JP2017066740A - 建築板 - Google Patents

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Abstract

【課題】風圧による係止突起の破損が生じにくくなり、係止突起の強度が確保しやすい建築板を提供する。【解決手段】取付具5を介して建物躯体に取り付けられる建築板1である。水硬性無機質材料を含む成形材料からなるコア層2と、水硬性無機質材料を含み且つコア層2を形成する成形材料よりも絶乾比重が大きい成形材料からなり、コア層2を囲うように形成されたスキン層3と、該スキン層3の上下両端面にそれぞれ突出形成され、取付具5に係止する上実部121及び下実部122とを備える。上実部121及び下実部122は、それぞれ裏側端部に形成される。上実部121の厚み方向における寸法T6は、上端面におけるスキン層3の厚みT2よりも小さく形成されている。下実部122の厚み方向における寸法T5は、下端面におけるスキン層3の厚みT1よりも小さく形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、建築板に関する。より詳しくは、本発明は、家屋の外壁等に用いられる建築板に関する。
従来、建築板としては、水硬性無機質材料を主成分とする成形材料の硬化物で形成されているものがあり、このような建築板を隣接させて実嵌合により接続する施工構造も提案されている(例えば、特許文献1参照)。一方、建築板は、運搬性や施工性を考慮すると、より軽量のほうが好ましい。
そこで、建築板の軽量化の方策として、低比重の成形材料と高比重の成形材料とを用いて建築板を形成することが提案されている。この場合、建築板はコア層とスキン層とで形成され、コア層が低比重で形成され、スキン層が高比重で形成されている。スキン層はコア層全体を包む構造に形成される。実嵌合させるための実部はスキン層と同じ成形材料でスキン層と一体的に形成されている。
特開2002−146993号公報
しかし、スキン層はコア層よりも比較的薄く形成されるため、実部を係止突起として取付具に係止して施工した状態の建築板に風圧が作用した場合に、係止突起(実部)やその近傍のスキン層にひび割れなどの破損が生じやすく、係止突起の強度を確保しにくいという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、係止突起の強度を確保しやすい建築板を提供することを目的とするものである。
本発明に係る建築板は、
取付具を介して建物躯体に取り付けられる建築板であって、
水硬性無機質材料を含む成形材料からなるコア層と、
水硬性無機質材料を含み且つ前記コア層を形成する前記成形材料よりも絶乾比重が大きい成形材料からなり、前記コア層を囲うように形成されたスキン層と、
該スキン層の対向する一対の端面にそれぞれ突出形成され、前記取付具に係止する一対の係止突起とを備え、
該各係止突起は、前記建築板の厚み方向における前記各端面の一方側端部に形成され、
前記一対の係止突起のうちの一方の係止突起の前記厚み方向における寸法は、前記一方の端面における前記スキン層の厚みよりも小さく形成されており、
前記一対の係止突起のうちの他方の係止突起基端部の前記厚み方向における寸法は、該他方の係止突起が形成された端面における前記スキン層の厚みよりも小さく形成されていることを特徴とする。
本発明は、風圧による係止突起の破損が生じにくくなり、係止突起の強度が確保しやすい。
図1は、本発明の実施の形態を示す正面図である。 図2は、本発明の実施の形態を示す断面図である。 図3は、本発明の実施の形態の施工状態を示す断面図である。 図4Aは、本発明の実施の形態に使用可能な取付具を示す正面図である。図4Bは本発明の実施の形態に使用可能な取付具を示す側面図である。 図5は、本発明の実施の形態の製造に使用可能な押出成形機を示す概略図である。 図6は、本発明の実施の形態の製造に使用可能な金型を示す断面図である。 図7Aは本発明の実施の形態の製造に使用可能な中空成形体の概略を示す平面図である。図7Bは図7Aで示す中空成形体の概略を示す側面図である。 図8Aは、二つの試験体を突き合わせた状態を示す平面図である。図8Bは図8Aに示す二つの試験体を取付具で連結した状態を示す断面図である。図8Cは図8Bに示す二つの試験体の平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
図1に示す建築板1は外壁などを形成するためのものであって、正面視(建築板1を施工した状態で屋外側から目視すること)において、横長の略矩形状に形成されている。従って、建築板1は対向する上辺と下辺とが長辺として形成され、対向する一方の側辺と他方の側辺とが短辺として形成されている。建築板1はその大部分が横長の略矩形状の外装部20として形成されている。外装部20には実部12と覆い部(カバー部)13とが形成されており、これにより、建築板1は四辺相じゃくりに形成されている。
実部12としては上実部121と側部実部123とが設けられている。上実部121は建築板1の上辺の略全長に沿って設けられている。また上実部121は外装部20の上端よりも上方に突出して設けられている。側部実部123は建築板1の一方の側辺の略全長に沿って設けられている。また側部実部123は外装部20の一方の側端よりも外方に突出して設けられている。
覆い部13としては下覆い部131と側部覆い部132とが設けられている。下覆い部131は建築板1の下辺の略全長に沿って設けられている。また下覆い部131は外装部20の下端よりも下方に突出して設けられている。側部覆い部132は建築板1の他方の側辺(側部実部123が設けられていない側辺)の略全長に沿って設けられている。また側部覆い部132は外装部20の他方の側端(側部実部123が設けられていない側端)よりも外方に突出して設けられている。
図2は建築板1の断面図である。建築板1はコア層2とスキン層3とを備えている。コア層2は平板状に形成されている。コア層2には建築板1の軽量化のために複数の中空孔21が形成されている。中空孔21は建築板1の長手方向と略平行に長く形成されており、複数の中空孔21はコア層2の短手方向に並んで設けられている。スキン層3はコア層2を囲うように形成されている。すなわち、スキン層3は外装部20の上面を形成する上面スキン層31と、外装部20の下面を形成する下面スキン層32と、外装部20の表面を形成する表面スキン層33と、外装部20の裏面を形成する裏面スキン層34とで構成され、コア層2の両側端面(小口側の面)は覆っていない。
上実部121は上面スキン層31の上面に突出して形成されている。上実部121と上面スキン層31とは同じ成形材料で一体的に形成されている。また上実部121の厚みは建築板1の厚みの略半分に形成され、建築板1の厚み方向の裏側寄り(建築板1の厚み方向における建築板1の上端面の裏側端部)に形成されている。下覆い部131は下面スキン層32の下面に突出して形成されている。下覆い部131と下面スキン層32とは同じ成形材料で一体的に形成されている。また下覆い部131の厚みは建築板1の厚みの略半分に形成され、建築板1の厚み方向の表側寄りに形成されている。
建築板1の下端には下実部122が設けられている。下実部122は建築板1の下辺の略全長に沿って設けられている。下実部122は下面スキン層32の下面に突出して形成されている。下実部122と下面スキン層32とは同じ成形材料で一体的に形成されている。また下実部122の厚みは建築板1の厚みの略半分に形成され、建築板1の厚み方向の裏側寄り(建築板1の厚み方向における建築板1の下端面の裏側端部)に形成されている。また下実部122は外装部20の下端において下方に突出して設けられている。下実部122の下面スキン層32からの突出長さは、下覆い部131の下面スキン層32からの突出長さよりも小さい。従って、下実部122の下端は下覆い部131よりも上に位置している。下実部122は建築板1を正面視した場合に下覆い部131の裏側に隠れて視認できない。
なお、図示していないが、コア層2の両方の側端面もスキン層3で覆われている。また建築板1の一方の側端部においては、側部実部123がスキン層3の表面に突出して形成されている。側部実部123とスキン層3とは同じ成形材料で一体的に形成されている。また側部実部123の厚みは建築板1の厚みの略半分に形成され、建築板1の厚み方向の裏側寄りに形成されている。建築板1の他方の側端部においては、側部覆い部132がスキン層3の表面に突出して形成されている。側部覆い部132とスキン層3とは同じ成形材料で一体的に形成されている。また側部覆い部132の厚みは建築板1の厚みの略半分に形成され、建築板1の厚み方向の表側寄りに形成されている。
建築板1は、上実部121と下実部122とで一対の実部12が形成されている。上実部121と下実部122は、後述の取付具5に係止される係止突起として形成されるものである。
この一対の実部12のうちの一方である上実部121は、建築板1の厚み方向における寸法T6が、上実部121の近傍のスキン層3の厚みT2よりも小さく形成されている。ここで、上実部121の近傍のスキン層3の厚みT2とは、上実部121の下方にある上面スキン層31の厚み(コア層2の上端面から上面スキン層31の上面までの寸法)T2のことをいう(図2参照)。従って、上実部121の建築板1の厚み方向における寸法T6と上面スキン層31の厚みT2とは、T6<T2の関係を満たす。
また一対の実部12のうちの他方である下実部122の基端部は、建築板1の厚み方向における寸法T5が、下実部122の近傍のスキン層3の厚みT1よりも小さく形成されている。ここで、下実部122の近傍のスキン層3の厚みT1とは、下実部122の上方にある下面スキン層32の厚み(コア層2の下端面から下面スキン層32の下面までの寸法)T1のことをいう(図2参照)。従って、下実部122の厚みT5と下面スキン層32の厚みT1とは、T5<T1の関係を満たす。
このように建築板1はT6<T2の関係やT5<T1の関係を満たすことにより、壁板などとして施工された後に風圧を受けた場合であっても、風圧による実部12(上実部121及び下実部122)やその近傍におけるスキン層3(上面スキン層31及び下面スキン層32)の破損が生じにくくなり、実部12の強度が確保しやすい。T5<T1,T6<T2の場合、スキン層3よりも比重の低いコア層2の影響を受け難く、破損し難くなるからである。
上面スキン層31の厚みT2及び下面スキン層32の厚みT1は、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であるとさらに好ましい。厚みT1及び厚みT2は、50mm以下であることが好ましい。また表面スキン層33の厚みT3及び裏面スキン層34の厚みT4は、1mm以上であることが好ましい。厚みT3及び厚みT4は、建築板1全体の厚みの1/3以下であることが好ましい。また下実部122の基端部の建築板1の厚み方向における寸法T5はT1よりも小さければ特に限定されないが、例えば、7mm以上であることが好ましく、この場合、T1は7mmよりも大きく形成される。上実部121の建築板1の厚み方向における寸法T6はT2よりも小さければ特に限定されないが、例えば、6mm以上であることが好ましく、この場合、T2は6mmよりも大きく形成される。また下覆い部131の厚みT7は、例えば、3mm以上であることが好ましい。このように厚みT1、T2、T5、T6の大きさを設定することにより、上実部121及び下実部122や上面スキン層31及び下面スキン層32の強度が確保しやすくなり、また切削加工によって上実部121及び下実部122が形成しやすくなる。
図3は建築板1を施工した状態を示す。建築板1はその複数枚を縦横に並べて施工され、例えば、外壁が形成される。建築板1は複数の取付具5で柱や胴縁などの壁下地(建物躯体)6に取り付けられて施工される。
取付具5は、図4A、図4Bに示すように、固定板50と、水平片51と、受け爪52と、押さえ爪53と、突出片54と、内向き片55と、外向き片56とを備える。水平片51、受け爪52、押さえ爪53、突出片54、内向き片55、外向き片56は、固定板50の一部を切り起こすことで形成され得る。固定板50には固定孔57が設けられている。取付具5は固定孔57から釘、ビス、ネジ等を壁下地6に打ち込むことで壁下地6に固定される。
図4Bに示すように、水平片51は固定板50から直交する方向に突出している。水平片51は固定板50を切り起こすことにより形成されるため、固定板50の下部に開口部
58が設けられている(図4A参照)。
図4A、図4Bに示すように、受け爪52は、水平片51の先端から水平片51と交差する方向に突出している。受け爪52は分断することなく、水平片51の左右方向の略全長に亘って設けられている。図4Aに示す受け爪52の幅Xは、例えば66mm以上であることが好ましい。
図4A,図4Bに示すように、押さえ爪53は、水平片51の先端から水平片51と交差する方向に突出している。押さえ爪53は受け爪52とは反対側に突出している。押さえ爪53は2つに分断されている。図4Aに示す押さえ爪53の両端間の幅Yは、例えば44mm以上であることが好ましい。
突出片54は、固定板50の左右両端から前方に突出している。突出片54の突出長さは、水平片51の突出長さよりも短い。内向き片55は突出片54の先端から固定板50と略平行に内側に設けられ、外向き片8は突出片54の先端から固定板50と略平行に外側に設けられている。
そして、上下に隣接する二つの建築板1のうち下側の建築板1の上実部121は、取付具5の押さえ爪53と外向き片56との間に挟まれて係止されている。また、上下に隣接する二つの建築板1のうち上側の建築板1の下実部122は取付具5の受け爪52と外向き片56との間に挟まれて係止されている。これにより、下側の建築板1の上実部121と上側の建築板1の下実部122とが取付具5を介して接続される。また、受け爪52及び押さえ爪53と下側の建築板1の上実部121は、上側の建築板1の下覆い部131で覆われて正面側から見えなくなる。
このように施工された建築板1の上実部121は押さえ爪53に引っ掛けられている(係止されている)ため、建築板1に風圧が作用すると、上実部121やその周辺部分に荷重が加わるが、T6<T2の関係であるために、上実部121の近傍にあるコア層2の一部に荷重が加わりにくくなり、上実部(係止突起)121や上面スキン層31にひび割れ等の破損が生じにくい。また、施工された建築板1の下実部122は受け爪52に引っ掛けられている(係止されている)ため、建築板1に風圧が作用すると、下実部122やその周辺部分に荷重が加わるが、T5<T1の関係であるために、下実部122の近傍にあるコア層2の一部に荷重が加わりにくくなり、下実部(係止突起)122や下面スキン層32にひび割れ等の破損が生じにくい。
なお、図示はしていないが、左右に隣接して施工される二つの建築板1は、一方の建築板1の側部実部123の表面に他方の建築板1の側部覆い部132が重ねられる。これにより、左右に隣接して施工される二つの建築板1が接続される。
コア層2は水硬性無機質材料を含む成形材料(以下、コア材料ということがある)の硬化物から形成される。またスキン層3は水硬性無機質材料を含む成形材料(以下、スキン材料ということがある)の硬化物から形成される。コア材料とスキン材料とは水硬性無機質材料の組成等が異なる。実部12並びに覆い部13はスキン材料と同じ成形材料の硬化物で形成される。
コア層2の絶乾比重とスキン層3の絶乾比重とを比較すると、スキン層3の絶乾比重の方がコア層2の絶乾比重よりも大きい。これにより、コア層2が軽量化されて建築板1全体の軽量化が可能であり、またスキン層3がコア層2よりも高密度化してスキン層3の強度がコア層2よりも高くなりやすい。
スキン層3の絶乾比重は0.8以上であることが好ましい。これにより、スキン層3の強度が確保しやすくなる。またスキン層3の絶乾比重が0.8以上2.0以下、コア層2の絶乾比重が0.7以上2.0未満であることが好ましい。この場合、コア層2の軽量化による建築板1全体の軽量化と、スキン層3の強度の確保とが両立しやすくなり、建築板1の耐風圧性能が確保しやすくなる。特に、スキン層3の絶乾比重が0.8以上である場合、スキン層3の強度が十分に確保されているため、上実部121及び下実部122に破損が生じにくい。
スキン材料の硬化物の曲げ強度は5MPa以上であることが好ましい。これにより、スキン層3の強度が十分に確保されやすい。スキン層3を形成する成形材料の硬化物の曲げ強度は、上実部121又は下実部122から幅50mm、長さ60mm、厚み5mmの成形体を切り出して、この成形体をオートグラフにより、10mm/min、50mmのスパンで曲げ試験を行うことにより導出される。なお、スキン材料に含まれる成分の選択、成分の量の調節等の適宜の手法により、スキン材料の硬化物の曲げ強度が5MPa以上に調節可能である。
コア材料及びスキン材料には、例えば、無機質系主材、無機質系混和材、有機質系混和材、補強繊維、水、及び添加剤が含有されている。
無機質系主材は、ケイ素とカルシウムのうち少なくとも一方を含む化合物からなる。無機質系主材は、水硬性無機質材料であるセメントを主成分とする。無機質系主材は、更に、フライアッシュ、シリカヒューム、けい石粉からなる群から選択される一種以上の材料を含有することができる。
無機質系混和材は、例えば、マイカ、けい酸ソーダ等が含まれる。
有機質系混和材は、例えば、メチルセルロース、有機質系発泡粒子等が含まれる。有機系発泡粒子は、例えば、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、及びアクリロニトリル系樹脂からなる群から選択される一種以上の材料を含有することができる。
補強繊維は、例えば、パルプ、ポリプロピレン繊維等が含まれている。
コア材料及びスキン材料には、上記の原料以外に、更に無機質系発泡体が含まれていてもよい。無機質系発泡体は、例えば、パーライト、フライアッシュバルーン、及びバーミキュライトからなる群から選択される一種以上の材料を含有することができる。
コア材料に含まれる各物質の割合は特に限定されないが、例えば、コア材料に無機質系主材が73〜97重量%の範囲内、無機質系混和材が1〜20重量%の範囲内、有機質系混和材が1〜3.5重量%の範囲内、補強繊維が1〜3.5重量%の範囲内で含まれていることが好ましい。
スキン材料に含まれる各物質の割合は特に限定されないが、例えば、スキン材料にけい酸カルシウム化合物が69.5〜97.5重量%の範囲内、無機質系混和材が1〜20重量%の範囲内、有機質系混和材が1〜3.5重量%の範囲内、補強繊維が1〜7重量%の範囲内で含まれていることが好ましい。コア層2及びスキン層3の絶乾比重は、例えば、コア材料及びスキン材料に含まれる水の割合、及び有機発泡体の割合を変えることによって、調節することができる。
以下、建築板1の製造方法について説明する。
図5は、建築板1を製造するための押出成形機10の概略を示している。この押出成形機10によりコア材料及びスキン材料が押出成形される。押出成形機10は、第一押出機25及び第二押出機26を備えてる。第一押出機25はスキン材料を押出すものであり、第二押出機26はコア材料を押出すものである。第一押出機25及び第二押出機26は金型100に接続されている。金型100は、その先端に流入口103を、後端に押出口104を備える。流入口103は第一押出機25と接続されている。このため、流入口103には第一押出機25からスキン材料が流れ込む。
図6には、この金型100の概略の断面図が示されている。この金型100は上型101、下型102、中子105、流路106、流路107、及び流路108を備えている。上型101と下型102とは、上下に対向して重ねられている。
金型100の内部には空洞が形成されている。この空洞内に中子105が設けられている。図6の断面図に現れる上型101の下面と、中子105の上面との間が、流路106であり、下型102の上面と、中子105の下面との間が、流路107である。流路106及び流路107は、流入口103と繋がっている。このため、流路106及び流路107には、スキン材料が流れる。
また図6の断面図に現れるように、中子105は、その流入口103付近から流入口103に向かって厚みが徐々に小さくなっている。また、中子105の押出口104側の端部は、押出口104に向かって厚みが徐々に小さくなっている。中子105の押出口104側の先端は、押出口104と対向するように配置されている。中子105の先端部の上面は、先端に向かう平坦な傾斜面111として形成され、中子105の先端部の下面は先端に向かう平坦な傾斜面112として形成されている。
図6の断面図に現れるように、中子105の内部に流路108が形成されている。この流路108は第二押出機26と接続されている。詳細には、中子105内の流路108は、第二押出機26とパイプ17を介して連結している。このため、流路108には、第二押出機26で混練されたコア材料が流れ込む。また、中子105の先端には、流路108に通じる矩形の開口部110が形成されている。
これらの流路106、流路107、及び流路108は、図6の断面図に現れるように、金型100内における流路106及び流路107に対して押出口104側に設けられた合流部109で合流している。このため、押出口104は、流路106、流路107、及び流路108と接続している。
また、流路108内には図7A及び図7Bに示すような中空形成体200が設けられている。中空形成体200は、本体部201と、複数の突出棒202とを備える。この複数の突出棒202は、所定の間隔をあけて一列に並ぶと共に、互いに平行に設けられている。複数の突出棒202の寸法はいずれも同じである。この中空形成体200は、流路108の内部に配置可能な寸法を有する。中空形成体200は、中子105の流路108内に設けられ、複数の突出棒202の一部が開口部110から突出している。中空形成体200を流路108内に設けた中子105を金型100内に設け、この金型100を使用して押出成形することで、中空孔21を有する未硬化の成形体(グリーンシート)が製造される。
押出成形機10を用いて建築板1を製造するにあたっては、まず、第一押出機25の投入口27にスキン材料を投入すると共に第二押出機26の投入口15にコア材料を投入する。スキン材料及びコア材料は、それぞれ、第一押出機25内に設けられたスクリュー14、及び第二押出機26内に設けられたスクリュー16によって混練されながら搬送される。この後、コア材料は第二押出機26からパイプ17を介して流路108に流入する。また、スキン材料は第一押出機25から流入口103を通って流路106及び流路107に流入する。
次に、流路108を通ったコア材料が開口部110に達する。開口部110から吐出されるコア材料は、開口部110の形状に合わせて板状に成形される。また、流路106を通ったスキン材料と流路107を通ったスキン材料とが合流部109において合流する。これにより、板状に成形されたコア材料の外側が、スキン材料によって包まれる。
次に、コア材料がスキン材料によって包まれたまま、コア材料及びスキン材料が押出口104から押し出される。このコア材料及びスキン材料を任意の長さで切断することにより、未硬化の成形体(グリーンシート)が形成される。
次に、未硬化の成形体を養生して硬化させることにより、コア層2及びスキン層3が形成される。この未硬化の成形体を養生する工程では、例えば、常温養生、蒸気養生、オートクレーブ養生からなる群から選択される一種以上の養生を行う。本実施形態では特に、蒸気養生を行うことが好ましい。この蒸気養生の条件は、例えば、温度が40〜90℃の範囲内であり、養生時間が6〜48時間の範囲内であることが好ましい。
次に、硬化した成形体を乾燥させる。乾燥方法は、特に限定されないが、例えば、熱風乾燥、遠赤外線乾燥が挙げられる。硬化した成形体を乾燥させることにより、成形体に含まれる水の割合(含水率)を調節することができる。成形体の含水率は、3〜20%の範囲内であることが好ましい。この場合、成形体を軽く、且つ折れにくくすることができると共に、成形体の乾燥収縮による反り、収縮等の変形を小さくすることができる。
次に、乾燥した成形体に実部12や覆い部13を形成する。実部12や覆い部13は、例えば、乾燥した成形体の上端部や下端部や側端部において、スキン層3の一部に切削加工などを施すことによって形成することができる。
なお、建築板1は、コア層2とスキン層3との界面が凹凸形状を有していてもよい。この凹凸形状は、例えば、断面が四角形の凹凸が複数並んだ凹凸であってもよく、断面が三角形の凹凸が複数並んだジグザグ形状であってもよく、断面が円弧状の凹凸が複数並んだ波形状であってもよい。この場合、凍害現象によって、コア層2とスキン層3との層間剥離が生じることを抑制することができる。また、建築板1の表面、すなわちスキン層3の表面に、必要に応じて、表面仕上げのためのシーラー及び塗料が塗布されてもよい。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1、2及び比較例1、2)
無機質系主材、無機質系混和材、有機質系混和材、補強繊維、及び水を、下記の表1に示す割合で配合することで、コア材料及びスキン材料を調製した。尚、表1中の水含有量は、コア材料及びスキン材料の各々における全固形分に対する水の比率である。
上記のコア材料及びスキン材料を、第一押出機25、第二押出機26、及び図5に示す金型100を備える押出成形機10を使用して成形し、未硬化の成形体を作製した。この未硬化の成形体を60℃、24時間の条件で蒸気養生して硬化させることにより、幅480mm、長さ3100mm、厚み16mmを有し、且つコア層2とスキン層3とを備えた成形体を得た。次に、硬化した成形体を乾燥機にて含水率を10%に調製した後、硬化した成形体の対向する長辺にそれぞれ切削加工を施して実部12及び覆い部13を形成した。このようにして図1及び2に示す建築板1を得た。この建築板1について、T1、T2、T5、T6を表1に示す。また、T3及びT4はそれぞれ2mm、T7は8mmである。各実施例及び各比較例の建築板1をそれぞれ2枚用意した。
(評価)
<スキン材料の硬化物の曲げ強度>
実施例1、2及び比較例1、2のスキン材料を成形し、これを60℃、24時間の条件で蒸気養生した後、乾燥機にて含水率を10%に調製した。これにより、幅50mm、長さ60mm、厚み5mmの成形体を作製した。この成形体について、オートグラフで曲げ試験を行った。曲げ試験の試験速度は10mm/min、スパンは50mmとした。この結果を下記の表1に示す。
<絶乾比重>
建築板1のコア層2及びスキン層3の絶乾比重を、アルキメデス法によって測定した。その結果を下記の表1に示す。
<取付具引抜試験>
2枚の建築板1のうち、一方の建築板1は、その下部を残して幅100mm、長さ200mmの寸法に切断して試験体S1を作製した。また、2枚の建築板1のうち、他方の建築板1は、その上部を残して、幅100mm、長さ200mmの寸法に切断して試験体S2を作製した。
この2種類の試験体S1、S2の下実部122と上実部121とを図8Aに示すように突き合わせて接続し、更に、2枚の試験体S1、S2の下実部122と上実部121とを図8Bに示すように取付具5で連結した。尚、この取付具5は、図8Cに示すように、下実部122と上実部121の長手方向の中心に設置した。そして、固定具5で連結された2枚の試験体S1、S2を固定した状態で、オートグラフを用いて、図8Bに示す方向Dに向けて取付具5を引張り、取付具5が引き抜けた時の力を測定し、この力の値を固定具保持力とした。
窯業系サイディングの一般的な施工高さは13m以下であり、高さ13mで風速46m/sの地域における風荷重は、国土交通省告示1458号の計算式より−1955.6N/mである。固定具留のピッチ(複数の取付具の間隔)が455mm、サイディングの働き幅が455mmである場合の固定具留施工において、この風荷重に耐えうる必要保持力は、405N以上である。
このことから、取付具5の保持力が405N以上である場合を合格、405N未満である場合を不合格と判定した。実施例1、2及び比較例1、2の建築板1から得られた試験体S1、S2について、取付具保持力を測定した結果、及びその判定結果を、下記の表1に示す。
Figure 2017066740
1 建築板
2 コア層
3 スキン層
5 取付具
6 壁下地(建物躯体)
121 上実部(係止突起)
122 下実部(係止突起)
T1、T2 厚み
T5、T6 寸法

Claims (1)

  1. 取付具を介して建物躯体に取り付けられる建築板であって、
    水硬性無機質材料を含む成形材料からなるコア層と、
    水硬性無機質材料を含み且つ前記コア層を形成する前記成形材料よりも絶乾比重が大きい成形材料からなり、前記コア層を囲うように形成されたスキン層と、
    該スキン層の対向する一対の端面にそれぞれ突出形成され、前記取付具に係止する一対の係止突起とを備え、
    該各係止突起は、前記建築板の厚み方向における前記各端面の一方側端部に形成され、
    前記一対の係止突起のうちの一方の係止突起の前記厚み方向における寸法は、前記一方の端面における前記スキン層の厚みよりも小さく形成されており、
    前記一対の係止突起のうちの他方の係止突起基端部の前記厚み方向における寸法は、該他方の係止突起が形成された端面における前記スキン層の厚みよりも小さく形成されていることを特徴とする建築板。
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