JP2017067624A - 目標追尾装置及びレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンビギュイティが発生する環境下でもセンサ観測値の種類に依らずに効率良く目標航跡を決定する目標追尾装置を提供する。【解決手段】目標追尾装置は、探知データPd中の各センサ観測値を複数のシフト量だけずらすことにより複数の仮探知データを生成する仮探知データ生成部31と、既存航跡と複数の仮探知データとの組み合わせで形成される航跡候補の確からしさを示す相関尤度を算出する尤度演算部32と、相関尤度を用いて航跡候補の中から航跡を決定する追尾航跡決定部34と、誤差分布データが記憶されている誤差分布データ記憶部21とを備える。観測誤差分布は、複数の確率分布が混在する混合分布である。仮探知データ生成部31は、誤差分布データに基づき、複数の確率分布の代表値を前記複数のシフト量として使用する。【選択図】図1

Description

本発明は、センサによる観測情報に基づいて、移動体などの観測対象物となる目標の航跡を推定する目標追尾技術に関する。
レーダセンサなどのアクティブセンサまたは赤外線センサなどのパッシブセンサによる観測情報に基づき、飛行機などの移動目標を探知してこの移動目標の航跡を推定するという目標追尾技術が存在する。たとえば、非特許文献1(Donald B. Reid, "An Algorithm for Tracking Multiple Targets")には、複数の移動目標の同時追尾を可能とするアルゴリズムが開示されている。
しかしながら、移動目標に関する距離、角度(仰角及び方位角)及びドップラ速度などのセンサ観測値にアンビギュイティ(ambiguity:不明確さ)が存在すると、航跡の推定精度が低下して目標航跡以外の誤航跡を発生させるという問題がある。
たとえば、パルス繰り返し周波数(PRF:Pulse Repetition Frequency)が比較的高いパルスレーダであるMPRF(Middle PRF)レーダ及びHPRF(High PRF)レーダの場合、パルス繰り返し周期(PRI:Pulse Repetition Interval)が比較的短いので、目標までの距離の観測値またはその相対速度の観測値にアンビギュイティが発生しやすい。ここで、PRFは、パルス繰り返し周期(PRI)の逆数である。
一方、PRFが比較的低いパルスレーダであるLPRF(Low PRF)レーダの場合には、その想定される最大探知距離をパルス波が往復する時間よりもパルス繰り返し周期が長いので、距離観測値にアンビギュイティは発生しないが、ドップラ速度観測値にアンビギュイティが発生しやすい。それ故、ドップラ速度観測値を目標追尾に直接利用することが難しく、ドップラ速度観測値のアンビギュイティ(以下「ドップラアンビギュイティ」とも呼ぶ。)が発生する環境下では、目標追尾の相関性能が低くなるという問題があった。
この問題に対しては、特許文献1(特開2005−83867号公報)の従来技術が存在する。特許文献1に開示されている目標追尾装置は、パルス圧縮レーダによる観測で得られた探知データからドップラ速度の候補を絞り込むドップラ速度情報抽出部を備えている。このドップラ速度情報抽出部は、パルス圧縮レーダの送信周波数と受信周波数との周波数偏差から第1のドップラ速度の候補を求めるとともに、アップチャープ及びダウンチャープを交互に実行して得られた距離観測値の距離偏差から第2のドップラ速度を算出し、第1のドップラ速度を第2のドップラ速度と比較して第1のドップラ速度の候補を絞り込む。これにより、良質なドップラ速度観測値を取得することができるので、ドップラアンビギュイティに起因する前述の問題を改善することが可能となる。
特開2005−83867号公報(たとえば、段落0045〜0069)
Donald B. Reid, "An Algorithm for Tracking Multiple Targets," IEEE Transactions on Automatic Control. Vol. AC-24. N0. 6, December, 1979.
しかしながら、特許文献1の従来技術では、ドップラアンビギュイティのみが発生する環境下で高い精度で目標航跡を推定することはできても、距離観測値または角度観測値にアンビギュイティが発生する環境下では、航跡の推定精度が十分ではなく、誤航跡が発生し得る。ドップラアンビギュイティだけでなく、距離観測値及び角度観測値などの種々のセンサ観測値のいずれのアンビギュイティが発生する環境下でも高い精度で目標航跡を決定し得る、汎用性が高く且つ効率の良いアルゴリズムが求められている。
上記に鑑みて本発明の目的は、アンビギュイティが発生する環境下でも、センサ観測値の種類に依らずに効率良く且つ高い精度で目標航跡を決定することができる目標追尾装置及びレーダ装置を提供することである。
本発明の第1の態様による目標追尾装置は、移動目標を観測するセンサを用いて当該移動目標に対する追尾処理を行う目標追尾装置であって、前記センサの出力に基づいて当該移動目標の位置を示す探知データを生成する信号処理部と、前記探知データに含まれる各センサ観測値を互いに異なる複数のシフト量だけずらすことにより、当該探知データから複数の仮探知データを生成する仮探知データ生成部と、過去の追尾処理で得られた既存の航跡をなす観測値と前記仮探知データとの組み合わせで形成される航跡候補の確からしさを示す相関尤度を算出する尤度演算部と、前記相関尤度を用いて前記航跡候補の中から前記移動目標の航跡を決定する追尾航跡決定部と、前記各センサ観測値の観測誤差分布を定める誤差分布データが記憶されている誤差分布データ記憶部とを備え、前記観測誤差分布は、複数の確率分布が混在する混合分布であり、前記仮探知データ生成部は、前記誤差分布データに基づき、前記複数の確率分布の代表値を前記複数のシフト量として使用することを特徴とする。
本発明の第2の態様によるレーダ装置は、前記移動目標を観測する当該センサと、前記目標追尾装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、各センサ観測値を、混合分布中の複数の確率分布の代表値だけずらすことにより、複数の仮探知データが生成される。これら複数の仮探知データに基づいて航跡候補が生成され、当該航跡候補の中から移動目標の航跡を決定することができる。よって、センサ観測値にアンビギュイティが発生する環境下でも、そのセンサ観測値の種類に依らずに効率良く且つ高い精度で目標航跡を決定することができる。これにより、誤航跡の発生が低減され、航跡の早期確立が可能となる。
本発明に係る実施の形態1のレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る追尾処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る混合分布の一例を示す図である。 実施の形態1に係る仮探知データの算出方法を説明するための図である。 実施の形態1に係る混合分布の他の例を示す図である。 実施の形態1に係る混合分布の更に他の例を示す図である。 既存の航跡と仮探知データとの間の相関を説明するための図である。 実施の形態1のハードウェア構成例を示す図である。 本発明に係る実施の形態2のレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。 既存の航跡と仮探知データとの間の相関を説明するための図である。 実施の形態2に係る追尾処理の手順の一例を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態3の目標追尾装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る追尾処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図11に示した2段階処理(ステップST21)の詳細を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る種々の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面全体において同一符号を付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1のレーダ装置1の概略構成を示すブロック図である。図1に示されるように、レーダ装置1は、移動目標(以下、単に「目標」ともいう。)を観測するセンサ10と、センサ10の出力に基づいて当該目標の位置を示す探知データOdを生成する信号処理部20と、観測誤差分布を定める誤差分布データセット21d,21a,21vが記憶されている誤差分布データ記憶部21と、探知データOdに基づいて移動目標に対する追尾処理を行う追尾処理部30とを備えている。本実施の形態の目標追尾装置は、信号処理部20、誤差分布データ記憶部21及び追尾処理部30で構成される。
センサ10は、高周波信号をパルス変調してパルス状の送信波を生成し出力する送信回路11と、この送信波をパルス繰り返し周期(PRI)毎に空間に向けて放射する送信アンテナ部12と、当該空間内の目標で反射されて到来した反射波を受信する受信アンテナ部13と、この受信アンテナ部13の出力波を検波してアナログ受信信号を生成する受信回路14とを含んで構成されている。この受信回路14は、アナログ受信信号をディジタル受信信号にA/D変換して信号処理部20に出力する。
信号処理部20は、ディジタル受信信号の位相及び電力を解析して、当該目標までの距離観測値、ドップラ速度観測値(以下、単に「ドップラ観測値」ともいう。)及び角度観測値といったセンサ観測値を算出する。ここで、角度観測値は、仰角観測値と方位角観測値の組からなる。信号処理部20は、サンプリング時刻t(以下、「時刻t」ともいう。)毎に、これらセンサ観測値(距離観測値、ドップラ速度観測値、角度観測値)の組からなる観測ベクトルz (kは、時刻tを特定するための整数)を示す探知データOdを追尾処理部30に出力する。また、信号処理部20は、誤差分布データ記憶部21から、当該観測ベクトルz のセンサ観測値に対応する誤差分布データPdを取得し、この誤差分布データPdを追尾処理部30に供給する。誤差分布データ記憶部21には、距離観測値の観測誤差分布群のデータセット21dと、角度観測値(仰角観測値及び方位観測値)の観測誤差分布群のデータセット21aと、ドップラ観測値の観測誤差分布群のデータセット21dとが格納されている。これらデータセット21d,21a,21dには、通常の観測誤差分布のデータと、センサ観測値のアンビギュイティを表す観測誤差分布のデータとが含まれている。
センサ10では、送信回路11は、距離観測値またはドップラ速度観測値のアンビギュイティの出現確率を抑制するために、測距または測速の際に、パルスヒット間または探知間に高周波信号に対してパルス内符号変調またはPRF(パルス繰り返し周波数)変調を実行することが望ましい。また、測角の際にも、角度観測値のアンビギュイティの出現確率を抑制するために、送信回路11は、パルスヒット間または探知間に送信周波数変調を実行することができる。更には、測角の際のアンビギュイティの出現確率を抑制するために、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部13を構成するアンテナ素子群の配置を予め最適化しておくことが望ましい。
追尾処理部30は、図1に示されるように、入力される探知データOdに含まれる各センサ観測値から複数の仮観測値を派生させるアンビギュイティ制御部31を含む。後述するように、アンビギュイティ制御部31は、1つの観測ベクトルz から複数個の仮観測ベクトル{z }を生成することにより、これら複数個の仮観測ベクトル{z }を示す仮探知データ群TOdを生成する機能を有する。ここで、上付き添え字sは、各仮観測ベクトルz を一意に特定する整数番号である。各仮観測ベクトルz は、観測ベクトルz と同様に複数種(距離、ドップラ速度及び角度)の仮観測値の組で構成される。本明細書では、1つの仮観測ベクトルz が1つの仮探知データを構成するものとする。また、追尾処理部30は、各仮探知データが既存の航跡(すなわち、過去の追尾処理で得られた航跡)と相関するか否かを判定する相関判定部41と、既存の航跡をなす過去の観測ベクトルと仮観測ベクトルz との組み合わせで形成される新たな航跡(以下「航跡候補」ともいう。)の確からしさを示す相関尤度を算出する尤度演算部32と、追尾処理に使用される航跡諸元を算出する航跡諸元演算部33と、相関尤度を用いて航跡候補の中から目標の航跡を決定する追尾航跡決定部34と、航跡関連データ記憶部35とを含んで構成されている。航跡関連データ記憶部35は、相関判定部41及び航跡諸元演算部33での処理に使用される探知データPdなどの航跡関連データを記憶する領域である。
以下、図2を参照しつつ、この追尾処理部30の構成及び動作について説明する。図2は、実施の形態1に係る追尾処理の手順の一例を概略的に示す図である。
図2を参照すると、アンビギュイティ制御部31は、探知データOdが入力されるまで待機している(ステップST1のNO)。サンプリング時刻tに探知データOdが入力されると(ステップST1のYES)、アンビギュイティ制御部31は、探知データOdとこれと同時入力された誤差分布データPdとを用いて、探知データOdから複数の仮探知データを生成する(ステップST2)。具体的には、アンビギュイティ制御部31は、探知データOdに含まれるセンサ観測値(距離観測値、ドップラ観測値及び角度観測値)の各々を、誤差分布データPdに含まれる複数のシフト量だけずらすことにより、当該探知データOdに対応する仮探知データ群TOdを生成することができる。シフト量としては、観測誤差分布の中に混在する複数の確率分布(以下「コンポーネント」とも呼ぶ。)の代表値が使用される。ここで、「観測誤差分布の中に混在する複数の確率分布」とは、たとえば、次式に示されるように、観測誤差分布Pが複数の確率分布の重み付き線形結合により構成されることを意味する。
Figure 2017067624
ここで、yは、センサ観測値の種類(距離、ドップラ速度、仰角または方位角)の1つを示す記号であり、P(i)は、i番目の確率分布であり、w(i)は、この確率分布P(i)に重み付けられる混合比率である。
図3は、角度観測値(仰角観測値または方位角観測値のいずれか一方)の観測誤差分布の一例を示す図である。図3に示される観測誤差分布において、横軸は角度を示し、縦軸は頻度を示している。この観測誤差分布は、3個のコンポーネントPθ(−1),Pθ(0),Pθ(+1)が混在する混合分布とみなされている。この混合分布Pθは、次式で表現することができる。
Figure 2017067624
ここで、wθ(−1),wθ(0),wθ(1)は、それぞれ、コンポーネントPθ(−1),Pθ(0),Pθ(+1)の混合比率である。中央のコンポーネントPθ(0)は、角度観測値にアンビギュイティが存在しないと仮定した場合における角度ゼロを中心として分布するコンポーネントであり、左側のコンポーネントPθ(−1)は、角度観測値にアンビギュイティが存在すると仮定した場合における角度−Δθ−1を中心として分布するコンポーネントであり、右側のコンポーネントPθ(+1)は、角度観測値にアンビギュイティが存在すると仮定した場合における角度Δθを中心として分布するコンポーネントである。これらコンポーネントPθ(−1),Pθ(0),Pθ(+1)の代表値である期待値は、それぞれ、−Δθ−1,0,+Δθである。この場合、アンビギュイティ制御部31は、観測ベクトルz を構成する1つの角度観測値θから以下の3つの角度の仮観測値K−1,K,Kを生成する。
−1=θ−Δθ−1; K=θ; K=θ+Δθ
図4は、既存の航跡T1に対する、角度観測値の混合分布と角度の仮観測値K−1,K,Kとの関係を模式的に示す図である。
次に、図5は、ドップラ観測値の観測誤差分布の一例を示す図である。図5に示される観測誤差分布において、横軸はドップラ速度を示し、縦軸は頻度を示している。この観測誤差分布は、4個のコンポーネントP(−1),P(0),P(1),P(2)が混在する混合分布とみなされている。この混合分布Pは、次式で表現することができる。
Figure 2017067624
ここで、w(−1),w(0),w(1),w(2)は、それぞれ、コンポーネントP(−1),P(0),P(1),P(2)の混合比率である。コンポーネントP(0)は、ドップラ観測値にアンビギュイティが存在しないと仮定した場合におけるコンポーネントであり、他のコンポーネントP(−1),P(1),P(2)は、ドップラ観測値にアンビギュイティが存在すると仮定した場合のコンポーネント群である。これらコンポーネントP(−1),P(0),P(1),P(2)の代表値である期待値は、それぞれ、−Δv−1,0,+Δv,+Δvである。この場合、アンビギュイティ制御部31は、観測ベクトルz を構成する1つのドップラ観測値から4つのドップラー速度の仮観測値を生成する。
次に、図6は、距離観測値の観測誤差分布の一例を示す図である。図6に示される観測誤差分布において、横軸は距離を示し、縦軸は頻度を示している。この観測誤差分布は、3個のコンポーネントP(0),P(1),P(2)が混在する混合分布とみなされている。この混合分布Pは、次式で表現することができる。
Figure 2017067624
ここで、w(0),w(1),w(2)は、それぞれ、コンポーネントP(0),P(1),P(2)の混合比率である。コンポーネントP(0)は、距離観測値にアンビギュイティが存在しないと仮定した場合におけるコンポーネントであり、他のコンポーネントP(1),P(2)は、距離観測値にアンビギュイティが存在すると仮定した場合のコンポーネント群である。これらコンポーネントP(0),P(1),P(2)の代表値である期待値は、それぞれ、0,Δr,Δrである。この場合、アンビギュイティ制御部31は、観測ベクトルz を構成する1つの距離観測値から3つの距離の仮観測値を生成する。
尤度演算部32は、図1に示されるように、相関判定部41、航跡尤度算出部42及びアンビギュイティ尤度算出部43を含んで構成されている。
相関判定部41は、既存の航跡に基づき、現在の時刻tでの目標の距離、ドップラ速度及び角度の予測観測値を生成し(ステップST3)、その後、入力された仮探知データの各々が目標の既存の航跡と相関するか否かを判定する(ステップST4)。具体的には、相関判定部41は、既存航跡から予測される時刻tでの目標の予測観測ベクトルと残差共分散行列とに基づいて、仮探知データが観測される可能性が高い数値領域であるゲート範囲を設定する。予測観測ベクトルは、ステップST3で算出された予測観測値の組で構成される。相関判定部41は、このゲート範囲に含まれる仮観測ベクトルz は当該既存航跡と相関する(すなわちゲート内)と判定し、このゲート範囲に含まれない仮観測ベクトルは当該既存航跡と相関しない(すなわちゲート外)と判定する。ゲート範囲は、たとえば、次式(1)で表現される。
Figure 2017067624
ここで、zは、仮観測ベクトルz の任意の1つであり、zk|k−1は、予測観測ベクトルであり、dは、ゲート範囲のサイズを定めるパラメータであり、Tは、転置を表す記号である。また、S −1は、時刻tでの残差共分散行列Sの逆行列である。
予測観測ベクトルzk|k−1は、次式(2)により算出される。
Figure 2017067624
ここで、xk|k−1は、目標の予測状態ベクトルであり、後述の式(8)により算出される。この予測状態ベクトルxk|k−1は、直交座標系における目標の位置座標x,y,zの予測値及び当該目標の速度Vx,Vy,Yzの予測値の組で構成され得る。また、f(xk|k−1)は、時刻tでの観測過程を表す関数ベクトルであり、次式(2a)で表現される(Pは正整数)。
Figure 2017067624
また、残差共分散行列Sは、次式(3)で表現される。
Figure 2017067624
ここで、Pk|k−1は、予測誤差共分散行列である。また、Hは、観測行列であり、H は、観測行列Hに対する転置行列である。また、Rは、観測誤差共分散行列である。観測行列Hは、多変数関数f(x),f(x),…,f(x)のヤコビ行列であり、次式(3a)に示されるように、観測過程を表す関数ベクトルf(x)を予測状態ベクトルxk|k−1の周りで偏微分することにより生成することができる。
Figure 2017067624
予測誤差共分散行列Pk|k−1は、次式(4)で表現される。
Figure 2017067624
ここで、Pk−1|k−1は、サンプリング時刻tk−1での平滑誤差共分散行列である。
上記ゲート範囲に含まれないと判定された仮観測ベクトルz については、当該仮観測ベクトルz と既存航跡との組み合わせで形成される航跡は、「相関の可能性がない」ものとして考慮の対象から除外される。一方、上記ゲート範囲に含まれると判定された仮観測ベクトルz については、当該仮観測ベクトルz と既存航跡との組み合わせで形成される航跡が「相関の可能性がある」とものとみなされ、「航跡候補」となる。図7は、3つの仮観測ベクトルz ,z ,z とゲート範囲Gtとの関係を例示する図である。仮観測ベクトルz は、シフト量ゼロに対応する観測ベクトルである。
次に、航跡尤度算出部42は、各センサ観測値にアンビギュイティが存在しないと仮定した場合における航跡候補の確からしさを示す航跡尤度gを算出する(ステップST5)。航跡尤度gは、次式(5)で表現される。
Figure 2017067624
ここで、detSは、残差共分散行列Sの行列式である。
次に、アンビギュイティ尤度算出部43は、混合分布のうち航跡候補に対応する確率分布の混合比率を用いて当該航跡尤度を補正することによりアンビギュイティ尤度を相関尤度として算出する(ステップST6)。具体的には、アンビギュイティ尤度算出部43は、航跡候補に対応する当該確率分布の混合比率を当該航跡尤度に重み付けすることによりアンビギュイティ尤度を算出することができる。たとえば、次式(6)によりアンビギュイティ尤度Lを算出することが可能である。
Figure 2017067624
ここで、重み係数wθ(p)は、角度観測値の混合分布をなすp番目の確率分布の混合比率であり、重み係数w(q)は、ドップラ速度観測値の混合分布をなすq番目の確率分布の混合比率であり、重み係数w(u)は、距離観測値の混合分布をなすu番目の確率分布の混合比率である。アンビギュイティ尤度Lを示すデータLdは、追尾航跡決定部34に供給される。今、1つの距離観測値から派生する仮観測値の数(すなわち距離観測値の混合分布をなす確率分布の数)をNrとし、1つの角度観測値から派生する仮観測値の数(すなわち角度観測値の混合分布をなす確率分布の数)をNaとし、1つのドップラ観測値から派生する仮観測値の数(すなわちドップラ観測値の混合分布をなす確率分布の数)をNvとするとき、上記アンビギュイティ尤度Lは、距離、角度及びドップラ速度という3種類の仮観測値の組み合わせの数(=Nr×Na×Nv)だけ生成されることとなる。よって、既存航跡と仮観測ベクトルとの組により形成される航跡候補の数は、最大でNr×Na×Nvだけ存在し得る。
次に、追尾航跡決定部34は、相関判定部41から供給された相関判定結果AdとデータLdとに基づいて、航跡候補の中から目標の航跡を決定する(ステップST8)。たとえば、追尾航跡決定部34は、相関があると判定された仮探知データの中で、最も高いアンビギュイティ尤度に対応する仮探知データを既存航跡に割り当てることにより航跡を決定すればよい。このとき、追尾航跡決定部34は、GNN(Global Nearest Neighbor)方式、PDA(Probabilistic Data Association)方式、JPDA(Joint Probabilistic Data Association)方式またはJIPDA(Joint Integrated Probabilistic Data Association)方式などの相関アルゴルズムを用いて航跡を決定することができる。
その後、航跡諸元演算部33は、平滑処理を実行して、次のサンプリング時刻tk+1での追尾処理に使用される航跡諸元を計算する(ステップST9)。航跡諸元の1つとして、たとえば、次式(7)により平滑ベクトルxk|kが算出される。
Figure 2017067624
ここで、xk|k−1は、目標の予測状態ベクトルであり、zk,jは、時刻tでの仮観測ベクトルであり、下付き添え字jは、j番目の観測点を示している。また、Kは、時刻tでの拡張カルマンゲイン行列である。
予測状態ベクトルxk|k−1は、次式(8)により算出される。
Figure 2017067624
拡張カルマンゲイン行列Kは、次式(9)により算出される。
Figure 2017067624
なお、平滑処理(ステップST9)は、ステップST2〜ST7の前に行われてもよいし、あるいは、ステップST2〜ST7と並行して行われてもよい。
次に、図2を参照すると、追尾処理部30が目標追尾を続行するときは(ステップST10のYES)、追尾処理はステップST1に戻る。一方、追尾処理部30が目標追尾を続行しないときは(ステップST10のNO)、追尾処理は終了する。
なお、上記した信号処理部20及び追尾処理部30は、たとえば、ワークステーションまたはメインフレームなどの、CPU(Central Processing Unit)内蔵のコンピュータで構成され得る。また、信号処理部20及び及び追尾処理部30は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)もしくはFPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはこれらの組み合わせにより実現されてもよい。誤差分布データ記憶部21は、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリを用いて構成すればよく、航跡関連データ記憶部35は、SDRAMなどのメモリを用いて構成すればよい。
図8は、信号処理部20、誤差分布データ記憶部21及び追尾処理部30のハードウェア構成例である情報処理装置60の概略構成を示す機能ブロック図である。図8に示されるように、この情報処理装置60は、CPU61Cを含むプロセッサ61、RAM(Random Access Memory)62、ROM63、大容量記録媒体64及び入出力インタフェース65を備えて構成されている。これらプロセッサ61、RAM62、ROM63、大容量記録媒体64及び入出力インタフェース65は、バス66を介して相互に接続されている。ここで、入出力インタフェース65は、図1に示したセンサ10と信号処理部20との間を物理的に接続する回路(図1には図示せず)に相当する。大容量記録媒体64は、図1に示した誤差分布データ記憶部21及び航跡関連データ記憶部35を構成するものである。プロセッサ61は、ROM62または大容量記録媒体64からソフトウェア・プログラムをロードし、当該ソフトウェア・プログラムに従って動作することによって信号処理部20及び追尾処理部30の機能を実現することができる。なお、大容量記録媒体64としては、たとえば、ハードディスク(磁気ディスク)、光ディスクまたはフラッシュメモリが挙げられる。
以上に説明したように実施の形態1のレーダ装置1Aは、探知データに含まれる各センサ観測値を、混合分布中の複数の確率分布の代表値だけずらすことにより各探知データについて複数の仮探知データを生成する。これら複数の仮探知データに基づいて航跡候補が生成され、当該航跡候補の中から移動目標の航跡を決定することができる。よって、センサ観測値にアンビギュイティが発生する環境下でも、そのセンサ観測値の種類に依らずに効率良く且つ高い精度で目標航跡を決定することができる。これにより、誤航跡の発生が低減され、航跡の早期確立が可能となる。たとえば、従来技術ではアンビギュイティの影響で目標を失探知するおそれがある状況でも、本実施の形態では、複数の仮探知データが生成されるので、失探知の確率が低減するという利点がある。このため、早期に航跡を確立することが可能である。
実施の形態2.
次に、本発明に係る実施の形態2について説明する。図9は、実施の形態2の目標追尾装置を含むレーダ装置1Aの概略構成を示すブロック図である。
このレーダ装置1Aは、上記実施の形態1のレーダ装置1と同様に、センサ10、信号処理部20及び誤差分布データ記憶部21を備えており、更に追尾処理部30Aを備えている。本実施の形態の追尾処理部30Aの構成は、追尾航跡決定部34Aを除いて、上記実施の形態1の追尾処理部30の構成と同じである。本実施の形態の目標追尾装置は、信号処理部20、誤差分布データ記憶部21及び追尾処理部30Aで構成される。
本実施の形態の追尾航跡決定部34Aは、航跡探索部45及び仮説制限部46を備えている。航跡探索部45は、公知のMHT(Multiple Hypothesis Tracking)方式に従い、複数の仮説を保持しつつ移動目標の航跡を決定することができる。ここで、仮説とは、航跡の集合であり、各仮説は互いに矛盾のない航跡(すなわち、同一時刻tの同一観測点におけるセンサ観測値の組である同一の仮探知データを共有しない航跡)を選ぶことによって構成される。公知のMHTについては、たとえば、上記非特許文献1に開示されている方法を使用すればよい。また、仮説制限部46は、同一の探知データから生成された2つ以上の仮探知データに複数の航跡が相関する仮説を棄却する。これにより、同一の探知データから生成された2つ以上の仮探知データに既存の航跡が相関しないように仮説の数を制限することができる。
図10は、2つの既存航跡T1,T2にそれぞれ対応するゲート範囲Gt1,Gt2と複数の仮観測ベクトルとの間の関係を例示する図である。図10の例では、1点の観測ベクトル(探知データ)z (1)から、3点の仮観測ベクトル(仮探知データ)z (1),z (1),z (1)が生成され、他の1点の観測ベクトル(探知データ)z (2)から、3点の仮観測ベクトル(仮探知データ)z (2),z (2),z (2)が生成されている。ここで、仮観測ベクトルz (1)は、シフト量ゼロに対応する観測ベクトルであり、仮観測ベクトルz (1)は、シフト量ゼロに対応する観測ベクトルである。仮観測ベクトルz (2),z (1)は、ゲート範囲Gt1,Gt2のいずれにも入らず、ゲート外にあるので、相関判定部41は、仮観測ベクトルz (2),z (1)が既存航跡T1,T2と相関しないと判定する。仮説制限部46は、既存航跡T1が仮観測ベクトルz (2)と相関し、且つ、既存航跡T2が仮観測ベクトルz (2)と相関する場合、すなわち、同一の探知データから生成された2つ以上の仮探知データに複数の既存仮説T1,T2が相関する場合の仮説を棄却する。これは、1つの探知データに対して、既存航跡は高々1つしか相関しないという原則に基づいている。
図11は、実施の形態2の追尾処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。図11のステップST1〜ST6は、上記図2のステップST1〜ST6と同じである。本実施の形態では、航跡探索部45は、ステップST7で、次式(10)に従って、正規化された仮説の尤度(信頼度)βを算出する。
Figure 2017067624
ここで、Mは、現時刻の仮説の個数を示す整数値である。また、γは、正規化されていない仮説の尤度であり、次式(11)で与えられる。
Figure 2017067624
ここで、βP(i)は、前時刻における更新前仮説の信頼度であり、NTRKは、更新前仮説内の既存航跡数である。また、NDTは、更新前仮説内の既存航跡数であって最新観測時刻の仮探知データと相関する航跡数を示す整数値である。更に、NFTは、仮説に含まれる不要信号数であり、NNTは、仮説に含まれる新航跡数であり、Lは、上式(6)のアンビギュイティ尤度である。
次に、ステップST11で、航跡探索部45及び仮説制限部46がMHT方式に従って複数仮説に基づいて追尾航跡を決定する。そして、航跡諸元演算部33は、複数仮説のそれぞれについて平滑処理を実行して航跡諸元を演算する(ステップST12)。追尾処理部30Aが目標追尾を続行するときは(ステップST13のYES)、追尾処理はステップST1に戻る。一方、追尾処理部30Aが目標追尾を続行しないときは(ステップST13のNO)、本実施の形態の追尾処理は終了する。
なお、追尾航跡決定部34Aは、既存の航跡と探知データと仮探知データとの組について3次元の相関問題を解くために公知のラグランジェの緩和法を用いて追尾処理を実行してもよい。
また、本実施の形態の信号処理部20及び追尾処理部30Aも、実施の形態1と同様に、ワークステーションまたはメインフレームなどの、CPU内蔵のコンピュータで構成され得る。また、信号処理部20及び追尾処理部30Aは、DSP、ASICもしくはFPGA、またはこれらの組み合わせにより実現されてもよい。
以上に説明したように本実施の形態では、複数仮説を保持しつつ追尾処理を行うことで追尾の相関性能の向上が可能となる。また、2つ以上の航跡が1つの探知データと相関する可能性を仮説制限部46で制限することで、誤航跡の発生を効果的に抑制することが期待される。
実施の形態3.
次に、本発明に係る実施の形態3について説明する。図12は、実施の形態3の目標追尾装置を含むレーダ装置1Bの概略構成を示すブロック図である。
このレーダ装置1Bは、上記実施の形態1のレーダ装置1と同様にセンサ10、信号処理部20及び誤差分布データ記憶部21を備えており、更に追尾処理部30Bを備えている。本実施の形態の追尾処理部30Bの構成は、追尾航跡決定部34Bを除いて、上記実施の形態1の追尾処理部30の構成と同じである。本実施の形態の追尾航跡決定部34Bは、図12に示されるように、第1相関探索部48、第2相関探索部49及び仮説データベース50を備えている。本実施の形態の目標追尾装置は、信号処理部20、誤差分布データ記憶部21及び追尾処理部30Bで構成される。
図13は、実施の形態3に係る追尾処理の手順の一例を概略的に示す図である。図13のステップST1〜ST7は、図11のステップST1〜ST7と同じである。本実施の形態は、ステップST21で2段階処理を実行することを特徴とする。図14は、ステップST21の2段階処理の手順の一例を概略的に示すフローチャートである。
図14を参照すると、第1相関探索部48は、仮説尤度の対数値(以下「対数尤度」という。)のうち、仮探知データについて最も高い対数尤度の2次元配列である尤度行列を生成する(ステップST31)。ここで、仮説尤度は、上式(10)で与えられる正規化された仮説の尤度(信頼度)、あるいは、上式(11)で与えられる正規化前の仮説の尤度のいずれもでよい。対数尤度は、既存航跡と、探知データと、当該探知データから派生する仮探知データとの組み合わせで与えられる量であるから、仮説尤度は、3次元空間内で特定される量ということができる。よって、既存航跡の番号をN、探知データを示す番号をN、仮探知データを示す番号をNとするとき、対数尤度をB(N,N,N)で表すことができる。ステップST31では、第1相関探索部48は、(N,N)の各組について、仮探知データの異なる対数尤度の中から最も高い仮説尤度を選択する。これにより、2次元配列の尤度行列Γ={Γ(N,N)}(Γ(N,N)は、N行目且つN列目の行列要素)を得ることができる。
次いで、第1相関探索部48は、尤度行列Γに基づき、公知のNベスト解探索法を用いて、上位N個(Nは正整数)の仮説を探索する(ステップST32)。Nベスト解探索法については、たとえば、非特許文献:小幡康,系正義,辻道信吾,小菅義夫,「Nベスト解探索アルゴリズムによる航跡型MHTの高速化(1)」,2001年電子情報通信学会総合大会,B−2−32,Sep.2001、に開示されている。尤度行列Γは、N番目の仮探知データをN番目の既存航跡に割り当てる場合の対数尤度を行列要素Γ(N,N)として含む行列である。Nベスト解探索法では、複数の行列要素の和をスコアとし、このスコアの大きい順に上位N個の仮説が決定される。ここで、1つの仮説が、複数の行列要素の1つの組み合わせに対応している。
そして、第1相関探索部48は、その上位N個の仮説のデータを仮説データベース50に保存する(ステップST33)。これにより、第1段階の相関探索処理が終了する。
次に、第2相関探索部49は、第2段階の相関探索処理を実行する。すなわち、第2相関探索部49は、上位N個の仮説のうちの1つに着目し(ステップST34)、その着目仮説に隣接する仮説(以下「隣接仮説」ともいう。)を探索する(ステップST35)。具体的には、第2相関探索部49は、当該着目仮説における既存航跡と探知データと組み合わせを固定した状態で、当該探知データから派生した複数の仮探知データを探索することにより当該組み合わせのスコア(相関)を最大にする仮説、すなわち隣接仮説を探索する。たとえば、上述した図10の場合、既存航跡T1と仮観測ベクトル(仮探知データ)z (1)とが互いに相関し、且つ、既存航跡T2と仮観測ベクトル(仮探知データ)z (2)とが互いに相関する場合の仮説を注目仮説とすれば、既存航跡T1と仮観測ベクトル(仮探知データ)z (1)とが互いに相関し、且つ、既存航跡T2と仮観測ベクトル(仮探知データ)z (2)とが互いに相関する場合の仮説が隣接仮説となり得る。
そして、第2相関探索部49は、隣接仮説のスコアが着目仮説のスコア以下の場合は(ステップST36のNO)、仮説データベース50における次の仮説に着目し(ステップST39)、ステップST35以下の処理を繰り返し実行する。
一方、隣接仮説のスコアが着目仮説のスコアよりも大きい場合は(ステップST36のYES)、第2相関探索部49は、着目仮説を隣接仮説に置き換えることで仮説データベース50を更新する(ステップST37)。
隣接仮説のスコアが着目仮説のスコア以下の場合(ステップST36のNO)、または仮説データベース50が更新された場合(ステップST37)のいずれかであって、全ての仮説について処理が終了していない場合(ステップST38のYES)は、第2相関探索部49は、次の仮説に着目してステップST35以後の処理を実行する。一方、全ての仮説について処理が終了した場合(ステップST38のYES)は、第2相関探索部49は、上記2段階処理を終了し、その後、図13のステップST22に処理を移行させる。
図13を参照すると、ステップST22では、航跡諸元演算部33は、上記実施の形態1のステップST9(図2)と同様の平滑処理を実行して、次のサンプリング時刻tk+1での追尾処理に使用される航跡諸元を計算する(ステップST22)。追尾処理部30Bが目標追尾を続行するときは(ステップST23のYES)、追尾処理はステップST1に戻る。一方、追尾処理部30Bが目標追尾を続行しないときは(ステップST23のNO)、追尾処理は終了する。
以上に説明したように実施の形態3では、公知のNベスト解探索法を用いて2段階の相関処理を行うので、既存航跡と探知データと仮探知データとの3次元の相関問題を解く方法と比べ計算負荷を削減することができる。
以上、図面を参照して本発明に係る種々の実施の形態について述べたが、これら実施の形態は本発明の例示であり、これら実施の形態以外の様々な形態を採用することもできる。たとえば、上記実施の形態1〜3に係る目標追尾装置では、センサ10としてアクティブセンサが使用されているが、これに限定されず、赤外線センサなどのパッシブセンサが使用されてもよい。
なお、本発明の範囲内において、上記実施の形態1,2,3の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1,1A,1B 目標追尾装置、10 センサ、11 送信回路、12 送信アンテナ部、13 受信アンテナ部、14 受信回路、20 信号処理部、21 データ記憶部、30 追尾処理部、30A 追尾処理部、31 アンビギュイティ制御部(仮探知データ生成部)、32 尤度演算部、33 航跡諸元演算部、34 追尾航跡決定部、34A 追尾航跡決定部、35 航跡関連データ記憶部、41 相関判定部、42 航跡尤度算出部、43 アンビギュイティ尤度算出部、45 航跡探索部、46 仮説制限部、48 第1相関探索部、49 第2相関探索部、50 仮説データベース。

Claims (18)

  1. 移動目標を観測するセンサを用いて当該移動目標に対する追尾処理を行う目標追尾装置であって、
    前記センサの出力に基づいて当該移動目標の位置を示す探知データを生成する信号処理部と、
    前記探知データに含まれる各センサ観測値を互いに異なる複数のシフト量だけずらすことにより、当該探知データから複数の仮探知データを生成する仮探知データ生成部と、
    過去の追尾処理で得られた既存の航跡をなす観測値と前記仮探知データとの組み合わせで形成される航跡候補の確からしさを示す相関尤度を算出する尤度演算部と、
    前記相関尤度を用いて前記航跡候補の中から前記移動目標の航跡を決定する追尾航跡決定部と、
    前記各センサ観測値の観測誤差分布を定める誤差分布データが記憶されている誤差分布データ記憶部とを備え、
    前記観測誤差分布は、複数の確率分布が混在する混合分布であり、
    前記仮探知データ生成部は、前記誤差分布データに基づき、前記複数の確率分布の代表値を前記複数のシフト量として使用する、
    ことを特徴とする目標追尾装置。
  2. 請求項1記載の目標追尾装置であって、前記複数の確率分布の各々が正規分布であり、前記代表値は前記正規分布の期待値であることを特徴とする目標追尾装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の目標追尾装置であって、前記探知データは、複数種のセンサ観測値を含み、前記複数の仮探知データは、前記複数種のセンサ観測値の各々を前記複数のシフト量だけずらすことにより生成されることを特徴とする目標追尾装置。
  4. 請求項3記載の目標追尾装置であって、
    前記尤度演算部は、
    前記各センサ観測値にアンビギュイティが存在しないと仮定した場合における前記航跡候補の確からしさを示す航跡尤度を算出する航跡尤度算出部と、
    前記複数の確率分布のうち前記航跡候補に対応する確率分布の混合比率を用いて当該航跡尤度を補正することにより前記相関尤度を算出するアンビギュイティ尤度算出部と
    を含むことを特徴とすることを特徴とする目標追尾装置。
  5. 請求項4記載の目標追尾装置であって、
    前記各センサ観測値にアンビギュイティが存在しないと仮定した場合とは、前記各センサ観測値の誤差が単一の確率分布で表現されると仮定した場合であり、
    前記航跡尤度算出部は、前記単一の確率分布を用いて前記航跡尤度を算出し、
    前記アンビギュイティ尤度算出部は、前記航跡候補に対応する当該確率分布の混合比率を当該航跡尤度に重み付けすることにより前記相関尤度を算出する、
    ことを特徴とする目標追尾装置。
  6. 請求項5記載の目標追尾装置であって、前記単一の確率分布が正規分布であることを特徴とする目標追尾装置。
  7. 請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置であって、前記探知データは、前記移動目標の距離観測値、角度観測値及びドップラ速度観測値の中から選択された少なくとも1種の観測値を含むことを特徴とする目標追尾装置。
  8. 請求項4記載の目標追尾装置であって、
    前記尤度演算部は、前記複数の仮探知データの各々が前記移動目標の既存の航跡に相関するか否かを判定する相関判定部を更に含み、
    前記航跡尤度算出部は、前記既存の航跡をなす過去の観測値と、前記複数の仮探知データのうち前記既存の航跡に相関すると判定された仮探知データとの組み合わせで形成される新たな航跡のみを前記航跡候補として使用することを特徴とする目標追尾装置。
  9. 請求項8記載の目標追尾装置であって、
    前記既存の航跡をなす過去の観測値に基づいて前記移動目標の観測値を予測する航跡諸元演算部を更に備え、
    前記相関判定部は、当該予測された観測値と前記複数の仮探知データの各々との間の残差に基づいて、前記複数の仮探知データの各々が前記既存の航跡に相関するか否かを判定することを特徴とする目標追尾装置。
  10. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置であって、
    前記追尾航跡決定部は、MHT(Multiple Hypothesis Tracking)方式に従い、過去の追尾処理で得られた複数の既存の航跡と前記複数の仮探知データとの組み合わせに基づいて形成される複数の仮説を保持しつつ前記移動目標の航跡を決定することを特徴とする目標追尾装置。
  11. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置であって、前記追尾航跡決定部は、MHT(Multiple Hypothesis Tracking)方式に従い、過去の追尾処理で得られた複数の既存の航跡と前記複数の仮探知データとの組み合わせに基づいて形成される複数の仮説を保持しつつ前記移動目標の航跡を決定し、同一の当該探知データから生成された2つ以上の当該仮探知データに当該既存の航跡が相関しないように前記仮説の数を制限することを特徴とする目標追尾装置。
  12. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置であって、
    前記追尾航跡決定部は、
    過去の追尾処理で得られた複数の既存の航跡と前記複数の仮探知データとの組み合わせに基づいて形成される複数の仮説の中から上位N個(Nは正整数)の仮説を探索する第1相関探索部と、
    前記上位N個の仮説のうちの各仮説に着目し、当該各仮説における前記既存の航跡と前記探知データとの組み合わせを固定した状態で、当該探知データから派生した複数の仮探知データを探索して当該組み合わせの相関を最大にする仮探知データを見つけ出す第2相関探索部とを含み、
    前記第2相関探索部は、当該見つけ出された仮探知データに基づいて新たに形成される隣接仮説で当該各仮説を置き換える
    ことを特徴とする目標追尾装置。
  13. 移動目標を観測するセンサと、
    請求項1から請求項12のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置と
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  14. 請求項13記載のレーダ装置であって、前記センサは、前記移動目標に向けてパルス状の観測波を送信し、当該移動目標で反射されて到来した反射波を受信することにより前記移動目標を観測するアクティブセンサであることを特徴とするレーダ装置。
  15. 請求項13または請求項14記載のレーダ装置であって、前記センサは、パルスヒットごとに前記観測波の送信周波数を変更することを特徴とするレーダ装置。
  16. 請求項13または請求項14記載のレーダ装置であって、前記センサは、探知ごとに前記観測波の送信周波数を変更して角度誤差分布の平均値を探知毎に変化させることを特徴とするレーダ装置。
  17. 請求項13または請求項14記載のレーダ装置であって、前記センサは、パルスヒットごとにパルス繰り返し周波数を変更することを特徴とするレーダ装置。
  18. 請求項13または請求項14記載のレーダ装置であって、前記センサは、探知ごとにパルス繰り返し周波数を変更することを特徴とするレーダ装置。
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