JP2017066976A - 内接歯車ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】個体間でのトロコイド収容部の深さのばらつきを少なくでき、安定した吐出能力を有する内接歯車ポンプを提供する。【解決手段】内接歯車ポンプ1は、複数の内歯を有するアウタロータ2内に、複数の外歯を有するインナロータ3が、外歯が内歯に噛み合い、かつ、偏心する状態で収容されたトロコイド4と、トロコイド4を収容する焼結金属製のトロコイド収容部6と、この外側に接合されたケーシング5とを有し、ケーシング5が樹脂組成物の射出成形体であり、トロコイド収容部6とケーシング5とは、ケーシング5の一部がトロコイド収容部6の外表面の焼結細孔に入り込むことで接合されている。【選択図】図1
Description
本発明は、油や水、薬液などの液体を圧送する内接歯車ポンプ(トロコイドポンプ)に関する。
内接歯車ポンプ(トロコイドポンプ)は、トロコイド歯形を有するアウタロータおよびインナロータがケーシング内に密閉された状態で収容され、駆動シャフトの回転に伴い、駆動シャフトと固定されたインナロータとアウタロータが回転し、液体を吸入して吐出するように作用するポンプである。この種のポンプとして、近年、機械加工工程を削減でき、低コストで製造可能なものとして、樹脂製のケーシングを有するポンプが知られている(特許文献1参照)。
図4に基づき、この種の内接歯車ポンプの構造について説明する。図4は従来の内接歯車ポンプの断面図である。図4に示すように、このポンプ21は、複数の内歯を有する環状のアウタロータ22内に、複数の外歯を有するインナロータ23が収容されてなるトロコイド24を主体としている。このトロコイド24は、フランジ付き円柱状のケーシング25に形成された円形のトロコイド収容凹部25aに回転自在に収容されている。ケーシング25には、トロコイド収容凹部25aを閉塞するカバー26が固定されている。
トロコイド24は、インナロータ23の外歯が、アウタロータ22の内歯に噛み合い、かつ、偏心した状態で、インナロータ23がアウタロータ22内に回転自在に収容されて構成される。各ロータが互いに接触する仕切点間に、トロコイド24の回転方向に応じて、吸入側および吐出側の容積室が形成される。インナロータ23の軸心には、図示しない駆動源によって回転させられる駆動シャフト29が貫通して固定されている。駆動シャフト29が回転してインナロータ23が回転すると、外歯がアウタロータ22の内歯に噛み合うことによりアウタロータ22が同一方向に連れ回りし、この回転によって容積が増大し、負圧となる吸入側容積室に吸入口から液体が吸入される。この吸入側容積室は、トロコイド24が回転することによって容積が減少して内圧が上昇する吐出側容積室に変わり、ここから、吸入された液体が吐出口に吐出される。
カバー26は焼結金属製であり、ケーシング25は樹脂組成物を用いて射出成形により製造された射出成形体である。ボルト28により、ケーシング25とカバー26とが機器本体の固定プレート30に締結固定されている。また、ケーシング25とカバー26との接合面(合わせ面)には、ケーシング25の凹部外周に形成された溝にシールリング31を組み付けている。これにより、トロコイド収容凹部25aをシールし、樹脂と焼結金属との組み合わせとなるケーシング25とカバー26の合わせ面からの液体の漏れを防止している。
ケーシング25を射出成形体(樹脂成形体)とすることで、機械加工が不要であり、経済的である。また、ケーシング25は、トロコイド収容凹部25aを構成する底面25cと内側面25bでアウタロータ22およびインナロータ23と摺接する。トロコイド収容凹部25aの内側面25bは、樹脂組成物の射出成形体部分であるので、アウタロータ22との摩擦摩耗特性に優れる。また、トロコイド収容凹部25aの底面25cは、ケーシング25と複合成形により一体化された円盤状の金属プレート27から構成されている。これにより、樹脂で底面25cを形成した場合のヒケなどの問題が生じず、平面度に優れ、吐出性能のばらつきを抑制している。
上述のような内接歯車ポンプでは、ポンプを安価に製作するために、ケーシングを樹脂の射出成形により製作しているが、トロコイド収容部の深さ寸法、径寸法については射出成形仕上がりのままであり、製品個体ごとに僅かながらばらつきがある。特に、収容部の深さについては、吐出量に影響するため、深さのばらつきが吐出量のばらつきとなり得る。
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、個体間でのトロコイド収容部の深さのばらつきを少なくでき、安定した吐出能力を有する内接歯車ポンプを提供することを目的とする。
本発明の内接歯車ポンプは、複数の内歯を有するアウタロータ内に、複数の外歯を有するインナロータが、上記外歯が上記内歯に噛み合い、かつ、偏心する状態で回転自在に収容され、上記内歯と上記外歯との間に、液体を吸入する吸入側容積室と、この吸入側容積室に吸入した液体を吐出する吐出側容積室とが形成されるトロコイドを有する内接歯車ポンプであって、上記トロコイドを収容する焼結金属製のトロコイド収容部と、該トロコイド収容部の外側に接合されたケーシングとを有し、上記ケーシングが樹脂組成物の射出成形体であり、上記トロコイド収容部と上記ケーシングとは、該ケーシングの一部が該トロコイド収容部の外表面の焼結細孔に入り込んで接合されていることを特徴とする。
上記トロコイド収容部は、円筒状内側面と平板状内底面とを有する本体部と、該本体部の開口部を閉じる蓋部とからなることを特徴とする。また、上記蓋部は、上記本体部の開口部に加締め固定されていることを特徴とする。
また、トロコイド収容部が、上記本体部と上記蓋部とからなる形態において、上記トロコイド収容部と上記ケーシングとが、該ケーシングの一部が該トロコイド収容部における上記本体部および上記蓋部の外表面の焼結細孔に入り込んで接合されていることを特徴とする。
本発明の内接歯車ポンプは、トロコイドを収容する焼結金属製のトロコイド収容部と、トロコイド収容部の外側に接合されたケーシングとを有し、ケーシングが樹脂組成物の射出成形体であり、トロコイド収容部とケーシングとは、該ケーシングの一部が該トロコイド収容部の外表面の焼結細孔に入り込んで接合されている。すなわち、トロコイド収容部がケーシングとは別部品であり、予め制作したトロコイド収容部の周囲にケーシングを複合成形(インサート成形)することで、両部材が接合された構成を有している。トロコイド収容部全体を別部品として製作することで、個体間での収容部深さのばらつきを少なくできる。また、深さ自体も高精度に加工できる。これらの結果、個体間の吐出量のばらつきがなく、かつ、安定した吐出能力を有する内接歯車ポンプとなる。
従来のようにケーシングにトロコイド収容部が形成されている場合、該収容部の深さのばらつきを抑えるためには、ケーシング全体の加工が必要であるが、トロコイド収容部のみを別部品とすることにより、その必要はなくなる。深さ調整したトロコイド収容部をケーシングと複合成形すればよく、追加工費が抑制できる。さらに、トロコイド収容部が焼結金属製であるので、容易に製作でき、複合成形時に焼結細孔へのアンカー効果により、樹脂ケーシングと強固に接合される。
また、トロコイド収容部を独立した部品とすることで、この部分のみで吐出量の設計ができる。このため、トロコイド収容部を共通部品化できる。ケーシング成形時には、このトロコイド収容部を用いて複合成形するのみであり、設計の自由度を広げることができる。
上記トロコイド収容部は、円筒状内側面と平板状内底面を有する本体部と、該本体部の開口部を閉じる蓋部とからなるので、収容部深さの調整は、円筒の軸方向断面の平面加工のみで実行でき、機械加工が容易である。
上記蓋部は、本体部の開口部に加締め固定されているので、従来のようなボルト締め工程が不要となる。また、樹脂体と金属体とをボルト締結する場合では締結部分が緩むおそれがあるが、加締めにより本体部と蓋部とを固定することでこのような懸念がない。
また、トロコイド収容部とケーシングとが、該ケーシングの一部が該トロコイド収容部における本体部および蓋部の外表面の焼結細孔に入り込んで接合されている、すなわち、蓋部側も覆うようにケーシングが形成されているので、本体部から蓋部が外れることなどを防止できる。
本発明の内接歯車ポンプの一実施例を図1に基づき説明する。図1は内接歯車ポンプの軸方向断面図である。図1に示すように、この内接歯車ポンプ1は、環状のアウタロータ2内にインナロータ3が収容されたトロコイド4と、このトロコイド4を回転自在に収容するトロコイド収容部6と、このトロコイド収容部6の外側に接合され、これを支持するケーシング5とを備えている。トロコイド収容部6は、円筒状の内側面7bと平板状の内底面7cを有する本体部7と、本体部7の開口部7aを閉じる蓋部8とからなる。また、インナロータ3の回転中心に同軸で固定された駆動シャフト9を有している。駆動シャフト9は、ケーシング5などに設けられた軸受(図示省略)により支持されている。蓋部8とケーシング5は、駆動シャフト9が通る部分に開口部を有している。この内接歯車ポンプ1は、ケーシング5のフランジ5bに形成されたボルト固定穴10を介してボルトにより機器本体の部材(図示省略)に締結固定される。
インナロータ3の外歯はアウタロータ2の内歯よりも1つ少なく、インナロータ3は、上記外歯が上記内歯に内接して噛み合う偏心した状態で、アウタロータ2内に収容されている。各ロータが互いに接触する仕切点間には、トロコイド4の回転方向に応じて、吸入側および吐出側の容積室が形成される。ケーシング5のトロコイド収容部6の本体部7の内底面7cには、吸入側の容積室に連通する吸入口と、吐出側の容積室に連通する吐出口とが形成されている。
この内接歯車ポンプ1では、駆動シャフト9によってトロコイド4が回転することにより、容積が増大して負圧となる吸入側容積室に、吸入口から液体が吸入される。この吸入側容積室は、トロコイド4が回転することによって容積が減少して内圧が上昇する吐出側容積室に変わり、この吐出側容積室から、吸入された液体が吐出口に吐出される。上記のポンプ作用が、トロコイド4の回転によって連続的に行われ、液体が連続的に圧送される。さらに、吸入された液体によって各容積室の密閉性が高められる液体シール効果によって、各容積室間に生じる差圧が大きくなり、大きなポンプ作用が得られる。
トロコイド収容部6(本体部7と蓋部8)は焼結金属製であり、ケーシング5は樹脂組成物の射出成形体である。トロコイド収容部6とケーシング5とは、ケーシング5の射出成形時に金型内にトロコイド収容部6を配置して複合成形により一体化(インサート成形)させている。構造としてみると、焼結体であるトロコイド収容部の外表面の焼結細孔の一部に、ケーシング5を構成する樹脂の一部が入り込んで、アンカー効果により強固に接合されている状態である。
図1に示す形態では、トロコイド収容部6の本体部7のみでなく、蓋部8も覆うようにケーシング5が形成されている。この形態とするため、製造時には、まず、トロコイド収容部6の本体部7に、開口部7a側から、インナロータ3とアウタロータ2とを組み合わせて挿入した後、蓋部8を閉じて、ロータを含めたトロコイド収容部6とする。これを、射出成形金型内に配置して上述の複合成形を行なうことで、蓋部8を覆ってケーシング5を形成できる。この構造により、本体部7から蓋部8が外れることなどを防止できる。
トロコイド収容部6の形成に使用できる焼結金属材質としては、鉄系、銅鉄系、銅系、ステンレス系などが挙げられる。価格が安く、樹脂ケーシングとの密着性に優れることから、鉄が主成分(銅を含んでもよい)である焼結金属を採用することが好ましい。また、鉄が主成分である焼結金属を採用することで、より高い機械的強度も得ることができる。なお、銅を含む場合、銅は鉄よりも樹脂との密着性(接着性)に劣るため、銅の含有量は10重量%以下が好ましい。さらに好ましくは、銅の含有量は5重量%以下である。なお、水、薬液などを圧送するトロコイドポンプにおいては、防錆能力が高いステンレス系などを採用することが好ましい。
トロコイド収容部6を構成する焼結金属には、油を含浸しない焼結金属を使用することが好ましい。また、焼結金属の成形または再圧整形(サイジング)の工程内にて油を使用する場合は、溶剤洗浄などで油を除去した非含油焼結金属にすることが好ましい。また、焼結金属の理論密度比は0.7〜0.9であることが好ましい。理論密度比を0.7〜0.9にすることで、トロコイド収容部の強度を確保するための所要の緻密性を有するとともに、樹脂ケーシングをこのトロコイド収容部に強固に密着させるための表面凹凸(焼結細孔)を確保できる。
トロコイド収容部6における収容部深さの調整は、本体部7の円筒側壁の軸方向断面を平面加工することで実行でき、機械加工で容易に調整できる。
ケーシング5を樹脂組成物の射出成形体とし、吐出量設計はトロコイド収容部6のみで調整できるため、ポンプ形状などについて、設計の自由度が広くなる。また、液体吸入ノズル5aを、樹脂組成物でケーシング5と一体に形成できる。必要に応じて、吸入側容積室までの連通路入口(液体吸入口)となる液体吸入ノズル5aの端部に、異物混入防止用のフィルタを溶着などにより固定してもよい。
ケーシング5を形成する樹脂組成物は、射出成形可能な合成樹脂をベース樹脂とするものである。このベース樹脂としては、例えば、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリアセタール樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。これらの各樹脂は単独で使用してもよく、2種類以上混合したポリマーアロイであってもよい。これらの耐熱性樹脂の中でも、成形体の耐クリープ性、耐荷重性、耐摩耗性、耐薬品性などに優れることから、PPS樹脂を用いることが特に好ましい。
高強度化、高弾性化、高寸法精度化、耐摩耗性の付与・射出成形収縮の異方性除去に有効なガラス繊維、炭素繊維、または無機充填剤を単独で、もしくは、適宜併用することが好ましい。特に、ガラス繊維と無機充填剤の併用は、経済性に優れ、油中での摩擦摩耗特性に優れている。
本発明では、直鎖型のPPS樹脂をベース樹脂とし、これに充填剤としてガラス繊維とガラスビーズを配合してなる樹脂組成物を用いることが特に好ましい。この構成により、耐油性、耐薬品性に優れ、靱性に優れ、射出成形収縮の異方性除去によりフランジ部の反りが小さく、寸法精度も大幅に向上する。また、この構成に加えて、独立したトロコイド収容部を有し、従来のようなゴム製のシールリングを必要としないので、120℃を越えるような高温雰囲であっても好適に使用可能となる。
これらの諸原材料を混合し、混練する手段は、特に限定するものではなく、粉末原料をヘンシェルミキサー、ボールミキサー、リボンブレンダー、レディゲミキサー、ウルトラヘンシェルミキサーなどにて乾式混合し、さらに二軸押出し機などの溶融押出し機にて溶融混練し、成形用ペレットを得ることができる。また、充填材の投入は、二軸押出し機などで溶融混練する際にサイドフィードを採用してもよい。この成形用ペレットを用いて、射出成形でケーシングを成形する。成形時には、金型内にトロコイド収容部の全体または本体部のみを配置して、複合成形により一体化させる。
本発明の内接歯車ポンプにおいて、アウタロータ、インナロータには、トロコイド収容部と同様に、焼結金属(鉄系、銅鉄系、銅系、ステンレス系など)を使用することが好ましい。
本発明の内接歯車ポンプの他の実施例を図2に基づき説明する。図2は内接歯車ポンプの軸方向断面図である。図2に示すように、この内接歯車ポンプ1では、蓋部8がケーシング5から露出した構造を有している。それ以外の構成は、図1に示す内接歯車ポンプと同様である。図2に示す形態では、トロコイド収容部6の本体部7とケーシング5とを複合成形した後に、各ロータを本体部7に挿入し、蓋部8を閉じる手順で製造できる。また、図1の場合と同様に、ロータを含むトロコイド収容部6を組み立ててから、ケーシングと複合成形してもよい。本体部7と蓋部8とは加締め固定することで、ボルト締め工程などが不要で簡易であり、かつ、強固に固定することができる。
本発明の内接歯車ポンプの他の実施例を図3に基づき説明する。図3は内接歯車ポンプの軸方向断面図である。図3に示すように、この内接歯車ポンプ1では、蓋部8とケーシング5とがボルト11により締結された構造を有している。これにより、トロコイド収容部6において、本体部7と蓋部8とが密着される。それ以外の構成は、図1に示す内接歯車ポンプと同様である。なお、必要に応じて、ケーシング5のフランジ部5bにおいて、ボルト固定穴10に金属製のブッシュを介在させて、そのブッシュを通してボルト締結を行なってもよい。図3に示す形態では、トロコイド収容部6の本体部7とケーシング5とを複合成形した後に、各ロータを本体部7に挿入する。その後、蓋部8をケーシング5に対してボルト固定する手順で製造できる。
以上、図1〜図3に基づいて説明したが、本発明の内接歯車ポンプの構成はこれに限定されるものではない。いずれの形態においても、トロコイド収容部がケーシングとは別部品であり、予め収容部深さを高精度に加工して製作したトロコイド収容部の周囲にケーシングを複合成形することで、両部材を接合した構成を有している。これにより、個体間の吐出量のばらつきがなく、かつ、安定した吐出能力を有する内接歯車ポンプとなる。
本発明の内接歯車ポンプは、個体間でのトロコイド収容部の深さのばらつきを少なくでき、安定した吐出能力を有するので、油や水、薬液などの液体を圧送する内接歯車ポンプ(トロコイドポンプ)として利用でき、特に、代替フロン、炭酸ガス等を冷媒とする電気給湯機、ルームエアコン、カーエアコン用のスクロール型コンプレッサの摺動部に液体を供給するためのポンプとして好適に利用できる。
1 内接歯車ポンプ
2 アウタロータ
3 インナロータ
4 トロコイド
5 ケーシング
6 トロコイド収容部
7 本体部
8 蓋部
9 駆動シャフト
10 ボルト固定穴
11 ボルト
2 アウタロータ
3 インナロータ
4 トロコイド
5 ケーシング
6 トロコイド収容部
7 本体部
8 蓋部
9 駆動シャフト
10 ボルト固定穴
11 ボルト
Claims (4)
- 複数の内歯を有するアウタロータ内に、複数の外歯を有するインナロータが、前記外歯が前記内歯に噛み合い、かつ、偏心する状態で回転自在に収容され、前記内歯と前記外歯との間に、液体を吸入する吸入側容積室と、この吸入側容積室に吸入した液体を吐出する吐出側容積室とが形成されるトロコイドを有する内接歯車ポンプであって、
前記トロコイドを収容する焼結金属製のトロコイド収容部と、該トロコイド収容部の外側に接合されたケーシングとを有し、
前記ケーシングが樹脂組成物の射出成形体であり、前記トロコイド収容部と前記ケーシングとは、該ケーシングの一部が該トロコイド収容部の外表面の焼結細孔に入り込んで接合されていることを特徴とする内接歯車ポンプ。 - 前記トロコイド収容部は、円筒状内側面と平板状内底面とを有する本体部と、該本体部の開口部を閉じる蓋部とからなることを特徴とする請求項1記載の内接歯車ポンプ。
- 前記蓋部は、前記本体部の開口部に加締め固定されていることを特徴とする請求項2記載の内接歯車ポンプ。
- 前記トロコイド収容部と前記ケーシングとは、該ケーシングの一部が該トロコイド収容部における前記本体部および前記蓋部の外表面の焼結細孔に入り込んで接合されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の内接歯車ポンプ。
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- 2015-09-30 JP JP2015193292A patent/JP2017066976A/ja active Pending
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