。図12中のbは、通常、使用周波数の波長の1/4程度に選ばれる。該構造において放射界を定める開口面はチョーク部である外筒部5の先端開口部5aの開口面となる。従ってaが0の場合は、電界分布の軸依存を解消する効果はないが、これを長くするに従い当該経路において電界分布の平滑化がなされる。そのため、放射波源となるチョーク部の開口面においては、その電界分布の軸依存性が解消されることになる。また、これによりE面、H面の放射パターンの同一性も高まる。
図13は、図12の一次放射器3のa、bが各々15mm、15mm、円形導波管4の先端開口部4aの開口径、外筒部5の先端開口部5aの開口径が各々56.6mm、92.6mmである場合の5310MHzでの放射パターンである。図14は、これを一次放射器3とした、焦点距離f=2.8m、開口径D=7mのパラボラ反射鏡での放射パターンのシミュレーション結果である。また、図15は、一次放射器3のa、bが各々0mm、15mmである場合の放射パターン、図16は、これを一次放射器3とした前記同様のパラボラ反射鏡での放射パターンである。いずれの図においても実線がE面、破線がH面パターンである。図13に示されるように外筒部5の先端開口部5aの開口面と円形導波管4の先端開口部4aの開口面の距離をとったa=15mmの通常のチョーク構造の放射パターンと、図15に示されるa=0mmの場合のチョーク構造の放射パターンとを比べると次のとおりである。すなわち、図13の放射パターンの場合は、E面、H面放射パターンの同一性は、外筒部5の先端開口部5aの開口面を円形導波管4の先端開口部4aの開口面まで後退させた図15に示されるa=0mmの場合の放射パターンに比べ高まる。
特開2002−261502号公報
しかしながら、図13に示される放射パターンのパターン形状は傾斜部が直線的で膨らみがなくガウシアン形状から乖離したものとなってくる。これにより図14に示す反射鏡パターンでのサイドローブ特性がE面、H面ともに図16で示すa=0mmの場合に比べ悪くなる。このように従来のチョーク構造では反射鏡でのサイドローブ特性を劣化させない放射パターン形状を維持しつつ、しかもE面、H面放射パターンを同じにすることは困難である。
また、円形導波管4の先端開口部4aの開口面における電界分布の軸依存を解消する他の方法として複合モードを使うものがある。これは、円形導波管4の基本モードであるTE11に次モードであるTM11を適量付加することにより、円形導波管4の先端開口部4aの開口面パターンの軸対称性を得る方法である。
このように位相を含めたTE11モードの適量をTE11モードに付加することにより、円形導波管4の先端開口部4aの開口面パターンの軸対称性が得られる。導波管に不連続部を設けることによりTM11モードを発生させ、円形導波管4の先端開口部4aの開口面にてTE11との合成されるよう構造寸法設計がなされる。
しかしながら、モード合成は位相含みの和であるので、軸対称性を得るための位相ずれに対する許容度は極めて狭くなる。これにより、構造寸法に対する精度は厳しいものとなる。従って、有効周波数領域も狭いものとなる。
本実施形態は、放射パターンの軸対称性を、他の特性を損なわずに、かつ簡単な構造で実現することを課題とする。従来のチョーク構造では、軸対称性とそれを一次放射器とした反射鏡のサイドローブ特性がトレードオフとなる。複合モードによる方法は、構造が複雑となる上、各部寸法に対し極めて厳しい精度が不可欠となる。また、使用できる周波数域も非常に狭いものとなる。
したがって、本実施形態では、放射パターンの軸対称性を、他特性を損なうことなく、容易に調整することができ、かつ安価に製造できる構造のホーンアンテナを提供するものである。
実施形態のホーンアンテナは、円形導波管の先端部に前記円形導波管の管径よりも大径な同心円筒形状の外筒部が配置され、前記外筒部の基端部が前記円形導波管の先端部外周面にリング状の連結部を介して連結されたチョーク構造を備え、前記外筒部の先端開口部を開口面とするホーンアンテナである。前記外筒部の前記先端開口部の位置が前記円形導波管の先端開口面の位置と近接する位置に配置されている。前記外筒部の外壁に前記外筒部の周方向に180°離れた位置にそれぞれ前記外筒部の中心方向に向けて突出された少なくとも一対の突起部を有する。一対の前記突起部は、前記開口面の中心線を挟み対向する位置に設けられている。
図1は、第1の実施形態のホーンアンテナの斜視図である。 図2は、第1の実施形態のホーンアンテナの要部を拡大して示した斜視図である。 図3は、第1の実施形態のホーンアンテナの正面図である。 図4は、第1の実施形態のホーンアンテナの縦断面図である。 図5は、第1の実施形態のホーンアンテナの要部を拡大して示した縦断面図である。 図6は、第1の実施形態のホーンアンテナのシミュレーションでの放射パターン特性を示す特性図である。 図7は、第1の実施形態のホーンアンテナの反射鏡での放射パターンを示す特性図である。 図8は、第1の実施形態のホーンアンテナの実際の放射器での実測放射パターンを示す特性図である。 図9は、第1の実施形態のホーンアンテナの変形例の正面図である。 図10は、反射鏡アンテナの概略構成を示す概略構成図である。 図11は、円錐ホーンアンテナの開口面に形成される電界分布を示し、(A)は一次放射器の開口面に形成される電界ベクトルを示す図、(B)は電界ベクトルの向きと平行な方向(E面)に発生する電界分布を示す図、(C)は電界ベクトルの向きと平行な方向と直交する方向(H面)に発生する電界分布を示す図である。 図12は、チョーク構造をもつ円形導波管のホーンアンテナの一例を示す縦断面図である。 図13は、図11のホーンアンテナの放射パターンを示す特性図である。 図14は、図11のホーンアンテナのパラボラ反射鏡での放射パターンのシミュレーション結果を示す特性図である。 図15は、ホーンアンテナの他の構成例の放射パターンを示す特性図である。 図16は、図14のホーンアンテナのパラボラ反射鏡での放射パターンのシミュレーション結果を示す特性図である。
図1乃至図8は、第1の実施形態を示す。図1は、本実施形態のホーンアンテナ11の斜視図である。図2は、図1のホーンアンテナ11の要部を拡大して示した斜視図である。図3は、第1の実施形態のホーンアンテナ11の正面図である。図4は、第1の実施形態のホーンアンテナ11の縦断面図である。
本実施形態のホーンアンテナ11は、例えば5GHz帯円形導波管の反射鏡アンテナ給電用の一次放射器である。ホーンアンテナ11は、円形導波管12の先端部に円形導波管12の管径よりも大径な同心円筒形状の外筒部(チョーク)13が配置されている。外筒部13の基端部は、円形導波管12の先端部外周面にリング状の連結部14を介して連結されている。これにより、円形導波管12と外筒部13とにより、外筒部13の先端開口部13aを開口面とするチョーク構造が形成されている。
外筒部13の先端開口部13aの開口面の位置は、円形導波管12の先端開口部12aの開口面の位置と近接する位置に配置されている。本実施形態では、円形導波管12の先端開口部12aの開口面は、外筒部13の先端開口部13aの開口面と同じ位置である(図4参照)。ここで、円形導波管12の先端開口部12aの開口径は、例えば56.6mm、外筒部13の先端開口部13aの開口径は、例えば92.6mmである。
また、外筒部13の外壁には、この外筒部13の周方向に180°離れた位置にそれぞれ外筒部13の中心方向に向けて突出された一対の突起部(第1突起部15と第2突起部16)を有する。これらの第1突起部15と第2突起部16は、外筒部13の先端開口部13aの開口面の中心線を挟み対向する位置に設けられている。さらに、これらの第1突起部15と第2突起部16は、各々の内端部の先端が円形導波管12の外壁に近接する位置まで延出されている。なお、第1突起部15と第2突起部16の長さは、少なくとも円形導波管12の先端開口部12aと外筒部13の先端開口部13aとの間の間隔L1の1/2以上で、各々の内端部の先端が円形導波管12の外壁に接触しない長さに設定されている。これらの第1突起部15と第2突起部16は、円形導波管12の伝送基本モードであるTE11モードにおけるE面に形成されている。
さらに、これらの第1突起部15と第2突起部16は、円柱状の金属ピンで形成されている。具体的には、これらの第1突起部15と第2突起部16は、例えば径が2.5mm、長さが10mm、各ピンの中心線位置は、外筒部13の先端開口部13aの開口面の位置から2mmの位置に配置されている。
また、本実施形態では、モード励振が90°回転した場合(励振が90°回転しているため90°回転した「E面」に対して作用する)に備え、外筒部13の外壁には、この外筒部13の周方向に180°離れた位置にそれぞれ外筒部13の中心方向に向けて突出された一対の突起部(第3突起部17と第4突起部18)が形成されている。これらの第3突起部17と第4突起部18とを結ぶ直線は、第1突起部15と第2突起部16とを結ぶ直線に対して直交する位置関係に配置されている。なお、励振方向が一方向である場合には、H面の第3突起部17と第4突起部18は不要である。
次に、上記構成のホーンアンテナ11の作用について説明する。本実施形態のホーンアンテナ11は、図11に示すようにTE11モードは、E面の管壁あるいは管壁近傍では、電界がH面とは違い0ではない。図11に示すX軸方向の電界である。本実施形態のホーンアンテナ11のように、TE11モードにおけるE面に第1突起部15と第2突起部16がある場合、これら第1突起部15と第2突起部16の向きはX軸方向、つまり元々のTE11モードの外筒部13の管壁近傍の電界の方向である。第1突起部15と第2突起部16の突起素材は、外筒部13の外壁と同じく、あるいは外筒部13の外壁と一体化された金属である。そのため、X軸方向の外筒部13の管壁の近傍の電界は弱まる。
従って、外筒部13の先端開口部13aの開口面、あるいは開口面に近接した面上にてE面(X軸上)での電界に注目すれば、外筒部13の端部である管壁あるいは管壁近傍においては0となり、H面(Y軸上)の電界分布に近似することになる。一方、H面の第3突起部17と第4突起部18については電界が元々0、乃至は極めて小さい箇所への挿入であるので、電界分布に与える影響は無視できる。
図6は本実施形態のホーンアンテナ11でのシミュレーションでの放射パターン特性を示す特性図である。図6は、ホーンアンテナ11としての放射パターン、図7は、例えば焦点距離が2.8m、開口径が7m、開き角が64°の反射鏡1(図10参照)を設けた場合の反射鏡放射パターンである。図6中で、実線がE面、破線がH面の放射パターンである。
図6に示すようにホーンアンテナ11として実際に機能する開き角内領域における放射パターンはE面、H面で一致している。この場合、図15に示すように金属突起部がない場合の放射パターンと比べ、著しく面方位依存性につき改善されていることがわかる。また、図6に示す放射パターンは、ホーンアンテナ11のガウシアン相似形状が維持されている。そのため、図13に示す通常のチョーク構造の放射パターンと比べた場合、その形状差異は明らかである。これを反映し、図7に示される反射鏡パターンでのサイドローブ特性は、図14で示される通常のチョーク構造の場合に比べ改善されており、図16で示される金属突起がない場合のサイドローブ特性が維持されている。
なお、本実施形態では、一例として周波数は、5310MHzの場合を示しているが、5250〜5370MHzの広い領域にわたり良好な軸対称性、並びにサイドローブ特性を示す。
また、図8は、本実施形態のホーンアンテナ11における5310MHzでの実際の放射パターン実測図である。ここでは、−120°〜120°の実測領域パターンを示している。測定全領域において図6のシミュレーション結果と一致し、−90°〜90°の範囲においては、E面、H面パターンが同じになることが確認できる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施形態のホーンアンテナ11では、チョーク構造の円形導波管12の外筒部13の先端開口部13aの位置が円形導波管12の先端開口部12aの位置と近接する位置に配置されている。さらに、外筒部13の外壁に外筒部13の周方向に180°離れた位置にそれぞれ外筒部13の中心方向に向けて突出された第1突起部15と第2突起部16を有する。一対の突起部(第1突起部15と第2突起部16)は、外筒部13の先端開口部13aの開口面の中心線を挟み対向する位置に設けられ、第1突起部15と第2突起部16の各々の内端部の先端は円形導波管12の外壁に近接する位置まで延出されている。そのため、本実施形態では、放射パターンの軸対称性を、他特性を損なうことなく、容易に調整することができ、かつ安価に製造できる構造のホーンアンテナ11を提供することができる。
なお、第1の実施形態のホーンアンテナ11の構成を次の通り変更してもよい。本変形例は、外筒部13の第1突起部15と第2突起部16の金属ピンに、この金属ピンの中心線方向に移動調整可能な位置調整部を設けたものである。この位置調整部は、外筒部13の外壁に形成された図示しないねじ穴部と、金属ピンの外周面にねじ穴部にねじ込み可能に形成された雄ねじ部とを有する。そして、第1突起部15と第2突起部16の各金属ピンの雄ねじ部と、外筒部13のねじ穴部との螺合部を介して連結させている。これにより、第1突起部15と第2突起部16の各金属ピンのねじ込み量を調整することにより、第1突起部15および第2突起部16の各々の内端部の先端と、円形導波管12の外壁との間の距離を任意に調整することができる。そのため、ホーンアンテナ11の放射パターンの軸対称性を、他特性を損なうことなく、容易に調整することができ、かつ安価に製造できる構造のホーンアンテナ11を提供することができる。
また、図9は、第1の実施形態のホーンアンテナ11の変形例の正面図である。本変形例は、円形導波管12の外周面にそれぞれ円形導波管12の径方向外向きに突出された一対の突起部(第1突起部15aと第2突起部16a)を設けた例である。第1突起部15aと第2突起部16aは、円形導波管12の周方向に180°離れた位置に配置されている。これらの第1突起部15aと第2突起部16aは、各々の外端部の先端が外筒部13の内周面に近接する位置まで延出されている。なお、第1突起部15aと第2突起部16aの長さは、少なくとも円形導波管12の先端開口部12aと外筒部13の先端開口部13aとの間の間隔L1の1/2以上で、各々の外端部の先端が外筒部13の内周面に接触しない長さに設定されている。これらの第1突起部15aと第2突起部16aは、円形導波管12の伝送基本モードであるTE11モードにおけるE面に形成されている。
本変形例でも第1の実施形態と同様の効果が得られる。
これらの実施形態およびその変形例によれば、放射パターンの軸対称性を、他特性を損なことなく、容易かつ安価に製造できる構造のホーンアンテナを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…反射鏡、2…一次放射器、3…一次放射器、4…円形導波管、4a…先端開口部、5…外筒部、5a…先端開口部、6…連結部、11…ホーンアンテナ、12…円形導波管、12a…先端開口部、13…外筒部、13a…先端開口部、14…連結部、15…第1突起部、16…第2突起部、17…第3突起部、18…第4突起部、L1…間隔。
実施形態のホーンアンテナは、円形導波管の先端部に前記円形導波管の管径よりも大径な同心円筒形状の外筒部が配置され、前記外筒部の基端部が前記円形導波管の先端部外周面にリング状の連結部を介して連結されたチョーク構造を備え、前記外筒部の先端開口部を開口面とするホーンアンテナである。前記外筒部の前記先端開口部の位置が前記円形導波管の先端開口面の位置と近接する位置に配置されている。前記外筒部の外壁に前記外筒部の周方向に180°離れた位置にそれぞれ前記外筒部の中心方向に向けて突出された少なくとも一対の突起部を有する。一対の前記突起部は、前記開口面の中心線を挟み対向する位置に設けられている円柱状の金属ピンであり、前記金属ピンは、前記金属ピンの中心線方向に移動調整可能な位置調整部を有する
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]円形導波管の先端部に前記円形導波管の管径よりも大径な同心円筒形状の外筒部が配置され、前記外筒部の基端部が前記円形導波管の先端部外周面にリング状の連結部を介して連結されたチョーク構造を備え、前記外筒部の先端開口部を開口面とするホーンアンテナであって、前記外筒部の前記先端開口部の位置が前記円形導波管の先端開口面の位置と近接する位置に配置され、前記外筒部の外壁に前記外筒部の周方向に180°離れた位置にそれぞれ前記外筒部の中心方向に向けて突出された少なくとも一対の突起部、または前記円形導波管の外周面に前記円形導波管の周方向に180°離れた位置にそれぞれ前記円形導波管の径方向外向きに突出された少なくとも一対の突起部のいずれか一方を有し、一対の前記突起部は、前記開口面の中心線を挟み対向する位置に設けられていることを特徴とするホーンアンテナ。
[2]前記一対の突起部は、前記円形導波管の伝送基本モードにおけるE面に形成されていることを特徴とする[1]に記載のホーンアンテナ。
[3]前記一対の突起部は、円柱状の金属ピンであることを特徴とする[1]に記載のホーンアンテナ。
[4]前記金属ピンは、前記金属ピンの中心線方向に移動調整可能な位置調整部を有することを特徴とする[3]に記載のホーンアンテナ。
[5]前記位置調整部は、前記外筒部の外壁に形成されたねじ穴部と、前記金属ピンの外周面に前記ねじ穴部にねじ込み可能に形成された雄ねじ部とを有することを特徴とする[4]に記載のホーンアンテナ。
[6]前記外筒部は、前記外壁に直交する2方向にそれぞれ前記一対の突起部を有し、いずれか一対の前記突起部は、前記円形導波管の伝送基本モードにおけるE面に形成され、他の一対の前記突起部は、前記円形導波管の伝送基本モードにおけるH面に形成されていることを特徴とする[1]に記載のホーンアンテナ。
[7]前記外筒部の一対の前記突起部の各々の内端部の先端は前記円形導波管の外壁に近接する位置まで延出されていることを特徴とする[1]に記載のホーンアンテナ。
[8]前記円形導波管の一対の前記突起部の各々の外端部の先端は前記外筒部の内壁に近接する位置まで延出されていることを特徴とする[1]に記載のホーンアンテナ。

Claims (8)

  1. 円形導波管の先端部に前記円形導波管の管径よりも大径な同心円筒形状の外筒部が配置され、前記外筒部の基端部が前記円形導波管の先端部外周面にリング状の連結部を介して連結されたチョーク構造を備え、前記外筒部の先端開口部を開口面とするホーンアンテナであって、
    前記外筒部の前記先端開口部の位置が前記円形導波管の先端開口面の位置と近接する位置に配置され、
    前記外筒部の外壁に前記外筒部の周方向に180°離れた位置にそれぞれ前記外筒部の中心方向に向けて突出された少なくとも一対の突起部、または前記円形導波管の外周面に前記円形導波管の周方向に180°離れた位置にそれぞれ前記円形導波管の径方向外向きに突出された少なくとも一対の突起部のいずれか一方を有し、
    一対の前記突起部は、前記開口面の中心線を挟み対向する位置に設けられていることを特徴とするホーンアンテナ。
  2. 前記一対の突起部は、前記円形導波管の伝送基本モードにおけるE面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホーンアンテナ。
  3. 前記一対の突起部は、円柱状の金属ピンであることを特徴とする請求項1に記載のホーンアンテナ。
  4. 前記金属ピンは、前記金属ピンの中心線方向に移動調整可能な位置調整部を有することを特徴とする請求項3に記載のホーンアンテナ。
  5. 前記位置調整部は、前記外筒部の外壁に形成されたねじ穴部と、前記金属ピンの外周面に前記ねじ穴部にねじ込み可能に形成された雄ねじ部とを有することを特徴とする請求項4に記載のホーンアンテナ。
  6. 前記外筒部は、前記外壁に直交する2方向にそれぞれ前記一対の突起部を有し、
    いずれか一対の前記突起部は、前記円形導波管の伝送基本モードにおけるE面に形成され、
    他の一対の前記突起部は、前記円形導波管の伝送基本モードにおけるH面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホーンアンテナ。
  7. 前記外筒部の一対の前記突起部の各々の内端部の先端は前記円形導波管の外壁に近接する位置まで延出されていることを特徴とする請求項1に記載のホーンアンテナ。
  8. 前記円形導波管の一対の前記突起部の各々の外端部の先端は前記外筒部の内壁に近接する位置まで延出されていることを特徴とする請求項1に記載のホーンアンテナ。
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